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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第102話☆

1名無しさん@魔法少女:2010/01/27(水) 22:25:53 ID:PTO7s./k
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所の5スレ目です。


『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

『注意情報・臨時』(暫定)
 書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
 特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
 投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。

前スレ
☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第101話☆
http://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1259008244/

89名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 17:09:59 ID:HCu2e9ZA
>>80テラカニス(´・ω・`)

90名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 17:22:43 ID:ktULXko6
>>87
そうか、すまなかった
同じアリサ好きでも分かりえない事ってあるよね

91名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 19:30:20 ID:XHvLxSB.
分かり合うために「おはなし」するんだろ

92名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 19:35:14 ID:yQ/BTGBI
PSPのなのはさんも
「分かり合えればいいけど、どうしても分かり合えないときに「おはなし」するためにこの力はある」
って言ってたしね

93B・A:2010/01/31(日) 20:13:55 ID:JusOVd1Y
>>87
GJ。
良い話だなぁ。
こういうお話ってうまく書けないから羨ましい。



ところで、投下に来たのですがもう少し待った方が良いですか?

94名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 20:19:18 ID:xtbileuI
>93
投下しても構わないかと

95名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 20:22:04 ID:VZC98df2
なぜ待つ必要があるか
いやない

96B・A:2010/01/31(日) 20:26:34 ID:JusOVd1Y
OKみたいですので、投下いきます。


注意事項
・sts再構成
・非エロ
・オリ展開あり
・基本的に新人視点(例外あり)
・ティアナ編完結
・一部、Forceのネタあり(本編とは関係ありません)
・タイトルは「Lyrical StrikerS」

97Lyrical StrikerS 第9話その3①:2010/01/31(日) 20:27:32 ID:JusOVd1Y
第9話 「たいせつなこと」C-part




どこからか視線を感じ、レジアスは執務の手を止めて周囲を見回す。
だが、当然の事ながら室内には自分以外の人間は存在しない。
ここは地上本部の執務室。掃除の行き届いたカーペットには虫一匹這っておらず、防音の施された部屋は空気の流れる音すら聞こえない。
寄る年波によって弱った自分の心臓の鼓動ですらハッキリと聞き取る事が出来る程の静寂は、ある種の恐怖すら感じるものがあった。

「気のせいか?」

そう口にしながらも、レジアスは違和感を拭うことが出来ない。
室内でなければ外からかと執務椅子から立ち上がるが、すぐにそれはあり得ないと否定する。
この執務室は地上本部高層タワーの上層部に位置している。地上は遙か下界で道路を行き交う車ですらミニチュアのようであり、
周囲のビルからもこの部屋は死角になっている。窓の外から自分を見るなど、絶対にあり得ないことだ。

「やはり、気のせいか」

違和感を拭えぬまま、レジアスは執務の手を再開する。
今日は色々な事があった。機動六課の視察に予期せぬ本局局員との語らい。
きっと、日頃の疲れが出て神経質になっているのだ。
そう思うことで、レジアスは違和感を思考の隅へと追いやることにした。







どれくらい眠っていたのであろうか。
気がつくと、なのはの顔が目の前にあった。
呼びかけようとするが、喉が萎んでいて上手く言葉にできなかった。
まるで風邪を引いた時のように息は熱く、体が重い。ふと見下ろせば、なのはの手の平から注がれた淡い桃色の光が全身を包み込んでいた。

「大丈夫だよ、さっき魔力も分けておいたし、傷も塞いでおいたから。
でも、わたしは治癒魔法って専門外だから、後でまたシャマル先生に診てもらってね」

その言葉に、ティアナは小さく苦笑する。
あれだけの砲撃を放っておきながら、彼女にはまだ他人を治療する余裕があるのだ。
実力の違いを見せつけられているようで悔しかったが、いつものように自分を卑下するつもりにはならなかった。

「あたしの負け、ですね」

「…………………そうだね」

「あれが、エース・オブ・エースの全力………………」

完膚無きまでの敗北。
精密射撃では遅れを取り、砲撃合戦では勝負にもならなかった。
大言壮語を吐いておきながら、何とも情けない様だ。
結局のところ、自分はまだまだ未熟なのだ。兄の無念を晴らす以前に、自分の力も証明できない凡人。
ここまで圧倒的な差を見せつけられれば、諦めも容易につくというものだ。
やはり、凡人の自分では執務官になるという夢を叶えることなんてできない。

「やっぱり、向いていませんね、あたし。今日まで一生懸命頑張ってきたけど、何にも結果を残せなかった。
これじゃ、お兄ちゃんに合わせる顔がないです」

「そんなことはないと思うよ。ティアナが心の底から好きだって思える人なんだから、
お兄さんもきっと褒めてくれるよ。けど、無茶をしてみんなに迷惑をかけちゃったことは、怒られるかも」

「ははっ……………すみません、あの時はご迷惑をおかけしました。いいえ、その後も。
今朝の模擬戦だって、何の相談もなく勝手なことしちゃって」

「それはお相子……………にしたいけど、わたしのミス。アグスタでの後、もっとちゃんと話し合っておくべきだったね。
わたしがティアナ達にしている教導に、どんな意味があるのかとか。これから、ティアナ達はどんな風に強くなりたいとか
ごめんね。いっぱい悩んで、苦しかったよね」

「なのはさん…………………」

ゆっくりと体を起こし、もたれかかるようになのはの肩に体重を預ける。
伝わってくる温もりは温かく、大きな力に守られているかのような安心を覚える。
記憶にはないが、母親というものはこんな風に安らぎを与えてくれる存在なのかもしれない。

98Lyrical StrikerS 第9話その3②:2010/01/31(日) 20:29:13 ID:JusOVd1Y
「わたしもね、ティアナと同じだったんだ。わたしはティアナみたいにちゃんとした魔法の勉強をしてこなかったから、
魔法を使い始めた頃は凄く歪で、空を飛ぶことと砲撃しかできない魔導師だった」

「なのはさんが、ですか?」

突然の告白に、ティアナは目を丸くする。
教導隊の若きエースともなれば、新人の頃から一通りの魔法は使いこなせているものと勝手に思い込んでいた。
だが、意外にもなのはは自分が教え子と同じく無才であったと照れながら告白する。
かつての自分を恥じるその姿は、先程まで鬼神の如き迫力を纏っていた魔導師とはとても同じ人物とは思えぬほどギャップがあった。

「飛行と砲撃はすぐに使えたけど、思念制御が難しかったから、誘導操作弾を覚えるのに結構時間がかかってね。
近接とか補助魔法とか、基礎の分野ってほとんど練習してこなかったんだ。でも、それだけじゃいけないと思って、
局入りした時に訓練校で勉強し直したんだけど…………………………」

苦い思い出でもあるのか、なのはは複雑な笑みを浮かべてティアナの肩に手を置く。

「まだ体も出来上がる前に無茶な訓練を続けてきたせいでね、任務中に反応が遅れて後ろからグサって。
その場にいたヴィータ副隊長が助けてくれなかったら、きっと助からなかったと思う。
誰の迷惑にもならないように強くなろうって頑張ってきたのに、その無茶のせいで死にかけてちゃ世話ないよね」

なのはは悪戯が見つかった子どものようにバツの悪い笑みを浮かべ、ティアナの肩をそっと撫でる。
先程までの模擬戦で胸の内の思いを全て吐き出した為か、今は彼女の言葉を冷静に受け止めることができる。
なのははかつて、己の限界も弁えず無理をし続けたが為にその羽根を折られてしまった。
彼女をそこまで追い込む程の訓練が、どれほど過酷なものだったのかは想像できないが、決して褒められる行為ではない。
そして、それは自分にも当てはまることであった。
明日の訓練や緊急出動のことも考えず、体が動かなくなるまでがむしゃらに続けた自主訓練。
自分の力で結果を残すことに拘り、チームプレイを逸脱した行為。
落ち着いて考えれば容易に察することができたはずだ。それらの行為がチームに取って大きな負担となり、
自分自身をも追い込んでいたことに。

「あたし、強くならなきゃって思ったんです。お兄ちゃんの夢を継ぐためにも、部隊のみんなに迷惑をかけないためにも。
だから、新しい魔法を覚えて、実力を証明しなくちゃいけないって。そう思い込んだら、もう頭の中が真っ白になっちゃって」

「わたしの教導、地味だから焦っちゃったんだね。教導隊の任務じゃ、経験のある人にしか教導しないから、
こんな風に長いスパンで実戦経験のない新人を育てるのって初めてで、少し丁寧にやり過ぎたのかも。
駄目だね。丈夫な体を作る為の基礎訓練なのに、そればっかりに固執して教導目的をみんなに教えなかった。
みんな良い子で覚えも良いから、きっとわかってくれているって。そんな風に考えていた。これじゃ、先生失格だね」

「けど……………最後に魔力弾を撃ち落とせたのは、きっとなのはさんの訓練のおかげです。
あの時、頭の中が空っぽになって、訓練の時みたいに体が自然と動いて……………………」

「きっかけはそうかもしれないけど、弾を撃ち落とせたのはティアナの実力だよ」

「あれはそれをわからせるために? だからって、あれはやり過ぎです」

ほんの一瞬とはいえ、自分の人生はここで終わってしまうのかという絶望に心が支配された。
出来る事なら、あんな底冷えするような恐怖は二度と味わいたくない。
そんな風に非難がましい目でなのはを見上げると、バツが悪そうな表情を浮かべて目を逸らされる。
どうやら、やり過ぎたという自覚はあるようだ。逆に言うならば、それくらいの荒療治をしなければ、
自分は成長できなかったということになる。

99Lyrical StrikerS 第9話その3③:2010/01/31(日) 20:30:16 ID:JusOVd1Y
「本当にあれは………………ごめんなさい。でも、ティアナは自分のこと、才能のない凡人なんて言っていたけど、
それが間違っているって事がわかったよね。フォワードのみんなはまだ原石の状態だから、でこぼこだらけで価値もまだわからないかもしれないけど、
磨いていく内にどんどん輝く部分が見えてくる。エリオはスピード、キャロは優しい支援魔法、スバルちゃんはクロスレンジの爆発力、
3人を指揮するティアナは射撃と幻術で仲間を守って、知恵と勇気でどんな状況でも切り抜ける。そんなチームが理想形で、
ゆっくりだけどその形に近づいていってる。一番魅力的な部分を蔑ろにして慌てて他のことをやろうとするから、
危なっかしくなっちゃうんだよって教えたかったんだけど、そういう目的で訓練させていたって言えば良かったよね」

「今朝の模擬戦みたいに、付け焼刃の技術じゃ簡単に捌かれちゃうってことですよね?」

「特にクロスはね、反射神経だけじゃ玄人の剣戟なんて受け止めることもできないよ。
本格的に身に付けようと思ったらそれなりの時間が必要なんだけど、今は出動がすぐにもあるかもしれないでしょ。
だから、もう使いこなせている武器をもっともっと確実なものにしてあげたかった。
ティアナの魔法って、工夫次第で色んな事が出来るし、わたしの防御だってちゃんと抜けるんだよ。
誘導操作弾の応用、幻術のバリエーション、砲撃にクロスレンジ、集束砲。
教えてあげたいことがたくさんあるけれど…………………………」

「ちょっ、ちょっと待って下さい!」

何気なく告げられた習得課題の中で聞き捨てられない単語を見つけ、ティアナは素っ頓狂な声を上げる。
まさかと思うが、彼女はSランクスキルである集束技術を自分に教えると言ったのだろうか?

「もちろん、最初からそのつもりだったよ。ティアナにはわたしの全部を受け継いで欲しいからね」

「そんな、いくらなんでもそれは無理です! その、努力がどうこうじゃなくて、
資格というか…………………あたしよりももっと、相応しい子がいると思います」

完全なる不意打ちにパニックを起こしながらも、ティアナは思い付いた反論を口にする。
そう、エース・オブ・エースの全てを受け継ぐのならば、自分のような凡人よりも相応しい相手がいるはずだ。
例えば、4年間も彼女の背中を追い続けてきた少女とか。
だが、自分に対するなのはの期待はこちらが思っている以上に厚いようで、静かに頭を振られて反論を取り下げられてしまう。

「資格とか才能とか、そういうのは関係ないよ。ティアナが一生懸命だから、わたしは出来る限りの事をしてあげたいの。
それにティアナは、わたしよりもずっと上手く魔法を制御できるよ。同じ射撃型として、ずっと訓練を見続けてきたからわかるの。
大丈夫、わたしを信じて。ティアナを必ず1人前にしてあげる。高町なのはが、ティアナ・ランスターを全力全開でコーチしてあげるから」

「なのはさん……………………」

ニコリと微笑むなのはを直視できず、抱えた膝に顔を埋める。
自分なんかが彼女の後継者で良いのだろうか?
嬉しくない訳じゃない。万能無敵と嫉妬の眼差しを向けていたエースから、その実力を認められたのだ。
それは兄の無念を晴らしたいというティアナの願いが漸く形を見せ始めた証拠であった。
ただ、戸惑いが大き過ぎて素直に喜ぶことができないのだ。
それに、なのはとの模擬戦を通じてティアナの心には、今までにはなかった感情が芽生えつつあった。
兄のためではなく、自分のために戦いたいという欲求。
自分がどこまで強くなれるのかという関心。
そして、高町なのはという明確な形で現われた壁を乗り越えたいという願望。
それらと兄への思いが葛藤し、ティアナはすぐに答えを出すことができなかった。

「なのはさん、あたし………………」

もう少し考えさせて下さいと返事をするつもりで、顔を上げる。
その瞬間、目に飛び込んできたのは虚ろな表情を浮かべながら地面へと倒れ込むなのはの姿であった。

100Lyrical StrikerS 第9話その3④:2010/01/31(日) 20:30:50 ID:JusOVd1Y
「なのはさん!?」

咄嗟に腕でなのはの体を支え、土気色に染まった彼女の顔を覗き込む。
非常に苦しそうに呼吸を乱すその様は、先程まで大立ち回りを演じていた魔導師と同一人物とはとても思えない。
それくらい、今のなのはは衰弱していて脈も弱まっていた。体温もかなり落ちているようで、
春だというのに彼女の体は氷のように冷たかった。
まさかと、ティアナは表情を強張らせる。
さっきまで鉛のように自分の重かった体が、今では羽毛のように軽い。
あれほど酷かった眩暈や気だるさも今はなく、普段と何も変わらないのだ。
あれだけの激戦を繰り広げ、リンカーコアが悲鳴を上げるまで酷使したというのに、この回復の速度は余りに異常だった。
目覚めてすぐ、なのはは自分に魔力を分け与えたと言っていた。
もしも、彼女がこちらを案じて生命活動に支障が来たす程の魔力を分け与えていたとしたら?
ゾッとするような寒気が背筋を走り、ティアナは冷たくなったなのはの体を引きずるように抱えながら隊舎へと走る。
医務室にはシャマル先生がいるはず。彼女なら、きっとなのはを治療できるはずだ。

「誰か………………誰かぁっ! なのはさんが、なのはさんがぁっ!!」

いつしか暗闇に向かって呼びかけながら、ティアナは必死で人工の照明を目指して走り続けた。







はやてと共にスバルが隊舎へ戻って来たのは、全てが終わった後であった。
隊舎内を包み込む重い空気。
いつもの明るさが消え、視線を落とす隊員達。
今朝の出来事で落ち込んでいるスバルといえど、これには何かあったことを容易に察することができた。
そして、強引にエリオ達からなのはが倒れた事を聞き出したスバルは、居ても立ってもいられずに医務室を目指して駆け出した。
あの高町なのはが重篤である。しかも、その原因はティアナとの私闘にあるらしい。
どうして2人が戦わねばならなかったのか、いったい2人の間にどのような確執が生まれたのか。
まさか、自分がティアナを焚きつけて今朝の訓練での暴走を引き起こしたことが原因なのだろうか?
わからないことが多すぎて、頭の中がパニック寸前であった。
とにかく、なのはと話がしたい。
自分の思っていることを全てぶつけて、その真意を問い質したい。
だが、医務室の手前まで来た瞬間、スバルは足を止めて立ち尽くしてしまう。
開けっ放しのままの扉から漏れる照明の光と聞き慣れた人物の声。
なのはとティアナが語らう声を聞き、スバルはそれ以上前に進めなくなってしまった。

『どうして、魔力が空になるまであたしを治療したりしたんですか? そこまでしなくても、あたしは大丈夫でした。
死んだら意味がないって言ったのは、他でもないなのはさんですよ』

『うん、そうだね。でも、放っておけなかった…………………傷ついて倒れているティアナを見ていると、
堕ちた時の自分を思い出しちゃって、早く治さなきゃとか、後遺症を残しちゃいけないとか、そんな風に考えちゃったんだ。
そしたら、体が勝手に動いて、治療を始めていた。頭ではそこまでする必要はないってわかっていたのに、
傷を塞いで、魔力を分けて…………………自分の中が全部、空っぽになるまで治療を続けちゃった』

『あたし、そんなに柔に見えますか?』

『そうじゃないんだ。本当に、堕ちた時の痛みって言葉で言い表わせることができないんだ。
自分の中から大事なものを奪われるような喪失感と、全身を引き裂くかのような痛み。
心と体の両方を蝕まれる苦痛。そんな思いをティアナには……………ううん、他の誰にも味わって欲しくない。
だから、頭では魔力ダメージで気絶しているだけだってわかっていても、治さずにはいられなかった』

『お辛い思いを、されたんですね』

『もう、歩けないかもしれないって言われたから……………少し、神経質になっちゃって』

踏み込むことのできない、2人だけの世界。
自分の知らない高町なのはがそこにいた。
自分の知らないティアナ・ランスターがそこにいた。
まるで病人のように弱々しく、か細いなのはの声を聞いたことがない。
いつも他人と距離を取りたがるティアナが、こんな風に穏やかで安らいだ声を発しているのを聞いたことがない。
2人の語らいはまるで長年を共にした肉親の如き雰囲気を纏っており、自分が立ち入ってはならない部外者であるかのような錯覚を覚えてしまう。

101Lyrical StrikerS 第9話その3⑤:2010/01/31(日) 20:31:24 ID:JusOVd1Y
『ティアナ、今しか聞けないと思うから、真剣に考えて。執務官になれば、さっきの模擬戦以上の苦痛を何度も味わう事になるの。
楽な仕事なんて1つもない。時には命がけで犯罪者と戦い、大を助けるために小を切り捨てるような辛い決断もしなくちゃならない。
死ぬことだってあるかもしれない。それでも、執務官を目指すの? ティアナの正直な気持ちを、教えて欲しいの』

『それは…………………』

押し黙るティアナ。
いつもの彼女なら、迷うことなく執務官になると即答していた。
それがティアナの全てだったから。
死んだ兄の無念を晴らす為に、兄の夢であった執務官を目指す。
ティアナにとって今日まで過ごしてきた日々は、その為だけにあったと言っても過言ではない。
血の滲むような訓練も、昇進や魔導師ランクのアップに躍起になっていたのも、全てはその為だ。

『なのはさん、あたしは今日まで、お兄ちゃんの夢を果たす為に執務官を目指していました。
でも、その仕事が本当にあたしのやりたいことなのかって聞かれると、答えられないと思います。
多分、その夢はあたしと兄の繋がりなんです。同じ夢を見ているから、存在を心に刻むことができる。
繋がりを感じる事が出来る。それって、兄の死をまだ受け入れていないってことですよね』

(ティア…………………)

『でも、その夢があったからスバル達に会えたし、六課に入ることもできた。
ここで夢を諦めたら、今日まで応援してくれた人達の思いまで意味のないものになってしまうと思うんです。
それって、良くないことですよね。だから、まずはその思いに応えられる魔法使いになります。
なのはさん、答えを待って下さい。今はまず、あなたという先生に追いつきたい』

『それが、ティアナの意思?』

『お兄ちゃんには悪いかもしれませんが、今のあたしじゃ執務官の器じゃないんです。
胸を張って、高町なのはの教え子だって言えるようになるまで、その夢は保留にします』

『そっか………………わたしの責任、思っていた以上に重大だ。一日でも早く一人前にしてあげないと、
お兄さんが痺れを切らしちゃうかも』

『ははっ……………かも、しれませんね』

『不甲斐ない師匠かもしれないけど、よろしくね、ティアナ』

『はい、よろしくお願いします、先生』

(…………………っ)

冷水を浴びせられたかのような衝撃に、スバルは唇を激しく噛み締める。
最早、1秒でもその場にいる事が辛かった。
2人に悟られぬよう、足音を忍ばせてロビーへと戻る。
待機していたエリオとキャロがこちらに目を向けるが、スバルはその視線を黙殺してソファに腰を下ろす。
自分でも上手く形容することのできないもやもやとした感覚が胸中で渦巻いていた。
時計の針が時を刻むように、頭の中でカチカチと何かがぶつかっては耳障りな音が脳内に染み渡る。
それは自身の歯軋りの音であったが、動揺しているスバルはそれに気づかず、神経質そうに爪の先を弄りながら
医務室での光景を反芻していた。

102Lyrical StrikerS 第9話その3⑥:2010/01/31(日) 20:32:17 ID:JusOVd1Y
『不甲斐ない師匠かもしれないけど、よろしくね、ティアナ』

『はい、よろしくお願いします、先生』

何と言うことのないやり取りかもしれないが、スバルはそこから2人の関係に変化があった事を悟った。
なのはの期待は自分ではなくティアナへと注がれている。そして、ティアナはその期待に応えようとしている。
同じ射撃型でポジションも同じ。期待も大きいだろうし親身にもなるだろう。
それは、決して珍しい事ではない。
それでも、スバルは考えずにいられなかった。
どうして、そこにいるのが自分ではないのかと。
初めて抱く感情。
自分にはないものを他人に見出してしまう情動。
それは、嫉妬と呼ばれる感情であった。







誰かが去っていく気配を感じ取り、ティアナは会話を中断して開けっ放しの扉から顔を出す。
少しだけ薄暗い通路には人の姿はなく、足音も聞こえない。だが、空気の暖かさがさっきまでここに誰かが居たことを物語っている。

「ティアナ?」

「いえ、何でもありません。気のせいみたいです」

片手を振って何もなかったことをアピールし、お茶でも淹れようかと棚に並べられた茶葉の缶を手に取る。
その時だった。隊舎内に設置された赤色灯が点滅し、緊急出動を告げる仮想ディスプレイが周囲に浮かび上がったのは。

「スクランブル!?」

弛緩し始めていた思考が再び緊張を取り戻し、表情が冷徹な魔導師のそれへと変わる。
魔力は十全、体調にも問題はなく、改めてシャマル医務官に治療してもらった体は十二分に動く。
精神的な疲労など苦にならぬほど、今の自分は満ち足りている。
これならば、仮に戦闘が起きたとしても支障ないはずだ。

「なのはさん、行ってきます」

「待って」

踵を返そうとするティアナを呼び止め、なのはは辛そうに半身を起こして教え子と向き直る。

「クロスミラージュを出して」

「えっ? は、はい」

訝しげながらも、ティアナは待機状態のクロスミラージュを取り出す。
スクランブルがかかった場合、フォワード部隊は現行の作業を全て中断してヘリポートに集合する規則になっている。
なのはもそれは承知しているので、無駄口は挟まず受け取ったクロスミラージュを教導官権限を利用して手早く起動させていく。

「システムリミッター、リリース。モード2起動」

《Set up. Dagger Mode》

宣言と共に、クロスミラージュが変形していく。
銃身とグリップの間が開いて銃口から魔力刃が形成。更に根元からも伸びた魔力刃がグリップを握る手を守る様に囲っている。
そう言えば、最初にクロスミラージュを受け取った時になのはは、訓練の段階ごとにデバイスのリミッターを解除していくと言っていた。
あれはてっきり、デバイスの出力制限の事を言っているのだと思っていたが、形態変化の事も含まれていたようだ。
しかも、受け取ったクロスミラージュの魔力刃は今朝の模擬戦の為に自分が考えだしたダガーブレードよりも遙かに高性能で、出力も安定している。
リーチの長さも申し分なく、短剣というよりもちょっとした刀剣の類だ。
こんなにも優れた武器が最初から自分の手許に存在した事にティアナは衝撃を隠せなかった。

103Lyrical StrikerS 第9話その3⑦:2010/01/31(日) 20:33:12 ID:JusOVd1Y
「執務官を目指すようになったら、どうしても個人戦が多くなるし、将来を考えて用意はしてたんだ」

「あたしの…………………あたしの、将来の事を考えて?」

「それを伝えなかったのは、わたしの教導ミスだけどね。ちゃんと近接の基礎を教えてから解禁するつもりだったけど、
今のティアナになら託せると思うの。良い、この力は自分の身を守る為の力。わたし達センターガードの周りは、
前後左右が味方ばかり。そのわたし達が敵の攻撃に晒されるって意味、わかるよね?」

バックスが攻撃に晒されるという事は、前線が崩されて敵の接近を許してしまった事を意味する。
その時、周囲に頼れる者はいない。我が身を守れるのは我が身だけ。
その為のダガーモード。
敵を蹴散らす槍でも、全てを切り裂く剣でも、固い装甲を打ち砕く槌でもない。
訓練が必要かもしれないが、破壊力よりも取り回し易さを優先した短剣。
それも、盾としての機能も兼ね合わせてる為にナックルガードを備えた特注の短剣だ。
なのはは最初から、センターガードが前に出る事を是としていない。
得物は我が身を守る為に。そして、己が最も得意とする魔弾で敵を仕留める。
それが理想。
それが彼女の教導目的。
単独戦闘可能な射撃型魔導師としての完成こそが、機動六課で自分に課せられら課題なのだ。

「その刃が振るわれない状況を作り出すこと。視野を広く持って戦場をコントロールすること。
今はまだ、それだけを考えていれば良いから。今回の出動、後はお願いしても良い?」

「はい、未熟者ですが、あなたの代わりはあたしが必ず」

力強く頷き、医務室を後にする。
手の中で待機状態へと戻したクロスミラージュがとても重い。
この重さは、なのはからの期待の重さだ。
初めて実感した、他者からの期待。この思いに応えたい。
そして、いつの日か彼女の隣に。

「すみません、遅くなりました」

居住まいを正し、ヘリポートに整列するエリオ達の隣に立つ。
いつの間に戻って来ていたのか、スバルもいつもの位置に整列していた。

「来たか。ティアナ、やれるのか?」

「はい、ヴィータ副隊長。ご心配おかけしてしまい、申し訳ありませんでした」

「今回は海上戦だ。場所は東部海上、ガジェットⅡ型が24機。なのはが戦えない以上、
病み上がりでもお前には頑張ってもらわなきゃいけない。キャロはフリード、ティアナは輸送ヘリから援護射撃だ。
エリオとスバルは、それぞれのパートナーの護衛。空はあたしとザフィーラで押さえる」

手短に状況説明を終え、ヴィータは出動命令を下す。
後は道すがら、ヘリの中でブリーフィングだ。
既に操縦席でスタンバイしていたヴァイスは全員が乗り込んだのを確認すると、手早くパネルを操作して
ストームレイダーを離陸させる。

「ねえ、ティア。なのはさん、どうだった?」

「えっ? あ、ああ、そうね。元気よ、凄く元気」

どことなく覇気のないスバルの問いかけに違和感を感じ、ティアナは空気を変えようと不自然なまでに明るい声を上げる。
だが、初めての試みは見事に失敗に終わった。なのはならば一発でみんなを安心させられるのあろうが、
今の自分では目の前の親友1人、満足に励ますことが出来ないようだ。
仕方なく、いつもの皮肉屋な調子に戻してスバルの肩を軽く叩く。

「大丈夫よ、あんたの憧れの人でしょ。簡単に参るような人じゃないって」

「うん、そうだね…………………ねえ、良いかな? ティアにとって、なのはさんって何?」

「はい? 何よ、突然?」

「良いから、答えて」

有無を言わせぬ調子にティアナは首を傾げながらも、しばし沈黙して自分となのはの関係を思索する。
自分が彼女に対して抱いている思い。
同じ魔導師としての憧れか、それとも自分にはないものを持つことへの嫉妬か。
いや、そのどちらも持ち合わせている。高町なのはに対する良い感情も悪い感情も、全て自分の中から生まれ出でたものだ。
それを否定することは出来ない。一方では彼女を尊敬し、もう一方では妬んでいる。
だが、ハッキリと言えることが1つだけある。
高町なのははティアナ・ランスターを認め、ティアナ・ランスターは高町なのはの教えを受けたいと思っていることだ。

104Lyrical StrikerS 第9話その3⑧:2010/01/31(日) 20:34:07 ID:JusOVd1Y
「憧れの先生で、越えるべき目標かな。あたしが目指すべき魔導師の形、何だか見えた気がするの」

「そう……………そっか……………そうだよね」

力なく微笑み、スバルはこちらから視線を逸らす。
どうも、今夜のスバルからはいつもの元気が感じられない。
自分がなのはと戦っている間に、何かあったのだろうか?
だが、問い質そうと口を開いた瞬間、自分の席から立ち上がったヴィータがブリーフィングの開始を告げる。
それっきり、ティアナはスバルを問い質す機会を失ってしまうのだった。







どことも知れぬ闇の中で、1人の男が笑みを浮かべている。
絶世の美貌に刻まれた酷薄の笑み。まるで刃物で切り裂かれたかのように大きく裂けた笑みは狂気に彩られ、悪魔的な恐怖すら醸し出している。
果たして、男の笑みが純粋な好奇心のみによって浮かべられた童のそれと同じであると、何人が思い至るであろうか?

「ふむ、期待していた展開にはならなかったか。エース・オブ・エースもフェイト・テスタロッサも出て来ず、
闇の書の騎士2人と新人が4人。いやはや、私も舐められたものだね」

眼前のモニターで繰り広げられる戦いを見上げながら、スカリエッティは不満を露にする。
最も、口ではそう言いながらも視線は遠い海上で演じられている戦乙女達の戦いを見落とすまいと画面の動きを追い続けていた。
今は歪で荒削りな新人達でも、何れは戦わねばならない相手なのだ。
その日のために少しでも多くのデータを収集しておくことは、決して悪いことではない。
だが、出来る事ならばオーバーSランク達の戦力をこの目で見たかった。
その為にガジェット達を強化し、海上に放ってみたのだが、どうやら今回は当てが外れてしまったようだ。

『ドクター、間もなく24機目のガジェットが撃墜されます』

別の部屋で映像を記録していたユーノが、仮想ディスプレイの向こうで淡々と告げる。

「わかったよ、ウーノ。後でデータを纏めておいてくれ」

『了解しました。それと、先日のオークション会場からルーお嬢様が奪ってきた品物ですが……………』

「ああ、あの書物か。無事に連中の手許に届いたかな?」

『裏ルートを通じて一度は手にしたようですが、すぐに手放しているようです。その後、とある密輸組織が保持していましたが、
つい先程、機動六課による強制捜査によって押収されちます』

「なら、問題ないね。重要なのは本そのものではなくそこに記された情報さ。とある病の温床たる少女と彼女を守る銃剣の騎士の物語。
連中は生体兵器の開発に御熱心だから、その病を再現しようとしているのだろうね。何でも、完成すれば金属が沸騰する温度の中でも
活動できる代物らしい。興味深い話ではあるが、重要なファクターが2つも必要らしくてね、今の私達にそれを探す余裕はないから、
いつものように完成したところを奪おうかと思うのだけれど?」

『宜しいと思います。それで、ドクターはその情報と引き換えに何を頂いたのですか?』

ウーノの問いかけに、スカリエッティはいつも以上に笑みを吊り上げながら答える。
正に狂気の笑み、悪魔の微笑。
三日月の如き鋭い笑みは人の理から外れた彼だからこそ浮かべる事の出来る笑みだ。

105Lyrical StrikerS 第9話その3⑨:2010/01/31(日) 20:35:05 ID:JusOVd1Y
「マテリアルさ。ドゥーエが次元世界に拡散してくれた遺伝データから、遂に完成形が生まれたみたいでね。
直にミッドへ輸送されてくるようだから、輸送スケジュールを教えてもらったのさ。後は、
こちらがガジェットを差し向けるだけで良い。上手くいけば僥倖、失敗して局に奪われても使い道はある。
後は彼女が眠るべきゆりかごの修復を待つばかりだ」

引きつった笑みを浮かべながら、スカリエッティは飲みかけの紅茶を一口で飲み干し、
自身の研究を次なる段階に進めようと作業を再開する。
レリックの収集、ガジェットの強化、我が子ともいえる作品達の調整、未だ地中で眠る古代遺産の発掘。
小うるさいスポンサー達を黙らせ、出し抜く為にもやらねばならぬ事は多い。
だが、こうして祭りに備えて準備を進めていくのはとても楽しい事であった。
自分が心血を注いで磨き上げた作品達が日の目を浴びる大きな祭り。
それはきっと、そう遠くない内に開かれることだろう。

「ああ、そういえば彼もこっちに戻って来ている頃かな。上手くいけば、親友と再会できるかもしれないね。
ねえ、そう思わないかい、騎士ゼスト」







夜のネオンを遠くから眺めながら、1人の男がクラナガンを目指して車の行き交う幹線道路を歩いていた。
男が身に纏うのは襤褸切れのマントと砂埃に彩られた防護服。大都会であるクラナガンにはとても似つかわしくない、古ぼけた格好だ。
横を通り過ぎて行く車のドライバーの何人かは、こちらの姿を認めて物珍しそうな視線を投げつけてくる。
だが、男は周囲の視線など気にかけず、ひたすら真っすぐにクラナガンを目指して歩き続けていた。

「戻って来たか。ルーテシアは元気にしているだろうか?」

言ってから、自分の愚かしさに気が付いて自嘲する
幼い少女を今日まで放っておきながら、その身を案じるなどおこがましいにも程がある。
自分に彼女を愛する資格などない。己の目的の為に苦労を強い、孤独を味わわせてしまうような男が、父親面などしていい訳がない。

106Lyrical StrikerS 第9話その3⑩:2010/01/31(日) 20:35:53 ID:JusOVd1Y
「アギト、居るな」

「居るよ、旦那」

フードの中に潜り込んでいたのか、耳元で小さな囁き声が聞こえる。
端から見れば独り言を口にしているようにも見えるが、幸運なことに周囲に通行人はなく、
車のドライバーにまでは声は聞こえない。

「ルーテシアのもとへ行ってやれ。俺は少し、寄る所がある」

「えっ、でも旦那………………」

「大丈夫だ、今日は調子が良い。行ってくれ」

「うぅん……………わかったよ、旦那。それじゃ、後で合流しよう」

小さな人影がフードから飛び出し、一目散にクラナガンへと飛び去っていく。
その影が見えなくなるのを待って、男は再び歩き始めた。
孤独な少女の隣に立つのは、自分のような残骸ではなく彼女のような明るい友人であるべきだ。
彼女と触れ合うことで、少しでも少女が笑みを浮かべてくれれば幸いなのだが。

「やはり、俺に親の代わりなど出来ぬな、アルピーノ」

懺悔するように呟き、小さな相棒が飛び立った方角へと目を向ける。
ネオンで輝く大都会。その中心に立つ時空管理局地上本部の超高層タワーは、遙か郊外に位置するここからでもその威容を見る事ができる。
だが、如何に目で捉える事はできても腕を伸ばせばその絶望的なまでの距離を実感せずにはいられない。
まるで今の自分とかつての親友との距離を表わしているかのような距離感。
手を伸ばせど届かず、互いの姿も見えぬ距離。無論、声が届くこともない。
残骸へと朽ち果てた自分と未だ司法の塔に君臨する親友との間には、どうやっても埋めがたい溝が出来てしまった。
もう、あいつと言葉を交わすこともできないのか。
そんな風に考えたことは一度や二度ではない。
それでも、男は諦めずに今日まで生き抜いてきた。
己に課せられた最後の使命。否、意地と呼んでも良い。
あの男の真意を問い質さねば、死んでも死にきれない。
その為ならばどれ程の距離が離れていようとも、必ず彼のもとに辿り着く。
こうして歩み続ければ、いつかはチャンスが巡って来るはずだ。

「レジアス、お前の正義は…………………どこにある?」

男の名はゼスト・グランガイツ。
自らを屍と称する、朽ち果てた騎士であった。






                                                         to be continued

107B・A:2010/01/31(日) 20:36:29 ID:JusOVd1Y
以上です。
かくして、なのはとティアナはスールの誓いを交わしました(嘘)。
Forceネタは本筋に影響しない程度に仕込んでおきました。
何せ、本編じゃスカちゃんがアグスタから何を盗んだのか明言されていませんからね。
言ったもん勝ちですw
次回は「機動六課の休日、またの名をエリオ好敵手と巡り合うの巻、ポロリもあるよ(ガリュー的な意味で)」
となります。

108名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 20:50:17 ID:y.lCPMsU
……スバル、ヤンデレフラグ?

GJ!

109名無しさん@魔法少女:2010/01/31(日) 20:51:40 ID:xtbileuI
投下おつです!

スールの誓いって…w
なのは倒れちゃいましたね
病床の身をおして仲間のピンチに駆けつけ、血反吐を吐きながらも魔砲を打つなのは…
そんな場面が頭に浮かびましたが、魔法少女の姿じゃねーよw
原作と違いスバルの方がメンタル的に危ういかな?

110名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 00:31:00 ID:wmrrhMmI
投下乙です。いつもながら流石の出来にGJ!
で、>>104にユーノが居るのは誤植デスヨネ? 一瞬、裏切ったのかと

111名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 00:45:05 ID:D.qqeijI
>>110
本当だ、ありがとうございます。
キーの位置が隣り合わせなんですよね、YとUって。

>>104
× 別の部屋で映像を記録していたユーノが、
○ 別の部屋で映像を記録していたウーノが、

となります。
司書の方、お手数ですが保管の際に修正をお願いします。

112名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 08:14:20 ID:4mPV7ChA
スバル×ギンガのレズSS
書いても宜しいでしょうか?

113名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 08:21:13 ID:xlxqLsrY
レッツゴー!

114名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 13:17:40 ID:t16s8VjY
forceの単行本GET。
雑誌では読んでなかったけど、今回の主人公男なんだな
それから、全裸で磔にされたリリィが男たちに悪戯されるの妄想したのは俺だけではないよな?

115名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 14:42:56 ID:.ZrO2QGs
実験、調査と称してあれやこれや
うん、問題は無いな

116名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 19:43:40 ID:xHInHyYk
SS書こうと思うんだがあちこちで入れないのでテスト
何で規制されてんだろ?

117名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 19:54:50 ID:n40vz/8o
>>116
荒らしが暴れる

そいつ一人を規制するには手間がかかる

仕方ないので荒らしが使っているホストを規制する

巻き添えで規制される

こんなかんじ

118名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 20:38:45 ID:xHInHyYk

どこまでの範囲で規制されてるのか分からんがとりあえず書き込める事は確認できた

119名無しさん@魔法少女:2010/02/01(月) 22:28:24 ID:g6myYamM
ここはしたらばだから2ちゃんの規制とは関係ないと思うよ
どこまで規制されているか知りたいのなら
2ちゃんの運営の「2ch規制情報」板で該当スレを探すのがいい

120名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 00:29:33 ID:IlXrxLB6
最近、規制多いな。
そんなに荒らし暴れたのか?

121名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 00:52:17 ID:TpMxiU5E
したらばって何のことなんだろう?
このスレを毎日楽しみにしていていまだにわからない

122名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 00:57:27 ID:ICeVMRQg
>>121
Livedoor したらば掲示板ってレンタルできる掲示板、ようはこの避難所のこと
削除・規制権限が2chじゃなくて借りた人にあるから荒らしで崩壊した所の避難先に利用されてる

123名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 01:10:44 ID:TpMxiU5E
なるほど

ところでこのスレで新参も投降していいのかな?

シグナム×かつての主による純愛モノ考えてるんだけど

124名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 01:23:31 ID:DCrmofZE
>>123
さあ、早く書き終えて投下するんだ!

125名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 02:05:06 ID:c60PxdhY
楽しみすぎるじゃないか!
別バージョンのヴィータとかつての主の純愛でもドンと来いだぜッ!!

126タピオカ:2010/02/02(火) 07:07:58 ID:moZAq.kQ
Foolish Form氏の話を読ませていただいてね、思ったんですよ
都市伝説っていいなぁ…と
なんとなくね、なのはでちょっと幽霊な事やってみたいなぁ、と思ったんですよ
魔法と言いながら、リリカルの魔法は科学技術のようですから、幽霊には対抗できないんじゃないかなぁ…と思ったわけですよ
無論人によっては「いや、魔法なんだから幽霊も倒せるだろう」と思われる方もいらっしゃるかもしれません
しかし、まぁ、科学技術の延長にしか見えないんですよ、リリカルの魔法
だから、つまり何が言いたいのかというと乙女たちを恐がらせたいな、と

・非エロ
・恐い話
・ぶっちゃけそんなに恐くない

127軌道上に幻影は疾(はし)る:2010/02/02(火) 07:13:42 ID:moZAq.kQ
「今までが嘘みたいに順調な回復ね」

唸るように言ったのは石田だ。海鳴大学病院での事である。
闇の書事件も終わり、闇の欠片事件も処理しきった年の明け。
すでに自分で脚を動かせる未来を約束されたはやてだが、一応病院に顔を出している。
原因不明だったはやての病魔の快癒に、医学で制したわけではない事に釈然としていないが石田も安堵していた。

「それじゃあ今日の検診はおしまい。シャマルさんたちにもよろしくね」
「ありがとうございました。それじゃ、また来週お願いします。行こっか、リインフィース」
「はい」

車椅子を押すのはリインフォース。はやての誕生日以降、ヴォルケンリッターはおよそ交替で車椅子を押していたが現在ほとんどリインフォースがその役目を負っている。
先が短いという事を、全員が分かっているからだ。
だから、少しでもはやてといる時間を増やそうと自然、リインフォースが車椅子に張り付いている。張り付けている。

「そうや、帰りに翠屋でシュークリーム買ってこか。まだ食べた事なかったやろ?」
「はい、シャマルから聞いたことしか」
「あれはおいしいで」
「楽しみです、とても」
「そしたら翠屋で食べて帰ろう。みんなのお土産にシュークリームや」

正午という事もあり冬にしては暖かい日だった。澄み切った空の下、病院の中庭を抜ける。
穏やかな風景だった。散歩したりタバコをふかす患者がちらほら。

「おや」

ベンチに腰掛け、こっくりこっくり舟を漕いでいたおばあちゃんがふと顔を上げる。
眠っているようなので声をかけずに通りかかったはやては車椅子の上でお辞儀した。

「おはようございます」
「おやおや、こんにちは、はやてちゃん。それと…」
「はじめまして。リインフォースと申します」
「はじめまして、空見 昼子です」

まろやかに微笑む昼子に、つられてリインフォースも頬が緩んだ。
入院患者である。通院しているはやても、12月に入院する以前から顔見知りの老婆だ。
病院の内外で有名な名物おばあちゃんなのだがその理由が、

「はやてちゃん、本当にはやてちゃんだねぇ、見違えたよ」
「そうですか? ここ最近、いろいろありまして」
「前まで言えなかった事だがねぇ、はやてちゃんに死相が見えていたんだよ…あたしゃ気の毒で気の毒で……だけどもう、消えてるよぉ」

視えるのだ。
若い頃は教師をやっていたという。病院、学校と「いわく」がつく事の多い場所でその能力は何かと噂になるらしい。
病院でも昼子が患者の死期をほのめかし、ぴたり的中させたという例は尾ひれがついてささやかれている。

「もう大丈夫です。原因がもうなくなっちゃいましたんで。それどころか家族が増えたんです」
「リインフォースさんだったねぇ、あなたが増えた家族かい?」
「はい、その通りです」
「そうかい、そうかい。よかったねぇ、よかったねぇ」

何度も何度も頷く昼子の目じりにはうっすら涙も滲んでいる。
散々、死ぬのを視てきたがそれが外れるのは希有だ。そして、こんなものは外れた方が良いに決まっている。
はやてが生き残る事をこれだけ喜ばれリインフォースも感謝と感動で胸が満ちる。
幸せな気持ちで、病院を出る事になった。
帰り際に寄った翠屋でも、美由希が歓迎してくれた。
席に着けば、水が三つ出される。

128軌道上に幻影は疾(はし)る:2010/02/02(火) 07:14:26 ID:moZAq.kQ
「ひとつ多いですよ」
「あれ? 三人…じゃないっけ?」
「ふたりですけど…?」
「あはは、見間違えちゃったみたい、ごめんね」
「いえ、別にいいですけど…」

リインフォースがシュークリーム。はやてがショートケーキ。
それぞれ口にしてからみんなのお土産にシュークリームをひとつずつ。
とりとめもない話をしながら家に帰ればもう3時を回っていた。
今家にいるのは昼寝をしているヴィータだけである。起きているならばシュークリームに飛びつく事だろう。
玄関の鍵を閉めれば、ノックされた。
はて、とリインフォースと顔を見合わせる。
特に家の周辺に誰かいた見覚えはない。それに、ノックせずともインターホンするのが普通だ。

「はい」

リインフォースがドアを開けるが、特に誰もいなかった。

「?」

不思議そうに周囲を見渡すが、やはり誰もいない。
ふたりとも怪訝な顔になるが、階段からヴィータが降りてくる音がしてそちらに気が行く。
目をこすり、半分あくびしながら手を上げる。

「あー、ふたりともお帰り」
「うん、ただいまヴィータ」
「ただいま、ヴィータ」
「シュークリーム買ってきたで、ヴィータ」
「ほんと! 翠屋だよね?」
「うん。お茶淹れよう」

ふたりをほほえましく見やりながら、リインフォースは再び鍵を閉めた。

それからシグナムが帰ってきて、シャマルとザフィーラが帰ってくるともう夕方。
全員が帰ってくるまでにヴィータがもうひと眠りするために二階に上がった。

晩御飯の準備は三人でした。シャマルとリインフォースが実践、はやてが監督である。
難航したお料理教室だったがはやての的確な指示のもと、体裁は整った。
さてお皿を並べようとしたところ、階段を下りる音がした。他全員がリビングにいるのだから、ヴィータが起きたのだろう。
そう思っていたのだが、料理を並べ終えても顔を出さない。
結局、2階まで行けばまだヴィータがまだ寝ていた。
誰かが降りてきた音は聞き違い…だったのだろうか?

何かおかしい。
はやてが薄くそう思いながらも、いつもと変わらぬ振る舞いをする。
いただきますをし、ごちそうさまをし、食器を片づければお風呂だ。
ヴィータと入る事が多かったが、やはり最近はリインフォースと一緒だ。
長いリインフォースの髪をはやてが洗うのだが、それが楽しみのひとつになっている。
代わりにリインフォースがはやての髪を洗ってくれるのだ。
わしわしとはやての髪を世界が嫉妬する髪にすれば、シャワーの温度をリインフォースが確かめる。

「さぁ、流しますよ。目を閉じてください」
「いやぁ、リインも髪洗うの上手になったなぁ」
「そんな…まだヴィータの方が上手ですよ」

はにかむリインへ鏡越しに微笑めば目を閉じた。ちょうどいいシャワーがはやての頭上から降ってくる。
丁寧に髪を梳かれれば、少しだけはやてが目を空ける。
鏡越し。誰かが立っている。ように見えた。気がした。

129軌道上に幻影は疾(はし)る:2010/02/02(火) 07:15:09 ID:moZAq.kQ
「え」

まだしたたるお湯が目に入る。思わず、目を瞑った。すぐに目を開けて振り向くが勿論リインフォースしかいない。
鏡越しにも、きょとんとしたリインフォースしか映っていない。

「どうかなさいましたか?」
「ん…いや、なんでもないよ」

変だ。
徐々に、猜疑心が確信になっていく。それが決定的になったのは、深夜だった。
冬の夜だ。寒さは厳しいものである。
しかしそれも右にヴィータ、左にリインフォースを伴った川の字になれば心も体も暖かい。
しっかり布団をかぶり、三人仲良く眠っていたがふとはやてが目を覚ます。
風が頬をなでてる感じがする。
ちょっとした寒気に目が覚めたのだ。身を起こさず部屋を見渡せば、ドアが少しだけ開いている。
きちんと閉じたはずだと思ったはやてが総毛立つ。

覗いている。誰か。眼がはやてを見詰めてくる。
悲鳴を上げた。ヴィータとリインフォースが飛び起きる。

「はやて?」
「どうなさいました?」
「だ、誰かおる! ドア!」

震えるはやてをリインフォースが抱きしめ、ヴィータが入口に駆け寄る。
誰もいない。
すぐにシグナムたちも上がってきた。

「どうなさいました?」
「はやてが誰かがいるって言ったんだけど」
「誰かが覗いてた!」
「…まさか」

はやての寝室に来るまでに、シグナムはなにも感じなかった。誰かいたとして、気づかぬほどなまっているつもりはない。
シャマルも首を振っている。八神家には依然として結界を施してある。セキュリティ代わりだ。
そして、特に怪しい反応はない。

「確かにいたのですか?」
「目が…目があってん」

ザフィーラも疑うわけではないが確認をする。達人たちがこれほどひしめく家である。
ただの不審者では侵入しただけで気取られてしかるべきだ。
それが主人の部屋にまでたどり着かれるとは。

結局その場は見間違いという事で収まった。
しかし次の日も、その次の日も何かしらおかしい事がはやてに起こり続けた。
そうしてまた病院に診察してもらう日が来る。
石田の診察もそこそこに、はやては昼子を探した。リインフォースと、念のための護衛にヴィータとザフィーラもついてきている。

「空見のばーちゃん」
「おやおや、ヴィータちゃん久しぶりだねぇ」

昼子は今日も中庭のベンチ出日向ぼっこであった。
リインフォースに車椅子を押されるはやてを遠目に認めれば昼子の顔が曇った。

「こんにちは、昼子さん」
「こんにちは、はやてちゃん。それにリインフォースちゃんにザフィーラだったねぇ。それと…」

昼子がはやてのとなりを見詰める。誰もいない。
はやてがゾッとしながら昼子の視線を倣う。誰もいない。

130軌道上に幻影は疾(はし)る:2010/02/02(火) 07:15:53 ID:moZAq.kQ
「…や、やっぱりおるんですか…?」
「……いるねぇ」
「前に来た日から、ずっとなんです…ずっと不思議な事が起こって…誰もいないのに、誰かいるんです…」
「落ち着いてはやてちゃん、大丈夫。まだ大丈夫だよ」
「でも、ずっとわたしに付きまとって来るんです。窓から覗いてきたり、携帯から変な着信があったり…」
「落ち着くんだよ、大丈夫、大丈夫だから」

昼子がなだめてもはやてが震えて止まらない。
今回ばかりはヴォルケンリッター誰もが頼りにならなかった。
誰も見えない。誰も感じない。はやてにずっとまとわりついてくるのだ。

「はやてちゃん以前死相があったけどねぇ、本当に不吉な死相だったんだ」
「はい…わたしが生き残ったのも奇跡だったって分かってます」
「それが妬ましいんだよ。死ねばよかったのにと思って付きまとってるんだ」
「…わたし…わたし…」
「大丈夫、お祓いしてもらえばまだ大丈夫な程度だよ」

すぐにはやてが従った。病院から出た足で山の方にある神社へ四人で赴いたのだった。
すっかり憔悴したはやてに、誰も気のせいだとは言えない。真剣に「何かある」と確信してはいるのだ。
しかし誰も何かできなかった。結界を強くしても、探知魔法を鋭くしても、はやてにつきまとう何かの正体を暴けないのだ。

踏切を渡れば後少しで神社という所。
リインフォースが押していた車椅子が線路の真ん中で動かなくなった。

「なにやってんだ」
「あれ?」

押しても引いても車椅子が動かない。はやてが不安そうに見上げてくる。

「おい!」
「動かないんだ! 車椅子が!」

はやての顔が蒼白になった。カンカンカンカン。遮断が降りてくる。
真っ赤になってリインフォースが精いっぱい力を込めるが駄目だった。
ヴィータと背筋を凍らせながら手伝うが、動かない。
車椅子からはやてを下ろそうとザフィーラが抱き上げるが、

「痛ッ・・・!」

まるで固定されているようにはやてが動けない。誰かが腰に抱ついているような感触がある。
電車が見えた。逆に車掌もはやてたちを見えているはずなのに減速する気配はない。

「やばいって! おい!」

魔力を込めてヴィータとリインフォースが車椅子を押すが動かない。
電車が近づいてくる。止まる気配がない。
ザフィーラが電車を止めるか、車椅子を押すか一瞬だけ判断に迷う。
車椅子を押す側に回った。
力いっぱい押す。電車が通過した。
間一髪で、車椅子を線路から押し出せた。はやての耳に、しっかりと舌打ちが聞こえた。
線路の真ん中に誰かを見た気がしたが、確認しようにも電車で見えない。

「な、なんだったんだよ…」
「ひっ…!」

少しだけはやてが衣服をまくると、腰にびったりと腕が巻きついてた痕がついていた。
急いで神社まで転がりこめば、お祓いをしてもらう。

「これでもう大丈夫です。憑いていた一人は祓いましたよ」

神主の言葉にはやては思わず涙を零しそうなほど安堵した。
もうこれで恐くない。
次の日、昼子の所に報告へ行った。
やはり中庭のベンチに座ってこっくりこっくり、船を漕いでいた。
眠っていればやはり後日また来ようと思ったが、はやてが近づくと顔を上げた。

「おはよございます」
「おやおや、はやてちゃん、こんにちは」
「昨日はありがとうございました。おかげで憑いていた一人をお祓いしてもらえました」

昼子が強張った。

「視えてるだけでもまだ五人いるよ…」

はやての耳に、しっかりと舌打ちが聞こえた。

131タピオカ:2010/02/02(火) 07:19:21 ID:moZAq.kQ
実験的な話です
と、言い訳させてくだせぇ
いつかエロと恐いの混ぜた話書きたいなぁ、と思いますので、今回はそのテスト的な

お邪魔しました

132名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 08:14:19 ID:Ks/1ORkw
タイトルが富士鷹ジュピロしてる。

133名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 08:33:26 ID:r0Yc7ZGs
はやてにしてもフェイトにしても、作中で妬み恨みを言われたりしてるシーンが無かったのって未だにどうかと思うんだ
あれだけ被害出しといて今はエースとか、いつ刺されたり撃たれてもおかしくないと思うんだがな

で。
ううむ…病院ネタってリリなのだと使いにくいネタなのな…
ホラー系はユーノとかすずかとか、或いはローウェル繋がりでアリサかなのは
くらいしか思いつかない。俺の発想が貧困なのかな?

ユーノで思う事。
映画のユーノは良いキャラだったが、あのアルフと戦ったのかと思うと…
アルフといいリーゼといい、あの時裏で逆レイプされてたんじゃないかと…

134名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 09:34:49 ID:llo3uon2
リリカルの魔法って科学の延長上じゃなかったか?プログラムの一種のハズだし

135名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 11:09:36 ID:UuL1tcYs
>>131
これははやてが発狂しそうだ…(((((( ;゚Д゚))))
続編で五人にはやてを陵辱させれば、エロ恐いのは完成では?

あと、いくらザフィーラでも電車には勝てないよなと現職運転士の俺がマジレスw

136銀河昴:2010/02/02(火) 11:30:48 ID:MzIFcGvE
今日中にスバル×ギンガのレズSSを投稿しますが、宜しいでしょうか?

137名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 11:51:04 ID:MzIFcGvE
今日中にスバル×ギンガのレズSSを投稿しますが、宜しいでしょうか?

138名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 12:19:20 ID:6S3KA2v6
しつこいなぁ。
返事がないってことは今は誰もいないということ
そして、誰もいないということは投下が被ることはなく、投下しても誰にも文句言われないってことだ


つまり、何が言いたいかというとだな…………
期待してるから早く投下してください!!ってことだ。

139名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 12:29:20 ID:MzIFcGvE
すみません……間違って二度と投稿しちゃったんです、以後気よつけますので、宜しくお願いします

140名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 12:43:33 ID:6S3KA2v6
>>139
期待してるぜ

141名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 15:12:07 ID:4e1RcZZw
どっかの女子寮(或いは鹿児島の某家)から退魔師連れて来れば一発で解決じゃって思ったけど
内容がクロス気味になっちゃうし、簡単に解決されたらストーリー的に身も蓋も無い事に気づいた

142名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 19:07:10 ID:VFb6KJ1g
>>141
それに、その人達とはやて、って面識ないんじゃ…

143名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 19:14:04 ID:DCrmofZE
石田先生→フィリス先生→リステイてな具合で某家との面識がと思ったけど、
この世界だとフィリス先生は八神家の末っ子なんだよね……

なのちゃん→くーちゃん→那美さんも無理……

144サイヒ:2010/02/02(火) 19:43:12 ID:OTJY1rE6
>前スレシガーの旦那
不倫カリムはネタがないんで勘弁してね。
代わりに旦那の好物のヴァイシグ書いてきたんで、パンツ履いてください。


というわけでヴァイス×シグナムでエロなど投下。
俺の作品では毎度のことですが、二人が恋人同士になった過程は一切合切キングクリムゾンかましてますんでそこんとこよろしく。

145男が煙草をやめたわけ:2010/02/02(火) 19:44:04 ID:OTJY1rE6
 部屋の空気が、ぬめっている。
 季節は秋口。一年で一番夜が涼しく過ごしやすいはずの季節。だが今この部屋の空気は、暖房の消し忘れに加え
て、情事で撒き散らした二人分の熱気と汗が混ざり合っている。ひどく生ぬるい熱帯夜のような状態だった。
 身体にまとわりつく空気には、不快さしか覚えない。大きく息を吸ってみても、口から入ってくるのは湿った重
苦しい空気。気分が入れ替わってくれない。
 ヴァイスは空気以上に重たい身体をのろのろ起こすと、ハンガーに引っかけたズボンへと手を伸ばした。
 ポケットから出したのは、煙草とそこそこ使い込まれたライター。一本くわえてかちりと火を点けた。
 吸い口から漂い出す霞んだ煙を、喉の奥までいっぱいに吸い込む。
 呼吸の時とは違い、肺の中ぴりぴりして少しだけ水気が取れたような気分になった。
 しかし、煙草を口から離して息をすれば、またもやついた空気が肺に入ってくる。
 煙を盛大に口から吐き、もう一度大きく吸い込む。ちりちりと、葉の燃える微かな音が耳に響いた。白い煙を吐
いて、また吸う。煙が出終われば、またもう一度。
 煙を大きく吸い込むせいで、煙草はすぐフィルターまで燃え尽きた。
 もう一本喫おうか考えていたヴァイスは、ふと背後に動く気配を感じた。
 振り向けば、隣で眠っていたはずの女が身体を起こしてじっとこちらを見つめていた。

「姐さん起こしちゃいましたか。すんません」

 女は、烈火の剣聖シグナムは、何も言わぬままヴァイスに視線を送っている。
 シグナムはいつもは束ねている髪を背中に流し、その身には何もつけていない。髪の毛結んだままや衣服を着け
たままで行為に及ぶ奴の方が珍しいが。
 大きく隆起した胸にシーツが引っかかってるのがやけに色っぽくて、ちょっとヴァイスは目を逸らした。
 その横顔を、シグナムはじっと見つめ続けている。
 なんか顔にでもついてんのか、と喫い終わった煙草を口の端にぶら下げたままヴァイスが思案していると、よう
やくシグナムが口を開いた。

「煙草」
「これがどうか?」
「お前、嗜んでいたのか」
「ああ、そういや姐さんの前で喫ったことなかったですかね」

 吸殻をもみ消し、ヴァイスはベッドに戻る。

「気分転換っつうか手持ち無沙汰っつうか、なんとなく喫いたいなぁって時にしか喫わねえっすから。三日に一本
ぐらいか」
「嫌いでもないが好きでもない、ということか」
「どっちかってえと好きなんすけどね。武装隊入りたての頃はよく喫ってました。妹は嫌いで、よく煙草くさいっ
て嫌がられたもんですが」
「主はやてやテスタロッサ達も、あまり好きではないな」

 隊長陣が揃って嫌煙家のため、機動六課は基本喫煙禁止である。
 喫煙室と自室では許されているが、亭主の好きな赤烏帽子というやつで、上が嫌っているとなればみんな自然に
慎むようになっていく。
 ヴァイスもいつしか、めったと喫わなくなっていた。

「それに、仕事上の理由であんまり喫わないようにしてんですよ」
「狙撃と煙草に関係があるのか?」
「いっぺん癖になったら、ヤニが切れるとイラついて集中力がすっげえ落ちんですよ。狙撃手は集中力が命っすか
ら」
「なるほど。……ちょっとその箱貸してもらえないか」

 ヴァイスが煙草の箱を手渡してやると、シグナムは裏の成分表や注意事項を読んだり、箱から抜き取ってしげし
げと眺めたりと、あれこれひねくり回した。
 その仕草には、普段のシグナムにはない子供っぽさがあった。珍しいもんだと、ヴァイスはちょっと眼を細める。

146男が煙草をやめたわけ:2010/02/02(火) 19:44:55 ID:OTJY1rE6
「……姐さん、ひょっとして煙草に興味あったりします?」

 ヴァイスが訊ねると、シグナムはこくりと頷いた。

「古代ベルカ時代から、煙草を好む者は多かった。あの頃は煙たいとしか感じなかったが……お前が喫っているの
を見ていたら、なんとなく興味が出てきた」
「じゃあ、一本やってみます?」
「…………そうだな。なにごともやってみないと分からない」

 一瞬逡巡の色を見せたが、好奇心が勝ったのかヴァイスの提案にシグナムは乗ってきた。
 シグナムが手にした一本を口にくわえる。

「あ、歯でくわえたら駄目っすから。簡単に噛み千切れるんで、唇で。あと、火を点けた時に息を吸って。そうし
ないと火が点かない」
「意外と面倒な物なのだな」
「いや、ほんとこれぐらいなんで。…………じゃあ点けますよ」

 ライターの火を近づける。薄暗がりの中にシグナムの顔がぼぅっと浮かび上がった。
 言われたとおりにしたらしく、ちゃんと火は点いた。だが、そのままシグナムは音が立つぐらいの勢いで煙草の
煙を吸い込んでしまった。

「っ!? げほっ!! ごほっ!!」

 当然の如く、シグナムは派手にむせ返った。

「だ、大丈夫っすか姐さん?」

 涙ぐみながら何度も咳き返るシグナムの背中を叩いてやるヴァイス。

「初めてなのに、あんな派手に喫ったりしたらそりゃむせますって」
「お前はさっき、げほっ……これぐらい大きく喫っていただろう」
「そりゃ俺は何年も喫ってますから。最初は、喉の手前で出し入れする感じで慣らしてくださいよ」
「……わかった」

 再度煙草をくわえたシグナムが、今度はちゃんと小さく煙草を喫っては煙を吐く。しかし一服するごとに、シグ
ナムの眉間に皺が寄っていくのが見えた。
 ヴァイスの倍以上の時間をかけて喫い終わった時には、どくだみ茶原液の一気飲みでもやったような顔になって
いた。

「…………うまいものではないな」
「まあ、これけっこうきついやつですし。とにかく慣れないとどうしようもないもんなんで」
「健康に悪そうな味だ。テレビでもよく、肺がんになるから止めろと言っている。百害あって一利なしとしか思え
ん」
「そんなにまずかったっすか?」
「苦い。とにかく苦い。思い出したくないぐらい苦い」

 風邪薬を無理やり飲まされた子供のような感想である。
 煙草に興味を示した時の反応といい、どうも今夜のシグナムは外見以下の仕草を見せることが多い。
 そんなシグナムを見ているうちに、ヴァイスの中にいたずら心が芽生えてきた。

「そんなに煙草は嫌っすか」
「ああ」
「烈火の剣聖なのに?」
「火と煙は関係ない。剣はもっと関係ない」

 小馬鹿にされたと感じたのか、シグナムがちょっとむっとした。
 ヴァイスは笑いながら、顔を近づける。

147男が煙草をやめたわけ:2010/02/02(火) 19:46:23 ID:OTJY1rE6
「だったら、こうやっても?」

 不意打ちで、そのまま唇を合わせた。
 驚いているうちに、手早く舌を送り込む。
 柔らかい舌を絡めとり、自分の舌に残る煙草の味を伝えるように舌を動かした。そうすれば、ヴァイスの舌にも
シグナムの甘い唾液が味わえる。
 手は、反射的に強張ったシグナムの身体をなだめるように撫でた。
 長くさらさらとした髪の毛の上から、ヴァイスは背中を撫でる。背骨のこつこつとした感触を一個ずつ確かめて
いき、腰まで到ればまた上っていく。二度繰り返したところで、シグナムの身体から硬さが抜け、くたりともたれ
かかってきた。
 そのままほとんどヴァイスのなすがままになったシグナムの唇をたっぷり楽しみ、ヴァイスは離れた。

「どうでした?」
「……やっぱり、いい味じゃない」
「じゃあもう、今晩はキスしませんけど」
「…………」

 思いっきり睨まれた。
 そのまま文句が来るかと思っていたのだが、反撃で来たのは言葉ではなく唇そのものだった。
 今度はヴァイスの口が塞がれる。自分がしたのと同じく、即座に舌が入ってきて口の中を舐め回す。
 ヴァイスも応えようとするが、それを嫌がるようにシグナムは舌に舌を絡ませ、動きを封じてくる。
 舌同士の合間から空気が入ってきては唾液を泡立たせ、くちゅくちゅと水音を立てる。
 なし崩し的に、二人を包む雰囲気は男と女のものになっていた。
 気分に押し流されるまま、ヴァイスはシグナムをベッドに押し倒し、肢体にまとわりついたままだったシーツを
引き剥がす。
 胸から腰にかけての白い肌。そして大きく柔らかな胸が暗い部屋の中で露になった。何度も何度も見ているのに、
いつもその美しさに見惚れてしまう。
 陶然としながら、ヴァイスはまず乳房に手を伸ばす。
 本人の堅物な性格とは逆に、胸はヴァイスの手へ媚びるように馴染んだ。指先に力を込めれば込めるだけ形を変
え、緩めても未練がましく手に貼りついてくる。乳首も手のひらに転がされるのを望むように、すぐ硬くなった。

「ん……くっ、はぁっ…………」

 ようやく唇を離したシグナムの吐息に艶が混じっていくのに満足しながら、ヴァイスは下半身にも手を出す。
 ほんのさっきまで、何度も突き入れて交じり合っていた場所は、ぴったりと閉じられ指を拒んでいる。しかしそ
の奥底にはまだ熱さを残していた。入り口を少し撫でただけで、冷えて固まった脂が炙られて溶け出すように、と
ろとろと愛液が垂れてくる。
 頃合を見て、ヴァイスは指を差し入れた。

「姐さんのここ、すごく柔らけぇ」
「な、何を今更……」

 シグナムの中の柔らかさは、胸とはまた違ったものがある。胸には、はっきりとした手応えがあるが、膣はつぷ
つぷと沈んでいく不確かな柔らかさ。そのくせ、しっかりと侵入者を包んできて離さない。
 自分の指が溶け出してシグナムの中へ広がっていくような錯覚すら、ヴァイスは覚えていた。

(なんか違うんだよな、姐さんのここ)

 シグナムと付き合いだす以前から、風俗で何人か女の身体は知っていた。
 彼女達に指で愛撫した時の感触を思い出すと、どうもうまく言葉にできないがシグナムの蜜壺とは違った感触だっ
たような気がする。
 魔導師として鍛えられているシグナムの締めつけが一般人より強いのか。それとも女として純粋に名器なのか。
はたまたそこに愛情とやらがあるからなのか。

(まあ、どうでもいいか)

 他の女がどうだろうが、自分とシグナムが気持ちいいならそれで万事問題は無い。
 勝手に自己解決したヴァイスは。指をもう一本潜らせる。
 シグナムも攻められっぱなしではなく、ヴァイスの股間に指を這わせてきた。しなやかな指を絡められただけで、
ヴァイスの肉棒は最大限にまで膨れ上がった。

148男が煙草をやめたわけ:2010/02/02(火) 19:47:16 ID:OTJY1rE6
「お前も気持ちよさそうだな」

 嬉しそうに眼を細めながら、シグナムはゆっくりとしごき立ててきた。
 男でもここは濡れるのか、などと心底驚いていた頃に比べれば、シグナムの指技は段違いに上達している。
 丸まった先端から出る粘液に指をまみれさせながら、全体に塗り広げていく。
 たちまち、お互いの股間から立つ二種の卑猥な音が重なった。そこにヴァイスはもう一種加える。指だけで揉ん
でいた胸へ、勢いよくしゃぶりつく。

「くぁうっ……はぁんっ!!」

 シグナムを見た者なら誰でも目を引かれる大きな胸は、見た目以上の揉みごたえある上に、感度も良好。
 乳首を甘噛みするだけで、上と下の口から涎が止めどなく流れて、ヴァイスを汚す。

「胸とあそこ、どっちが気持ちいいっすか?」
「そんなことぉ、訊くな……!」

 日常では絶対に出さない、水気と艶にまみれた女の声。
 それが聞きたくて、くだらない質問をする。

「じゃ、比べてみますか。まずこっち」
「くふぁっ!?」

 指の谷間で乳首を挟み込み、残りの指で乳房をぎゅっと握りつぶす。

「で、次こっち」
「ひゃん!?」

 胸を手から解放し、今度は指二本で秘所をぐちゅぐちゅとかき回す。

「どっちがよかったです?」
「わ、わかるかっ!」

 睨めつけてくるが、涙目なのでちっとも怖くない。むしろ可愛い。

「じゃ両方ってことで」
「ば、ばかっ! そんな……くはっ!!」

 胸も股間も、でたらめに指で弄ぶ。
 翻弄されているシグナムは、もうベルカの騎士でもSランク魔導師でもなんでもない。ただひたすら喘ぐだけの
か弱いただの女だった。
 声の響きから最期の近さを聞き取ったヴァイスは、愛撫を丁寧なものに戻し、段階を一段引き上げる。
 乳房は特に感じる先端へと責めを集中させ、左手全体でシグナムの性器を揉む。手のひらと中に挿れた指で挟み
込むようにして刺激しながら、下の突起も指で押しつぶす。
 だが、最後のもう一押しが、どうしてもいかない。快感に悶えているのに、達してくれない。
 快感が足りないのかと感じやすい場所を念入りに刺激してみるが、シグナムは指をきつく噛みしめるばかりで終
着点へ逝かず。
 明らかにシグナムは自分の意思で絶頂を耐えている。

「姐さん、なに我慢してるんですか?」
「わ、私の方が一回多かった……から」
「はい?」
「さっきしていた時、私の方が、その…………た、達した回数が一回多かった。……またお前にイかされたら……
連敗するようで、嫌だ」
「…………」

 あまりに予想外な回答に、一瞬ヴァイスは手も口も動かすのを忘れた。

(…………回数かぞえてたのかよ。ってか、こんな時までバトルマニアな癖出さなくたっていいだろ)

 けっこう本気で呆れる一方、心の反対側では俄然闘争心が湧いてきていた。
 女にこんなことを言われれば、意地でもイかせたくなるのが男という者である。

(このまま手でやれそうだけど、どうせならハンデ無しがいいか)

 その方が、勝った時の充実感は大きい。
 肉棒を握ったままだったシグナムの手を解き、切っ先を秘裂にあてがう。

149男が煙草をやめたわけ:2010/02/02(火) 19:48:00 ID:OTJY1rE6
「じゃ、いきますよ姐さん」
「ああ…………きてくれ、ヴァイス」

 肘で自分の身体を支えながら、腰にだけ体重をかけて進めていく。奥にたどり着けば、一度止まる。挿入でやや
乱れたシグナムの呼吸が整ったところで、一気に動かした。
 ぞくりと、指とは比べ物にならない快感が来る。理性が蹴飛ばされて情欲が身体を支配する。もう、腰が止まり
はしない。

「くふっ……! あっ、あっ……!」

 ヴァイスの腰のテンポに合わせて、シグナムは謳うように喘ぐ。
 鋼のような雰囲気をまとうシグナムだが、一度蕩けてしまえば後は二つ名の如く官能に燃え上がっていく。
 自分から腰を揺り動かして恋人を求め、秘所は肉棒をくわえこんで逃そうとはせず、精液を欲してどこまでも貪
欲な雌と化す。
 抽送を緩めたタイミングで妖しく腰を振られ、思わず出しかける。奥歯が砕けるほど噛んでなんとかやりすごし
たが、ヴァイスは内心冷や汗をかく。

(やべぇ……始まったばっかだってのに、けっこう洒落になんねえぞ)

 限界が近かったシグナムの様子からして余裕で勝てると思っていたのだが、逆にこっちが崖っぷちへ寄り切られ
そうである。手で引き上げられていた自分の限界が、予測していたより近かったこともある。
 へその下からくる快感の波で、理性と射精の壁へ一秒ごとにひびが入る。
 このままでは間違いなく自分が負けると悟ったヴァイスは、切り札を切る。
 少しペースを落として、シグナムの頭に理性を戻らせる。
 瞳が焦点を結んだタイミングで、囁いた。

「シグナム」
「…………っっっっ!?」

 姐さんとはつけない、彼女そのままの名前。
 効果は劇的だった。
 ただでさえ紅潮していた頬が完全に真っ赤になり、膣がきゅうっと音を立てそうなぐらい締まる。
 締めつけられてヴァイスはさらに限界が近づくが、それはシグナムも同じ。びっちりと隙間なく締めつけたことで、
膣の感度は最高潮にまで達している。
 この機を逃さず、ヴァイスは一気にスパートをかけた。

「ひゃっああああん!!」

 恥骨同士がぶつかって、ぱんぱんと音を響かせる。
 容赦なく膣壁をこそぎ落とされ、がくがくとひきつけのようにシグナムが痙攣し、切れ切れの悲鳴が上がる。

「んっ、あっ、あぁーーっっっっ!!」

 ぶつり、と全ての動力が落ちたようにシグナムの動きが止まった。反り返ったまま数回身を震わせ、ゆっくりと腰
がシーツへ落ちた。
 忘我の境にいるシグナムを満足に見下ろし、ヴァイスは肉棒を引き抜く。白い身体がもう一度ぶるりと大きく身震
いし、愛液の名残がぴゅっと漏れ出た。

「はあ…………きもち、よかった……」

 愛する男に名前を呼ばれ、愛されて達し、恍惚とした顔で横たわるシグナム。そのまま眠ってしまいそうに幸福そ
うな顔をしている。
 しかし、ヴァイスは恋人が眠りに落ちるのを許さない。
 さっきまでと変わらぬ速度で、再度腰を叩き込む。

「ああっ! あっ! あっ、あっ!」

 シグナムの背が弓のようにしなり、喉から激しい啼き声が上がる。

「あふっっ! ひああぁぁ!! ま、まてヴァイスっ!!」
「悪いシグナム、俺まだイッてねぇし」

 強く奥底を叩いて乱れさせながら、シグナムの顎に手をかけ自分の顔を向かせる。
 潤んで蕩けきった眼を見つめて、言った。

「それに、シグナムの感じてる顔、もっと見たい」
「ばっ、ばかなことを…………くはっ!!」

 腰だけでなく、指で秘芯を弄くって感じさせれば、シグナムの顔に一瞬浮かんだ狼狽が官能に取って代わられる。
 自分自身とシグナムを一気に追い込むべく、ヴァイスは腰を加速させた。
 こりっとした子宮口を突き上げ、エラ張った雁首で念入りに膣壁を擦り上げる。
 果てたばかりの膣は、乱暴な結合にも敏感に反応してくる。締まった状態のまま、襞が細かく震えて貪欲に肉棒を
しゃぶり、精液を吸い取ろうとしてくる。この動きがたまらない。
 膣に追い立てられて、快感が喉元まで競りあがってくる。もう限界が近い。

「ヴァイスっ、はぁん! 一番奥に……お前をくれっ……!!」

 本心からの言葉と腰に絡みつく足が、膣内射精以外の選択肢を消し飛ばす。
 もとより、ヴァイスもそれ以外にことは考えていない。
 いっそう強く肉棒を突き入れる。シグナムもしがみついたまま腰を振り立ててきた。
 息が切れかけた瞬間、頭の中が真っ白になり、白い衝撃が腰から突き抜けた。

「あ、ああああぁぁぁっ、い、いくぅっ!!!!」

 シグナムの叫びと共に、ヴァイスも爆ぜた。

150男が煙草をやめたわけ:2010/02/02(火) 19:48:47 ID:OTJY1rE6
          ※




 シグナムと同衾した日の翌朝は、早い。
 ヴァイスとシグナムの関係はそこそこ知られているが、風紀の乱れになるのでなるべく人目につかないように、
という部隊長直々のご命令があった。
 つまり、見つからんようにするならいくらでも好きにしてええで、ということである。
 ありがたいお言葉どおり、抱き合った次の日は夜が明けるかどうかというぐらいに部屋を出てそっと自室に戻る
のが、ヴァイスの行動パターンだった。
 早起きにぼやけた頭と身体を動かして服を着たヴァイスは、ベッドサイドに置きっぱなしだった煙草を手にした。
 まだ半分以上入っている箱を手に、ちょっと思案してからヴァイスは一本出して火を点けた。

「また喫っているのか」

 同じく身づくろいをしていたシグナムが、ちょっと批難の混じった視線を向けてきた。

「ちょっとだけ我慢してくださいよ。こいつで正真正銘最後なんで」
「正真正銘……?」

 手早く喫い終えたヴァイスは、吸殻を箱もろともゴミ箱へ捨てた。
 ライターは意匠が気に入っていており、ガスが切れても補充し使い続けておりちょっと惜しかったが、これも
未練と一緒にゴミ箱へ放り込む。

「お前…………ひょっとして煙草をやめるのか?」
「いい機会なんすよ。禁煙しきれなくてだらだら喫い続けてただけですから。ラグナにもよくやめろって言われ
てましたし」

 吸殻を発見される度に、説教一時間コースをくらっている。

「それに、姐さんに煙草くさくてキスすんの嫌だって言われるのは、俺も嫌ですし」

 自分には似合わぬ、ちょいときざな台詞など口にしてみる。
 てっきり、なにを馬鹿なことをと言われるものだと思っていたが、シグナムはきょとんとした顔をしてまじま
じとこちらを見つめてきた。
 その頬が、みるみる髪と同じ桜色に染まっていく。

「…………じゃ俺、そろそろ行きますんで」

 面映い空気に耐え切れなくなったヴァイスが出て行こうとした時、背中にシグナムの小さな声がかかった。

「ヴァイス…………煙草は嫌いだが、お前を嫌いになることはないぞ」

 思わぬシグナムの言葉に振り向けば、軽く睨まれ横を向いてしまった。
 早く出て行けと言葉が飛んでくる前に、ヴァイスはシグナムの部屋を出る。廊下を歩きながら、ヴァイスの口
元は自然と笑ってしまっていた。
 人が来るかもしれないからしゃんとしなければと気を引き締めても、すぐにまたにやけてしまう。

(あの顔が見れただけでも、禁煙の価値はあるよなあ)

 にやにやと笑み崩れながら、ヴァイスは今日もいい日になりそうだと思った。




          終わり

151サイヒ:2010/02/02(火) 19:50:36 ID:OTJY1rE6
以上です。
シグナムさんはなのは女性キャラの中でベスト3に入るぐらい好きなんですが、
ネタがまったくと言っていいぐらい思いつかない人。
俺はいつもやってるクロフェみたいなべたべた甘々なもんが書いてて好きなんで、
そういうイメージと遠いシグナムは書きにくいんでしょうね、と自己分析。
ある程度女慣れしてるヴァイスがシグナムいじくる感じでいいんかなー。


関係ないけど、ゲームのシグナムの生足はエロすぎだと思います。
勝利ポーズのローアングルとかマジヤバイ。

152銀河昴:2010/02/02(火) 21:23:25 ID:MzIFcGvE
投稿乙です

続けて今からSSを投稿します、初なのでよろしくお願いします

タイトルは「姉妹の雫」です
注意事項
エロ
スバル×ギンガ
レズSS
初投稿
レス12前

153姉妹の雫(1/12):2010/02/02(火) 21:28:36 ID:MzIFcGvE
スバル・ナカジマは久々の長い休暇を取り実家に戻っていた、最近は家族が増え、和気あいあいと暮らそうと思っていたが

ナカジマ家
今現在、スバルはソファーでテレビを見ていた
「ねぇ……ギン姉」
「なぁにスバル?」
スバルの姉、ギンガ・ナカジマは洗濯物を畳んでいた
「お父さんは何処行ったの?」
「旅行よ♪」
「ノーウ゛ェは?」
「旅行かな?」
「ウェンディは?」
「旅行じゃないかな?」
「ディエチ…」
「旅行♪」
「じゃぁ…チンク…」
「旅行」

そう今現在ナカジマ家はスバルとギンガしか居ないのだ、ギンガによると、父ゲンヤ・ナカジマが親睦を深めようとナンバーズを連れて旅行に行っているのだ
「いつ帰ってくるの?」
「そうね……私とスバルが休暇終わるの一緒だったよね?」
「うん」
「それだと……休暇が終わる1日前に帰ってくるね」
「結構長いよ!?私とギン姉の休暇(汗)」
さらにさらに聞いていいくと、ゲンヤが福引きで旅行券を引いたのはよいが、5名しか使えなかったらしく、忙しいスバルとギンガは、はぶかれたそうだ

154姉妹の雫(2/12):2010/02/02(火) 21:30:24 ID:MzIFcGvE
「私とギン姉を置いてくなんてずるい〜」
「そうね……でもいいじゃない」
「何が?」
「たまにはスバルと二人っきりで暮らすのも」
「でも〜………あ、そうだ!」
スバルは何か思いついたようにギンガの手を握った
「スバル?」
「ねぇ、来週さ旅行に行こうよ!ギン姉と二人だけで」
「えっ……でも…」
「休暇はまだまだあるんだしさ、ねぇ〜行こうよ〜」
「スバル………そうね、行こっか」
「ありがとうギン姉♪」
握ってた手を離し、スバルはギンガに抱きついてきた、どさくさに紛れてギンガの乳房を揉んだ
「ちょっ…スバル!どさくさに紛れて揉まないの!お返しだ!」
ギンガも負けじとスバルの乳房を揉み返してきた
「むぅ〜やったな〜……!」
「やったわよ………ぷっ」
「あはははははは」
「ふふふふふ……あははははは」
二人は乳房を揉み合うのを止め、笑い出した

155姉妹の雫:2010/02/02(火) 21:33:02 ID:MzIFcGvE
そのあと姉妹で晩御飯の食料を書い、姉妹仲良く料理を作って食べ、風呂に入った
ギンガはスバルよりも先に入っていたので、タオルで水滴を取り、髪をドライヤーとくしを使って髪を溶かし、白いパジャマに着替えてソファーに座っていると
「ギン姉〜」
お揃いの白いパジャマを着たスバルが風呂から出てきた
「スバル……おいで」
「は〜い」
スバルはひょこひょことギンガの近くに寄って肩をピタッと寄せ、ギンガはスバルの髪を撫で始めた
「少し髪伸びたね」
「やっぱり?」
「うん…大分伸びたね」
ギンガがスバルの髪を撫で始めると、スバルもギンガの髪を撫で始めた
「ギン姉の髪綺麗だね」
「ふふふ、ありがとう」
「私もギン姉みたいに伸ばそうかな〜?」
「スバルは今の方が丁度いいよ、それに手入れするの結構大変だよ」
「そうなの?」
「そうなの」

156姉妹の雫(4/12):2010/02/02(火) 21:35:39 ID:MzIFcGvE
姉妹仲良く髪を撫で合っていると、スバルの撫でている手が止まった
「スバル?」
急に手が止まり出したのでギンガはスバルに訊くと、スバルは
「あ、あのね……仕事仲間の人に相談されてね……同姓愛ってどうかなって聞かれたの」
突然言い出したのはスバルの仕事仲間の相談事、しかし本来は全く相談されていないのだ

そうこれは姉の気持ちを確かめたかったのだ
「わ、私はね…その人が好きだったらいいんじゃないかなって答えたんだけど……ギン姉は………どう思う」
ギンガはう〜んと悩み出し、答えを言った
「私はいいと思うよ……でも私自身とすれば同姓愛は、遠慮しとくかな」
「そ……そっかぁ……」
スバル自身としては、あまり聞きたくない発言だった、スバルは恐る恐る覚悟を訊くことにした
「じゃぁ……ギン姉は…今、好きな人……いる?」
「何を急に」
「いいから答えて」
ギンガは頷くと照れ臭そうに言った

157姉妹の雫(5/12):2010/02/02(火) 21:39:05 ID:MzIFcGvE
「うん、いるよ」
それを聞いたとたんにスバルは世界が終わったかと、そう言う感覚が突き付けられた
一番聞きたくない発言が二度も続いてきた
既にスバルは泣きそうだったのを必死に耐えていた
「わ私…もう……寝るね」
「えっ?」
スバルはいっこくも早く自室に行きたかった、この場に居たくなかった、今はギンガの声を聞きたくなかった
自室に着くと、スバルはベッドにダイブし、顔を枕に押し付けた
「ぅっ……ぅぅ…」
遂には泣き出してしまった
「(そうだよね……ギン姉もいい年だし、好きな人ぐらいいるよね……同姓愛なんか気持ち悪いよね、何期待してるんだろ……私、ちゃんと応援しない……と……いけ…ないん……だから…)」

ギンガを思うほど諦めきれず、涙が溢れてしまう

「ぎんねぇ………ぎん、ねぇ……」

するとドアが開く音が聴こえてきたので、向くと、心配そうに泣きそうな表情をしているギンガがそこに居た

158姉妹の雫(6/12):2010/02/02(火) 21:41:29 ID:MzIFcGvE
「ぎん……ねぇ…?」
「スバル………」
ギンガはゆっくりとスバルに寄り、そっと抱きしめた
「ぅっ……すばるぅ……」
ギンガは嗚咽を漏らして泣いて
「ごめんね……ごめんね……」
謝っていた、何故ギンガが泣いているのか、何故謝っているのかわからなかった
「ぎんねぇ……どうして…泣いて謝っているの?」
ギンガは抱きしめていた手を離し、スバルを見つめた
「私ね………スバルのことが……好きなの」
突然の姉からの告白
「………嘘……だよね……」
するとギンガは首を横に振った
「信じてもらえないよね……でも本当に好きだよ………」
「…………………どうして…嘘ついたの?」
嘘とは相談したときに、ギンガは異性の人とお付き合いしたいと、そのようなことを言っていた
だがギンガはスバルに告白したことは、同姓として付き合うことになる……

159姉妹の雫(7/12):2010/02/02(火) 21:45:11 ID:MzIFcGvE
「確かめたかったのと……怖かったから」
スバルは怖かったことについてはすぐに理解した
「………私が妹で……女だから?」
ギンガはうんと頷く
「だから確かめたかったの……でも……その結果が……スバルを……苦しめたんだね」
止まっていた涙が再び流れ始めた、スバルもそれが伝わってきたのか、スバルも涙を流していることに気がついた
「ぎんねぇ………」
ギンガは大粒の涙を流しながらスバルを見つめた
「これじゃ………姉として……失格…だよね………」
「ギン姉ぇ!」
スバルは手をギンガの首に回し、ギンガの唇を優しくキスした

「すばるぅ……?」
一瞬何が起こったか全くわからなかった、スバルもギンガも未だに泣き続ける
でもスバルはどこか嬉しいそうな、涙を流していた
「私も怖かっただよ……ギン姉に気持ち悪いとか拒絶られるのとか…怖かっただよ……でもね」

160姉妹の雫(8/12):2010/02/02(火) 21:48:57 ID:MzIFcGvE
「もう怖い思いは終わったんだよ……いいじゃん、お互い好きなんだから……だから……失格とか言わないでよ……」
「でも…………」
「大好きだよ……ギン姉……」
スバルは告白し、再びそっとキスをする、唇と唇を離すとギンガはスバルに抱きついてきた
「私も…大好きだよ………すばるぅ………」
スバル告白の告白を返し、今度はギンガがスバルの唇にそっと優しくキスをした

二人は少しの間、泣き合った、スバルはギンガの肩を寄せ会い、ギンガはスバルの髪を撫でていた
「ねぇ……ギン姉」
「なぁにスバル?」
「大好き……」
「それさっき聞いたよ……」
「へへへ……」
「それよりスバル……私を……スバルの物にして…」
「うん……わかったよギン姉」
スバルはギンガの唇を触れ合い、舌を入れると自然にギンガも舌を絡ませる

161姉妹の雫(9/12):2010/02/02(火) 21:51:31 ID:MzIFcGvE
「んっ……んんっ」
スバルは離さないように手を腰に回した
ギンガは徐々に閉じていた瞳を半開きなってとてもエロい感じだった、しばらくするとスバルは唇を離し、銀色の糸が二人の唇と唇に伝わった
「スバル………」
「ギン姉……」
「うん………」
スバルはギンガを横に倒し、パジャマのボタンとブラを外し、乳房を撫で掴み回した
「んっ……んぁ……」
右手で乳房を撫で掴み回していくと、スバルはギンガの乳房をしゃぶり出した
「あっ……ん……んんっ……」
「ぎんねぇ……きもちいの……?」
「んっ……うん……」スバルはギンガの唇を吸うようにキスをし舌を絡ませ、余っている手を使って、ギンガの下着の中に入れ、撫で始める
「んふっ、ん、んんっ……」
「ん…ん、ふ……ん…んん……っ」
いやらしい音が部屋中に響き渡る、二人は唇と唇を離す、ギンガの吐息がスバルに伝わってきた
「ギン姉……濡れているよ」
そう言ってギンガの下着の中の大事な部分を撫でる

162姉妹の雫(10/12):2010/02/02(火) 21:56:38 ID:MzIFcGvE
「ひゃぁん……だ、だって…んぁ…スバルの舌……きもちいんだよ……」
「ギン姉はキスが気持ちいんだね」
「ふぁぁぁっ!?」
「下もだね」
「すばるぅ……イカ……せて……」
「うん……わかった」
スバルはギンガを抱きしめ、舌を絡ませながら、秘部のところを掻き回せしていく
「んんっ!……んっ…ん、んふ……んぁっ」
秘部のところに指を激しく動かしていくと、ギンガの身体が震えだした
「んっ…んんっ!?んんんんんんんんっ!!」
ギンガは舌を絡ませながらは絶頂へと昇っていき、イッてしまった
「はぁ…はぁ…はぁ…すばるぅ……」
「気持ちよかった?」
「きもちいいよ……すばるぅ」
「うん、今度は私をイカして、ギン姉」
「うん……」
ギンガは自分にされたことと同じようにパジャマのボタンとブラを外した、ギンガはスバルの乳房を舐め回した

163姉妹の雫(11/12):2010/02/02(火) 21:57:39 ID:MzIFcGvE
「んぁ……あっ……んぁっ」
ギンガは舐め回しながら、スバルの下着の中に手を入れ、秘部を掻き回した
「ふぁっ!?…ぎんねぇ…っ…あんっ…きもちいいよ……ゃ…」
「イッていいよ……スバル」
ギンガは自分とイカされたことと同じように、秘部のところを掻き回せ、激しく指を動かした
「んあっ、だめっ、イクっ!、あんっ、ふぁ、ふああぁぁぁぁぁーー!!」
スバルがイッてしまうとギンガはスバルの唇を舌にいれ絡ませる

それからはギンガが受けでスバルが攻め、スバルが受けでギンガが攻めと交互に、舌を絡ませ、乳房を揉み回したり、秘部のところに指を激しく動かした
何回もやり続けるうちに口数が減っていったが、「好き」と言う言葉は、必ず二人とも言い合ってた

164姉妹の雫(12/12):2010/02/02(火) 22:01:47 ID:MzIFcGvE

二人はやり合ったあとベッドに潜り寄り添って寝ていた
「ねぇ……スバル」
「なぁにギン姉……」
「夢じゃ……ないよね」
ギンガは寂しそうに言う、スバルは微笑でギンガの手を絡ませた
「夢じゃないよ……現実だよ、この暖かさ……」
スバルが絡んできた手の温度を実感する、夢じゃなくて現実だと、そう思うと、嬉しくて涙が溢れてきた
「すばるぅ……すきだよ……だいすきだよ……」
そう告げるとギンガは優しくスバルの唇にキスをする
「ぎんねぇ………」
キスをしたら徐々にスバルの瞳からは涙が落ちていき、流れていた、二人とも涙を流しているが嬉しそうだった
「ギン姉泣き虫だね」
「スバルは子供のころからでしょ」
「今日は泣きっぱなしだよ……」
「そうだね……でも今日はいっぱい泣いたから、明日は笑っていよ、ね、スバル」
「ギン姉……うん!」
二人はこれ以上離れないように抱きつき合い、瞳を閉ざし、眠りについた

―――――END

165姉妹の雫(おまけ):2010/02/02(火) 22:03:59 ID:MzIFcGvE
*エピローグ
時が立ち、スバルとギンガの休暇は今日の1日だけ、ナンバーズ(現ナカジマ家の姉妹)が帰ってきた、ゲンヤ・ナカジマは朝一に仕事があるみたいなので、今日はゲンヤ抜きの朝食となっていた

「はい、ギン姉、あ〜ん♪」
「あ〜ん♪」
「おいしい?」
「うん、スバルがあ〜んってしてくれたから100倍おいしいよ♪」
「本当?それじゃあ…私にもあ〜んってして」
「はい、あ〜ん♪」
「あ〜ん♪」
「おいしいでしょう?」
「うん!ギン姉があ〜んってしてくれたから、1000倍おいしい♪」
「もう…スバルったら」
「へへへ」
「ふふふ」
二人の甘い空気をチンク達は呆然としていた
「(ギンガとスバル……えらい仲良いけど……何があったのか?)」
「(そうね……『「ゆっくりして旅行してきて』強めに言われたからね〜)」
「(そんなことより、この甘々しい空気どうにかしよっスよ!)」
「(そうだな………あ、そうだ)」
「(何か思いついたのかチンク姉!)」
チンクは思いついたことを3人に耳うちすると、「ふっふっふっ……」不気味な笑顔で笑いだした
果たしてギンガ、スバル姉妹の運命は如何に……
ちなみにスバルとギンガ姉妹の今日の朝食はチンク達に見向きもしなかった

――――続く?

166銀河昴:2010/02/02(火) 22:09:18 ID:MzIFcGvE
以上で投稿を終了します

おまけを投稿したら、近々また投稿しようと思っています
あと>>155の名前の欄に(3/12)を付け忘れました、すみません

以後気よつけたいと思っています
それとこれからはスバル×ギンガの一本でいきますので、上手く書けませんが応援よろしくお願いします

ではまた近々で

167イクスピアリ:2010/02/02(火) 22:13:47 ID:wmwD8daM
ちょっと早いけど節分要素が入った雷刃シリーズ特別編を投稿……しちゃっていいでしょうか?

168名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 22:35:25 ID:OQcMqs3o
>>166
とりあえず初投稿乙

だが・・・ぱっと見、どうも・・・違和感あるな
カタカナが半角になってるのは、何か意図があるのだろうか・・・?

169名無しさん@魔法少女:2010/02/02(火) 22:42:42 ID:kc.Mnr.I
>>151
乙です。宇多田の曲を思い出した

>>166
初投下乙。半角は何か意図があるのかな…?

>>167
やっちまいな

170イクスピアリ:2010/02/02(火) 23:07:16 ID:wmwD8daM
なら投稿します
しますったらします


雷刃シリーズ特別編です
※注意

・やっぱり微エロ

・マテリアル達に名前がついてます(安易ですが私的にしっくりきたので)

・合い言葉はなのフェイフェ……ゲフンゲフン雷刃たん

・節分知識は曖昧ミーマイン

171雷刃がいる風景 特別編 〜節分〜:2010/02/02(火) 23:13:17 ID:wmwD8daM
「せつぶん?」

「そう、節分。」

商店街を歩く雷刃が首を傾げながらなのはを見る

「お、お姉さまがしたいなら……」

目を閉じ形の整った唇を突き出す雷刃

「それは接吻なの。」

慣れた手つきでポカッと叩くなのは
その横にいたフェイトも苦笑していた

「節分はその年の恵方に向いて無言で恵方巻きをそのまま食べるんだ。確か縁起が悪いから包丁とかで切っちゃダメなんだよ」

「恵方巻き?」

雷刃は二人の間に入り二人と腕を組みながら聞く

「うーん……あっ、あれだよ」

ちょうど売られていた恵方巻きを指差すフェイト
雷刃はそれを見て先ほどフェイトから聞いたのを想像する



――お、お姉さま!らめぇ!そんなに入らないよ!

――喋らずさっさとくわえるの。フェイトちゃんはもうあんなにくわえてるの

――んぐっ、はふっ、んぷっ、ぷはぁ

――ふふ、いい子だね



ブシュ、と鼻血を出す雷刃

「にゃあああ!?」

「ら、ライ!?」

「お、お姉さまぁ〜」

幸せそうに鼻血を出しながらトリップしっぱなしの雷刃の襲撃者―ライであった



何とか帰宅したなのは達
八神家、ハラオウン家、バニングスに月村と大集合したその夜、豆まきが始まる

「鬼はー外ー!福はー内ー!」

バラバラと投げられるのは落花生
普通は落花生は使わないが回収が楽なので高町家では落花生なのだ

「悪魔は外だー!」

悪乗りしたヴィータがなのはにぶつけたのがキッカケに場は戦場へと変わっていった

「全く塵芥共の遊びに「パチモンは外やー」待てぃ!塵芥!待たんか!この塵芥!塵芥!」

はやてが闇統べる王―ヤミにぶつけ車椅子でドリフトターンを室内でかましつつ逃走し追うヤミ

「……そちらから来たらどうです?私が怖いですか?」

「飛び込んだ瞬間撃ち込む狙いなのは分かっている。貴様こそ怖いのか?」

両手に落花生を持ちながらジリジリと間合いを測るシグナムと星光の殲滅者―セイがバトルマニアらしくタイマンで勝負していたりと混沌を極めながらも無事収拾

回収した落花生を手になのはが発した一言

「それじゃ年の数だけ食べるの!」

皆がポリポリと摘みライが口移しをねだったり、それを見たフェイトが嫉妬してなのはを押し倒したり、それにつられてセイまでもが突撃するなか、ヴォルケンリッターがどれだけの落花生を食したか
それを知るすべはない……

172イクスピアリ:2010/02/02(火) 23:17:49 ID:wmwD8daM
以上です

ちなみに私の家では本当に落花生まいてました

庭に投げたら回収前に雪が降り結局雪解けまで回収できなかったという逸話が……

ライ、セイ、ヤミについてはいずれ雷刃シリーズにてやる予定です


節分ネタになってるといいなぁ

173Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2010/02/03(水) 00:54:42 ID:uaHtZUkA
>サイヒ氏
何だろう、純愛なのに純愛って枠じゃないようなこの背徳感……
乱れるシグナムが可愛いですよぅ

>銀河昴氏(でいいのかな?)
初投下乙です。初々しくも乱れる二人がイイネ!
あと、皆も言ってたけど、名前が半角なのは仕様?

>イクスピアリ氏
恵方巻きと聞いてすぐ雷刃さんと同じことを考えた俺はもう末期。
フェイトちゃんの大事な場所に俺の恵方巻きをぉぉぉ!
(Foolishはこの後、制服の人たちに連行されました)



……さて。
やっちまったあああああああああああああああああああああああ
うぎゃああああああああああああああああああああああああああorz

「アリサイタダイタヨ」の投下で、レスが丸ごと一つ抜けていたようです。
読み返して何か凌辱度が足りないと思ったら肝心の破瓜シーン抜けてたOTL
今更該当箇所だけ書き込むってのもアレだし(というか一番ヤバいところ)、
できれば再投下したいんですが、この場合どうしたらいいんでしょ?

174名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 00:59:02 ID:APObTs/o
>>173
纏めてどこかにうpして、wikiの方では完全版を掲載してもらう、というのは?

175Foolish Form ◆UEcU7qAhfM:2010/02/03(水) 01:07:12 ID:uaHtZUkA
>>174
そうか、その手段があった。いっぱいいっぱいに焦ってて気付かなかった……
完全版自体はHPの方に上がってるし、
流石に純愛祭りの後じゃ気が引ける上に大体投下ラッシュだったしで、
明日また来ます。

>>53-54&タピオカ氏は刮目すべし(マテ
では、改めて職人諸氏への感想などどうぞ↓

176名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 08:08:58 ID:H4mXO4Ac
>>151
GJ
情緒的だ
男と女の関係が描かれてるのに、姐さんが可愛いって一粒で二度美味しいってレベルじゃねぇぞ
僕もシグナムがベスト3に入るぐらい好きだからもっと姐さんがたくさんギシギシアンアンしてくれればいいなと思いました


あとスナイパー相手に一時間説教かます妹パネェ

177名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 08:15:57 ID:AlQ1slow
サイヒ氏GJ
これは素晴らしいヴァイシグ
アダルトでエロエロな爛れた恋人風景が堪らんばい
最高でした

178名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 15:44:41 ID:wV6RZQso
>>172
GJ!
うちの地域でも巻くのは普通に落花生ですぜw

179名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 19:44:27 ID:kwXHRheA
サイヒさんGJ
うちの近所だと炒った大豆だよ
落花生なんておとといのニュースで初めて聞いたよ

180名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 20:51:14 ID:f.a9GlNM
ネタ振りしか出来ないが誰かトーマが主人公、アインハルトがヒロインのアナザーStsを作れないか?
つかこの二人って同い年だったよな?

181名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 20:57:19 ID:M3xuK1lI
>>180
St.ヒルデ魔法学院は5年制だからアインハルトが一歳下かな

182名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 21:18:04 ID:H4mXO4Ac
鍵を解除する魔法
カメラ型デバイス

この符号が意味するところはひとつ……!!

183名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 21:26:39 ID:aMq3ECno
被写体を爆破する固有スキルか。by.ゲンヤ

Forceはもう少し、情報が出尽くしてから書きたいな。
まだ謎が多過ぎる。

184名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 23:30:47 ID:xRQ8ILcY
写殺かw
その内、体をゴムのようにしなやかにしたり、ダイアモンドと同じ硬度ではなくダイアモンド自体になったり、
体に入れたタトゥーを操ったり、スピーカーになって大音量攻撃するレアスキル持ちたちがぞくぞくと……。

185名無しさん@魔法少女:2010/02/03(水) 23:45:58 ID:3rrwf2rg
零?

186名無しさん@魔法少女:2010/02/04(木) 00:19:57 ID:K49BttFg
美しいおぜうさんの宅の鍵をアンロック→待機→カメラ型デバイスで盗撮→リリカル

という想像をした俺はもうダメみたいだ

187名無しさん@魔法少女:2010/02/04(木) 06:54:44 ID:mgbvKjN6
リリカル汁まみれ

188名無しさん@魔法少女:2010/02/04(木) 06:55:48 ID:7lBSuc5s
ユーノ君とフェイトが変態的に濃厚なセクロスするSSはないものか…




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