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0さん以外の人が萌えを投下するスレ
458
:
28-49 許されない二人 2/4
:2013/11/23(土) 19:36:47 ID:DOUtdwBA
「全部知っているよ…優の母さんが父様の妾(めかけ)だったことも、母様の子より優れるように
君に『まさる』って名を付けて母様とつかみ合いの喧嘩になったことも、
家の中で騒ぎが起きたのに懲りた父様が君の母さんを捨てて外に新しい妾を囲うようになったことも、
万一の時のための保険に君と君の母さんを離れに置いておくことにしたということも、ね」
慶一は十七歳の少年が知るにはいささか残酷すぎる事実をすらすらと語った。
残酷というなら優にとっても同じことだが、優はそれよりも慶一の心の方が心配だった。
おしゃべりな女中にでも聞いたのか、それにしても何もそこまで教えずともいいだろうに…
同時に、こんなことをまるで他人事のように話す慶一に対して、少々空寒い気持ちがした。
屋敷の敷地内には他にも使用人の子供が何人か住んでいたが、
慶一はどの子供とも遊ぶことを禁じられていた。とは言え、幼い身に余る好奇心が
抑えきれるはずもなく、慶一は十歳の時に一度、とりわけ年が近い優を遊びに誘った。
優は地元の公立小学校に、慶一は私立の一貫校に通っていたから、
顔を合わせるのは屋敷の中でだけだ。優は慶一が異母弟であることを知っていた。
慶一を恨む気持ちもあり、最初は躊躇していた優も、慶一がしつこいので仕方なく付き合うことにした。
しかし学校では妾の子といじめられ、同世代の子供と遊んだ経験の少ない優は、
たちまち慶一と過ごす時間に夢中になった。母に決して慶一と関わるなと言いつけられていたことも忘れ、
気が付けば奥様…慶一の母に二人一緒のところを見つかって大目玉を食らったのだった。
言いつけを破った自分がいけない。それからは慶一を見かけても無視を決め込んだ。
ところが優が十五歳の冬の夜、遅くまで高校受験の勉強をしていた優の部屋の窓を叩く者があった。
(優…)
慶一だった。寒い夜だ。追い返すのも気が引け、仕方なく窓から慶一を招き入れた。
慶一と遊んだたった一日の記憶は、優の心に深く刻み込まれていた。
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