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仮投下スレpart1
736
:
◆mtws1YvfHQ
:2013/03/24(日) 22:32:41
『軋』
「外」
此方から放送に移る名前。
零崎軋識の名前。
逃さず。
『識』
「ッ!」
「ッ!」
頷く姿を確認する暇もなく、爪を立てる。
少女の、りすかの肌に。
血が、滲むのが見えた。
瞬間、世界が、軋んだ。
空気が緩んだ。
どうしようもなく緩んだ。
たった一つの名を聞いて。
空気が、緩んでしまった。
零崎軋識。
どうしようもない家族にして家賊。
《愚神礼賛》を操った零崎。
その手口。
最も荒々しかった。
最も容赦なかった。
最も多くを殺した。
一賊に歴史書が残れば、必ず名が記されたであろう殺人鬼。
前置きらしい前置きもなく。
それが、死んでしまった。
軽く、死んでしまった。
あまりにあっさりと。
双識は呟く。
「――お前もか、アス」
天井を向いたまま閉じられた瞼。
その間から一筋の涙が、零れた。
だが、落ちる事はなく拭われた。
人識は呟く。
「あばよ、にーちゃん」
天井を向いたまま閉じられた瞼。
その間から涙は、零れ落ちない。
だが、ほんの少し悲しそうな声。
そして、二人は目を開け、
「――それでは、零崎を」
壁際に目を向け、止まった。
目も、口も、指も、呼吸も、何もかもが止まった。
誰もいない。
居るはずの二人が居ない。
一瞬の静止。
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