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【NW3rd】彼らは未来をつかみ取るようです【リプレイ】
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それにほかの国の歴史を見ても、「民主主義を採用した国がすべて民主主義の思想を実行した」ということはない。
事実、袁世凱の時代から百年以上経った現在でも、中国は未だに中国共産党による一党独裁体制が続いており、選挙等による民主的な手段で政権が交代した事は皆無である。
あのソマリアも一度は民主制を敷き選挙もやったが、結果は部族主義と内戦を引き起こすだけに終わり、それから半世紀を経た現在も無政府状態である。
袁世凱だけに「民主革命を裏切った」と批判するのは、過剰なものいいであろう。彼がいなくても中国に民主主義は根付かなかったはずだ。
また、反対派を弾圧するというのはなにも袁世凱だけの行ないではない。袁世凱以前も袁世凱以後も、中国の権力者は反対派と議論したりはしない。反対勢力は力で倒す。それが中国史なのだ。
袁世凱だけに「西欧人であれ」と求めるのは酷だろう。
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ご先祖様?
袁世凱の生まれ故郷である項城県のすぐ西にあるのが河南省は周口市の商水県で、ここは三国時代の群雄、袁紹・袁術の故郷である。
同じ「袁」姓であることから何らかの繋がりがあるのかもしれない。本当に汝南袁家の末裔なのかも。
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曹丕そうひとは、三国志の人物。
英雄・曹操の息子で、魏の初代皇帝。
字は子桓。
諡は『文帝』。
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【来歴】
【公子時代】
187年に、曹操の三男として誕生。
生まれた当時は母が側室だった為、庶子という立場だった。
しかしながら才は幼い頃から非凡であり、幼くして文章を巧みに書き、剣術や馬術にも秀でた文武両道の人物だった。
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そして197年。当時、曹操は西方にて張繍・劉表の連合軍と戦っていた。
しかしその張繍は一度曹操へと降伏した。おりしも東の呂布、東南の袁術との戦いで手を焼いていた曹操は彼らの降伏を喜び、その拠点・宛城にて彼らを迎え入れた。
ところが、曹操が張繍の叔父の未亡人と密通したため、大激怒した張繍は謀反を起こした。
油断しきっていた曹操軍は壊滅し、従軍していた曹操の第一子・曹昂が戦死してしまう。
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これで激怒したのが、曹昂の養母で曹操の正室だった丁夫人。
彼女は幼くして実母に死に別れた曹昂を愛しており、女の色香に迷った挙句に死に追いやった曹操を憎み、曹操と離縁した。
これによって、曹丕の実母である卞夫人が正室に立て直され、その子である曹丕は曹操の嫡子として扱われるようになった。
曹昂のほかにもう一人、曹鑠という異母兄もいたが、彼も病気で早世したため、晴れて曹操の第一後継者となる。
その後、曹操の下、副丞相となり、曹操の留守を守るようになる。
曹操から正式に太子に指名されたのは217年。
曹操が「魏王」になったのがその前年なので、「太子」という称号がついたのはこの年ということである。
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【君主時代】
220年にとうとう曹操が病没し、その後を継いで魏王に就任。
すでに漢王朝は有名無実のものとなっており、曹丕は規定コースを通って献帝に禅譲を迫り、皇帝の座に就いた。
これにより、光武帝以来二百年続いた後漢王朝は滅亡し、新たな国号を『魏』とした。
曹操=魏というイメージがあるが、曹操が存命していた頃は肩書だけとはいえ漢帝国の時代であり*1、曹丕の代で禅譲が起こった事で魏帝国は誕生する。
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一方、曹丕が漢帝国を滅ぼして魏帝国を立てたことに触発されて、劉備は漢帝国を引き継ぐ「漢帝国(蜀漢)」の皇帝を名乗り、かなり遅れるが孫権も「呉帝国」の皇帝を名乗る。
これにより、やっと形式の上でも三國鼎立を果たし、ようやく三国時代が始まるのである。
とはいえ曹操も関羽もすでに亡く、劉備も張飛も間もなく死ぬので、ここから三国志の面白さは急速に褪せていくのだが
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皇帝となった曹丕は、まず内政を整備し国土の安定を図る事から始めた。
それまで、人材を評判により推挙させていた「郷挙里選」を改め、人材を「中正官」が九つのクラスに分ける「九品官人法」を定めている。
また、官渡の戦いで唯一自分たちの味方になって助けてくれたとして豫洲の潁川郡を一年間免税している。
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一方、外政では呉に対し三度の大遠征を行うが、疫病の蔓延、呉の計略、川の凍結などにより三度の遠征のすべてに失敗してしまう。
これは軍事面のみならず、外交面においても著しい失態であり、ただでさえ面従腹背を繰り返していた東呉を勢いづかせ、孫権の皇帝自称を引き起こす事となる。
その後、226年に風邪をこじらせて肺炎に陥り、40歳の若さで逝去してしまう。
皇帝に在位してからわずか七年のことだった。
曹丕の後は息子の曹叡が継いだ。
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【人物】
幼い頃から優秀な人物だったと記されるが、非常に気難しい性格でもあったという。
好悪の念が激しい人物だったようで、司馬懿や陳羣など気を許した相手には身分を越えた親愛を示し、重職に付けた。
一方で過去に遺恨のある人物や気に入らない人物、肉親には非常に苛烈で、陰湿な逸話が多く残っている。
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《曹洪》
過去に金を借りようとして断られた恨みを根に持ち、何度か殺そうとする。
結局命は助けるが、所領に爵位、財産も一時没収。曹洪が復権したのは曹叡の代になってからであった。
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《于禁》
歴戦の将だが、関羽に捕まり命乞いをして生き延びた。
魏に戻った時、曹丕は表向き慰めるが同時に于禁の顛末を絵に描いてなじり、彼を憤死させる。
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《鮑勛》
清廉高潔な文官。
直言をズバズバ言うタイプで何度も曹丕と衝突していた。
それでも司馬懿や陳羣が勧めるので御史中丞に渋々任命したりしていた。
ある日劉曜という人物が罪を犯したので免職するよう上奏すると、その劉曜に「鮑勛は過去に罪の見逃しをしている」と上奏し返されてしまう。この上奏を受け曹丕は鮑勛を投獄。廷尉の高柔は懲役刑、三官は罰金刑が妥当だと判断するが、この判断にも曹丕はキレて三官を逮捕してしまう。その後も前述の高柔をはじめ鍾繇、華歆、陳羣など名だたる重臣が鮑勛の父鮑信の功績*2などを挙げ弁護するも曹丕は処刑を強行する。
その20日後に今度は曹丕が病死するので、「もっと早く曹丕が死んでいればもう少し処刑が遅れていれば鮑勛は助かったのに」と嘆かない者はいなかったとか。
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以上の様な逸話が多く残っており、曹丕の性格は冷酷で神経質だったとされる。
しかし、幼少期から権謀術数が交錯する宮廷で育ち、なおかつ後継の座を争う兄弟が二十人以上いるという環境で育てば、ここまで苛烈になるのも頷けなくもない。
陰険陰湿といっても、歴史には彼ぐらいのは普通にいる。むしろ曹操が明るすぎるぐらいであろう。
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【九品官人法】
曹丕が始めた後漢王朝時代とは異なった新しい官吏登用法。
漢代の人材発掘システムは、人々の推薦で行われる「郷挙里選」だった。
これは地方官や名士が「この何某は頭が良く、忠誠心に満ちています」「こっちの何某は勉強はよくありませんが武術の腕は一品です」と推挙し、任用されていくシステムである。
しかしそれによって後漢末期は、実績も中身もないのに虚名づくりに躍起になる人間*7、実務能力はなく儒教的な徳目ばかりの人間がはびこるようになった。
そればかりか、郷里で推挙する地方官や名士、そして地方豪族のもとに「推挙してください」と頼み込む人間が増え、賄賂を贈るなどやりたい放題し始めた。
曹操が実務能力を求めて出した求賢令も、効果を挙げているとは言い難い状況であった。
曹丕が定めた「九品中正」とは、公平な「中正官」が人材を見極めて九つのクラスに区分し、虚名や徳目、地方有力者(豪族)の利権から分かれた、「能力主義的な人材発掘」を進めることにあった。
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【功績と失態】
外政で3度の遠征失敗という汚点こそあるが、彼が重視した内政面においては多くの功績を残している。
国内の法制度を制定し、内政の諸制度を整え、後漢衰退の原因となった宦官や外戚の台頭を防ぐ整備を敷くなど、後漢の失敗を鑑みた政策を多く実行している。
曹丕の代で行われた内政の充実は、彼が統治している間は諸葛亮ですら下手に北伐を敢行できないほどだった。
しかし、曹丕の在位が七年と短かった為に、発足した魏国の基盤を築くには不充分でもあった。
ここでの内政の不充実が魏王朝の寿命を縮める結果に繋がったという見方も強い。
(ただ、漢の高祖劉邦も二代目の恵帝劉盈も在位年数は七年だったし、生前譲位したが唐の太祖李淵の在位年数も八年なので、短すぎもしないが……)
また、親族衆の力を削ぎすぎたために後に司馬一族の台頭を親族衆が抑えられなかったとも見られている。
曹叡まではよかったが、その跡を継いだ曹芳は血筋すらはっきりしない。
曹真の息子である曹爽が後に司馬懿に敗れて曹一族が権勢を失い、司馬氏の簒奪の途ができてしまう訳だが、元々曹爽自身親族衆ではあってもそこまで近い親族ではなかった。
親族衆でさほど血縁が近くなく能力的にもイマイチな曹爽が最有力だった時点で、曹一族の力がいかに落ちていたかを示している。
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魏の三代皇帝は父母不明なんだよな、、、
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【名君か簒奪者か】
後世での評価は酷評が多いが、一方で人格的な問題を改めれば為政者としての長所もまま多いため、長生きしていれば相当な名君になっただろう、というような評価も多い。
実際に曹丕が在位中、国内で大きな反乱などが起きていないことからも、曹丕の内政は概ね成功しており、治世をもたらしていたと言える。
曹丕の皇帝の諡、文帝の『文』とは政治に優れた君主に与えられる事が多い諡であり、曹丕の内政での功績を示している。
しかし、漢王朝の再興を目指す劉備が正義という見方が強い流れから、禅譲を強行した曹丕を簒奪者として悪とみなす考えが多いと思われる。
実際、彼が在位したのはわずか七年という短い期間であり、大きな功績を残すには時間が無かった。
彼が早世さえしていなければ、曹操をも超える名君になっていたという可能性も捨てきれないのである。
まぁ可能性という点では暴君になる可能性も当然否めないが。
とかく暴君という類の人種は強欲や陰湿であり、更に猜疑心の強い人間がなってしまう事が多い。
曹丕は後者の陰湿かつ猜疑心が強いがドンピシャで当て嵌まっている。
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曹叡の父親説
曹丕の長子で2代目の魏皇帝である曹叡は、正史「三国志」において、239年に数え36歳で死んだ、とされている。
そこから逆算すると彼の生年は204年となるが、204年の8月までは、まだ母である甄氏は袁紹の息子袁煕の妻でだったのである。
曹丕に見初められて妻になった直後、妊娠が発覚し、産んだ子供が曹叡だった。
ここから、曹叡の父親が実は曹丕ではなく、袁煕だったという説が出てきた。
当然ながら当時に父親を判別する手段などがある訳でもなく、間違いなく曹叡の父親が袁煕であるという確証こそないが、曹丕の実の子だという確証もなかったのである。
それにより、猜疑心の強い曹丕の癪に触れ、甄氏との不和に繋がったという説である。
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だがこの説はそもそも近代(中華民国時代)の史家である盧弼が初めて唱えた説であり、その論拠も
「曹叡は最初曹丕に冷遇されていたのは、多分実子じゃなかっただったに違いない!」「証拠は『魏略』に載ってるある文官(吉茂)に関する記述だ!」
というちょっと・・・いやだいぶガバガバなもの。
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それ以前には、正史の文帝(曹丕)記、明帝(曹叡)記にある「220年、数え15歳の曹叡が武徳侯に任じられた」という記述から、206年に生まれたと逆算するのが一般的で、死亡年の矛盾は単に陳寿の記載ミスだったとされていた。
また曹叡が実際に204年内に生まれたと仮定した場合、どう考えても計算が合わないことは周囲にモロバレなはず(なにしろ甄氏が曹丕の妻になってから、204年が終わるまでは4カ月もない)だが、同時代の史料にも曹叡の出自を疑わせるような記述は全くない。
つまりぶっちゃけ相当な暴論・トンデモ論の域を出ないのだが、なぜか現代日本では「隠された事実!」みたいに思われている節がある。まあそっちの方が物語性があるし?
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郭氏の陰謀説
史書の中には、文帝が体調を崩すと、郭氏は「体調が優れておられないのは、甄氏が呪いをかけているからだ」と讒言し、文帝が激怒した。という話がある。
その他にも、串刺しにされた曹丕の名が書かれた人形が甄氏の部屋から見つかり、曹丕の怒りをかった。(それを仕組んだのは郭氏)という話もある。
これらに関しては後代の書であるため、創作である可能性も高い。
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蒼天航路
乱世の姦雄として、どんな人材でも使う曹操に反するかの如く、異才であっても国家に背くのであれば処刑する怜悧な統率力を以って描かれる。
己の世について「奸雄の類が棲めぬ世だ!」と断言し、曹操亡き後に曹操を追わない気概を吐く。
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もうあの女もいらない
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銀河戦国群雄伝ライ
銀河戦国群雄伝ライ
広大な宇宙を支配していた神聖銀河帝国が崩壊し、各地の英傑が次代の覇者を目指して躍動する世界を舞台に、主人公・竜我雷が多くの仲間に支えられてのし上がっていく戦国群雄物語。スペースオペラを下敷きに、日本や古代中国の戦国要素を巧みにミックスさせた真鍋譲治の代表作。
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概要・あらすじ
270年にわたって広大な宇宙を支配していた神聖銀河帝国は、第十三代皇帝・光輝帝の崩御によってその命運を終えた。帝国崩壊による混乱のなか、いち早く名乗りを上げたのは元帝国左将軍・比紀弾正。強力な軍勢により、瞬く間に帝国の約半分となる北天を平らげた彼は、五丈国を打ち立てる。帝国の残る半分、すなわち南天は小国が乱立する状態にあり、比紀弾正の天下統一は時間の問題に思われた。
圧倒的な戦力で南天征圧を進める五丈軍。比紀弾正に仕える主人公・竜我雷も一個師団を与えられ、この大攻勢の先鋒を担った。だが、南天の女傑・独眼竜正宗が、それに待ったをかける。彼女は短期間のうちに諸国をまとめ上げて南天連合を結成すると、地の利を生かした巧みな戦術で数に勝る五丈軍を撃退したのだ。
やがて両陣は膠着状態に陥り、にらみ合いが続くなか、老齢の比紀弾正が病没。さらなる混迷と動乱を強める銀河で、竜我雷の覇業が始まる。
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竜我 雷 (りゅうが らい)
五丈国の平民上がりの軍人で、登場時は海兵団突撃中隊長を務めていた。五丈国が佐倉を攻めた際に、紫紋の父・阿曽主禅を討ち取る戦功を立て、その活躍ぶりなどが五丈国の四天王・狼刃の目に留まる。そして、狼刃麾下の独立四〇七七重機甲師団・師団長に大抜擢され、南天征圧など数々の戦で武勲を挙げ名声を高めていった。 やがて、五丈国の国主・比紀弾正が志半ばで倒れると、群雄が割拠し千々に乱れる銀河を、己の力で統一するべく歩み始める。並外れた悪運と胆力、銀河有数の剣の腕前を誇る豪の者だが、仁義に篤く、他人の助言や力量・功績を素直に受け止める柔軟な精神の持ち主。また、無学だが頭の回転は速く、要点の見極めに長けるため、迅速果断で思い悩むことは少ない。 そうした性格が多くの英傑を惹きつけ、竜我雷も彼らを大いに信用したことから、その結束は極めて強固になり、群雄割拠する銀河で一大勢力を築くに至った。プライベートでは女性を好み、権力掌握後は300人以上の女性を後宮に住まわせている。兵卒時代はどちらかというと女性を苦手とするタイプだったが、紫紋との結婚を機に払拭されたようだ。 その一方で、妻である紫紋、麗羅、楊尚香、綺羅の4人に対しては特別な愛情を抱いており、彼女らの不興をこうむらぬよう配慮している姿が窺える。
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紫紋 (しもん)
瓦解した神聖銀河帝国の将官で、帝国残党を取りまとめていた阿曽主禅のひとり娘。母親は神聖銀河帝国皇帝の息女で、皇家の血を引く最後のひとりでもある。竜我雷によって父親を討たれた後、五丈国の国主・比紀弾正に身柄を引き渡された。が、皇統の血筋に価値を見出さない比紀弾正は、厄介払いも兼ねて、彼女を竜我雷に下賜。 当初は父に直接手を下した仇として、竜我雷を憎んでいたが、彼のひととなりを知り、乱世の行く末を託すに相応しい人物であると認めると、次第に彼を愛するように。そして、竜我雷が南京楼の太守に任命されると正式に結婚し、出征で留守が多い夫を優れた内助の功で支え続けた。 物語序盤は敵国での虜囚の身という立場や若さが相まって、気丈な面が目立つ娘だったが、竜我雷を認めて以降はすっかり落ち着き、懐の深い穏和な女性として成熟する。竜我雷が他の女性を娶ったり、自分に子が授からず、第二夫人の麗羅が男児を出産した折にも妬むことなく、むしろ我が事のように喜んだほど。 そうした人柄により、他の夫人や家臣らの多くに愛され、慕われた。
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麗羅 (れいら)
五丈国の国主・比紀弾正が晩年に授かった娘。父親に直訴する竜我雷の姿を見かけて以来、彼に関心を持ち、何かと絡むようになる。権勢を誇る父に甘やかされたせいか、男勝りで奔放、感情を隠さない我儘な性格で、周囲を大いに困らせるのが常だった。だが、父の死後、骸羅の傀儡として自由を奪われた彼女は自分自身の無力さを知り、心底打ちのめされる。 その経験から心を改めた彼女は、傀儡の境遇から救ってくれた竜我雷に嫁いで第二夫人となり、後の皇太子・梵天丸を授かった。第一夫人の紫紋とは、紫紋が比紀弾正の虜囚となって以来の知り合いだが、当初は紫紋のことを見下しており、竜我雷を巡ってよく争っていた。 が、竜我雷夫人として同じ境遇に立った後は、紫紋の心の深さも手伝って、かけがえのない友人として親愛の情を抱くようになる。
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大覚屋 師真 (だいがくや ししん)
南京楼の豪商・大覚屋の長男。史書、経書、兵法、天文、医学などあらゆる学問に通じる全銀河屈指の天才戦略家だが、普段は酒と女に溺れる日々を過ごし、その力量を隠している。彼の本性を知る各国の要人はこぞって彼を招聘しようと試みたが、大覚屋師真は主を定めようとはしなかった。 そんななか、南京楼の新太守として赴任してきた竜我雷の許嫁・紫紋にひと目惚れしたことから、大覚屋師真は竜我雷と運命的な出会いを果たす。竜我雷に既存の型に囚われない新たな支配者としての資質を見出した彼は、弱小勢力に過ぎない竜我雷の友として、また軍師として仕える道を選択。その神算鬼謀を余すところなく発揮して、竜我雷の覇業における最大の立役者となる。
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大覚屋 英真 (だいがくや えいしん)
南京楼の豪商・大覚屋の次男で、放蕩者の兄・大覚屋師真に代わる跡取りとして周囲に期待されている。ただ、兄の才覚を承知している彼は兄に心酔しており、兄が全銀河を舞台に羽ばたく日を心待ちにしていた。大覚屋師真が竜我雷に仕官したのちは、大覚屋英真も経済顧問として重用されるようになり、竜我雷の覇業を経済的に後押しする。 しかし、南京楼に戦火が及び実際に戦争を経験すると、心境が変化。戦乱の回避のみを考えるようになり、北天と南天が天下を二分して支配する南北二朝制を主張するようになる。これは大覚屋師真はもとより竜我雷、羅候にとっても到底容認できないもの。 しかし大覚屋英真は兄を超えるため、持論に固執し続けるのだった。
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孟閣 (もうかく)
竜我雷が師団長として赴任した独立四〇七七重機甲師団の副師団長。冷静かつ勇猛、戦経験も豊富な強者である。当初は異例の出世で自分の上官となった竜我雷を信用していなかったが、南征での活躍を見て以後、心服するようになった。竜我雷からの信頼も篤く、筆頭武将として様々な戦場で活躍。 度重なる功績により、竜我雷が五丈王に即位した折には、大将軍に任命された。
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項武 (こうぶ)
南京楼の近くに拠点を構え、父・項焉と共に海賊行為を行っていたが、竜我雷の度量の大きさに感服して海賊団ごと帰順した。重さ八十斤を超える大斧を自由自在に操る豪傑で、竜我雷の傘下に入ってからはほとんどの戦で先陣を務める斬り込み役として活躍する。当初は深慮に欠け、自身の武勇のみに頼る猪武者的な一面があったが、戦歴を重ねるうちに指揮官として熟成し、五丈国を代表する将軍となった。
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林則嘉 (りんそくか)
南京楼に住まう、読書が趣味のうだつの上がらない青年。仕事をサボって読書をする悪癖が抜けず、ことごとく勤め先をクビになり、食事にも事欠いて行き倒れていたところを蘭々に拾われる。その後、大覚屋師真によって才能を見出され、大覚屋師真に次ぐ副軍師として活躍。冷徹で硬質な天才肌の大覚屋師真に対し、地味だが誠実で柔軟性に富んだ献策により、竜我雷の覇業を大きく助けた。
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雲海入道 (うんかい にゅうどう)
太助と共に、竜我雷が兵卒だった頃からの友人。かつては高僧に仕える身分だったが、大酒が祟って宗門を追われた過去を持つ。竜我雷にとっては全幅の信頼を寄せられる人物のひとりであり、彼が南京楼の太守として武王都を離れたときは、ひとり残って麗羅救出の密命を果たした。
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太助 (たすけ)
竜我雷と同郷で、彼のことを兄と慕い、雲海入道と共に戦い続けてきた人懐っこい少年。小柄な体格だが、素早い身のこなしで、銃や爆薬を巧みに使いつつ戦う。その身軽さを活かして、竜我雷が南京楼の太守となって以降は、敵地への潜入工作などを主な任務とするようになった。
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比紀 弾正 (ひき だんじょう)
かつては神聖銀河帝国の左将軍として名声を馳せた男で、麗羅の実父でもある。皇帝の崩御により帝国が瓦解すると、いち早く軍を起こし、その圧倒的なカリスマ性で多くの勇将を味方に引き入れつつ、瞬く間に北天を制圧。五丈国を興して、天下統一に向け邁進した。だが、その野望は南天連合の盟主・独眼竜正宗の戦略に阻まれ頓挫。 老齢だったことも災いし、娘を竜我雷に託すと、志半ばで病没する。自らの死後、天下が乱れることを危惧した比紀弾正は、死の間際にあろうことか敵将・独眼竜正宗を後継者に指名。だが、そのことがかえって争いの種となり、天下はさらなる戦乱へと加速した。
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鳳鳴 (ほうめい)
比紀弾正が誇る五丈四天王の筆頭で、常に仮面を付けた冷酷な将軍。序列上では、比紀弾正に次ぐ五丈国のナンバー2に位置し、多くの将兵を指揮する立場にある。外様である玄偉の台頭を恐れ、度々失脚させようと試みたが、その成果が上がる前に主君・比紀弾正が病死。時をおかずして、麗羅を擁して実権を握った骸羅に謀られ、凶刃にその命を散らした。
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玄偉 (げんい)
比紀弾正が誇る五丈四天王のひとり。元々は神聖銀河帝国の将軍だったが、帝国の崩壊を食い止めることは不可能と考え、早々に比紀弾正に降る。優れた政治・戦略手腕の持ち主として知られていた彼の投降は帝国側にとって致命傷となり、五丈国による北天統一を加速させた。その功績により比紀弾正に重用され、四天王の一角となるが、譜代の家臣らからは快く思われていない。 とくに鳳鳴は玄偉を強く警戒しており、事あるごとに対立して失脚の機会を狙う。その見立ては実のところ正しく、玄偉は表面的には比紀弾正に忠誠を誓っているが、内心では天下人の座を虎視眈々と窺っていた。しかし、比紀弾正が倒れた後、実権を掌握した骸羅によって暗殺されそうになる。 その場は影武者を使って難を逃れたものの、五丈国での基盤を失い、辺境の異民族国家・西羌国に身を寄せて再起の機会を待つことになる。
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華玉 (かぎょく)
五丈四天王のひとりである玄偉の腹心。誰もが認める美女だが、それだけでなく優れた頭脳も併せ持つ才女。また、比紀弾正の相談役であった李張道士の弟子でもあり、道士としての術も心得ている。竜我雷が、主の覇業の最大の障害になることを早くから危惧しており、梨扇を刺客として送り込むなどした。 が、玄偉の正体を知った後は、竜我雷の陣営に降り、大覚屋師真の右腕としてその才覚を発揮。
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蘭々 (らんらん)
華玉の妹で、姉と共に、李張道士の元で学んでいた少女。紫紋の側仕えを担っており、竜我雷が南京楼に赴任したときにも、主人につき従っている。幼いながらもしっかり者で、当初は荒くれ者の竜我雷に嫁ぐ主人を案じていたが、彼のひととなりを知るにつれて考えを改めた。華玉との仲は良好だが、彼女の目的や謀には一切関与しておらず、華玉もそれらの件では妹と一線を引いているようだ。
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狼刃 (ろうは)
比紀弾正が誇る五丈四天王のひとりで、女性ながら知勇兼備の名将として名高い。竜我雷の天下人としての素質を早くから見抜き、自軍の一個師団を任せて鍛え上げた、彼の師と呼べる存在。また何かと騒動を起こす竜我雷を庇いだてするのも狼刃の役目だった。忠義に篤い人物であり、比紀弾正の死後、骸羅による暴政が始まった後も、主君への忠義ゆえに五丈国に留まり、臣下として仕え続ける。 竜我雷が骸羅を打倒し、自らの旗を打ち立てようとしたときには、五丈国の将軍としてその前に立ちはだかった。それは、愛弟子である竜我雷が全銀河を統べる覇者となるための、最初の大きな試金石となるのだった。
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骸羅 (がいら)
比紀弾正の旗揚げ時からの宿将で、南蛮人の血を引く虎頭の巨漢。見た目通り、相手を腕力で捻じ伏せる強引な性格で、用兵も力押しの突撃ばかりだが、五丈四天王の一角に座すほどの武勇を誇る。主君の死後、比紀弾正の遺児・麗羅を擁立し、同時にそれまで何かと反目していた鳳鳴、玄偉を闇討ちして五丈国の実権を掌握した。 その後、傀儡化していた麗羅を排斥し、国号を大五丈と改めて、初代皇帝の座につく。逆らう者を皆殺しにする彼の治世は暴虐を極め、宮廷は放漫の限りを尽くして酒池肉林と化した。骸羅の悪政に五丈国の民は塗炭の苦しみを味わうこととなり、それが竜我雷旗揚げの大義となるのだった。
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骸延 (がいえん)
五丈四天王のひとりであり、後の大五丈皇帝・骸羅の末弟。兄たちと同じく南蛮の血を引く獣頭人身の男だが、武力一辺倒の兄とは違って知略に優れ、様々な助言を与えて補佐した。しかし、玄偉の幻影に悩まされて正気を失った骸羅に、根も葉もない疑いをかけられた挙句、目の前で妻子を惨殺されたことから精神崩壊に陥ってしまう。 かつては、比紀弾正の相談役であった李張道士の元で学んでおり、玄偉の腹心である華玉とは兄弟弟子の間柄である。
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李張 (りちょう)
五丈国の国主・比紀弾正が旗揚げの際に招聘した軍師で、五丈国の成立に大きく貢献した。現在は引退して相談役といった立場だが、五丈国の重臣たちも逆らえない影響力を持つ。道士としても高名で、易などを用いて未来を予測できるほか、私塾を開いて骸延、華玉、蘭々らに教えを説いた。
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独眼竜 正宗 (どくがんりゅう まさむね)
銀河帝国の南天に位置する、智国の国主代理を務める隻眼の女将。正宗とは智国の国主の尊号で、本名は紅玉と言う。父である先代・正宗が死去した際、弟の虎丸が幼かったことから、弟が元服するまでの間、彼女が正宗を名乗り、国政を取り仕切ることとなった。 極めて高い戦略眼と行動力を有する女傑で、小国が乱立する南天を瞬く間にまとめ上げ、南天連合を成立させると、その盟主の座につく。そして、天下統一を目論む比紀弾正の大軍勢による南征を見事に迎撃し、竜我雷をはじめ五丈軍の猛者たちを恐れさせた。五丈国を撃退した後は、その余勢を駆って南天でのライバル・明国を滅ぼし、孟国・趙国を併合、練国にも隷属を強いて事実上の南天統一を果たす。 さらに、五丈国の政変に乗じて北伐を仕掛け、全銀河を手中に収めんと五丈国の首都星・武王都に肉薄、天下統一は目前と思われた。だが、彼女の風下に立つことを快く思わない練国の羅候と姜子昌の策により、本国で造反が勃発。 この事件により、智国は虎丸が正式な国主となり、代理だった独眼竜正宗は失脚して乱世の表舞台から退場する。
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飛竜 (ひりゅう)
智国の軍人で、独眼竜正宗の親衛隊長を務める女性。独眼竜正宗にとっては、全幅の信頼をおく知恵袋でもある。常に主の側にあって的確な助言で補佐し、独眼竜正宗の叔父・丁儀の造反についても看破していた。しかしその言は聞き入れられず、独眼竜正宗の失脚へと繋がってしまう。 練国の姜子昌とはかつて同じ学舎で学んだ同輩であるが、独眼竜正宗と練国の対立が本格化して以降は、強力なライバルとして知力を尽くした勝負を繰り広げる。
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虎丸 (とらまる)
智国の太子で、独眼竜正宗の歳の離れた実弟。虎丸は幼名で、本名は紅膳という。幼さのせいもあるが、知勇に優れる姉とは対照的に凡庸な人物で、周囲の意見に流されやすく決断力に欠ける。また姉のことを心から敬愛し慕っているが、それを逆用されると反論できないのも欠点。そして、そこにつけ込まれた結果、智国の内部分裂の原因を作り、独眼竜正宗の失脚と智国の凋落へと繋がっていくのだった。
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羅候 (らこう)
南天の小国・練国の太子で、比紀弾正の南征で父・羅鶴が戦死したことから、若くして練国の国主となる。血の気が多く、直情径行な性格ゆえに当初は独眼竜正宗に手玉に取られ、智国の事実上の属国としての地位に甘んじていた。だが、練国随一の切れ者で、親友でもある姜子昌を招聘した後は徐々に挽回。 独眼竜正宗の叔父・丁儀を利用して、智国の内部分裂に成功し、独眼竜正宗の失脚と智国への主導権確保を遂げたほか、父の代から友誼のあった南蛮王国に王権を譲られるなど着実に地盤を拡大する。そして、竜我雷率いる五丈国に匹敵する一大勢力にのし上がると南天王を名乗り、竜我雷の最大のライバルとして長き死闘を繰り広げることに。
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