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500字くらいでプレレンすうヌレ^p^

87くくたけ:2010/11/10(水) 13:30:03
「虫に先を越された…」
たけやんの裸になった上半身を見て、たうふは愕然と呟いた。
胸も背中も二の腕も、ぽつぽつとした赤い点が満開になっている。
言うまでもない、生物委員会恒例の毒虫捕獲の際にやられたものだ。
「俺には許してくれなかったのに、どういうことだよ」
たうふの顔からいつもの優等生然とした表情は消え、わがままな幼児のように唇を尖らせた。
たけやんとたうふが関係を持つようになって数か月が経つ。
たうふはこれで案外独占欲が強く、合歓のたびにたけやんの体に情の証をつけたがったが、たけやんは(これもまた意外なことに)人目を恐れてそれを拒んだ。
それでもたうふはしつこく食い下がり、ようやく休暇の前ならという条件つきで許しを得たのがつい先日のことだ。
以来その日を指折り数えて待ちわびていたたうふの失望はいかばかりのものであろうか。
「俺は毒虫に負けた男か…」
豊かな黒髪に埋もれてしまうほど情けなくしおれ、背中を丸めた姿に、たけやんは困り果ててぼさぼさの頭を掻く。
「そうは言うけど、虫にやきもち妬かれたってなあ。俺だって結構大変だったんだぜ。手足や背中はともかく、褌に入ってこられた時は男としての危機を…」
似たような話を少し前に伊助から聞いたような気がする、とぼんやり思い出しながら、たうふは上目遣いでちらりとたけやんを見た。
たうふがこの仕草を見せたら、あとはどうすれば機嫌が直るのか、たけやんも心得たものだ。
「…だからさぁ、不能になってないか、確かめてくれよ。こんなこと頼めるのはお前だけだよ」
ほんの少しの恥じらいを含んだ大胆さで、たうふの腕を引いた。
「好きなとこにしていいぞ。これだけ刺されてたら、一つ二つ増えたところで誰も気づきやしない」
「たけやん…」
たうふはそのままたけやんに覆いかぶさり、首筋といい鎖骨といい遠慮なく唇で刻印を残す。
満足そうにほほ笑む彼を見上げ、たけやんは「お前が一番悪い虫だ」と笑った。


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