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短編小説 知念侑李 サクラ
1
:
サクラ
:2010/07/04(日) 13:50:29
短編書きます。
162
:
蹴球
:2012/04/01(日) 23:47:56
お疲れ様です
そりゃ待ってますからみてますよ( *`ω´)
それよりサクラさん、もう長編はおかきにならないのですか?
163
:
122
:2012/04/03(火) 02:45:07
ふたり、結ばれてよかったです*´∀`*
【過去は変えられる】
サクラ様、いい言葉すぎます(涙)
***つぶやき***
やまちね。さいこぅーーーーーーーーーーーーー
byおかしい人。頭が狂った人(笑)
164
:
名無しさん
:2012/05/06(日) 08:52:06
あげ
165
:
名無しさん
:2012/05/23(水) 19:31:58
煤午後!!
166
:
サクラ
:2012/06/29(金) 21:22:05
お久しぶりです(>_<)
やっと今日また来れました!!
なんとなく書いたものを載せます!!
待っててくださっている方が
いるかわ分かりませんが、
書きますね(*´ー`*)
やまちねでいきます
167
:
サクラ
:2012/06/29(金) 21:23:01
涼介が、こっち来るな、って言うから やめた。涼介の膝の上に座るのやめた。
もう絶対乗らない。甘えない。
え? 僕の売りがなくなっちゃう? なめんなよ、甘えキャラだけが僕じゃないんだから。
なんて、強がってるだけだったり。やっぱり甘えられないのはつらいかな。
ちょっぴり不安定な僕の耳にはいってきた言葉、『最近知念が甘えてこなくてさみしいんだけど』なんかこれ、いろんなとこで言ってない? 涼介。
168
:
サクラ
:2012/06/29(金) 21:23:50
今までなんだかんだで僕から甘えてたかんじだったから新鮮だった。まるで僕が飼い主みたい、涼介の。
でね、僕きのう涼介にきいたんだ、楽屋で。「僕が甘えなくなってさみしいの?」って。そしたら涼介、なんて言ったとおもう?
「あーあれ? 喜ぶファンがいるかなとおもって、あー言っとけば」だってさ。
アイドルの裏ってこんなもんですか。いいんですか。
169
:
サクラ
:2012/06/29(金) 21:26:24
「涼介でも計算できるんだ」って吐き捨ててやったよ、楽屋から逃げ出しちゃったよ。
なんかいろいろといらついちゃった。素直に甘えられるとおもったのに。
ただ口実がほしくてさ。
こんな意地捨てたくて。ポイッて捨てられたらいいのにね。
その日は家に帰って、シャワーはいって、パソコンやったりなんだりしてた。なんかちょっぴり気分爽快。
僕って結構サバサバしてるよね、なーんて。
170
:
サクラ
:2012/06/29(金) 21:27:01
のほほんといられたのはつかの間。
いま何時だとおもってる? 22時16分。眠たくなってきたよ。どういうこと、なんで僕の家に来たの、涼介。
「部屋あがっていい? つか今日泊めて」まったく、勝手なんだから。理由を問いつめると、ねえちゃんと喧嘩したからなんだってさ。「めずらしいね、喧嘩なんて」ってゆっといた。
171
:
サクラ
:2012/06/29(金) 21:27:37
「僕もう眠いよぉ。寝るからね」そう言って布団に入ろうとしたとき、いきなり手首をつかまれて、涼介の腕につつまれた。だっこされてる。首のうしろに涼介の息づかいをかんじて、戸惑いを隠せなかった。
「どうしたのさ、いきなり」おそるおそるきいてみた。この前まで、冷たかったくせに。涼介の手をぎゅって握っちゃった。この温もりがほしくて、ほしくて。「なんか最近知念を遠くかんじた」そんな、落ち込んだ声出さないでよ。
172
:
サクラ
:2012/06/29(金) 21:29:39
今日わここまで(^O^)
いつもと書き方違うんで
見づらいかもしれないです;
ちがう雰囲気にしてみたかったので…
でわまた\(^o^)/
173
:
名無しさん
:2012/07/01(日) 11:09:01
あげ
174
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:11:42
>>173
さん
あげありがとうございます!
175
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:14:05
「なんで急に甘えてこなくなったんだよ」って、…ちょっと待って。どさくさに紛れてこの人は。冷たい指が僕の体を触ってる。その指が、乳首をかすめた。待って、待って。
すごい、すごいよ もう 熱いよ。乳首をいじりながら、首筋舐めるのやめてよ。「あ、あ…」やだ、やだ、もう、「こっち向いて」。そんなことできるわけない。僕の性格知ってるでしょ。必死になって首を横に振ってた。
ただ、恥ずかしい。
176
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:14:52
無理やり、体を反転させようとしてくるから、もう、僕の負けだよ。涼介の顔は直で見れないけど、がんばったよ。ご対面、な状態でいま僕涼介の膝に座ってる。
「俺知念が甘えてきてくれないと、困る」そおっと顔をあげて、涼介の顔をのぞいてみた。なんだよ こいつ。「涼介がこっち来るなって言ったんじゃん」って言ったら、え、って顔して僕に言ってきた。なにかを思い出したみたい。
177
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:17:18
ん、いまくるとおもった。唇と唇が重なって、ちょっぴり苦しいけど、やっぱり気持ちいい。舌と舌が絡み合うのって、こんなにも胸を熱くするんだね。「な、んで…あんなこと言ったのさぁ」こんなに必死になって、僕、バカみたい。
178
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:19:25
「言えない」なにを言い出すかと思いきや、こんなに必死な僕を差し置いて、言えないだなんて、そりゃないよ。「じゃこんなことしないで」わからなくて苦しくなるだけだから。「やだ。ちねん」ほっぺがくすぐったい。なんか目が充血してるよ? 耳たぶ、ほしくなっちゃった。ベロって舐めるとね、素直な涼介は、ちゃんと反応するんだ。「やめろよぉ」とかなんとか言っちゃって、すごく気持ちよさそう。
179
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:20:08
歯止めがきかなくて、思う存分に食べる。「や、や」耳だけでこんなになってる涼介を愛おしくかんじちゃった。「僕に冷たくした理由教えてくれないと、やめちゃうよ」脅迫くらいさせてよ。「ふえ、やあ」、この人を有事ってるのは、誰でもない、僕。涼介はいま、きゃんきゃん泣く忠実犬。
180
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:21:13
「知念が、みんなに甘えてたから」どんだけこいつ、目うるうるさせてんの。「なにそれ」もっと声にだして。きかせて。「他のやつにベタベタするなよ」そんな、こと。「ただの嫉妬か」なんだ、そうだったんだ。「おま、ただのとか言うなよ」「はいはい。山ちゃんってツンデレ。めんどくさい」けど、「涼介って呼んでよ」ベルトはずしてズボンのチャックおろして…「涼介」自分も脱いだら、準備おっけい。
181
:
サクラ
:2012/07/01(日) 11:21:59
全部脱いでベッドにダイブ。あぁこれってセックス? しちゃうの? 止められるわけがなくておちてくる涼介の手にすべてを委ねた。覆い被さってきた。襲われるってこんなかんじなの?耳に息をかけられて、う、ってなった。そのまま耳を食べられると当たり前のように声がでて、そんな自分にも酔っていた。
182
:
サクラ
:2012/07/01(日) 14:57:59
耳で愛情を感じていると、股間に手が伸びてきたのを察した。触れられた瞬間、まるで僕は焼き肉のお肉。意味がわからないって? 想像してみて。網についた瞬間じゅわ、って言うでしょ。あんなふうに神経やられちゃうってこと。一言でいえば、きもちいの。反応しちゃうの。
183
:
サクラ
:2012/07/01(日) 15:00:14
「ぁあ、…あっ…」自分でするときの百万倍興奮する。「おっきい、知念の」「見ちゃやだぁ」なにこの甘い声。「秘密にするから、全部みせて」「ほんと?」「うん」秘密に弱い僕。「見せろよ俺だけに」「んやあっ…あ…あん……だめっ…」太もも開かされて、…本当に恥ずかしい。太ももを愛撫されると自身がしびれそうになった。「そ、こじゃないよぉ」「ん? どこ」いま、かすめたしょ。
「やだあ」言いたくないよ。「じゃあずっとここ触ってる」「ちがうの、お願い」くるしい。出したい。お願い、お願い。
「涼介っ」耐えられなくて勝手に涙がでてきた。我慢の限界で…でも僕には訴えるしかなかったんだ。
184
:
サクラ
:2012/07/01(日) 15:03:15
「ここ、ここ、」なんて情けない姿なんだ。自分で自身を触って伝えるしかなかった。「おねがい、こうして」泣き叫ぶように自身をシコる。手が止まらなくて、いま涼介がどんな表情してるかもわからない。どうおもわれてもいいから、この欲を、解放させてほしくて…
「はぅ、あっ…」イキたい、イキたい、と思えばおもうほど手が速くなる。僕ってこんなに器用だったっけ?
185
:
サクラ
:2012/07/01(日) 15:11:23
涙ごしにやっと涼介をみれた。黙って僕を見ているようだった。なにをしてるの。「僕と、セックスしたくないの……?」イキたいよ。「ん?」ケロッとした顔しないで。もっと僕にドキドキしてよ。「涼介の手に感じたいよぉ」どくんどくんゆってる自身に涼介の手が触れたとたん、いきなり放出してしまった、精液を。
「少しは我慢しろよ」「…だって……」「こお?」「あっあっ…」さっきよりもっとはやい手の動き。「やっあっあ…」シーツを握って刺激と戦う。「四つん這いになって」「へ?」「なれよ」
気持ちよくなるのかな。好奇心には勝てない。羞恥を我慢して僕は涼介の言われるまま動いた。
ねぇ、意地悪ばっかりじゃないよね? 大丈夫だよね? ネガティブは要注意、セックスってこんな不安定なものなのかな。
186
:
名無しさん
:2012/07/03(火) 01:34:38
まえの書き方のがいい
ってかホントにサクラ?
187
:
大ちゃんLOVE♪
:2012/07/03(火) 18:05:09
大ちゃんも好きだけど山ちゃんも好き!
188
:
匿名
:2012/07/04(水) 15:37:36
サクラさんじゃない気するー
189
:
サクラ
:2012/07/11(水) 09:17:52
>186さん
この書き方はこのおはなしだけです♪
自分でもいつものほうがやっぱりいいです(>_<)
>大ちゃんラブLOVEさん
まぢですか(*^^*)
チビーズすきです
>匿名さん
一応サクラです(^○^)笑
190
:
サクラ
:2012/07/11(水) 09:25:44
「いっ…いあ…あ」
指が入り込んできたのがわかった。さっきりよりも凄まじい快感。
嫉妬とか、嫉妬とか、嫉妬とか…、人間ってめんどくさい。けど、めんどくさい分愛をわかってしまう。ねぇ、「きて…」涼介の全部を知りたくて。
「んぁ…あっ…ああ」男同士は難しいというけれど、僕の体はすぐ習得した。あぁ自分はこういう人間かとおもう反面、涼介とつながるために僕はこうなんじゃないか、と自分の性癖まで運命化してしまう。
奥に奥に突かれると僕も物欲しさのあまり腰を動かしてしまう。「ふあ…ぁあっ」こんなにも、きもちがいいのは初めてだ。
表面だけじゃわからないことだらけで、生きることに苦戦しまくりだけど、僕はもっと知りたいから、涼介を求める。
不安定も、性欲も、嫉妬も、セックスも、好きからできてる僕のもの。涼介にしかあげない僕のもの。
END
191
:
レナ☆
:2012/07/30(月) 00:44:49
完結、お疲れ様です☆
前の書き方の方が好きですが、
今回の書き方も好きですっ(^-^)/
次のお話も、楽しみにしています☆
192
:
名無しさん
:2012/07/30(月) 20:38:38
このメールはけっしてチェンメでわありません。
実際に占いツールやTwitterにも書いてありました。
なので、りあ友、親戚、いとこ。
とにかくたくさんのひとに廻してください。
お願い致します。
※法律について…今年の10月から何が起こるか知ってますか?
…ACTA「アクタ」という法律が始まるそうです。
小泉首相時代から考えられていたそうで、参加国は日本、韓国、アメリカ、モロッコ…などです。
しかし、この条例。一般的に知られてないんです。
政府は公表してないそうです。
アクタを説明するの、忘れていました (汗)
アクタとは
・ネットで2次元、ジャニーズ等の事が書いてある、ブログ、ホムペは削除、閉鎖される
・2次元、ジャニーズ等の事が書いてあるホムペを見るだけでも処罰
・学校や家族などで2次元、ジャニーズ等の話をするのも禁止
・そういったサイトを見た人はインターネット切除される
・電話もまともにできない
・インターネット上では政府が常に監視
・ニコ動、YouTube、うごめも、占いツクール、こみゅ〜なども閉鎖
・あなたがCDを買いました→友達に貸しました→OUT
・歌詞をネットにアップ→OUT→見た人もOUT
それらは全て著作権に触れている→アクタで制御なんだそうです。
この法律、変じゃないですか?
ネットで好きなアイドルの事を検索してもOUT、自分で書いたアニメのキャラ、ネットにアップしたらOUT
正直言って窮屈です。
そして、なにより最悪の場合、逮捕です。
そのような法律を止めるには9万人の署名が必要!だけどまだ3万8000人分しか集まってないそうです。
インターネットで「反ACTA署名」って検索をしたら署名ページ、出てくるらしいです。
すこしでも興味を持つだけでもいいです。署名してください。
できればたくさんの人に伝えたい。国民で変な法律を止めましょう!
ジャニーズファン、アイドルファンアニヲタの方はblogやホムペなどを変えたほうがいいです。
友達や自分の知り合いとかに、ジャニーズファン、アイドルファンアニヲタの人がいたら
この事を教えてあげてください。いろんな人に知って欲しいからみんなで広めてください。
署名も手伝って下さい。よろしくお願いします!!
193
:
やまちね大好き&
◆DQR3XSYjuU
:2012/08/18(土) 18:30:41
やまちねが、大好きな、女の子です☆サクラs、エロイ方も、違う方も、
すごい、うまいですね(*^_^*)それでは、また便新まってます!!
194
:
サクラ
:2012/10/07(日) 20:22:00
レナさん
ありがとうございます(*^^*)
書き方戻します!
たまたま余裕がない知念くんを書きたくて、
ぎゅうぎゅう書いただけだったので(^_^)/
やまちね大好きさん
ほんとですかー(T-T)
好きに書かせてもらってるだけです(T-T)
ありがとうございます!
195
:
桜木
:2014/07/23(水) 20:08:20
知念君エロくて、おうふ///状態です。
これからも、更新頑張ってください^^
196
:
ビビアンスー
:2015/01/23(金) 01:15:10
ホントにありがとう
いままでのもやもやいえってた
197
:
知涼室
:2015/01/24(土) 00:19:09
サクラさんすごいです!
H系好きなので見てるこっちまで恥ずかしくなりますっ!
これからも書いてください!
198
:
たっけー
:2015/01/30(金) 11:26:55
続きわないんですかー?
もっとよみたいですー
199
:
メロン
:2015/02/08(日) 00:25:05
ジャニーズ投票で知念に投票してください‼️‼️‼️‼️
知念が好きな人だけでいいです‼️
200
:
名無しさん
:2015/03/15(日) 15:53:57
やまちね最高😃⤴⤴
サクラさんの小説はとても
吸い込まれるような素晴らしい
作品なので書き続けてくださいー!
201
:
名無しさん
:2015/04/02(木) 20:46:06
ジャニーズ人気投票で山田君に一票お願いします。
山田君が好きな人だけでいいのでお願いします!!!!
202
:
サクラ
:2017/01/09(月) 20:27:14
お久しぶりです。
全然来ていなかった間にも、素敵なコメントを残してくださってありがとうございます*^^*
本当に久しぶりに、小説書こうかなと思います。
山田×知念で書きます。
よろしくお願いします^^
203
:
サクラ
:2017/01/09(月) 20:28:41
「俺と一緒にいたらお前は幸せになれない」
そう言って僕のそばから離れていったあの日。
白い雪が積もっている道路に、足跡だけを残して彼は僕の元から去っていった。
僕はただ、その後ろ姿と、足跡を目で追うことしかできなかった。
引き留めることも、何も、できなかった。
きっと僕は、あのとき、今の彼を引き留める術はないと、悟ったんだ。
あの言葉を僕に告げる彼の眼が、何よりもそれを物語っていた。
僕を見ているはずなのにその眼に僕は映っていなくて、彼の視界に入っていない。
そう、全身全霊で彼は僕を拒絶したんだ。
僕は、彼に拒絶されたんだ。
今でも忘れられない。それは、静かに白い雪が降る、寒い冬の夜だった。
204
:
サクラ
:2017/01/09(月) 20:29:49
それから3年が過ぎた。関係が終わっても、表面上は何も変わらずに毎日を過ごしていたと思う。
けれど離れてから数年は、本当に心が折れそうだった。
絶対になくしたくない存在をなくしたという現実を受け入れることは、簡単なことではなかった。
けれどこれは自分が人を愛した代償として受け止めなくてはいけないものなのだと言い聞かせて、ここまで来た。
そして1ヶ月前に僕は23歳になった。
家族やメンバーからもお祝いされて、幸せだった。
最近ようやく、自分の幸せを本当に願えるようになってきた気がして、自分の心の変化に気づく。
例の彼とは、もう本当に全く会っていない。
元々、関係も秘密だったし、誰も知らなかった。
唯一メンバーの山田だけは僕が何度か相談していたから、知ってはいたけど、関係が終わったときに、終わったとだけ報告して、それだけ。山田も深くは追求してこなかった。きっと僕のことを思ってのことだったと思う。
そうして別れてから3年間、仕事だけして生きてきた。
あれから誰のことも好きになっていない。
自分が熱くなっていたことに嫌気がさしたのか、そもそも恋愛というものに嫌気がさしたのかはわからない。
ただ一つ言えるのは、同じ過ちは二度と繰り返さないということ。
たった一人の人の言葉で、人生どうなってしまってもいいくらいに立ち直れなくなるくらい、誰かを好きになるなんて、あんなふうにはもうなりたくない。
あの別れを通して、僕はやっぱり変わったんだろうか。
それも、よくわからないんだ。
205
:
サクラ
:2017/01/09(月) 21:00:11
最近やっと、彼と出会う前の自分に戻れてきていると感じていたときに、事は起きた。
メンバーの涼介と、電話で仕事の連絡をしていたときである。
涼介が、僕に言ってきた。
「知念、やっと元に戻ってきたな」
「え?」
「あの人と離れてから」
僕はちょうどよく返す言葉を見つけられず、なんだか黙ってしまった。
僕があの人と別れてから、涼介の口からその話がでてきたのは初めてだったから、びっくりしたのと、自分の様子が、誰かに悟られていたなんて、考えていなかったからである。
「……僕、違った?」
「そりゃーそうだろ。お前、しんでたよ」
「他の人にも、ばれてる?」
「それはわからんけど。他の人からは何も聞いたことないから、何もばれてないんじゃない? お前ポーカーフェイス上手だし」
自分の本当の感情や考えを誰かに悟られることが苦手だ。ただ、面倒くさいから……。
「俺が勝手に心配してただけだから、大丈夫だよ」
「涼介、心配してたの?」
「当たり前だろ? 知念は、自分の辛い感情とか、そういうの見せないから」
本当にその通りだ。涼介は、何も言わなくても、わかってる。
「なぁ知念。今から俺、変なこと言っていい?」
「なに?」
「知念が本当に驚くこと言っていい?」
「だから、何? そんな変なことなら言わなくても」
と、続く僕の言葉に、涼介はかぶせて言った。
「俺、知念のこと好きなんだ」
「え?」
「ずっと、想ってた。知念が、前回の人と、恋愛してるときも、ずっと」
「え、ちょっと、どういう……」
「驚かせてごめんな。本気の意味で、うん、そういう意味で、好きだ」
電話越しに真剣なまなざしで僕に訴えている涼介の顔がなぜだか想像ついた。
きっと、伝わってきたんだ……。
「電話でこれ以上言うのもあれだから…明日俺んち来ない?」
「えっ……と」
どんなふうに返事をしたらいいかわからなかった。
自分のことを好きだと言っている人の家に行くのも……なんだか、それって期待させてしまう気がして。
「やっぱり、俺が明日知念の家行っていい?」
「へ?」
「うん、そうしよ。なんか飯作るよ」
「いや、でも」
「まぁいつもと変わらず、それでいいじゃん。じゃ、明日な」
「ちょっ」
僕が何かを言おうとしたときにかもう遅かったらしく、電話は切れていた。
涼介の強引さはもう慣れているけれど、今回はまた話が別だ。
明日来るってマジなのかな。
ていうか、いつもと変わらないことなのに、胸が締め付けられそうになる。
誰かから、真剣に想いを伝えられるって、こういう感じなんだ。
嬉しいような、でもどこか照れくさいような、さっきまで相手のことなんてとくになんとも思ってなかったのに、悪い気はしないような……。
気になるって、こういう感じだった気がする。
なんだかすごく、懐かしい感覚だ。
206
:
サクラ
:2017/08/06(日) 21:56:48
「おいしい?」
「ん、おいしい」
「ケチャップついてる」
「ん」
僕の口の横に指を当ててついていたケチャップを取ってくれた。
いつものように僕の家に来て、ご飯を作ってくれて……本当に、いつも通り。
「知念って俺の作ったオムライスは美味そうに食べるよな」
なんでそんなに普通通りにしてられるんだろう。
出前でとるご飯より涼介の作るご飯は美味しいから、そりゃ食べるけど。
「涼介もなんか食べないの?」
「俺家で食べて来たから」
このちょっと締め付けられる感じ、思い出してしまう。
僕、涼介と一緒にご飯食べたかったんだ。
欲が満たされないときになるこの感じ……
涼介に対してこんなに欲深かったっけ?
気づいたらあっという間に涼介の作ってくれたオムライスを全部食べていてびっくりした。
結構量もあったのに、食べ足りない。
食器をキッチンに置いて冷蔵庫をあさっていると涼介に言われた。
「どした?知念。飲み物?」
「あ、いや、まだお腹空いてて」
「え、めずらしくない? 軽くなんか作ろうか?」
少食な僕がこんなに何か食べようとしているのは確かに珍しい。でも涼介に何か作ってもらいたいわけじゃなくて。
207
:
サクラ
:2017/08/06(日) 21:59:03
「いや、いい」
冷蔵庫を閉じて僕は言った。
「でもお腹空いてるんでしょ?」
「だから、そうじゃなくて」
「どうした?」
いつも大きな声なんて出さない僕がいきなり怒鳴ったから、涼介はすごく驚いている。
何も言えなくなっている僕に、涼介が近づいてくる。
「来るな」
「なんで?」
「無理だから」
「何が?」
分かってる。来るなって言ったって、涼介は来るんだ。そういうやつだ。
近づいて来て、きっと……ほら。
「何、これ」
「ん? 包容」
「なんで」
「知念が辛そうだから」
そう。辛いよ。心臓がおかしくて。悲しくて……
208
:
サクラ
:2017/08/06(日) 22:00:07
「何が辛いか言ってごらん?」
そうやって、やさしく聞いてくるの、ずるい。こうやって今まで色んな女の子を落としてきたのか。
「別に」
「知念ー…なに? これ」
「ちょっと、やめてよ…っ」
もう最悪だ。なんで涼介はそんな平然としているんだよ。
僕の股間に脚を押し付けて、半泣きの僕を見つめてくる。
「もう…嫌だ……」
いつもこうなんだ。好きだと言われたら相手のことを気になってしまうし、抱きしめられたら、意識してしまって……
「知念なんで不機嫌なの?」
「やっ…やめてってば…」
僕の股間を触りながら、聞いて欲しくないことを聞いてくる。
「言わないなら、やめない」
「……っ」
「そんなに犯されたいんだ。知念」
「違う。違う、嫌なんだ」
「何が?」
「また誰かを好きになることが」
僕が話し出すと、涼介の手は止まった。けれど、止まったと同時に、唇に、キスをされた。
「お願いだから、やめて……」
「やめない」
涙を流す僕をお構いなしに、涼介は何度もキスをしてくる。
逃げたいのに、逃げられなくて、涼介の舌に、絡めてしまう。
「欲深い知念のこと、俺は知ってるよ」
「え……」
「お前の前回の恋愛の愚痴、どれだけ聞いてたと思う?」
ははって笑う涼介の顔を見たら、また、胸が切なくなって……
「涼介が、今日、いつもと変わらないから、嫌だったよ」
「うん」
床に2人で座り混んで、ハグをしながら僕の頭の後ろを撫でてくれる涼介の手に安心する。
この手の温もりが、僕の口を動かす。
「涼介のこと考えて食べてたら、すぐ食べ終わっちゃって、オムライス……」
「うん」
「それで、お腹いっぱいにならなくて」
「うん」
「けど、涼介にもう料理してほしくなくて」
「どうして?」
「涼介が、料理してるとき、1人になるから、さみしい」
209
:
サクラ
:2017/08/06(日) 22:01:56
僕はいつもそうなんだ。自分の欲に素直になれなくて、相手に伝えられなくて、機嫌悪い振りをしてしまう。
「呆れるでしょ?」
何より、こんなことを、男に思う自分が嫌だった。
また、男を気になってるなんて、やっぱり僕は、異性愛者じゃないのかなって。
「知念」
「何?」
呆れたって言う? 僕のこと嫌いになる? 捨てる?
今にも逃げ出したいと思ったそのとき、涼介は、言った。
「え?」
それは、本当の僕を見せて、初めて言われた言葉だった。
「好きだよ」
そう言いながら、涼介は強く僕を抱きしめてくれた。
「どうして、嫌いにならないの?」
「なるわけないだろ?」
「でも、前の人は……」
「おい」
涼介が僕の目を真っ直ぐ見て言った。
「俺はそいつじゃないよ」
あぁ、なんだろうこの安心感は。
今までこんな気持ち、感じたことがなかった。
「好きなやつが、自分のことで欲まみれになってたら、嬉しいに決まってるだろ?」
笑いながら涼介が言った。
「知念、もう無理すんなよ。俺にはそのまま全部見せていいから」
恋愛になったら、すごく不器用になる僕。
そんな自分が嫌いで、もう二度と恋愛なんてするかって、思ってた。
本気でそう思ってた。
けれど、この腕を振り払うなんて、僕にはできなくて。
「それに人間みんなそんなもん。知念だけじゃないよ」
そう言いながら涼介はもっと強く抱きしめてくれた。
生まれて初めて、本当の自分を見せれる人。
涼介、大好きだ。
END
210
:
あ
:2017/08/09(水) 06:48:02
>>209
最高です…
ありがとうございます!!
またサクラさんの作品をよめるなんて、とてもうれしいです。
211
:
エリノ
:2018/01/10(水) 21:13:13
サクラさん大好きです。また書いてほしいです!Hey!Say!JUMP良いですよね♪
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