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0さん以外の人が萌えを投下するスレ

22422-579 日韓友好3:2011/10/21(金) 06:19:27 ID:.smG8zT6
夜にこの部屋で二人きりになったら囲碁を打つことが多い。意外なことだがヨンは初段程度の碁打ちなのだ
小学生の頃に父親に無理に習わされたらしい。基本はバカだから大して強くない。注意力散漫だから簡単な読み抜けだらけだ
「謝依旻(台湾出身の女性囲碁棋士。凄く強い)よりちょっと弱いくらい」と棋力を自己申告されたときには爆笑した
ぶっちゃけ五段の俺と通常の手合いで打ったら勝負にならない。五子局(かなりのハンデ)くらいでやっといい勝負になる
普段はうるさいヨンが珍しく黙って考えている。さすがに寒くなってきたのか上に青い部活ジャージをはおっている
「もう投げろって。どう考えたってウリの黒の大石は助かりません。盤面で五十目以上の差ニダ」
「うるせー! これから神の一手を打って華麗に凌いで逆転すんだから! ぜってーぜってーぜってーひっくり返す」
ヨンのいつもの投了寸前時の逆転宣言を聞き流しつつ、お茶をすすって俺は何気なく上を見た
天井は限りなく黒に近い焦げ茶色。日本の近代史がのしかかっているような重厚な色合いだ
目を戻すとまだ考えている。だからもう無理だって。いつも形勢を悪くしてから考えるから駄目なんだよ
もう終わった碁なので盤面を見ても仕方ない。ふと何となく視線を右にやるとヨンの足が俺の目に入った
やっぱガチでサッカーやっている感じのする肉のつき方だ。サカパンからはみ出たアンダースパッツから伸びる腿はぶっとい
・・・俺は何をやっているんだ・・・男の下腹部から腿をマジマジと眺めて一体どうするんだ・・・いかんいかんいかん!
「チクショー! もう終わりだー!」
ヨンはいきなり叫ぶとアゲハマ(取って別にしておいた石)を乱暴な手つきで盤の中央に置いた。終わった。投了だ
「なんで、いっつも負けんだよー! ていうかさ、先輩が強すぎんだよ。オレは弱くない。うんうん。オレは弱くない」
言い終わると床に大の字になった。
「せんぱーい。眠いからこのまま寝ていい?」
「寝るな、大型犬。寝たらひどいことするぞ」
「えーっ、ひどいことってなんだよー」
「とにかくひどいことだ」
俺は碁石を碁笥にしまいながら考えた。俺とヨンの関係は何なんだろう? 単なる幼馴染でもないよな。友人とも違う気がする
週に何回か夜に会って碁を打ったりお菓子を食べたりしてまったりと男二人で過ごす関係・・・当てはまる言葉が思いつかない
ふと見るとヨンは寝息を立ててやがる。ああ、やっぱり寝やがった。囲碁の後はいつもヨンは眠り込んでしまう
きっと普段は脳の使わない部分を起動するから疲労困憊になるんだろう。本当に小学生みたいなヤツだ
しかし、こんなに無防備に眠りやがって。それになかなかかわいい寝顔してるじゃないか。俺が衆道家なら襲っちゃうぞ! なんてな・・・


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