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肥満化小説・肥満化絵投下スレッド その3

1名無しさん:2013/03/03(日) 11:21:45 ID:.5M1ZTCQO
肥満化小説や絵を投下したい方へのスレです。
作品の感想などもこちらへどうぞ。

871名無しさん:2014/06/29(日) 23:22:10 ID:8Lig9Nd20
皆様大変GJでございます。
なんか思い立ったのが今日の夕方だったので超やっつけですが、俺も駄文を…。
俺には細かい描写が時間かけないと無理なんで、設定を超はぶいてます。
あと超短いです。すいません。

「file1 イザヨイ」
イザヨイが目を開けると、そこは一面ガラス張りの10×10メートルほどの巨大な水槽のような部屋だった。
「ここは…!?私は何故こんなところに…。」
不思議なことに、いつ気を失ったのか、その前に何をしていたかも思い出せない。
動こうとすると、ジャラジャラという音がして驚く。
「くっ…、腕が…。足もですね…。」
腕も足も、壁から伸びる鎖でつながれていてその場から動けそうにない。
どこから何をされるか全くわからない状況に、イザヨイは恐怖を覚えて周りをしきりに振り向くが、部屋自体には変化がない。
しばらくは、怯えながらも毅然とあたりを警戒していたイザヨイだが、あまりに何も起こらないので不安感が増し始める。
「いったい誰なんですか!なんのために私を!」
泣きそうになりながら誰に届くともつかない声を張り上げる。
その声が反響しながら部屋に広がっていき、静寂が戻ったのち突然マイクのスイッチを入れるような音が響いた。
「あ〜あ〜、マイクテス。聞こえる?イザヨイちゃん。」
「き、聞こえてます…。何者なんですか!?私をどうするつもりですか!?」
音のあとに聞こえてきたその間延びした声に驚き、苛立ちながらイザヨイは問い返す。
「俺はね〜、作者が原作の設定あんまり知らないクセに小説に着手してしまった結果生まれたやっつけ悪役だよ。」
「作者…?悪役…?」
より謎が深まるような説明に、真面目なイザヨイは考え込んでしまう。
「あ〜いいのいいのその辺考えなくて。めんどくさいからね。あとね、目的なんだけど超シンプルだよ〜。イザヨイちゃんには太ってもらいま〜す。」
「…は?」
あまりの訳のわからなさにポカン、と口を半開きにして止まってしまうイザヨイ。
「それも人間とは思えないレベルで太ってもらうから、そこんとこよろしく〜。」
「ちょ、ちょっと待って!何が起こるんですか!?」
我に帰ったイザヨイは焦り始める。ただ太るのすら絶望的なのに、人間とは思えないって…絶対に嫌だ。
「じゃあ本題に入ろう。えいっ。」
ピッという音(男が何かスイッチを押したらしい)とともに、天井がパカっと開いた。
そこからブーン、という音とともに、虫が…入ってこなかった。
「…?」
ただブーンという羽音は部屋中に拡散していく。
それも1匹だけではなさそうだ。ものすごい数の虫の羽音である。
「無事に入ったようだね。ステルス肥満化虫。」
「ステルス…?肥満化って…。」
もう真面目に考える気力も失ったイザヨイはただ羽音だけするという不気味な環境に顔を青ざめている。
「そう!描写がめんどくさいからって姿が見えないという虫。ちなみに触われないっていうご都合設定付き。刺すよ〜。跡も残らないし、痛くもないけど。で、1回刺されると1㎏イザヨイちゃんの体重が増えちゃいます。」
「…!そ、そんなっ…!」
動けないこの状況、しかもこの部屋の中でそんな虫が大量にいるなどと、未来の自分の姿を想像してイザヨイは戦慄する。
その時、ガチャンと音がして鎖が外れた。
「鎖外してあげる〜。逃げ惑うのは自由だよ〜。その逃げる姿もさぞかし可愛いだろうからね!」
「卑劣な…。」
完全に男は楽しんでいる。屈辱に表情を歪ませるイザヨイ。
しかし、こうもしていられない。もう先ほどから羽音は耳元でも飛び交っているのだ。
「さぁ走り回るとかした方がいいんじゃないかなぁ〜?ちなみに1時間たったら、殺虫剤まいてあげるから頑張ってみてね〜。」
男の言いなりになるのは嫌だが、この状況では従わざるを得ない。
仕方なくイザヨイは常に動き回るべく、部屋の壁沿いを走り始めた。
「あとね〜、壁にイザヨイちゃんの体重表示しておくから目安にしてね〜w」
「くっ…!」
心底楽しそうに男が言うと、またボタンを押す音がする。
部屋全体が体重計なのか、四方の壁に大きく47という数字が浮かび上がる。
「1時間経つのが先か、床が壊れるのが先か、見ものだね〜wじゃあ通信はここまで!グッドラック!」
言うだけ言って、それきり男の声はしなくなった。
1時間、虫の数もわからない上に触われないため殺して減らすことも出来ない。
1時間後自分はどうなってしまうのか、イザヨイには予想がつかなかった。
「とりあえず、今は走りましょう…。」

872名無しさん:2014/06/29(日) 23:23:45 ID:8Lig9Nd20
「ふぅっ、ふぅっ…。」
男が通信を切って10分ほど後、そこには3倍近くに膨れ上がったイザヨイの姿があった。
思いのほか虫はたくさん入ってきていたようだ。
シュッと引き締まっていた顔は膨れた頬肉が面積を広げて一歩踏み出すごとにぷるぷると揺れる。
二の腕は典型的な肥満女性のむくむくとしたそれに変化し太腿も同様パンパンになってしまっている。
もともと大きめの胸はこびりついた贅肉でたっぷりと膨らんでその下の腹の上部の膨らみに楕円に形を変えている。
そしてお腹は元のくびれは完全に消え去った太鼓腹になって臍の上下に2段にわかれてダボンダボンと振幅する。
武装は鎧の部分は壊れて落ち、レオタード状の服の部分は破れて白いお腹は完全に丸出しになってしまっている・
壁の数字は148、149と増え続けている。
それでもなんとか走って(そろそろ歩くスピードより遅くなりそうだが)いられるのは元の運動能力のおかげだろう。
「も、もういやっ…。苦しい…。ふううっ…。ふっ…。」
これだけ太ってもまだ綺麗な顔を涙に濡らしながら懸命にイザヨイは走り続けた。
しかし、そこから更に10分経った頃。
「うっ…。ぐ…ふっ…。も、…だ…めぇ…。」
どずうぅんという音とともに、イザヨイはついに前のめりに倒れこんでしまった。
幅3メートルほどの巨大な大福のようになってしまった腹に乗っかるような形で倒れこんでしまい、肺が圧迫されて空気が一気に抜ける。
「うふぅっ!!うっ…ふぅ、ふぅ…。」
頬肉で目が細まり視界はどんどん狭くなるが、それ以前に自分の胸とお腹しかもはやイザヨイには見えなかった。
衣服は破け、各所肉の間に挟まっている部分をのぞいてどこかにいってしまった。
「い、いやぁ…あ…だれ…か助け…て。」
羽音が動けなくなったイザヨイを取り囲む。
絶望にイザヨイの目からは光が失われていった。
イザヨイには見えない壁にはその時、560の数字が表示されていた。

「さぁて、1時間くらい経ったけど〜、イザヨイちゃん?大丈夫?なわけないかww」
人体には害のない殺虫剤がまかれて、羽音は消え去ったあと、モニターには部屋の半分ほどを占める肉の塊があった。
「う…うぅ…う…。」
かろうじて顔は見えているが、自らの肉の壁により目や口など、顔のパーツは狭められ元がだれかはよくわからない。
生気の失われた綺麗な目からはとめどなく涙が流れている。
赤いポニーテールが何重にもなった背中の贅肉の1番上の段に伸びているので、もはやそこでしかイザヨイとはわからないだろう。
イザヨイはもう1ミリも自分の体を自分の意思では動かせなかった。
「いやぁ、嫌がる女の子が太るのは最高だねwもうイザヨイちゃんは壊れちゃったし…、次は、誰にしようかな。」
自称悪役の手元には次のターゲットであろう、女の子たちの写真が数枚握られていた。


1レスに収まるかなと思ったけど無理でしたw
BBのイザヨイちゃんでした。
あんまBBから肥満化こないから下手ですが書いてみました。
BB流行れ!

873547:2014/06/29(日) 23:41:20 ID:p7to/MI60
皆様の良作ラッシュに便乗しまして私も投稿します。

『D・プログレス』の続きです。
・・・本当はこの29の日にきっちり終わらせたかったのですが
中々筆が進まなくて・・・(言い訳)



ディーアが些細なミスを犯したものの、
「D・プログレス」は順調に進行していた。

「よし、三人ともLV5に到達した」
「近くのキューブを持って目標地点に
デザイアンの少女たちはリーファの指示通りに動いた、
動けない一人を除いて
「ディーア?何して・・・!!」

『ディーアが壁にハマってしまって動けなくなりました、
詳細を伝えますと独断でキューブを食べた結果LV7相当の体になってしまい、
道の幅より体の横幅が大きくなった状態で無理に進もうとした結果、
身動きがとれなくなってしまいました。
自分が直ちにフォローに向かいます』
という文章が地上のサポート班のPCに表示された。
 もっとも彼らは最初の一文を見て呆れ返っていたが。

そしてリーファは残りの2人に指示を出してから、
報告文章に書いた通りにディーアのフォローに向かった。
「ディーウはそのまま待機、ディーオは近くにあるキューブを食べてから来て」
「 了解」 「了解!」

874547:2014/06/29(日) 23:44:04 ID:p7to/MI60
ここからディーウ視点 
「 了解」(ちぇっ、私はこれで打ち止めかぁ)


私の視線の先には特大の姿見、
私がリーファさんに頼んで持ってきたものだ。
姿見に映る私の体はLV5だけあって3桁を上下する程の肥満体、
真ん丸い体。どこをとってもぶくぶくぶよぶよとしてる体。デブな体。
         ・・・・すごくイイ!

何といっても一番の巨大化を遂げたお腹!
臨月の妊婦の様なサイズに掴みきれない程の分厚さ!!
そんなお腹に比べると小さいけど、
それでも脂肪で巨大化した胸はメロンサイズの爆乳!
お尻は私からは見えないけど、
そのズッシリとした重さと少し動くだけで大きく弾む程の大きさははっきりと分かる。
今お腹をさすっている手もパンパンに膨れて大きくなった。
繋がっている二の腕は、前の脚よりも太い。
最も今の脚はそんなもんじゃない、
何せかなり広げる様にしないと、脚どうしで擦れてしまう程だしね♪

でも顔には余り肉がついてないのが残念。
元の小顔からはかなり肉が付いて丸くなってるけど、元の顔立ちは保たれてる、
顎はたぷたぷしてるが、二重顎にはなってない。

875547:2014/06/29(日) 23:46:59 ID:p7to/MI60

ディーウ 95kg  111・128・106 LV5


私のこの趣味、「デブ専のナルシスト」とでも言えるのか。
世間一般の嗜好からは大きくずれているのは分かってる。
しかしここはデックス、私はその発掘のために造られたデザイアンだ。
普通の人と同じ美意識を持つ必要は無いと思ってる。
・・・まあリーファさんはそれ聞くと少し残念そうな顔するから口に出しては言わないけど。
 でもこの太った体を素晴らしく思う気持ちは隠しきれないんだ。

あっ、そうこうしている内にディーオがこの部屋に近づいてきた。
・・・ 通路を走っている彼女は私よりも遥かに太っていた。
LV5から更にキューブを食べるよう言われたから当然の結果だけどね、
(えっ、地下なのに分かるのかって?)
(デザイアンは目もいいのよ)


・・・私、自分が太るのは楽しいけど、他人が太るのはどうでもいいのよ。
(一応言っておくと「太った他人」が嫌いって訳ではない)
それに「D・プログレス」で一番太ってるのが私じゃないってのは嫌なの。
リーファさんの指示なんだから仕方ないけどね。

876547:2014/06/29(日) 23:48:58 ID:p7to/MI60

ディーオが近づいて来るにつれて細かいところも見えてきた。
その体型は下に行くほど太くなっていく、下半身太りだ。
そのためか、胸はメートル間近の巨乳なんだけど、
ディーオの体においては明らかに小ぶりだ。
やっぱり顔には余り肉が付いてないけど、
それでも私よりかは丸くなってて、二重あごが出来てる。
お腹も下に行くほどより大きく突き出ている、
下っ腹に至っては臨月の双子が入ってる様な大きさだ。
そして一番のお尻はここからでも、前から見ても
大きくはみ出ているのが分かってしまう・・・
その下の脚はドラム缶の様な太さで、
ただでさえ足の隙間なんて無さそうだけど、
走っている今では盛大に擦れてしまってる。
てかよく転ばないなあ・・・デザイアンは太った状態でも活動出来るようになってるし、
自分で走る時は案外気にならないけど、傍から見るとかなり危なっかしく見える。

しかし私とデイーオでこれなら、
一番太ってるディーアはどうなってるのかなぁ・・・

877547:2014/06/29(日) 23:51:33 ID:p7to/MI60
ここからディーオ視点
「お疲れさま」 戻ってきた私をディーウが労ってくれた。 でも・・・
「ありがとう、でも言うにはまだ速い、D・プログレスの本番はここからよ」
「まあその通りだけどね」
私のそっけない返事に苦笑いするディーウ、
その横には姿見が有った、この子が頼み込んでいたものだ。
まったく、要らないものを持ち込んで・・・
そう思っていても、どうしてもそちらに、鏡に映った私の姿に目がいってしまう。
  
 
キューブの量から計算すると、今の体重は120kg。
それだけの肉が付いた私の体は、まさに百貫デブといった具合で、
横にいるディーウも相当太ってるけど私に比べるとまだ痩せている方だ。
もっと言うと、下にいくほど太く大きくなっていく鏡餅の様な体型の肥満体、
胸は胸で大きいはずなのだが、私の体においては小ぶりで、
お腹はそんな胸を大きく突き放して飛び出てる。
お尻に至っては、人一人入りかねないサイズで・・・
幸い顔には余り肉が付いてないけど、それでも頬は真ん丸く膨れて、
二重あごも出来てしまってる。
   
ディーオ 120kg 97・128・146 LV6

いや、私達デザイアンは「D・プログレス」を果たすことを第一とする。
太って外見が変わるのはどうでもいいことだ。
・・・本当どうでもいいことだから、どうでもいいことなんだから・・・

だけど私とディーウでこの有様なら、
LV7のディーアは一体どうなっているのだろうか・・・


今回はここまでです。
・・・次回はディーアの状況を描写します。
(終わらせるとは約束できない)

878名無しさん:2014/06/30(月) 02:40:01 ID:CU5cUINA0
二人とも名SS乙です!
特にイザヨイは私も好きなんで半端なく萌えましたw

879名無しさん:2014/07/04(金) 02:19:34 ID:V1F7mDXM0
非可逆性のバルジを増設
ttp://bbs1l.net4u.org/sr3_bbss/25694aburami/1698_1.jpg

880547:2014/07/04(金) 22:20:20 ID:917sNOfc0
乙です!

881名無しさん:2014/07/04(金) 22:57:21 ID:DFw/QaC20
投下してた方1人消しちゃったか
コメントこそつけなかったが俺は好きなんでめげないでまた投下していただけると嬉しいよ

882651:2014/07/05(土) 08:30:15 ID:abnIYx360
申し訳ありません。投下していたSSの続きですが、
忙しく投下の見込みが立たないため誠に勝手ながら打ち切らせていただきます。

楽しみにされていたかた、本当にごめんなさい。

883名無しさん:2014/07/05(土) 13:36:56 ID:LmxxOhZ20
>>881
よくわからんけどどなたが消してしまったん?

>>882
うーん、残念ですがしかたないですね・・・
もしリアルが落ちついて気力が戻ってきたらまた何か投下してくださるとうれしいです

884名無しさん:2014/07/05(土) 13:48:32 ID:poirqs860
>>882
いやー途中まで面白かっただけに残念です。お疲れ様でした。

打ち切り宣言してくれるともう待たなくていいから助かる
他のほったらかして消える人にも見習ってもらいたい

885名無しさん:2014/07/07(月) 00:53:41 ID:bo11lD5.0
>>882
続きを楽しみにしていただけに残念です

身勝手な発言ですが、いつの日か続きを書いて戴けますか?

886名無しさん:2014/07/07(月) 18:21:42 ID:9TvXa/3k0
>>885
本人が打ち切るって言ってんだから続きを期待するなよw
次の作品を楽しみにしよう

887885:2014/07/08(火) 01:08:44 ID:1B3pBMRE0
>>886
毎日更新を楽しみに待っていただけに気になって
アニス様がどうなってしまうのかが楽しみで仕方なかったんだ

済まない、身勝手な事を言ってしまって
本当に申し訳ない

888名無しさん:2014/07/08(火) 19:09:56 ID:An20Hb320
ttp://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=40317339

うわあああこんな合同本あったのか
コミケ行ってたのに気付かなかったなんて・・・

889名無しさん:2014/07/09(水) 18:42:42 ID:ip.jPSs.0
>>888
一日経ってスレチだと気付いた すまん

890885:2014/07/10(木) 01:14:39 ID:J.KrALCo0
>>889
川´_ゝ`)
なに、気にすることはない

891名無しさん:2014/07/10(木) 07:50:45 ID:TqVakdBY0
空気王ww

892651:2014/07/13(日) 20:00:38 ID:MvSq77go0
なんとか落ち着きましたので、新作を投稿させていただきます。
また忙しくなるかもしれないので投稿は遅くなるかもですが
お付き合いいただければ…

肥満化ダンジョン

1.攫われた王女

とある王国にシルヴィアという名前のとても美しい王女様がいた。


腰まで伸びたブロンドの髪はしなやかで絹を連想させ。
整った顔は大理石の彫刻のようで。
メリハリの効いたボディは国中の男の憧れの的だった。

風呂に入る時は3人の侍女に自らの体を念入りに洗わせ、恵まれた容姿を彼女達に見せつけた。
朝の洗顔には真珠を溶かしたミルクで顔を洗い、肌の白さを際立たせた。
町を歩くときは露出の高い服を選び、男たちの視線を一身に集めた。

求婚してくる他国の王子や貴族は後を絶たなかったが、プライドの高いシルヴィア王女は全て断っていた。
いつか自分と同等の美貌を持つ男が見つかるまで結婚しないつもりだった。

「自分の容姿を鏡で良くみてみることね」
それが男を振る時の彼女の決まり文句だった。


ある夜、シルヴィアが王宮の寝室で寝ていると、その寝室に黒頭巾の男達が忍び込んだ。
男達はあっという間に彼女を抱きかかえると王宮の外へ逃げていった。


翌朝、気が付くと彼女は見知らぬ洞窟の中にいた。

「ここは…?」
かなり古い遺跡のようだった。
苔むした石の壁。
ひび割れて崩れた土器が散乱している。
壁の窪んだ場所にはところどころ松明が掲げられていて、彼女を誘導するように擦り減った石の階段が洞窟の深部へと続いている。

振り返ると土の壁で行き止まりだった。
奥へ進む以外に道はないようだ。

「下に降りるしか選択肢はなさそうね」
しぶしぶ階下に向かって歩みを進める。
泥はねが靴にかかってとても嫌だった。

洞窟内は甘い匂いが充満していた。
焦がしたキャラメルのような香ばしい匂い。

その香りはシルヴィアの食欲を刺激した。
「そう言えば朝食はまだだったわね」
シルヴィアは早くこのトンネルから脱出し、王宮で温かい朝食を摂りたいと思った。

893651:2014/07/13(日) 20:02:59 ID:MvSq77go0
しばらく下っていくと開けた空間に出た。

先ほどまでの道とは違い、明るく開放的な場所だ。
天井に入った亀裂から柔らかな太陽の光が降り注ぎ広間を隅々まで照らしている。
床には赤いカーペットが敷かれており、長テーブルが中央に置かれている。

そして、そのテーブルの上には美味しそうな料理が所狭しと並んでいた。

琥珀色の野菜のスープ。
こってりしたソースがかかったウサギのステーキ。
香ばしい焼き色のパン。
具沢山のシチュー。
見るからにカップケーキ。

それらは空腹のシルヴィアを甘美な香りで誘惑していて。
シルヴィアの腹がぐぅ、と鳴った。
口内に唾液が満ちる。

「な、何を考えているのよ」と自分に言い聞かせる。
暗い洞窟に不自然なほど豪華な料理。
明らかに怪しい。

「食べるわけないんだから…」
広間の出口に向って歩き出す。
「どこの誰が作ったかも分からない料理だなんて」
再び腹が空腹を訴えて鳴った。
歩く速度が鈍る。
「でも…腹が減ってはなんとやらだし…」

足が止まり、
「でも…でも、パンの一切れくらいなら…いいわよね」
と踵を返すシルヴィア。

テーブルの前にあった木製の椅子に座る。

パンを一口齧ってみた。

「あら、美味しい…」
表面はカリカリで中はもっちりと歯ごたえがある。
ほのかに香るバターの香りが食欲をそそる。
二口、三口、続けて頬張る。
噛めば噛むほど甘味がにじみ出てくる。

恐る恐る食べ始めた料理だったが毒が入っていないことが分かると他の料理も食べてみたい気持ちが湧いて来た。
口内に唾液がこみ上げてきた。

「こっちのスープも美味しそうね」
スプーンを手に取り琥珀色のスープを口につける。
動物の油が使われているのだろうか、こってりとしていながらもしつこい味ではなく何杯でも飲めそうだ。

カップケーキにも手を伸ばす。
狐色に焼かれたマフィンの上にたっぷりと生クリームがかけられている。
頬張ると強烈な甘味が頭の芯まで染み渡った。

「ん、美味し」
次々に口に料理を運ぶシルヴィア。

今度はステーキに手を伸ばす。
ナイフとフォークを使って上品に切り分けていく。
「んぐ、もぐ…おいふぃい。こんな美味しいの初めて」

口周りをソースで汚しながら次々に平らげていく。
少々はしたないと思われるテーブルマナーだが、この時は何故かシルヴィアの意識は料理を食べることのみに向いていて。

よく観察すれば、料理を食べ終わった皿の上に新たな料理が出現していることに気づけたはずだった。
しかし、食事に夢中のシルヴィアは手あたり次第に出現した料理を食べ続けている。
勝手に料理が補充されること自体が異常なのだが、溢れ出る食欲が知性より勝っているのだ。

894651:2014/07/13(日) 20:04:35 ID:MvSq77go0
「食べても食べてもどんどん出てくるわぁ♡」
食べ始めてから1時間後。
なおもシルヴィアの食欲は衰えない。
そして――食べた料理はすぐに消化され、即座に脂肪となって体中に付き始めていた。

元々豊満だった胸はボリュームを増して、大きく開いたドレスの谷間から零れ落ちそうなほど育っている。
砂時計型だったウエストラインは下ぶくれした緩やかな肉の段に変貌していて。
下腹部はぽっこりと数センチほどせりだしている。

太ももも2周りほど大きくなり、そのシルエットは柔らかな曲線で。
臀部は横に肥大して、立派な安産型になっていた。

スレンダーだった彼女の体はぽっちゃりとした体型に変貌していて、以前とは違った豊満な色気を漂わせている。

「はぁぁ、こんなに食べていいのかしら。こんなに食べて…?」
そこで言葉を詰まらせるシルヴィア。
自らの肉体の変貌を見て正気に戻った。

「あ、わ、私は何を?!」
肥大した自分の肉体にシルヴィアは困惑した。
テーブル上に溢れんばかりに並べられていた料理の数々が贅肉となって節制を保っていた己の体についていたからだ。

空になった皿の数を数えると数十皿はくだらないだろう。男の軍人5人分くらいの食事量だろうか。
完全に管理されたシルヴィアの食生活から考えると絶対に摂取しない量のカロリーである。

幾分丸みを帯びた頬に一筋の冷や汗が流れる。
頭の中の霧が晴れたように思考能力が戻ってきた。

「料理に魔法がかけられていたのかしら」
料理が無限に出てくる魔法と、おそらくは食べたものの食欲を増幅させる魔法?
その魔法をかけた術士が誰かは分からないがシルヴィアはまんまとその者の罠にかかってしまったのだ。

料理にがっついていた自分の痴態を思い出してしまい、シルヴィアは全身から火が出るようだった。
「この私がこんな醜態を…!」

歯ぎしりするも身に付いた脂肪が燃えてなくなるわけでなく。
魔法をかけた術士を絶対に探して出して代償を払わせてやると固く誓い、洞窟を更に深く潜って行くシルヴィアだった。

895651:2014/07/13(日) 20:07:12 ID:MvSq77go0
2.新たな仲間

「フゥー…ハァ…あ、暑い」
暗いトンネルに息切れの音が響く。
その主は一歩一歩階段を下りていくシルヴィアだった。

「なんでこんなに暑いのよう」
先ほどの大広間より明らかに気温が高い。洞窟内は湿度も高いため体感温度は30℃くらいだろうか。
おまけにたっぷりとついた脂肪が毛布の役割を果たしており、シルヴィアは全身に滝のように汗をかいていた。

ドレスには黒々とした汗染みができていて、その生地がぺたりと体に張り付いている。
おかげで丸っこい体の線が強調されている。

「も、もうダメぇ…」
その場で尻もちをついて座り込む。彼女の体重で洞窟の天井からパラパラと石片が落ちてきた。
「もう動けないわ。膝も痛いし」
増えすぎた体重のせいで膝に予想外の負担がかかっていたようである。


その時、洞窟の奥の暗がりから足音が聞こえた。
「誰…?」
身構えるシルヴィア。危害を加える敵かもしれない。
足音は次第に近づいてくる。少し重みを感じる足音だ。こちらに向かってきている。
「誰なの!?」

暗がりの向こうから近づいて来たのは長身の女性だった。
180cmはあるだろうか。
銀色の長い髪に赤い目。
多少ボリュームはあるものの均整のとれた肉体。
シルヴィアとはまた違った怜悧な美貌の持ち主である。

女は黒い服を着ている。シルヴィア達の隣にあるバルト帝国の軍服だ。
無言でシルヴィアに近寄ると、ギロリと睨んだ。

「な、何よ…!」
「やっと、仲間がいた…」
女は目の端に涙を浮かべた。
「へ?」
「このダンジョンで迷い続けて1週間。一生このままかと思っていたがよもや同じような人間がいたとは」
「ちょっと待って、わ、訳が分からないわよ。まずあなたは誰?」
「あ、ああ。取り乱してすまない。私の名前はラウラ。バルト帝国の騎士団長をしている」

ラウラは涙を拭って平静を取り戻した。取りあえず悪い人間ではなさそうである。
「私の名前はシルヴィア。あなたの隣国の王女よ」
「噂には聞いているぞ。我がバルト軍人の中でもあなたの美貌を知らない者はいない」
「それはどうも。けれど、帝国の騎士団長がどうしてこんな場所にいるの?」
「私にも分からないのだ。覆面を被った男たちに襲われて気づけばここにいた」
とラウラはそこで言葉を切り、シルヴィアの体型を少し見た。

「あなたも…食べたのか? あの料理を」
「…まあ、ね」
「そうか。あの誘惑に負けて私もこのようなだらしない体になってしまったのだ…」
「? あなたはそれほど太っていないじゃない」
「…見るか? 1週間の暴飲暴食の結果がこれだ」

ラウラは上着をたくしあげた。
そこには今のシルヴィアを優に超える太鼓腹が鎮座していた。
ラウラが息をするたびにボヨンボヨンとわずかに弾む。
ウエストは100cm近くだろうか。

「うわ、すごい」
「そんなにじっくり見ないでくれ。私にもプライドというものがある…」
ラウラは俯くと頬を赤らめた。

よくよく見るとラウラの体は体型を保っているというよりも服に無理やり贅肉を押し込んでいるという感じだ。
その証拠に服の皺ができているところには深い縦皺や横皺ができている。
おそらく弾力性のある服で強引に体型を保っているということだろう。

「これ以上は…さすがに見せられない」
「気持ちは良く分かるわ…」
「済まない。まさか自分が下半身太りするタイプだったなんて…」
「体重は?」
「…聞くな」
二人は同時にため息をついた。

「ともかく! 私は何としてもこのダンジョンから脱出し祖国に帰らなければならん。こんな姿でくたばっては騎士の名折れだ」
「私もよ。ここから脱出して私を罠に嵌めた奴に思い知らせてあげる…!」
「なら、目的は一緒だな」
「そうね」
二人は力強く手を握った。
「「絶対に脱出してやる!」」

つづきます

896名無しさん:2014/07/14(月) 20:29:56 ID:3Jo97CiU0
>>895
乙です!
やっぱ誘惑に負けて太るって最高ですわ・・・

897名無しさん:2014/07/14(月) 21:06:43 ID:LG4HTRuw0
>>895
乙!
肉の描写がもちもちしてて最高ですわ・・・

905547:2014/07/16(水) 22:39:44 ID:zVhOR1Dc0
651氏 乙です!
ここからどう話が展開するのか・・ここからどう太っていくのか・・
続きが楽しみです。

自分も「D・プログレス」の続きを投稿させていただきます。
  ええまだ終わりません。
それと今回肥満化以外の描写が多いです。



リーファたちによる「D・プログレス」は順調に進んでいたが、
ディーアが壁にハマってしまう重大なミスを犯してしまい、
リーファはフォローに向かった。

「ディーア!」 「リーファさん・・・すみません」

壁にハマってしまったディーアの有様は、
「挟まっている」というより「一体化してる」と言える具合だった。
脇腹が壁にギッチリと挟まっていて、変形している
・・・かなり痛そうだ。
前回のミスでスーツの丈が足りなくなってしまったので、
へその辺りが丸出しになって、でっぷりと飛び出ている。
ここからでは見えないがお尻もさぞ巨大なのだろう。
両足が前に投げ出されているが、その太さは家の大黒柱の様で、
ディーアがもがく度にブルンブルンと激しく振動している。
腕は丸太の様にず太いが、その分胴体に埋もれる形で短くなってしまってる。
・・・おまけに脇腹に遮られて壁のふちに手が届いてないのが悲しい。
そして一番の巨大な部位である胸は奇乳、
いや形は綺麗な円形なので超乳というべきか。
ともかく凄いサイズだ、頭よりも大きい。
それだけに胸一つの重さでリーファの体重を上回っているだろう。
その胸に近い分、顔の肉付きも他の2人よりも明らかに多い。
頬肉に圧迫された目は、三日月状に細められてる。
鼻も同じように頬肉に埋もれているが、
ここまでキューブを食べ続けてきた口周りは原型を保ってる
・・・その真下では首を埋もれさせる程になった顎肉が溢れているが。


ディーア 170kg 169・131・144 LV7


「全く、どうして指示に逆らったりしたの?」
「・・・デイーウとディーオの分を少しでも肩代わりしたくて・・・」
「体重のことなら、ディーオは気にしないし、ディーウはむしろ喜んでいるよ」
「分かってます、でも自分がイヤなことを・・・あの二人に押し付ける様な真似をしたくなかった・・」
「デイーア・・・」

906547:2014/07/16(水) 22:41:36 ID:zVhOR1Dc0
しばらくしてディーウとディーオが居る部屋に
リーファとディーアが戻ってきた。
  今度はハマったりしないように、ディーアをゆっくりと部屋に入れる。


「リーファさんフォローお疲れ様です、でもどうやって助けたんですか」 
「ディーア、随分きつくハマってた様ですが?」
ディーオがリーファに聞いてくる。
「ゴメン、時間が無い」
「? D・プログレス自体は時間がかかっても大丈夫のはずでは」
「考える時間が無くなって・・・」
「いやですからどういう意味で」 
「そ、それ以上は追求しないであげて!」
「アイディア自体思いつきの産物だから・・・」
ディーアとディーウが助け舟を出す。
・・・リーファにである、決して作者にではない。

ともかくこれで全員が目標地点に揃った。
「さあ仕上げに入るよ」
「ハイ!」 「りょーかい」 「了解」
ディーア・ディーウ・ディーオの3人が、竜の顎を模した形のブレスレットを付け、
リーファが部屋の隅に置いていた巨大な武器を取り出す。
それは薙刀の様なフォルムのポールウェポン(いわゆる長物)で先端はらせん状になっている。
「ドリル・ハルバード!」(Dorill・halberD)
「いくよ、ディーウ!」 「はいよっ!」
ドリル・ハルバードを構えたリーファは宣言したどおりにディーウの元へ走りだす。 
ディーウは準備として大きく突き出た、その自慢の腹を寄せ上げて屈む。
「せいっ!!」 
リーファはディーウの腹を踏み台とし、
「や―っ!!」
ディーウが腹を使ってバレーのトスの要領でリーファを上に飛ばした。

907547:2014/07/16(水) 22:43:34 ID:zVhOR1Dc0
打ち上げられたリーファはドリル・ハルバードの側面の端末を操作する。
下の3人が付けたブレスレットが光ると共に3人の体が(縦に)縮んでいき、
ブレスレットに入り込む形で姿を消した。
そしてブレスレットが飛び上がり、ドリル・ハルバードの柄にあった
竜の顔を模した形の装飾と合体した。


ブレスレットの中に消えた三人は、それぞれ横並びのガラスケースの中に入っていた。
 ケースの大きさが一緒なため、三人の入り方はそれぞれ違う。
「ちぇっ、私はスカスカか」
ディーウはやや余裕がある、本人は少し残念がってるが。
「うっ、きっつい・・・」
ディーアは、きつきつである。 
胸だけでなく全身が壁にぴったりとくっついてる。
「あなたが指令に従ってLV7までいくからよ」
ディーオはほぼぴったりで、彼女が言ってるどおり
このケースはLV6用に調整されているのだ。

3人はキューブの転送技術を応用して収縮されて
そこからブレスレットの中のケースに移動したのだ。
しかし大きさは変わっても質量保存の法則に従って質量は変わらない。
よって、ドリル・ハルバードの現重量は388kg
(ディーア・170kg+ディーウ・95kg+ディーオ・120kg+ドリル・ハルバード本体・3kg)
その質量がドリル・ハルバード自身と持っているリーファを凄まじい勢いで落下させる。
「てりゃぁ――!!」
その勢いのままにリーファはドリル・ハルバードを地面めがけて突き出した。
420kgオーバーの総重量(388kg+リーファ・50kg強)による重力を集中させた先端部はあっさりと床を貫き、
小さな穴を空けた。

それを合図にしてドリルハルバードの中のディーア達3人が動いた。
「「「スイッチ・オン!」」」
 と言っても実際には少しの反動をつけてガラスケースの壁にぶつかるだけなのだが、
それだけでも凄い衝撃であり、その衝撃がガラスケースのバランスを崩し、
ぐるぐると、ハムスターの車の様に回転する。
その回転を元に発電された電気が
ゆっくりとドリル・ハルバードの先端を回転させる。
実際のドリルとは比べ物にならない緩やかな回転だが、
それでも超硬度の刃先は床を削っていき、
重量が穴を広げていき、
そして大穴をこじ空けた。

開かれた先の床にリーファは軽やかに着地し、
ドリルハルバードが落下し、地響きを起こす。
そう、デックスの次の階層に、より深い所に到達したのだ。
「ディープ・プログレスド!」(Deep・progresseD)
リーファは高らかに「Deep・プログレス」の完了を宣言したのだった。


もう少しだけ続きます

908名無しさん:2014/07/19(土) 02:54:23 ID:pqgiHOIE0
流れさえぎってすみません
なんかできたので失礼します

 ある町に一人の女性が住んでいた。町といっても、わたしたちが住んでいるような騒音が鳴り響いて、深呼吸のできないくさい空気の町ではない。ただ巨人よりもはるかに大きな建物がいくつか建っているところは同じだ(特に街の中心や教会、貴族の住居など)。居心地は申し分なく、日当りはよくて夏には近隣の林から涼やかな香りが流れ込んでくる。ここは人間たちがたくさん暮らす、国一番の大きな街(人間以外にもたくさんいる)。市場には物があふれて、働くことや遊ぶこと、何もしないことなど、何をするにもうってつけだ。街道には人や物をたくさん積んだ、荷車・馬車などがひっきりなしに往来している。しかし昔はもっと栄えていたものだ。
 それというのも、この国は度々大変な事件に見舞われてきたからだ。もう覚えている者が一人もいない、大昔の神々と悪神との戦いでは大陸を丸ごと消し飛ばされ、住民は移住を余儀なくされた。その後も退治された悪神の残党との小競り合いや種族同士の対立、疫病、飢饉など、様々なことが起きた国だった。
 この町は戦争中に起きた疫病により、一時は滅びかけたものをここまで再生させて今に至る。しかしそんな悲しい話も過去のこと。人々は平和な日々を謳歌していた。
 既に述べたように、この国ではたくさんの事件が起こった。当然ながら、それにまつわる伝説や英雄、変わった物語も数多く誕生していったのだ。その物語の中からひとつを抜粋して、ここに記したいと思う。それがこのような町に住むある女性にまつわる物語だ。


 彼女の名前はマリア。今でこそ町に住んでいるが根っからの野生児で、森の奥の木の上に作った小屋で両親と暮らしていた。いわゆる「森の人」と呼ばれる人たちで、狩猟や軽業などが得意だった。昼間は狩りや採集を楽しみ夜になると木に登って、下で群がるオオカミをからかって遊んでいた。枝から枝へとまるでバネのように軽やかに、木々の間を飛び回った。その際、彼女の腰まで伸びたクセのある黒髪が、月明かりに照らされて森の暗がりでもよく輝いた。
 森での生活を満喫していた彼女だったが幼くして両親を寿命で亡くし、身寄りのない彼女は町にいる遠い親戚に引き取られた。初めは町の生活に慣れず、家を抜け出しては近くの林まで出かけて夜遅くまで遊び、泥まみれで帰ってきたものだった。
そんな彼女も町での誕生日を5回ほど経験する頃にはすっかり落ち着いて、投げ輪やボーリング、なぞなぞ遊び、読書など町から出なくてもできる遊びをするようになった。特に読書にはすっかりはまったようで、一番少ないときでも項数の少ない本なら日に5冊は読んでいた。実は彼女の冒険心は縮んだわけではなく、本の中に広がる広い世界に心を躍らせていたのだ。機会があれば本の中のようなどこか知らない所へ行ってみたい、そう考えていた。

909名無しさん:2014/07/19(土) 02:55:41 ID:pqgiHOIE0
それから少しも経たないうちに、町を大飢饉が襲った。その年は特に寒く、雪解けの時期がだいぶ過ぎても霜が降りるほどだった。周辺国のなかで特に深刻なのが一番人口の多い、彼女のいる町だ。町の統領はすぐさま豊穣の国である辺境のカルカッタ国へと使者をだし、知恵か食料を要求した。しかし何度使者を送り出しても一人も帰っては来なかった。
危機感を覚えた町の自治組織は有志で旅団を募り、カルカッタへと派遣した。その中には傭兵、行商人、町民の代表である使者、そしてマリアの姿があった(おじとおばに反対されたが、行商人の荷物に隠れてついてきた)。

「こんなチャンスを逃したら、私はずっと冒険に出られないかもしれない。」
マリアは焦りと抑えきれない好奇心から、出発間際で祝福を受けている旅団の荷馬車にたまらず飛び乗ったのだ。このことを彼女は後からしこたま後悔することになる。

幾日か過ぎ、一行はカルカッタの国境、カルカッタ野を過ぎてカルカ谷へと差し掛かっていた。まったくマリアの忍びの技ときたら大したもので、ここ数日間バレもしなければ飢えることも全くなかった。数年のブランクはあるものの、森で生活していた彼女にとっては疲れきった見張りをかわして音もなく食糧をくすねるなど、鼻しか利かないオオカミを相手にするより簡単だった。

寒くて殺風景な街道とは違い、谷は暖かく木々が生い茂り、いろんな色のいい香りがする果実がたくさん実っていた。しかし何かがおかしかった。それはみんながうすうす感じていたことだ。目的の町に近づくにつれて植物なり、動物なり、道端の石なりの角が取れて丸々とし出したのだ。空気を入れて膨らんだというより、水の飲みすぎでむくんだといった方が的確な形をしていた。
カルカッタの中心部へ着いた一行が目にしたのは異様な光景だった。人やら家やら、とにかく何もかもがコロコロしていて、完全な丸ではなく少し垂れ下がって何やら鈍重そうにブヨブヨとうごめいていた。中には転がっているもの、ドアに挟まっているもの、体が重すぎて立ち上がれないもの、とにかくひどいありさまだった。しかし見たところ男性らしき人の姿は一人も認められなかった。
一行が呆気にとられていると、か細い声とともに糸のように細く板のように薄い、おそらく人間の男性とみられるものが町の入り口で出迎えた。聞くところによると彼はカルカ谷の町長で、町がこのようになったいきさつを語ってくれた。

「今年はひどい飢饉になると聞いていて、町民はおびえていたんです。この谷は安全だと説明しましたが聞き入れる者はなく、この豊穣の国にさらに豊穣になるようまじないをかけました。その結果、いきすぎた豊かさは暴走して、恰幅が良いことが自慢だったカルカッタ男の体からは栄養が抜け、その栄養がすべて周りの人や物にまとわりついてしまったんです。あんなに美しく整った体をしていた女たちもこの通り。」
町長は体を安定させようと必死にブヨブヨ動き回るカルカッタ女たちの方を向いてため息をついた。

910名無しさん:2014/07/19(土) 02:56:54 ID:pqgiHOIE0
「このまじないはカルカッタ中に及んでいます。食糧は有り余っているし是非支援したいところですが、男も女もこのざまじゃあどうしようもない。せめてこれを持って行ってください。これは大地にめぐみをもたらすまじないがかけられた水です。どんなやせた土地でも果物が生えて、その種をさらに別の場所にまくのです。そうすれば飢饉はたちどころに解決できるでしょう。」
 そういって町長は、濃く澄んだ色をした緑の液体が入ったビンを一行に渡した。
「あなたたちにも既に異変が起きているはずです。今更手遅れかもしれんが、早くこの国から逃げ出した方がいい。」
そこまでいうと重しがなくなった町長は、そよ風に吹かれてひらひらと飛んで行ってしまった。

一行は慌てて自分の体を確認した。村長の話通り、この国に入る前と比べるとガリガリに痩せていることが分かった。
マリアも顔を青くして、狭く感じてきていた荷馬車の中で、体のあちこちを触ってみた。いつも皆が寝静まった夜にしか行動しなかったし、馬車の中は薄暗いため、今まで気づきもしなかったが、乙女の淡い望みは柔らかい触感とともに掻き消えた。

シュッと整っていた頬は、両手で押すとホワッとやわらかく、まるで赤ん坊のよう。この時点で目に少し涙が浮かんだ。
その頬を押している手も腕も、木の上で生活していた頃が嘘のように真ん丸になり、健康的な筋肉の上に脂肪が乗ってしまっている。
木から木へ軽快に移動できて自慢だった彼女の足も見るからに鈍そうで、さながら大きな木の幹で作った棍棒のように太く膨れ上がっていた。
胸は元が人並だったものが、衣服かなにかで支えていないと垂れ下がってしまうほどの重さになり、息をするたびにつっぱったりたるんだりする。
不安と驚きと息苦しさとで、自然と呼吸は荒々しくなる。
腰回りにかけての膨張は著しく、自慢のふとももから続くキュッとしまっていたお尻はほどよく張りを備えて、衣服の下からでもドンと突き出している。座っていると、さながら背中から腰に掛けて、突き出た尻が床で潰れて土手を形成しているようにも見える。
お腹の方は、近頃動いてないせいだと自分をだましていたが、これは自分でも気づいてしまっていたほど、でっぷりと前に突き出ている。下腹部に潰れたへそがついている以外は完全な反球体となり、もはや衣服でも隠しきれていない。盗み食いをするしか楽しみがなかったため、ドカ食いをしたこともあった。これはただの食べすぎで、脂肪が詰まっているわけではないと思い込んでしたのだ。
「う、うそよ・・・こんなのありえ・・・ぅぇっ」
自分の唯一残していた女らしさが数日の間にこうも変貌してしまったことに戸惑いを隠せなかった。顔を真っ赤にして涙ぐみながら、両手でお腹やらお尻やらをつまんだり揉んだりしながら、いまだこれが自分の体の一部だと納得できずにいた。

一行は馬の頭をもと来た道に戻して、あわてて馬車を走らせた。そしてあんまり慌てていたため、荷馬車に積んだ大事な便が途中で転げ落ちていることに、マリア以外はだれ一人気付かなかった。
突然急発進したため、荷馬車の中でドテッとよろめき仰向けに倒れてしまった。マリアは重たい体を何とかおこし、恥ずかしさと悲しさで緩んだ口元を無理やり「へ」の字にくいしばって、疾走する荷馬車から飛び降りた。お腹の脂肪のおかけでボヨンと体が弾み、大した怪我もなく瓶を回収することができた。しかし荷馬車はマリアをおいて元の町へと帰ってしまった。馬車で数日かかった距離をこれから歩いて行かねばならない。それもこのだんだん重たくなる体を背負って。そう考えただけでマリアは頭が真っ白になった。

「・・・ぷぅ・・・お腹・・・痛い」

911名無しさん:2014/07/19(土) 02:57:58 ID:pqgiHOIE0
あらすじだけで力尽きました たぶん終わります

912名無しさん:2014/07/19(土) 13:28:51 ID:28JmUcu.0
文才すごいです!
名も無い登場人物が巻き込まれる話好きなのでかなり楽しめました。
強制感も素晴らしいです。

913名無しさん:2014/07/19(土) 16:57:10 ID:a4ptBLTQ0
文書力と設定が素晴らしい!
この設定を使ったSSをもう一本見てみたいです!!

914名無しさん:2014/07/19(土) 21:33:17 ID:DYCzq3T60
908最高

915名無しさん:2014/07/19(土) 21:46:01 ID:pqgiHOIE0
>>912
>>913
>>914
皆さんありがとうございます。気に入っていただいたようでとても感激しています。
また気まぐれで続きを書いてしまいましたが、続く予定はありません。たぶんこれで終わりです(二回目)
押しつけがましいですが、設定が気に入ってもらえたのであればご自由に使っていただいて構いません。世界観は西洋ファンタジーのようなものを漠然と想像しながら書きました


 しばらく地面にへたり込んでいたマリアだったが、ふいにおじとおばや町の友達のことを思い出した。よそ者である自分を温かく受け入れてくれた町の人々を、これ以上困ったことにするわけにいかない。

「町のみんなのところへ早く戻らなくちゃ。きっとみんな苦しんでるに違いないわ」
こう考えるとマリアは一念発起し、荷馬車から降りた時のような勇気を再び奮起した。いつもよりズシッと重たくなった体を振り子のように揺らしながら、力強く町へと進みだした。もちろん手にはしっかりと魔法のビンを握りしめて。
 ここ数日で彼女の胃袋の中身は馬車で頂戴した糧食から、そこらに転がっている木の実へと様変わりした。本当は味気ない木の実よりも木の枝になっている甘い香りのする果実が食べたかったのだが、それは叶わずにいた。マリアは一度木に登り実をもぎ取ろうと試したが、丸まった腕と脚では幹にうまく引っかからなかった。さらに木にひっつこうとすると、腕が幹に届く前にお腹がつかえてしまうのだ。それを無理やり押しつぶして木にしがみつくものだから息をするのも苦しくて、とても木登りどころのさわぎではなく結局は木の実で我慢せざるを得なかった。
森を颯爽と駆け抜けていた頃の彼女はどこへ行ったやら、一番そう思っていたのは彼女自身らしい。森で生活していた頃、近所のこどもたちが木に初めて登るときに指導をしたことがあったが、今ではその時のこどもたちにすら指導されてしまいそうだ、と彼女は思い始めた。思い通りに動かない体と木に登ることすらできないこととで、悔しさや情けないという気持ちが顔中にあふれ出た。

916名無しさん:2014/07/19(土) 21:49:02 ID:pqgiHOIE0
しばらく進むとそんなマリアでも登れそうな木があった。枝の一本が低く長く突き出ていて、幹は足を掛けられる程度に反れていた。この木なら枝に手をかけて幹を上り、果実のあるところまで行けそうだ。さっそく登って行ったマリアだが上に行くにつれて木の枝が細くなっていき、次第に何本かの枝から掴むたびにミシッ、ペキッ、という音が出始めた。果実にとどくまで手のひらひとつ分もないというところで、体を支えていた枝がバキッと折れてしまい彼女の左手に握られたまま、一緒に落っこちてしまった。


「ぶふぅ!ぐ、ぐるぢい・・・ふっ、ふっ、い・・・息が」
枝はかわいそうにそのままドサッと地面に落ちてしまったが、彼女自身は他の枝に引っかかり何とか無事だった。正確にいうと引っかかったというより「はまった」といった方が正しい状態だ。
マリアがはまったのは二股に分かれている同じ木の枝で、ちょうどその間に腰から下がスッポリとはまってしまった。たっぷり太ったお腹が双方の枝に支えられてビンの蓋のような役割を果たしている。落下の勢いで枝にたたきつけられた張りのあるお腹は、腰から下の重みでひっぱられて、へそから二つに折りたたまれている。マリアは本の中で異国の農法「ダンダンバタケ」というのを読んだことがあったが、彼女のお腹が今まさに段々になっていることは、あんまりにも苦しくかつてなく焦っていたため気づくことはなかった。
マリアがはまってから数秒もしないうちに、とんでもないしなりの強さに負けて、その枝もメギッと鈍い音を立てて木にくっついている部分から丸ごと一本折れてしまった。幸い枝があったのはそれほど高い位置ではなかったため、マリアもはまったまま地面にドシーンと尻餅をついた。体中の余分な脂肪が波打って彼女の見ている森の風景も一瞬歪んだ。視界が歪んだのは落下の衝撃のせいだけではなく、振動により遅れてに落ちてきた果実が頭にコツッと当ったためでもあった。念願の果実を手に入れたマリアは今までの苦労を忘れそうになったが、木の枝に体がはまったまま抜けないことに気付くと、先ほどまでの嫌な思いがまた戻ってきた。

「なんで抜けないのよ?くっ!ふぬぬぬぬ・・・!つ、痛い痛い!んんっ!!」
体を右へ左へ何度か大きく揺さぶり、やっとのことで枝を体からはなすことができた。息も絶え絶えで頭からはかっかと湯気が立ち、もうこれ以上は動けないといった様子で草の上にドサッと横になった。こんなに必死に動き回ったのは森に住んでいた時、誤って木から落ちてオオカミに追い回されて以来だった。昔の動きやすい体に戻りたいと思うと同時に、おじさんとおばさんが待つ家のあたたかい暖炉の前でゆっくりしたい、そう思っていた。既にあの町はマリアにとって第二の故郷になっていた。そんな我が家を懐かしみながら、その日はもうこれ以上動かず疲れきってぐっすりと眠りについた。

917名無しさん:2014/07/20(日) 13:55:21 ID:eK/rsiOY0
枝に挟まった時はんぱないっすねぇ!
内臓が圧迫される等の表現はたまんないものがあります。

918名無しさん:2014/07/21(月) 01:12:11 ID:zRLsV5rU0
>>917
ありがとうございます そうなんですよ、はさまっちゃってジタバタ苦しいっていうの大好きなんですけど、そういう作品ほとんどないんですよね
だから自分で作っちゃおうって軽いノリで書いてみたら、思いのほかすごい時間と文量が必要で心が折れました

ですがはじめてしまった以上、終わらせないとなんかもやもやして気が済まないので、やっぱり最後まで書こうと思います
勝手ですが是非ラストまでお付き合いいただければと思います こんなこと書いといて失踪したらごめんなさい


 マリアが木に登るのはこりごりだと思い始めてからまた数日が過ぎた。体は日に日に重くなっていくように感じられた。それもそのはず、まじないの効き目は中心の町から始まり、国の外側へいくにつれてより強くなるからだ。

もともとこのまじないは広域の土地を豊かにする呪文であるため、外縁部に近づくにつれてその効果は強くなる。そしてまじないは波紋のように広がっていく。中心が一番早く影響を受けるが、効果が一番如実に表れるのは外側なのだ。町に近づくにつれて、ものやら動物やらが丸くなっていった景色から一行は勘違いをしていた。一行は中心部へ向かい進んでいたため効果が表れた景色を見ることなく、勘違いしたまま通り過ぎてしまったのだ。きっと今頃は国境の生き物やら草地やらが大変な有様になっているだろう。

町があった谷から抜けて久しく、それからずっと森を進んできたがそれもようやく終わりそうだ。森を抜けると切り立った崖が下にのぞいており、その崖をはさんで向こう側にもまたすぐ森が続いていた。ずいぶん下では川がゴウゴウと音をたてて流れていて、流れが突き出た岩にぶつかり一層大きな音を出していた。

しかしその轟音も、川の近くにいれば大きく聞こえるが、なにしろ大変な高さの崖の間を流れていたため、マリアにはただ勢いのよい川が遠くで流れている、としか思われなかった。

 崖の間には一本の橋がかけてある。いや、「あった」といった方が正しいだろう。なにせ谷の町へ行くときにはかかっていた橋が真ん中でパックリと割れて、こちらと向こう側の崖にブランと力なく垂れ下がっているのだ。実は例の旅団一行が慌てて馬車を走らせ、無理な橋の渡り方をしたため、もとから古びていた橋に引導を渡してしまったのだ。谷の人々の生活を支えていた老橋はついにその役目を終えた。

「できれば私を向こう側に渡らせてから隠居してほしかった」
前より幾分低くなった声で、マリアはぶつぶつと文句を言った。

ここから向こうへ渡るとなると、また何キロも下流の方へ下って行かなければならない。そうなるとこの体もどうなるのかわかったものじゃない。下手をすると町で見た女性のように歩行も困難になってしまうかもしれない。そう考えただけで彼女はぞっと身震いをした。何より、もし本当にそんなことになればだれがこの飢饉を解決するというのか。そう考えた途端にマリアの体は力がみなぎり、全身があつくなった。もちろんあつくなったというのは心が高ぶっただけでなく、全身に着いた脂肪で体熱が逃げにくくなったのも一要因である。

919名無しさん:2014/07/21(月) 01:13:45 ID:zRLsV5rU0
マリアはここで初めて念のために持ってきた携行道具袋の中を物色し、そこから長めの縄を取出した。これがあればあんなに苦労をしなくても果実がとれたかもしれない、と思うと自然と眉が下がり苦い顔になった。

長縄でうまい具合に輪っかを作り、投げ輪遊びで鍛えた腕を生かして向こう側の木の枝に目がけてヒュッと投げつけ、縄は見事に枝に引っかかった。投げる時に縄を揺らして勢いをつけた際、以前より幾分丸くなった尻やら胸やらがフルフルと揺れたが、お腹だけは重すぎてもはやフルッともせずその場に鎮座していた。

もう一本縄を用意し同じように向こう側の少し低い枝に引っ掛けると、こちら側でも手ごろな枝を見つけて同じように二本の縄をくくりつけ、一本に両手で掴まりもう一本に足を置くようにして縄を伝り始めた。

ちょうど中間までは順調に進んでいたが、だんだん縄へ負荷がかかり、とうとう足をおいていた下の方の縄が切れてしまった。その数秒の後、なんとか両手だけで縄をつかみ必死に持ちこたえていたマリアにも限界が訪れようとしていた。マリアの手がもう少しも力が入らなくなるという寸前で、最後の縄もこと切れた。縄はそれをつかんだまま甲高く恐怖の叫び声をあげている彼女を、向こう側の崖にたたきつけん勢いで迫っていったが、運よく(すぐに運など全然よくなかったと思うことになる)崖にいくつかあいていた小さな穴の一つにストンと入り込むことができた。

やれやれ一安心と涙ぐんだ目をこすり洞窟の薄闇に目を移すと、そこには途方もない数のオオカミの群れがこちらを向いていることに気付いた。突然の侵入者に驚いている者や牙をむきだし今にでもとびかかってきそうな低い体勢で、唸り声を上げている者もいる。マリアの顔は真っ青になり、なにかいい考えを思いつく間もなく狼たちに捕えられてしまった。

オオカミどもは口に縄をくわえたまま、何度も彼女の周りをぐるぐると回った。彼女の目が洞窟の暗闇に慣れるまでには完全にからめ捕られてしまっていた。荒い縛り方ではあったが縄は丸々太ったマリアの体にギュウッと食い込み、さながらボンレスハムのよう。うんときつく縛られたため身動き一つできなかった。

920名無しさん:2014/07/21(月) 01:15:47 ID:zRLsV5rU0
今回は肥満化・羞恥シチュ少なめです。それ目当ての方は読み飛ばしていただいて結構です




マリアを縛っている縄はオオカミが旅人から奪ったものだった。そもそもオオカミというのは皆さんよく御存じの通り、自分で縄を編んだり、何か良いものを作ったりできるほど器用ではない。

このいまいましいオオカミどもは私たちがよく知っているそんなオオカミとは少し違う。悪神が滅ぼされてのち、かの者の一番の手下が犬を真似して作ったまがい物がこのオオカミどもである。わたしたちやマリアをはじめとする森の人たちのよく知るオオカミとは、このまがい物の血が犬との交配で徐々に薄れていったものなのだ。このデカくてくさい不快な奴らは、悪神の手下が旅人を襲わせてあらゆる者を分断させるために作った。悪神の部下が人間やその他種族の連合軍に倒されると、このオオカミどもは一気に勢いを弱め、残党狩りも相成ってほとんど根絶状態だった。

この洞穴には所々に扉やだらしない生活の跡などがあるが、元々は悪神により作られた闇の生き物どもが巣食い、ある英雄に退治されるまでカルカッタ国やその周辺中に幅を利かせていたのだ。そいつらがいなくなると、めっきり数を減らしたオオカミどもがあとから入ってきて勝手に住み着いた。いたるところにオオカミでは通れない細い小道や、使うはずもないギザギザの矢や槍、曲がった刀剣などが散らばっているのはそのためである。

オオカミどもの体躯はどんな大男よりも3倍以上は大きく、足が強くてどんなに急な山肌でも平原を走るのとそれほど変わらない速さで走れた。爪は大きくて鋭く、これにかかれば人間など紙を破くようにくしゃくしゃに引き裂かれてしまうだろう。尖った耳はいつもピンと張っていて、常に辺りをうかがっている。不気味な顔から突き出た鼻はたくさんの匂いをかぎ分けて、どんな暗闇でも獲物をしとめそこなったことがない。よく利く鼻の下では低いうなり声とともに、いつも鋭い牙が外に顔を出していた。

921名無しさん:2014/07/21(月) 02:12:44 ID:zRLsV5rU0
このオオカミどもを含めた闇の生き物には、まじないの効果はなかった。まじないとは良い人が良いことに使うものであり、その恩恵を受けられるのは良い心の持ち主だと決まっているからだ(マリア自身はこの「良い」魔法に心底うんざりしていたが)。闇の生き物たちが好きな魔法といえば黒魔術やら呪いやら、いたずらに相手を傷つけるような魔法ばかりをとかく好んだ。

そんな野蛮で卑しく残忍なオオカミたちに連れられるがまま、オオカミの中でも特に大きなこいつらの首領の前へと引き出された。マリアの体は大きく不安定で今にでも腹部の重みで前のめりになってしまいそう。必死に後ろへ反らそうとするが、後ろにも同じように分厚い背肉とブルンとした丸尻がつっかえてしまい、なんともぎこちない体勢で座らされる羽目になってしまった。


そんなことをしている彼女を見ながら、周りのオオカミが汚い言葉でこんな話をし始めた。
「ここいらの獲物はさいきん丸々と太って腹の足しにはなるが、ずいぶん大味だぞ。だけどあいつはこの前食った馬どもよりも、コロコロしててうまそうだ」

マリアは馬と聞いて自分がついてきた旅団のことを思い出した。皆は無事だろうか、とこんな状況でも本気で彼らのことを心配した。彼らはこの国を出る前にガリガリにやせ細ってしまい、そのままヒラヒラと風に流されて、運よく自分たちが出発した大きな町へとたどり着いていた。コロコロに太った馬と馬車だけが残されて、それをこのオオカミどもが漁った次第だった。治療を受けて早くも回復していた彼らだったが、肝心の魔法のビンを落としてきたことにはじめて気付き、町民からはどやされたりけなされたり、さんざんな目に合っていた。だれもマリアがビンを持って町に向かっていることなど露ほども知らないため、人々は絶望のどん底に落とされたような気持ちで日々を過ごしていた。

他のオオカミが先ほどの言葉にこたえてこうつぶやいた。
「ちげぇねえ、さっさととって食っちまおう。やつのぶっとい足は俺んだ」
そんなことばかり、首領に聞こえない程度の声の大きさで、いつまでもひそひそ言い合っていた。マリアはそんな話を聞き、内心気が気じゃなかったが、そんな話なんか聞こえなくてもオオカミどもの口元からだらだらこぼれている涎を見れば、誰の目にも一目瞭然だった。
あれこれと尋問を受けるうちに何とか逃げ出す方法はないかと、真っ白の頭に頑張ってひらめきの光を灯そうとしていた。

そんなマリアの努力は実ることなく、助けは意外にも自分の頭ではなく体の方からやってきた。今まで感じたことのないむずむずした感覚が、腹部を中心として全身に駆け巡った。さきほど、まじないの力やマリアの現在地について既に述べたが、このオオカミどもの居座っている洞窟はカルカッタ国のほとんど端っこにあり、まじないの効果が最も顕著な場所だ。そしてとうとうまじないの波がマリアの体にまで響きわたった。

彼女の体は今までになかったほど唐突に、バッッ!と大きく膨らみ、特に大きく膨らんだ腹部が彼女を縛っていた縄を裂き、デーン!と顔を表した。一番驚いたのはマリアだったが、それに負けじと呆気にとられていたのはオオカミどもも同じだった。一瞬の間をおいて、マリアの縄がちぎれていることに改めて気づくと、彼女が逃げ出さないように(そんなこと、この体ではできるはずもないが)押さえつけようと周りにいた護衛の者たちがマリアめがけて一斉に飛びかかった。

ところが彼らはちょうどマリアの体があったところでお互いに勢いよく頭をぶつけて、頭の上に星が飛んでいるのを見ることとなった。それというのも、マリアが何か特別強い魔法を使って姿を消したとかそういうのではない。彼女のあまりの重さによって、すでに使い古されてボロボロだった岩屋の床がバコッとはずれて岩ごと下に落っこちてしまったのだ。

922名無しさん:2014/07/21(月) 04:38:46 ID:E0t615C.0
GJです!まさにファンタジーですね!展開楽しみww

923名無しさん:2014/07/21(月) 09:48:43 ID:zRLsV5rU0
下の空間には日の光もほとんど入ってこなくて、マリアの目が慣れるまでに、またさらに時間がかかった。上の方からは何匹かの目を回したオオカミがボトボトと落ちてきて、受け身をとることもなくビターンと岩にたたきつけられた。マリアの方は幸いにも分厚い尻肉がクッション代わりとなった。木から落ちた時よりもブルブルと全身が揺れたものの、けがをすることなく下に降りることができた。

マリアは息を切らしながらよいしょと言わんばかりにぐっと足に力を入れて、重たそうに立ち上がりそのまま一目散に奥へと逃げ出した。オオカミたちは急な傾斜なら何でもござれと走り回れるが、この穴のようにとても高くてかつ飛び込めばそのまま下へ落ちる場所はうんと嫌いだった。彼らの体はとても頑丈ではあるが、どんなことであれ自分が傷つくのを一番嫌い、また自分を犠牲にできる勇気も持ち合わせていなかった。

穴の前で何匹かが、痛い目でも見たときみたいに高い音でのどを鳴らしながら渋っていると、怒った首領の大オオカミがさっさと行けというそぶりで、彼らを後ろからドンと小突いて穴の中に押し入れた。ちっともかわいそうとは思わないが、オオカミどもはたいそう悲壮な叫び声を上げながら落ちていき、何匹かは受け身に成功してそのままマリアを追いかけた。そしてその半数以上は先ほど穴に落ちたオオカミどもと同様、岩にビターンとたたきつけられて泡を吹いて倒れていた。

大真美共がそんなことをしている間にも、マリアはどんどん洞窟の出口へと迫っていた。うねうねとつづく道の角を曲がると、突然パァッと目の前が明るくなった。それは出口から壁に空いた大きめの亀裂へとにじみ出る、外の日の光だった。

マリアこれで一安心し、出口まで一気に駆け抜けた。すぐ後ろには狼たちの走る音が聞こえていたため、これ以上道を迂回して逃げることは無理なように思え、いちかばちか壁の亀裂へと躍り込んだ。

亀裂は大きく縦に伸びて、オオカミはともかくマリアの大きさなら多少きついが抜けられるほどの幅があった。しかし不運にも例のまじないの波が押し寄せ、その穴を通っている真っ最中のマリアをさらにコロッと大きく膨らませた。たかをくくって真正面から突っ込んだマリアは、さらに肥え太くなった腰回りと横腹の肉がみちっとつかえてしまい、すっかり岩の間にはまってしまった。

彼女は必死に身をよじろうとしたが、全身がきっちり収まっているためもはや動くことすら叶わなかった。万事休すと思ったその時、とうとうオオカミたちがマリアに追いついた。オオカミたちは大変興奮しており、仲間を傷つけられた怒りと、首領にせかされ必死に走ってきたのと、またいきなり目の前がまぶしくなったこととで、マリアが身動きできない状態だと冷静に判断することができなかった。

追い付いたオオカミのうち一匹がマリアを押し倒して捕まえようと、彼女の背中に前足から勢いよく飛びかかった。しかし彼女の体はみっちり固定されてしまっているため、オオカミが思っていたようにうまい具合に前のめりにはならず、むしろ背中の弾力で自分の方がボーンと飛ばされ、他のオオカミにぶつかった。あまりにすごい勢いだっため(もちろんマリアはそのことをちっとも誇らしく思っていないが)、ぶつかられたオオカミたちはビリヤードの玉のようにさらに多くの者を巻き込みながらあちこちに飛んでいき、ごつごつした壁や地面に思いきり頭をぶつけて意識を失った。

背肉を押されたおかげでオオカミが吹っ飛ぶのとほぼ同じタイミングに、岩からスポンと抜け出せたマリアが向こう側へ前のめりに倒れた。倒れたといってもポンポンのお腹と胸のおかげで、手が地面に触れることはなかった。今の状況にホッとするとともに、このプヨプヨの体や今の体勢を何とも情けなく思い、顔から火が出る思いだった(すでに疲れで顔は真っ赤になっているがそれ以上に赤くなった)。手が届かないためなんとか体を揺り起こし、悔しがっているオオカミを後にそのまま洞窟から表へ飛び出していった。結果的には追っ手をまき、近道まですることができて大変幸運だったのだが、彼女自身はあんな怖くて恥ずかしい思いは二度としたくないと心から思った。

924名無しさん:2014/07/21(月) 10:30:34 ID:zRLsV5rU0
訂正します
「大真美共」とありますが、正しくは「オオカミども」です。

その後も別の出口からはい出たオオカミどもがマリアを追いかけた。まったく大した悪知恵の働くやつらで、怒り狂いながら先頭を走る首領の命令で先回りして前と後ろから追いつめようということになった。そして森も終わりかけになり、カルカッタ野へと続く下り坂の茂みでマリアを待ち伏せしていた。オオカミたちが息を切らして走ってきたマリアの前にバッとあらわれ、それに驚いたマリアの足はもつれて急な坂道をゴロゴロと横周りに転がり出した。

このころにはマリアの大きさも彼らとほとんど変わらず、また斜面を転がるのに適した球体に近い体になっていたため、オオカミたちはボーリングのピンのごとくなぎ倒された。待ち伏せ作戦は失敗に終わり、後ろから追いかけてきていたオオカミどももかんかんになって、さらに足を素早く動かし出した。すっかり目を回したマリアは気持ち悪さで青ざめ、口元を手で押さえながら先へ進んで行った。

とうとう国境であるカルカッタ野にさしかかった。彼女の町まであと少しだ。
「やっと着いたのね。ハァ、ハァ、おえっぷ・・・うぅ気持ち悪い・・・」
あまり整備されていない道を転がったことで、なんだかひりひりする背中やお腹をさすりながら(ことにお腹は抱えるように持ち上げながら)、マリアは最後の力を振り絞った。

しかし平野でオオカミの速さにかなうはずもなく、あっという間に追いつかれてしまった。彼女が元の体系だったとしても結果は同じだろう。もうだめかと思われたその時、谷の町で町長がいっていたことを思い出した。

「ただ一滴あればいいんです。一滴でもあれば大きな果実の木が瞬く間に実りますからね。それ以上は気が育ちすぎて大変なことになるので、絶対にしてはいけませんよ」
太ってしまったことに動揺して彼女はきちんと聞いていなかったのだが、耳を通して頭に入ってきていた内容はちゃんと残っていたのだ。

マリアは腰にぶら下げてあったビンを持ち、ふたを開けてオオカミどもの前の地面に水を撒いた。水が同じ新緑の色をした草をつたって地面に落ちると、突然激しい地震のような揺れがマリアとオオカミどもを襲った。すると揺れが収まった途端に、水を撒いたところから今まで見たこともない一本の巨木が地面から吹き出すように現れた。

あまりのことにマリアはその場で大きな尻餅をついたが、オオカミどもは邪悪な首領も含めて、そのまま木のてっぺんまで連れて行かれてしまった。こうなってしまっては完全にオオカミどもの負けだった。あっかんべーをして立ち去っていくマリアの後姿を見ながら、恨みのこもった遠吠えを上げるしかなかった。

925名無しさん:2014/07/21(月) 12:48:14 ID:zRLsV5rU0
 その後マリアは近くにあった宿屋から、町まで出ている定期便の馬車に乗り故郷へと凱旋した。この旅の中で一番恥ずかしい思いをしたのがこの馬車の中だった。

 一人で男三人分もの席を占有してしまい、同乗者は目を丸くして彼女のことをヒソヒソ噂していた。やれ異国から腕自慢の女戦士が道場破りに来ただとか、現世に姿を現した豊穣の女神だとか、とにかくいろんな話が飛び交った。新しい同乗者が加わるたびにそんな話で盛り上がるものだから、リンゴのように赤い顔を両手で隠したい気持ちを抑えて、寝たふりを決め込むしかなかった。そうでもしないとしどろもどろになったしゃべり口調のせいで、余計に恥ずかしくなるからだ。

 町へ着いたマリアは驚く友人や知人をしり目に、真っ先におじとおばの待つ懐かしの我が家へと向かった。二人は一週間以上前から行方不明になっていたマリアのことをたいそう心配していたが、彼女の姿を見ても最初は誰だかわからなかった。そして目の前にどっしり構えているのが愛しの姪マリアだと知ると、喜びとひっくり返るほどの仰天とで、二人ともカクッと腰を抜かしてしまった。

すっかり膨れ上がってしまったポチャッとした顔立ちには、森の人の開拓地で一番の美人といわれていた亡き母の愛らしさがしっかり残っていたため、その大きいどんぐりのような女性がマリアだと確認できたのだ。

マリアは二人に深く謝り、おじとおばも少し叱責しただけでそれ以上は怒ろうとせず、よく戻ってきたと腕を大きく広げて優しく抱擁した(手は背中まで届かなかった)。

そのあとすぐに町の統領の下へ行ったが、彼女のことをよく知る彼もまたびっくり仰天した。こちらの方は、飲んでいた最後のブドウ酒を口から全部吹き出してしまった。マリアが事の顛末を説明して残り少ない魔法の水が入ったビンを、重たい腕を持ち上げて手渡した。町一番のおてんば娘もこうなっては形無しだな、と統領はしみじみ思いつつ、マリアの旅の成功をたたえた。

それから町の外にまかれた水が、カルカッタ野のものよりも大分低い木を生やした。その木からとれた果実の種を別の地面に埋めると、その種からはすぐに芽が出て、三日も経たぬうちに最初に生えた木と同じように甘い果実を実らせるようになった。

マリアはそれからしばらくして、強い魔力を持つ魔法使いの治療により完全に元の姿に戻ることができた。飢えることがなくなった町は活力を取り戻し、ふたたび国中が幸せな顔で溢れかえった。国はマリアの功績をたたえて、詩人や芸術家はこぞって彼女の物語や肖像画などをつくった。

926名無しさん:2014/07/21(月) 13:10:44 ID:zRLsV5rU0
絵が描かれたのは彼女の体が元に戻る前だった。イヤイヤと首を横に振り嫌がる彼女を面白がった良き友人たちが、どうしてもとせがむ画家の申し出を引き受けてマリアを説得したのだ。

完成した肖像画の顔はキリっと勇ましく描かれていたが、実際には半ベソをかきながら大勢のギャラリーの視線に身を震わせて耐え忍んでいたのだった。元の体に戻った今でも、その絵を描かれていた時を思い出すだけでカッと顔が熱くなり、目には薄く涙が浮かぶ。

町の中心では数々の偉人や物語の英雄たちの彫刻と並び、彼女の像がたてられた。こちらも絵画と同様に太っていた時の彼女をモチーフに彫られていた。しかしマリア自身の申し立てでずいぶん修正が加わり、結局元の彼女の体をかたどるということで、職人との話に決着がついた。

物語はあっという間に国中に伝播され、話が大分盛られたり改変されたりした(それでも本物のマリアの大きさと、その冒険の迫力には到底及ばなかった)。なかにはニッチな趣味の者たちが彼女の話を好んでしたてあげ、後に伝記物としてその界隈の人たちに長い間親しまれるものとなった。

 このようにあまりに恥ずかしい思いをしたため、旅の療養もかねて第一の生まれ故郷である森へ久々にひとり戻ることにした。しかし森の開拓地中でもマリアの大冒険はすでに語り草となっていた。ここ数年あっていなかった知人を訪ねていくと、森の子どもたちからは話をせがまれ、あらゆる人から大歓迎を受けた。嬉しくはあったが恥ずかしくもあり、とてもゆっくり休めるものではなかった。

 森の人々は特にオオカミに一泡吹かせてやったところが、たいそう気に入った様子だった。森の開拓民とオオカミとは古くから因縁深い関係で、今回のマリアの活躍はすこぶる愉快だったのだ。しかもマリアは森の民出身ということで、その喜びようたるや凄まじかった。

 何週間かの間、歓迎を受けたマリアはすっかり気分を良くして町へと帰っていった。その頃にはたくさん飲み食いをさせられたおかげで、大分ふっくらとしてしまっていた。しかし毎日のようにブドウ酒をすすめられ、今朝もまた例に漏れず、駆け付けいっぱいご馳走になってきたマリアは、そんなことに気付くはずもなくほろ酔い気分に浸っていた。町に近づくに連れてヒイコラ抱えていたポンと出っ張ったお腹に気付き始めると、体中を触りだした(本人は撫でる程度のつもりだが、分厚い肉のせいで揉みしだいているように見えてしまう)。冷静に体を見回して思わず叫びそうになり、あのドンチャン騒ぎを死ぬほど後悔することになったのはもう少し後の話だ。

これからも彼女は、また新しい冒険を見つけてすっかりやつれて戻ってくることになるが、そのたびに、また森の人との宴会でふっくらとした体付きになり何度も後悔することになる。ともあれ彼女の最初の冒険はひとまずここで幕を閉じる。彼女は晩年にいたるまで暖かな人々の祝福を受けて、生活をしたそうだ。


余談であるが、あの後、木に取り残された悪いオオカミたちは、とうとう下へ降りることが叶わなかった。あの事件以来、森からはオオカミの姿がぱったりと消えた。それもそのはず、マリアを追ってきたオオカミたちは全部木の上で死んでしまったからだ。

カルカッタの平原には、枯れた黒焦げの巨木が一本そびえたっているだけで、オオカミどもの姿かたちは足跡一つも見つからなかったという。うわさ好きの人々により、北から来た火吹き竜にちょっかいを出して焼き殺されたとも、魔法使いに木ごと焼き払われたとも、討伐隊によって駆除されたとも伝えられている。しかし実際にはあの追跡劇の後、雲行きがすこぶる悪くなり行き場を求めた雷が巨木に直撃してオオカミごと焼き払ったというのが本当の話だ。


あの巨木にまつわる物語としてマリアの話は今日まで脈々と語り継がれている。「大きなマリアの物語」「枯れ木とオオカミの歌」「オオカミ退治のマリア」と、さまざまな名前で人々に親しまれている。彼女の通り名は「大マリア」(偉「大」なるマリアや、体の「大」きなマリアなど諸説ある)となり、高名な冒険者としてその後も様々な冒険に名を記すこととなる。


「太っちょマリアの大冒険」終わり

927名無しさん:2014/07/21(月) 16:38:29 ID:Vc9jVNr.0
小説家な感じすらしましたw
すごい読んでて面白かったです。女の子が恥ずかしがる、苦しむ表現は最高のオカズですわ〜
GJでした

928名無しさん:2014/07/23(水) 10:11:21 ID:42cTs7Sk0
数日でここまでの力作を書き上げるとは・・・
ともかく乙!!です

929538:2014/07/26(土) 09:01:31 ID:TYJ58iQw0
こんにちは。
以前のスレで激走戦隊カーレンジャーのSSを貼ったものです。(SSまとめの避難所2スレ目の538)
あれから続きを書いてますが当方の力不足故なかなか進まないなか、
今回はすでに別のコミュニティで公開している轟轟戦隊ボウケンジャーを題材にしたの自作SSを手直ししたものを貼らせてもらいます。

930538:2014/07/26(土) 09:02:50 ID:TYJ58iQw0
プレシャス
それは単なるお宝と称するにはあまりにも危険な太古の遺産。
そんなプレシャスの保管、研究を行うサーシェス財団が所有する私設戦隊が轟轟戦隊ボウケンジャーだ。
同業者内では不滅の牙の異名でその名を轟かすトレジャーハンターの明石暁 コードネーム・ボウケンレッドをチーフリーダーに、
世界中の暗部を知り尽くす元凄腕スパイや感情を見せない美しき防人、自分のことをひたすらライバル視する反骨心溢れる原石と無邪気な不思議系超古代少女
そして歴史の舞台の裏で
人知れず戦っていた退魔士と魔物のハーフといったチーフ自ら選んだメンバーによるプレシャスを安全かつスピーディーに回収するエキスパートチームである。
さてさて、今日もプレシャスを探して西へ東へと飛ぶ轟轟戦隊ボウケンジャー。彼らにミッションを与える毎度おなじみMr.ボイスの指令をうけた今回のプレシャスは…
「何だっけ?」
すっかり忘れていた。
「菜月…」
あっけらかんとした間宮菜月に少々呆れ気味の西堀さくらが改めて今回のミッションを説明する。
「今回のプレシャスは火鼠のつづら箱です。私たちはその捜索のためにこの山を訪れてこうしてペアに別れて行動しているんですよ。」
そう、それが今回のミッションなのだ。
だがあいかわらず菜月はあっけらかんとしている。
「そうそう。菜月達はそのねずみさんの箱を探しに来たんですよね。」
毎度のことながら緊張感に欠ける同僚だ、しかしそんな明るさが彼女の強さでもある。
もしこの明るさが無かったら記憶が無い自分が壊滅した古代レムリア文明の生き残りだと知った時、彼女はどうなってたのだろうか?
そこまで考えた時ふとチーフの言葉が思い浮かぶ、ちょっとした冒険…菜月は冒険をいつも楽しんでいる。
だとしたらもしこうならなんて考えるのはヤボだろう。
さくらがそんなことを考えてると菜月がにやけた表情で顔を寄せてくる。
「あ、さくらさんチーフのこと考えてる。」
「はっ、そ、そんなこと考えていません。」
「えー、絶対チーフのこと考えてましたよー。」
「考えてません。」
やっぱりこの人には一般常識を教え込んだほうが良いだろうか、そんなことを考えるさくらであった。
二人がそんなやり取りをしているとき密かそれを見つめる黒い影があった。
「あれか…」
そう呟くと黒い陰は進む二人を追ってその場から姿を消した。

931538:2014/07/26(土) 09:18:23 ID:TYJ58iQw0
草が生い茂る道無き道を突き進む菜月とさくらは古びた神社にたどり着いた。
「人の手入れが全くされてませんね。」
あくまでも冷静なさくら、一方の菜月は好奇心を隠す子とはなく 
「でも、何かありそうな気がしますよ。」
「ひとまず私たちだけで中を探してみてその後チーフ達に連絡しましょう。菜月念のため変身しますよ。」「はーい。」
二人は左腕に付けられたホルスターから車輪の付いた機械、アクセルラーを取り出して構える。
「ボウケンジャースタートアップ」
一瞬にして光に包まれ菜月は強き冒険者ボウケンイエローに、さくらは深き冒険者ボウケンピンクに変身して神社の中に入っていく。
「中もボロボロだね」
イエローの言うとおり神社の天井や床には所々穴が空き蜘蛛の巣やホコリで荒れ放題だ。
「感心してないで菜月もよく探してください。
どこにプレシャスがあるかわか…見てください菜月」
「ん?あっ、光ってる」
ピンクの指差す方を見ると祭壇に飾られた箱が光っていた。
火ネズミのつづら箱だろうか、早速ピンクはプレシャスの危険度であるハザードレベルを計ろうとアクセルラーを向けた瞬間、辺りに警報音のような音が鳴り響いた。
「な、何ですか?」
ピンクが一瞬箱から目を離した時、
「さくらさん箱がっ」
イエローの言葉で再び箱を見ると熱を持った箱のカモフラージュが燃え上がり中から機械が現れた。
「あれは、爆弾!?菜月、退避です。」
「は、はいっ」
二人は急いで神社から逃げるが、爆発の直撃は免れたものの爆風で吹き飛ばされてしまった。
「くっ、一体…菜月大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよぉ、もぉー何なのー」
変身してなかったらどうなっていたか、体を起こす二人の耳に突然聞き慣れない声が聞こえてきた。
「火薬の量が多すぎたから失敗失敗、危うく獲物を吹き飛ばしちまうとこだったぜ」
声がする方に振り向くとそこには一匹の怪物がいた。

動物の特徴を持つその姿、二人は心あたりがあった。
「アシュ?」
ピンクがその名を呼ぶと怪物が反応した。
「おっ?アシュのことを知ってるのか?そういやぁガイとレイがお前らとドンパチやってんだっけか。まぁはぐれアシュの俺には関係ないか。」
「はぐれアシュ?」
アシュの「はぐれ」という言葉に疑問を持ったイエローとにラガー答える。
「おうよ。俺ははぐれアシュのラガーだ。さしずめレイ達か高岡ののどちらかからほとんどのアシュがすでに封印されてると聞いたんだろ。
だがな、中には俺みたいなイレギュラーもいるってことだ。よく覚えておきな。」
ラガーの答えに一応納得するがまだわからないことがある、ピンクは再度ラガーに質問する。
「わかりました。ですがまだわからないことことがあります…」
そこまで言いかけたときラガーが再び口を開いた。
「火ネズミのつづら箱だろう?あれはこの山にあれるぜ。俺はそれを探しにお前らが…いや、そこのレムリア人が来るとふんで利用しただけだからなぁ」
「え?」
二人は驚いた。アシュの生き残りとゆうのもそうだがそれ以上にプレシャスを餌代わりに使われ、その目的がレムリア人リリーナとしての菜月という点でも驚きを隠せない。

932538:2014/07/26(土) 09:19:26 ID:TYJ58iQw0
「レムリアのことを知ってるの?」
イエローが恐る恐る質問する。
「あぁ、レムリアの種…、これがお前に反応したんだ。」
ラガーがイエローに向けた金色の丸い物体レムリアの種はまるでイエローに反応するかのように光が強弱している。
「レムリアの種…」
イエローはそうつぶやくと一瞬うつむいた。
「菜月…」
ピンクが話しかけようとするが、イエローはおもむろにアクセルラーに手を伸ばすと次の瞬間レムリアの種に向けた。
「ハザードレベル200、プレシャスだよさくらさん。」
「菜月?」
イエローの突然の行動にピンクは少し驚いた。そんな彼女をに構わずイエローは続ける。
「さくらさん、菜月は確かに崩壊しちゃったレムリアの人だし菜月って名前も本当の名前じゃないけど
菜月は菜月、ボウケンジャーのボウケンイエローだよ。だからプレシャスを守らなきゃ。」
イエローの力強くも優しい言葉にピンクは奮い立たされる。
「はい…そうでしたね。ひとまずレムリアの種の回収に当たります。いきますよ菜月」
「はい」
二人はラガーに向かって構える。
「かかってこいやぁ」
かくしてイエロー、ピンクとラガーの戦いが始まった。

「サバイバスター」
戦闘開始。状況的には2対1とゆうこともあり一見するとイエローとピンクが有利と思えるかもしれない。
しかしボウケンジャーが戦う敵1つであるクエスターのガイとレイは前身である
アシュの時から4大ネガティブ中最も高い戦闘能力を兼ね備えていた。
もちろんその強さはラガーも例外でなく
「きかねーなー」
2人のサバイバスターの光線を鋼の筋肉で弾き返しし、「はあぁぁぁぁぁー」
「おらぁぁ」
ピンクのサバイブレードを受け止めて飛ばし、
「くっ」

「えーい」
「だぁぁぁぁー」
イエローのキックをキックで返す。
「きゃあっ、…菜月たちの攻撃が全然通じないよ」
「一体どうすれば…あれは?」
何かを発見したピンクがイエローに話しかける。
「菜月あれをみてください、ラガーの右肩です。」
「右肩?」
ピンクが指差したラガーの 右肩には十時型の傷があった。
「もしかしたらあそこを狙えばダメージを与えられるかもしれません。」
相手に攻撃が効かない以上イチかバチかやってみる価値はあるかもしれない。
「うん。やってみよう」
そして作戦が始まった
「おらぁー、もう終わりかぁ」
「まだです」
「負けないんだからー」
ぶつかり合うパンチとパンチ、キックとキックの技の数々。2人は徐々にに敵の懐に近づきボウケンアームズを取り出した。
「スクーパーファントム」
「シューターハリケーン」
イエローのバケットスクーパーとピンクのハイドロシューターからはなたれた攻撃がラガーの右肩の傷に直撃した。
「ぐあぁぁぁぁー」
吹っ飛び近くの大木に激突したラガーからレムリアの種が投げ出される。気を失っているのかピクリとも動かない。
「やったねさくらさん」
「はい」
まだ完全に止まらずゆらゆらと揺れているレムリアの種も気になるが二人でアシュを何とかノックダウンできたことで今はいっぱいだった。
しかし、ラガーはこの時を待っていた。
「甘いんだよぉー」
二人の意識が自分から離れた隙をつき拾い上げたレムリアの種からイエローに向けてら光線を放った
「えっ?」
イエローが振りむくと自分に向かって金色の光が迫って来る。だがその瞬間
「菜月危ない」
イエローを跳ね飛ばしたピンクに光線が直撃してしまった。
「あぁっ」
「さくらさんっ」

933538:2014/07/26(土) 09:21:11 ID:TYJ58iQw0
ピンクは変身が解けてさくらの姿に戻ってしまう。
「さくらさん、さくらさんっ」
「うっ、な、菜月」
さくらの元に駆け寄るイエローだがその後ろにラガーが立つ
「あーあ、種の光が普通の人間のに当たっちまったよ。一体どうなっちまうんだか」
「どういうこと?」
イエローがそこまで言ったときさくらが腹を押さえて苦しみだした
「うっ、ハァ…ハァ…、あぁぁぁぁぁー」
次の瞬間さくらの服が徐々に張りを持ち始める。
「さくらさんっ?」
「いや…なに?…ヤメテ、イヤァァァァー」
ピンク色のジャケットが膨らんでいき服の限界を示すかのように地面に倒れたことでできたシワが一つまた一つと延ばされていくと、
服のいたるところからにブチブチと糸が切れる音がしていきファスナーが鈍い音を上げながら下に降りていくと中からまるで餅のように膨らんだ白いインナーが顔を出した。
「くっぁぁっ」
引き締まったウエストはもう見る影もなく腹はベルトの留め具を壊して膨らんでいき、
腕や足は半回りほど太くなり胸も巨乳というには無理のある肉の塊と化す。
どこからともなく増える皮下脂肪がさくらの皮膚を無理やり引き伸ばし激痛を与え続けていく。
「さくらさん…そんな」
「ハアハア、なん…で…ぐっ、」
やがて膨らみは止まった。しかしその姿は菜月に、そしてさくら自身にもショックを与えるのには十分だった。
服の上からでもわかる丸みを帯びた身体はもがき苦しむたびに揺れ、肥大化した胸は同じく盛り上がった腹に被さるように下から押し上げられている。
少しの間に一瞬にして醜い姿にされたことに絶望するさくらと自分をかばった人が被害を受けたことに恐怖するイエロー
だがラガーとっては興味深い笑い話でしかなかった。
「だーはっはっはー、普通の人間は種の力を正常に処理出来ないとは知っていたが、脂肪に変換されちまうとはな。
仲間をかばって太っちまうなんて傑作だぜー。
そんな締まらない腹じゃボウケンピンクも形無しだなぁ」
「だ、だまり…なさ…い」
大声を上げて笑うラガーの言葉に反論するさくらだが、急激に太ったことによると耐え切れぬ体の重さと激痛、そして醜い姿にされたことによる精神的ショックは彼女に確実にダメージを与えていた。
「菜月のせいで…」
イエローの頭の中で今の数十秒の間に起きたことが何度も繰り返される。
自分をかばったさくらの体が急激に膨らんでいく驚愕の光景。
風船が膨むようなかわいいもんじゃない。悲鳴を上げてもがき苦しむ仲間の姿を自分は恐れ半分に見ていることしかできなかった。
「菜月のせいでさくらさんが…」
その言葉をラガーは聞き逃さなかった。菜月をさらに絶望させようと追い討ちをかけてくる。
「そうだぜ、ボウケンピンクがこうなっちまったのも全部お前のせいだ。滅んだ文明の人間がノコノコと生きているから…」
「違います…」
その言葉でイエローが我に帰ると息を荒げて体を起こしたさくらが真剣な眼差しでこちらを見ている。重い体を肉付きのよくなった片手で支えるさくらはインナーから膨らんだ腹が飛び出しそうだ。
「違いま…す。菜月のせいなんかじゃありません。」
さくらの口から出たのは菜月を励ます言葉。
「でも…」
「大…丈夫です」
そう言うとさくらは何とか立ち上がりラガーに向き合う。
立ち上がったことでより強調される大きな腹とスカートの限界まで張った尻。
この動作のなかで再びブチブチと繊維が切れる音がするがさくらは再度アクセルラーを手に構える。
「その状態で変身する気か?」
「どんな姿でも…戦えます。レディー・ボウケンジャースタートアップ」
光に包まれ一瞬にしてボウケンピンクの姿になるさくら、しかし
「ぐっ…はぁ、くう」
光が晴れるとそこには苦痛の声を出すピンクの姿。
スーツの頑丈さが仇となり中に詰まったはみ出さんばかりのぜい肉で体を押さえつけられて息をするのも精一杯だ。
「まるでボンレスハムだな」
「うるさ…い」
ピンクが動きだそうとしたが、スーツが悲鳴を上げるように火花をあげた。
「あぁぁぁぁーっ」
瞬く間に変身が解け地面に倒れ込むさくら。
その衝撃で全身の肉がブルンッと波打ち、今度は持ち上がったインナーの下から脂肪に覆われた大きな腹が現れ、投げ出されたアクセルラーが火花をだし煙を上げる。

934538:2014/07/26(土) 09:22:32 ID:TYJ58iQw0
「太りすぎて変身もできねーのか?」
ラガーはさくらに近づくが、その前にイエローが立ちはだかる
「さくらさんに近づかないでっ」
しかし、
「おらぁっ」
「きゃあ」
ラガーはイエローの肩をつかみ弾き飛ばすとさくらの前に膝付く
「こないで…」
何かがくると感じ抵抗を行うさくらだがそれも振り払われラガーの手が彼女の膨らんだ腹をがむしゃらに掴む
「ぐっ」
「太りすぎて変身できないなんて傑作だぜ。まぁこんな腹じゃしかたないわなぁ」
そう言うと掴んだ腹をグニャグニャともんでいく。
「どうだ?揉まれてる気分は?」
敵に腹の肉を揉まれるという予想だにしなかった状況になす統べないがない
「や…めて」
「ならこっちか?」
そう言うとラガーの手が今度はさくら胸へと伸びていく。
「あぁっ、ん…」
まるで獲物を狩る獣のごとく狙いを定めた手が勢いよくさくらの胸を掴み力任せに、しかし一定のリズムを刻みながら揉みしだいていく。
掴めば指と指の間から肉が溢れ離せば勢いよく元に戻る肥大乳、合わなくなったブラが外れてずれたためにインナー越しに浮いている乳首を度々摘んで刺激する。
「巨乳になれてよかったなぁ。ほら、気持ちいいか?」
ニヤニヤ笑うラガーの言葉にさくらはすかさず反論する。
「そ、そんなこと…んっ、ありま…あっ、せん」
「なら、これはどうだ?」
感じているのは明らかだ、今度は片手をさくらのスカートの中に入れてくる。
「や…めて」
必死に抵抗するが力の入らない体はラガーの手の成すままパンツ越しとはいえ、秘部へその指の到達を許してしまう。そしてすぐに秘部への刺激という名の攻撃が始まる。
「くっ、くう…ん」
絶妙な刺激が今度は下からも体を駆け巡る。ラガーの指が動くたびクチュクチュと音があがり、しかも胸への刺激は乳首への集中へと変わり激しさを増す。
「こんなに塗れてるじゃねぇか。しかも上も下もパンパンに張っちまってやがる。どうだ?気持ちいいんだろ?素直になっちまえよ」
「んっ、あっ、いやぁ…」
自分の口からやらしい声が漏れているのがわかる。さくらの脳裏に浮かぶのは片思いする男性の姿。
しかし、今の自分は好きでもない怪物によって感じさせられている。
おまけに膨れ上がった醜い体、こんな姿見られたくない。まさに絶望的なら状況だ。
なのに…それに似つかわしつないある言葉がひたすら思い浮かぶ。これを言えば全てから解放されるのか?そんなことはないとわかっているのに言わずにはいられない。
「気…持ち…」
その時、
「菜月なんでしょっ」
こだました叫びがさくらの意識がよびもどし、淫部を刺激していたラガーの指も動きを止める。
振り向くとそこにはこちらを向いて立ち尽くすイエローの姿があった。
「あなたの目的は菜月なんでしょ。ならさくらさんにこれ以上手を出さないで。」
叫ぶイエロー。全身が震え今にもどうにかなりそうなその姿からは怒りか恐怖か、それとも覚悟かラガーもただならぬ気迫を感じる。
「そういやぁそうだったなぁ。この淫乱があまりにもいかしがいがありそうだったからすっかり忘れてたぜ」
「私は…淫乱なんかじゃ…ない」
さくらが反論する。するとラガーは彼女のインナーに手を伸ばし、思いっきり引きちぎった。
「いやっ」
大きく揺れながら乳房が勢い良く飛び出る。次にラガーの手が向かったのは先端にある赤く充血した部分
ついさっきまで摘んだり転がしたりしてすっかり固くなった彼女の乳首を今度は直接人差し指で思いっきりはじいた。
「あんっ」
「誰が淫乱じゃないって?」
もはや感情のコントロールができていないさくらに満足するラガー。だが再びイエローが口を開く。
「もうやめて。さくらさんを放して。」
イエローの悲痛の叫びが再び響く。今度ばかりはラガーもさくらを攻めることを止めた。
「ハァハァ…」
だが、
「ぐっ」
今度は首をつかまれる。
「なら、イエロー。この山の西にある廃工場まで1人で来い。そしたらピンクを返してやる。」
そう言うと一瞬でラガーはさくらと共にその場から姿を消した。

935538:2014/07/26(土) 09:32:04 ID:TYJ58iQw0
「ここ?」
西に向かって約三時間。菜月はさくらがいるであろう廃工場にたどり着いた。
今自分がここいることは誰も知らない。
もし仲間達に知らせたらさくらの現状をチーフが知ってしまうことになる。
さくらの気持ちを知っているからこそ、それだけは避けたかった。
ラガーいわくさくらがあんな姿になったのは普通の人間はレムリアの種の力処理出来ないかららしい。そのため、ラガーを倒し、最悪プレシャスを破壊してもさくらが元の姿に戻る保証はない。
しかし彼女が庇ってくれなかったら自分があんな姿になってしまったかもしれない。
「さくらさん、菜月が絶対助けるから。」
そう言うと菜月は廃工場の中に入っていった。
廃墟とゆうこともあり工場内は荒れ放題だ。だがこのどこかにさくらがいるはず、菜月があたりを見回したとき
「うあぁぁぁぁー」
工場内に響いた叫び声の方へ走るとそこにはラガーが持つレムリアの種から放たれた光を浴びせられて、のたうち回るさくら姿があった。
「さくらさんっ」
瞬間、菜月は駆け出した。そして
「あん?…」
気づいたラガーが振り向いた直後、
「ぐふっ!?」
その顔面に変身したボウケンイエローの右ストレートがクリーンヒットし近くの廃材の山へと吹き飛ばされた。
「さくらさん、大丈夫?」
すかさずさくらの元に駆け寄るイエロー。
「なつ…き…」
この三時間の間に何回もレムリアの種の光を浴びせられていたのだろうか、下半身のみ衣類を身につけた上半身裸のさくらの体は明らかに先ほどよりも大きく膨れ上がっていた。
「ひとまず隠れよう。」
イエローは足のおぼつかない彼女を支えながらなんとか廃工場を脱出し近くの森の中に隠れた。
「なんとか…逃げられましたね…」
「…はい」
2人の声は暗い。
さくらは改めて自身のだらしない体を見つめ、今日あったことを思い出す。
プレシャスを餌に誘き出され、太らされたり怪物にいかされかけ一瞬でも気持ちと思ってしまった。
そして拉致されてる間は実験と何回もレムリアの種の光を浴びせられ自身のぜい肉が増える感覚を嫌と言うほど味あわされた。
命はあるが生きている心地がしない。こんな体で帰ったらみんなに…あの人になんて思われるか、
さくらの心はズタズタに引き裂かれ、いつ壊れてもおかしくない状態だった。
一方の菜月も心の中で自問を繰り返す。
ラガーの言った通り滅びた文明の人間である自分が生きていなければさくらがこんな目に遭うことはなかったのかもしれない。
かつての戦いでも似たことを思ったが今回は自分と同じ…いや、1人の女性の人生をもしかしたら壊してしまったのかもしれない
もはやその胸の中には収まらない罪悪感の念、菜月は口を開く。
だがその時
「ひっ、い、いやぁぁぁぁーっ」
突如さくらが悲鳴を上げる。
「さくらさんどうし…!?…え…」
菜月の思考が一瞬止まる。
彼女の目に映ったのは盛り上がったさくらの下半身だった。
スカート内部にテントを張るそれはムクムクと動きながら大きさを増していく。
「あぁっ、ん、…、いやっ、何なのぉ」
同時に攻めてくる恐怖と快楽に喘ぐさくらの願いもむなしくそれはパンツとスカートを突き破り下腹の厚い脂肪をも押しのけそそり立った。
「そんな…」
さくらの下半身から生えたのは太くては巨大なペニスだった。
菜月は信じられずに唖然とする
「菜月、あんっ、助け…て、んっ、んあっ…」
これもレムリアの種の力を処理出来なかった結果だろう、時よりビクッビクッとうずき先端からは微かに液体が出ている。別の生物ような巨大な肉棒と肥大化してこれまた巨大な乳と腹、
まるで自己主張するかのような狂った体に対して菜月の耳に聞こえたさくらの声は今にも消えそうなくらい小さい。
「はぁんっ、あぁっん」
これ以上はさくらの体、精神ともに危ないことは菜月にもわかった。
もうみんなを、チーフを呼ぶしかない。
「ごめんね…さくらさん」
自分に手を伸ばすさくらに近づきながら謝罪の言葉を呟き菜月はアクセルラーに手を伸ばした。
その時、
「んあぁっ」
大きくうずいたさくらのペニスから流れ出た淫液が宙を舞い菜月の手にかかる
「きゃあっ」
「今だぁ」
近くに隠れて隙を伺っていたラガーがレムリアの種から放った金色の光線が菜月に命中した。

936538:2014/07/26(土) 09:34:32 ID:TYJ58iQw0
「あぁっ」
後ろから襲ってきた衝撃に菜月は体制を崩し地面に倒れる。
「なつ…あんっ、きぃ」
自身に快楽を与え続けるおぞましいペニスがまるで天に伸びんと立つ一方で、さくらの手は倒れた菜月にさらに伸びる。
「うぅん…、さくら…さん」
どうやら無事のようだ。ゆっくりと体を起そうとする菜月、だが後ろから姿を現したラガーがこちらに近づいてくる
「淫乱女、お前のおかげで簡単に仕留められたぜ。まさに感謝感激雨霰…いや、雨霰じゃなくてみるくとチンカスかぁ?」

「あぅっ…菜月、逃げ…て、あんっ」
「種の光を浴びて無事ですむと思ってんのか?」
ニヤリとラガーは不気味な笑みを浮かべ、それにに反応するように菜月は苦しみ腹を押さえる
「うっ、あぁっ、お腹が…痛いよ」
ラガーがレムリアの種を天に掲げるとヒビが入る。
「さぁ、革命の始まりだ」
瞬間、レムリアの種が割れると菜月の腹が急激に膨らみ始めた。
「あぁぁぁぁーっ」
悲鳴をあげる菜月のジャケットのボタンがブチブチと音を上げて弾け飛び、下から膨らんだ黒いインナーが現れる。
ギリギリまで引き伸ばされたインナーがこれ以上の体の変化は許さんと言わんばかりに膨らみ続けるその体を押さえつけるが
「邪魔だぜ。」
ラガーの爪から繰り出された斬撃がブラジャーやパンティ、スカートごとインナーをバラバラに引き裂く。
「いやぁっ、ひっ!?」
すると窮屈な場所から解放されたことを喜ぶかのように勢いよくブルンッ揺れてと現れたのは菜月自身が知ってる自らの胸とはかけ離れた釣鐘型の大きな胸、そしてそれ以上に大きな張りをもった膨らんだ腹。
肥満体型のさくらと違い菜月の体は妊婦そのものだった。裸にされたことで自分の体が不気味に変化していることがより伝わってくる。
「やだ…やめて、お腹も、おっぱいも痛いよ、こんなのやだぁぁぁぁ」
菜月が叫び声が周囲に響いたその時、
「きゃあっ?」
張った乳房から噴射された生暖かい母乳が自信の体を濡らしていく。
「おっぱい!?…、菜月の体どうなっちゃったの…」
こうして菜月の体はようやく膨らむのが止まった。
「へへ、手間取ったがなかなかの絶景だな」
ラガーの視線の先にいるのは今やかつての面影がなくなった二人の冒険者の姿。
「痛いよ…ひゃうっ」
強き冒険者は妊婦のようにパンパンに張った体を襲う痛みに顔をしかめながら、母乳を噴射し、
「はぁっ、くっ…あぁんっ」
深き冒険者は体の奥まで詰まった脂肪と汁を垂れ流す勃起ペニスから送り出される快楽の2つの深さに溺れていく。
「そう、絶景だが…」
体の異常により壊れていく2人を一通り見たラガーは菜月に近づくといきなり彼女の上に覆い被さり胸に顔を埋めてくる
「きゃあっ、」
菜月は嫌がり必死に抵抗するが彼女の怪力も今の体では発揮する事ができない。
菜月の大きくなった胸はラガーの頭が大きく動くたび、押し出されるように母乳を出していく
「本当に絶景はこの中にあるんだぜぇ。」
ラガーの手が菜月の膨らんだ腹を撫で回していく
「あぁっ、菜月の…お腹の中」
「そうだ。種の光を受けたムリアの女は強大な力を産むため、その体が神の蕾へと変化するのよ」
そう言うと先ほど服を破った時に落ちたのか、近くにあった菜月のアクセルラーを片手で拾い上げると少し離れた場所で倒れこちらを苦痛の表情で見ているさくらに投げた。
「おい、淫乱女、イエローをそいつで計測しろ」、
「あぁ…いやで、んっ…す。菜月は…ひんっ、プレシャスじゃ…ありません。仲間で…す」
「そんなこと言っていいのかぁ?」
ラガーは菜月の右の乳首を舌でなめる。
「ひんっ!?」
今度は口に含んで舌で転がし、もう片方は指で刺激を与えていく。
「あ…あぁん、な…にこ…れ…ぇ」
「菜月…」
乳首を攻めら秘部濡らすその光景はさくらの目には菜月が徐々に汚れに染め上げられていくように見えた。つい数年前に長い眠りから覚めた菜月は体は大人だが心は幼い子供同然だ。
そんな人間がある日突然人体を改造され性感を極限まで高められたら自分の体に走るその気持ちが何なのかわからないのも当たり前だ。

937538:2014/07/26(土) 09:35:59 ID:TYJ58iQw0
「ひあっ、んんー」
「いい感じに固くなったな。今度はお前のミルクを飲ませてくれよ」
右手で左胸を思いっきり握ると母乳が勢いよく噴射する。
続いて右の乳首を思い切り吸い菜月の母乳を飲み始めた。
「いやぁ、あぁっー、菜月のおっぱい吸わないでぇー」
張った胸から勝手に噴射したのに続いて今度は無理やり外に母乳が吸い出されていく。
「あめぇなー、人間の母親が出すミルクってのはこんなにあめぇのか?いーじゃねぇか、イエローどうだ、俺のママにならねぇか?」
白く汚した口元も気にせず、胸にむしゃぶりついたままラガーが語りかけてくる。
「やだぁ、菜月あなたのママじゃないー」
「そうかぁ、それは残念だぁなぁっ」
叫ぶ菜月にそう言うと引き続きゴクゴクと音を上げながら彼女の母乳を飲み続ける。
「あぁっ、んっ…くっ」
仲間は最高のプレシャス、それは共に冒険する仲間は最高の宝ということ、だがそれとラガーが自分にやらせようとしたことはだいぶ意味が違う。
ラガーがやらせようとしたこと、それはおそらく神の蕾と化した菜月のハザードレベルを自分に計測させて菜月が危険な存在だと思い知らせて二人を更に追い詰めること。
それでもし従わなかったら菜月をこうして襲い自分を徐々に追い詰めていく。
手も足も出ずにただ相手の手のひらで踊らされてるだけ、そう思いながら目の前に投げ出されたアクセルラーを見ると次に菜月を見る。
「菜月の…おっぱい…やめてぇ…」
ラガーにいまだに母乳を吸われている菜月の声は先ほどに比べて小さくなり表情は更に恐怖に歪んでいる。
さくらは自分に言い聞かせるように言葉を口に出す
「私の…せいで菜月が、あんっ」
しかし、それも甘く激しい声で中断される。
下腹に当たる熱を持った固いペニスをさくらは複雑な思いで睨む。
「私は…こんなものに…」
苦痛の言葉と共に厚い贅肉を押しのけてペニスに手を伸ばす
「あんっ!?」
手が触れた瞬間さくらの体を電撃が駆け巡る。
今まで感じたことのない、ラガーに秘部を刺激された時とも比べ物にならない感覚…一瞬全てを忘れ去ってしまいそうだった。今のは一体何なのか、さくらは今の一撃が自身の理性の最下層にヒビを入れたことにまだ気がついていなかった。
もう一度今の感覚を…、さくらの手が再びペニスに触れようとしたとき
「きゃぁぁぁぁー」
菜月の叫び声で我に返った。
「はっ!、菜月」
菜月の方を見ると乳を吸うのを止めたラガーが菜月の両足を持ち上げて股を広げている。
「ラガーやめ、ひっ!?」
あの体勢はまさか、ラガーのやろうとしていることを悟ったさくらが必死に叫ぶが、その瞬間ラガーの股関からそそり立った凶悪な外見のペニスに気づいた。
「離して、それで…、菜月に何するの?」
さんざん母乳を吸われて疲労しきった彼女の顔に更に刻まれる恐怖への不安、大股開きにされた足の間から見える血管が浮き出たラガーのペニスはを多くを知らない菜月にも恐怖を与えるのに十分だった。
ラガーはその顔が見たかったと言わんばかりの表情で菜月に告げる
「何をするって?そんなもん決まってんだろう?」
菜月の秘部…、既に濡れている膨らんだ部分にペニスの先端を触れるように当ててくる
「あ…んっ?」
下半身に当たる熱くて固い物体、認識不明の刺激に意識が歪む。
ラガーはさくらの方を一瞬見る
「ピンクが言うとおりにしないせいでこうなっちまったんだぜ。仲間のお前が責任とらないとな」
ペニスを押し当てる強さを強弱させるたびに割れ目が開いたり閉じたりする、
「あ…あぁ、さくらさんのせいじゃな…い。」
じらしながら与えていく刺激に菜月の声が震える
「気持ちいいだろう?」
「気持ち…よく…ない…」
否定するが
「でも下のお口はモノをほしがってるぜ。」
「何も欲しく…なぃ」
体は確実に反応していまう。
「ミルク飲ませてくれた礼に今度は俺がミルク飲ませてやるよ」
そう言うとペニスを当てる強さが増していく
「ひっ…」
その時
「え?」
「あん?」
微かに聞こえてきた声に菜月の中へのペニスの進行が止まる。

938538:2014/07/26(土) 09:42:28 ID:TYJ58iQw0
声の方に顔を向けるとさくらが仰向けのままこちらにアクセルラーを向けていた。
ラガーが菜月から離れる
「ハァハァ…さくらさん…」
秘部への刺激と大股開きから解放された菜月は今にも消えそうなくらい弱々しい声でさくらの名を呟く。
一方のラガーはさくらに近づくと顔の近くでしゃがみこみ勃起したペニスをまるでマイクのように彼女の口の近くに向けてくる。
「うっ、」
近くで見るとよりグロテスクなラガーのペニスから漂う鼻を突く臭いにさくらは表情を歪めるがラガーはそんなことお構いなしに聞いてくる
「何だって?」

「…ード…ル90…」
小さい微かな声、するとラガーは、
「ひうっ?」
さくらの足の方に移動して彼女の勃起したペニスを掴んでしごきだした。
「あっ、あぁ、んぁっ」
ラガーの手が上下に動くたび刺激が与えられる
「計測値を言え」
「あっ、あっ、は、ぁぁー、はざーどぉ、れべるぅ、きゅう、きゅうぅぅぅぅー」
「9、なんだ?」
「きゅうぅぅせんんーー」
「そうか、9000か」
ラガーはさくらのペニスから手が離しは立ち上がった。
「…ハザードレベル9000…菜月のお腹…」
さくらの発した言葉に菜月は膨らんだ自身の腹に手を当てながら呟く。
考えてみれば正体が発覚して以降自分は菜月でボウケンイエローで尚且つリリーナであること、それをみんなが受け入れてくれたことがとにかく嬉しくて
3つのどれが欠けても自分じゃないと思っていた。しかし、それは最後にやっとに得たものが本来の自分だったという異常なこと、
結局古代人ということも含めて自分は記憶が無くてもあっても異様な存在でしかなかった。
「菜月は…誰…何…」
特に今回ばかりは痛感する。どんなことが起きるのか知るよしもないがこの腹の中にあるものが世界を滅ぼしてしまうかもしれない
ハザードレベル9000の何かを包み込む自らの体に菜月は恐怖を感じざるえなかった。
一方のさくらは
「うっ、はうっ…、」
ラガーにペニスをしごかれたことで体が快感を求めるようになっていた。なんとか理性でセーブしているもののもうそれも限界、
自分の気持ちとは無関係に湧き上がるいやらしい想像の数々に苦しむようにいやいやするその姿は陸地に上げられたら魚のようだ。
動くたびに贅肉や胸が揺れ、ペニスと秘部から滴った液が地面に染みを作る。
そんなさくらを勃起ペニスを反り立たせたラガーが見下すように眺める。
「もう我慢できないんだろ?」
「…あぅっ、うるさ…い」
するとラガーは再び腰を下ろし
「いやっ、やめて、」
さくらの股に顔を突っ込み秘部をなめ始めた
「あぁぁぁっ、あんっ、いやぁぁっ」
ラガーを払いのけようと必死に足を動かすがくびれがなくなった腰をしっかりと掴まれなかなか離れない。
「こっちも絞りたてでうめぇなぁ」
「あぁっ、離し、あっ、てぇー」
ラガーの粘着質の舌によってさくらの秘部が再び刺激されていく。
「お前の仲間ってのは危険な物体なんだろ?」
「な、菜月は、はんっ、危険なんかじゃな、っいぃ」
「お前が危険だって教えてくれたもんなぁ」
「っち、違う゛ぅぅぅっ」
ラガーはさくらの秘部を刺激し、その体制のまま彼女の精神も刺激していく
「そんなお前にプレゼントだ。ショーの特別席をやるぜ」
「し、ショー?あっ、特別せ ひんっ!?」
すると
「操り魂!」
ラガーの体が光るとその場から消えた。

939538:2014/07/26(土) 09:44:13 ID:TYJ58iQw0

「う゛っ!?」
一瞬体内に冷水が通るような感覚に襲われる。
ラガー消え秘部への刺激が終わったが、変わりに始まった奇妙な感覚にひたすら悶える
「あぁっ、何なの…」
すると
「え?」
突如の力が抜け体が動かなくなる
「何?」
意識はあるし声も出るが金縛りにあったようだ。
「さくらさん、さくらさんっ」
菜月は突如糸の切れた人形のように動かなくなったさくらに必死で声をかける。
すると、さくらがゆっくりと立ち上がりこちらへと歩いてきた。
やはり体が重いのか足がおぼつかずにフラフラし、そのたびに全身の肉が波打っている。だが確実に菜月の元へと近づいて行き菜月の目の前まで来た
「さくらさん大丈…」
その時、菜月はさくらがまるでこの世の物ではない物を見ているような表情であることに気がついた
「さくら…さん?」
「なつ…き…」
するとさくらは地面に座り込み股を広げて右手の人差し指で秘部を刺激し、左手でペニスをしごき始めた
「ひっ!?」
「あっ、あぁん、あぁぁぁー」
その行為の名前など知る由もないがさくらが目の前で始めたオナニーに菜月は驚く
「さくらさんっ!?」
「違うぅぅぅー、私じゃないぃぃぃー」
言葉とは裏腹にひたすらオナニーを続けるさくら。すると周囲にラガーの声が響いた
『どうだ、オナニーは気持ちいいだろぉ?』
「ラガー!?」
突然のラガーの声にに菜月はなんとか体を起こす
「どこなのっ」
『どこだって?ここだよ』
「ここってどこ」
『くくく、この女の中だよ』
「あ゛、あ、私のな…か…」
『そうだ、レイやガイにも何か一つずつあっただろ、俺の力は他人に取り憑いて操る力さ』
ラガーはまるで自慢するように自らの力を明らかなかにするがそれはさくらを逆上させたに過ぎない
「わ…私の、あっ、体から、出ていってぇ」

『そんなこと言っていいのかな?』
するとさくらの手の中で既に勃起していたペニスが…、いやぺニスではなく全身が更に膨らみ始めた。
「ひっ、ぐ…、あ…あ」
心臓から多くの血液が強制的に送り込まれてペニスが膨張して行き、同時にまるで合わせかのようにまた太っていく。
「ハァハァ…やめ…て、き…つい、あんっ…破裂しそう…」
限界までのばされた皮膚の表面…不気味にが浮き出る血管は股関に破裂を連想させる不快感を暗に示している。
まるで大根のような太さになったさくらのペニスは色こそ違うが先ほどのラガーのペニスを彷彿とさせるほど不気味で凶悪な外見をしていた。
できるならこんな不気味な物に触りたくないが、ラガーに体のコントロールを奪われているさくらに拒否権はなく根元が脂肪に埋まってもなお無くより大きく太くなった煮えたぎるペニスへのオナニーを強制させられる
「くっ…、あぁぁんっ…こんなの、あっ…私の体じゃ…ない、あんっ」
『いや、お前の体だぜ』
そういうとペニス全体への刺激はまるで天狗の鼻のような亀頭への集中し、秘部には二本の指が抜き差しされる
「ふあぁぁぁっ」
周囲に普段の彼女からは想像のつかない喘ぎ声とジュポジュポと湿った音が響く、
「らっぁんっ、やっ、あや、やっ、やめてぇー」
そのオナニーは確実にさくらを壊し、その姿を目の前で見るしかない菜月の心も深くえぐり取る
「もう…やめて」
菜月の目から大粒の涙がこぼれる
『お前欲求不満だらけだろ?頭の中がエロいことだらけだぜ』
「あんっ、あぁ」
「…これ以上やったら…」
これ以上仲間のこんな姿は見たくない。
『それも相手は全部同じ奴だ。お前こいつに犯されたいのか?』
「あっ、あっ、き、きっ」
「…さくらさんが…」
…もうこれ以上…
『犯されるの想像してオナニーするんだろう?…淫乱女』
「きっ、きもち、気持ち…」
「…さくらさん」
…これ…以上…
『快感なんだろ!淫乱女ぁぁっ!!』
「あぁんっ、気持ちいいぃぃぃぃぃぃぃぃっ」
さくらの理性が完全に崩壊した。

940538:2014/07/26(土) 09:47:40 ID:TYJ58iQw0
「あんっ、ふあぁっ、きもちいい、ちーふ、すごいきもちいい」
性欲のままに流されるさくらの顔は筋肉が緩みきり表情からは抵抗一つ感じられず、ただひたすらオナニーを続ける。
「さくらさんだめっ、やめて」
菜月はさくらの両腕を掴かみオナニーをやめさせようとする
「なつきはなしてぇ」
「やだっ、さくらさんがこのままじゃ壊れちゃう」
しかしさくらは抵抗する
「こわれてもいいっ」
強引に菜月の手を振りほどくと再びオナニーを始める
「こうやって、んっ、しこしこくちゅくちゅしてるときはわたしのては、あんっ、
ちーふのてになるんです。ちーふがわたしのおちんちんとおまんこをきもちよくしてくれるんです。はうっ」
さくらの目は乱気に溢れている。だが菜月も引かず再びさくらの両腕を掴む
「お願いもうやめて、さくらさんはプレシャスの力でおかしくなってるの、そんなのチーフの手じゃないよ。」
するとラガーの声が響く
『どうやらイエローは気持ち良くなる方法を知らないみたいだな。おい淫乱女、お前の立派なモノでイエローに女の体の使い方を教えてやれ。』
さくらは立ち上った勢いで再び菜月の腕の振りほどき、その巨体でのしかかった。
「うっ、あぁっ」
菜月の張った腹の上にさくらの脂肪に覆われた腹が覆い被さるように密着する。
「なつきのおなかぱんぱんでかわいいですね。でもこっちもぱんぱんでかわいいんですよ」
そう言うと菜月の胸の谷間にペニスを合わせるようにに跨いでしゃがみこんだ。「…かわいくないよ」
胸の間から見える不気味なペニスに菜月は顔を背けるがさくらは彼女の話に耳を傾けようとはしない
「おんなのこのおっぱいはぱんぱんのおちんちんをきもちよくするためにあるんですよ」
そう言うと菜月の胸で自分のペニスを挟んでしごきだした
「あぁっ、やだっ、熱いよぉ」
さくらの熱された棍棒に菜月の巨大な胸が母乳を出しながらが快感を与えていく
「あぁ、きもちいい。なつきもこんなにみるくをだして、きもちいいのですね」
そう言うと何とかさくらを自分の上から押しのけた
「はずかしがらなくてもいいんですよなつき…ん?」
さくらは下半身が菜月の母乳で濡れているのに気づいた
「おそらくわたしのおちんちんはあなたのみるくでよごれています」
瞬間、さくらはまるで相撲取りのようなつっぱりで体をお越しかけていた菜月を押し倒す
「うっ」
何とか膝をつき止まるが、今度は両手で頭を掴かみ口の中にペニスを突み菜月の顔が腹部の分厚い脂肪にめり込む
「ん゛ん゛ー!?」
「おくちもしょくもつをせっしゅするためではなくぱんぱんのおちんちんをきもちよくするために…」
そこまで言い掛けたとき菜月がさくらのペニスを思いっきり噛んだ
「あんっ」
さくらの手が頭から離れてペニスも菜月の口から引き抜かれる
「ゲホッゲホッ」
いきなりペニスを口に入れられ脂肪で呼吸を封じられたゆえの反射的行動だったのか菜月はいまだに目を大きく見開き肩で大きく息をしているがさくらは動じる様子はない。

941538:2014/07/26(土) 09:52:16 ID:TYJ58iQw0
「いたいですよ。…」
「さくらさん元に戻って、そんなさくらさん菜月もう見たくないよ」
「わたしはいたってふつうですよ。そのしょうこにはじめてをちーふのためにまだとってありますから。」
さくらの顔が一瞬にやける
『おい淫乱女、イエローはパイズリもフェラも嫌がった割には下の口があんなに濡れてるぜ。』
「はい。それにさっきからおおきはおなかでわたしをさそっています。ほんばんをしょもうのようですね。」
というと菜月の両足を持ち上げ大股開きにする。
「離してっ」
だがさくらの手は一向に離れない 再びラガーの声が響く
『冥土のみやげに教えてやるよ。古文書にはこう記してあった。レムリアの種ってのは古代レムリアの有所ある家計に跡取りとなる子供が産まれなかった時に、
レムリアの民である母親の前で割れ、腹の中に生命を与えて、誕生後再生する。
だがレムリアの種には欠陥があった。使い回されている内に力が歪み魔獣を産み出させるようになったとな。
…レムリアの種の力を受けてレムリアの蕾になったお前の腹の中にはな凶悪な魔獣が宿っているのさ。』
「魔獣…!?」
菜月は改めて自らの膨らんだ腹を見る
『ほっとけば魔獣は一週間くらいで産まれてくるだろうが俺はせっかちでな、そこでこの淫乱女だ。
余分なエネルギーが起こした肉体変化、もしやと思って浴びせ続けたら案の定こんな立派な物が生えやがる。
種のエネルギーに満ちた汁を垂れ流してるぜ。
淫乱女、早く出して気持ち良くなりたいよな?』
さくらが怪しく目を輝かせる
「はい」
『お前の排泄場所はイエローの中だ。』
「はい、な・つ・き」
そう言うとさくらは躊躇うことなく菜月の秘部へペニスを押し当てる 。
「んぁっ、離してぇ」
必死に振り払おうとする菜月だが思うようにいかず、そうしている間にも煮えたぎったペニスがこれまで誰にも侵入されなかった聖域へと突き進む
「んっ、痛い、あんっ、やめてぇ」
「うふふ、なつきのはじめてもらっちゃいました。」

差し込まれたぺニスの脇から流れ出る純血を終わらせた証しを見てから苦しむ一方感じている菜月の表情を見たさくらは満足するかのようにニヤニヤと笑みを浮かべる
「ふふ、かわいい。…んっ、やめま…あっ、せんよ。…」
強く股関を押し付けると、ヌルヌルとした互いの淫液の効果もあって必部の中にペニスがどんどん差し込まれていき子宮口と思わしき壁にぶち当たった。
「あ゛ぁぁぁぁ…、あ゛…あぁ…」
尻にほとばしる張り裂けそうな痛みと体内に感じる異様な感覚。
互いにの肥大腹が強く密着するその下で男性のそれを上回る熱い極太の肉棒が菜月の秘部を無理やり押し広げる
「痛いよ…抜いて…」
自分の中にさくらのペニスが入ってきていることは理解できるが、それがなすことの意味が分からない。そのために恐怖が痛みに更なる拍車をかける
「はぁ…はぁ…こわがらなくていいんですよ。ただ…わたしとなつきがひとつになるだけですから」
さくらは阻まれて立ち止まっていた子宮の中へとペニスを突き進める

942538:2014/07/26(土) 09:53:24 ID:TYJ58iQw0
「あ゛、あんっ、当たってるさくらさんのぉ奥に…、奥に当たってるぅ」
だがさくらの勢いはもう止まらない。閉ざされた扉を無理やりこじ開けようとする
「もう少し、もう少しで…」
更に乱気に陥るさくら
「もう無理ぃぃぃ」
もう何をすればいいのか解らない菜月
そして、
「あ゛ぁぁぁー」
遂にさくらのペニスが子宮内部へと突入した。
「ふふふ…」
「あぁん、いやぁぁん」
悶える菜月をよそにさくらは更に奥へとペニスを進めていく。すると先端が何かに触れた。
「これは…」
それまでの菜月の内部物質とは明らかに違う柔らかくも張りのある巨大な物体…、そしてさくらは確信する
「これがかみのつぼみのなかみのまじゅうですね。」
菜月の腹を膨らませていた物の正体、魔獣たどり着いた。
するとさくらは軽く腰を動かしペニスで魔獣を触ったり突っついたりする。
動くたびに菜月が高い声を上げる。
「なつき、わたしがどれだけすごいちからをかんじているかわかりますか?」
さくらが頬を赤く染めながら問いかける
「あ…、あ…、わ、わから…ない」
「たとえるなら…そう、えくすたしー。さすがにまじゅうというなまえはだてじゃないですね。わたしのおちんちんがえくすたしーをびんびんにかんじとっています」
そこまで言うと一回息をつき大きくめを見開く、
「さぁ、はじめますよ」
さくらは腰を激しく振りはじめた。
「あっ、やめ、ひん、はあぁぁぁぁー」
かくして地獄絵図は始まった。崩れた女体が同士を傷つけ悲鳴にも聞こえる喘ぎ声が響きわたる。
「なつきは、あんっ、いいこえでなきますね」
「あんっ、いやんっ、抜いてぇ」
「ぬいてというのは、はぅっ、おちんちんをですか?あんっ、それともみるくですか?」
五分が経ち十分が経ち2人はどんどん落ちていく
「おちん…ち、はんっ、抜いっ、いっ、んあっ」
言いたいことも最後まで言えず、快楽の海はまだまだ続く。
「なつきのなか、きつくてうっ、すごくきもちいい…。なつきもわたしにおかしてもらえてすごくきもちいいでしょ?」
「はうっ、気持ちよく、あんっ、気持ちよくないよぉ」

「そんなこと、あんっ、いって、おっぱいをこんなにだして、おまんこもさっきよりもぬるぬるで…」
そこまで言うとそれまでよりも強く腰を振り上げ、
「からだがっ、」
「あんっ」
「こんなにっ」
「いやぁっ」
「しょうじきにっ」
「はうぅっ」
「なってっ」
「んあぁっ」
「ますよっ」
「くぁぁっ」
もはや突かれているのは菜月自身か、それとも魔獣か、さくらの腰が動くたびに菜月の尻が大きく突きあげられる。
「…菜月もうこんなのやだよ…」
大切な仲間もろとも体を膨らまされ更にその仲間にこうして犯され続けるこの地獄が菜月には一生続くように思えた。
だが、この世に永遠など存在しない。欲望を貯めたダムがついに決壊寸前の警告を告げる
「なつきぃ…わたしそろそろ…げんかいです。もうだしちゃってもいいですよね」
そう言うとさっきよりも速く、より強く菜月の尻に腰を叩きつけだす
「んぁぁぁぁぁぁぁーっ、やめ、あんっ、いやぁっ、」
「あぁぁーっ、きつい、きもちいい、なつきのおまんこきもちいいーっ」
腹と腹、股と股同士があたり絶頂へのファンファーレのごとく音を上げる
「はぁんっ、菜月の、んあっ、おへその所までぇぇぇーっ、菜月のおへその所まで来てるぅぅぅぅぅ」
「もっと、もっとわたしをかんじさせてなつきぃぃぃぃ」
さくらの腰裁きはより軽快にそして完成を超えた進化を求めんとするかのごとく激しくなる
「壊れるぅぅぅぅ、菜月の体壊れちゃうぅぅぅぅ」
「あぁぁっ、もっと、もっとこわし、こわし、あ、あっ、あぁ!」
「ひぐぅ!?」
そして菜月は体内のペニスが一回り大きくなるのを感じ
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー」
さくらの欲望が菜月の中に解き放たれた
「あぁぁっ、出てる、でってるぅ、さくらさんの熱いのでてるぅ」
ものすごい勢いで噴出される熱汚水凄まじさたるや子宮内を満たし腸を満たし胃をも満たし
ただでさえ巨大だった菜月の腹が膨れ上がる。
「もうやめてぇ、お腹が破裂しちゃうぅぅぅぅぅぅ」
そんな菜月の様子に未だ彼女の中に欲望を放出し続けるさくらは狂った笑みを浮かべる
「もっと…もっとのんでなつきぃ」
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
次第に腹のみならず胸や尻太ももも膨らみ出し、
「あ゛っ」
分厚い肉に吹き飛ばされたさくらは近くの木に後ろから激突して意識を失った。

943538:2014/07/26(土) 09:56:50 ID:TYJ58iQw0
「う゛…」
気がつくとさくらは木に背中を預けていた。
射精の興奮が未だに収まらず、ペニスがまだ濡れているため、気を失ってからあまり時間が経っていないのだろう。
目の前がぼやけるが重い体をなんとか持ち上げるとだんだん視界がはっきりする。
そこには肥大化した胸と尻の肉に手足が埋もれ、腹のみがパンパンに張った巨大な肉の塊となった醜い姿の菜月がいた。
「あらあら」
さくらはゆっくりと近ずくと菜月の体を観察するように見渡す。
すると、巨大乳首からドホドボと母乳を垂れ流す胸の肉の谷間と地面の間に出来た三角形の隙間に菜月の顔を発見した。
「あ゛ぁ゛、痛い、お腹の中で動いてるよぉ…、助けて…」
どうやら陣痛が始まっているのか、頬が膨れ上がり二重顎となった顔で苦痛の表情を浮かべる菜月にさくらが語りかける用に言う
「わたしのえいようまんてんのみるくでこんなにそだってくれてうれしいです。なつきとそれに…」
そうするとさくらは菜月のの顔に自分の顔を近づける
「なつきとわたしのあかちゃんが」
「菜月と…さくらさんの、赤ちゃん…、ア゛ッ!?」途端、腹の痛みがさらに増し菜月の腹が内側から押されるようにボコボコと形を歪ます
「あ゛ぁ゛、ア゛ッ、うま…れる、」
すると菜月の秘部を裂き伸ばして巨大な金色のハサミのようなものが飛び出した。
「あ゛ぁぁっ」
文字通り体を引き裂く痛みに菜月は目が上向き悲鳴を上げる
「フフッ、さあなつき、わたしたちのげんきなあかちゃんをうんでください」
そして…
「あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!産まれるぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
悲鳴がこだました瞬間、ドロッとした粘膜に包まれた巨大な金色のサソリのような魔獣が菜月の秘部から産み落とされた。
レムリアの種を彷彿とさせる金色の魔獣にさくらは心奪われる
「あぁ、かわいい。それにきれい。なつきみてくださいわたしたちのあかちゃんですよ」
だが菜月からの返事はない。
魔獣が産み落とされたためレムリアの種が再生しだし、肉の塊のような菜月と脂肪に覆われてペニスが生えた自分の異常な姿も元に戻り始めたがさくらは菜月の名を呼び続ける
「なつき、なつ…き…」
だが菜月は目を開けたまま反応しない
「な…つき、…なつ…、菜…つき、菜月っ、菜月ぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ」

944538:2014/07/26(土) 09:59:06 ID:TYJ58iQw0
元の姿に戻ったさくらが遂に正気を取り戻した。
さくらは細い菜月の体を抱き寄せて声を荒げる
「誰が、誰が菜月をこんな姿に!?誰がっ、あ゛っ、」
すると脳裏に今までのことが走馬灯のように湧き上がる
「私が…、私が菜月をこんな目に!?、あ゛ぁぁぁぁぁぁぁぁーっ」
さくらの瞳から大粒の涙がこぼれ落ちる
「ラガー出てこい、私と戦えぇぇぇぇぇ」
叫び、自身の体からラガーを追い出そうと地面に頭を何度も打ちつけ、額から血が滴る。
すると姿を現したラガーが彼女を思いっきり蹴り飛ばした。
「オラァッ」
「あ゛っ」
「おいおい。頭に響くだろ」
すぐに起き上がったさくらはレムリアの種を手に持ったラガーの首を怒りに満ちた表情で両手で締め付けていく
「よくも、私の体で菜月をぉぉぉぉっ」
だがラガーから予想外の答えが返ってくる
「ハァ?俺がお前に乗り移って操っていたのはオナニーしていた時だけだぜ?」
「黙れぇっ、嘘をつくなぁぁぁぁー」
さくらは更に怒り首を絞める手に力を込める
「嘘じゃねぇよ。お前がコイツとやってたとき目の前にいたじゃないか」
「まだ言うつも…え!?」
さくらの脳裏に一瞬先ほどの記憶がよぎる
「俺の目の前でコイツを犯しながら「こんなにおっぱいをだしてきもちいいのですね」とか言ってただろう」
「…!?」
さくらの手から力抜けてだんだん記憶が鮮明になっていく 、おぞましい記憶の至る所に自分達を見下ろしてニヤリと笑うラガーの姿が蘇っていく。
「膨らんだコイツの体をお前がじっくり観察していた時、俺はお前のことをじっくり観察していたんだぜ?」
「あぁ…」
ラガーの首から手を離し後ずさりしていくと背中に何か堅いものが当たる
振り向くと魔獣不気味な目玉がギョロッと動き、さくらの顔を先が割れた長いしたでなめる
「ひぃっ」
「お前が父親だとわかってるんだな。そのサソリをあいつに産ませたのも、初めて見てかわいいだのきれいだの言ったのも…あとコイツの腹に宿させるチャンスを作ったのもお前だ」
「あぁ…、私が、私の意思で…」
さくらが地面に崩れ落ち落ちる
「お前は俺に操られたんじゃねぇ」
「やめて…」
「お前はなぁ」
「それ以上聞きたくない…」
「性欲に支配された」
「お願い、それ以上言わないでぇ」
そして
「卑しい雌豚なんだよ」
「いやあ゛ぁ、ぁ゛ぁ゛ぁ゛ー
…!?」
そのとき
「うっ!?」
突然さくらは気分が悪くなり腹部に違和感を覚える
「がっ…あっ!?」
さくらの体が再び膨らみだした。
「うっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
激痛に悶えるさくらの悲鳴が響く
「え…」
だが今度の膨らみ方は先ほどとは違っていた。
丸みを帯び、張った腹と胸、彼女の体は肥満体型ではなく菜月のような妊婦の姿になっていたのだ
「なんで…」
まさかの事態に絶望するさくらを怪しく光るラガーの瞳が睨む
「そういやぁ言い忘れていたが…、おまえの体を離れるとき中に「おれの種」を置いてきたんだったわ」
「え…」
瞬間、さくらの目の前が真っ白になった
「わたしのみるくはえいようまんてんですってな。今度はお前がママになって一緒に二人目作ろうや」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁー」

945538:2014/07/26(土) 10:01:05 ID:TYJ58iQw0
一年後、ボウケンジャーとサージェス、そして4大ネガティブは圧倒的な力を持った5番目ネガティブにより壊滅していた。
世界は巨大な金色のサソリに乗った怪物とその軍団により支配され、生き残った人類はこの謎の侵略者の下で過酷な重労働強いられていた。
一体自分達はどうなるのか?
あの侵略者は何者なのか?
下級種族の人間には一切の権利もない地獄の世界。
だが、ただ一人その侵略者の正体を知る人間がいた
「今帰ったぞ」
「え!?らが…ぁ、はやす
…ぎ、あっ、あぁぁぁんっ」 
「おや、その白い液体はなんだ?」
「…」
「おぉい、おれが戻ればもっと気持ち良くなれるんだぜ?」
「…ごめんなさい、だってらがーのことかんがえてたらちんぽみるくがたまってはりさけそうだったんですもの…おこってます?」
「いや、むしろそんなに思ってもらえて嬉しいぜ。
ん?そういえば今日はやけに膨らんでるな」
「うふふ、きがつきました?
ほら、もうすぐにげたにんげんたちのいっせいほかくでしょ、
だからいままでいじょうにかぞくをふやさなくちゃとおもってれむりあのたねをいつもよりたくさんあび 
すごくふとってみたんです、それにおまんこにもたくさんあびせてきつきつにしたんですよ。」
「ほう、どれいっちょ味わうとするかな」
「あんっ、らがーったらごういんなんだか…いやんっ」
「こりゃ本当ににきついな、締め付けられるぜっ」
「あっあぁぁぁん」
「最高に気持ちいいだろ?」
「あぁん、もっとぉ、もっとらがーのおちんちんちょうだい」
「お前は本当にこれが好きだなぁ。よし、今から1部隊分作るか?」
「あんっ、いいっ、いいっらがーのあかちゃんもっとつくりたい…あぁっん」
膨らんだを揺らし当たりに母乳を撒き散らしながら今日もラガーとの子作りに励む贅肉奴隷西堀さくら、
そこにはかつての深き冒険者の面影はもうなかった。


946651:2014/07/27(日) 12:47:18 ID:BEj.610U0
538さん
力作乙です!
ボウケンジャーは良く知らないんですが、読んでてエロい気持ちになりましたw

私も続きを投稿します。短い上に肥満化描写なしです、すみません。

こうして洞窟から脱出するという目的が合致したシルヴィアとラウラだったが…
洞窟を再び進み始めてから数分後、2つに分かれた分岐路にぶち当たってしまっていた。

「右の道か左の道、どちらに進もうか?」
ラウラは腕を組んだ。
風が吹いてくる道が出口に繋がっているのが常識だが。

「どちらからも風…というか匂いが漂ってきているな」
右の道からは甘い香りが、左の道からは香ばしい匂いがする。

どちらに進むか決めあぐねていたラウラは、ふとシルヴィアの様子がおかしいのに気が付いた。
「ん? シルヴィア。腹を抑えてどうかしたか?」
「べ、別になんでもないわよ!? 甘い匂いにつられてお腹が空いて来たとかじゃないんだから!」
「…」
「ちょっとぽっちゃりしちゃったけど、さ、さすがに心まで堕落しちゃいないわ」
と言いつつもシルヴィアの腹の虫が再び鳴った。

ラウラは大きくため息をついた。
「いいか。この洞窟は私達を太らせるために様々なごちそうが仕掛けられている。
食欲に負けてトドのような姿に成り果てたいのか?」
シルヴィアは全力で左右に頭を振った。
「なら、自制の心を持つことだ。食欲なぞ気合いでいくらでも我慢することができる。この私のようにな!」
ラウラは胸を張った。が、その腹が大きな音を立てて空腹を訴えていた。
「…」
「そ、そ、そんな目で見るな! 別に香ばしい匂いのする左の道に行きたいな〜、とか考えていたわけじゃないんだからな!」

今度はシルヴィアがため息をつく番だった。
「どちらにしても進む道を決めなきゃいけないんだし、ここは二手に分かれて行くってことにしない?」
「二手?」
「そ。どちらかが出口を見つけたら脱出して外に救援を呼べばいいでしょう? 
万が一、進んだ道が行き止まりだったら引き返してもう片方の道を進めばいいじゃない」
「お、おお。そうか。頭いいな、お前」
「ラウラは左の道に進みたいみたいだし私は右の道にするわ」
「その決め方は私が香ばしい匂いにつられたみたいで大変不本意なのだが…。仕方ない、幸運を祈るぞ」

こうして二人は二手に分かれて探索を進めることになった。

947名無しさん:2014/07/27(日) 17:14:29 ID:YqGtllKM0
>>239さんの娘は
今年のお盆にまたきてくれるのだろうか・・?

もちろん増量してw

948547:2014/07/27(日) 21:00:47 ID:ztFOFFEc0
538さん とてもディープでダークな力作乙です!
・・・この地球にゴーカイジャーは来てくれるんだろうか・・・
(救世主的な意味で)

651さんも投下乙です、肥満化描写付きの続き楽しみにしてます。

538さんの二番煎じになりますが、
自分もpixivに投下した作品を投下します。 
・・・無駄に長くていつも以上に駄文ですが。
(実を言うと、最近ちょっと忙しくて、1から書き上げる時間が無くて
29の日にも投稿できないので、その埋め合わせのつもりです)


過去の拙作とは別世界の設定のTOLOVEるSSです。

「土の下の陰謀、月の下の笑顔」


「ど・ど・どうしたんですかぁ!!!」
御門の診療所を訪ね、御門と何故か居た唯の姿を見て叫ぶリト。
御門はいつも通りの艶やかなスタイルだが、
ただ一つの大きな違いがある。
括れているはずのウエストが
臨月の妊婦の様に大きく膨れがり、張り詰めている。
奥を見ると、同じようなお腹になった唯が
ベットに寝ていて、すやすやと寝息を立てている。
こちらは制服の上着が押しのけられ、下っ腹が丸見えになってしまってる。

「急病で駆け込んできた宇宙人を治療したら、地下で暮らす宇宙人の一団、アデナー星人のリーダーでね・・
古手川さんもケガした野良猫を助けたらアテナー星人のペットだったって、
「それで2人でお礼の食事会に誘われたのよ」
「それでどういう訳か、みんなこんなお腹になるまで食べちゃってね」
「特に食べ過ぎて苦しんでいた古手川さんには睡眠薬と胃薬を飲ませて
ここで寝かせつけたんだけど・・それで結城くんはどうしてここに来たの?」
「いやオレは・・・
リトが理由を言おうとしたその瞬間、御門の体が一回り膨らんだ。
胸がより大きくなり、谷間を更に深くする。
お腹こそ凹んだが、それでも元よりかは出っ張っていて、
その上、パンパンに張り詰めていたのが、
脂肪の柔らかさが見て取れる様になった。
・・・そう、太ってしまったのである。

「や、やっぱり食べ過ぎたんじゃ・・いやそんな問題じゃねえよな・・・」
「 ・・これは調べてみないと、結城くん、少し手伝ってちょうだい」
「あっ、はいっ!」

すぐさま御門による解析作業が始まった。
本来の助手のお静はお使いに出していて一時間は帰ってこないので、
リトが助手として手伝わざるを得なかった。

949547:2014/07/27(日) 21:02:56 ID:ztFOFFEc0
「どうしちゃったんだよ・・・先生も、古手川も・・・」
御門の指示通りに手伝いながら、唯の方を心配げに見るリト。
そう、ベッドで寝ている唯も御門と同じ様に太っていた。
いや更に太っていく。

「古手川っ!!」
焦るリト、しかし彼には御門の作業を手伝うことしか出来なかった。
御門も徐々に重くなっていく体のせいで解析が中々進まない。
  最も自分が被害をモロに受けているのを考えれば、驚異の速度だが。

「 解析できたわ、栄養を元にして脂肪を増殖させる・・・」
「そんなウイルスが体の中に仕込まれていた・・・」
「それもあの食事会の時に」
「じゃあ、アテナー星人って人たちが!?」
「それは分からないけど、ともかくウイルス自体は既存のワクチンで抑えられるから・・・
まず古手川さんと私、それに念のために結城くんも打っておいてね」
「は、はい!」
リトはすぐさま御門と唯、ついでに自分の体にワクチンを打ち込んだ。
(どう打ち込んだって? 書かせんな!恥ずかしい(リトと唯が)!)
これでウイルスの進行、つまりこれ以上の肥満化は抑えられたが・・・
2人とも、もう元の3倍近く太ってしまって・・・
起きた唯も自分と御門の変貌した体に気づいて・・・

950547:2014/07/27(日) 21:05:26 ID:ztFOFFEc0
「 嫌よ・・・こんな・・・だらしなくて・・・ハレンチな体・・・・」
唯は、丸々と膨れながらも元の可愛らしさを保ったその顔を
恥ずかしさと体の暑さを真っ赤にしている。

「私には直せないの・・・ごめんなさい・・・」
そういう御門の体は唯よりも1回り太く、
同じく原型を保ったまま丸くなった顔を真っ赤にしている。

2人とも横幅はかっての2倍、いや3倍以上だ。
背中から、それも上半身だけ見れば、2人が高校生の少女と妙齢の女性には見えないだろう。
しかし真下に視線を向ければ即時に女性だとは気づくだろう。
大振りのモモ、もとい桃の様な大きさのお尻のお陰で。
両の腕は体の中では細いほうだが、それでも丸太の様な太さで
学生服と白衣の袖が今にもはり切れてしまいそうだ。
脚は木の幹の様な太さで、元々の服がスカートなので、
その太くて綺麗な脚が丸見えである。

そして今の2人の体でも一番大きなお腹。
余りの大きさに服が押しのけられているので、こちらも丸見えである。
子供、それも胎児ではなく幼児が入ってるかの様なサイズをもってせり出しているが、
それでいて柔らかく、端はスカートに乗っかっている。


そんなお腹には大きく引けを取るが、
元々大きかった胸も十二分に(?)大きくなっている。

唯の爆乳は、ギリギリ学生服に収まっているが、
パツパツに圧迫されてる布地が却ってその大きさを強調している。
御門の方は元からその巨乳と谷間を強調する服だが、
そのラインを保ったままに巨大化した爆乳がお腹に乗っかっている。

前述の様に顔は原型を保っているが、首は脂肪に埋もれてしまい、
変貌した胴体と一体化している。


古手川唯
162cm 51kg 88・59・87
→ 163kg 130・160・119

御門涼子
171cm 59kg 95・58・91
→174kg 140・163・150

「どうして結城君もここにいるのよ!?」
リトの存在に気づき、顔を更に赤くした唯がパニックになりながらもリトに聞いてきた。
「そういえば、聞いてなかったわね」
「え? いや先生に電話で呼び出されたですけど・・・」



「「「お邪魔しまーす」」」 
「!? この声は」 
一応のノックを経てリト達のいる診察室に入り込んできたのは、
ララ・ナナ・モモのデビルーク三姉妹だった。
で、二人の有様を見たナナは毎度のごとくリトを締め上げる。
ララとモモは唯と御門の姿を見て呆然と立ち尽くしていた。

「お、お前ら、どうしてここに・・・」
「お前が呼んだんじゃないか!『御門先生の診療所にすぐ来てくれ』って、
こんな二人を見せる気で姉上とモモまで呼んだのか!!」
「ナナ、もしかしてこれは、
もしかしてではない、紛れもない罠だよ
モモの言葉を遮る電子音声がどこからともなく聞こえてきた。
同時に三人が開いたドアから6体のメカ蜂が出てきた。

951547:2014/07/27(日) 21:06:30 ID:ztFOFFEc0
それではDrミカドにその教え子よ、
私の城へ君たちをご招待しよう。
先ほどと同じ電子音声が中央の蜂から発せられた。

直後、6匹の蜂がリト達、の奥の御門と唯に向かって飛んできた。
「「危ない!」」
リト達もすかさず一匹ずつ蜂を捕まえたが、
残る2匹は御門と唯に近づいてしまい、
2人とも当然のことながらろくに抵抗できず、
2体の蜂が出した針に首筋を刺されしまう。
「なっ!刺した!?」 
直後、刺した蜂が眩い閃光を発した。
光が収まった後には、唯と御門はおらず、
刺していた蜂の残骸だけが地面に落ちていた。

「唯と先生が・・消えちゃった・・・」
「城に・・・連れて行かれた?」
「・・・・古手川――!!御門先生――!!」

952547:2014/07/27(日) 21:08:52 ID:ztFOFFEc0

とある山の地下深くに人、それも宇宙人の手で築かれた居住地があった。
その一角の小部屋、
唯と御門はここに飛ばされていた。
目の前には褐色の肌をした男、
アテナー星人のジューン・メアリース、
唯と御門に肥満化ウイルスを仕込み、診療所に機械仕掛けの蜂を放った男がいる。
精悍とも言える顔つきだが、その濁った目は寧ろ小賢しさを匂わせている。


「Drミカドとその教え子さん、
私のウイルスはどうでしたかな?」
「・・・ええ、最悪だったわよ」
「ど、どうして私と先生にこんなことを・・・」
唯の涙混じりの問いにジューンが即答する。
「デビルークの姫たちに対する恫喝と貴方との交渉の準備」
「そしてアテナー星人用のウイルスを調合するため実験を兼ねてのことだ」

「そのウイルスでアテナー星人をみな太らせて、
自分がアテナー星人を支配しようって訳ね・・・」
「その通りです、Drミカド」
「断れば更にウイルスを流し込む、了承すればこの装置で元に戻してやろう」
小部屋の隅を照らす明かりが少し強まり、置かれていた装置が見えてくる。
今の二人が余裕で入れる程のサイズの2つのガラスケースを中心とし、
そこから伸びる無数のケーブルが目を引く装置だ。

「この装置は、ケースに入れた生物を半生体ケーブルで接続して、脂肪を交換させる・・・」
「・・・まぁ構造の説明は後回しにして、かいつまんで言えばこの装置を使い、
そこの教え子さんを犠牲にすれば、貴方は元の体に戻れますよ」

「じゃあ、彼女の分を私に移しなさい」
「交渉にしても恫喝にしてもまずはそこからよ」
「!!」
「それは出来ませんな、元の美貌のままで貴方には協力者でいてほしい」
「地球の言葉にありますよね、そう
「『取らぬ狸の皮算用』、ですか」 「!?」 
「この声は・・」 御門が気づく。
「・・・助けに来てくれた・・・」 唯も気づいた。
「わざわざ飛び込んでくるとは、『飛んで火にいる夏の虫』よ!!」

それを言うなら、『虎穴に入らずば虎子を得ず』である、
もっとも、デビルーク3姉妹とお静の4人にとっては
ここは虎穴などでは無いのだが(付いてきたリトはともかく)

さてララ達に挑みかかったジューンが引導を渡されるまでの数十秒の間に、
彼女たち5人がここに来れた経緯を説明しよう。
診療所に来た機械仕掛けの蜂には、針で刺した対象を転送する(使い捨ての)装置が
内蔵されており、これにより唯と御門はここに飛ばされたのだが、
ララとモモが、捕まえた蜂を調べて、
装置にインプットされていたジューンの城ことアテナー星人の住処の座標を突き止めた。
そして、据え置き版ぴょんぴょんワープくんでここまで来たのだった

953547:2014/07/27(日) 21:11:21 ID:ztFOFFEc0

数分後には叩きのめされた上で縛られたジューンが部屋の隅に転がされていた。
これでひとまず危機は去った、しかし
「これからどうすんだよ・・二人とも・・・」 
ナナが唯と御門の方を見る、
そう、結果である変わり果てた二人の肥満体はそのままである。

(どうすれば、いいんだよ・・・)
目をそらしたリトは、ジューンが用意したあの装置を見つけた。
「・・・あれでウイルスを作ってたのか」
「いえ、あれは何でも脂肪を移す装置らしいのよ」
「・・・じゃあこれを使えば何とか出来るんじゃあ・・・」、
御門の返答を聞いたリトがとっさの思いつきを口にした。
「いや、それじゃあ被害が広がるだけよ」
「そ、そうですよ、この装置も解析してみれば何か手がかりが・・・」
唯が指摘し、モモも別の案を出したが、
「 よっし!私はやるぞ」
「操作は任せてね」
「ララさん、私もお手伝いします」
「・・・私も手伝いますよ(泣)」
ララ達3人に押し切られる形で意見を変えた。

賛成 4(ララ・ナナ・モモ・お静)  
反対 3(御門・唯・リト)
こうして、賛成多数で例の装置、
ケースに入れた相手の間で脂肪を交換する「ぶくぶくトレードくん」
(命名ララ)の使用が決定されました。

954547:2014/07/27(日) 21:17:47 ID:ztFOFFEc0
それから一時間後、

「本当にありがとう・・・」
「それにゴメンなさいね、私のせいで巻き込まれた様なものだし」
深々と頭を下げる唯と御門、
4人の献身のお陰でまだまだ3桁越しとはいえ、
かなりの減量を遂げられた。

「気にしないでくれよ、私は好きでやったことだからな!」
無かったハズの胸を張るナナ。
すると、ハンドボール大の双球がぶるんと弾んだ。
まず彼女が真っ先に18kg受け入れた、
二人を助けたかったのも確かだが、同時に
( 太ればムネも大きくなるよな!)
とも考えてのことだった。
考え通り、ペタンコだった胸は普乳を通り越して巨乳と言える程になった。
しかしお腹周りも同じ位大きくなり、
ポコンと軽くだが出っ張ってしまってる。
腕と脚もむっちり、いやぶっくりと太くなってる。

ナナ・アスタ・デビルーク 151cm 45kg 68・54・77
→63kg(+18kg) 90・76・87

(なお全員、ペケによる服のサイズアップがされているので、
今の体でも着れてはいる。)

「モモも協力してくれたしな!」
「 え、ええ」
(ホントは嫌だったけど、あなたも引き受けたのに私だけがしないわけには・・)
モモも渋々ながら承諾、ナナと同じく18kgを引き受けた。
元からあった分、ナナよりも胸の増量具合は少なく見える、
逆にお腹周りの増量が引き立っているのが悲しい。
その出っ張り様は、小ぶりながらも、太鼓腹とも言える程だ。

モモ・ベリア・デビルーク 151cm 43kg 78・54・78
→61kg(+18kg) 91・81・88


ズテーン! 大きな物音がして、全員がそちらを向く。 
お静がこけたのだ、彼女は15kg引き受けたのだが、
そのために体を動かしづらくなってしまってるのだ。
(ナナとモモはデビルーク人特有の筋力があるので大丈夫だが)
「お静さん、大丈夫ですか?」
「いえ、これ位大丈夫です! 先生と古手川さんを助けるためですから!」
元気のいいことを言ってるお静だが、立ち上がるのにもよろけている。
大根足になってしまった脚は歩くたびに、股がこすれてしまい、
桃の様なお尻に、それ以上に大きくなった胸も
ことある毎に弾んで動くのには邪魔になる。
後、お腹はポコンと突きでて、
顔も丸く膨れてるが、これは動き云々には関係無い。

村雨静 159cm 49kg 82・56・81
→64kg(+15kg) 98・78・92


「それに私達が引き受けた分だけですと・・」
「 そうだよなぁ、流石にあそこまでは・・・」
「リトさん・・・ご立派です」
3人の視線は後方の、今の自分たちよりも遥かに太った少女に向けられる。
何故かサイズのあった男物の服を着ている、その可愛らしい丸顔には
リトの面影がある少女、そうリコである。

955547:2014/07/27(日) 21:20:16 ID:ztFOFFEc0
「いや、オレにはこれ位しか出来ないからな」
「確かにこれはリトさんにしか出来ないことですね」
リト自身は普通に移してもらうつもりだったが、
「リコちゃんに移しても、
元のリトはそのままだと思う!」というララの思いつきを実行したのだ。
盛大に60kg移し、(まず、試しに10kg移し、
確認してから50kg移した)
その結果が今の唯と御門と同等の肥満体だ。
特に胸とお腹が重点的に太っている、いわゆるリンゴ体型だ。
お腹に乗っかりながらも、ハリを持って飛び出ている胸は
大きさにしてバスケットボール程はあり、
その爆乳は元が男だとは到底思えない。
お腹も胸と同等のサイズをもって丸く綺麗に突き出ていて、
遠目だと3つ目の胸にも見えてくる。
これだけ大きければ、色々垂れてしまいそうだが、
装置によって急速に吹き込まれたものだからか、パンパンに張り詰めていて
リンゴ体型なこともあって、本当に風船のようだ。
お尻はお尻でメートル越しで、脚も丸太の様な太さだが、
胸とお腹周りに比べると、明らかに小ぶりだ。
顔は前述した通り、元の顔立ちを保ったまま、丸く膨れている。

夕崎リコ 163cm 52kg 85・55、5・84
→ 112kg(+60kg) 127・125・107


「いや、ホントは全部移しても良かったんだけどな・・・」
で何故そうしなかったというと、
「途中で壊れちゃったんだよね」
「ぶくぶくトレードくん」こと「生体間脂肪移動システム」(正式名称)は、
一度に50kg以上脂肪を移すと故障してしまう様になっていた。
なおララは装置を操作していたので、
彼女だけ元の体型のままである。

956547:2014/07/27(日) 21:24:54 ID:ztFOFFEc0
「あの男はあの装置で私を元に戻すつもりだったけど・・・」
ホント『取らぬ狸の皮算用』だったわね・・・」
そう言う御門は装置による影響で、シルエットからして大きく変わっている。
全身にほぼ均等に、ある意味バランス良く脂肪が付いている。
その中で胸は2回り程大きく、頭よりも大きくなって
より深くなった谷間を形成している。
お腹は出っ張っているというより、ドラム缶の様に横に大きい印象だ。
手足も元のラインを保った上で、指先やつま先までパンパンに膨れている。
胸とは逆に、顔にはほとんど脂肪がついてなくて、元の端正さが引き立っている。


御門涼子 171cm 59kg 95・58・91
→119kg(+60kg) 130・98・123



「・・・軽くしてくれて・・本当にありがとう」
「でも、まだ重いだろ?」 「!! ハレンチなこと言わない!!」
リコの気遣いに、ついツンとしてまう唯だった。
「良かった、いつもの唯だ♪」 
「これは確実にリトさんのお陰ですね♪」

リコ達の献身のお陰で、唯も
まだまだ3桁越しだが、確実に減量している。
御門と同じようにシルエットからして大きく変わっている。
元から肉付きの良かった胸と下半身がとりわけ肥大化した洋ナシ体型だ。
そんな下半身は木の幹の様な太さと、肉の柔らかさを併せ持っており、
胸もスイカ並の大きさをもって、飛び出している。
お腹はお腹で大きい、子を宿したかの様に張り詰めながらも、、
柔らかくもあり、下腹はスカートに乗っかっていて、特大のマフィントップを形成してる。
顔も真ん丸くなって、赤くしてることも相まって、
リンゴの様である意味とても可愛らしい。


古手川唯 162cm 51kg 88・59・87
→116kg(+65kg) 126・103・124


こうして、分不相応の野望がもたらした騒動もひとまず終わりを告げ、
リコ達は家に帰るために歩き出したのでした。

957547:2014/07/27(日) 21:26:54 ID:ztFOFFEc0
「てっ、歩きで帰るのかよ!」
リトの指摘にモモが返答した。
「まずあの蜂は解析する時に全部分解してしまいました、
反重力ウイングは・・・その・・・『リコさん達を運ぶのには』!
重量オーバーですし、ぴょんぴょんワープくんは人数オーバーで」
「ああ、分かったよ・・・まあ、歩きでも帰れる距離だし
ダイエットの手始めに丁度いいしな」
「あれぇ、『夕崎さん』は『結城くん』に戻れば
元の体型に戻れるじゃないの?」
いつも通りの飄々さで、御門はリコに話しかける。
「いや、付き合いますよ」
「そ・そ・・そんなこと言って、どさくさに紛れてハレンチなことするつもりじゃないの?」
「そんなつもりないって!」
これまたいつも通りのツンを見せる唯。
そのやり取りを見ているララたち4人の表情は
満面の笑み2つに、しかめっ面に、微笑み。

体型は変わっても、そう変わらないやり取りをしながら、
和気あいあいとしながら、帰路についたリコたち、
丸い体の彼女たちを、空に出た丸いお月様がじっと見つめていた。

958538:2014/07/28(月) 00:31:58 ID:S6rHBHhU0
651さん そういっていただけるとこちらも嬉しいです。651さんの作品も以降の展開楽しみにさせていただきます。
547さん 感想ありがとうございます。このSSはレムリアの種という題名で2回目のアレンジです。
ピクシブに載せたのが1回目のアレンジです。まだ誤字脱字が…
ゴーカイヒロインも太らせたいですね。中盤揉まれまくってたルカのおっぱいに絡める形で大体の流れは出来てはいます(パワレン版イエローのフィギアのロケットおっぱいを触りながら)

959 ◆t3E9hfR0Bc:2014/07/29(火) 00:06:01 ID:vZMdUGDQ0
皆様投稿お疲れ様です!
私も29日ですので投稿しますね。

ttp://www1.axfc.net/u/3286440.zip
パス:himanka

いつも通りの駄文ですが、宜しければどうぞ。

960名無しさん:2014/07/29(火) 18:43:05 ID:H6joUumg0
乙でしたー
久々のfateもので嬉しいぜ!版権キャラのいいところはビフォーアフターが想像しやすいところですなあ

961名無しさん:2014/07/30(水) 07:23:00 ID:c1b3JROk0
乙乙
毎月の29の日が俺のオアシスとなっているぜ

962名無しさん:2014/07/31(木) 09:17:04 ID:iTyBU.MU0
>>954
乙!!
書けそうであれば後日談的ものを所望したいッス。

SSは書いても書いても自分で読み直して首をひねるようなものしか出来ないからほんと書ける人達凄いわ。

963名無しさん:2014/08/01(金) 11:19:18 ID:CCf2TbRY0
538さんのボウケンジャー肥満化が素晴らしかったので、同じ特撮である仮面ライダーガイムの仮面ライダーマリカこと湊耀子の肥満化小説を書いてみました
初めて書いた小説なので下手ですがよろしくです。

禁断の果実の栄養分
「お呼びでしょうか?プロフェッサー」
巨大企業ユグドラシル・コーポレーション、この企業の日本支部所員である湊耀子はこの施設の科学者であるプロフェッサーこと戦極凌馬に呼び出されていた
戦「よく来てくれた湊くん。」
湊「いえ、プロフェッサーのご命令とあればどこへでも出向きます。」
戦「ハハッ、嬉しいね〜。ところで湊くん、君はヘルヘイムの果実を人間が食べるとどうなるかは知ってるよね?」
湊「はい、ヘルヘイムの実を食べた者はインベスと化し徐々に自我を失っていき最後にはただの怪物となってしまいます。」
戦「流石湊くんだ!よくできましたと誉めておこう。」
湊「いえ、めっそうもございません。」
戦「だがな湊くん、ヘルヘイムの実を人類が食べても安全にすれば、僕たち人類は更に強大な力を手に入れる事ができるよね?」
湊「…まさか、可能なのですか!?」
戦「残念ながらまだ実験段階なんだけどね、あとは被験者が揃えばすぐにでも実験が始められるんだよ。」
湊「つまりここに呼んだ理由は、私にその実験のモルモットになれと…」
戦「頼むよ〜湊くん♪これは人類の大きな一歩となるんだから、ね?」
湊「それがプロフェッサーの願いとあらば、お受けいたします。」
戦「ありがと〜♪流石はこの僕の一番の部下だよ♪」
湊「しかしプロフェッサー、インベス化の危険性は大丈夫なのですか?」
戦「そこに関しては安心したまえ、インベスにならないように果実の栄養分だけを抽出した物を用意しているから。」

・・・数時間後・・・

湊耀子は戦極凌馬の実験室にいた
湊「ではプロフェッサー、一体どのような形で抽出した果実の力を人間に?」
戦「まぁまぁ湊くん、その前にジュースでも飲んだらどうだね?」
戦極凌馬はそう言うと小さめの紙コップに入れたレモンジュースのような飲み物を湊に差し出した
湊「ありがとうございます。では…」
そう言うと湊は何の疑いもせずその飲み物を一気に飲んだ。すると…
湊「んっ…なにっ…これっ…!!」
湊の身体に異変が生じた。真夏の太陽にでも照りつけられたかのごとく全身が燃えるような暑さに覆われた
湊「からだが…あついっ!!」
そして更なる異変が現れた。なんと湊の身体が風船に空気を入れるかのごとく膨らんでいく…いや、太っているのだ
湊「なんでっ…からだがっ…!!」
湊の身体はどんどん膨らんでいき、スカートも破け、ついにはスーツのボタンも弾け飛んだ
太るのがなんとか治まってきたころには着ていた服も下着も湊の身体の膨張に耐えきれずほとんどが破けて、湊はほぼ裸のような状態になってしまった
湊の身体はパンパンに膨れて元々そんなになかった胸はまるで大玉のスイカでも入れているのかと思うくらいに肥大化し、お腹周りはそれよりもはるかに大きく、そしてだらしなくなっていた。太ももは以前の湊のウエストくらいにまで太くなっている。幸い、戦闘のために元から身体は鍛えていたので、激太りしたものの自立はできている
湊「プロフェッサー…これは一体…!?」
戦「湊くん、実は君に最初に渡したあのジュース、あれはヘルヘイムの果実の栄養分を抽出して人間が飲めるように改良した飲み物なんだよ。」
湊「では…これが実験の結果…」
湊は改めて変わり果てた自分の身体を見て驚愕した
戦「湊くん、残念な結果だったけど命があるだけでも良いと思っておきなよ♪」
湊「プロフェッサー…」

その後、湊は前線で戦うことはなくなり、代わりに戦極凌馬の助手として様々な実験のサポートを行っていった
しかし、前線に出なくなり身体を動かすことが極端に減った事とヘルヘイムの果実の効果なのか食欲が爆発的に増加して更なる激太りを招くこととなった
最初は変わり果てた身体を嫌い努力して痩せようとしていた湊だったが、日に日に増加する食欲に耐えられなくなり諦めたようだ

…本当はマウス実験の段階で大方こうなることは分かっていたが、戦極凌馬の趣味で湊が太らされたことなんて湊自身は知る由もなかった

964547:2014/08/04(月) 00:18:49 ID:wmL63qqI0
>959 毎月乙です! 
それとpixivでの肥満化作品数の100突破おめでとうございます。

>962 そう言ってくれるといるとSSの書き甲斐があるってもんですよ!
、期待に答えられるかは分かりませんが
後日談は今月中には投稿してみます。

>963 あなたも乙です
特撮の肥満化って自分で考える分には「これは無いなぁ・・・」って思えるのに
他人のSSで見る分には「これもアリだな、というよりむしろイイ!」って思えてくるんだよなぁ・・・

自分も流れに乗じて投稿します。
「D・プログレス」 ようやく完結です。


間に「トラブる」を挟みながらもD・プログレスは果たされ、
即席のリフトが伸ばされ、リーファ、
それにドリル・ハルバードから出されたディーア、デイーウ、ディーオのデザイアンの3人が地上に戻ってきた  
どういうことか、ディーウだけ目をグルグルと回して倒れ伏している、
しかし口元で笑みを浮かべている。
「ふへへ・・・ぶつかるたびに・・ブルブル、ボヨボヨって・・・」
ケースに少し余裕があったために、回転のさいに思いっきり揺さぶられてしまったのだ。
・・・本人はその際の感触を楽しんでたようだが。
「私が突っ走ったばかりに、ゴメンね、ディーウ・・・」
「ディーア、こういうことを起こさないためにもちゃんと指示に従いなさいね」
リーファは何も言わずに微笑んで3人を見ていた。
・・・いやその目は笑ってなかった。

「 それじゃあ皆さん、後はよろしくお願いします!」
「 D・プログレスの時になったらまた呼んでください」
リーファはその微妙な笑顔のまま言い切り、
3人のデザイアンを引き連れて(そのために実際の足取りは遅めだが)
慌ただしく去っていった。

965547:2014/08/04(月) 00:20:40 ID:wmL63qqI0
後始末を押し付けられることになったサポート班は
リーファの行動に呆気に取られていた。
特にあの若い隊員は少し怒ってすらいた。
「・・・」
(自分たちの代わりに後始末をやっていけとまでは言わんが、
いくら何でも丸投げは無いだろう)
そう思っていた所に隊長がボツリと言った。
「・・・あの3人がキューブで太った分は12時間経過すれば、消滅する」
「だったら、尚更 !」 隊員は思い出した、
「D・プログレス」の前の三人の有様を、感情の感じられないあの姿を
「もしかして、感情も一緒に消えてしまうですか・・・?」
「そうらしい、リーファ氏が言っていた」
「・・・仕事の時だけ、太ってる時だけ感情があるってどうなんでしょうか・・・」
「私には分からん・・・しかしこれは言える」
「そのことで一番悩んでるのは、リーファ氏だろう」

それから、ディーア達はD・プログレス達成の
小さなパーティーでの飲み食いを楽しんで
深夜にリーファの自宅である一軒家に帰った。
D・プログレスとパーティーで疲れたデザイアンの3人は特大のトリプルベッドにその巨体を沈ませていた。
最も目を覚ます朝には余分な脂肪のない、
『余分な感情』も無いデザイアンとしての本来の姿に戻っている・・・

リーファは自分の机に力なく座り込んでいた。
「今日のディーアのミスは痛かったな・・・私の指示も悪かったけど」 
不器用ながらも仲間を気遣う心も、
「ディーウも姿見を頼むなんて、筋金入りのデブ専ね・・・」
好きな自分になろうとする心も、
「その点ディーオはD・プログレスに専念してて・・・」
自分の仕事を成し遂げようとする心も、
      みんな消えてしまう。

「私間違ってたのかな」その一言を呟いたリーファは
机に突っ伏し、疲れからそのまま眠りに落ちた。
その閉じた目から一筋の涙が流れ落ちた。

966547:2014/08/04(月) 00:23:23 ID:wmL63qqI0
そのまま時間は流れ、
窓から差し込んだ朝日がリーファの目を覚ました。
目覚めた彼女は真っ先に見たのは、
自分を待っていたであろうデザイアンの3人。

寝ぼけ眼でも分かった。
3人の体は、本来の年相応と言うにはやや幼い肢体に戻ってることが、
そしてその瞳には三者三様の感情が見えることが。
「あれ、体は戻ってるのにどうして・・・」
「それが・・・元に戻りきってなかったりして・・・」
良く見てみると、確かに本来の肢体には戻りきってなかった。
ディーアの胸はパジャマのボタンを弾き飛ばすほどに盛り上がっていた。


「リーファさんは私たちを、体に脂肪が付いてると自我を持つようにしたんでしたよね」
「それは昨日のパーティーで食べた分で付いた脂肪でも良かったってわけ」
「まあ流石にここまで太りやすいとは知らなかったけど」
デイーウはぽっこりと出っ張っているお腹を撫でている。


「どうやら、キューブ以外の食物を口にすることを想定しなかったようですね、
・・・私達が自分の意思で食べるようになることもね」
リーファからは見えないが、デイーオのお尻はパジャマのズボンをパンパンに押し上げている。

「しかしこの条件、私は大歓迎だけど、太るのが嫌なディーアにはキツイんじゃないかな?」
「実を言うと・・・バランス良くならもう少し太ってもいいかな?って思ってるんだ」
「ははは、言ってくれるじゃん」
「 私は現状維持を試みるわ、まあそう言ってる人ほど太ってしまうけどね」
「ディーオ、それ自分で言うことじゃないでしょ」
「フフフ、ごもっともね」

三人のデザイアンの談笑、それを聞き届けたリーファが呟いた。
「・・・感情があるってことは、苦しいとか辛いって思うことにもなるけど
それでもいいの?」

「確かに今日みたいな目に会うのは嫌だけど、そんなことも思えなくなる様になるのはもっと嫌ですよ」
「それでも太ることが好きな自分に嘘はつけないんだな、これが」
「D・プログレスのために造られた私達だけど、それだけのために生きる道理は無いはずです」
「だから」「そのためにも」「ですから」
「「「リーファさん、これからもよろしくお願いします」」」
三人のデザイアンの言葉に
リーファは大粒の涙を零しながらも満面の笑顔を返した。
「うん! それじゃあやろうか3人とも!」
「「「はい!」」」
「「「「デブ・プログレス!!!」」」」


これにて完結です、
しかしリーファ達のデブ・プログレスはこれからだ!!(丸投げ、もしくは打ち切り)

967538:2014/08/06(水) 01:12:27 ID:2c.zH5Bc0
>963 
お疲れ様です。乱気ですなぁ
でも最近のプロフェッサーなら何やらかすかわからんですから\(^o^)/

968 ◆t3E9hfR0Bc:2014/08/08(金) 00:13:37 ID:6LxoAH1.0
一応8月8日はデブの日ということで。
今回制作した双六は、しゃんでら様に協力して頂きました!
この場を借りてお礼申し上げます。
本当にありがとうございました。

ttp://www1.axfc.net/u/3292152.zip
パス:himanka

雑談所に間違えて書き込んでしましましたorz
中身は一緒ですので・・・

969名無しさん:2014/08/08(金) 07:24:40 ID:MFDQBNlI0
デブの日なんてあったのか、知らなかったw
お二方共に乙!帰宅後の楽しみが増えたぜ!

970547:2014/08/08(金) 09:08:50 ID:/OMhK0fA0
乙です! 
肥満化ゲームの新バージョンとは妄想の幅が広がりますなぁ・・・

このデブの日に乗じて自分も投稿させていただきます。

先月の「モモキュンソード」での大食い肥満化、
その素晴らしさに耐え切れずその部分を勝手に文章化してみました。
・・・こういうのって、アリなんだろうか(今更)




播磨の国

「すごーい!大きな町!初めて見るものばっかり!」
初めて見る大きな町にはしゃいでいる少女、
彼女こそ桃から生まれた桃子だ。
三千桃(みちぎのもも)の欠片を狙う鬼を退治するために
確かな決意をもって仲間達と共に旅に出たのだ。

「ここが人間どもの世界か!」
「何ともにぎやかな所じゃな〜♪」
同じく、初めて見る人間の町にはしゃいでる少女がいた。
胸当てと下履きだけの露出の激しい格好だが、
何故かマントを羽織っている。

彼女は桃子達の敵、鬼一族の王邪鬼王が一子、鬼姫だ。
人間界に興味を持つ彼女は、
欠片のために出撃する部下に無理矢理ついてきたのだ。

人のために戦う桃子と鬼の王女の鬼姫、
2人の少女はこの町で対峙する・・・




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