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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第115話☆

367夜刀浦奇譚:2013/02/06(水) 16:17:37 ID:x2.F.qT6
「ユーノ、夕食の用意が出来たそう、あっ・・・!!」
「・・・そう、アンタもここに居たんだっけ」
夕食の準備が出来た事を告げに来たリインフォースの姿を視界に収めた途端、リーゼロッテの気配が剣呑な物に切り替わった。
「リーゼロッテ、止めろ」
「・・・・くっ!!」
クロノの静かだが、強い意志を秘めた声に、リーゼロッテは忌々しそうに顔を伏せた。それでもリインフォースに向けられる、明確な敵意。
『闇の書』の暴走によって愛弟子であるクライドを喪った事は、リーゼロッテにとって忘れられない傷なのだ。
「リインフォース、ちょっと、僕に付き合って」
「え、ユ、ユーノ・・・お、おいっ!?」
自らの過去に苛まれるリインフォースを見かねて、ユーノは彼女の手をとり、一気に走り出す。自然、リインフォースも引っ張られる形で走る羽目になる。


「て、手が・・・」
繋がれている手から伝わってくる温もりを感じ、リインフォースの胸が高鳴る。
走っている途中、シャマルとすれ違った気がしたが、よく覚えていなかった。







「はい、緑茶でよかったかな?」
「ああ、すまない」
『鷹樹庵』三階のユーノの部屋。
ユーノと向かい合う形で、卓袱台の前に行儀よく正座したリインフォースは、湯飲みに入った熱いお茶を啜り、深い息をついた。
「落ち着いた?」
「・・・その、気を使わせてしまったな」
リインフォースにとってはリーゼロッテ、リーゼアリアと夕食の席で顔を合わせる事は正直言って拷問に等しい。
「彼女達にとって『闇の書』そのものであった私の存在は忌まわしい物でしか無いのだな・・・」
絶世の美貌に暗い影を落とし、リインフォースは手の中の湯飲みを見詰める。
やはり『闇の書』の罪を背負って、自分は消えるべきだったのではないか。
『闇の書』の悪名は歴史に埋もれつつあるとはいっても、『闇の書』の暴走によって、人生を狂わされ、消えない憎しみを宿す者は確かに存在する。
リーゼロッテの憎悪に満ちた眼は、それを思い知らせるのに充分だった。
「君が消えた所で、罪は消える訳じゃないよ。仮に君が消えれば、『闇の書』の罪は、夜天の王であるはやてが背負うのだから」
「――――・・・!!」
ユーノの淡々とした言葉は深々とリインフォースの心を抉った。
「『闇の書』の罪を1人で背負い込んで行ける程、はやては強くない。きっと何処かで歪みが生じて壊れてしまう」
「つまり我が主が歪まない様に支えるのが、私の役目であり贖罪だと・・・?」
「別に難しく考える必要は無いよ。生きていれば、誰だって罪を背負うんだ。僕だって、なのはを魔法の世界に引き込んだ罪を背負ってるから」
自嘲する様にユーノは言う。
魔力の不適合で死に掛けていた時、未練がましく自分が助けを求めなければ、なのはは魔法を知らずにすんだ。自分などと関わらずにすんだ。




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