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0さん以外の人が萌えを投下するスレ

28623-859 お前が受けなの!? 1/3:2012/04/17(火) 19:57:36 ID:UeGclwNQ
俗に言う初夜、と言うヤツだ。
いや、結婚したわけではないから正しくは違うのだろうが、初めては初めてなのだ。
彼とするのが初めてなのは勿論、正真正銘、人生で初めてなのだ。
彼もそう言っていて…お互いに…初めての…同性だけど、心底惚れた相手との…せっくす。
改めてそう思うと嬉し恥ずかし過ぎて、ワーキャー叫んで走り出したいような、そんな気分で高揚する。
しかしあまりにもアホ過ぎる姿は見せたくないので、ワハハ、と何となく笑って誤魔化す。
彼はこんな時も変わらない。
クールでクールでクールだ。ついでにクールだ。
でも多分内心はテンパってる。オレがそう解釈するならそうなのだ。
笑っているオレに『何がそんなにオカシイんだ?』そんな疑問を抱いている。
「悪ぃ、オレもギリギリでさ。でも、凄い…嬉しいっていうか」
『……俺も、嬉しい』そんな事を、考えてる。
「どうしよ。やっぱ……ここは、キスから、かな?」
『……多分』不安混じりの同意を。
とか、全部オレの一人芝居みたいなもんなんだけど。
でも、そこには確かに、彼がいるから。
「………あーッやっぱ緊張する!!!ホテルとか!ベッドの上とか!夜景見えちゃってるとか!」
耐えきれずベッドの上で立ち上がって、つい、バインバイン飛び跳ね出すオレ。そう、アホなのだ。大丈夫、分かっている。
分かっちゃいるけど止められないのが大丈夫じゃないけれど。
「恥ずかしーーーーーーーーーー!!!」
初夜なのと、アホなのと、両方の意味で何だか彼と面と向かっていられなくて、シーツの中に顔を鎮める。
シーツが冷たいのか、オレの顔が熱いのか、やけに気持ちいい。
しばらく、彼の視線に耐えられるまで、そうしていようと思って、しばらくそうした。
少しは落ち着いて、何事も勢いだと、バっと顔を上げる。
相変わらず無表情な彼。先程から1㎜も動いていないようにも見える鉄面皮。
でも。その風情が何となく不安そうに見えて。
『オレとするのが嫌になったか?』と言っているようで。
「べ、別にお前とヤるの、嫌になったわけじゃないぜ!?うん!むしろ、オレがどんだけこの日を待ったかと…
 いや、だからってド淫乱ビッチ野郎だと思われるのも嫌なんだけど…!!」
「…………」
「オレ、お前と!その……セッ…クス、したいから…!」
そうだ、オレはコイツと、セックスがしたいのだ。
コイツがそうしたいなら、その、オレのケツだって、差し出してもいい。
多分、半端なく痛くて気持ち悪くてオェッてなりそうだけど。
コイツのなら、いい。
コイツの身体が発する全ての望みに、オレの身体の全てで応えたい。
脳みそが沸騰するほど、コイツが好きだ。
好きで、好きで、好きで…好きだ。
オレは無口じゃないけどアホだから、あまり上手い言葉が浮かばない。
こんな想いを、どうやって言葉で伝えられる?
分からないから、ただじっと見つめた。
鉄面皮が、僅かに俯く。
『……良かった』そう言った気がした。
「…なぁ…お前も、オレと……したい?」
『ああ、したい』そう思ってくれてる。コイツなら。
言葉はない、表情も変わらない。
でも不意に、きゅ、と、手を握られる。
腕力握力共に並以上のコイツにしてはあまりに弱いその触れ方に、胸の奥がキュンとした。
「なぁ…お前がしたいこと、全部して。お前なら、何でもいい…何でもして…」
うっとりした気分でそう言った。
本気だった。


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