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【オリスタ】メゾン・ド・スタンドは埋まらない【SS】

77第2話 ◆PprwU3zDn2:2016/09/09(金) 00:20:31 ID:YvCbu4cA0
蕎麦は美味い。喉越しが良い。天ぷらもサクサクで最高だ。だが量が多い。多すぎる。

天は1時間かけてようやく蕎麦の山を胃袋に収めることに成功した。胃袋は破裂寸前であった。
大盛に挑んだ友人達は腹を風船のように膨らませてギブアップの意志を表明していた。
咲良達女性陣が大丈夫かと心配そうに聞いてきたので一応大丈夫だと天は答えた。
他の男性陣は苦しさで声を出せる状態ではなかったようだが。

天と仲間達はおばちゃんに礼を言うと食堂をあとにした。この後の予定は特に決めていなかったが
男性陣がご覧の有様だったので男達を車に乗せて家に帰すこととなった。
咲良も一緒に車に乗るという。天は死にかけの友人達を車に乗せ、
そのまま車を見送ることにした。エンジンがかかり車が発進する直前。車の窓が開き
助手席に乗っていた咲良からこんなことを言われた。

「天、『例の箱』は寝室に置いといたから!ちゃんと『配る』のよ!」

「おうわかった!じゃあな咲良、また後で電話するから!」

咲良を乗せた車は門をくぐり、アパートを去っていった。


例の箱というのは天の両親が引越し当日になって天達に渡してきた段ボール箱である。

両親曰く、「引越しをしたらご近所さんにはちゃんと挨拶をしておきなさい。
粗品はお父さんが用意したから、アパートの皆様に配るのよ」だそうだ。

粗品は普通タオルや洗剤の詰め合わせ等を送るものだと天は思っていたが
両親が渡してきたのは大型テレビが入りそうな大きな段ボールであった。
しかも中に何が入っているのかは分からないがとにかく重い。
大きな鉛でも詰め込んでるんじゃあないかという位の重量だったので
部屋に運びこむ際も男衆に数人がかりで何とか運んでもらったのであった。

(親父はカメユーデパート勤務、昨日デパートから在庫品を嬉しそうに持って帰ってきたから
嫌な予感がするんだよなあ……何入ってるんだあの箱……?)


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