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500字くらいでプレレンすうヌレ^p^
62
:
安価いさよし
:2010/09/10(金) 23:23:38
すん、と夜露に濡れて湿った草の匂いが鼻を掠める。
数馬は行儀悪く、机に肘をついて外の、あまり良いとは言えない香りをかいでいた。
日中は夏の名残なのだろうか、汗が落ちるほど暑いが、朝や夜はすっかり涼しくなっている。
そのうち火鉢も必要になるんだろうか、とあくびをして今自分がいる部屋、保健室を見渡した。
今日の保健室の当番は自分と六年の善法寺伊作だが、彼はまだやってこなかった。
きっと他の先輩方に誘われて、鍛錬しているんだろう――数馬はそう考えて耳を澄ますと、
その考えを肯定するように遠くで金属音が、まるで虫の音のように響いていた。
(不運委員長とはいえ、六年生だもんな、訓練の一つくらいするもんだよな)
口の中でそう呟き、戦っている彼を想像してみるが、どうがんばっても柔和な顔になってしまったり、
手に持っているのが便所紙になってしまったりと、どうしてもおかしな姿しか考えられなかった。
「失礼だよなぁ、六年生に対して。」
最初はそう言ったが、想像の伊作があまりにも滑稽で、数馬は小さく噴出してしまった。
他の六年生が武器を持って構える中で、唯一平和的なものを持つ我らが委員長。
その姿はひどく奇妙だが、なんだか彼らしくてしっくりときている。
「………………。」
数馬はにやにやと止まらない笑みを浮かべて頬杖をつく。
遠くからトタトタと、小さい足音がして静かに戸が開いた。
「遅くなってごめんね、数馬。」
現れた伊作の頭にはたんこぶが二つ、顔には大きな擦り傷、手首は応急処置でもしたのか、手ぬぐいが巻いてあった。
数馬は頬を叩いて、伊作の方を向いてから声を出した。
「じゃあまず、先輩を治療しますね。」
おわり
いささ出番すくねー^p^
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