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安価とらパパ×しょっせさん運動会の二人三脚父兄参加
:2010/11/07(日) 16:26:47
おじぽたちは父兄席へと走り、それぞれの家族を連れてスタート地点へ走って行く。とらたんパパは張り切っていた。具足をつけていない分、他の一般市民の父兄には負けないつもりだった。とらたんがこちらに走って来るのを今か今かと待ちわびる。
「楽しそうですね」
隣で茶を啜っていたしょっせさんが言った。まるで子どものような顔をして、とらたんパパは振り返る。
「勿論だ。久々に親子の触れ合いができるんだからな。優勝して、父親の威厳を見せてやるのだ」
「それなら私ではなくて、応援にも奥方を連れて来られれば良かったのに」
するととらたんパパはむっと唇をへの字に結んだ。
「なんだ、しょっせ殿は私たちを応援するのが嫌なのか」
今度は子どものように怒るとらたんパパにしょっせさんは少し驚く。
「いいえ、そうではなく…奥方がいらした方が若太夫も喜ぶでしょうに」
「わかっていないな…とらたんもしょっせ殿に見てほしいのだよ、頑張っている姿を」
そして、殊更明るい顔をして笑う。
「私も、しょっせ殿に応援してもらえば優勝なんて軽いさ」
子どもみたいな人だ、としょっせさんは思う。けれど、だからこの男から離れられない。こっそり唇を綻ばせて笑うのに、とらたんパパは気づかないようだった。
走って来たとらたんは、しょっせさんに頭を下げて二人三脚の紐を渡した。そのときのとらたんパパの顔は言葉では表せない。
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