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0さん以外の人が萌えを投下するスレ
76
:
20-279 宇宙人×地球人
:2011/01/11(火) 22:51:49 ID:wkX6AaIU
「やだー!連れて帰るー!」
「いけません!」
信じられない光景が広がっていた。
広さだけは無駄にある(寧ろ、ただ広い以外は何もない)ひいじいちゃん家の裏山、そのススキ畑の上を、同心円状の風がごうごうと撫でていた。
その中心にあるのはマンガのような円盤型UFO、銀色の服を身につけたいかにもアレな青年に、……地べたに座り込んで駄々をこねる、見知った顔の少年・リコだった。
「ちゃんと世話するからあー!」
「あのね、世話したって、すぐ死んじゃうの。地球人は。そしたら今日よりもっと悲しい思いをすることになるから。な?」
「な?じゃないもん!いやなものはいやなのー!ばかばかばか兄ちゃんの分からず屋ー!」
兄らしき人物に掴みかかり、今時おもちゃ売り場でも見ないようなひどい容態で泣き叫んでいる少年は、確かにさっきまで俺と遊んでいたリコその人だった。
周りが余りにも慌ただしいとその中心はかえって冷静になるものなのか、俺はその時、リコと初めて会った時のことを思い出していた。
透き通るように白いひょろひょろの体を見て、すぐに都会モノだと分かった。
はじめ、リコは川原で水切りをする俺をじっと見ていたが、そのうち自分も平らな石を探しだしてきて、隣で投げ始めた。
それがあまりにも下手くそだったので、見かねた俺は教えてやることにした。
二人が友達になるのに、それ以上の理由はいらなかった。
都会モノはみんなそうなのか、リコは目にするものを何でもめずらしがった。
鯉、ビー玉、段ボール、草笛、一輪車……そんなありふれたものにもいちいち驚嘆の声を漏らすそいつが妙に面白く、時間を見つけてはあちらこちらに連れていった。
お互いのことを話すうちに、リコが「夏休みを使って遠いところから遊びにきた」ことまでは分かったが、学のない俺は聞いてもどうせ分からないと思って特に深くは触れなかった。
名前や振る舞いから、何となく外国のどこかから来たような気はしていたが、……まさか地球ですらなかったなんて、誰が想像しただろうか。
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