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500字くらいでプレレンすうヌレ^p^

73安価ざつそう:2010/11/02(火) 00:37:49
「それじゃあいささくん、また」
いささの頭を撫でていた手を離してざっぽさんが離れようとするのを、いささはぎゅっと捕まえた。
「行ってしまうんですか、向こう側へ」
「コマの奥を破らないと、城まで遠いからねえ。老体には酷だよ」
飄々と答えるざっぽさんに、いささはふわりと笑う。
「寄り道しちゃだめですよ」
その目が笑っていないことにざっぽさんは気づいていたが、何も言わずにコマの奥をぶち抜いた。
その穴をくぐると、神ぇがペンを置くところだった。
「あら、城に帰る筈じゃなかったの?」
小首を傾げて見せる神ぇに近づき、ざっぽさんは後ろから抱き締める。
「我々はみんなあなたの掌の上で動いているんですよ。帰してくれないのはあなたでしょう」
「変ねえ。いささは『寄り道しちゃだめ』って言ったじゃない」
素知らぬ顔で、歌うように神ぇは言った。
「どちらでもいいですよ。ここへ来たのがあなたの意志でも、そうでなくても」
神ぇの首筋に顔を埋めて、ざっぽさんは囁いた。
「…そうべえって呼んで頂戴」
「そうべえ」
彼女の望んだ通り、ざっぽさんは彼女の髪をゆるりと撫でた。


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