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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第114話☆
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「フ〜ン、それは命令ッスかね?」
「いいえ。単なる提案ですから、強制も脅迫もなしですよ。
断っても一切のペナルティが無いことは、同席しているナカジマ、カルタス両指導官が保証します」
7人のうち4人だけが集められた会議室で始まったのは、管理局機動六課による任務への、協力依頼だった。
示されたとおり、この場に同席しているのは、更生プログラムを担当するギンガ・ナカジマとラッド・カルタスの両名。
海上隔離施設における半年間の接触で、収容された元ナンバーズ7人もそれなりに信頼を置く、管理局側の人間である。
気心の知れた者ばかりのこの空間が緊張と緊張に満ちているのは、ひとえに話し手と、その内容のためだ。
話し手は、機動六課所属の医務官、シャマル。
かつての敵であることを除けば、姉妹たちにとっての接点は、更生プログラムのカウンセラーとして数回会った程度。
そして内容は―――
「『JS事件の関連施設の制圧要請』に非協力的、でもッスかぁ?」
「はい、その通り。名目上は更生プログラム評価の一環ですが、取捨選択は自由です。
内容が内容なだけに、ですね」
机に片腕で頬杖を付いたウェンディの、明らかに皮肉げで挑発的な言葉を、シャマルはさらりと受け流す。
教壇に立つシャマルとその傍らに立つギンガ、ラッドの管理局員に対して、机に座る聞き手は4名。
この海上隔離施設に収容されている元ナンバーズ7名のうち、チンク、ノーヴェ、ディエチ、そしてウェンディだ。
残りの3名は昨日、初めて施設外に出ることが許可され、更生プログラムの一環として聖王教会への奉仕活動へ出向いている。
教会が保護責任者に名乗りを上げるであろう3人からは引き離され、残された4人に提示された依頼。
JS事件の残党同士を喰い合わせる、一石二鳥の事後処理に駆り出そうと言う訳だ。
「で? ペナルティはないとして、参加した場合のあたしらへの報酬はどんなもんなんスかね?」
「『局の要請による現場への出動』は、更生プログラムにおいて数年は先に行われるはずだったカリキュラムの前倒しです。
応じれば、そして結果を出すことができれば、当然、更生プログラムの期間はその分短縮されます」
「……」
チンクを初めとするほかの3人の姉妹は、無言でウェンディとシャマルのやり取りを見守っている。
口を挟めぬわけではなく、ウェンディが自分たちの交渉窓口を担うつもりであることを、雰囲気で察したのだ。
ウェンディは、短絡的な性格ではない。
いささか調子に乗るきらいはあるが、周囲への気遣いは出来る娘なのだ。
ゆえに、この場に居る姉妹のために自分が為すべき役割と言うものは、承知していた。
更生組の『長女』であり、その言動が姉妹全員の総意として受け取られかねないため、迂闊な発言が出来ないチンク。
多感で、更生による価値観の変化に戸惑いつつも、ある意味血縁であるナカジマ姉妹らと良好な関係を築きつつあるノーヴェ。
もともと社会的な倫理観を有し、自らが為した罪を自覚するに従って、悔恨の念を強くするディエチ。
姉妹を代表する存在ゆえに、チンクは、管理局に対し特に模範生であらねばならない。
葛藤を内包する今のノーヴェとディエチは、こういった場面では疑問を抱いても上手く言葉にすることができないだろう。
今、この場で忌憚のない質問ができるのは、自分だけなのだ。
「具体的にどのくらい短くなるんスか? 前倒し分の3〜4年あたりがそっくりそのまま?
まさか『考慮する』なんて程度のテキトウなもんじゃないっスよね?」
「では、ぶっちゃけましょう。ここでシャマル先生に聞いたことは絶対にナイショですよ?
管理局にも籍の在る、聖王教会の偉い人経由で確認していただきましたが、今回が成功なら1年の期間短縮です。
付け加えるなら、カリキュラムの前倒しで、以降の災害救助などの出動要請の機会も確実に増えます。
出動要請は成功すればマニュアル的な加点形式で刑期が短縮されますから、これからの機会を買うためにも有利ですよ?」
「ふーん、ずいぶんイイコトずくめなんスね。
管理局的にはよっぽど早く解決したい汚点なんスかね、JS事件は」
「もちろん……」
と、ここまでウェンディの挑発に眉ひとつ動かさなかったシャマルの雰囲気が変わる。
それまで対等に話を進めていたウェンディがぞくりと冷や汗を流すほどの、底の見えぬ艶を秘めた視線で。
「成功できれば、ですけれどね。自信が無いなら断っても構わないのですよ?
『管理局の口約束は信用できない』の一言で、あなたたちの矜持は充分に守られるでしょうから」
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