[
板情報
|
カテゴリランキング
]
したらばTOP
■掲示板に戻る■
全部
1-100
最新50
|
1-
101-
201-
301-
401-
501-
601-
701-
801-
901-
この機能を使うにはJavaScriptを有効にしてください
|
レス数が900を超えています。1000を超えると投稿できなくなるよ。
仮投下スレpart1
350
:
◆xR8DbSLW.w
:2011/11/05(土) 21:41:28
そんな戯言遣いの姿を思い返して。
まるで自分とは違った。
性別も、年齢も。
気色も、風貌も。
強弱も、経験も。
それでいて、雑草とも思えなかった。
わたしは彼―――それと禊さんに何を抱いているのでしょうか?
ふと、彼女の中で起こる疑問。
かといって答えに戸惑う議題でもなかった。
憐憫の情?
仲間意識?
一目惚れ?
正直言って、どれでもよかったのかもしれない。
そんな疑問は直ぐ様取り下げられた。
暫く歩く。
そんな中。
ふと、目線を下に下げた。
そこには、血濡れた自分、次いで着物。
何も思わない―――わけではない。
感じたことは、微かでこそあるが、純粋なる憤怒。
自分が悪いとはいえ、雑草の分際でよくもわたしを汚したな、と。
明らかに、違う。
戯言遣いに感じた思いとは。
球磨川禊に通じた思いとは。
再度、笑う。――――自分自身に嗤う。
かつて、彼女は鑢七花に「錆びた」といった。
それはもう、ボロボロに。
もはや何も斬れまい、そこまで思わせるほどに。
奇策士、とがめ。
既に死んでいった彼女。
あの人が連れ去ったが為に思えば錆びていった。
良くも悪くも、斬れ味は落ちていく。
だけれども、最後には皮肉にも感じるが―――二人の力の結束があって負かされた。
無論、言うまでもないが虚刀流が刀を使ったというのもあるだろう。
しかしそれでも、七実に隙を付けくわえたのは紛れもなく、とがめの奇策である。
同時に、その僅かな隙に付け入ることが出来るのは――――鑢七花ただ一人であった。
ならば、今の自分はどうなのだろう。
顧みる。省みる。
今までの軌跡、ここに至るまでの足跡を。
――――――確実に、錆びている。
もはや取り返すが付かないほどの傷―――錆を付けられた。
球磨川禊。
彼と関わってから、それが物凄い速さで浸食していく。
そこらの雑草とは思えないほどの、存在へ成り上がる――――もしくは成り下がる。
けれど、それを恐れている訳ではない。
ただただ受け入れる。
可笑しな話だ。
錆を振り落とせと言った本人が、錆に犯されているのだから。
相手―――鑢七花。
新着レスの表示
名前:
E-mail
(省略可)
:
※書き込む際の注意事項は
こちら
※画像アップローダーは
こちら
(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)
スマートフォン版
掲示板管理者へ連絡
無料レンタル掲示板