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非リレーのオリキャラでバトルロワイアル

1名無しさん:2012/02/03(金) 21:29:04

このスレは非リレー書き手によるリレー小説を投下する場です。
なお、予約スレはこのスレと一体化しておりますので、書き手のみなさまはこちらで予約をお願いします。

予約テンプレ。

相川友、勇気凛々、矢部翼 の三名を予約します。

なお、書き手枠を予約する際は。

新藤真紀、熊本潤平(書き手枠:数だけロワ) を予約します

みたいな形で、書き手枠を使うという旨と、そのキャラの登場するロワ名を記名してください。
注意事項として書き手枠は、決定しているキャラの登場が全員分完了した時点で解禁となります。勘違いなさらぬようお気をつけください。
書き手枠で出せるキャラは、非リレーバトルロワイアル内のオリジナルキャラであれば、どのロワから出しても構いません。

なお、当ロワを2chパロロワ辞典等に載せるのはご遠慮ください。

951 ◆ymCx/I3enU:2012/12/17(月) 18:39:58
投下乙でした!
超大ボリュームの上に怒涛の展開、凄いです!
って言うか凛君このままいくと精神的に再起不能になりそうだわぁ、加藤さんも満身創痍になってしまうし、
不安要素多過ぎるわぁ、どうなる事やら…。

では自分も、須牙襲禅と飯島遥光予約したいと思います。

952 ◆xR8DbSLW.w:2012/12/17(月) 20:26:57
お、おおおお! 即リレー予約されてる!
書き手冥利に尽きると言うもの。期待しています!

それでは僕も愛崎一美、白崎ミュートン、酒々落々、香坂幹葦、矢部翼、沖崎翔
を予約させていただきます―。

そして連絡です。
そろそろ今ロワも次スレに近づいてまいりました。
>>950>>951 さんの内容がどれほどの長さになるかは分かりませんが、次スレを立てておきますので、危ないなと思ったらそちらに投下してください。
それ以降は、このスレは雑談だったり予約だったり死者スレだったり、ご自由にお使いいただけたらと思います。
それでは以上です。

953 ◆xR8DbSLW.w:2012/12/17(月) 21:13:48
すいません、やはり矢部翼を予約から抜かせていただきます

954 ◆ymCx/I3enU:2012/12/17(月) 21:41:43
予約分投下します。
タイトル:優しくキミは微笑んでいた
元ネタ:バンダイナムコゲームス社のゲーム、.hack//G.U.の挿入歌「優しくキミは微笑んでいた」

955優しくキミは微笑んでいた ◆ymCx/I3enU:2012/12/17(月) 21:42:22
空の薬莢がアスファルトの上に落ちる。
警官の制服を着た茶と白の狼獣人の男が持つイングラムM11短機関銃の使用する、
.380ACP弾の薬莢が一発。
銃口の先にいた、小学生にも見える少女の左のこめかみの辺りから、血が流れ出る。

「……」

少女――飯島遥光は、傷の痛みに僅かに顔を歪めつつも、まだ自分の命が失われていない事に驚く。
自分と目の前の狼男との距離は、五メートルも無い至近距離。
男はこの距離で外したと言うのか。

「勘違いすんな、今のはわざと外したんだ。この距離ならお前の頭なんて確実に撃ち抜けるぜ」

狼男は銃口を向けながら言う。
にやりと口元を歪めて笑みを浮かべる様子は絵本の一シーンを見ているようだと遥光は思う。
同時に、狼男の態度が明らかに自分を馬鹿にしているものだったので、遥光はやや剣呑な様子で口を開く。

「……何でわざと外す必要があるの? あなたは殺し合いに乗っているんでしょ? 無駄な事せずに、さっさと殺せば良かったのに」
「ああ? お前、自殺志願者か? ……まあいい、確かにお前の言う通りだ。
まあ、俺流の挨拶って感じだな。どっちにしたって……お前は逃がさねぇけど、な」
「……」

狼警官の持つ短機関銃の銃口は相変わらず遥光の方を向いたまま。
一度は死を覚悟して、その死は一旦は回避出来たが、安心など全く出来ない。
むしろ、この狼警官に命を握られている状況はちっとも変わっていない。
やはり自分はここで――――。

「つーか、お前一人か? 他に仲間とかいねぇのか」
「……関係無いでしょ」
「……」

狼警官は突然遥光に近付き。

ガスッ!!

「げうっ」

その腹部に強烈な右足の蹴りをぶち込んだ。
遥光の小さな身体は簡単に吹き飛び、六メートル程飛んだ所で止まる。

「げほっ! ごほっ……ごふっ……」

呼吸困難に陥り、咳き込む遥光。
僅かに血の混じった吐瀉物も口から出ていた。
アスファルトに身体が叩きつけられたせいで擦過傷も出来てしまっていた。

「おまわりさんの質問にはちゃんと答えろって、母ちゃんには教わんなかったか?
ええ? 生意気なガキだなぁオイ」
「ぐぅ……うっ」

狼警官は地面で苦しむ遥光の髪を掴んで力任せに持ち上げる。
そして屈んで無理矢理視線を合わせるようにした。
その時、遥光は狼警官の制服、右胸ポケットの上の辺りに名札らしき物があるのを確認する。
所属している警察署と思われる警察署名の下に「須牙 襲禅」の四文字。
これがこの狼男の名前だろう。

「で? お前一人か。それとも仲間がいて別行動してんのか。どうなんだ」
「……一人、だよ」

間違いでは無い。
遥光は今、単独で行動している。「今」は。
少し前までは、共に行動している人達がいた。
だが、自分は、そのグループから抜け出した。
弱い自分が皆の足を引っ張るのが嫌で、怖かったから。
自分がこの殺し合いにおいて一番最初に出会い、保護してくれて、
そして抜け出そうとした自分を必死に引き止めようとしてくれた少年をも振り切って。
自分一人になったのだ。
間違いでは無い。

956優しくキミは微笑んでいた ◆ymCx/I3enU:2012/12/17(月) 21:44:20
「ふぅん、で? この殺し合い始まってから一人なのか? それとも途中まで誰かと一緒だったが、何らかの理由で別れたのか?」
「……最初から、一人、だよ」

遥光は、嘘を吐いた。
この狼警官が殺し合いをやる気になっている事は明白だ。
わざわざ同行者――今は「元」が付くが――が危険に晒される事をする理由など、どこにも無い。
わざわざこの須牙襲禅に、元同行者達――須藤凛達の事を言う理由はどこにも無いのだ。

「最初からね……ふぅん……」
「……」
「分かった」
「あぐっ……」

襲禅は遥光の髪を離した。
それと同時に地面に伏す遥光。
長い間髪を掴まれ頭が痛んだ。
先程蹴られた腹も酷く痛む。もしかしたら内臓に傷が付いたかもしれない。
目から涙が滲むのが分かった。
だが、何とか、凛達の事は言わずに済んだ。
もう迷惑を掛けたくないと思い、自分を気遣ってくれた少年に痛烈な言葉をぶつけてまで、
抜け出してきたのだから、何が何でも言う訳にはいかなかった。

「さあてと……」

頭上から襲禅の声が聞こえる。
いよいよか。
聞きたい事も聞いたようだ、もう自分を生かす必要も無いだろう。
元々この男は自分を殺す気満々だったのだから。
顔をアスファルトの方に向けた状態でうつぶせになっていて上方の様子は見えないが予想は付く。
間も無く、今度こそ、銃弾が自分を貫くだろう。
最初にこの男に銃で狙われた時と同じで、怖くは無かった。
ただ、心残りな事はあった。
須藤達の事もそうだが。


(ごめんね、潤ちゃん)


熊本潤平。遥光の彼氏。
この殺し合いの舞台のどこかにいる筈だが今何をしているのか、まだ生きているのか。
まだ生きていると信じてはいた。
ここで死ねば、放送で自分の名前が呼ばれる。
そうなったら潤平はどうなるのだろう、と。
それだけは気がかりだったが、もうどうする事も出来ない。


(ぼくがいなくなっても、あまりずっと悲しまないで)


脳裏に、はっきりと艶やかに浮かんだ。

愛する人の底抜けに明るい笑顔。

この笑顔が好きだった。

出来るならもう一度この笑顔が見たかった。


(頑張ってね、絶対死なないでね)


もう一度、あの声を。

もう一度――――。






――――大好きだよ、潤ちゃん。






五発の銃声が響いた。






【飯島遥光@数だけロワ  死亡】

957優しくキミは微笑んでいた ◆ymCx/I3enU:2012/12/17(月) 21:44:56
襲禅は、イングラムM11のセレクターを、セミオートからフルオートに切り替える。
そして、遥光の持っていたデイパックを漁る。

「……お」

中には、基本支給品の他に、大型の回転式拳銃、フリーダムアームズM83と予備弾数発と、
旧ソ連製の古い型の手榴弾、RGD-33手榴弾3個が入っていた。

「こいつ、自分の支給品見てなかったのか?」

血溜まりの中に動かなくなった少女を見ながら、襲禅は言った。
もっとも、こんな小さな少女に、高威力の大型リボルバーと軍用の手榴弾が使いこなせたかどうかは不明だが。
それらを、自分のデイパックに押し込む襲禅。
時計を取り出して時刻を確認する。
そろそろ、第一回目の放送の時間が近い。
どこかで休み、放送を聞いた方が良さそうだ。

「真紀の奴は、まだ生きてんのかねぇ……」

安否不明の知り合いの事を考えながら、襲禅は休めそうな場所を探し始めた。



(……あのガキ、この殺し合いで最初から一人だとか言っていたが……。
本当なのかどうか、分からねぇな、もしかしたら案外近くに、あのガキ知ってる奴がいるかもな……)



【C-6/市街地/一日目/昼】

【須牙襲禅@俺のオリキャラでバトルロワイアル】
[状態]:健康
[服装]:警察の制服
[装備]:イングラムM11(26/32)
[道具]:基本支給品一式、イングラムM11のマガジン(2)、ランダム支給品(2)、照り焼きバーガー入りタッパー(残りわずか)@四字熟語ロワ、
フリーダムアームズM83(5/5)、.454カスール弾(10)、RGD-33手榴弾(3)
[思考]
基本:人を撃つ事を楽しむ。
1:どこかで休憩し、放送を聞く。
[備考]
※ロワ死亡後からの参加です。
※鬼一樹月、天王寺深雪の外見のみ記憶しました。また、鬼一は死んだと判断しました。
※被検体01号を化物と判断、そしてそれに伴い被検体01号並の敵も倒せるもっと強力な武器があると判断しました。


※飯島遥光の死体及びデイパック(基本支給品一式入り)はC-6市街地の一角に放置されています。


≪支給品紹介≫
【フリーダムアームズM83】
飯島遥光に支給。
アメリカのフリーダムアームズ社が1983年に開発したシングルアクションリボルバー。
.454カスール弾と言う強力なマグナム弾を使用する。

【RGD-33手榴弾】
飯島遥光に支給。
1933年に旧ソ連で開発された手榴弾。
円筒形の炸薬に木製の柄を付けた形状で、有効殺傷範囲は10〜15メートルとされる。
発火後の遅延時間は約3〜4秒。炸薬部の表面には爆発後、破片が均等に広がるように細い溝が彫られている。

958 ◆ymCx/I3enU:2012/12/17(月) 21:45:26
投下終了です。
あああああああああああああああ

959 ◆ymCx/I3enU:2012/12/17(月) 21:52:19
最後らへんの支給品の所を以下のように修正します

襲禅は、イングラムM11のセレクターを、セミオートからフルオートに切り替える。
そして、遥光の持っていたデイパックを漁る。

「……チッ」

舌打ちをする襲禅。
武器になりそうな物は何も入っていなかったらしい。
立ち上がり時計を取り出して時刻を確認する。
そろそろ、第一回目の放送の時間が近い。
どこかで休み、放送を聞いた方が良さそうだ。

960 ◆ymCx/I3enU:2012/12/18(火) 18:43:10
山本良勝、額賀甲子太郎、死神舞凪、河田遥の四人予約します。

961 ◆9n1Os0Si9I:2012/12/18(火) 20:05:20
〈パクリのような企画は華でしょう? 第一回死者スレラジオ〉

美緒「パクリ企画も甚だしい! 死者スレラジオ第一回いいいいいいいいいいいい!!」
林 「おいばかやめろ」
美緒「ということで始まりました! 作者がやろうか悩んで端とか知らずにやりやがりましたよ! バカみたいだね!」
林 「やめてさしあげろ」
美緒「どうやら内容的な問題でズガンだった僕らみたいなのはやらないからMC役なんだって、もうちょっと努力しないのかな」
林 「ええい! お前はさっきから筆者の事しか叩いてないよな!? っていうかこの企画もどきのはなんだ! 説明しろ!!」
美緒「はいはーい、この企画は非リレーオリオールロワの死者スレラジオ、通称は募集中です。 で、死んでいったキャラへのインタビューやこのロワでの動きなどをまとめていくものです」
林 「へぇ、珍しく普通なもの考えたんだな……こんなカオスの極みのような場所で」
美緒「まぁ僕は兄さんに早く会えればいいんだけどね!」
林 「いやお前会ってただろ、過程省略されてたけどさ」
美緒「何を言ってるんだ、その過程が大事なんだよ……わかってないねぇ、君も妹さんに会ったら我を忘れて抱き着いたりするだろ?」
林 「しねぇよ!」
美緒「えっ」
林 「とりあえずお前は俺を勘違いしてる、言っておくが俺のこれは家族愛によるものだぞ」
美緒「どっかできいたセリフだけど、はいはいそうですねと流しておいて……」
林 「どこでだよ!」
美緒「それじゃあ記念すべき第一回のゲスト! 鬼一樹月さんだよ! さぁ入って入って!」
樹月「……よろしくお願いします、何でこんなとこに呼ばれたのかは知りませんが」
林 「まさかの事前説明なしかよ!?」
美緒「え? だってそっちのが面白いじゃん」
林 「最低限の説明位しとけよ! さっきの説明文の行数稼ぎか! 筆者のせいにすんなよ!?」
美緒「キミもぶっちゃけてるよね」
樹月「……悪いけれど何かやるのならさっさとやっておいてくれませんかね、女子勢の手伝いをせねばならないので」
林 「あぁ……なるほどな、じゃあさっさと終わらせた方がいいな」
美緒「それじゃあ樹月さんについていってみよう!」

本編第5話「oath sign」にて初登場する。
天王寺深雪と遭遇し銃VS丸腰といった状況となる。
しかし巧みな話術と心身掌握により彼女を圧倒し窮地を脱する。
その後彼女を市街地の民家の中へと避難させる。
そして彼女の力になろうと話を始めた。

962 ◆9n1Os0Si9I:2012/12/18(火) 20:06:01
林 「殺そうとした人を救おうって、すごいこと考えれるよな……理由があるといっても、俺だったら逃げるだろうし」
樹月「いいや、それはあくまで彼女が本心から私を殺そうと考えてなかったからですよ、きっと理由があるのならそれを助けるのが普通でしょう?」
美緒「なんというかすごい思考だね、ある意味僕が殺したアイツよりバカかもしれないな」
林 「は? お前まさか誰か殺して……」
美緒「元ロワの話だよ、でも今回は兄さんにやられちゃったからね、まぁ仕方ないと思うけどね☆」
林 「はいはい、バカは置いておいて次行くぞ」

彼女の真意を知ろうとしたその瞬間、突然の来訪者が。
イングラムM11を所持している須牙襲禅と肉弾戦となる。
一瞬の隙を見つけ襲禅を投げ飛ばし優勢に戦いを進めた。
あと一歩で襲禅を撃破できる、その場面で彼の背後に新たな襲撃者がいた。
彼が一度助けて救おうとした少女、天王寺深雪だった。
一人を信じ続けた彼はここにて命を落とすことになった。
だが、彼のその最後まで残っていた強き「意志」は丹羽雄二により引き継がれることとなる。

林 「いや、本当にアンタすごいわ……」
樹月「いいえ、天王寺さんを救えなかった上に死んでしまうなんて情けない話ですよ、彼女に知られたらなんと言われるか」
美緒「なんだっけ、あの年増BBAさんのこと?」
林 「おい! テメェなんてこと言ってやがる!?」
樹月「あながち間違ってないけれど、もし言ったことがばれたら殺されるから黙っておいた方が身のためですよ」
美緒「いやぁ、僕たち死んでるんだけどね?」
林 「まぁ、今回はこんなところで終了かな……ということで生存者や今後について一言あれば」
樹月「死んでしまった身なのでどうこう言うのもアレなのですが、彼女を助けれなかったので丹羽君にはぜひとも彼女を支えてあげてほしいですね。
   あとは、彼女が間違った方向に進まないことを願います」
林 「ありがとうございました……ということで第一回はここにて終了とさせていただくぜ」
美緒「短いよね、手抜きなの?」
林 「というわけで非リレーオリオール死者スレラジオ記念すべき第一回は青木林と!」
美緒「無視してんじゃねーよシスコンDTキモ男が、真田美緒と」
樹月「あまり喋れずにすまない、鬼一樹月でお送りさせていただいたよ」
林 「そんじゃ次回は……あー、この人か……不安しかないが」
美緒「それじゃあまた次回ねー」

【第一回終了】

963 ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:35:38
投下乙ですー!

>優しくキミは微笑んでいた
やっぱりなあああああああああああああああああああああ!!
遥光ちゃん南無! だけど残念ながら当然であった。
しかし襲禅は、潤平くんやら伊織さんやら因縁、宿命を負う羽目になったがこの先どうなることやら。
真紀さんはその潤平君の傍にいますけどね……。この二人は今後どうなっていくか

>死者スレ
美緒さんが自重しないwwwwwwwww
林君不憫過ぎるだろwwwwwwww ……いや、それにつきあう鬼一さんも大変そうだったな……。
次回も楽しみにしてます―

では自分も予約分投下させていただきます

964あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:36:25





























【白崎ミュートン@才能ロワイアル:死亡】

965あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:37:10
 □白崎ミュートン死亡まで残り一年□



愛崎一美はテレビを基本的に見ない。
テレビから流れる情報は主観や意見の塊。
たとえば、世論について語る堅苦しい教授の主観であったり。
たとえば、犯罪者の「苛々してたからやった」などという未練がましい発言であったり。
たとえば、バラエティー番組の時に暴言紛いのものも入り混じる掛け合いであったり。
たとえば、熱血で奇跡を紡ぐ、熱いバトルアニメであったり。

兎にも角にも、愛崎一美という人間を動かすには――揺れ動かすには、あまりに強大な『意志』が垣間見れる。
それはあまりに危険だった。
将来的なことを考えると、無論テレビ一つぐらい見れなきゃいけないのだが。
それでも、そこらの小学生の好奇心よりもはるかに上回る彼女の探求心は、今はまだ子供の彼女には、毒であった。
その裏では、愛崎を常識外れにしないように、榎本瞳と言う、愛崎の操作人(パートナー)がいるのだが、それはさておき。

それでも、彼女はとある番組だけは毎週欠かさず見ている。
――日曜の朝にやっている、特撮ヒーローと、美少女ヒーローのアニメ。
発端こそは、榎本瞳の案だった。
『一般的な善』と『一般的な悪』を理解させるには、こういうシンプルな勧善懲悪物語を常日頃から見させるのもいいのでは。
という発想だった。
実際、その発想を施行してみると、思いのほか愛崎の食い付きは良かった。

テレビから一際大きい爆発音が流れるたびに、彼女の瞳は爛々と輝いた。
――これが、ヒーローなんだ。
奇形を倒し、爆発を背に佇むヒーローの姿に彼女は、羨望の眼差しを送る。

――――これがヒーローで、これがワルモノかー。

このような形で、彼女の善悪論は染まっていく。
ふわふわと空に浮かぶ風船のように揺れ動きやすい彼女の奥底に眠る、基盤(ベース)。
性格は基本的に明るい――と並ぶ、彼女の根本(ラジカル)。

榎本のふとした思い付きから始まった、彼女の日常。
そしてそれは、『ひとみん』の記憶がなくなった今でも引き継がれている。



 □白崎ミュートン死亡まで残り五分□




善人は嘘っぱちだ。
愛崎一美は、香坂という『偽物』めいた価値観を目の当たりにして、その感情は心に深く穿たれた。
さもありなん。
《夢》だと思っているにしろ、出会った人物が急激なスタンス変更して再度舞い下りたのだ。
正義然と大義を語っていた男とは思えない、あり得ないあり方の変貌。
よもや自分から地獄行きのチケットを頂きたいなど考えられない発言だ。
――さながら、かつての自分の様だと自虐めいた笑みを浮かべるが、小学生らしくその笑みもどこか迫力に欠ける。

紆余曲折らが垣間見た悪の笑みは、今は影を潜めている。
そこにあったのは、溌剌とした屈託なき笑顔と描写するよりも、重荷を乗せられたような苦い笑みだ。

「まずはそうだな、香坂よぉ」
「なんですか」
「お前、まずはこの辺りを散策……っつーか見回りでもして誰かいるか確認してこい。
 愛崎は小学生だし、俺は別に体育会系じゃねえし酒々落々なんてもってのほかだ」
「……まあ仮にも僕は警察官ですからね」

愛崎は目の前で広がる、白崎と香坂の掛け合いを黙視する。
どうせ口を挟んだところで香坂はさておいて、白崎ないしは酒々落々は無視をするとわかっているからだ。

966あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:38:02
転々と移りゆく性格を有していた彼女とて、学習能力がないわけではない。
よもや――≪悪人は故意に人の話を無視する≫。口にして教えられたわけではないが、彼女が目で見て白崎らから教わった悪人としての心得の一つ。

「いや別によ、しなかたって俺たちなら、相手を叩き潰すことは難関ではないんだろうがな。むしろそれなり以上には持っていけるだろう。
 念の為……万が一……ま、そんなところだ。俺たちが本格的に動くのは第一回放送以降。それまでは下手な、不要な接触は避けたい」
「気持ちは分かりますけど」
「悪人であろうが無かろうが、一先ず人を見つけたらこの辺りに戻ってこい。それだけでいい」
「……まあいいですよ。これがさらなる高みの悪につながるのなら、僕はなんだってします」
「そんじゃよろしく。俺らはこの辺いるから」

一通りのやり取りを終えた後、香坂は若干の訝しげに感じながらも、その場を去って、人探しの旅へと出た。
香坂は良くも悪くも自分に自信をもてずにいる。
度重なる、彼自身理解しえない考え方の転移をしていれば無理もなかろう。
今彼が頼れるのは自分よりも、思考をおなじとしてくれる者の言。――白崎らと言うあり難い存在を無下には出来なかった。
とぼとぼと、されど足取りは確かに近隣へと向いている。

愛崎は途中までは顔だけ香坂の方を向け、途中からはらしくもなく考え事に耽っている。
今の彼女は、意志薄弱で付和雷同なる少女じゃない。意志堅固で初志貫徹の少女である。
彼女は――今までのように過ごしていては駄目だと、察していた。
今までの生活、どのように生きていたか。記憶は何故だか朧となってぼやけるが、それでも今のままでは永遠に悪人になることは敵わないだろう。彼女は感じている。

「   」
「   」

彼女の耳には届かないが、どうやら近くではこちらに背を向けて白崎と酒々落々は毎度御馴染悪趣味な話に華を咲かせているらしい。百花繚乱である。
彼女は別に羨ましいとは思わない。
前までの彼女なら、そのなんでもない言葉にすらやたら興味を示し、会話に混ざろうと懸命になったろうが、今の彼女は《反転》している。
余計な会話は不要、と。出来る限りに会話と言う会話を避けて、《自ら考えて行動するようになっていた》。

(しっかしにゃあ……)

愛崎に懸念がよぎる。
本当にこのままで、彼女は悪人になれるのか。それが溜まらなく不安になっていた。
彼女の知るところの、一番知るところの悪人と言えば、日曜日の朝に登場するような奇形の化物たちだ。
しかし彼らはどうもその類とは違うようだ、と気付いたのはもうすでに四時間は前の事。
今更どうと言うつもりはない。一口に悪人と言っても様々な形がるのだろう。
愛崎とて、弁えを知らないわけではない。
それでも、彼らの言うところの悪人では、彼女が――彼女自身が悪人になることはできないのではないだろうか。愛崎の懸念の根源にはその気持ちがある。

やけに香坂と言う男は彼らを心酔していたようだけれど、愛崎の目から見てそれは間違っているように思えた。
小学生相応の、純粋な瞳から見ると、結果的に『悪人同盟』――失敬、『悪人教団』が得る利益(災厄)は多大であろうとも、
その大半が白崎と酒々落々の手柄であり、愛崎が役に立つ機会と言えば、実のところないだろう。皆無とは言わずとも微力も微力。まだしも香坂の方が身体能力にしろ分がある。

それだと困る。
自らに悪人最高峰の名誉(汚名)が頂戴出来ないのは、愛崎一美にとっては、それは死活問題。
ましてやこのまま呆としていたところで、早々と第一回放送を迎えて彼らが本領を発揮して彼女の立場が完全に失せてしまう。
それでは、悪人に攫われたお姫様のように、ただ悪人の傍にいるだけの悪人でなき人間になってしまうのではないだろうか。

しかし立ちはだかる壁、白崎と酒々落々の壁は分厚い。
付け焼刃の愛崎の【悪人度】では太刀打ちが出来ないだろう。
実際、うだうだと希望めいた妄言を振りまいていた頃、彼女は白崎に完膚なきまでに論破されてしまったのだ。

困った。実に困った。
愛崎はうーんと腕を組み、真剣に考え込む。

967あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:38:32
最中。
ふと白崎と酒々落々の会話の端くれが鼓膜を叩いた。



「――――それでテスト当日には敢えて隣にいる奴に見せつけるようにペンを回したり、貧乏ゆすりをするのは当然だよな」
「ああわかるぜ。おれもそんなことをやった様な気がする。あれって地味に苛々するよなあ」
「やっぱ、壁となる障害は姑息で潰すに限る」
「まったくだ」



バッ、と勢いよく伏せ気味だった顔を上げる。
そこには相も変わらず、愉しげに露悪的な話に意識を持っていかれている二人の姿があった。
瞳には死んだ魚の目のような淀みを有し、輝きなどひとかけらもなく、笑みも見ているだけでうすら寒い。


(お、おお?)


対し、愛崎一美の瞳は輝いていた。
白崎らの話を盗み聞いて、ティン、ときていた。


(そうだよな、やっぱ邪魔ものはハリ倒すってすげー燃えるよな! なんか悪人っぽいし!!)


現在の彼女は、面白そうだから、とその話に反応したわけではない。
彼らの話から、悪人になりえない不出来な現状を打破する、解決への糸口をつかめたから、反応し計画を企てる。

組み立てた計画。
それは、頂点に立つのに障害となるであろう白崎と酒々落々の始末。
元より興味本位で近づいた彼らに特に感慨は湧かない。
今まで同行していたのだって、もっと面白い話を聞けるだろう、と思ったまでであり、
そのことに主だって魅力を感じなくなってしまった今となれば、わざわざ同行することに利益を感じない。

――――より強い存在となるには、現存する自分よりも強者を倒していくこと。
さながらインフレーションしていく少年漫画のような思想を抱く。
彼女の思考の単純さは、度が過ぎている。


(これしかねぇな!)


思い立ったが吉日。
ディバックから、支給品の一つ――サバイバルナイフを取り出す。
簡易的な装飾しか施されていないナイフは、幼く小さい愛崎の掌にも違和感なく収まった。
彼女の二の腕ほどの長さの刃渡りしかないが、それでも凶器としては十分有用だ。
しっかりとナイフを握り締めると、それを背に回し、ちょこちょこと一先ず白崎の方へと近寄っていく。

こちらに警戒している様子はなかった。
愉しげに繰り広げられてる会話に夢中なのか、愛崎を味方として取り扱ってはいるからなのか。はたは執るに足りない相手だからなのか。

968あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:39:04
理由はともあれ、愛崎の狂気に気付けないまま、その瞬間は、刃が振り下ろされる以外、なにがあるわけでもなく普通に訪れる。


「――――にゃぁはははははははははっ!」


ズブリ、と心地悪い肉の感触。
骨のすき間を潜り抜けたかのように、綺麗に根元まで突きささり。
白崎と愛崎の背丈の関係上、その刃の矛先は自然とナイフを持っていきやすい白崎の大腿へと収束される。

刃を抜く。
噴き出す血潮。その一抹を愛崎は浴びる。


「…………ぁ゙、あ゙ア゙?」


遅れて洩れた白崎の悲鳴に意を介さず、愛崎は白崎に向かい第二撃を放つ。
今度は、足を深々とやられて、よろけたところに、先ほどとは反対の足。続けざまに脇腹にも一撃食らわした。
迸る返り血を目一杯に浴び、可愛らしい、されどおぞましい三日月形の笑みを穢す。
ドクドクと溢れかえる血を流しながら、愛崎に対し白崎が声を荒げる。


「お、お前は……何をしている! ……?」


唐突なハンコウに、心を揺さぶられないわけがなかった。
普段は心を揺さぶる側に立つ彼とて、ピンチにでもなれば仕方のないことでもある。
そんな光景を平然と、冷たく見つめる愛崎。

「なにをしてるかって……ブロック崩し」
「お前は……俺たちの仲間をするんじゃなかったのかよ……!」


ギャグを軽くスルーされて口をとがらせるが、白崎にとってはそれどころではない。
隣にいる酒々落々にしてみたところで同感である。《四字熟語》の癖して――中々言葉が出ず。
それこそ日曜日の朝に見ることが出来る悪人がヒーローの長たらしい変身を待つかのように、やけに相手側に親切に答える。
悠長に、悠然と、色に例えると黒き笑みを浮かべながら、たいそう面白そうに言葉を連ねる。


「≪何かにつけてやれ仲間になろうだ、やれこんなこと止めようだ――そういうことを喚く奴が俺達悪人の敵だ。騙されてはいけない≫」


「……は?」

紆余曲折にはいた言と、それよりかも前に白崎自身から言われたセリフを一字一句間違えずに、このタイミングで解き放つ。
――【悪人としての心得】。例え師匠の存在そのものが不要になったとしても、心得そのものが悪ならば貫き通さないわけにはいかない。
悪を志す彼女が、悪を貫き通さない義理など、どこにもない――!
故に彼女は言い切った。


「今のあたしに、お前らは要らない。だから仲間じゃない。だけど仲間だと主張するから、あたしの敵」
「…………!」


正直嘗めていた。
嘗めきって、加え誤解していた節は確かにある。
素直に、あまりにも素直に彼女のスタンス固定はあり難いものだと錯覚していた。
ベクトルを変えない彼女を、助かったと誤解してしまったのが、元々の彼らの見誤り。
一直線に悪に向かってくれる彼女は大変素晴らしいものだと、感じてしまったのが、『諸悪の根源』

――そんなわけがないだろう 。
変わり易すぎる性格の反対は、変わり難くなりすぎる。
融通がきかないとも換言出来ようその性格に、有難さなど微塵もない。

969あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:39:36
極端を《反転》させたところで、それは逆向きの極端となるだけ――中和や打消しなどではない、《反転》なのだから。


「だから、あたしは、お前らを殺す。地獄に堕ちちまえっ」


完全に膝から崩れ切った白崎を確認すると、身体の向きを酒々落々の方へと向ける。
……が、そこにあったのは一つの酒臭い掌。


「――――ん?」


そして愛崎一美のめのまえはまっくらになった。



 □白崎死亡まで残り五分□



――――あっ、れー?


と、白崎が思うこととなるのも、或いは必然的なことなのかもしれない。
酒々落々が愛崎をどこかに《落として》から、数秒後、彼は平伏せて困惑の一言に尽きる言葉を内奥で吐き出す。


「随分と派手にやられたもんだ」
「……正直、あいつを見くびってたよ、俺は」
「おれもだよ」


はぁ、と両者共々疲弊の色を窺わせる溜息をつく。
酒々落々は、胡坐を掻いて座り込んで、白崎を傍観する。

外傷は三つ。
左右両方の大腿と、右脇腹。
どれも掠る程度ではなく、深く抉られている。
出血量も多大で今すぐ治療を施さないと間もなく出血死に至るであろう。
加え痛みも尋常ないほど凄まじいであろうことは優に想像つく。


「「…………ははっ」」


それでも二人は、笑っている。
不気味な光景である。――――背筋が凍る、とはまさにこのこと。
下品な笑い声を続けざまに一頻り共鳴させると、ふう、と一息ついて話題を戻す。


「まったく、お前も俺も幼女運はついているねえ……」
「ああ、そうだな」
「傑作だ」


柳詩織――《夢画夢中》。
勇気凛々――《四字熟語》。
愛崎一美――《小学生》。
揃いも揃って、狂い狂った、酔狂な奴ら。
バトルロワイアルにおいては、おあつらえ向きな人間ども。
――とてもこの場に置いて彼女らに巡りあって幸運とは、言えないのにもかかわらず、それでも彼らは良かったという。
悪人の悪人たる感覚。――常人には理解しえない。だからこそ、彼らは何処までも悪なのだ。


「ま、とりあえずおれはあいつを適当に《落として》おいたぜぇ。殺すには勿体ねえからなぁ」
「当然だな」


白崎がニヤリとにやけ返すと酒々落々は気持ち悪いと一蹴する。
それでも白崎は平伏せながらも、顔には笑顔を張り付けた。
しかし何処か白崎の笑みに活力がない。
――さもありなん。
今こうしている間にも、白崎の出血は止まっていない。
酒々落々は治療をしようともせず、ただただ座って傍観したり、会話をしているだけ。
白崎も流石に焦りの色を見せ始める。


「おい、酒々落々」
「なんだァ」
「悪いがそろそろ俺の治療をしてくれねえか。流石にこのままだときついわ」


仲間として……いや、ここは教徒とでもいおうか。悪人教徒。
その教徒、或いは教祖として、同じく教徒であり教祖である酒々落々に助けを求めるのは当然の話。
死ぬのは別に問題ない、とはいえども。

970あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:40:08
愛崎のような面白いことがまだまだ起きそうなこのバトルロワイアルから逸したいとは生憎思えない。


――そして、酒々落々は答える。



「断る」



短くも、衝撃のある言葉。
白崎は思わず目を見張る。


「……なんでだ? 《落とす》力があるんだからせめて病院に落とすぐらい」
「できなくもねえかもな。だが断る。お前はここで死ぬんだよ」

あれほど親しげに会話をして、意気投合していた仲とは思えないほど、冷酷に拒絶する。
白崎もこの反応には思わず絶句してしまう。

あまりにも彼らは似ていたから。
彼らはもはや一心同体のような存在だと思っていた。
これぐらいなら、お安い御用と言ってくれるような奴だとは、思っていた。

「どうしてだ……」

だからこそ、裏切られたと錯覚する。
元々彼らは自らの事を悪人と自称している身。
――今更この程度の事では動揺することなど本来ないのだが、今回ばかりは白崎の衝撃は抑えきれない。
酒々落々はその姿を見下ろしながら、ダルそうな声色で返す。


「答える義理はねえな。――まあ、一つ言うならおれはそこまでお人好しじゃなかったってことだァ」


本当に簡単な言葉だった。
そして恐らくそこに、それ以上の意味はない。
面倒臭いからと、切り捨てる。――それが悪人。

恰幅が良いからだろうか。
白崎から見て、その威圧感は凄まじいものだった。
暗澹とした瞳に、思わず身震いをする。
――今まで、こんな奴と一緒にいたのか
そう思わずには居られなかった。だからこそ彼は――


「は、ははっ、ハハハハハハハハハッッ!!」


笑う。
嗤う。
哂う。
ただ、笑う。――悪人としての酒々落々に賛美を。
そして自分の歩んできた悪人道に礼賛を。
平伏せたままで、それでも高圧的に、反道徳的で。
全てを侮蔑するかのような瞳が、僅かに変色す。


「それでこそ、悪人教団だ!」
「そうか、だけどそれもお終いだな」


男と男の目があった。



「「それじゃあな。極悪人」」



酒々落々は、酒瓶を白崎ミュートンの頭上へ、叩き《落とした》。
そして呆気なく、白崎ミュートンの命は散り果てた。

971あくのきょーてん  ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:41:02
 □愛崎一美墜落まで残り一秒□




――――ゴッツンコ☆

突如、沖崎翔の頭上から愛崎一美が《落ちて》きた。
あまりに唐突な出来事に、流石の沖崎翔は気付かない。
ヒュー、ストン、と。
幾ら体重が軽いとはいえ、重力も重ねあわされた愛崎一美の落下力は侮れない。



「「……えっ」」



二人の声は重なった。
そして同時に、意識が消えた。


放送の刻限まで――――もう猶予は少ない



【C-2/デパート入口前/一日目/昼】
【酒々楽々@四字熟語バトルロワイヤル】
[状態]:健康
[服装]:特筆事項無し
[装備]:無し
[所持品]:基本支給品一式、酒瓶、ランダム支給品(2)
[思考]
基本:さーて、どうすっかねえ
2:勇気凛々には会いたくない。
[備考]
※四字熟語バトルロワイヤル死亡後からの参加です。
※ルール能力の二つに規制はありません。
※古川正人、カインツ・アルフォードの名前と容姿を記憶しました。
※心機一転の腕の効能を理解しました

【香坂幹葦/追加・疲労(中)、精神疲労(大)、悪人教団の一員として行動する、スタンス反転が元に戻りました、獣化によって五感が上昇し、聴力は特に高くなっています、催淫効果は消えました】

【香坂幹葦@夢オチだったオリロワのキャラでロワ】
[状態]:狼化、身体能力向上、疲労(中)、精神疲労(大)
[服装]:狼化の為現在無し
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式
[思考]
基本:悪人教団の一員として行動する。
1:とりあえずこの辺りをうろつく
[備考]
※夢落ちロワ参加前からの参戦です。
※大崎年光、高原正封、石川清隆の容姿を記憶しました。
※心機一転の能力でスタンスが反転している最中です。
※「獣性活性化薬」の影響により強制獣化、身体能力が向上、軽度の催淫状態になっています。
強制獣化は個人の意思では解けませんが時間が経過すると自動的に解けます。
強制獣化がいつ解けるか、身体能力の向上度合、催淫状態の推移(軽くなるか重くなるか)は次の書き手さんにお任せします。
※スタンス反転が元に戻りました
※獣化によって五感が上昇し、聴力は特に高くなっています
※催淫効果は消えました



【D-1/一日目/昼】


【沖崎翔@サイキッカーバトルロワイアル】
[状態]気絶、スタンス反転
[服装]特筆事項無し
[装備]日本刀
[道具]基本支給品一式、救急セット(消毒薬、ガーゼ消費)@オリジナル、ランダム支給品1
[思考・行動]
基本:独善的に、自己犠牲の精神で人を助ける
1:主催者は必ず打倒する
[備考]
※サイキッカーバトルロワイアル参加前からの参加です
※能力に関しては『自殺願望』を与えることを禁止とします
※スタンスが反転しています
※『自分が以前までの自分ではない』ことに薄々感付いています


【愛崎一美@数だけロワ】
[状態]気絶、スタンス反転
[服装]特筆事項無し
[装備]サバイバルナイフ
[所持品]基本支給品一式、ランダム支給品(2)
[思考]
基本:悪人になりたい。
[備考]
※数だけロワ参加前からの参加です
※古川正人、カインツ・アルフォードの名前と容姿を記憶しました。
※スタンス反転により「ひとつのことをやり通す性格」に変わりました


【サバイバルナイフ】
愛崎一美に支給。
刃渡りそのものは長くはないが、その分携帯しやすく、扱いやすい

972 ◆xR8DbSLW.w:2012/12/18(火) 20:42:24
以上で投下終了です。
タイトル元ネタは著・貴志祐介『悪の教典』より。

973 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/18(火) 20:59:27
伊賀榛名、一ノ瀬進、切磋琢磨で予約いたします

974 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/18(火) 21:14:02
申し訳ありませんが、メンバーから伊賀榛名を外させて頂きます

975 ◆YOtBuxuP4U:2012/12/20(木) 21:45:43
みなさん投下乙ですです!
ついに投下された市街地組にテンションが上がる上がる。
即予約リレーがどうなるかもすごい気になりますが感想をばー。

>疾走する思春期のパラベラム&失踪する思春期のパラベラム
…………長いっ!
でも見合うだけ濃い!
いやー、これだけの話をしっかり書ききれる氏にまず拍手から送りたい。
本編はまず須藤君の、一般人性――超人の中に紛れた「力のないだけ」な一般人枠じゃなくて、
精神的な、芯の意味での普通の人っぷりとそれゆえのどうしようもない感じがしっかり書けてて、読んでて胸が苦しくなった。
まとめ役として責任を感じすぎたり、疲労から怒りっぽくなってしまったり、
上手くいかなくて焦ってしまったり、力の無さに不甲斐なさを感じたりとか、
バトルとかエンタメのために省かれがちな「本来ならこうなるはず」を逃げずに描写して、
それでいて共感させてくれるのってなかなか出来ないことだと思う。空想の中に確かに現実がある感じ。
チームから離れてく揺光ちゃんや一刀両断を止められなかった須藤君と、
宗教の脅迫から逃れられない天王寺ちゃんを開放した丹羽君を平行してるのもまた上手い。
天王寺ちゃんパートはうわーこの子なにすげーかわいいなおいみたいなのもすごい言いたいんだけど、
実は須藤君と丹羽くんは一般人枠の括りじゃ同じなわけで、成功するかどうか分からない賭けに出たのも同じで。
丹羽くんは成功して須藤君は失敗してしまったけど、逆の展開もあり得たわけで……そう思うとさらにいたたまれない。
浅倉君の乱入で一度夢を見て、さらに現実で突き落とされて、しかも狭山さんまで現れて、
追いかけなかった揺光ちゃんは順当に弾に襲われて、徹底的に落とされてしまった須藤君だけど、
最期のテープレコーダーが彼の心をどの方向に連れて行くのか。
というかうにゃー起きちゃったしどうなるんだ次回!? うん、ほんといいドラマを見せてもらいましたー。 

>優しくキミは微笑んでいた
そして即リレーからの揺光ちゃん……っ!
守られる辛さより自分の死を選択した彼女も、自分勝手と言うこともできるんだけど、
他人の優しさに甘えなかった結果なのだと感じることもできてもうね……これがロワかよ畜生!って叫びたくなるなあ

>その先にある、誰かの笑顔の為に
こちらも、同じ兄のために殺しをする/してた者同士の対比が素晴らしい。
霊歌ちゃんはびっくりするほど立派になったなー、登場話で組ませた自分が言うのもなんだけど、
熊本くんのキャラブレイカーをはねのける心の強さを得るとは思わなかったw
さりげにエロトークに混ざれてる巴さんもなんだかいいポジションについてきてるし、熊本ハーレム組も注目だー。

>あくのきょーてん
出落ちだー!!??
と驚かされ、始まった話で納得。だよなあ、悪を極めるとなるとまず師匠殺しからだよな。
ぶれるキャラを危険とみなして矯正したのがさらに裏目に出るとは、悪人としては笑いが止まらないよな。うんうん。
……そして落ちでも《落ち》た!

976 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:49:05
予約分を投下いたします

977 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:49:37















 時は戻らない。

978 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:50:17















 血が、点々と滴っている。
 その痕は、1つの民家へと続いて行く。
 その民家の中では。
 机の上に横たわる男と、その傍で懸命に応急処置をする男がいた。
 その男に、血を流す男を、救う当てまでは、無かった。
 だが、何もしない訳にはいかなかった。しないでいる訳にはいかなかった。

(死ぬな……! こんな所で死ぬんじゃないッ!)

 机を伝い、床に滴る血液。
 それはまるで、砂時計の様に。
 命の切れる時を示すように、滴っている。
 それを、切らさぬように。
 終わらせぬように。
 ただ願い、祈るように手を動かす。

「……くそっ、血が止まらねえ……」

979 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:50:55

 だが、懸命の処置も虚しく、ただ時間が過ぎるばかり。
 このままじゃ。
 ――――助けられる訳がない。
 ぽつりと、雨粒の様に、そんな考えが浮かぶ。
 そんなことは無い。無いはずだ。無いと、信じたい。

「………………一ノ瀬…………さん」
「お前っ……動くな! 余計に傷が酷くなるだろうが!!」
「…………最期に、言いたい、ことが…………あるんです」
「最期だと……? ふざけた事を言うな!」

 怒りと、どこか悲しみの籠った怒号が、響く。
 だが、それでも、切磋琢磨は語るのをやめない。

「さっきも、言ったように……内臓もやられて、これだけの失血までして……」

 そう言って、切磋琢磨は自分の周りを指す。
 "血の海"と言った単語が似合うほどに、そこには血液が流れ出ている。
 この惨状を見れば、誰もが「もう無理だ」と思うだろう。
 だが、この男。
 一ノ瀬進は違った。
 ただし、彼は何も知らない愚か物でも、奇跡を盲信する狂人でもなかった。
 ただ、死んで欲しくないと願っているだけだった。心の底から、強く。

「よく、言うじゃないですか。自分の死期は……自分が一番、良く分かる、って……」
「何を……!?」

 今までの姿からは考えられないような弱々しい声で、語る。
 その声に比例するように、一ノ瀬の顔から生気が消えて行く。

「今が…………その時、みたいです。だから…………」

980 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:51:33

 頬を伝う、一粒の涙。
 もし、これがファンタジーやメルヘンであったならば。
 この涙で、傷が回復――――なんてことも、有り得ただろう。
 だが、これはあくまで現実。
 残酷で、冷酷な現実。

「俺はここまで……なんで、代わりに…………」
「何を言ってるんだ……! ふざけた事を言うと、許さねーぞ……!!」
「俺の分まで、後は、頼みます…………俺の事は、引きずらないで、ください…………」
「頼む、頼むから、諦めないでくれ! 生きるのを、諦めるな!!」

 しかし、その思いとは裏腹に、切磋琢磨の声はどんどん小さくなっていく。





「一ノ瀬さん…………またどこかで、会えたなら…………もう一回、手合わせ…………頼…………み…………」





 そして。



 ――――静かに、なった。










【切磋琢磨@四字熟語バトルロワイアル 死亡】

981 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:52:08




〜〜〜〜




(お前の遺体を、野ざらしにしてはおけないからな……こんな所で悪いが、許してくれ)

 庭に掘った穴に、切磋琢磨の遺体を、優しく寝かせる。
 そして、上から、優しく土をかけて行く。

「俺の甘さや慢心のツケが…………この結果、か…………」

 そう力無く呟く表情には、深い悲しみと後悔の念が見えた。
 ……切磋琢磨の死、そしてその原因が自分にあること。
 その要因が、鍛えられている筈の精神に、影を落とす。
 だが、折れはしない。折れては、ならない。
 切磋琢磨は、最期の瞬間に、こう言った。



『俺の分まで、後は、頼みます』



「…………ッ」

 あれほど、涙を流したはずだったのに。
 もう、尽きたと思っていたのに。
 それでも、まだ流れてくる。

982 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:52:42

(こういう時は、"さようなら"じゃないよな、琢磨…………)

 切磋琢磨のつけていたグローブを、埋めた場所にそっと置く。

「――――また、会おう」

 ……別れは辛いものだ。特に、永遠の別れは。
 しかし、嘆いていても仕方が無い。
 今更嘆いたり悔やんだりした所で、何も変わらない。
 ――――時は、戻らない。

(…………)

 じわじわと、瞳に決意が戻って来る。
 ――――殺意の籠った炎が、燃える。

(できれば殺さずに……なんて甘かったんだ。危険人物はできれば排除……なんてのも甘かった。
 考えてみれば、ここは戦場みたいなもんだ。戦場で、敵を排除するのは当然のことだろ)

 そうだ。
 元々、自分は傭兵であった。
 民間人であろうが、"敵"なら排除するのが当然だ。
 ――――自分に、仲間に、敵意を向けられるなら、排除するのは……当然の判断だ。

(俺は元々、天国に縁の無い男だからな。今更罪を被った所でどうにでもなるさ)

 罪も無い人間を、もう殺させないように。
 乗った奴を、代わりに殺す――――。
 口でなら、誰でも言える事だ。
 だが、この男。
 一ノ瀬進には、それを実行に移す力と、意思を持っていた。


「――――行くか」


 そして男は歩き出す。
 ――――自身の手を、血で染める覚悟を胸に秘めて。

983 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:53:13



【E-3/民家/一日目/昼】
【一ノ瀬進@需要なし、むしろ-の自己満足ロワ2nd】
[状態]:疲労(小)、罪悪感
[服装]:パジャマ姿、少し血塗れ
[装備]:H&KMP5A2(37/40)
[道具]:基本支給品一式、MP5予備弾倉(2)、ランダム支給品×1
[思考]:
基本:脱出の手段を探し、達成を目指す。危険人物はそうと分かり次第排除
1:琢磨……本当に、済まなかった……
2:銀髪(氷室勝好)、少年(相川友)は早い内に排除しなくては……
3:ゆくゆくは仲間を集め、首輪を外したい
[備考]
※エピローグ後からの参戦です。
※切磋琢磨の話に少し疑問を抱いています。
※島民ふれあいセンターの構造を大まかに把握しました。
※切磋琢磨から四字熟語バトルロワイヤルについて、大まかに聞きました


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投下終了です

984 ◆6LQfwU/9.M:2012/12/20(木) 22:57:14
タイトルを忘れていました
タイトルは「天国と地獄」で…

985 ◆9n1Os0Si9I:2012/12/22(土) 19:09:02
すみません、一回破棄します。
完成して予約とられてなければ予約投下します。

986 ◆9n1Os0Si9I:2012/12/23(日) 18:10:26
xz氏の大作への感想を

投下乙です!
まず最初に感じたのはこの長さですわ、ラノベ1冊分ですよ!
すごい以外言葉が出ませんわ。
でもそれでは感想にならないのでまずはプロローグから。
これは須藤君の全盛期ですわ。
これ以上ない栄光、しかし落ちていきそうな絶望感がパナイ。
そしてゲス化への兆候が出てますねぇ……。
まぁ、あくまで『普通』の中学生ということにはなってますからね。
一応ひと段落ついたと思えば不穏な影が、さくらさんは出てくるだけで死亡フラグ振りまくからな。
ここでの清正さんの動きはさすが参加者中でも一目置かれるだけはある。
あとこの一刀両断と銀丘さんの中の悪さ(良さ)といったらないwwww
そしてまぁ撤退、正直ここで死人が出てもおかしくはなかったよね。
次に出てきたのは丹羽さん、なんだかんだ言ってキャラのスタンスが変わりまくってたりするこのロワでも根本的なものから変わってないうちの一人ですよね。
そんな彼が再び死を直面、しかしあのセリフをこういう風に持ってくるとは、さすがですわ。
樹月の意志がここに引き継がれる、という感じがして燃えますね。
そして今回のヒロインともいえる深雪ちゃん登場ですわ。
相変わらずの表現のうまさで、なんというか可愛さが引き立てられてますわ。
場面変わって再び須藤組へと。
飯島ちゃんの決意と須藤君の思いがぶつかるも、説得できず。
ここら辺からゲス化の兆候ですね(ゲス顔
そしてここで襲禅さんキマシタワ(アカン)
この後どうなるかがわかってるから、今見るとあのゲスが引き止めれれば変わったのになぁと思ってしまう。
天王寺丹羽組に移動して、丹羽さんのイケメンタイムだ。
正直丹羽さんの状況に対面したらこうは動けないと思うな。
さすがは一度死んでまで経験したほどではあるな。
「殺してみろ」なんてセリフは彼女を助けようとしていてなお死に対してわかってる彼だからこそ出たものですね。
元ロワでも捨て身で仲間を助けるほどのお人よしでもありますからね。
そこら辺の再現もうまいと思います。
そしてサービスシーンキマシ、色々ハプニングがw。
丹羽さんも悪意がないところがまた何とも……。
パンツの代わりにスク水渡したのも悪意がないんだろうな。
きっと偶然渡したに違いないよな、うん。
そして遭遇してしまったああああああああ!
この時点での小神さんはいい予感がしない。
そして出クズですわ。
どんどん自分勝手を押し付けるキャラへ……。
一刀両断さんに論破された挙句、コノザマである。
そして浅倉さんが乱入したああああああああああ!!
やはりサッカーボールを何だと思ってんだコイツって感じですわ。
自分が書いておいてなんだけど、ボールってこういう風には使わないよね。
某バーロー探偵さんくらいだよね、使ってるの。
次に出てきたのは変哲勢ヒロイン?の狭山さんと四字熟語勢の中でも良心的で強い東奔西走さん。
しかし正義ぶっていた、という表現が正しすぎる。
そして丹羽君と合流し東奔さんが戦いに、だけどこの人なら安心できる感じがしますな。
というかこの時点での狭山さんの思いがなぁ……。
あと服については言わないで差し上げよう。

987 ◆9n1Os0Si9I:2012/12/23(日) 18:11:16
あとやはり須藤君と浅倉君はいいコンビですな。
書いてる自分よりもうまく書いてくれてる(自虐)。
そして浅倉君と清正さんが……。
清正さんは完全にもう負傷を超えたような状況に……。
浅倉君の遺言がなんというか悲しいですわ。
あと丹羽君の乱入がもうちょい早ければ、と思うけど仕方ないんだよなぁ。
そして会ってしまった、この再開は望まれなかった。
悲しみの須藤君に狭山さんがパニック状態で追い打ちをかけていく。
それに対し須藤君も精神的パニック状態に、不安しかねぇ。
完全に言い訳して自己正当化してますねぇ。
狭山さんの言葉が徐々に彼の心を破壊して言ってるってのが気付けないのがね。
そこらへんも『変哲のない』人間だからこそ仕方がないのだけれど。
あとあのページの言葉使ってくれてうれしかったですわ。
こ、これは元の方でも頑張らなきゃいかんよな(震え声)
ここで大正義超絶天使深雪ちゃん降臨、狭山さんをなだめれたけれど、このゲスは救い様ねぇや。
自己正当化だけならまだしも、救いの船を自分から沈めたからなぁ。
これは自業自得としか言えない。
というか、言ってる台詞がわからなくもないから悲しいんだよなぁ。
そこまで強くない人間はそう簡単には止まれない。
だからこそこうなってしまったんだなぁっていう。
そして嫌いでしたのセリフのところ見て絶望余裕でした。
これは須藤君はもう再起不能つっても過言じゃない。
で、丹羽さんから殴られると。
これは残当ですなぁ、どう考えても最後ので須藤君が完全に悪くなっちゃったから。
彼の性格を考えれば愛の鞭なんだろうけど、須藤君がそういう発想に至らないだろうしなぁ。
でもこのクズに手を少しでも差し伸べる時点で彼の人の良さが表れてますな。
そして銀丘さん登場、どこ行ってたんかと思えばアンタは……w。
この人らしいけど、完全に須藤君が責任擦り付けたがってらぁ。
もう何度も言うがクズ化の進行が半端じゃない。
で、その銀丘さんは葉月さんと被験体01さんと遭遇、波乱があるに違いない。
そして浅倉君の遺言が……。
ある意味参戦時期の違いってのが大きく問題になりそうな……。
つーか親友が死んだことを聞かされて、どう感じるかも問題なんだよなぁ。
浅倉君は嘘言うキャラじゃないから混乱は確実にするし。
一刀両断さんからの指示も、場合によっちゃ悲劇になりそうなんだよなぁ。
あと彼氏持ちとか言ってるけど、その彼氏あれやで、お前らの常識超えてるからな浅倉君。
で、最後の言葉である『――頑張れよ、須藤』に『んじゃ、じゃあな。また来世で』を聞くと死ぬ気でやってたんだろうなぁ。
その意思を今の須藤が引き継げるか、と言われても無理だろうから、なんとか復活してもらいたい。
物語のラストはこのロワ一番の不安因子が目覚めちまったかぁ。
最悪マーダーになっちまったりするかもだしなぁ。
変哲勢の書き方のうまさが本当にすごい。
もうすぐ放送といったときにこの投下は勢いをつける一因になるでしょうな。
では感想もこの辺で〆させていただきます。

さて、長々となっちまいましたが大作投下乙でした!
もっと早く感想書ければよかったんですがすみません。

988 ◆jZCpcbFowc:2012/12/23(日) 21:35:41
期限内投下がちと怪しくなってきましたが、延長を申請します

989 ◆ymCx/I3enU:2012/12/24(月) 16:07:09
予約分を投下します。
タイトル:A WAYS AWAY
元ネタ:コーエー(現:コーエーテクモゲームズ)のアクションゲーム「真・三國無双5」のBGMの一つ「幕舎 〜A WAYS AWAY〜」

990A WAYS AWAY ◆ymCx/I3enU:2012/12/24(月) 16:08:04
学校。
一階の教室に、四人の男女がいた。
四人――死神舞凪、山本良勝、額賀甲子太郎、そして、河田遥。
放送の時刻も迫っており、また、ずっと森の中を歩き疲労していたため、見つけたこの学校で休息を取る事にしたのだ。
教室では無く保健室で休息を取ろうとしたが叶わなかった。
保健室には一人の青年の遺体が安置されていたからだ。
頭を鈍器か何かで割られた、かなり酷い有様の死体だった。
四人ともこの殺し合いでの犠牲者を目の当たりにするのは初めてで心が痛んだ、が、
流石に遺体の安置された部屋で休息する気にはなれないので今いる教室にやってきた。
また、戦闘が行われた形跡も、誰かがいた形跡もあったが、校内をざっと見回り、誰もいない事を確認した。

(丹羽君、現在生存……)

――丹羽君は、まだ生きているのか。

放送で、捜し人、丹羽雄二の名前が呼ばれない事を、遥は願う。



〜数時間前〜



「河田、遥さん」

舞凪は、遥の顔を見下ろせる位置に座り、彼女に語り掛ける。

「……」
「私は、死神舞凪、と言います」
「……」
「色々、誤魔化しても仕方がないと思うので、言います。
……あなたは、この殺し合いの中で、大切な人を捜しているんですね」
「……っ?」

遥の目が驚きのあまり見開かれた。
自分は、この小さな少女――舞凪はおろか、後ろで様子を見ている老人二人にも、まだ自分の名前しか述べていない筈なのに。
確かに自分は捜し人がいる、だが、それはまだ舞凪は知らない筈だ。

「何故、其知」
「なぜ、それを知っているか……私は、人の心が読めるんです。
比喩でも何でも無く、文字通りの意味で。
信じてくれなくても良いですけど……」

人の心が読める。
この子は超能力者だとでも言うのだろうか。
普通なら簡単に信じる事は出来無いだろうが、死んだ筈の丹羽雄二が生き返っていると言う、
非現実的な事が起きている現況を思えば、舞凪の言う事も有り得ない事では無いと、遥は思う。

「……信」
「ありがとうございます」
「……確、私捜人居、名前、丹羽雄二」
「丹羽雄二、ですか」

遥の言った名前は確かに名簿に載っていた、と、舞凪は思い出す。

「あなたにとって、とても大事な人なんですね、きっと」
「……」

静かに、遥は頷いた。
そして、一呼吸間を置いてから、舞凪が核心を突く事を切り出す。

991A WAYS AWAY ◆ymCx/I3enU:2012/12/24(月) 16:08:58
「そして、あなたはその人のためなら、自分の手を汚すのも構わないと思っている」
「……!」
「その人のために、殺し合う事も厭わない……そう考えていたのではないですか?」

背後で様子を見ていた甲子太郎と良勝の二人が若干、顔色を変える。
遥本人も少し険しい表情に変化する。
心を読める、と言うのはここまでの事なのか、と。

「……其」
「……でも、最初からそう考えていた訳では無いのでしょう」
「……」
「あなたが、そう言う考えに至ってしまうような事を、あなたに言った人がいるのではないですか?」
「……っ……」

まだ自分が心の奥底に留めている筈の事実が、この子には本当に見えているようだ、と、
遥は改めて実感し、僅かながら恐怖を覚えた。
心を読まれると言う事がこうも心地の悪い事だとは。
舞凪は遥が明らかに動揺しているのを見逃さず、また、辛くなっているのも分かっていたが、話を続けた。

「いるんですね」
「……貴方、本当、心読可能至」
「ええ、余り有り難く無い能力ですけど……」
「……確、私対『助言』行人、居、名前、阿見音弘之」
「阿見音、弘之……」
「阿見音弘之、私対、言」


「丹羽雄二という人物が大切なら、守った方が良い。
それこそ――――"何を犠牲にしても"守り通すくらいの覚悟を持つといい。
貴女が最悪の方法を執ったとしても、きっと丹羽君は《憎まない》」


いきなり遥の喋り方が普通のそれに変わり、舞凪と後ろの二人は面食らった。

「……阿見音弘之、私対言、言葉」

しかしすぐに元の喋り方に戻る。
気を取り直して舞凪は話を続けた。

「それで、あなたはその『阿見音弘之』と言う人と……別れた後、どうすれば良いか迷いながら歩いていた」
「……其途中、青髪少年私襲撃被、気絶……意識取戻、此処居」
「あなたを助けたのは私の後ろにいる額賀さんですよ、ここまであなたを背負ってきて、
先程、私と山本さんも額賀さんに助けられました」
「了……」
「……それで、河田さん、意識を失っている時、あなたは」
「悪夢、見」

遥は、意識を失っていた時に見ていた悪夢の事を思い返す。
その悪夢の中、彼女は自分が行き着く「末路」の一つを垣間見た。
血塗れになり、殺しを楽しむようになった自分が見えたのだ。
もはやそこに「丹羽雄二のため」などと言う意思は存在しないように見えた。
だが、このままだと自分はその末路に向かっていくのではないか。

「河田さん」

そして、遥がどのような経緯を辿ってきたかおおよそ理解した舞凪が、諭し始めた。

992A WAYS AWAY ◆ymCx/I3enU:2012/12/24(月) 16:09:43
「……」
「恐らくあなた自身が一番分かっているかもしれませんが……。
阿見音弘之なる人の『助言』を信じた末に待つ結果は、あなたの見た悪夢です」
「……」
「あなたの捜す『丹羽雄二』と言う方があなたの思う通りの人ならば、
……赤の他人の私がとやかく言うのも図々しいでしょうけど……。
あなたが手を汚すような真似は、喜ばないと……思うんです。
誰かのために、何かを犠牲にする。誰かのために最悪な方法を執る。
例え、丹羽さんが憎まなかったとしたって、そんな方法が最善な訳が無いじゃないですか」
「……」
「阿見音と言う人が、どのような意図で、河田さんにそうアドバイスしたのかは分かりません。
ですが、私から言わせれば、そのアドバイスは間違っています」

少々一方的で頭ごなしかもしれない、と心の中で舞凪は思っていた。
相手は手錠で拘束され自由が利かない状態なのだから。
しかし、舞凪は説得の名人では無いので、こういう話し方以外には思い付かなかった。

「……」

遥は無言で舞凪の話を聞き、考える。
今は、大分精神も落ち着いてきた、ように思えた。

――――そうだ。
丹羽雄二と言う人間が、殺しを望む筈が無い。
自分が丹羽雄二のために他人を殺した所で、彼が救われる訳でも無ければ、喜ぶ筈も無い。
憎まなかったとしても、だ。
そんな事、考えればすぐに分かった筈ではないか。
なぜ、自分はあそこまで悩んでいたのだろう。
「阿見音弘之」と言う、この殺し合いの中で初めて会った男の言にどうしてあそこまで囚われていたのか。
殺し合いを一度経験し、自分の心は、自分自身が思う以上に弱くなっていたのか。

「……河田さん?」
「……死神氏」
「はい」
「……貴方、言通」

遥は、舞凪の目を見ながら、僅かに力強くなった口調で言う。





「丹羽君、殺合、望無」

――丹羽君は、殺し合いなんて望まない。

「私、他人殺害成事、絶対望無、私思」

――私が他人を殺す事も、絶対に望んでないと思う。

「私、丹羽君、捜出望、而、守望」

――私は丹羽君を捜し出したい、そして守りたい。

「然、殺合真似、絶対不可成」

――でも、殺し合うような真似は、絶対にしたくはない。

「私、不迷」

――私はもう迷わない。

993A WAYS AWAY ◆ymCx/I3enU:2012/12/24(月) 16:10:38
「……」

遥が嘘を言っていない事は、舞凪にはすぐに分かった。
遥の心の中と、口から出た言葉は一致していたから。

(救う、何て言うとちょっと大げさかもしれないけど、河田さんを助ける事は、出来た、かな……?)

どうやら、自分の行動は徒労には終わらなかったようだと、舞凪は安堵した。
そして、後ろにいる良勝と甲子太郎の方に歩み寄る。

「……少し、河田さんと話しをしていました。すみません、お待たせしてしまって」
「い、いや……大丈夫じゃけど」
「……死神君、君の目的は果たせたのかね?」
「……はい」

程無くして河田遥は拘束から解放される。
そして、良勝と甲子太郎、舞凪に、改めて事情を話した。
自分が以前にも殺し合いをし、図らずも優勝を遂げた事。
自分が捜す丹羽雄二と言う人間はその殺し合いにおいて出会った存在であり、その殺し合いで死んだ筈の人間だと言う事。
丹羽雄二を捜している時、阿見音弘之なる男に遭遇し「アドバイス」を貰った事。
その「アドバイス」を受け、思い悩んでいた時に、青髪の少年に襲われ気絶し、甲子太郎に助けられた事。
たった今、舞凪が自分の悩みや迷いを打ち消してくれた事。

「……河田ちゃんも、殺し合いを経験しとるのか」
「……?」
「わしも、舞凪ちゃんも、一度殺し合いをしとるんじゃよ。それで、わしも舞凪ちゃんも、一度は死んでいる。
舞凪ちゃんは、一度ではないようじゃが……」
「……!」
「わしも、一度殺し合いで死んでいる」
「えっ、額賀さんもですか?」
「わしら、全員一度は殺し合いやっているのか……」

ここにいる四人全員が、一度は殺し合いをしていると言う事実が明らかになった。

「河田君、君はこれからどうするのだね?」
「……丹羽君、捜出」

遥の丹羽雄二を捜したいと言う気持ち自体は今でも変わらない。
だが、彼のために殺人を犯すと言う思考は今ではもう無かった。

「一人では何かと危険です。もし良ければ……私達と一緒に行きませんか?」

舞凪が遥に提案する。
良勝も甲子太郎も舞凪の提案には賛成しているようだった。

「……良?」

――良いのですか?

「拒絶する理由は、もう何もありませんよ」
「そうじゃ、女の子一人きりじゃ絶対危ないぞ」
「君の『迷い』はもう無くなったのじゃろう?」
「……有難御」

――ありがとうございます。

河田遥は、舞凪達と行動を共にする事と相成った。

994A WAYS AWAY ◆ymCx/I3enU:2012/12/24(月) 16:11:27
〜現在〜



放送の時刻は刻一刻と迫る。
放送では、死者の名前が呼ばれる。
最初の六時間で、何人の死者が出ているのか四人は気になっていた。
特に、山本良勝、額賀甲子太郎、河田遥はこの殺し合いに知り合い、捜し人がいる。
それらの人の名前が呼ばれない事を祈っていた。

太陽は空高く上がっていた。



【F-5/学校一階教室/一日目/昼】

【山本良勝@俺のオリキャラでバトルロワイアル】
[状態]:後頭部にダメージ(小)
[服装]:特筆事項無し
[装備]:メイス
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品(1〜2)
[思考]
基本:殺し合いからの脱出。
1:放送を待つ。
2:舞凪ちゃん、額賀さんたちと行動。
3:大崎さんと合流する。
[備考]
※俺オリロワ死亡後からの参戦です。
※死神舞凪の能力をおおよそ把握しました。

【死神舞凪@サイキッカーバトルロワイアル】
[状態]:疲労(中)、全身にダメージ(中)、数か所の打撲(処置済)
[服装]:砂埃で汚れている
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品(1〜3)
[思考]
基本:《天使》としてこの殺し合いをハッピーエンドで終わらせる。
1:山本さんたちと行動
2:放送を待つ。
[備考]
※サイキッカーロワ本編開始直後からの参戦です。
※阿見音弘之を警戒しています。

【額賀甲子太郎@俺のオリキャラでバトルロワイアル2nd】
[状態]:健康
[服装]:特筆事項無し
[装備]:木刀
[道具]:基本支給品一式、15人前の冷やし中華@需要無し3rd、包丁
[思考]
基本:殺し合う気は無い。脱出を目指したい。
1:放送を待つ。
2:山本さんたちと行動。
3:佐々木竜也には注意する。
[備考]
※俺のオリキャラでバトルロワイアル2nd死亡後からの参加です。
※緑川美沙子、相川友の容姿を記憶しましたが、名前は分かっていません。
※死神舞凪の能力をおおよそ把握しました。

【河田遥@DOLオリジナルキャラバトルロワイアル】
[状態]:疲労(大)、左肩に刺し傷(処置済)、精神的疲労(中)
[服装]:特筆事項無し
[装備]:無し
[道具]:基本支給品一式、ランダム支給品(2)、手錠
[思考・行動]
基本:丹羽君、捜索。 殺合、不可。
1:死神氏達、共行動。
2:阿見音弘之、警戒。
[備考]
※DOLオリジナルキャラバトルロワイアル、優勝直後からの参加です。
※大分精神は安定しましたが精神的な疲労は若干残っています。
※阿見音弘之を警戒しています。
※死神舞凪の能力をおおよそ把握しました。

995 ◆ymCx/I3enU:2012/12/24(月) 16:13:02
投下終了です。
拙いけど勘弁してくれ。

996 ◆jZCpcbFowc:2012/12/26(水) 13:42:26
一度予約を破棄し、目処がたち次第再予約させていただきます。
ちなみに現在の進行状況は125KBです。

997 ◆ymCx/I3enU:2012/12/31(月) 20:13:40
川内一輝、土御門伊織、青木百合の三人予約します。
大晦日だよオリオール

998 ◆ymCx/I3enU:2013/01/01(火) 11:10:51
スレ容量が限界なので次スレにて投下したいと思います。

999 ◆9n1Os0Si9I:2013/01/06(日) 19:32:34
〈え? まだやる気あったの? 第二回死者スレラジオ〉
英哉「えーと、ども……大塚英哉ッス……本日はお日柄もよく……」
やと「そう言う挨拶はいらないから!」
英哉「え? いや、ラジオなんでこれくらいしないといけないもんかと」
やと「いやいや、アンタ仮にもある程度有名人なんでしょ!? いや、私も一応その部類だけど、そんなこと言わないでしょ!」
英哉「わ、わかったッス……ごめんなさいッス」
やと「えーっと、かれこれこれで第二回に入りました、早いですね」
英哉「そうッスね、前回は林君が頑張ってくれたッスが今回は相方がちゃんとした人そうなので安心ッス」
やと「いや、こっちからしたらそっちが何かやらかさないか心配なんだけど……」
英哉「気にしたら負けッス、それでは今回のゲストを呼びたいと思うッス」

??「おい、なんだこれは! ボロいだろうが! 私を呼ぶならもっとまともな……」

英哉「帰って良いッスかね」
やと「駄目でしょ、でも同感だわ」
一転「なんだよその反応は!?」
英哉「いやぁ……面倒なのが来たなぁって感じッス」
やと「そうね」
一転「クッ……! 本編だけじゃなくここでもこの扱いかよ!」
英哉「自業自得だと思うッス」
やと「えーっと……それでは紹介します、第二回のゲストの心機一転さんです」
一転「心機一転、本名は(ピー)――――ってなんで伏せられた!」
英哉「馬鹿言うなッス、知ったらいけないに決まってるじゃないッスか」
やと「まぁ、基本伏せられてるからね……」
一転「クッ、まぁいい……私は社長だ、君たちよりは断然世の中で上に立っているのだ!」
やと「はい、それじゃあ心機一転さんについて行ってみましょう」
一転「無視をするなー!」

本編第8話「あなたはそこにいますか?」にて初登場する。
沖崎翔と遭遇しいきなり彼のサイキックを使われ発狂してしまう。
だが彼はただでは転ばない男だった。
沖崎翔という男のスタンスを丸々反転させてしまう。
ある意味最凶なマーダーを対主催に変えるという驚異の所業を成し遂げたのであった。

英哉「いやぁ……一般人だったら即刻死亡レベルッスね」
一転「私は選ばれた人間だから当然だろう(ドヤァ」
やと「無視して次進んでいいかしら?」
一転「ラジオなのだろう!? 何故ゲストの私を無視する!!」
やと「面倒だから」
英哉「面倒だからッスねー」
一転「畜生! お前ら私をなめやがって……!」
やと「はいはい、それでは続きまーす」

自暴自棄となった彼が遭遇したのは悪人志望、香坂幹葦だった。
銃を撃たれるが見事に全弾外れ、彼を押し倒す。
その時に反転をさせたが、この時点では特に無関係なので触れないでおく。
そのまま殺害、となるかと思ったがそこにブルース・ヤスパースが参入し、心機一転は気絶させられる。
そして目を覚ませばそこにいたのは気絶をさせたブルースと合流した大崎年光だった。
今度は大崎に飛び掛かり馬乗りになり首を絞めて殺害しようとする。
だが、その時スタンス反転によりマーダーとなった大崎に無残に殺害される。
その時に切り取られ回収された手は、後に様々な惨劇を生み出すことになるのだった。

英哉「結局言えば傍迷惑糞野郎ッス」
やと「それ言っちゃ駄目でしょ!?」
一転「ッ――――もう我慢の限界だ! お前は殺す!」
英哉「ヤベェッス! ちょっと逃げるんで後よろしくッス!!」
一転「待てえええええええええええええええええええええええええええええええ!!」
やと「……もう嫌だわ」
セナ「あら、お疲れ様……ってどうしたの?」
やと「セナちゃん……相方は選んだ方がいいわ」
セナ「??」

【第二回終了】

1000 ◆9n1Os0Si9I:2013/01/26(土) 20:34:27
〈祝☆wiki収録記念第三回死者スレラジオ〉
セナ「はい、それでは始めましょうか」
美紗子「あれ、私今回MCなの? 一話死亡じゃないからゲストじゃないの?」
セナ「いやぁ、それでもよかったんですが正直相方にマトモなのがいなさそうだったので貴方を指名してしまいました」
美紗子「私の存在価値って……」
セナ「常識人ポジってことでどうかひとつ」
美紗子「……わかったわ」
セナ「それじゃあ第三回死者スレラジオね、なんか今回でwikiに特設ページができるらしいわね」
美紗子「wikiって……?」
セナ「知らない、なんか言えって書いてあるから」
美紗子「それくらいちゃんと知らせようとか考えないのかな作者は」
セナ「メタネタ入っちゃうからここまでにしておこうか、それじゃあ今回のゲストどうぞ」
正也「――――何故俺は呼ばれたんだ?」
美紗子「あれ、第一回でもこんなことあったよね」
セナ「説明不足は私たちの非じゃないからいいわ、とりあえず察しろゲスト」
正也「あぁ、これが美緒が言ってた死者スレラジオって奴か、俺は特に何をしたわけでもないと思うが」
セナ「嫌味に聞こえるからぶち殺したい」
美紗子「私もちょっといらっときたわ」
正也「落ち着け、ここまで殺し合い会場にするつもりかお前らは」
セナ「チッ、つまらん……後で長谷川でも殺しておくか」
???「なんでや!」パァン
美紗子「今なんかいた気がしたんだけど」
正也「死体回収班が来たな……というか俺は帰って良いのか、妹分が足りないのだが」
セナ「なんか変態キャラみたいになってるんだがこのイケメンキモッ」
美紗子「えーと、とりあえず紹介すればいいのよね……」

本編第31話「μ(無音)」にて初登場する。
参戦時期的な意味で、奉仕マーダーのようなスタート。
柄部霊歌を生還させることを重点に置いた。
だが、次の話で柄部霊歌と合流に成功する。
そして、『今後の話』をするために霊歌と行動を共にしていた守谷彩子に彼が隠している真実を明かす。

セナ「このロワじゃ数少ない奉仕マーダーって奴ね」
美紗子「他で言うと、瀬戸さんだったり浅井さん達だったりとかね」
正也「愛ゆえだ、仕方ないだろう」
セナ「その愛は実際偽物だけどねー」
正也「――――――――あ?」
セナ「おっ、やる? 受けて立つよ」
美紗子「やめて! さすがに二人とか私でも止めれないから!」
セナ「チッ……まぁいいや、そんじゃあ次行こうか」

彼が彩子に頼んだことは、「霊歌を見捨てないでくれ」と言うものだった。
それに対する彩子の返事は快いものだった。
そしてそのまま自分を犠牲に柄部霊歌を普通に戻そうとした。
計画の最後に、自害しようとするも失敗。
だが満身創痍の状態で霊歌・彩子コンビに発見される。
最後に霊歌に対し遺言を残し、静かに逝った。
最後の最後で自身が最高の兄であったと妹に言われ、報われたのではないだろうか。
彼の死は正也の思い通りに霊歌を変える結果となって終わったのであった。
自身の犠牲と言う、巨大な対価をもって。

美紗子「うーん、見事にいい兄って感じだったと思うわね」
正也「そう思ってくれるのならありがたい」
セナ「えーっと、それじゃあ……第二回じゃやってなかったけど、第一回でやったので生存者にひとことヨロー」
正也「――――まぁ、霊歌と守谷さんには生きてほしい、それしか言えないな」
セナ「まっ、こんなもんよね……それじゃあこれでラジオ終了かしら」
美紗子「まぁ、これでいいと思うわ」
セナ「それじゃあ第三回死者スレラジオは私志水セナと」
美紗子「緑川美紗子と」
正也「福沢正也でお送りした……ん、長谷川が逃げ出したと連絡が入った、ちょっと行ってくるぞ」
セナ「あ、じゃあ私も行く」
美紗子「――――結局こういうオチなのね」

【第三回死者スレラジオ終了】
【次回より新コーナー追加!?】




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