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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第114話☆

631涵養:2012/10/03(水) 21:58:57 ID:nhLumrFc
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「よう。今、大丈夫かい?」

「あらナカジマ陸佐。今日はこちらにお出ででしたか」

ノックに対してシャマルが許可を出すと、壮年の男性が気さくに扉を開けて医務室に入ってきた。
ゲンヤ・ナカジマ三等陸佐。
最近、海上隔離施設で姿を見ることが多くなった、外部の人間の1人である。

「この前は、ウチの『娘ども』が世話になったな」

「いえ、ギンガさんにはむしろ私の我侭に付き合っていただいて、感謝しております」

本来ならば上座を譲るのはシャマルであるが、ゲンヤはそれを手で制すと、患者が座る簡素な椅子に自ら腰掛ける。
立ち上がりかけたシャマルはそれならばといった感じで自らコーヒーを淹れ、話しながらゲンヤへと差し出した。

「……わかってて言ってるだろ?」

「あら、何のことでしょうかね?」

コーヒーを啜り、取り合わないシャマルに対して大げさに溜息をついてみせるゲンヤ。
シャマルは困惑ではなく微笑を浮かべて、そんなゲンヤを見つめ返す。

ゲンヤは、ここに収容されている元ナンバーズの4人の保護責任者として名乗り出ている。
現時点では本人たちには秘匿されている情報であり、第一、まだ正式に決定したわけでもない。
当のゲンヤ自体、姉妹たちとは『外部の人間』としてたまに会うだけであり、込み入った話などできる立場ではないのだ。

「―――ディエチがな、高町嬢ちゃんとの面会に応じたそうだ」

それでも保護責任者の候補として、姉妹たちの現状を担当職員から聞くことは出来る。

今までにも度々、なのはは面会に訪れているのだが、ディエチは『合わせる顔が無い』と頑なに会うことを拒んでいた。
それが先日、初めて面会に応じて、拙いながらもいろいろと話をしたらしい。

無論、機動六課から隔離施設に出向いて、姉妹たちとカウンセリングを行っているシャマルには既知の出来事だ。
けれど、実の娘に友達が出来たとでも言わんばかりに感慨深く呟くゲンヤに、それを指摘する意味も無い。

「更生プログラムも、先日の結果で前倒しが決まったらしい。
 ……そもそもの上からの意向じゃあ、あの任務は別の陸士部隊に割り振られたって聞いたぜ?
 それを機動六課が請け負って、先方にもえらい恩を売ったらしいな?」

「そのあたりは八神部隊長の立ち回りですよ。
 部隊解散後は特別捜査官として現場に出たいと言っていましたから、いろいろな所に顔は繋いでおきたいのでしょう?」

「八神ならここに来る前に会ったが、その辺の悪巧みは自分の担当じゃないって言ってたな」

「クロノくんかグリフィスくんか―――悪い事を知っている人たちが、周りにいっぱいいるんですよ。困ったものです」

腹芸などというレベルではなく、子供のような単なる言葉のやり取りをしながら。
シャマルは、儚げに笑ってみせた。




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