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没SS投下スレ

15蘇るM/信頼 ◆v8zfG6NkJs:2011/04/14(木) 20:14:25 ID:BJ7qx07U


「ここだ、やっぱりこの屋敷、危ない感じがするね」

隠し扉を開け、エレベーターが自分たちの前に姿を現す。
正直言って恐ろしかったが、ここまで来て後戻りはできないと覚悟を決め、エレベーターに乗り込む。
一つしかないボタンを押し、エレベータはそのまま地下に止まった。
そこには、暗い洞窟が広がっていた。
そして、その洞窟の中央にある緑色の井戸のようなものを見た瞬間、フィリップの脳裏に一つのビジョンが蘇ってきた。

――12年前、幼い自分が足を滑らせあの井戸に落ち死んだこと――
――その後自分は地球に選ばれ生き返ったこと――
――そして園崎来人としての全ての記憶――

「僕は、僕は死んでたんだ…」

それらすべてを思い出した時、彼は両膝を地面に落とし、泣き続けた。
海東はそれをずっと見つめていた。
彼が泣きやむまでずっと。
しかし、自分の驚くべき真実を知ってしまったフィリップが立ち直るのは、また別の話。

【海東大樹@仮面ライダーディケイド】
【時間軸】最終話終了後
【状態】疲労(中)、ダメージ(中)
【装備】ディエンドライバー@仮面ライダーディケイド、カメンライドカードセット(キバ)@仮面ライダーディケイド
【道具】支給品一式、不明支給品1〜3(確認済み)
【思考・状況】
0:お宝を守る。
1:殺し合いに乗った奴の邪魔をする。
2:五代雄介、草加雅人、フィリップ、秋山蓮と共に行動
3:五代雄介の知り合いと合流
4:知らない世界はまだあるようだ
5:蓮を警戒
【備考】
※クウガの世界が別にあることを知りました。
※カメンライドカードセットの中身はカメンライドレイ、イクサ、サガ(全てディエンド用)です。

【フィリップ@仮面ライダーW】
【時間軸】本編第44話終了後
【状態】健康 、深い悲しみ
【装備】無し
【道具】支給品一式、ファングメモリ@仮面ライダーW、バットショット@仮面ライダーW、ダブルドライバー+ガイアメモリ(サイクロン)@仮面ライダーW
【思考・状況】
1:僕は死んでたんだ…。
2:翔太郎以外とWになることは考えたくない。
3:大ショッカーは信用しない。
4:出来ればここに居る皆と情報を交換したい。
5:草加雅人は完全に信用しない方が良い。
6:真理を殺したのは白い化け物。
【備考】
※支給品の最後の一つはダブルドライバーでした。
※バットショットにアルビノジョーカーの鮮明な画像を保存しています。

16 ◆JOKER/0r3g:2019/06/17(月) 01:21:03 ID:zG4uDh22
今回は、拙作『夢に踊れ』にてどうしても書きたかったので勢いで書いた後、どうしても流れとして上手くいかず没になった真司に「目を閉じて」って言った後のパートの霧島美穂目線のものを投下しようと思います。
個人的にはこちらも踏まえた上で本編を読んで貰うとどういう場面なのか分かりやすくなると思うので、ご興味のある方は是非ご覧になってください。
場面で言うと、本スレの840から841の間くらいの間のところです。次から投下します。

17 ◆JOKER/0r3g:2019/06/17(月) 01:21:35 ID:zG4uDh22
「真司」
「なんだよ」
「ふふ……呼んでみただけ」

呼ばれて前を向いた真司の顔は、僅かながら先ほどまでとは違う困惑を孕んでいる。
無理もない、こんな美女と二人きり、こんな暗闇の中でこんだけ顔が近ければ、誰であろうと一抹の希望は持ってしかるべきだろう。
なんならその先まで可能性を感じているとしても、何も不思議ではない。

というかその方が健全だ。そうだ、じゃあいっそのこと思い切っちゃって――。

(なーんて、ないか)

少々自分の思考が暴走気味だったかと、美穂は自嘲気味に笑う。
目の前には未だポカンとしたままの真司の姿。
最後くらい、ちょっとくらい自分に正直になっても許されるだろうか。

「真司、ちょっと目、瞑ってくれる?」
「え、なんで……」
「いいから」

美穂の強引に押し切るような言葉に、真司は渋々目を瞑る。
何だかホントに、渋々って感じだ。
今まで騙してきた男たちにあった、下品な期待に鼻の下を伸ばすような様子は、彼には微塵も見られない。

(……なんてのは、私の色眼鏡かもしれないけどさ)

こんなの慣れっこのはずなのに、何だか無性に恥ずかしい。
目の前に、訝しげな顔をして目を瞑っている男の顔があれば、その隙に財布を盗むのが、自身の常だというのに。
どうにも引っ込みがつかなくなった美穂は、そのまま真司の顔に自身の顔を近づけて――。



――ピシッ

彼のおでこに、その中指でデコピンをした。

「痛っ」
「なーに期待してんの。変態」
「変態ってなんだよ変態って!お前が目瞑れって言ったんだろ!」

ホントとんだ悪女だな、とむすくれる真司をみやりながら、美穂は誤魔化すように笑う。
誤魔化す対象が真司なのか、それとも自分自身の気持ちなのかは、正直わからなかったけれど。
それでも、なんだかこれはこれで自分らしいかと、美穂はそう結論づけた。

思考を終えた美穂の身体は、小さく、しかし強く光る粒子になって辺りを照らしていく。
その光に包まれて、思わずその眩しさに目を覆った真司。
そんな中でも必死に美穂の手を掴もうと、彼は我武者羅にその手を伸ばしていた。

だが美穂は、その手を取ることはしない。
闇から離れ、急速に光の中に浮上する彼に対して、彼女は今度こそ嘘ではない素直な笑みを浮かべて。

「真司。今度からは靴紐……ちゃんと結べよな」
「霧島ぁぁぁぁぁぁ!!!」


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