したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |
レス数が1スレッドの最大レス数(1000件)を超えています。残念ながら投稿することができません。

【イベントC】惑い集うは異能都市の宴【四軒目】

1名も無き異能都市住民:2012/02/24(金) 00:17:19 ID:1sJsd2CgO
<<ルールとか>>
・ここは、各スレでなんらかのイベント・クエスト・戦闘が発生した場合に使います。
・雑談も可能ですが、日常の範囲で済むかどうかは各自で判断してください。
・クエストスレはA・B・Cの3つがあります。開いている場所ならどこでも使って構いません。
・逆に、使用中の場合は混乱の元になりますので、同じクエストスレで2つのクエストを進行させることはやめてください。
・クエストで使われている場所を、クエスト以外のスレで使うことは『構いません』。
 時間軸が異なる・平行世界である、など解釈は自由です。
・またクエストスレと他のなりきりスレに、同時に現れることは『構いません』。
 ただしそれによって起こり得る弊害は自力でなんとかしてください。
・GM役をあらかじめ決めておくとスムースにことが運ぶかもしれません。
・識別をしやすくするために、トリップをつけると幸せになれるかも。

前スレ
【イベントC】異能都市のクロニクル【三巻目】
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12841/1293286354/

951名も無き異能都市住民:2014/08/31(日) 01:45:34 ID:EMi5sjvE0
>>950

「羽がもがれたって鳥ってところかな? フフフ……」
自らの肉体にかかる血液を愉しそうに浴びる女。
その血に触れた場所からは煙があがり、浄化されているのが分かるが。
苦しんでいる様子はない。ダメージはあるはずなのだが、相手を刻んだことに悦楽を感じているのだろう。
自らの舌で顔についた血液を舐め取る。口のなかがジュウと焼けた匂いがするが気にもしていない。

左手に握られた銀の刀を空間に投げ入れて送還する。
やはり諸刃の剣のようなのだろう、火傷のような痕が大きく残っている。
一見攻勢に出ているように見えるが、自らの身を削った攻撃や、相手の防御によりけっこうなダメージを負っているようだ。

「ちょっと、疲れたから休もうかしら」
そうすると刀剣を地面に突き刺し、寄りかかるようにすると
空間から現れた医療用血液製剤を取りだして封を切り中身をのうのうと飲みだした。
余裕にも取れるその態度は、わざと怒りを煽っているようにも見えるのだが。

952『Valkyrie』:2014/08/31(日) 02:42:37 ID:6j0R4hiw0
>>951

「―――――。」

休憩を挟めば、Valkyrieの側も傷を癒すことは可能。
ここで互いに手を止めれば、双方完全に仕切り直しという展開にも至り得るだろう。

――― だが、Valkyrieは戦闘用の機構。果てのなき戦闘を繰り返すための存在ではなく。
故に、片腕片翼を損じながらも。その<存在の意味>として 攻撃へと移る。

「―――――!」

光の粒子へと還元され消えた盾。地へと突き立てられた聖剣を抜き、構え。
眼前で十字に斬り――― 数拍、間を置き 余裕を見せているように見える彼女に向け、駆ける。
放たれるは、数発の聖気を帯びた弾丸 そして刺突。穿ち貫く無数の力が、血液製剤を飲む彼女を襲う。

==========

刻まれた十字は、幾星霜もの刻を戦う戦人への祈り。
振るわれる一撃の、純粋な威力は変わらず。しかしその聖気は大きく増して―――

――― 否。聖気が増したのは、一撃にあらず。
今、『この場自体』 中立的……設定されている時間帯を考慮すれば、闇へと傾いた場。
それそのものの聖気を増大させ、局所的・限定的・一時的な聖域へと導く力の働き。

極めて限られる要素は多いものの、場自体を変えうる力を
異能の力 場を生成する類の能力などを一切含めず、自らの持つ聖性と術法を以て為している。

そのため、当然即座に場が『染まりきる』ということはなく。
しかし、相対する方向へと 闇へと働く場そのものへと干渉を行わない限りは。
戦闘が長引けば、徐々に彼女を排斥するフィールドへと変わっていくだろう。

953名も無き異能都市住民:2014/08/31(日) 03:04:54 ID:rBQ4y5NQ0
>>952
敵意をビリビリと感じ、パックを握りしめるとその中の血をドバッと浴び、

「やればできるじゃん」
なかなか攻めてこないために、一人相撲を取っていたのが退屈だったのだろう。
すぐに迎撃の態勢を整えようと、刀剣を引き抜き相対する。

だがそこで、大きな動きを察知する。
フィールドから発せられる雰囲気が一変しつつあるのだった。
これは、Valkyrieの持つ力の一端であることをすぐに理解しつつある。

「このままだと、時間と共に首がしまっていくってことね……」
まずは先に弾丸と刺突を捌かなくてはならない。
もはや弾丸は避ける気がないのだろう、そのまま体に無数の弾丸が撃ち込まれて体液が四散する。
刺突部だけに着目し、これを下に屈んで回避する。最初の弾丸数撃を受け切るよりもこれに被弾すれば危ないと判断したからだ。

「いいこと思いついた。私も同じことしてあげる」
横切る刃をあろうことか素手でつかむと、女の体から流れ出した負の集積…呪詛の嵐が剣に流れ込んでくる。
それは邪をはねのける力から真っ向から挑み、Valkyrieを囲うように蠢き始める。
そう、彼女はフィールドそのものに干渉して挑むのでは無く、
Valkyrieそのものを闇で包み込み、超局地的な闇のフィールドを作ろうとしているのだ。

この戦術に飲まれてしまえば、聖属性であるValkyrieはどうなってしまうかわからない。

954『Valkyrie』:2014/09/01(月) 00:39:02 ID:6j0R4hiw0
>>953

蠢く闇。Valkyrieを覆わんと迫るそれに対し、取られる手は―――

「―――――!!」

――― 無く。

「――――― ――… ……  」

如何なる理由か、Valkyrieの動きは止まり。そのまま闇へと呑まれる。

Valkyrieの場への干渉自体は、既に『完了』している―――
あくまで、場が染まりきっていないだけで、既にその力は手を離れており。
故に、自らの身を襲う闇に対し別個 闇を払う力を以て、対抗することは可能であるはず。

しかし、その身は闇へと消え。反発する属性の中で……

  《機器異常の発生。形態維持不能。――― 構成解除不能。》

箱庭の機構による機械的な音声が2人が戦う戦場に流れる。
その意味するところの具体的な内容は窺えないが、状況からしてValkyrieの状態に関するものだろう。

――― そして。
作られた局地的な闇の領域。その効果が十分に発揮できたと思われる、短いながらも確かな時間の後。
捕まれた剣を強く斬り上げると共に、闇の中から現れたその姿は――― 一目、大きく変わっていた。

纏っていた黄檗色の鎧は、闇が収束した今 昏き暗黒。
Valkyrie自身の容姿こそ何も変わっていないものの、全身を覆う軽鎧の色の、大きな変化。
それは、其処に立つ存在が先程までの存在と同一ながら、完全に異質なものであると感じさせるには十二分。

「―――――」

外見の変化だけではなく。魔力を捉える彼女の眼には、その性質的な面の変化も映るだろう―――

その根源的な性質は、変わらず『聖』。しかし同時に強い闇の力も帯びており。
聖と邪の混在、不均衡な中での均衡。混沌たる力の矛盾が、発露した属性としての力ではなく。
その存在自体の持つ属性・性質として、其処に併存していた。

――― 斬り上げと共に姿を現したその身は、そのまま中空を舞い、中近距離の間合いへと降り立つ。

斬り裂かれたはずの翼の傷は変わらず。
しかし、Valkyrieを包む闇の中でも消えず残っていた、纏いし光珠の影響か。闇の力を帯びた、この変容の影響か。
中空を舞ったその動きに、不安定な要素は見られず。翼の機能は、今の傷に関わらず為されると見て良いだろう。

955名も無き異能都市住民:2014/09/01(月) 00:56:51 ID:rBQ4y5NQ0
>>954

「あハッ! 面白いことになってんじゃん!」
変容したValkyrieの姿を見て、驚いたような声をあげつつもその瞳には闘志を宿し、
戦って撃ち倒したいという衝動に駆られて身体が動きだす。

「どうやって料理しようかしら」
クックッと笑いながら両手を目の前で虚空を掴むように構えると、
空間が歪んだような錯覚に陥る。掴むような仕草をしながら、次第にその大きさが増していく球体は、
彼女を取り囲むように大きくなっていく。

「なに、さっきのエンチャントの応用よ。何も不自然なことはしてないわ」
空間に対して属性を纏わせているような仕草だが、それはオーラのように彼女の周りに取り巻き、
得体のしれない虹色のスペクトルを発しながら怪しく煌々と光っている。

「さぁかかってきなよ!」
七色のオーラを纏ったまま、彼女は刀剣を再び握り直し、
Valkyrieに切っ先を向けつつ挑発を行った。

956『Valkyrie』:2014/09/01(月) 22:55:23 ID:6j0R4hiw0
>>955

七色のオーラを纏うその中に、突撃することはせず。
彼女へ向け掲げられた手から放たれたのは――― 一条の<黒い光線>。
それそのものが矛盾したその一撃は、闇を滅し 闇に属さない存在を滅ぼす、滅殺の一閃。

放たれる力は厳密には光線ではなく 故にその速度も光のものと比べれば数段階遅い。
しかし、それでも。その形態は収束された攻性光、速度は亜光速といえる程。

理を穿ち万物を貫く光は、その身を貫かんと 挑発を行う、彼女へと放たれた―――

957名も無き異能都市住民:2014/09/01(月) 23:21:07 ID:rBQ4y5NQ0
>>956

あまりにも早すぎるその闇の光線、不可避にも見えたその力だが…

「どこを狙っているの?」
にやりと笑っている彼女のすぐ横を、寸前で掠りながら飛んでいく。
一歩も動いた訳ではなく、回避した訳ではない。
この七色のオーラを貫通したときに、少しだけ軌道が曲がったのである。

「それに当たったら不味そうだけど、当てられるかな?」
先ほどと同じように、攻撃も警戒せずに飛び込んでいく女。
彼女の放つ七色のオーラ、その謎を解かなければ勝機はないのだろう。

……それは空間認識をそらすためのレンズ。
光の屈折率を歪め、目に映る範囲と実際の位置をずらしているのだろう。

女は刀剣を鞘に納め、抜刀の構えをしている。西洋剣で抜刀攻撃を行うつもりなのだろうか。

958『Valkyrie』:2014/09/01(月) 23:56:32 ID:6j0R4hiw0
>>957

抜刀の構えを取り、飛び込む彼女に対して取る行動は――― 跳躍。
飛翔こそしていないが、半ば飛ぶように彼女を越える軌道で跳び、その『上』を取る。

「―――――」

射線が妨げられるならばと、上より撒かれるは無数の弾丸。
帯びている聖力は、Valkyrieの様相が変わる前と変わらず。しかしその数はまさしく銃撃の雨。

彼女の上を通り過ぎる流れで撒かれたものである以上、その時間的な限界から密度自体は弾幕というには薄く。
だが、それはあくまで『薄い』だけであり。十二分な面状の制圧をもって、その身を押し潰さんと降り注ぐ。

一切の防御、回避行動を取らない捨身の構えでも、今まで受けていたように
1発1発の威力としては、その弾丸自体は受けることができるだろう―――

――― 降り注ぐは、面が如き弾丸の雨。当然、その中には彼女の心の臓を貫く<銀の弾丸>も存在する。

無数の鉛玉に地へと押し潰され、その魔の中枢をも砕かれかねない一撃。
抜刀の構えより、彼女はどのような行動を見せるのか。

959名も無き異能都市住民:2014/09/02(火) 00:45:25 ID:rBQ4y5NQ0
>>958

空へと跳躍したValkyrie、それが放つ弾丸の雨が面で迫ってくる。
それを見た女は、抜刀の構えから…

「ふっ……」
抜刀と同時に放たれた無数の刃、否、驚くべき速度で刀剣を振るっているのだ。
剣の軌跡を束ねた刃の壁。これによって弾丸を全て弾き続ける。

そのまま刀剣を振るいながら、Valkyrieへと突進する。
Valkyrieと同じように範囲による殲滅戦術、刃の壁による制圧前進。

これに飲まれれば切り刻まれてミンチになることは違いない。

960『Valkyrie』:2014/09/02(火) 01:35:25 ID:6j0R4hiw0
>>959

「―――――」

刃の壁を以て殲滅せんと迫る彼女に対し取った行動は、至極単純。
Valkyrieは、ただ 『後退』した。

突進の果て振るわれる通常の剣戟と異なり、今 彼女の行う攻撃は、刀剣を振るいながら進むもの。
自然、通常の突進と比べ視界は遮られ、意識も突進のみへと割くことはできない。

比べ その速度に、その壁に刻まれないように退く。並行するは、術法の構築のみ。
その術法も、彼女へ斬り裂かれないようにすることを主とすれば従といえる程度。
故に、進攻/後退 相反する移動の面では、Valkyrieが優位。

それだけではただの逃避行動であるが――― 彼女の振るう斬撃の速度は、刃の壁が現れる程。
このまま続ければ、数倍の体力の差があれど 限界は遙かに早く、彼女の方へと訪れることになるだろう。

戦闘に於いて、相手の消耗を狙う一手。
当然の理を以て取られる行動でこそあるが――― こと、これまでの行動形式からして。
この戦闘用の機構が取る手段としては、一種異常ともいえる。

961名も無き異能都市住民:2014/09/02(火) 01:53:12 ID:rBQ4y5NQ0
>>960

「なるほど、なかなかのスピードはあるようね」
剣の壁を形成しながら前進する女は、Valkyrieの機動力を素直に褒める。
だがしかし、その卓越した剣の技術を持つ女はまだまだ遅いというかのように。

単純に弾幕の結界がなくなった今、面で攻める必要はなくなったのだ。
女は今一度大地を蹴ると、接近するスピードを速めた。

術式が完成すれば、おそらくそれに対する対処をしなければならなくなるし、
その隙をついてまた術式を完成させ、足止めをしてくるだろう。

そうなってしまってはただの消耗戦になってしまう。
相手はそれを望んでいるのかもしれないが、女はそうではない。

「じゃあ、これをやるしかないようね……」
女は後ろに手を回し、何かを構えつつ前進する。
空間に魔力が凝縮し歪みが生まれて不自然な音が生み出されている。
大技なのだろうか。

962『Valkyrie』:2014/09/05(金) 00:06:53 ID:6j0R4hiw0
>>961

彼女が面での攻撃を止め、加速をすると同時 Valkyrieの後退は急減速し、制止し。一転、彼女へ向けて突進した。

消耗を狙う手は、あくまで面での攻撃に対する手。
それをやめた今、通常の体力勝負になればどちらが勝るかは定かではなく。故に、次の手へと移り。

「―――――」

Valkyrieの紡ぐ術法は不完全。しかし―――
後退するところへ向けて構えられた彼女の大技も、双方がぶつかるまでの時間が遙かに短くなった今。
技を構えた時に予定していた、完全な形とすることは難しいだろう。

同じ準備を以て放たれる技としても、その性質次第で不完全な形の持つ意味は大きく異なってくる。
力を蓄え放つものであれば、99%の解放はそのまま99%の力で放たれることを意味する。
だが、完了までを以て一つの技とする大技であれば。
術理を形作らずに中断された詠唱は術式の体を為さないように、99%の時点での解放は0%と等しいといえるだろう。
果たして、彼女の構える技は―――

963名も無き異能都市住民:2014/09/06(土) 02:43:46 ID:rBQ4y5NQ0
>>962

「空間に対し、幾重にも与える属性が……」
幾つかは和音となり、幾つかは不協和音となり。
混沌の状態へと変わりつつある空間が捻じ曲げられ、単純な力として収束する。
だがしかし、

「ッ!」
相手の接近を見て、接触までの距離を瞬時に計算する。
その結果、このままでは力のチャージが十分でないことが予測できる。
それが一瞬だけ顔に出るものの、

「なんちゃって!」
右足を軸にしながら、その場で回転しつつ力の集積体をValkyrieへと投げつける。
普段はこのような動作は取らないのだが、独自に編み出した簡易型の技として完成されたものである。
術法ならば、出力が100%未満であったとしてもその威力はチャージしたものに比例するはずだが、
物理的なものが関わってくると話が違ってくる。撃てなければそこで終わりなのだ。
状況としては今現在がもっとも適しているだろう。

「神光彩波ッ!」
ねじ曲がった空間から漏れ出す七色の光が、波となってValkyrieに迫る。
最大出力ではないにしても、その奔流はあらゆる属性の混じった暴力であり、対応を間違えればただでは済まないだろう。

964『Valkyrie』:2014/09/07(日) 01:30:24 ID:6j0R4hiw0
>>963

投げつけられた力の奔流、範囲に優れる波の一撃。
自ら接近することによりその出力を不完全なものとした以上、その距離は近く回避は不可能。
よって、取られる手は防御 ……でこそあるが。
その手段は今までのValkyrieの戦術よりも、彼女の取る手に近く。

その手に現れるは輝く光の盾。それを携えたまま――― 力の奔流、七色に彩られし光の波へ。
一切その進攻を緩めることなく、逆により強い加速を以て突撃した。

彼女の放ったものは波であり、物質よりも力に近い存在。衝突の際に受けるのはその破壊的な属性の暴力。
故に。物質的な衝突は起こらず、高速度を以て抜けることは留まり受ける場合よりも被害を軽減させる。

「―――――」

――― 光の奔流を抜けたValkyrieの身には、複数箇所にダメージの跡が見られる。
それも当然、光の盾の大きはその身を完全には覆わぬ程度のもの。
斬撃に対すればValkyrieの業を以て全身を守れるものではあるが、波には防御術は通用しない。
身体の中心、各種の急所こそ盾の範囲に収めたものの、そこから外れた範囲は光の影響を受けていた。

不完全とはいえ、あらゆる属性の混じったその威力は甚大。
防御を外れた箇所のダメージは比較的大きなものには見えるが―――
その威力を考えれば、むしろ『比較的大きなもの』で済んでいることは一種異様ともいえる。

――― そして。奔流を抜けたValkyrieは、さらに速度を上げ 進む。
構えられた盾をそのままに向かう軌道は彼女を捉えており、接触までの時は僅か。
それは、光の奔流を越え変わらず進む、進攻そのものが持つ至極単純な一撃。盾による強打撃。

965名も無き異能都市住民:2014/09/09(火) 00:33:40 ID:rBQ4y5NQ0
>>964

「ッ!?」
不意の一撃。今まで守勢に回っていたValkyrieが一転し、攻勢に出たことが意外だった。
完全に油断していたわけではないが、今の攻撃は著しく勢いを削ぐはずだったのに。

ガツンッ、とこめかみを穿ち鈍い衝撃が頭を襲う。
種族としては強いものの、脳を揺さぶられれば平衡感覚を失い、戦意を著しく削ぐことができるだろう。
ザクッ、と地面に刃が刺さる音。そして、

ビキィ、と何かがブチ切れる音。

「よくも、よくもよくもよくもやったな……!」
強打される箇所から血を流し、凄まじい眼光で睨みつける女。
怒りが有頂天に達し、もはや先ほどまでの戦闘を愉しむ余裕は皆無になったかのようだ。

「ハイスラでボコるわ」
カカッと高速で移動すると、宣言通りのハイスラッシュを繰り出そうとしている。
今までと違った精細さに欠ける一撃、しかしその威力は本気のそれを遥かにしのぐ。

根本的な闇とは違う、呪の籠った負の力が上乗せされた斬撃がValkyrieを襲う。

966『Valkyrie』:2014/09/09(火) 02:11:36 ID:6j0R4hiw0
>>965

「―――――」

彼女の様子が変わろうとも、Valkyrieは変わらず。宣言通り放たれたハイスラッシュに相対し。

その一撃が持つのは、極めて強大な破壊力。
完全な状態であれば被害こそ受けても、盾の防御性能まで考えれば耐えることは恐らくは可能であるが 今盾を携えるは片腕。
威力に特化した一撃は、高い防御能力も持つとはいえそれに特化している訳ではないValkyrieではこの状況、受けるに余る。
素直に受けていては、盾より前にそれを扱う本体の方が保たないだろう。

ならば――― 取る手は、回避。
幸い、その精度は今までのものより低い。宣言通りに放たれたそれは、一切の不意を突けるものでもなく。
斜め後方への"翔"躍を以て、ハイスラッシュを回避する。

「―――――」

――― 後退の動きと共に、放たれるは 『変化』の直後に放った、<黒い光線>。
亜光速のそれ自体は、正面に向けて放たれる限りは『点』の攻撃であるが。
それは、収束された光。弾丸の類と異なり、本来的には点ではない。

故に。掲げられた手より放たれている一条の光は、彼女に対し横に薙がれた腕に従い―――
光続く限りの超長射程を持つ剣が如く。滅殺の一閃は、その身を斬り裂かんと『振るわれた』。

967名も無き異能都市住民:2014/09/11(木) 01:02:09 ID:EMi5sjvE0
>>966

「上等ッ」
漆黒の光線が放たれた刹那、薙ぎ払われたそれに対応し刀を「滑ら」せる。
光線の振るわれた軌跡を描くように沿って刀で受け、横へ横へと位置をずらされる。
そして刀剣に再び力を込めると、光線に沿って力の発生源であるValkyrieへと走り始める。

刀と光線の逆同士のベクトルによる発生した摩擦熱が、刀を赤く赤く染め上げる。
そして魔力を籠めて発火したそれは、今まで以上の炎熱を持った刀を化す。

「行くわ!」
それをそのまま前方に回転しながら、車輪のようにしてValkyrieを切り裂こうと迫る。
灼熱を撒き散らすそれはまさに火車を思わせるようだ。

968『Valkyrie』:2014/09/13(土) 00:20:17 ID:6j0R4hiw0
>>967

炎の斬撃。火車が如きその一撃に対し、振るわれる剣はない。

盾を携えている片腕に、光線を放つ片腕。
盾はその場に顕現させるよりも光へと還す方が遙かに早く行えるとはいえ、
今回の場合はそれだけではなく。抜刀の動作、そして斬撃を受ける・流す 防御の動作も必要となる。
一つ一つはこの状況でも十分対応可能ではあるが、その全てを成すことは彼女との距離・そして迫る速度からして既に不可能。

故に、そこから一動作減らし――― 盾を還し、その手で二条目の光線を放った。

左右から迫る光は、Valkyrieを支点とした鋏の如く彼女を両断せんとその幅を狭める。
全身での接近に対し、振るう腕のみの動作。
このままの速度では、彼女の火剣はValkyrieへと届くことなく二条の光は『噛み合う』だろう―――

969名も無き異能都市住民:2014/09/16(火) 00:05:05 ID:rBQ4y5NQ0
>>968

「あッ……」
気付いたころには後の祭りだった。
刃が届くよりもはやくValkyrieによる二つの光が交差し、女の体を上下二分割とした。

どさり、と残骸が地面に落ちる音が響く。既に勝負は決したように思えるのだが。
やはり、その身体の構造が人間でないためにそれだけでは致命的な傷にはならなかった。

「ふふ、久しぶりに身体がちぎれる感覚を味わったわ……」
切断部から夥しい量の血液を噴き出し、だがやがてそれは闇へと変化すると、
二つの身体を繋ぐように集まっていき、みるみるうちに復活を遂げていた。

「厄介な技を使うもんだわ……、もう少し賢くやるべきだったわね」
再生できるとはいえ、万能ではない。
自らの体を復活させるために、大量の魔力を消費してしまった。

これが何度も続けば戦闘を継続することが困難になる。
彼女にとっての致命点を突かれれば、万全であろうが敗北必至なのだが。

ゆらりと刀剣を構え、Valkyrieの出方を窺っている。

970『Valkyrie』:2014/09/16(火) 01:46:40 ID:6j0R4hiw0
>>969

両断。通常の人間であれば致命的な一撃を受け、なおも立つ彼女に対し。
箱庭の機構であるValkyrieは、箱庭の機構であるが故に。
『退出』していない彼女がその生命反応を止めていないことは、十二分に把握できており。

断たれた身から血が噴き出し、それが闇へと変化し、身を繋ぎ、復活する。
その最中も行動は止めず。紡がれるは追撃の術法。

「―――――」

戦闘用の機構としての、あくまで『戦闘』を行わんという意思か。
あるいは、単純に相手の攻撃行動が存在しない間を狙った確実な術法準備の為か。
追撃の構えを取りつつも彼女の身が完全に復活を遂げるまで、術法は放たれず。

そして―――
刀剣を構え、出方を窺う彼女に対し。放たれるは『力』の塊、黒色の投長槍。

一直線に進むそれは、速度こそ亜光速の一撃には到底及ばず。しかし、その収束率は遙かに高く。
力の収束でありながら半ば物質が如く実体を持つに近い様相である槍は、光線のように通過した箇所のみでなく。
――― 炸裂すれば、周辺にもその脅威を広げるだろう。

================

放たれた槍の持つ、特筆すべき点はその性質 【追尾】。
狙った対象を必ず貫くというような概念的な『異能』こそないが、
その誘導性能は急反転にすら対応する、高度なものとなっている。

971名も無き異能都市住民:2014/09/23(火) 22:47:32 ID:EMi5sjvE0
>>970

放たれる黒色槍、その一撃が放たれた刹那、槍の横、既にValkyrieの目前へと移動していた。
抜きんでた機動力は、目にもとまらぬ速度といえるほどに爆発的なものだ。

瞬間的な軌道から一目で特性を見抜いた女の戦術は肉薄。
暴発させれば、Valkyrie自身を巻き込むことになるし、また背後に回ることで追尾攻撃を本体に当てようとする算段なのだろう。
術者が自らの術に当たるほど、間抜けではないとは思うが…

しかしただ待つばかりでは決め手に欠ける。
にやりと口元に笑みを浮かべた女は、刀剣を振り被って思いきり振り下ろす。
移動力に力を注げば、攻撃面が反比例しておろそかになる。この特性は戦闘において大きい筈だ。
魔法力を帯びていないが、単純な一撃がValkyrieを襲う。
既に放っている術法と合わせ、どう対処するか。

972『Valkyrie』:2014/09/25(木) 00:47:26 ID:6j0R4hiw0
>>971

背後へと回り込み、振り下ろされる一撃。
対して放たれるは、重心を落とし 回転する勢いを乗せた斬り上げる一撃。

帯剣していた状態から抜刀する流れで放たれた聖剣が捉えるは、振り下ろされる刀剣との正面からの接触ではなく。
僅かに横へと逸らすような軌道のそれは、彼女の振り下ろす力をそのままいなし
ともすればその重心を崩しかねないような 攻撃的な防御の一手。

この一撃に対し、完全に重心を崩してしまえば 盾となるValkyrieは彼女を狙う軌道から外れ、槍はその身へと直撃することになるだろう。

================

迫る槍との距離を考えると、再び回避行動を取ることができずに 今この場で槍が彼女に命中すれば。
炸裂した脅威は、Valkyrieの元へも届きそうだが……

973名も無き異能都市住民:2014/10/08(水) 01:32:19 ID:rBQ4y5NQ0
>>972
// ずっとレスできないで申し訳ない
// 邪気が足らんのでここで〆にします。長い間占拠しててすいませんでした

974ばるきり:2014/10/08(水) 02:06:56 ID:6j0R4hiw0
// おおうー、了解でっす
// 邪気不足は仕方がないのさ、邪気がないのに邪気邪気するのを続けるのも仕方なし

975防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/13(土) 23:10:51 ID:kW1gNcXw0
異能都市に激しい時空の歪みが流れていたその時
「はぁっ…はぁっ…っ!」
片腕を抑え、激しく息を切らしながら路地裏に一人の学生が立っていた。
(もう何時間経過したのか…5時間…6時間?…もうわかんない…)
と言っても、もはや立っていることすらもおぼつかなそうなほどに疲れの色を見せている。

彼女の前には何人もの人間が折り重なるように倒れている。もうその数は両手では数えきれないほどに沢山居た。
にも関わらず彼女の前には、体の幾つかに水晶が突き刺さった男たちが大量に待っていた。
「…どう…なって…うっ…!」
腕を負傷してしまったのか、右腕を力なく下げている。目の前の彼らはそれを嘲笑うように見つめる。

『すごいなぁ、よくわかんねーけど…力がどんどん湧いてくるんだぜ。』
『ハハハ、これでやっと…オメーに思う存分仕返しできるってもんだ!』
目の前の人間たちはほとんど、かつて鶫が懲らしめ、警察に突き出してやった人間ばかりだ。
だが、彼らはそんな力など持っていないはず…何より彼らの中には反省をして更生したものすらもいるのだ。

「…凶暴化して…」
鶫はそう直感した。以前自分に襲いかかってきた人間にも似たようなことが起こっていた。
だとしたらこれは、それを行ったものが今まで入念に準備していたということなのか…
「くっ…」
両手に込めた力もかげりが見えてくる。休むこと無く戦わされ続けた彼女は立つことすら辛いだろう。
耐久力の高い相手、それがこれほどまでに強いとは…
『まだ仕返ししたいってやつが大勢いるからよぉ。これっぽっちで』
目の前にいた男が猛スピードで鶫の前へ近づき
『壊れてくれんなよ!』
ドボッ!!
突き刺さるかのような膝蹴りを鶫の腹へと打ち込んだ
「はぐっ…!」
体を軽く浮き上がらせるほどの一撃だが、それだけでは終わらない
ドゴッゴッドボッ
「ぐぁ…ぐぉっ…!うぁ…!」
何度も何度も柔らかそうなお腹へ狙いを定めて殴り蹴り続ける。倒れることすらできずにその体は何度も浮かされる
同時に周囲の人間も集まって、彼女の両腕と両足を掴んでその場に無理やり大の字に立たされる。
「いっ…やっ…げほっ…ぐぁっ…やめ…て…」
そして後ろから来た無数の男は胸も腹も、胴体のあらゆる部分にパンチを打ち込んで彼女を拷問するかのように苦しめ始めたのだ。

…その悲惨な光景を、上空から3人の結晶を体に生やした男女が見ている。
「能力者に埋め込むにはアレくらいやんないとねえ」
【緑色の石を体に生やした少年が答える。後の二人の女性は、その様子をただただ見つめるだけであった】

976天沢裕太:2014/12/29(月) 17:46:10 ID:p1won6CY0
公安局の取り調べを終えて、俺は帰り道を歩いている。
いつもの路地裏を通って、最近の住居の大学に帰ろう、そう考えて。
……秋雪の言葉を思い出す。俺だって解っているつもりだ。
嘘はついていない。『ペルソナ抜き』には心当たりはない。
…皆目検討つかず、って訳じゃないが…面倒はもうごめんだ―――

「―――ってのによォ、お前ら空気読めや」

血生臭い匂いがしたと思ってきてみれば。女一人に多数。
俺はポケットから輸血パックを取り出し経口しながら。
……いくら俺が面倒はごめんでも。

「流石にこんなんは…見過ごしたら色々問題だよなァ…。
おい、ニィちゃん達。其処までにしとけよ」

でかい声出して、聴こえてるかしらないが。
止めに入っておく。きかなかったら無言で殴っていいってことだ。

977防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 17:53:54 ID:cPpBiNT20
>>976
「ううっ…ぐっ…」
【俯いたままで少女は悲鳴を上げている。だが後ろから聞こえた声に、集団の外側に居た男たちが気づく】

「おや、正義の味方がもう一人キた見てえだぜ」
【そう言ってニヤけづらをする男たち。様子は明らかに普通ではなく、正気の目には見えない。】
「おい、そこのガキ…この女みたいになりたくなかったらさっさと帰ったほうがいいぜ…」
【裕太の顔を覗き込む数人をよそ目に、鶫のすぐ近くにいる男は、彼に見せ付けるように】
「ぐっ…あぶ…な…がっ…!」
【鶫の髪の毛を掴んで無理矢理顔を挙げさせる。ついでに腹に蹴りを打ち込んで見せた】

「…あれはどうするの?」
【そしてうえの方から先ほどの様子を眺めるものがいる。少年と、穏やかな顔の女性。物静かそうな女性の3人…】
「まあまあ、様子を見ようじゃないの。あの子の方はもうすぐ出来上がるわ」
【手を出すつもりでもなく、その様子をただ見守っているようだ。】

978天沢裕太:2014/12/29(月) 18:03:47 ID:p1won6CY0
>>977
「男の癖に見せしめの上にピーピーうるせぇなぁ。
黙ってその子こっちに渡してくれるか。面倒はごめんだからさっさと帰りたいんだよ」

こっちこっちとジェスチャーしながら。
この人数とやりあうなんて本気で面倒で面倒で。
…正直あんま見ず知らずの子なんて放っておきたいくらいだ。
……映ニの所の子と同じ学校じゃなかったらだが。
翌朝あの猛進娘が見たら、何しでかすかわかったものじゃない。

「こっちは見ての通り、特に体鍛えてるわけじゃないんだ。
その子さえ渡してくれたら帰るからよ」

変わらずジェスチャーしながら、取り敢えずこっちはひ弱でーすなんて言っておく。
正気じゃないだろう相手には効力あるか知らんが。

その様子を遠くから見かけたのか、独りの男が見ていた。

「…天沢…?」

天沢一人なら問題はないが…あの子は―――。
…少し様子を見よう。下衆と言われるかもしれないが、もしかしたら…。
アイツが『ペルソナ抜き』かもしれないと、僕自身、疑っている。

979防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 18:13:21 ID:cPpBiNT20
>>978
「んん?コイツがほしいだと?悪いがそいつは無理だな」
【アッサリと裕太の要求を突っぱねる。】
「まだ全員の仕返しが終わってねえからなぁ。もうちょい、死にかけるくらいにはボロボロになってもらわなきゃ気がすまねえんだぜ」
【そう言っている間に何人か交代して、胸や腹を何発も殴り続ける。】
「っ…も…あぶ…ガハッ!!」
【血を吐き出しそうになるまで弱っているがそれでもまだ足りないとでも言うのだろうか。やめるつもりがまるでない。】

「どうするんだ?次はお前がこうなってみるか?」
【まるで渡すというつもりがないようだ…。】

980天沢裕太:2014/12/29(月) 18:19:26 ID:p1won6CY0
>>979
内心でため息をつく。なんだってこうこう言う手合は優しさって奴がないんだ。
代わりになればいいだけならいいが。それではなしてくれるのやら。
…まあ、一発でも殴られたらこっちは吐血必死(食道に血を貯めて止めてるだけ)だが。

「代わりになればいいんだろ?なってやるから、さっさと離してくれるか?
これ以上やったら命の危険って奴があるんだよ。」

歩いて少女近づきながら俺は言う。
代わりになって気が済むんなら代わってやる、まずはその子の安全確保、だ。
……殴られたら痛いよなあ、あー嫌だな……。
それに、下手に手出しして公安局にまたお縄頂戴で取り調べなんてのは嫌だ。
やるにしてもあれだ、正当防衛を成立させよう。今殴られたらちょうどよく派手に血を吐ける。

981防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 18:34:15 ID:cPpBiNT20
>>980
「…そんなこと…」
【鶫は何かを言おうとしたが、すぐに言葉を塞がれる】
「ほー、いい度胸じゃねえか、まあいいぜ。お前で済ませてやってもなぁ。」
【そう言って鶫の様子を見て、】
「コイツに邪魔されるのも嫌だからなあ、そいつはしばっとけ」
「おーう。」
【そう言われて周囲の男は、鶫を周囲の塀に両手足を縄でつないで、磔にするように固定してしまった。】
「…げほっ…うっ…」
「へっへっへ…そこで歯噛みしてやがれ」
【そう言って攻撃の対象は裕太の方へと向かっていく。おそらくは、無力な気分を味わわせてやろうと言う考えなんだろうか。】
(…まあいいでしょう。その少年を懲らしめた後に続きでもやっていただければ…)
【上からジーっとその様子を見つめながら。青い女性は考える。その顔はどこか悲しそうだ】
「やるぞこらぁ!」
【そんな声とともに周囲から拳が飛びかかってくる。と言っても喧嘩の素人としか思えない動きではあるが。】

982天沢裕太:2014/12/29(月) 18:40:37 ID:p1won6CY0
僕は天沢の様子を見ながら驚いた。
…自分が殴られるだと!?

「あいつ…馬鹿か…!?」

西神原の時はあんな感じじゃなかった。真っ先に飛び出していくようなやつだ。
間違っても結果的に殴られる事にはなっても、自分から殴られるやつじゃない。
ペルソナに目覚めてからも変わってはなかった。だが…あれじゃあ…。


飛んでくるパンチを見て、なるべくこう、腹に当たるようにバレないよう体を動かす。
ゆっくり、確実に当たるように。同時に食道からさっき飲んだ血液を戻しながら。

「がっ…!?」

予想通り…いや予想以上に痛いんだけど。
…こう、腹の近くで一番痛いとこ当たってないか。
勢いで地面に大量の血液を吐き出すと同時に蹲る。
俺の足元から、広がる血液はどこまで伸びるか。…服についたけど、しょうがない。
……これで正当防衛って、成立だよな?と考えながら。

983防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 18:54:11 ID:cPpBiNT20
>>982
「わ…わたしは…ぐっ…」
【磔にされ、身動きひとつ取れない鶫はその様子をただ見つめるしかない】

「自信あるのかと思えばこんなもんかおい!」
【意外にあっけなくやられている裕太を確認しながら、なおも殴ろうとする彼らは、】
「へっへっへ、てめえがくたばったらあの女の続きが待ってるぜえおい!」
【彼を嘲笑うように蹴るなぐるの連打を次々食らわせていく。なにか企んでるとはまず気づいてないようだ】
【鶫は泣きそうな顔になっている。先ほどどんなに殴られても涙一つ流していなかった彼女は、他人が苦しめられていることのほうが辛く感じているのだろうか】

984天沢裕太:2014/12/29(月) 19:05:25 ID:p1won6CY0
>>983
三十くらいか?殴られた回数を数えるのも飽きた所で。
やり返すか、そう考えて拳をぎゅっと握り。
血液塗れの地面を踏みしめ、上げてなかった面を上げて男の一人の方を掴む。

「おう、痛かったぜ兄ちゃん達よォ。だからまずは一発食らっとけ」

肩を掴んだ男を吹き飛ばすような筋力を引き出し殴るとともに。
地面に撒かれた血液がぶくぶくと泡だったと思いきや、ずるりと。
男たちと少女、そして俺を丸ごと包み込んでいく。
男達の足元には血液がまるでスライムのように絡み付き、剥ぎ取ろうとも生きているように喰らい付く。
縛することに全力を注いで。まずは女の子の救出が先だよなあ、と思いつつ。
口元の血を拭って、ダメージなど無かった様に少女を見る。

「散々やってくれたんで俺も随分血を吐いたぜ。
お陰でこんな檻が作れるくらい血を吐いた、あー痛かった」

相手の力によるが、あれを剥ぎ取るには軍人でも手がかかるシロモノだ。
取り敢えずまずは女の子を助けたい所だ…そう考え女の子の方に歩き出す。

985防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 19:22:21 ID:cPpBiNT20
>>984
「うわっ!!なんだこれはァ!」
「ぎゃー!」
【赤黒い液体が、自分たちに次々襲いかかってくる。その恐ろしい状態に震え上がる】

「は、離れねえ!いてー!」
「うわぁあああ」
【すっかりパニック状態になり、自分に食らいついた血液に気を取られている。】

「あ…う…これは…」
【少し驚いた表情であたりを見回す鶫。】
「…げほっ」
【まだ声を出すのもつらそうだ。見える場所でも殴られた後が衣服や両手足に見える。】
「…あな・・・たが…?」
【両手足は塀の穴を通して固定されているようで、彼女の今の力では振り払うのは無理そうだ】

「…大した奴だったじゃないか」
【緑色の少年は不満げに二人を見る】
「…そうですね。これは…油断してました」
【そう言って自分の体から結晶を引き抜く】
「準備はしておきましょう」

986天沢裕太:2014/12/29(月) 19:37:05 ID:p1won6CY0
>>985
「な…!?」

状態を見て、僕は思わず声を上げてしまった。
確かに天沢の能力は身体の血液循環速度の加速・減速イメージに因る身体強化、
そして…『体外の血液を距離に関係なく変質・操作する』とはしっているが。
こんな…こんな明らかな質量無視が出来るほどのレベルではない、と思っていた。
異常…通常の人間が持つレベルじゃない。

「天沢…お前、何があったんだ…!?」

小さく呟きながら、様子を見る。

「よォ、無事か?
取り敢えず動くなよ、間違って腕一本飛ぶかもしれないぞ」

足元の血液を刃物がついや触手のように変質させて。
触手は縄を簡単に切り裂いていく。
取り敢えず自由にはした、逃げないだろうが大人しくしてもらいたい所だ。

「これから何が起こっても其処から一歩も動くなよォ。
動いたら、巻き込まれても俺は知らない」

どうせパワーの源は落ち着いて見たら随分目立ってる悪趣味な水晶だろう。
俺は一先ず、どうしたもんかと思いつつ。
……彼処だけ正確に、なんてのはペルソナじゃなきゃ無理だよな。
…だが俺が来る前に何人か倒れてたな、なら。

「面倒だ、殴って寝かせりゃいいんだろ。
オラオラどうしたぁ、パニクってばっかりだと俺が一人一人ぶっ殺しちまぞォ?」

スライム状の縛は勢いを増して、しかし縛の力は落ちる。
攻勢に転じれば、拘束は弱まる。
俺はポケットから血の入ったビンを一気飲みして、身体の血液の流れを加速するイメージを走らせる。
そこから、まずは手近なやつを一人狙って腹に拳を打ち込もうと迫る。
その力は振り子鉄球のように、一撃で決める力を込められている。

987防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 20:27:23 ID:cPpBiNT20
>>986
「はい…」
【体を動かさないようにグッと目を閉じる。同時に手足は開放され、】
「あっ…ふぅ」
【地面に力なく倒れこむ。周辺の血液のお陰で硬い地面に倒れることはなく済んだが、ソレでも動けるような状態ではなさそうだ】

「きを…つけ…結晶を…壊せば…大丈夫…です…」
【息も絶え絶えな様子で裕太を呼ぶ】

「グへあっ!!」
【裕太の拳は勢い良く一人の男の腹に突き刺さる。そのまま体が転がっていった】
「たすけ、助けてくれ誰かぁ!!」
【さっきまでの自信はどこでやらになっていた彼らにはたしかに首の後の辺りに結晶のようなものが刺さっていた。】
「…おねがい…」
【あれを壊せば大丈夫ということなのだろうか、だいぶ必死な様子で答えている】

988天沢裕太:2014/12/29(月) 20:51:25 ID:p1won6CY0
>>987
「あんまりしゃべるな、気が散る。
オラオラさっきまで俺を殴ってた威勢はどうしたんだよォ?一人一人落としちまうぞォ!」

殴り飛ばした男の首の後ろの結晶を先程と同様の触手に切らせながら腹にもう一発殴って気絶させておく。
一人一人確実に潰していくか。さらに身体を加速させ、目にも留まらぬ速さで一人一人狙いをつける。
一人は腹部に一撃を入れてから結晶を握りつぶそうと、あるものには顎にケリを入れ触手に結晶を切らせ。
パニックになっている限り誰一人、足の拘束も解けぬまま一人一人殴り落としていかせてもらおう。

「おいおいどうしたァ。
お前ら男ならシャッキっとしろよォ、パニクってばかりかァ!」

嘲笑うように一人にアイアンクローをしながら、結晶を破壊しながら言う。
勢いで頭蓋を握りつぶさないよう、ギリギリの加減はしながら。

989防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 21:31:27 ID:cPpBiNT20
>>988
「うげぁ!」
「グエッ!」
「あぶっ!」
【それぞれ割と個性的な悲鳴を上げながら、結晶を破壊され、どんどんボコボコにされていく。】
「うう…あ、れ、なんだこれ…ぐほっ!」
【アイアン・クローされた男はさっきまでの様子から、まともな理性を持った様子へと変わっていく。】
【洗脳するような効果があったのかもしれない。倒れるのに時間のかかっていた彼らはまるで枝を落とすように簡単に倒れていった】

「…ふう…どうやら…」
【仰向けでその様子を見ていた鶫は、少し安心した様子で見ている。一応死なずに済みそうだと】

【もう残りは数人程度にまで減っている。次で全員ノックアウトできるだろう】

「…失敗かな?いや、今のうちに打ち込んでおこう」
【上空からその様子を見ていたモノ、3人のうち、青い結晶を持った女性は、その手から手のひら大の鋭い青の結晶を取り出していく。】
【まだその様子は視認できないかもしれない。】

990天沢裕太:2014/12/29(月) 21:40:54 ID:p1won6CY0
>>989
「ん…?
……今、どこかで声が聞こえたような…」

僕以外に、誰か見ているのか…?
周りには誰もいなかった、ここまでも通路、影、建物の上…。
どこにも居ない、断言できる。ならば。

「…まさか…空か…?」

上空を見上げて、意識を集中させ米粒一つも見逃さんと、見る。

外で策謀が巡っている内に、一人一人確実に殴り落とし。
結果として俺は。

「これで全部か?何だ、呆気の無い。
鍛え方が足んないんじゃないか?」

血の檻を解除して、残り一人の結晶も破壊する。
一先ず安全…じゃ無いな…そう、
西神原の時に身についた危機感の様なものが収まらないのを感じ。

「おい、早めに此処を離れるぞ…取り敢えず知り合いのところに連れて行く」

少女を取り敢えず片手で持ち上げておんぶする。
…嫌な予感がするな、と思い。反応できるように感覚を研ぎ澄ましておく。

991防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 21:51:23 ID:cPpBiNT20
>>990
【裕太の答える通り、あまりにもあっけなく彼らは倒れた。全員あちこちに散らばって気絶したまんまである。】

「無事…ですね…うっ」
【体を動かそうとするが、もうぴくりとも動けない。先ほどまでの猛攻は彼女を身動きひとつ取れなくしていたようだ】

「…見えました」
【その瞬間、上空から一筋の青い光が鶫へと走った。】
ズシュッ!
「ぐうっ…!」
【彼女が悲鳴を上げたその時には、鶫の右胸に青い結晶が突き刺さっていた】
ズブズブズブ…
「あっ…はあっ…あっ…!」
【そしてその結晶は彼女の身体に沼にハマるようにズブズブと沈み込んでいった】
【彼女の身体はビクビクと震え、苦しげな顔へと変わっていった】

「…未完成だけど…」
「まぁしょうがないね」
【その様子をじっと見つめる影がある。】
【一人は青いドレスを纏った、背の高い青い女性。もう一人は緑の石を生やした小さな少年。もう一人はメイド服をまとった赤い石の女性】
「成功率は下がるけど…あの結晶を育ててもらいましょう」

992天沢裕太:2014/12/29(月) 22:01:37 ID:p1won6CY0
>>991
「…見つけた、あいつら、か…!」

僕はペルソナを覚醒させ、セト神の力を降ろす。
上空に見える点のような相手に向かって強烈な風の弾丸を撃ち放つ。
僕には関わりのない事件だが、二度目の前に僅かな証拠でも落とせば…!


「チッ、狙いは手傷じゃなくてこの悪趣味な結晶を突き刺させることかよ」

面倒くさいな、そう思いながら考える。
打ち込まれたのは今さっきなら…中からなら、取り出せるか?
幸い怪我もしてくれてるお陰である程度なら中も覗けるだろう。
俺は少女をおろして、傷に触れる。

「考えるのは後だ、すぐ精神に溶けるにしろ何にしろ。
……ペルソナ使う以外のことで出来る事はやっとくか。」

血の状態から臓器の状態、体の中身から不自然な物質を洗い出す。
まあ、無意味だろうがやってみるだけやっとくもんだろう。

993防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 22:39:21 ID:cPpBiNT20
>>992
「ぐっ…あ…っ!ううっ…!」
【右胸の傷に触れられ、身体の中から何かを引きずり出される感覚に思わず悲鳴を上げる鶫。】
「はぁっ…!あっ…!」
【結果、汚れた血液と一緒に、青いクリスタル状の物質がいくつか流れでた。】
【しかし突き刺さったものよりも量は少ない。ほとんどが彼女に埋め込まれてしまったのだろうか】
「いっ…ぐぅっ…!」
【先ほどの攻撃で損傷した臓器も徐々に戻っていっているのだろうか…】

バシィン!
「あいたっ!」
【ちょうどその時、いきなり放たれた空気弾が3人にぶつかッた。周辺に三色の破片が散らばっていく。】

「気づかれた見たいです。」
【赤い女性は少し頭をくらくらさせながら答える】
「ちっくしょー、何すんだよ!」
【緑の少年は怒りながらあたりを見回す。当然姿は見えない】
「…そうね、私達の力はまだ弱い…このまま撤退するのがいいでしょう。」
【青い女性は、腕を痛そうに抑えながら答える。】
「死ぬ一歩手前まで、とは行きませんでしたが、どうにか…彼女の能力がうまく作用すれば…」
【力なく空を飛んで行く三人】
「…私達の…研究所への復讐も…」
【なにか小さく呟きながらその影はその場から離れていく。地面には綺羅びやかなかけらだけが零れ落ちていた】

994天沢裕太:2014/12/29(月) 22:49:00 ID:p1won6CY0
>>993
チッ、搾りかすみたいなのだけか。
仕方ない、後は映二に頼るしか無いか。
俺はもう一度おんぶすると。

「苦しいだろうから喋るなよ、話すことは後にしてくれ。
…っつーか寝ろ、落ち着ける場所についたら起こしてやる」

そう言って歩を進めた。…血がそのまんまだが、まあいいか。
何だか面倒を拾った気もするが……まあ、いいか。

「取り逃がしたか。…ん、この欠片…。
……弓形に見てもらおう、もしかしたら…手がかりになるかも知れない」

弓形の能力探査を使えば、この能力の特性や使用者の特徴が見えてくるかもしれない。
……都市部の闇か、ペルソナ抜きに加えて…また仕事が増えるな。

コートを翻して、公安局2課5系の捜査官―――清水秋雪は去っていった。
手がかりかもしれない欠片を回収出来るだけして。

995防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/29(月) 22:59:47 ID:cPpBiNT20
>>994
「はぁっ…うっ…」
【おんぶされたまだ彼女は苦しげな様子だ。何かが埋め込まれた影響なのか…】
【時折身体を震わせているのが感じられるかもしれない。】
「ふかく…です…」
【少し後悔の声も漏らす。一先ず命は危なくなさそうだが】

996天沢裕太:2014/12/29(月) 23:05:46 ID:p1won6CY0
>>995
苦しそうな声を出されようがこっちは手を施しようがない。
血液の流れを遅くして呼吸を落ち着かせるくらいだが、気休めだ。
面倒だがこのまま我慢してもらうしか無いだろう。

そんなことよりもあの結晶だ、おそらくただの身体強化じゃあるまい。
肉体に吸収されるということはある種の同化を行うってことだ。
同化するってことは肉体代謝機能…つまり成長もするってことだろう、多分。
……ああ、なーんか面倒な臭がする。ヤメだヤメ。

「…深呼吸でもしたらどうだ。
後悔した所で意味無いぞ。気が紛れるだけだ」

997防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/30(火) 16:59:06 ID:cPpBiNT20
>>996
「そ・・・う・・・ですね・・・」
【どうにか返事を返しながら、軽く深呼吸を行った】

「はぁっ・・・ふぅっ・・・ふっ・・・うっ・・・」
【だんだん落ち着いては来ているが、何かが体内でうごめくような感覚も感じられる。安静にする他ないだろうか】
【まだ体の怪我も治りきっていない現状では治療を要するのは間違いないだろう】

998天沢裕太:2014/12/30(火) 21:11:44 ID:p1won6CY0
>>997
「しばらく歩くからその間休んどけ」

面倒そうにいいながらもゆっくりと歩を進める。
…今日の晩飯考えとかないとな、と考えながら。
何せ何もしてないでだから飯がないのだ。
後ろの心配の前に自分の心配を先にすべきだろう。

口を閉じて取り敢えず歩き続ける…。

999防人鶫 ◆My6NsjkSfM:2014/12/30(火) 21:22:58 ID:cPpBiNT20
>>998
「・・・・・・」
【さすがにそれ以上はしゃべる気力もないのか、ゆっくりと目を閉じる。】
【それでも脈動は度々発生しているようだ。】
ドクン

【今は何もおこらないが・・・彼らが何かを仕掛けたのであれば、いずれなにか起こるかもしれない・・・】
【一先ずそのまま休める場所までゆっくりしていた】

1000天沢裕太:2014/12/30(火) 21:34:22 ID:p1won6CY0
>>999
「―――以上がこの子を此処に引っ張ってくるまでの経緯だよ、大変だったぜ」
「そりゃご苦労さん…兎に角その事に関してはこっちで調べておく。
……また街の人を泣かせるような奴らなら…止めなきゃならない」
「俺はもう帰らせてもらう、後は頼んだ」

あの後矢野探偵事務所に少女を預けてから経緯を話した。
…これで終わりだ、あの少女がどういうことに関わってるんであれ。
俺にとってはもう他人事だ、これ以上の関わりはごめんだ―――。
探偵事務所から足早に立ち去りながら、そう思う。




掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板