マミさんの子供は幼年期の終りを迎えるようです　3

1： ◆aPlPNXeb6g：2013/01/27(日) 19:59:13 ID:gw.aZds60: アーサー・C・クラーク著『Childhood's End』（福島正実訳）をもとにしたやる夫スレです

1スレ目
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1318145688/

2スレ目（前スレ）
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12973/1327748530/

それにつけても金の欲しさよ　様でまとめていただいています
http://snudge.blog38.fc2.com/blog-category-61.html

感謝
101： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:24:11 ID:LSbgSMzM0: 　　　　　　|＼　　　　　　／|
　　　　　　|＼＼　　　　／／|
　　　　　　: 　,>　｀´￣｀´　<　 ′　　　　　僕たちは過去の地球には何もしていないよ？
.　　　　　Ｖ　　　　　　Ｖ
.　　　　　 i{　●　　　 ●　}i
　　　　　　八　　､_,_, 　　八
. 　　　 /　个 . ＿　＿ . 个 ',
　　　＿/ 　 il 　 ,'　　　 '.　 li　 ',＿_

　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　＼　　　　　　　　そんなはずはないでしょう！
　　　　　,---､　　＼　　／＼　― 、
　　　　 .l　　　ｌ　（●）　（●）＼　 |
　　　　 .|　　　|　　　____'___　　　|　 |　　　僕たちがあなた方の姿を恐怖と邪悪の象徴と見なすようになったのは
　　　　 .|　　　|　　　|!!il|!|!l|　　／　/　　　あなた方が僕たちの先祖に何か酷い事をしたからじゃないんですか！？
　　　　　ゝ　　　　　|ｪｪｪｪ|　　　ノ
　　　　　　＼　　　　　　　　　／
　　　　　　 /　　　　　　　 |
　　　　　　/　　　　　　　　 |
102： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:25:06 ID:LSbgSMzM0: 　　　　　　　　/ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　/ （0)(0）ヽ
　　　　　／　￣｀´￣　＼　　　　われわれが恐怖と邪悪の象徴と見なされるほどの衝撃を
　　　　　|　,-）　　　　（-、.|　　　地球人類に与えたことはただの1度しかない
　　　　　| l　＿＿＿＿　l |
　　　　　＼　 `ー'´ 　／　　　　そしてその出来事は歴史の夜明けにではない
　　　　/⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ　　まさにその終末に起こったのだ
　　　 / 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　＿_＿__　　　　　━┓
　　／　―　　＼　　 ┏┛
　／ノ　　( ●)　　＼　・
.｜ ( ●)　 ,　　　　　|　　　　　　それはどういう意味です？
.｜　　　　　　　　　 /
.｜　　　　　'~　　　/
　＼＿　　　 ⊂ヽ∩＼
　　　/´　　　 (,＿＼.＼
　　 |　　/　　　　　＼＿ﾉ
103： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:25:34 ID:LSbgSMzM0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼＼　　　　／／|
　　マミ・モレルが僕たちの母星を知っていたのと同じ事だよ　　　　　　　: 　,>　｀´￣｀´　<　 ′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　Ｖ　　　　　　Ｖ
地球人は過去の記憶じゃない、『未来の記憶』を思い出して　 .　　　　　 i{　●　　　 ●　}i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　僕たちの姿を恐れていたんだ　　　　　　　八　　､_,_, 　　八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　 /　个 . ＿　＿ . 个 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿/ 　 il 　 ,'＿_　 '.　 li　 ',＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣（__.ノ　　（__.ノ￣￣

　　　　　　　　　　　/ ﾆＹﾆヽ
　　　　　　　　　　/　（0)(0）ヽ　　　　今この時――
　　　　　　　　／　　⌒｀´⌒＼　　　地球人類がすべての終焉を知らされるこの最後の年月に
　　　　　　　　|　,-）　　　（- |　　居合わせたがために、
　　　　　　　　| l　　ヽ＿＿ノl |
　　　　　　　　＼　　｀ ⌒´ 　／　　　われわれは地球人類にとって死と同一視されるようになったのだ
　　　　　　　　／　　　　　　　ヽ
　　　　　　　/　　　　　　　　　　ヽ
　　　　　　　|　　　　　　　　　　 |　|
　　　　　　　ヽ_|　　　　　　　　　|丿
　　　　　　　　 |　　　　　　　　　|
104： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:26:29 ID:LSbgSMzM0: 　　　　　　　　　　　　,へ、
　　　　　　　　　　　/: : ヽ＼
　　　　　　　　　　 /: ; -‐ﾍ　＼,､　　　　　　　　　終焉の時がまだ何万年――何十万年も先だった時代から
　　　　　　　　　厶'´　　 λ　｀ｰ　　　　　　　　人類はこの時代のことを「思い出して」いたんだ
　　　　　　 γ__二二ミ　､j　　　　　､
　　　　　　/ /　/　　｀ヽヽ　　　ｲﾊ　ヽ
　　　　　　{ {　/ 　　　ハ }　　弋ﾘ　　 '　　　　正確にはこれは記憶と呼ぶべきものじゃない
　　　　　　ヽУ　　　　　l ﾉ/　　　　　　　　l　　　　予兆と呼ぶべきものかな
　　　　　　 У　　　　　ﾋ"　　　　　　　 l
　　　　　　/､　r､　γl /　　　　　　　　ｰｧ/
,　--‐一 'ｰ'　ｰ'ノ｀ /　　　　　　　　／
　 , -‐‐'´γ'´￣　 λ　　　　　 _　ィ
｀く＿＿__入＿＿／ /　　　　　 | 　ﾊ
　　　　　　　　　　　/ 　　　　ﾊ　ﾊ
　　　　　　　　　　　,　　　　　　　　,　　ヽ、
.　　　　　　　　　 |　　　　　i　　ﾄ､__入__）　　　　＿＿＿
　　　　　　　　　　　|　　　|　 |　　　|　　　　　,　＜　　　　　　　＞､
　　　　　　　　　　λ　　 |　 |　　 λ　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　/ .ｉ　　 |　 |　　/　ヽ／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　/　 |　　 |　 |　 /　　ヽ、　　　　　　　　　　　　　ヽ
105： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:27:17 ID:LSbgSMzM0: 　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::＼
　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　　　　　／　（:::::::::::::::::（ ⑪ ）　＼　　・・・・・・・・・・・・
　　　　　　　|　　　　:::::::__´___::::::　　　|
　　　　　　　＼　　 ::::::::￣:::::::　　／
　　　　　　　　 /　:::::::::::::::　::::::::::::　＼
　　　　　　　　|:::::::::::::::::::::　:::::::::::::::::: |
106： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:27:49 ID:LSbgSMzM0: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

――22世紀

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　/ﾆＹﾆヽ　　　　　
　　　　　　/ 　（・)(・ヽ
　　　　／　　⌒｀´⌒＼
　　　　|　　,-）　　　　（-.|　　　　　あなたがたは最後の人類となるという事実に
　　　　| 　l　　　　　　 .|　　　　　　直面しなければならないのだ
　　　　＼　　｀ ⌒´ ／
　　　　ノ　　　　　　　　＼
　／´　　　　　　　　　ヽ
　|　　　　ｌ　　　　　　　　　　　＼
　ヽ　　　 -一''''''"~~｀`'ー--､　　　-一'''''''ー-､.
　　ヽ＿＿＿＿(⌒)(⌒)⌒)　)　　(⌒＿(⌒)⌒)⌒))

────────────────────────────────

――原始時代

おい、このうぜぇ顔のせいで
人類が滅んだことがあるらしいぞ
　　　　∨
　　　　　　　　　　∧＿∧
　　　 ∧＿∧ 　（´<_｀；）＜語り継がなきゃな俺ら
　　　（；´_ゝ`）　/　　 ⌒i
　　／　　　＼　　　　|　|
　　/　　　/￣￣￣￣/　|
＿_(__ﾆつ/　原始　 / .| .|＿＿＿＿
　　　＼/＿＿＿＿/　（u　⊃

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
107： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:28:15 ID:LSbgSMzM0: 　　　　／.:￣￣￣￣￣＼
　　　／: : :　　　　　　　＼　　　　　　　　　そうか…そういう事だったんですね
　／: : : 　　　　　　　　　　＼
／: : : :　-一'　　　　ﾞー- 　　＼
: : : : :／´ ｀ヽ　　　 r´　｀ヽ　　ヽ　　　　　やっとわかりましたよ…
: : : :（　f;;;;j　l,　　　　ｌ　f;;;;j　 }　　　l
: : : : ヽ_ ｀ _ノ　　　　ヽ_ ´_ ノ;;:: 　　 |
: : : : : : ´"''"　　 '　　　"''"´　　　　　l
: : : : : : . .　　　＿＿　　　　　　　／
＼: : : : : : :.　V_＿＿ヽ　　　／
／ヽ: : : : : : : : : : 　　　　　　イ＼
: : : : : : : : : :　　　　　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　┏──
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　と、最後の人間は言った
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ──┛
108： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:28:54 ID:LSbgSMzM0: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::,;;,

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;;:,,,.,:;;:;.:;:..:;;:;:.::,,::...,.. . ..
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;,;;;;;;;;;;;;;;:;:;,,;,:;;:;;:;::;.;.,,:;;:.:,..;:;.,.::....,..::..:. 　　　 ..

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;:;:;:.;:;:.,::;:.;.;:.;:;,,.:;:,,.. :.;..
109：名無しのやる夫だお：2013/02/17(日) 20:28:54 ID:F3YvjfFg0: ループするのか
110： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:29:24 ID:LSbgSMzM0: 　　┏──
　　　　　できる夫は、オーバーロードの基地から1キロほどのところにあった空き家に住み着いた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

＼
ﾞ:,゛＼
ﾞ:,゛:,ﾞ:,＼　　　　　　　　　[二二]ヽ
ﾞ:,゛:,ﾞ:,゛:,:.＼　　　　,.;i；';.,,　　　i ニニiヽi_　　　　　　　________________________________________________________
ﾞ:,゛:,ﾞ:,゛:,ﾞ:,゛:,|　　；';,.　; ；';,／ＺＺＺＺＺＺＺ＼ﾞ'ｰ､_　　 {iｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴi}_________
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[エエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ ]二ニﾆﾆﾆﾆﾆﾆﾆiｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴｴ]
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ｨｉ| |l　　_,,|: .: .: .: .: .: .: | |l: .: .: .: .::{三三}:{三 | |l{三三}: .: .: .: : .|　 | |l 　 ,ｨ彡!l,イ／Ｌ　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.
　| |l-‐''ﾝ三三三三三| |l三三三ヽ三ノ:ヽ三| |lヽ三ノ三三三三E| |l 彡, イ　　|__Ｌ／　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,　　　,,.
　冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖冖　　　　　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　....
.,,,　..,.,.,　　　,,.　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,
　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,　　　,,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,　　　,,.
111： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:29:58 ID:LSbgSMzM0: 　　　┏──
　　　　　　そしてその家に、約30キロ離れた隣町から運んできた設備を備え付けた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　V 三 //三三三三三三三三三三三三三三三二ﾆ＞､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 Vﾆ,//三三三三三三三三三三三三三三三三三二ﾆ>、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V//三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ﾆﾍ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 // 三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二ﾊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/∧三ィニニュ三三三三ィニニュ三三三三三三三二ﾆ!
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∧//　∨三／⌒＼三三三三／⌒＼三三三三三三三三二l
　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / /∧　　Vﾆ{ ==＝' } 三三三 { '＝== }三三三三三三三三二!
　　　　　　　　　　　　　　＿＿_/_//_ }　　∧=＼.__.／三三三三＼.__.／三三三三三三三三二|
／⌒丶.._ -‐ｧァ￢､___　 | 三三三三三三三三三三三三ﾐァｧー――――――――――――‐r┐
{　　　　　　￣｀`冖ー┴┴-　、三三三三三三三三三三ﾆl | |三三三三三三三三三三三三三 li |
ヽ　＿＿＿＿＿＿＿＿＿_,ノ三三三三三三三三三三ﾆ:l | |三三三三三三三三三三三三三 li |
　　　 /　　　ノ| 三三三三三三三三三三三三三三三ニﾆl | |三三三三三三三三三三三三三 li |
　　　｛＿＿__,｣＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿_＿_＿_l_|_レニニニニニニニニニニニニﾆﾆ.li |
　　　　　　　　丶ー―――――――――――――――――――――――――――――┬'’
　　　　　　　　　　　￣￣｀ヾ三三ﾌニニフ￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣｀ヾ三三ﾌ¨´
　　　　　　　　　　　　　　　　|三 |　|三 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三 |
　　　　　　　　　　　　　　　　|三 |　|三 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三 |
　　　　　　　　　　　　　　　　|三 |　|三 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三 |
　　　　　　　　　　　　　　　　|三 |　|三 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |三 |
　　　　　　　　　　　　　　　　〉ｰ〈　〉ｰ〈　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　〉ｰ〈
　　　　　　　　　　　　乂_,ﾉ　乂_,ﾉ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　乂_,ﾉ
112： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:30:17 ID:LSbgSMzM0: ┏──
　　　遠出をする時、人手の必要なときはいつもキュゥヴェラクが着いてきてくれた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　｢　＼　　＿＿　／⌒ｧ　）　｀丶
　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 ´　　　　｀　　/　 /　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　く／　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　∨　●　　　　●　Ｙ　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　_|{　　　､_, ､_,　　八　　　　　,′
　　　　　　　　　　　　　　／八　　　　　　　　ｲ　丶.　　　/
　　　　　　　　　　 ⌒＼/　, 　 /　ｰｧ　　　Ｔ´ {　　　＼／＼
　　　　　　　　（（⌒>く.／　/ . : /　　　　 ',: :ヽ　　　　〈）　）
　　　　　　　　　　＼{／ : : :/ : : /　　　　　ヽ-ﾍ . : : ／／､
　　　　　　　　　／＼＼＿∧: : ,′|　ｉ　ｉ　 |　∨∧／／ : : :＼＿_
　　　　　　　　（＿ﾟ: :｡ーｧ‐' : ;　　|　 |　 |　 |　　ー‐く: : : : :｡: ﾟ : _ノ
　　　　　　　　　 / . : : ｡人: : :.:| 　 |　 |　 |　 |　　 }　　＼: ｡ : : : :）
　　　　　　　　　（_／{:_:/　＼: iヽ丶ソ　丶ソ　ノ　　　　＼_ﾉ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣⌒　　⌒￣
113： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:30:35 ID:LSbgSMzM0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　┏──
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　だができる夫の思うに――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　／　─　　 ─　＼　　　　彼は純粋な親切心だけで手伝ってくれているわけではないでしょうね
　　　　　　　／　（●）　（●）　＼
　　　　　　　 |　　　　 __´　_　　　　|　　　おそらく――
　　　　　　　＼　　　　￣　　　 ,／
　r､　　　　r､／　　　　　　　　　　ヘ
　ヽヾ　三　|:l1　　　　　　　　　　　　ヽ
　　＼>ヽ/ |｀｝　　　　　　　　　　　|　|
　　　ﾍ　lノ `'ｿ　　　　　　　　　　　|　|
　　　　/´　 /　　　　　　　　　　　　 |.　|
　　　　＼. ｨ　　　　　　　　　　　|　 |
　　　　　　 |　　　　　　　　　　　 | 　|
114： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:31:20 ID:LSbgSMzM0: ┏──
　　　この心理学者は、未だに執拗に
　　　ホモ・サピエンスの最後の標本を研究し続けているのだろう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　∠　-　､　｀丶.　　　｜
　　　　　　　　　　　　　　　　 }　　　　、 ./｜
　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　 V　 |
　　　　　　　　　　　　 ,　 ´　　　　 .　-'一´|
　　　　　　　　　　　／r=ﾆ二 _ア'´　　　　　|
　　　　　　　　　　,　　 V///　　　　　　　　｜　　　　　じ
　　　　　　　　　./　　　ヾ/.　　　　　　｜　　　　｜
　　　　　　　　　′　　　 / l　　 f^l. 　　　｜　　　　｜
　　　　　　　　 |　　　　 .′!　　し　　　,､　|　　　　　　:
　　　　　　　 .八　　　 /　 .ゝ⊂⊃　　　　_ .|　　　　　　:
　　　　　　　　　 .　　./　　　/　ー　T 「　　 |　　　　　　:
　　　　　　　「￣Xア　　　/ 　　　 V　二つ
　　　　　　　　＼▽　　　∧､　　　 ./ 　　 |
　　　　　　　　／＼＼　/　} ヽ　　　　　|
　　　　　　　./　　　ーr　二__}＿　 {　　　 |
　　　　　　　|　　　　　．　　　　　_コ.　　　｜
　　　　　　　　・ _　・ ,､__＞　　 ‘ー　⌒ｰ:｜
　　　　　　　　ヽ/ ＼ |　　　　　　　　　　　　￣￣￣￣￣￣
115： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:33:04 ID:LSbgSMzM0: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;::,;;,

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;:;;:,,,.,:;;:;.:;:..:;;:;:.::,,::...,.. . ..
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;,;,;;;;;;;;;;;;;;:;:;,,;,:;;:;;:;::;.;.,,:;;:.:,..;:;.,.::....,..::..:. 　　　 ..

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;;:;:;:.;:;:.,::;:.;.;:.;:;,,.:;:,,.. :.;..

┏──
　　　できる夫はときおり思いを馳せた

　　　姉のこと――母のこと――オーバーロードの母星のこと――
　　　この80年間に地球に起こったこと――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　 __　- ´´￣　　　　｀¨ ‐ ､
　　　　　　　　　　, -'"´:　　　　　　　　　￣￣　　　ヽ
　　　　　　　　／. : : : :　　　　　　　 ,　￣　ヽ　丶
　　　　　　 ,,.'. : : : :　　　　　　　　　　/　/::::::ヽ　ｌ　ヽ、
　　　　　 /. : : : : :　　　　　　　　　　 {　 {:::::::::ﾉ　!　　　ヽ
　　　　 /. : : : : :　　　　　　　　　　丶　｀　´ ノ　　　ヽ _
　　　 /. : : : : :　　　　　　　　　　｀ー‐ ´　　　　　　　　|
　　 ./. : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i
　　/. : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　i
　 /. : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l
　,'. : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　i : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　i : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　', : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　', : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　ヽ、: : : : : : .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　ヽ､:_: : : : .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　｀¨i : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
116： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:34:19 ID:LSbgSMzM0: ┏──
　　　しかしたいていの場合、できる夫は鍵盤の前に座り
　　　愛するバッハの旋律を空気中に満たしつつ過ごしていた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　／　　　ノ　 .＼＼
　　　　　／　　（ー）　（ー）＼　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　 |　　　　　 ___´___　　　|　　　　　／(/　　//￣//＼
　　　　　　＼　　　　`ー '´＿／　　　　　 >=====-----x__/,′
　　　　　　　/　　　　　　　＼　　　　　／二-━/￣// ヽ,′
　　　　　　　|　　＼　　　　 |　＼　　／二ニ━/.c　//. : : ,′
　　　　　　　|＼　　＼　　　|＼__二⌒)ニﾆ━/.c　//: : : ,′
　　　　　　　|　＼　　￣二⌒) ／二ﾆﾆ━/〃　//.: : :,′
117： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:34:40 ID:LSbgSMzM0: 　　　できる夫は、自分が本当に望んでいたものは
　　　この事だったような気がしてならなかった

　　　かつては一流のピアニストに過ぎなかった自分がいま――

.
118： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:35:10 ID:LSbgSMzM0: 　　　　　　　　　　　　　　　　　”世界一の”ピアニストになったのだ――

　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
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　　　　　　　　 /::::l:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／..:::::::::::::::::::::::::.＼::::::::::::::::::::::::::::X
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　　　　　　　　　|二二|二|二二二二|┴─ ,. -‐'´..:::::::::::::::::::::...｀丶､┴─|二二|二二二|二二|
　　　　　　　　　 Y　　| 　|　　　　 |　　　ﾉ .:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::.. ヽ　 |　　 |　　　 |　　 |
　　　　　　　 l　　.| 　|　　　　 |=i=i (::::::::/l::::::::::::::::::::::::::::::::::l＼:::::)i=i=i=i :|　　　 |　　 |
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　　　　　　　　 (＿（＿_)＿)　　　　　　　　　 |＿|(:::::::::::) (::::::::::)|＿|　　　　　　　　　 |＿|_＿)

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[|[||　　To Be Continued....!　　　 >
　￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣|／
119： ◆aPlPNXeb6g：2013/02/17(日) 20:37:35 ID:LSbgSMzM0: 本日の投下は以上となります
お付き合い戴き、ありがとうございました！

次回、幼年期の終り最終話は3月中の投下を予定しています
最後までお付き合い戴けますと幸いです
よろしくお願いします
120：名無しのやる夫だお：2013/02/17(日) 20:38:19 ID:ebSgHv4M0: 乙

そりゃ世界一になれただろうよ……
もう人間がいないんだから……
121：名無しのやる夫だお：2013/02/17(日) 20:39:37 ID:cb2XNzQc0: おつ
聴いてくれるのはオーバーロードだけか
122：名無しのやる夫だお：2013/02/17(日) 20:40:54 ID:.wF2xsHU0: おつおつお

世界（唯）一か……猿の手に願ったわけでもないのになぁ……
123：名無しのやる夫だお：2013/02/17(日) 20:43:03 ID:f/pJvZ720: 乙

ロマサガ１の戦闘終了後のステータスアップの描写だった～がアップ！の元ネタか？ｗ
幼年期の終わりももうすぐか
124：名無しのやる夫だお：2013/02/17(日) 20:44:21 ID:y2FLUfEM0: おつお
人類が細胞になる時が来たのね…
125：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 00:10:15 ID:fI26uOJI0: 乙ー
世界一と言うか世界唯一と言うのが正しいなｗ
126：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 00:25:57 ID:WA7d29Vg0: まさに、オンリーワン。いやさロンリーワンか。
127：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 00:28:31 ID:CTz1vX3k0: 乙。

『架空世界の悪党図鑑』という本ではカレルレン（というかオーバーロード）を
「オーバーマインドの小間使いに甘んじているのではなく、地球人を実験材料にして
その域に到達せんと画策しているのでは」と見た目どおりの悪魔的存在としてるけど、
そういう解釈がなされるのもこの辺りのスタンスに由来するのかな。
128：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 01:14:43 ID:yRzpsyLk0: 乙でした。何とも言えない侘しさがあるなぁ……
129：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 07:49:36 ID:fQVb99Gs0: 乙
俺も子供たちがみんな巣立っていったらこういう気分になるんだな
130：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 09:47:09 ID:D.qcziqE0: 乙

>>127
そんなんで悪党にされちゃかわいそうだなｗ
制御できないものを制御して、次の段階に行こうとするのは知的生命体の宿命だろうに…。
131：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 12:50:19 ID:EhD.WgVE0: 乙
進化は同時に起こるみたいだけど、進化終了後に前世代のクローンを作った場合はどうなるんだろう？
精神的なものだから遺伝子に関係なく新人類になるのか
それとも、もはや別物として進化をやり直すのか
132：名無しのやる夫だお：2013/02/18(月) 22:34:28 ID:hEVa4wUQ0: >>131
DNAの構造解明の年に書かれた小説なんだよ…
133：名無しのやる夫だお：2013/02/19(火) 00:58:17 ID:zUsjCDeU0: >>131

この小説が書かれた年代は、科学が神の領域を
科学者が土足どころか、戦車で蹂躙した時代、
そういった思考実験がもっとも行われた時代、
論文なり小説を読んでみるといい
134：名無しのやる夫だお：2013/02/20(水) 16:01:02 ID:BM5U4F6Q0: 乙乙　おもしろかった

いや、しかし切ないねえ。。。
135：名無しのやる夫だお：2013/03/02(土) 06:39:33 ID:JQDNjMGs0: >>81-83

多分こんな感じ
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm10406361?group_id=22848119
136：名無しのやる夫だお：2013/03/07(木) 22:01:07 ID:LXrzLLLk0: オーバーマインドってのはすでに進化の先に行った別種族で、
地球人をその領域まで引き上げようとしてるんだっけ？
その到達点ってのは一パターンしかないのかな
137：名無しのやる夫だお：2013/03/08(金) 00:30:25 ID:C3rNnaQQ0: >>136
オーバーロードが、血と肉の進化の限界点に到達した種族
オーバーマインドがそれを超えて精神の存在となった種族
地球人はまだどちらにも到達していなかったが、オーバーロードによって精神の存在へ引き上げられた
138：名無しのやる夫だお：2013/03/10(日) 15:55:27 ID:bg9oe.cE0: こっちのスレは続いてるけど、やるおアシモフっていうかファウンデーションのスレが
見つからないんだけど、ひょっとしてエターってる？
139：名無しのやる夫だお：2013/03/10(日) 16:31:28 ID:KOf/aw4A0: それはこのスレで聞くべきことでは無いな
140：名無しのやる夫だお：2013/03/11(月) 11:03:38 ID:etQyvvx20: >>138
昨年の5月に旅行へ行くといってそれっきりだよ
141：名無しのやる夫だお：2013/03/16(土) 17:43:50 ID:bvJH6Uig0: どちらの作家の作品もちらっとしか知らなかったけど、
両・良スレの影響で古本も含めてかなり買いこんでしまった。
あとは早川さんがもっと頑張ってくれたらなあ。
142：名無しのやる夫だお：2013/03/26(火) 19:12:28 ID:NJidhhwc0: ＳＳってちゃんと完結するよりエターのが多いのかね
143： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/27(水) 00:19:02 ID:XpqySm8U0: テスト
144： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/27(水) 00:23:52 ID:XpqySm8U0: 業務連絡

長らくお待たせし申し訳ございません
しばらくの間書き込めない状況になっておりましたが、何とか復帰できそうです

最終話は3月31日の20時から投下します

最後までお付き合いいただけますと幸いです
よろしくお願いします
145：名無しのやる夫だお：2013/03/27(水) 00:30:22 ID:vM9UW9Ec0: 楽しみに待ってます
146：名無しのやる夫だお：2013/03/27(水) 01:08:34 ID:J4Hpr36c0: バッハ聞きながら待ってる
147：名無しのやる夫だお：2013/03/27(水) 01:36:09 ID:qnwKdjxQ0: やっほーい
148： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 19:56:02 ID:Lp.JONG20: テスト
149： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 19:57:47 ID:Lp.JONG20: 業務連絡
最終話は予定通りこのあと20時から投下します

前回までとは別の回線からの投下ですので、途中で接続が不安定になるかもしれません

よろしくお願いします
150： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:00:21 ID:Lp.JONG20: それでは開始します

よろしくお願いします
151： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:00:50 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　【　マミさんの子供は幼年期の終りを迎えるようです　】

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _,,..　-─ ─-　.,,.._
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　''"´ ―-'",.､.:.:.:.:.:＼､.:.:｀　､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,. 'ﾞ'''''"~´:::::::::::::::＼＼::::::::"''＼"'--｀ .､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ﾞ'-､''l::::_,.-‐'　　 '':.:.＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　 , ´:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::~'‐--‐,　　　　　'':.:.`.､
　　　　　　　　　　　　　　　　 /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/"　　　　　　　.:.:ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　 ,'.:.:.:.:.:.:.:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::／　　　　　　　　　 .｀．
　　　　　　　　　　　　　　　 i　....:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/　　　　　　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　ｉ　　...:.:.:.:.::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｀l　　　　　　　　　　　　 l
　　　　　　　　　　　　　　 |　　　.:.:.:.::::::::::::ヽ::::::::::::::::::::::::::::::::::j　　__　　　　　　　　　　 |
　　　　　　　　　　 __,.　──-　_　　　 /:::::::::::::::::::::::::::／~　　(:::/　　　　　　　｜
　　　　　　　　 , ＜.イ: : : : : : : : : ＞､__.ヽ::::::::::::::::::::::::(　　　　ﾉ/　　　　　　　　 |
　　　　　　　〃イ: : : : : : : : : : : : :i: : : :ト､`;::::::::::::::::::i'"　　　 ^^ 　　　　　　　 l
　　　　　　　　 _, イ: : /: : : : : : : : : : : 7: : /:.ハヽ､ﾞ:::::::::/　　　　　　　　　　　　　 ,!
　　　　　　　　 7: :〃: : : : : : ＿＿,.ｲ: :./: : :ﾄ:ﾊ.ﾞ￣￣　　　　　　　　　　　　　　　 ,'
.　　　　　　　　 i:./' i: : : : : : : : : :ー_,.ィ i: : :|:.! ヾ　　　　　　　　　　　　　　　 /
.　　　　　　　ﾚヾ{: /: :i: :＞'7__,: 7 　 !V: jヾ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　, '
　　　　　　　　ヾ＞-===zヽ_',:!,. ‐ﾘ V,　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　/7´　　　￣￣￣｀ヽ　　ﾘ　　　　　　　　　　　　　　　　　,　´
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....　　＿_　 _,.-'　　　__,. -‐'　　　　 /　／
　　　　　　　　　　　　　 _,. t≦=!
　　　　　　　　　　＿,.　..:-‐:´: : : :i__,..Y
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...ﾞ＞'´　　　　　　　j::::::::|.ト､　　　 ∨::::∧
.　　　　　　　　　 |::::::::| j　　｀`ヽ､　∨::::ハ
.　　　　　　　　　 ∨::::| i　　　　　　　∨::::::i　　　　　　　　　　　　　　　最終話
　　　　　　　　　　 ',::::Y､　　　　　_,. ==V::::ﾊ-,
.　　　　　　　　　 {=' )--､_=イ:.＞': ￣:(V／　!
.　　　　　　 ,ィ::r￣_: : ヽ､: : :ィ: :.i: ,: : : :L___,.ｲ
152： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:01:15 ID:Lp.JONG20: ＼
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ﾞ:,゛:,ﾞ:,＼　　　　　　　　　[二二]ヽ
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ｨｉ| |l　　_,,|: .: .: .: .: .: .: | |l: .: .: .: .::{三三}:{三 | |l{三三}: .: .: .: : .|　 | |l 　 ,ｨ彡!l,イ／Ｌ　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.
　| |l-‐''ﾝ三三三三三| |l三三三ヽ三ノ:ヽ三| |lヽ三ノ三三三三E| |l 彡, イ　　|__Ｌ／　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,　　　,,.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,
　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,.　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,　　　,,.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,,,　..,.,.,　　　,,..,,,　..,.,.,　　　,,.
153： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:01:39 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __　　＿＿＿__　　　　　　　　　 __
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　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　・・・・・・・・・・・　　 |/ （ー）　（ー）　　＼　　　　　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　__´___　 .　　　ヽ　　　　　| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_rーー‐‐- ､_　　　　　 /￣ヽ＿＿_| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 __ノ￣￣￣￣｀ヽ__`-ー´⌒ヽ＿ノ　 .／| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／￣　　　　　ヽ_　_　　ーー　ヽ__　ヽ、...／　 | |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽ／| 　／| |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　)　|／　|_|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　|　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　|／
154： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:02:19 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　＼　　ﾑｸｯ
　　　　　　／　　_,ﾉ　　＼＼　　　　　　　　　なんだか眠れない…
　　　　　／　　（●）　（●）＼
　　　　　（　　　　　　　´ 　　　 |　　　　　　　　まあ…無理もないですね
　　　　　　）＝.=::..､　‐‐-‐ 　＿/　　　　　　　　悪夢で目が覚めた後なんですから
　　　　　 /: : : : : : l＼　　 /j: : ::ヽ
　　　＼ヽ :ヽ: : : :　7ヽ　/>: : : :r:＼
　　　　　（￣ ⌒⌒⌒⌒￣⌒ ⌒ ⌒ヽ
　　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　　　＼

　　　　　　　＿＿__
　　　　　／　　　＼　　　　　　　それにしても、
.　　　／　　　ノ ' 　ヽ＼　　　　　どんな夢を見たかを正確に思い出せないなんて
.　　／　／）（ー）　（ー）u＼　　　　これが初めてのことですよ…
　　|　／ .ｲ　　　　' 　　　 |
.　　 /,'才.ﾐ).　　⊂つ　　／　　　　悪夢だったって事は覚えているんですが…
.　　 |　≧ｼ'　　　　　　＼
　／＼　ヽ　　　　　　　　　ヽ
155： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:02:42 ID:Lp.JONG20: ┌───────────────────────┐
└───────────────────────┘
┌───────────┐
└───────────┘
┌──────┐
└──────┘
┌───┐
└───┘
┌─┐
└─┘

　　　　　　　　「覚えているのは…夢の中で僕はもう一度幼年時代に返っていて
　　　　　　　　　　　　　どこかの広い広い原野にたたずんでいて…」

;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::......................................　　　　　....................................　　..................::::::'''':;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
:::::::::::::::::::::::::::::::.....................................................　　.................................................................... .................................::::::::::::::::::
::::::::::::::......................................　　　　　　　　　　　　　　　　　............................................... .'''''''''''.....................................
　　................................................................................................................................

　　　　　　.........................................................　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.......................................　　.................

　　　　　　　　　　　　　　　-　－、
　　　　　　　　　　　　　　 ● ●）ヽ
　　　　　　　　　　　　　　､-'- 　ノ
　　　　　　　　　　　　　　/　　　ヽ
.　　　　　　　　　　　（|　　　し'
;;:.. ..,,., ..,;;iﾙv,.. ;:. ..,;;:;;:. ..,;.し　　Ｊ.,.,;;:: .,,.:;: ..,.,wiﾚﾉvv;,... .,, ;::,,:;' ,,.., .,,, .;;;;:,　..,.. ...,..,;; :;:,::,, ..,. :;;, ::;.,, ..,,.:.,
　　　　. .;. . .　　,;;:.';'"" '　　.,　　　　　.　　　　　　. .;'' ' .　　　'　; :'　　　　. .　　　　　　　　,
156：安価スレッドはＥＸへ！纏めて落とします：2013/03/31(日) 20:03:05 ID:BF.5i3KA0: お、始まってる
157： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:03:17 ID:Lp.JONG20: 「何語かもわからない言葉で語りかけてくる気高い声に耳を澄ましていた…」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　__
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |:::|＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　匚二::::ｒ‐一'´
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ┌一':::::｀二コ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ー┐::|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|::::|　　 /ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|__,|　／:／
　　／）　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::!
.／;:::|　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_　　　　　　　　　　　　／:／|:::|
￣ |::|　　　　　　　　　　　　　　／⌒　　⌒＼　　　　　　　　　　￣　 |__!　__
　　V　 ,.-┐　　　　　　　　　／ ○:::::::::::○ 　＼　　　　　　　　　　　　／:::／
　 _,.:::'´:ｒ'´　　　　　　　　　　|⊃　 _'___　 ⊂⊃　|　　　　　　　　　　／;:::ｒ'´
　{_／l::::!　　　　　　　　　　　＞　　⌒　　　　ィ’　　　　　　　　　く／|:::!
　　　 !:::!　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　凵
　　　｀´　／〉　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:｀>
　　　┌'´::::「　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_＿／::::／
　　　└'´|:::|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ー‐‐'´|::|
　　　　　凵　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|_,〉
　　　　　　○
　　　　　　 o
　　　　　　ﾟ　　∧
　　　ｒ‐‐-､　 /::: 〉
　　　｀ｰ一'.／::／
　　　　　／::／
　　　／::／
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158：安価スレッドはＥＸへ！纏めて落とします：2013/03/31(日) 20:03:29 ID:KjQ5H2Pg0: いよいよ最終回！
159： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:03:54 ID:Lp.JONG20: ┌─┐
└─┘
┌───┐
└───┘
┌──────┐
└──────┘
┌───────────┐
└───────────┘
┌───────────────────────┐
└───────────────────────┘

　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　　＼　　　　　　原野にたたずんでいた僕…
　　　　　／　　　　　　　　＼
　　　　／　　＼　　　　／　　＼　　　以前、その姿によく似たものを見たことがある…
　　　 | 　　（●）　　（●）　　|
　　　＼　　　　　´　　　u　／　　　　あれは確か…
　　　　／　　　　⌒　　　　　＼
160： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:04:15 ID:Lp.JONG20: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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: : : : : : :_,.,.,;::;::.:::.:::;;:;:;:;:;':':':'"´: : : : : : : : : : : :..,;,:.:ﾞ'"..:.:'.';;:.:;. :..　　　　　　.　. .　....:...:..:::.::;:;:;;';':':'
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"..:.:::;:;:::;';':::':'"´ : . : : . : : . : : . : : . : :...:.:'"..:.:;;:;.:. ..,._'　　　　 ....:...:...:.:.:::.:::.:::;:;:;':':':'"´: :.._;_:,.; ._,:..
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,ノ.::.:::':::.:.:..;;.;;:;::.:./.::､:／´￣｀＼:-:ー:┴- ､　. 　　　;　　.　 ;　'　:　　.::/　.::;:.::::.:;:::::.;::':ヾ＞ｰ-
:.:;:べ､＿＿_,,／￣｀ヾ;:::.:..:;.:...::.:::;:.::/.:::.::......｀ヽ::::::::..　　　　　 r-､　 .:└ヾ,;:::':::::;ｨ;;;;;;;;:;;ﾂ::::::;;;;

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161： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:05:03 ID:Lp.JONG20: ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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　　　(　-ω-)　　　　 (　-ω-)　　　　 (　-ω-)
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　　　U　_　U　　　　　 U　_　U　　　　　 U　_　U
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162： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:05:28 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　＿＿＿_
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　　　　　　　　　／　　 ∪ 　＼　　　　　　駄目だ…考えれば考えるほど不安になって眠れなくなる
　　　　　　 γ⌒)　ノ三三三ゞ(⌒ヽ
　　　　　　／ _ノ　（＞）三（＜）＼ `､　　僕も彼らと同じように変態しようとしているんだろうか？
　　　　　（　 <:::∪::::　　__',__::::∪| 　）　　それとも孤独に耐えられなくなって、
　　　　　＼　ヽ ::∪:: `ー'´∪::／／　　　彼らの仲間になりたいと思い始めているんだろうか？
163： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:05:44 ID:Lp.JONG20: 　　　|┃
　　　|┃　＿＿＿_
　　　|┃／　　　　　＼　　　　ｶﾞﾁｬﾘ
　　　|┃　　　ノ　　ヽ､＼
　　　|┃　（● ）　（●）＼
　　　|┃　　　　　´ 　　　 |　　　仕方ない、こんな時は夜風を吸って気を紛らわすとしましょう
　　　|┃　　　　⌒　　　／
　　　（⌒ヽ　　　　　　ｨヽ
　　　|┃ノ　　　　　　　/　i
　　　|┃ 　　　　　 <　l
164： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:06:33 ID:Lp.JONG20: ::. .:w:..|i!ji!;|!|::. :... :: :.:.|;l川: ..:|　|: . :,:.,| |:.:.. . ::. . :: . :. : . :. .. :
ミ.;:jﾚ:.|;j;j;!ｉj|￢‐-＝.:|;l,j,:|.. _|　|:.: :.:. :ﾞ :.: :.: ..: :. :.. :.:.: :. ..:. . :
:;ﾒﾐｰ: |:il:l!:!l|‐:;;-:vx。|! :j:|　 |　|冖￢ ─--＝=ﾆ .... ＿: .: : .
巛ﾐY:.j:jlj:l;lj|:.yW.::,;ij:.|li;jl;|｀' |　|x_-､　　　　　　　　　　　~｀ﾞ
X爻ﾐwxk､jｌ|:.Wx::.v .m:ﾞ`ｍr|　|:.v'ヾ＼
:x:Wﾒ::ﾐ爻Xjｋ;;::: :.j : :v: :.:w :ﾞ'ﾞ . ,ﾊ　'　ヽ
ミ爻;,:y从彡::.j:. .: x:; y.:;:Vw:;k..:; .; |　 }　 '.
Wx;;,:ﾐ爻w:: ,;,:;､i.,k..:;W.,;,xw..;;jki.: : !　 j 　 !
::..V::.:k.:..j.:k.:ww...:.j :: .v: . :v:: . : . , 　 ,'　　!
w:;il:;;;:v:;:xW:; : : : : i : :w: : : : : . :/ 　 ′　'
l.: ..:k..: :...k:::::...:.y..: :..w..:.:. : .j. ;., ' 　 '　　,'　　　　　　　　,　-- 　、
::..:.j.:.lf:w ..: ::.k.: ;:ly..:.:k::.:v.. :,. '　 , '　　/　　　　　　　　/ 　　　ヽ
::. .j.. :.:.:r..: w.:.:V..:.:.i.:.j.:.:k.,. '　 ., '　　 /　　　　　　　　ゝ　　　ノ
l. :. y::,,;.: .: w.: ::. k:. : :. ,. '　　, '.　　　　　　　　　　（|　　　 |）
:. .:. :. : . i: ..: :.:: !::. :.;／　 ,. '　　 , '　　　　　　　　　　 |　　　 |
. ::.!: :. ::. : ::. :: :. :.／　 ,. '　　 ,. '　　　　　　　　　　　　し　　Ｊ
: .: : . .: f:.:: . :: ／　 ,. '　　 ,. '
:. :.j.:. : : .!:,.　'　　／　　／
: i: :j! ,.　'　　／　　／
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165： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:06:55 ID:Lp.JONG20: :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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":;：、;:;";`;i:;/"、;：:;":..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　　.;゛;:゛;:; ,.゛：; i! ;`;゛;:゛;:; ,
：:;ﾞ;:;":;";`;ll:; "：、;:;":;";.　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　..　.　 . ,.：゛;:;`;゛;:゛：;:; ,.゛;:ﾞ ;.;!i`;゛;:゛;:; ,
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;：、;:;":;"//;`;:;"：、;:;":;";`;:;"：、;:;"..　.　..　.　..　.　..　.　.　゛;:;`;゛;:゛;:; ,.､...,.;`;゛;:゛ﾞ_,,;:; ,.：_!,i!;;-'''゛'''''
""'''''"'''-．._：、;:;〃":; ,.,,.､;:、;: .;..　.　..　.　..　.　..　.　..　..,.,,.､_,,..-‐''　::.;;'' ;;:;: :::''::.;;'' ;;:;: :::''' ;;:;: :::'
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.::..:ｰ..:..::::..:..-::.:..:...::..:.／　　　　　　　,,,,　　　　,,,,　　　　　＼.::..:..:..ｰ::::..:..::.:..:...::..:..::..:..:-..::::..:..::.:..:.
.::..:..:..ｰ::::..:.,.,,..､ ::..／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼.　 ,.,,.､.::..:..:..::::.ｰ.:..::.:..:...::..:.ｰ.:..::.:..:.
.::..:..:..::::..:..::|i.　|／　　　　　　　,,, ,,,,,,　　　　　,,,,,,,　　,,,　　　　　　＼|i.　|　.::.-.:..:..::::.～.:..::.:..:.ｰ..::..:...:
　 :.;;''.;;:;: :::''／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼::.;;'' ;;:;: :::''.::..:..:..::::..:..::.:..ｰ:...::.
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.　　　　　＿＿＿_
.　　　　／　　　　＼　　　　　ああ、今夜は満月ですね…
　　／　ノ　　　ヽ　＼
　／　（○）　（○）　ヽ
　 |　　　　　　´　　　　 |　　私は40光年の宇宙の彼方まで旅をしたというのに、
..　＼　　　 ⌒　　　／　　あのわずか2光秒の距離にある天体の上を歩いたことはありません…
　　 >　　　　　　　　　<
　　（　|　　　　　　　 / ）
.　　　`|　　　　　　　/'
.　　　　|　　　ｒ　　/
　　　ヽ　　ヽ／
　　　　　 >__ノ;:::......
166： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:07:20 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　／　　─　　 ─＼　　　　　でも、月の地形はよく知っていますよ
　　　　　／　　（●）　（●）　＼　　　　幼い頃からずっと望遠鏡で眺めていましたからね
　　　　　|　　　　　___'__　　　 |
　　　　＼　　　　 `ー '　　 ,／　　　　月の南部の明るい地域の中、ほぼ中心線上にある目立つクレーターが
　　　　　 /　　　　　　　　　::::i　＼　　　磁気異常で有名な<ティコ>クレーターで…
　　　　　/　　/　　　　　　　::::|＿/
　　　　　＼／　　　　　　　::|
　　　　　　　 |　　　　　　　　::::|　ｷｭﾑ
　　　　　　　 i　　　　　＼　::::/　ｷｭﾑ
　　　　　　　　＼　　　　|::／
　　　　　　　　　 |＼＿／/
　　　　　　　　　＼＿／
167： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:08:19 ID:Lp.JONG20: ────────────────────────────────────────────

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::::::::::::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . . 　　　　 ,. 　 -―-　 .,　　　　　　　　.　　　　　ﾟ. .　　　　　　.　　ﾟ　　　　　.　+　　　..　.
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::::::::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:. . . . 　　 ,. 'ﾞ　 .:..　　　　　　　　　　　　　` .､　　　　　　　.　　　　　　　. .　　　　ﾟ　　　.　　　　. .
:::::.:.:.:.:.:.:.:.: . . . . 　　 , '　　..:.:.:.:.:..　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　ﾟ　　　　　　　　｡
::.:.:.:.:.:.:. . . . .　　　　,.'　 .:.:.:.:.:.:.:.:.　.:.:.:.:...　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　　　　　　.　　.　　　　　　.　　　　. ﾟ　　.
:.:.:.:.:.: . . . 　　　 ,.' ..;,;,;,;　:.:.:.:.:.: ;,;,;,;,:....　　　　　.:.;,;,;,;,;, 　....;,;,;,;,'.,　　　　　　　.　　　　　.　　　　　　* .　　　　｡
:.:.. . . .　　　　 /　..;,;,;:.,;,;　　:.;,;,;.:;,;,;..:.:.:.:.:.:.　　...:.:.:;,;,;..;,;,　 .:.:;,;,:.,;,;..',　　　　　｡　　　　　　　ﾟ　　.　　　　. .　　　　 .
:.:. . .　　　　　 ,'　:.:.;,;,;.: ..;,;:.:.;,;.:.:.:.;,;,;.....　　　　　..;,;,;..:.;,;,.: :,;,.. .;,;,.:.:',　　　　　　　.　　　　　.　　　　｡　　　ﾟ　.
:. . .　　　　　　 ;　　 .;,;,;.　..,;,;,;,;.:.:.:.:,;,;,:.:.:.:..　　　　..,;,;,.:.:.:,;,;,;,;:.: .;,;,;.:.. ;　　　　　　　　+　　　　　　.　　　　　｡.　　.
. .　　　　　　 {　　.;,;,;　　　　.:.:.: ,;,;,;:.:.　　　　 .:.:.:,;,;,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.;,;,;.:.:..}　　　　　　.　　　　　　　. 　　　　　　　.　　.
　　　　　　　　 ',　　　　　　.:.:.:.;,;,,;,:..　　　　　　　　　　.:.;,;,;,;,.:..　.:.　　 ;　　　　　　　　.　　　｡　　　　+　　.　　　　　.
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　　　　　　　　　 ,　　　　　　:.:.:.:.:.:.:　　,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;,;.:.:.:.　　　.:.:.:.:.:.:.　 ,'　　　　　　｡　ﾟ　　.　　　　　　｡　　　　　　　.
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　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ　　､ ,,,,,_____,,,,...　 ''"

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168： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:08:56 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／ノ　　＼＼　　　　　　…あれ？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　（●）　(●）＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　u　　　___'__　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　　 `ー'´ 　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　/⌒)⌒)⌒)　　／/⌒)⌒)⌒)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ノ　　|　/　/　/　　　(⌒) /　/ / /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　 |　:::::::::::(⌒)　　ゝ　　:::::::::::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　ｌ　 |　　　　　ノ　　/　　）　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　ヽ_ヽ　　　 /' 　　/　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ＿＿　／　　 /　　／

┏──
　　　できる夫は異変に気付いた
　　　<ティコ>クレーターはあるべき場所――月の中央線あたり――から、遠く離れた位置へ動いていたのだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛
169： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:09:22 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　._,v-!'ヾﾞ「厂¨^^'''ｰv､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.,ノl「」｀:.‐ .!.'｀.､::′　.,） ´ﾞ'=､
　　　　　　　　　　　　　　　　　 ..,r「､.´ _.　　' .ﾞ..- ' _ノ‐￢=<ﾉ'＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　/ﾞ.:､.二ﾆ│:.::' ' .! ∨　　　　 .＼ .:ﾞ)､
　　　　　　　　　　　　　　　　 /　. .ﾞ..:　 :｀/　.｀:'.:.ﾞ .|　　.ヾ　　｝>'! ^i.
　　　　　　　　　　　　　　　　ﾉ:　 .´- ｀.｀'.ﾞ｀　 _'「 .＼　　　.,ノﾞ .′　）
　　　　　　　　　　　　　　　　| :... :....:... .イ.‐' 　 !ﾞ.＼￣¨个⌒.-.､' .￢］
　　　　　　　　　　　　　　　　|7vii_.ﾞ「.ﾞ,.: ..ﾞ:′'^: ｀_.,>.厂‐r‐ .′..､z／|
　　　　　　　　　　　　　　　　（.´'¨¨'''ﾄｰ-nﾆ､,､.....ﾆ!.,,ﾆvv--ｰ''ﾞi「 .^丿
　　　　　　　　　　　　　　　　（,_..: :.ﾞ:'..:'' '! ..'　　ﾞ､ ..:..二..┐,　:､'.: 丿
　　　　　　　　　　　　　　　　　ﾞ)）_ヽ' .:.ヽ' ┐:､ ‐ ,丿 '^.｀. │_´^.,)'′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　.＼　｀.ヽ^ .' ､　.´′., ._ .'.┐ ..,>'′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 .ﾞ'‐r,」ﾞ.´'ﾌ＼:. .丿:､:. :_iv┘
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　¨'''ｰ-v厶vﾆ-ｰ^″

┏──
　　　月がいま地球に向けている面は、馴染みのある比較的平坦な面ではなかった
　　　――半分以上が、あばただらけの月の「裏側」の面に入れ替わっていたのだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛
170： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:10:03 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　ｕ　＼
　　　　　：／　　＼　　／＼：　　　　　月が…月が自転を始めている？
　　　：／　Ｕ　（＠）　（＠）＼
　　　　|　　　　ｕ　　__´,_　　Ｕ　|：　　　こんなことができるのはオーバーロード――
　　　：＼ｕ　　　　./__/　　　／：　　　　いや、彼らにだってこんなことはできやしない！
.　　　　ノ　　　 /　）ヽ　　　＼
　　　(　＼　／__ノi　）　　　　)　　　　となるとこれが意味することはただ一つだ
.　　　＼　　ﾞ　／　ヽ　ヽ /　/
　　　　　＼_／　　　　＼＿ﾉ
171： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:10:22 ID:Lp.JONG20: 「きっと地球の裏側の彼らが、
　新たに身につけた力を試してみているんだ…」

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　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧
　　　(　-ω-)　　　　 (　-ω-)　　　　 (　-ω-)
　　　|　　　｜　　　　 |　　　｜　　　　 |　　　｜
　　　U　_　U　　　　　 U　_　U　　　　　 U　_　U
　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）
　　　　　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　 (　-ω-)　　　　 (　-ω-)
　　　　　　　 |　　　｜　　　　 |　　　｜
　　　　　　　 U　_　U　　　　　 U　_　U
　　　　　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）
　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧
　　　(　-ω-)　　　　 (　-ω-)　　　　 (　-ω-)
　　　|　　　｜　　　　 |　　　｜　　　　 |　　　｜
　　　U　_　U　　　　　 U　_　U　　　　　 U　_　U
　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）
　　　　　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧
　　　　　　　 (　-ω-)　　　　 (　-ω-)
　　　　　　　 |　　　｜　　　　 |　　　｜
　　　　　　　 U　_　U　　　　　 U　_　U
　　　　　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）
　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧　　　　 ∧＿∧
　　　(　-ω-)　　　　 (　-ω-)　　　　 (　-ω-)
　　　|　　　｜　　　　 |　　　｜　　　　 |　　　｜
　　　U　_　U　　　　　 U　_　U　　　　　 U　_　U
　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）　　　　　〉）〉）

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172： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:11:30 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　　　　●

　　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ、　　　　.ハ
　　　　　　　　　　　　　ﾄ　＼-―-' ､l|
　　　　　　　　　　　　　 |/,ヽ　　　　　ヽ　　　　　　　　　できる夫、君のその推理は正しいよ
　　　　　　 __ 　　　　／/ 　　（' ）　　fj
　〈＾ヽ､＿r⌒ヾ.--＜／　ゝ.　　　 -ﾍノ　　　　　　　　　彼らはいま、変態の最終段階を迎えようとしている
　(　　≧　￣　|l___／　　　ノ　　　T　,へ＼= ､
（＿＿＞-‐ﾆﾌﾉ　　　　　/|| 　　レ y-'.　＼))
　　　　　　｀￣__ 　　　 / ﾘ |　|　 |_ノ　ゞ≧_ へ　　　　　僕たちもこれ以上地球に留まっていると危険だ
　　　／´￣　　　＼ .／='' 　l　|　ト、 __　　〉　　ヽ
　　/　　　　 ⌒ヽ.　/　⌒ヽ._l　|　/　V/ 〉　ししｔノ
　　i　　　　　〉,|　　　 //7)／　//./
　　ゝ.、　　　　（´ ゝ、　./　/,,,〉ゝ〈_(/
　　　　ヽ、　　＿｀ヽ　｀(しﾉ
　　　　　　｀￣　　｀ｿ
173： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:11:58 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　ﾊヽ　　　 _
　　　　　　　　　　　　　ﾒ7〉　ｰ＜/　　　　　最終段階を迎えても、彼らはこのまま僕たちを無視し続けるかもしれない
　　　　　　　　　　　／ /'　 C 　ヽ
　　　　　　　 ,r=＜､　ノ　　　ｰ'ソ　　　　でも僕たちは無視し続ける方に賭けるわけにはいかないんだよ
　　　／^ .ｒ≦´ﾟ・_｡))´≫ 　　「/
　ー'　　　.‘ｰ'ｔ_r_'ｲ=''´　　　　!'
!　　　　　i　　　ヽ　　 !　lｲ　　　　　　　反対に彼らに消し去られてしまうかもしれないからね
ゝ　　　　.八　　 .ノー　.ｸ|　i'
　｀ヽ　( ´ . t_l^!ｒ´　　｛j.r|　ｔ
　　　､ .ヽ　 ,!j,!　　　　｀~.ゝ-'
　　　　｀ｿ　　~

　〉　　　　　＼＼　　　　　　　　　　｀ヽ／　／::::::::::::::::/
/´￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::/
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::::::::/
　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::/
　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V　　　　　　　　積み込みが終り次第、僕たちは地球を離れる
　　./　　　　 /v⌒;　　　　　　　　　　　　　　　　　 i
　 / 　　　弋__ン　　　　　　　　 /⌒; 　　 |　　　　　　　　――たぶん2時間か3時間のうちにはね
　,′　　　　　　　　　　　　　　　辷ン　　∧
/ .＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　',
　　　＼　　　　　　　　、　　　　　　　　　　 / 　　 ',
　　　　＞　　　　　　　ー 'ヽ __ﾉ　　　　／　　　',
　　　／　　　≧ｭ．.　　　　　　　　　　　＜|　　　　 ',
　／　　　　　　　　　｀　￣￣　 ´ 　　　 i}　　　　　 i
174： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:12:45 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　,r‐┐／)
　　　　　　 / /／／／>
　　　　　／イ └'´／
　　　　./　　.＼_.ンニﾆス_
　　　 /　　._＿...二つ:::::::::＼　　　　　・・・・・・・・・・・・
　　　（　　 /:::::::::::::::::::::::::::::::::＼
　　　ヽ　 .ヽ、:::::::: __´,_　　　 |
　　　　　＼　ヽ::::::::　　　　　　/
　　　　　.　|　　　　｀ｰ　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |＼　　　　　　　／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|＼＼　　　　／／|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　: 　,>　｀´￣｀´　<　 ′
　　　　　　　　　　　月へのいたずらなんて、大した問題じゃない.　　　　　Ｖ　　　　　　Ｖ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　 i{　●　　　 ●　}i
でも、もし彼らが太陽に干渉するようになったらどうなると思う？　　　　　八　　､_,_, 　　八
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　　　 /　个 . ＿　＿ . 个 ',
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /,,―　-ー　　､　,　-‐ ､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　,　-‐　'"　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `;ー"　`　ー-ー　-ー'
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　l　　　　　　　　　　　l
175： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:14:10 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　． ─―─‐ 、
　　　　 , "　　　　　　＼
　　　　/　　　　　　　　　　　＼
.　　 /　　　　　　＿／::::::＼_ヽ
　　 |　　　　　　　　 ::::::::::::::　:..　　　　　・・・・・・・・
　　 |　　　　　　　（　ー):::::::::( ー)
.　　＼　　　　　　　　 ´　　 /
　　　　 ,＼　　　　　　` ｰ‐‐／
　　／　　` ｰ─　　　　　＼

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　　.:/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＿＿__ 　 .::/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　VＺﾆ=-＞──-　,._＿__
　　　　　　　もちろん観測機材は残していくよ　　　　/　　　ア^／　　　　　　 r＝=≧:､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.:　　　　/　/　●　　　　　｀ヾ二ア… 、
彼らがこれから先どうするかを知るためにね　　　|　　　 .′ :.　　　　　　 ●　ｉ:. Y´　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　,.-=#==ｘi＼　 `^ｰ' 　　 .::从 |　　　　　　'.
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　＼`ｰ=i　　 {ゝ::≧ｧ---‐r＜/_＿ｌ__:::::.　　　　}
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　¨¨ |　　人¨¨ :′　　 Vく{「￣「_≫:::.　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　。｡ﾟヽ i　　　　＼j　　＼ヾ::::　　′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｌ　ﾄ､ |`ﾇ | ｕ　し　ヽ。､｡､ﾟ＼:／
176： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:14:38 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　＿＿＿_
..　　　／　　　　＼　　　　　　・・・・・・
　　　／　　─　　 ─＼
　／　　（●）　（●）＼　　　僕は地球に残りますよ
　 |　　　　　　　 ' 　　　　 |
　＼　　　　　　⌒　　　／
. 　/⌒ヽ　　　　　　ｨヽ
　/ 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
./　　／　r─--⊃、　|
|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｢　＼　　＿＿　／⌒ｧ　）　｀丶
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　 ´　　　　｀　　/　 /　　　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　く／　　　　　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∨　●　　　　●　Ｙ　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　_|{　　　､_, ､_,　　八　　　　　,′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／八　　　　　　　　ｲ　丶.　　　/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ⌒＼/　, 　 /　ｰｧ　　　Ｔ´ {　　　＼／＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（（⌒>く.／　/ . : /　　　　 ',: :ヽ　　　　〈）　）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼{／ : : :/ : : /　　　　　ヽ-ﾍ . : : ／／､
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／＼＼＿∧: : ,′|　ｉ　ｉ　 |　∨∧／／ : : :＼＿_
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（＿ﾟ: :｡ーｧ‐' : ;　　|　 |　 |　 |　　ー‐く: : : : :｡: ﾟ : _ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 / . : : ｡人: : :.:| 　 |　 |　 |　 |　　 }　　＼: ｡ : : : :）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（_／{:_:/　＼: iヽ丶ソ　丶ソ　ノ　　　　＼_ﾉ￣
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　￣⌒　　⌒￣
177： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:15:37 ID:Lp.JONG20: 　　　　＿＿＿_
　　　／　　　　　＼　　　　　　　かつて興味を持っていた宇宙は、もう嫌と言うほど見てきました
　　／　 - 　　　　- ＼
　／　（一）　（一）　＼
　|　　　　　 __´___　　　　　|　　　　僕がいま好奇心を抱けることはたった一つだけ
　＼　　　 `ー'´ 　　　／
　/　　　　 ∩ノ ⊃ 　／　　　　　 ――僕自身の惑星の末路です
　(　＼　／＿ノ　|　 |
.　＼　“　　／＿＿|　 |
　　　＼／＿＿＿／
178： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:15:56 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　＿＿＿_
　　　　　　　／　　　　＼　　　　　おっと、それともう一つありました
　　　　　／　─　　 ─　＼
　　　　／　（●）　（●）　＼　　 ――彼らはどうやって月の自転速度を変えたんでしょう？
　　　　|　　　　　___'___　　　　 |　　なぜ月の自転速度を変える必要があったんでしょう？
　　　　＼　　　`ー'´　　　 ,／
　　　　/⌒ヽ　　ー‐ 　　ｨヽ
　　　 / 　　　　,⊆ニ_ヽ、　 |
　　　/　　／　r─--⊃、　|
　　　|　ヽ,.ｲ　　｀二ﾆﾆうヽ.　|

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　、　　　　　　　　 , ｨi
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |｀ヽ　　　　　　／ﾑ.|
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 i ヽ　ゝ― ＜　/、 |　　　　　　　　　　　　　　_＿
　　　　　　　　　彼らは遊んでいるんだよ　　　　　　　　y `　　　　　　ﾍ　＼　　　　 ,　　　　＞ ´ 　　 `ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　　　　　　　 ∨ ヘ　　　ｉ　　　／　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /　 ●　　　 ●　　ﾄ　　Ｘ　八ゝ、ノ　　　　　　　　　　ヽ
　　　子供の行動にどんな論理がある？　　　　ｒ　/　八　　､,_,　　　ノ　Ｖ　　　＼ゝ、 _＿|　　　　　　　　 V
いろんな意味で、彼らはまだ子供なんだ　　　　ゝ、　ﾉ ≧ ー┐　　ゝ辷 >、. 　　￣｀ニ：|　　　　　　　　 i
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　z‐＜　＞′　　　 !　　　　　　　＼　ト、ﾞヽ,　人　　　　　　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　¨ フ／　　　　　　　i　ゝ　　　　　　ゝ＿¨ ／　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ¨　　　　　　　　八　 ||　ｊ　　　ﾊ　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｝　v　ﾊ　冂　/　＼　　　　　　　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i /　ム_ ｒ′ ノ　　　＞　 --ー―＜
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`¨゛　　´｀￣
179： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:16:39 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　「彼らはまだオーバーマインドに吸収――合体するまでには至っていない」

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下广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下下广卞廿士十亠卉半与本二
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下下广卞廿士十亠卉半与本二
　　　　　　　　　　　　　　　　　卞：(・)广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下
　　　　　　　　　　　　　　　与本rミ ,○､：(・)二本与半卉亠十士廿卞广下下广卞廿士十亠卉半与本二
　　　　　　　　　　　　十士廿卞/ 　/　ミ〉廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉亠十士
　　　　　　　　　　　　卉半与本/ 　/　ミ〉二本与半卉亠十士廿卞广下下
　　　　　　　　　　亠十士廿卞| ￣＼　/士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下
　　　　　　　　　十亠卉半与本∴.､` 　／半卉亠十士廿卞广下
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　　三三　 _{{　廿卞广下广卞廿士十亠卉半与本oooooverminddd.......本
　　　　￣ ~~　半与本二上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下下广卞廿士
上二本与半卉亠十士廿卞广下广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉
下广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半卉亠十士廿卞广下下广卞廿士十亠
上二本与半卉亠十士廿卞广下广卞廿士十亠卉半与本　　　　　　　　　　==ｭ
下广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半　　　　　　　　　　　　　　　/,　　!
上二本与半卉亠十士廿卞广下　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　`^|.|.|jj
下广卞廿士十亠卉半与本二上旦上二本与半　　　　　　　　　　　　　　　　l.|.|
上二本与半卉亠十士廿卞广下广卞廿士十亠

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　∩∧＿∧∩
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.ヽ(･ω･　)ﾉ＿人人人＿
　　　　　　　　　　　　　　＿人人人＿　）　　　）＞グッ！＜
　　　　　　　　　　　　　　＞グッ！＜（　　　（　￣^Ｙ^Ｙ^￣
　　　　　　　　　　　　　　￣^Ｙ^Ｙ^￣　　）　　　）　　＿人人人＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（　　　（　　　＞グッ！＜
　　　　　　　　　　　＿人人人人人人＿）　　　）　　￣^Ｙ^Ｙ^￣
　　　　　　　　　　　＞グエーッ！！＜（＿　（
　　　　　　　　　　　￣^Ｙ^ＹＹ^Ｙ^Ｙ^Ｙ^￣ lﾉ　ヽ,)

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180： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:17:29 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　 ,ﾍ、　　　　.ハ
　　　　　　　　　　　　　ﾄ　＼-―-' ､l|　　　　　　だけど間もなく合体することになるだろう
　　　　　　　　　　　　　 |/,ヽ　　　　　ヽ
　　　　　　 __ 　　　　／/ 　　（' ）　　fj　　　　　そしてその時、地球に残った君は
　〈＾ヽ､＿r⌒ヾ.--＜／　ゝ.　　　 -ﾍノ　　　　　この星のすべてを独占することになる――
　(　　≧　￣　|l___／　　　ノ　　　T　,へ＼= ､
（＿＿＞-‐ﾆﾌﾉ　　　　　/|| 　　レ y-'.　＼))
　　　　　　｀￣__ 　　　 / ﾘ |　|　 |_ノ　ゞ≧_ へ
　　　／´￣　　　＼ .／='' 　l　|　ト、 __　　〉　　ヽ
　　/　　　　 ⌒ヽ.　/　⌒ヽ._l　|　/　V/ 〉　ししｔノ
　　i　　　　　〉,|　　　 //7)／　//./
　　ゝ.、　　　　（´ ゝ、　./　/,,,〉ゝ〈_(/
　　　　ヽ、　　＿｀ヽ　｀(しﾉ
　　　　　　｀￣　　｀ｿ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _＿＿＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／　　　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／─ 　　─　　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／（●）　（●）　　＼
　　　　　　　　――その時まだ地球が存在していたなら、ですね .　 |　　　___'___　　　　　 |
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　. 　＼　　⊂ ヽ∩　　　　 /
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 | 　|　!､＿＼　／　)
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　 |＿＿＼　　゛　／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＿＿＿＼／
181： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:18:23 ID:Lp.JONG20: 　〉　　　　　＼＼　　　　　　　　　　｀ヽ／　／::::::::::::::::/
/´￣￣　　　　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::::::/
　　　　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ::::::::::::/
　　　 ./　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 :::::::/　　　　　　　その危険に気付いていながら、
　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 V
　　./　　　　 /v⌒;　　　　　　　　　　　　　　　　　 i　　　　　　　　それでも残ると言うのかい？
　 / 　　　弋__ン　　　　　　　　 /⌒; 　　 |
　,′　　　　　　　　　　　　　　　辷ン　　∧
/ .＼　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ 　',
　　　＼　　　　　　　　、　　　　　　　　　　 / 　　 ',
　　　　＞　　　　　　　ー 'ヽ __ﾉ　　　　／　　　',
　　　／　　　≧ｭ．.　　　　　　　　　　　＜|　　　　 ',
　／　　　　　　　　　｀　￣￣　 ´ 　　　 i}　　　　　 i

　　　　　　　＿＿＿＿
　　　　　／　　　　　＼　　　　　　　ええ。
　　　　／　 _ ノ　　　⌒ 　＼
　　　/　　（⌒）　　（⌒）　　ヽ　　　　僕が地球に帰って来てからもう5年――
　　　|　　　　　　 __'___　　　　　|　　　　それとも6年でしたっけ？
　　　/ ￣｀ヽ　 {　　ﾉ　　　 /
. 　 /　　　 /　　　　　　 <　　　　　何が起ころうと、もう苦情は言いませんよ
　　l　　　　l　　　　　　　　　　＼
　　l　　　　l　　　　 l´￣￣￣￣ヽ
　人＿＿ﾉ　　　ヽ＿＿＿＿ﾉ
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣　￣￣
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
182： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:19:15 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ハ
　　　　　　　　　　､-＿-　 , -―-'　ﾊ　　　　　　　　　　そうか…
　　　　　　　　　　　＼　,>　　　　　｀ヽ
　　　　　　 __　　　　／/　　　　　　(')l　　　　　　　　　実は僕たちは、君が地球に残ると言ってくれないものかと
　〈＾ヽ､＿r⌒ヾ.--＜／ﾍ　　(' )　_,-' ﾉ　　　　　　　　　期待していたんだ
　(　　≧　￣　|l___／　　 .＞　＿　f´｀）＼= ､
（＿＿＞-‐ﾆﾌﾉ　　　　　ﾉ!　　　 |_| （ヽ　＼))
　　　　　　｀￣__ 　　　 / ﾘ |　|　 |__ノゞ≧_ へ
　　　／´￣　　　＼ .／='' 　l　|　ト、　　〉　　ヽ
　　/　　　　 ⌒ヽ.　/　 ⌒ヽ.l　|　/　ヽ.　　ししｔノ
　　i　　　　　〉,|　　　　　}　|ノ　　ﾘ
　　ゝ.、　　　　（´ ゝ、　　ノi ,,,〉ゝ-≦、
　　　　ヽ、　　＿｀ヽー―一'　｀￣￣´
　　　　　　｀￣　　｀ｿ
183： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:19:48 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　ﾊ､
　　　　　　　　　　　　　　　　 ': :ヽ'　　　　　　　　　　　 ,　イ
　　　　　　　　　　　　　　　 /: : : :| ’ 　　　　　　　／／|
　　　　　　　　　　　　　　　j: : : : :|　ヽ　＿_　　　　.／／: :｜
　　　　　　　　　　　　　　厶-‐　　　　　　　￣　　､/　/: : : : :|
　　　　　　　　　　　　　,　'　　　　　　　　　　　　　　　　＼: : :|　　　　　　　　この星に留まる君に、
　　　　　　　　　　　／ /　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼j
.　　　　　　　　／　 /　　　　　　　　　　　　　　　　　　　､　＼　　　　　　　ぜひ僕たちのためにやってほしい仕事があるんだ
　　　　　　　　／　　 /　　,-==-､　　　　　　　　　___　　　i　　＼
　　　　　　　/　　　 ,　　　　　　　　　　　　 ' ⌒ヽ　｜　　　ヽ
　　　　　　 /　　　　 i　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　|　　　　ﾍ
.　　　　 /　　　　､　　　　　　　　　　　　　　　　　　 j　　　　ﾊ
.　　　　 /　　　　　　　ヽ　　　　　　｀ｰ' ー '　　　　　　 ,ｲ
　　　　/　　　　　　　　/ ｀　　_　　　　　　　　　　／ .|　　　　　 ’
.　　　/　　　　　　　　 j　　　　　ﾝー‐　　　　 r‐　'　　　 |　　　　　　　 i
　　　,　　　　　　　 l　　　 /　　　　　　 l　　　　 |　　　　　　　 |
.　　 i　　　　　　　　　,　　　 /　､　　　　　　　　|　　　　 |　　　　　　　 |
＝= |　　　　　　 i　　　 ,　　ﾍ　　　　 /.　｜　　　　 |　　　　　　　 |
-　__l 　　　　　　 | 　　 i　　　 i　　　　/　　 |　　　　　　|　　　　　　　 |ﾆ＝===- 　、
｀.ｰ-ミｭ､　　　　　 .|ﾐ､　｜　　　|　　　/　　　ヽ、　 r‐''ﾆ|　　　　　　　 |　＿ - ‐ ' _ノ
184： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:20:06 ID:Lp.JONG20: ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:;;:;:;;:;:;:;;:;:;;:;::;::::;:;::;::;::;:;:;::::::::::::::::::::::::::::::::::.::.:.::......:.. 　.....:.:.
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:::.:::.:.:.::.:.::.::.:.::.:.:.:.::.:::.:.:.::.::.::.:.:.::.:.::.:.:.:.::.::.::.::.::.::.:.::.::.::.:.::.::.::.:.::.:.::.:.:.::.:.::.:.:
..:..:.:..:...:.:.:..:..:.:.:..:.:..:.:.:.:..:..:.::..:.:..:.:.:.:.:..:.:..:..:.:.:..:..:..:.:.:..:.:.:..:.:.:.:..:.:.:..:.:.:.:.:.:.:..:
　　..:.:.. ..　. ...:.:.:..:... ..:.:.:... . .　　..　 .:.:.:.:....　　　....:.:.:.. ..:.::..:...　　....:..
...　　...　　　　　...:.:.　　　　　　　　　　　　　.　　　　...　　　....:.:.:.:.::..
185： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:21:02 ID:Lp.JONG20: 　　::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::::::::::::::::::::+::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::人:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::+::::::::::::::::::::::::::Ｖ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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186： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:21:22 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿
　　　　　　　　　　　　　 __　- ´´￣　　　　｀¨ ‐ ､
　　　　　　　　　　, -'"´:　　　　　　　　　￣￣　　　ヽ
　　　　　　　　／. : : : :　　　　　　　 ,　￣　ヽ　丶　　　　　　　オーバーロードのスタードライブの光が消えてゆく…
　　　　　　 ,,.'. : : : :　　　　　　　　　　/　/::::::ヽ　ｌ　ヽ、
　　　　　 /. : : : : :　　　　　　　　　　 {　 {:::::::::ﾉ　!　　　ヽ　　　　　僕はこの地球上で産まれ、死んでいった人間達のうちで
　　　　 /. : : : : :　　　　　　　　　　丶　｀　´ ノ　　　ヽ _　　　あの道を通って宇宙へ旅した唯一人の人間なんだ…
　　　 /. : : : : :　　　　　　　　　　｀ー‐ ´　　　　　　　　|
　　 ./. : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　i
　　/. : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿＿　i
　 /. : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 l
　,'. : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　i : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　i : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 /
　', : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　', : : : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　ヽ、: : : : : : .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　ヽ､:_: : : : .　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　｀¨i : : : : :　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
.　　　　　　　　／　　　　　　　　＼
.　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
. 　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　 ´￣` 、　　　　, ´￣　　　　　ヽ　　　　そして、もはや二度とあの道を旅する者は居ないんだ
　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
　　　　　| 　　　（＿_ ）　　　　（＿_ ）　　　 |
　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　　それが地球人だろうと、オーバーロードだろうと
. 　　　＼　　　　　　　　 ´　　　　　　　　　／
. 　　　　＼　　　　　 - ─‐‐-　　　　／
　　　　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
187： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:21:47 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　__
　　　　 _ ｢|　_　| ||　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |i_
　　　　ｌｌl:|ｌ| l l　| ||　　　　　　　　　　　　　　 _　　　　　 i|　　　|L三i　　　　 i|_
　　　　ｌｌl:|ｌ| l l　| ||　　　　　　　　　　　　　｢iiiii||　＿i|_　_ｉ|=.　　|iｉ|_| |　　　｢=|Tl
　　　　ｌｌl:|ｌ|　___::::::::::::: __i__　　＿__　　　 :|iiiiii|| :|iii|匚| |L| |　:::|iｉ| | |　　　 |:=|:l:|　　　　　 |i_
　　　 ' -=　/iiii||　　　｢i| L|　　 |iii|｣ |　　　:|iiiiii||_:|iii|｜| |L|_|┌ｉ|iｉ|_| |　　　 |:=|:l:|　　　　　　｢｢冂
　　　　　　 |iiiiii||　　　|:i| | |　　 |iii|T.|┌┬ｉ|iiiiii|| :|iii|｜| |L| |｜ｌ|iｉ| | |_　　　 |:=|:l:|: _ _　　　 |ｔｔ|=|
　　　　　　 |iiiiii||　　　|:i| | |　＿|iii|T:|｜｜|lTｌli|| :|iii|｜| |L| |｜ｌ|iｉ| |｢ll|| __ lTTlil:l:| |ii|_|　　　 | _|-|
　　　　　　 |ii〕-〔 _　 .|:i| | |::| ｌl |ii｢三冂｜|──il -｢||三|iｉｌ |l ｢i＼_｢｢|L|　|l:|　|i|┐|ii|_|　 ┌::| _|-|_ ┌､
　　　　　　 |i| __:l|=l┐|:i| | |::| ｌl |..|:三|i |｜|三三|l|=|:||三|｢|￣|-tii i|:|:|iii|　||t　|i|┝|ii|_|＿├l:| _|-|┐|ii||
　　　　　　 |i｢ii 丁:l｜Π--t| ｌl |lll｢|￣|｢￣|三｢ｌl|l|-|:||三||:|　 |==|i |:|:|iii|　|| l| |i|┤冂i|三|ｌ-l:| _|-|ii|┝||
　　　　　　_|i|:ll　|liTl|「l liiiiil|:| ｌl |lll|:|┐||:＿|三|i__ｌ|-|:||三||:|　｢ﾆ｢|￣|￣|il|冂 |i|┤|=|l|三|l‐┐_|-|ii|三｢| 　┌┬､
　liiﾖl｢T‐-｢ii｢l┐|三i!|￣lＴl|:| |｢ﾆil:ﾆﾆfl 三|_≧!= 冖≦　]Tli ｢==::|iiiiｉ|三|il||=| |i|┤|「|ｌｉ||iL==_l|i|-|i｢｢　|　　|iiii|７|
　| ｢L_|iiiｉ||iiｉ|E:|ｉｉ￣T|llllｌ|fﾆﾆﾆ{!≧＝¨≦二＿＿＿＿ ≧-Ｌ! |ｉｉi||iiiiｉ|＿|il|Π_|i|｜|=||ｉ||iL＿」|i|-|i| l|　l|　　|iiii|/l|
　| |=｢l|┌┐-ｔ┬t=iiＬ!-=≡≧¨　　 i|i＼二二＿＿_∠ｉ¨ｌ =t ≧-ｌiiiiｉ|三|｢￣|三|i|Tlii|￣|三|¨|￣|ｉ| l|　l| ｢｢l|iiii|　|
　| |「三||Ei|ｉ| |ﾖ|_｣ﾛ≧¨_へ､|[[il､　 i|i　_/ 　 /　　 /　| | |Π‐┐__　_¨≧=-_iｉ|三|i|┌┐::|三|=|三|Π|　冂¨l三l￣l
　ｌ l:!:≡!!Ｌ. ≧‐¨　l､|l､l|| ＼＼　　i|i-ﾆﾆﾆﾆ─--＜-! | |冂ﾄiｌ|L_||=｀┴ ¨´　＜＝≧-::_|三|-|三|i冂｢|￣|l三L_ L
　＼≦￢─---- ．＿＿＿＼＼　｢｢｢l冖l二￣￣￣¨¨　､ｉ|Π＞ ¨-пΠ┐_ 冂､￢-､ ≧-_|三|i|_l| |,,-''"::::::::::::::::
ｉ｢п＼Π┐￣￣¨¨￢──----､¨￢┴--L]旦＿＿＞-¨¨ -‐Π┐冂 пli |￣|li п￢::::::::::::¨--'''":::::::::::::::::::::::::::
L|Пп､＼пп冂Пl |ｴｴ-｢l|＼-｢l ＼＼￣￢￢-＞_．-´пП ｢=l _|_:Eｪ｢｢lп､,,''"::::ﾞﾞ''､≧-,,,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　　　　　　　　　　　　　　　┏──
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　世界は今や彼のもの――
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　人間として望みうる物質的な所有物は全て、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　彼の手に取られるのを待っていた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛
188： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:22:11 ID:Lp.JONG20: 　　┏──
　　　　　だが、できる夫にはもう何の興味もなかった

　　　　　この見捨てられた惑星の寂しさ――
　　　　　理解できない存在へと変態を遂げたかつての同胞達の脅威――

　　　　　彼は、もう何も恐れてもいなかった
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 - 　- 、
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/ (● ●）ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ゝ　 -'-　ノ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　/　　　　ヽ
　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　（| 　　　 |）
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.し　　Ｊ

┏──
　　　完全に変態を遂げた彼らの出発にあたって起こるであろう余波の中では
　　　自分が生き残ることはできないだろう
　　　――だがそれでいい
　　　できる夫はそう思っていた
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛
189： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:22:57 ID:Lp.JONG20: ┏──
　　　やりたいことはもう全部やった
　　　それに、この空虚な世界で無意味な生涯をだらだらと送るなどということは
　　　とうていやりきれたものではない
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　　　　／　　　　　　　　 ´￣｀　　　 ´￣｀
　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　 /　　　　　　　　　 /　　　　ヽ　　 /　　　ヽ
　　　　　 |　　　　　　　　　　　　ゝ　　ー' 丿　　ゝー'　く　　　何事も有終の美を飾らなければ
　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,　　　 |
　　　　　 |　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |　　　意味がありません
　　　　　ヽ　　　　　　　　　　　　　｀´￣｀´　／
　　　　　　　＼　　　　　　　　　　　　　　　　／
　　　　　　　　　> 　　　　　ヽ　＿＿＿＿＿／
　　　　　　　　/　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ
190： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:24:21 ID:Lp.JONG20: ┏──
　　　その気になれば、できる夫はオーバーロードと一緒に行くこともできたろう
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　::::::::::::::::::::::::::::::::／￣￣￣￣￣＼:::::::::::::::::::::::::::::☆:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　::::::::::::::::｡:::::::::::::|　　　　＿＿＿　＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｡::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　:::::::::::::::::::::::::::|￣￣￣￣＿＿　￣￣￣￣￣￣＼:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　::::::::::＿―|三|　　　　　／ ∧　＼　　　＿|￣￣￣＼::::ﾟ::::::_＿＿::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　::::::::=_―...|三|　　　　　|・∀・）　 |　　　　　￣￣￣￣￣￣　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　＝　　 .　 |三|　　　　　＼＿|＿／　　　　　　　　　　　　　　　／:::::::::::::::｡:::::::::::::::::::::
　　　　::::=_　　.....|三|　　　　MATAARI号　　　　　　　　　　　／::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　::::::::::::::::::::::::::::＼(二二二二二二二二)　　　　　　　　／:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　:::::::::::::::::::::::::::::::::￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
　　　　:::::::::::::::::::::::::::::ﾟ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::｡:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::

　　┏──
　　　　　だが行ったとしても、それにいったいなんの意味があるだろうか？
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛
191： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:24:50 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　　　／　　　　＼　　　　　・・・・・・・
　　　　　　　／ -　　　ヽ　＼
　　　　　／（● ）　（● ）　＼　　さて、それではキュゥヴェラクと契約した仕事に取りかかるとしましょうか
　　　　　 |　　　 _`___　　　　　　|
　　　　　　ヽ、　　　　　　　　　／
　　　　　　／　　　　　　　　　　＼
192： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:25:08 ID:Lp.JONG20: ¨: :…- ．_
_: : : : : : : :}￣:¨: :=　┐ｬ. . . . _　　＿
　￣¨　-く'_: : : : : : : ′ l_:_:_:/ }YxXヾ.ト､
　　　　　　￣ ¨ ‐v' 　　　　ﾘ }xXX:}:}xﾊ
　　　　　　　　　/＞-≦　　／ /xXXﾉﾉXﾉ
　　　　　　 /、__／　￣　`´ ﾐXxﾝx ,ｲ
.　　　　　 /　/　　　　　　　　　￣´
　　　　　 /　,o))
　　　　　　/　/|　|
.　　　　　/　/ .|　|
　　　　../　/　 |　|
　　　　/　/　　|　|

┌───────────────────────┐
└───────────────────────┘
┌───────────┐
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┌─┐
└─┘
193： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:25:47 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿　　　　　君には、これから起こることのすべての
　　　　　　　　　　｢　＼　　＿＿　／⌒ｧ　）　｀丶　　　見たまま、ありのままを実況してほしいんだ
　　　　　　　　　　ヽ　　　 ´　　　　｀　　/　 /　　　ヽ
　　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　く／　　　　　）　　もちろん僕たちのカメラでも撮影をするよ
　　　　　　　　　　　∨　●　　　　●　Ｙ　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　_|{　　　､_, ､_,　　八　　　　　,′　　でも、君の眼が――脳髄が受け取るものは、
　　　　　　　　　／八　　　　　　　　ｲ　丶.　　　/　　　　僕たちのものとは全く違ったものかもしれない
　　　　　 ⌒＼/　, 　 /　ｰｧ　　　Ｔ´ {　　　＼／＼
　　　（（⌒>く.／　/ . : /　　　　 ',: :ヽ　　　　〈）　）　　　それが僕たちに多くを語ってくれるんだ
　　　　　＼{／ : : :/ : : /　　　　　ヽ-ﾍ . : : ／／､
　　　　／＼＼＿∧: : ,′|　ｉ　ｉ　 |　∨∧／／ : : :＼＿_
　　　（＿ﾟ: :｡ーｧ‐' : ;　　|　 |　 |　 |　　ー‐く: : : : :｡: ﾟ : _ノ
　　　　 / . : : ｡人: : :.:| 　 |　 |　 |　 |　　 }　　＼: ｡ : : : :）
　　　　（_／{:_:/　＼: iヽ丶ソ　丶ソ　ノ　　　　＼_ﾉ￣
　　　　　　　　　　　　　　￣⌒　　⌒￣

┌─┐
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┌───┐
└───┘
┌──────┐
└──────┘
┌───────────┐
└───────────┘
┌───────────────────────┐
└───────────────────────┘
194： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:26:52 ID:Lp.JONG20: ┏──
　　　オーバーロードの宇宙船は、それを追う電波とほぼ同じスピードで
　　　地球を遠ざかりつつある

　　　だが長い長い追跡となるとはいえ、いつかできる夫の言葉は追いつくのだ
　　　いずれ確実にカレルレンにキャッチされるのだ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　──┛

　　　　　　　　　　　　　　　　　　 A
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 _∧lﾍ　_　_　_＿ _　_
　　　　　　　　　　 _ ,.，-‐　/ﾑ>l<l∧　　　　　　 '　‐- , _
　　　　　　　　　　,.， ''".　　　　,ム/lLlZl,i∧.　　　　　　　　　　｀丶.
　　　　　　　＞ ´　　　　　　　,ム/　　　∨l,∧　　　　　　　　　　　　　　∨
　　　　　／　　　　　　　　　,ム/　　　 ∨l,∧　　　　　　　　　　　　　　l
.　　　 /　　　　　　　　 ,ム/　　　　 ∨ﾍ∧　　　　　　　　　　　　 ,
　　　　,'　　　　　　　　 ,ム/　　　　　　　　　ﾍ∧　　　　　　　　　 /
　　　 i. 　　　　　　 ,ム/　　　　　　　　　　　∨,　　　　　　　　　／
　　　　ﾍ　　　　　　　　,ム/　　　　　　　　　　　　 ∨,　　　　 ,. ィ
　　　　　ゝ､　　　　 ,ム/　　　　　　　　　　　　　　∨i ,. ，・,´
. 　　　　｀'・.､ _　　　　　　　　　　　　　　　 _,.，-‐ '"　,.ｨ´
　　　　　　　　　　｀' ｰ= ﾆニ二三三三三￣　　 _,.，-'ｲll
　　　　　　　　　　　　　　｀' ーl≧二二二イ二卞､l＿＿l_lﾖ
　　　　　　　　　　　　　　　 |／／l l　i　iﾍ〈l　l､..l　　l}
　　　　　　　　　　　　　　　 |／i　l..i　l　l　.ll　l　 l､　.l}
　　　　　　　　　　　　　　ム二i.l└┴┴┘ lｪｪl≧ l}_
　　　　　　　　　　　　　　　　l/l二7l　ﾍ￣7/l　lFEll　　lN.
　　　　　　　　　　　　　　　 l/l　　l　lﾍ∨/. l　l──i　l, il
　　　　　　　　　　　　　　 l/l　　l　l　〉〈　 l　l PP .l　l', i
　　　　　　　　　　　　　　　「lHlh　l　l /∧∨l　lHHH.l　l ',i,
　　　　　　　　　　　　　　　|P li l. l　ﾚ/「lﾍ　l　l.　　　l　l　',
　　　　　　　　　　　　　　 l幵幵幵l　　77　l幵幵幵ll幵l幵ll
195： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:28:18 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　＿＿__
　　　　　／　　　　＼　　　　　　カレルレンは今の状況をどこまで計算していたんでしょう？
.　　　／　　　ノ ' 　ヽ＼
.　　／　／）（ー）　（ー）＼　　　もしかしたら約100年前に、
　　|　／ .ｲ　　　　' 　　　 |　　　わざと僕を地球から脱出させたのかも…
　　∨,'才.ﾐ).　　-‐‐-　　／
.　　 |　≧ｼ'　　　　　　＼
　／＼　ヽ　　　　　　　　　ヽ

　　　　　　　　＿＿＿
　　　　　　／　　　　＼　　　　　　ちょうど変態の最終段階が終わる頃に帰って来るように仕向けて、
　　　　　／　　⌒ 　　⌒＼
　　　／　　（＝）　（＝）＼　　　生きた旧世代の地球人のサンプルとしてこの役割を演じられるように…
　　　 |　　u　　　 ___´___　　　|
　　　　ヽ、　　　　`ー '´　／
　　　　ノ　　　　　　　　　＼
196： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:28:39 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　． ─―─‐ 、
　　　　　, "　　　　　　＼　　　　　　まあ、それはいくら何でも考えすぎでしょうけど…
　　　　/　　　　　　　　　　　＼
.　　 /　　　　　　＿／::::::＼_ヽ　　　それでも、カレルレンは何かとてつもなく大がかりで複雑な陰謀に
　　　|　　　　　　　　 ::::::::::::::　:..　　　手を貸しているのは間違いないと思います
　　　|　　u　　　　（　ー):::::::::( ー)
.　　＼　　　　　　　　 ´　　 /
　　　　 ,＼　　　　　　` ｰ‐‐／
　　　／　　` ｰ─　　　　　＼
197： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:29:02 ID:Lp.JONG20: 「カレルレンは、オーバーマインドの配下として働きながらも
　自分の自由に出来るすべての手段を用いて
　オーバーマインドの研究を続けている」

　　　　　　　　　　　　　(ヽ　(ヽ　　( i)))　/)　/)
　　　　　　　　　　　(ヽ(((i (ヽ((/ﾆＹﾆヽ　( i)))/)　　　/)
　　　　　　　　　　　((i(ヽ(((i )/（ﾟ )( ﾟ）ヽ　( i)))/) i)))
　　　　　　　　　(ヽ　(((i ) ／::::⌒｀´⌒::::＼　( i)))
　　　　　　　　　.(((／∠_|　,-）＿＿＿（-，|＿ゝ＼/)
　　　　　　　　　　( 　＿＿､　　|-┬-|　　　　,＿　）
　　　　　　　　　　((＼＼ |　　　　`ー'´　　 /´ ／／＼)
　　　　　　　　　　(/ (((i )|　　　　　　　　　/　( i)))( i)))
　　　　　　　　　　　　(/　　　　　　　　　　　　　＼)　＼)
198： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:29:18 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　　　＿＿＿＿＿
　　　　　　　　　　　／　　　　　　＼
.　　　　　　　　／　　　　　　　　　　＼　　　　　　　　何がカレルレンをその行為に駆り立てているんでしょう？
.　　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　＼
. 　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ　　　　単なる科学的好奇心だけが理由ではないはず
　　　　　|　　　　￣｀丶　　　　 ' ´ ￣　　　　 |
　　　　　|　　　　 ‐ｭ::::ｪ‐　　　　 ‐ｪ::::ｪ‐　　　 |
　　　　　|　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 |
. 　　　＼　　　　　　　 ´ 　　　　　　／
. 　　　　＼　　　　　　- ――- 　　　　／
　　　　　　　／ヽ　　　　　　　　　　　　　　イ＼
　　　　　／　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼
199： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:30:20 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　「おそらくオーバーロードたちは
　　　　　　　いつの日かオーバーマインドの束縛から抜け出すことを
　　　　　　　夢見ているのでしょう」

　　　　　　　　　　.　　　　/ﾆＹﾆヽ　　　　 ll　　　 ll
　　　　　　　　　　　　　　/（。)(. ﾟ）ヽ　　　　ll　　　 ll
　　　　　　　　　　　　／::::⌒｀´⌒::::＼　　 ll.　　　 ll
　　　　　　　　　　　　|　,-）ﾄｪｪｪｪｲ（-、|-－'､_ 　　ｌレ-－ｚ
　　　　　　　　　　　　| l　　.|-┬-|　　l |　　｀ﾄl､　八ｒ-x‐ﾃ
　　　　　　　　　　　　＼　`ー-'´υ／⌒､ｰ'､ |ﾘｌト､Ｖ´ ,､‐ヘ、
　　　　　　　　　　　　　　　　 {　 ,ニ､/　　　,!　//川／｀Y　＼　＼
　　　　　　　　　　　　　　　　ヽ{　　ﾊ､__∠／/彡ｲ⌒ ｰヽ‐- ヽ-　ヽ
　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヾ=≦ﾆ三≦彡ｲ　　　　　　　ﾉ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　｀ヽﾆt=ヽ {､　　　　＿,／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＼ﾞヽﾆﾝ´ ￣￣／
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　` －---－''´
200： ◆aPlPNXeb6g：2013/03/31(日) 20:30:41 ID:Lp.JONG20: 　　　　　　　　　　　「自分たちを従わせている力について
　　　　　　　　　　　　満足のいくだけのことを学んだあかつきには
　　　　　　　　　　　　そのときこそは…と」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　＿
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｒ'ｒ‐ｧｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　.　　　　　　　　　　　 // .//
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（;「1'/
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 `ｌ k′
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ,ｒ'ｒ!｣ｊ
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 // .//
　　　　　　　　　　　　/ヽＹﾉ三　　　　＼＼　　　（;「1'/
　　　　　　　　　　　 /（0)(0 ）三　　　　　　＼＼　　　 `ｌ k′
　　　　　　　　　　／⌒｀´⌒　　三　　　　　＼＼ ,ｒ'ｒ!｣ｊ
　　　　　　　　　　|　　　　　　（- 、三　　　　　＼＼ .//
　　　　　　　　　　lヽ＿＿＿ノ｀　l　三　　　　　　　　＼＼从/
　　　　　　　　　　ヽ｀⌒´ 　　 / 三　　　　　　　　そ　　て
　　　　　　　　　　　　｀ｺー　　 /,三　　　　　　　　　　ゝ,　　そ
　　　　　　　　　／⌒　　　　　　　　￣三　　　　　 "`/'^r 　＼
　　　　.　　　　|　　　　　　　　 ,、　三　　　　　　　　＼＼
　　　　　　　　　＼　＼　　　　　　　 || 　三　　　　　　　　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　＼　＼　　　／　　三　　　　　　　　　　　　　＼＼
　　　　　　　　　　／＼　＼　 i′ 　く　三　　　　　　　　　　　　　　　＼＼
　　　　　　　　　／　　　＼　／]　　／　　三　　　　　　　　　　　　　　　　　＼＼
　　　　　　　　/　　　／　(ノ／))￣ヽ　　三
　　　　　　　__|　.　　 | ／　,ゝ￣　　　ﾍ　　　三
　　　　　　（＿＿＼＼　／　　　　　　 `ー‐三

マミさんの子供は幼年期の終りを迎えるようです 3