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500字くらいでプレレンすうヌレ^p^

39厨ニてふらい:2009/10/12(月) 16:56:50
 それは6年が長期間の野外実習から帰ってきたときのこと。
 プロの忍者に近い集団がボロボロになって戻ったので、医務室と新野先生、伊作以外の保健委員の生徒は休まるときがなかった。
 日を追うごとに一人二人と医務室を後にし、一週間もたつとほとんどの生徒が自室に戻っていった。
 しかし、未だに医務室の床から離れられないでいる者もいた。
 中在家長次は、その中でも最も深い傷を負った一人であり、未だに医務室の住人であった。
 図書委員会の面々や同級生の何人かが日替わりで彼を見舞いにきていた。
「おはようございます、先輩」
 今朝やって来た雷蔵は、長次の目と耳を覆っていた包帯をほどいた。
「包帯替えますから」紙にそう書いて渡す。
 筆談が会話の手段になっていた。というのも、長次の耳には今の雷蔵の台詞は届いていないからである。
 図書委員長の耳が聞こえないと分かったのは、昨晩のことだった。最後に部屋を後にする時、雷蔵がいくら名前を呼んでも頷きもしなかったことから発覚した。
 普段から口数の少ない長次ゆえに、なかなか気がつく者がいなかったのだ。
 このことを知っているのは、新野先生と伊作、小平太、そして雷蔵の4人だけ。
 「先輩、何処も痛くないですか」先程の紙にまた書いて渡すと、長次は頷いた。
「よかった……」
 話しかけても元々小さな声でしか喋ることはなかった長次だが、こうして全く声を聞けないと、淋しさを感じずにはいられなかった。

(貴方の耳が戻るなら、最初に私の声を届けたい)



聴覚障害てふじと看病らいらい=厨ニ^p^φ


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