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0さん以外の人が萌えを投下するスレ

45728-49 許されない二人 1/4:2013/11/23(土) 19:33:20 ID:DOUtdwBA
思ったより長くなって間に合いませんでした…推敲して投稿。



「慶一…もう、ここに来るのはやめるんだ」

薄い布団の中、優(まさる)は自分を抱きかかえている慶一に言い聞かせた。
激しい情事に耐えた体はまだ重い。普段はどちらかと言えば物静かな少年である慶一は、
情事の時だけ、抑えていた何かを発散するかのように優を翻弄する。
十八歳の優とちょうど一歳差の十七歳で今年高校三年生になる慶一は、まだ優より
少し背が低かったけれど、このところまた背が伸びたようだから近々優を追い越すかもしれない。
「どうして…どうしてそんなことを言うの、優…」
慶一が身じろぎし、真冬であるにも関わらず汗にしっとりと湿った二人の素肌がこすれた。
窓の外にはしんしんと雪が積もっている。心なしか色素の薄い慶一の髪を優が撫でた。
「男同士だから? 僕がこの家の跡取りで君が使用人の子供だから? 僕が受験生になるから?」
その全部だよ、と優が答えようとした、その矢先だった。

「それとも…君と僕が兄弟だから? ねえ“兄様”?」

楽しげに歪められた唇からこぼれた言葉を聞いても、優は始め呆然としていた。
一瞬遅れて、優は慶一の腕を振りほどいてがばりと布団から身を起こした。
「慶一、お前…知って…」
「知らないでいられるはずがないじゃないか。どうしてそう思ったの?」
くすくすと笑いながら言う慶一を、優はふたたび呆けたように見つめた。

旧家である菅間家の広大な敷地の外れに、ひっそりと建てられた離れ。
慶一は誰もが寝静まった頃を見計らって時折そこを訪れた。
それを受け入れた優も、始めはまさか慶一とこんな関係になるなどとは思ってもみなかった。


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