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☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_避難所☆

1名無しさん@魔法少女:2009/02/24(火) 14:04:47 ID:8dLsEBQw
魔法少女、続いてます。

 ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレ避難所です。


『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
  あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をした方が無難です。
  ・オリキャラ
  ・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
  ・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)

『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
  投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
  SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
   「1/10」「2/10」……「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。

【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
  読み手側には読む自由・読まない自由があります。
  読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶ事が出来ます。
  書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけて下さい。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
  頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントする事が多発しています。
  読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。

『注意情報・臨時』(暫定)
 書き込みが反映されないトラブルが発生しています。
 特に、1行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えることがあるそうです。
 投下時はなるべく1レスごとにリロードし、ちゃんと書き込めているかどうか確認をしましょう。

リンクは>2

886UNDERDOGS 第二十二話⑧:2009/03/29(日) 03:13:55 ID:F5gDczmc
「やあ、君が初めてのお客さんだ。誰かはわからないが、よく来たね」

その部屋は左右の壁に培養槽が設けられており、不気味な液体の中には人や人だった生き物が浮かべられている。
彼らが生きているのか、死んでいるのか、それはカルタスにはわからなかったが、全員がスカリエッティの狂気の
犠牲者であることには変わりなかった。そして、そんな狂気の産物に囲まれた部屋の中央に、
スカリエッティは悠然と佇んでいる。

「お前が、ジェイル………スカリエッティ…………」

「ああ、そうだとも。そういう君は、何者だい?」

「ラッド・カルタス………お前をあの世に連れて行く……死神だ!」

瞬時にスカリエッティへと肉薄し、ドリルに変形させた左腕を振るう。
しかし、唸りを上げるドリルはスカリエッティが展開したバリアに阻まれてしまい、
その反動でカルタスは大きく吹っ飛ばされてしまう。

「がはっ!!」

衝撃で呼吸が僅かに止まる。だが、憎むべき仇敵を前にして怒りが煮え滾り、
カルタスは体への負担を無視して立ち上がる。呼吸が乱れたままなので瞬間的な酸欠に陥ったが、
彼は構わず地を蹴って再びリボルバーギムレットをスカリエッティのバリアへと叩き込んだ。

「ふふっ、君も必死だね。何が君をそこまで駆り立てているんだい?」

「お前は、俺から大事な人を奪った。俺の、俺の大事な………大切なぁっ!!」

「…………そうか、その左腕のデバイス、サーティーンのものか。ならば、君は…………くくくっ、そういうことか。
実に面白い。実に、実に。これだから人間は、見ていて飽きない!」

スカリエッティはバリアを爆発させてカルタスの体勢を崩し、がら空きとなった胴体に拳を叩き込む。
1発、2発、3発。打ち込まれる度に血と涎がカルタスの口から零れ、スカリエッティの白衣を汚す。
そして、スカリエッティはそのままカルタスの右腕を掴むと、服を投げ捨てるかのように無造作に近くの培養槽へと叩きつけた。
ガラスの割れる音と共に培養液が床に零れ、頭から突っ込んだカルタスは全身がずぶ濡れとなった。

「君のその身のこなし、サーティーンと同じ………そう、シューティングアーツだ。君もシューティングアーツを使っているね」

「ギンガの………ギンガの無念を、俺は………そのための、シューティングアーツだ………あいつの技は、
お前などには……………負けない」

「なるほど、思いは立派だ。だが、悲しいかな君はその本質を掴んではない。
シューティングアーツはただの武術ではないことに、君は気づいていない」

「なん、だと…………」

「気になるのなら打ち込んでみたまえ。さあ、私はここにいる。さあ、早くやるんだ」

「………はぁ……はぁ………うううおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!!」

飛び起き様に床を蹴り、三度スカリエッティへと突撃する。
スカリエッティも今度はバリアを張ろうとせず、代わりにカギ爪状のデバイスを嵌めた右手で手刀を形作り、
迫り来るカルタスを迎え撃った。螺旋と直線、2つの軌跡がぶつかり合い、激しい火花が飛び散る。
だが、拮抗したのは僅かな間だった。
カルタスの左腕は、彼が必勝と信じるギンガ・ナカジマの左腕は、余りにも呆気なくスカリエッティの手刀によって打ち破られたのだ。

887UNDERDOGS 第二十二話?:2009/03/29(日) 03:14:46 ID:F5gDczmc
「シューティングアーツはただの格闘技ではない。魔法と武術と高度な次元での融合、魔力と体力、
精神力と技術、異なる領域に属する2つの力を高めて1つとした1個の芸術だ。
だが、魔力資質を持たない君にはその融合を成し得ることができない。
だから、素人の私にすら競り負けるのだ。ただの人間、しかもISを持たない旧式の機人如きが、
私を殺そうなどと思うなど、おこがましいにもほどがある」

カルタスはスカリエッティに首を鷲掴みにされ、人形のように持ち上げられてしまう。
魔法で強化しているのか、スカリエッティの握力はとても人間とは思えないほど強く、
鋼の装甲が軋みを上げて陥没していっている。このままでは、首を捩じ切られるのも時間の問題であった。

「ぐうぅ…………くあぁ、ああああぁっ……………」

「このままサーティーンのところに逝くが良い」

「…………じゃない」

「何?」

「サーティーンじゃない、ギンガ・ナカジマだ!」

怒号と共に、カルタスの右腕の装甲が弾け飛んで黒い地肌が露になる。
その腕は手首から先がなく、中心には大砲のように丸い穴が空いていた。
マリアージュの能力の1つ、武器化である。

「それは、まさかマリアージュ!?」

「かかったな、あの世でギンガに詫びろ!」

スカリエッティの驚愕の表情が、砲撃の光に飲み込まれる。
反動で吹っ飛ばされたカルタスは、暴れ狂う右腕を抑えつけながら雄叫びを上げ、
残った全ての力を込めて砲撃を連射する。それは、自らのマリアージュ化を早める諸刃の剣であった。
一撃放つ毎に、大事な記憶が1つずつ零れ落ちていく。
亜麻色の髪の教導官。
金髪の執務官
勇敢な騎士達。
大切な人の妹。
赤い髪の少年。
心優しい召喚師の少女。
執務官を志す銃士。
陽気なヘリパイロット。
理知的な部隊長補佐官。
共に同じ時間を過ごし、思い出を共有してきた仲間達の記憶が次々に消えていく。
彼女達と語り合った穏やかな時間、死線を潜り抜けた事件の数々、管理局を志した夢と希望、
そして……………………。

「ギンガアァァァァァァァァァッ!!!!」

愛した女と交わした約束。

「お前だ、お前が奪ったんだ! 俺から全部、俺達から全部奪ったんだ! お前がお前がお前がお前がお前が、お前がァァァっ!!」

過剰なエネルギーの供給で右腕が千切れ飛び、砲撃の嵐が止む。
肉体の損傷を感知したマリアージュの核は即座に破損箇所を修復していき、それと同時にカルタスの自我がごっそりと削り取られた。
どこもかしこも激痛で苛まれていて、痛覚が麻痺している。平衡感覚も狂っていて、天井が真上にあるのに
倒れているかのような錯覚があった。潰れてしまったのか、視界も半分塞がっている。
だが、その程度の代償で仇を討てたのなら本望だ。既に誰を憎んでいたのかも定かではないが、
これだけの砲撃を撃ち込まれれば肉片すら残っていないだろう。
そう思って半身を起こした刹那、カルタスは深紅の砲撃を受けてその場でもんどりを打った。

888UNDERDOGS 第二十二話⑩:2009/03/29(日) 03:15:40 ID:F5gDczmc
「ぐあっ!!」

馬鹿な、と呟くことすらできなかった。
生きているのだ。
着ていた白衣は焦げて塵となっているが、露となった肉体には傷一つ付いていない。
あろうことか、あれだけの砲撃を受けてあの男は無傷のままなのだ。

「今のは驚いたよ。デバイスで体を強化していなければ、君の思惑通りになっていただろう」

そう言って、男は右腕に装着したデバイスを掲げて見せる。
グローブに見えたそれは、実際には右腕を覆っている鎧であった。
それによって肉体の強度が増幅されており、砲撃の連射を受けても無傷で済んだようだ。

「マリアージュか。役に立たない死体兵器だとは思っていたが、なかなか………侮っていたようだ。
いや、寧ろ侮っていたのは君のことかな。マリアージュに寄生されながらも自我を保っている。
君が特異な体質なのか、或いは機人化の影響か。何れにしろ、私は君に興味が湧いた。
砕いて潰すつもりだったが、サンプルとして捕獲させてもらうよ」

「くぐぅ………誰が、お前なんかに………あぁぁっ………」

「ふふっ、お腹に穴が空いているんだ、無理はしない方が良い。ああ、でももうすぐ塞がってしまう。
傷を負えばマリアージュ化が進行するのか。核が変調を来たして変化が遅れているのかもしれないな。
何れにしても、解剖してみればわかることだ」

「ふざっ………けるな…………」

実験材料になるなどご免だ。
どうせ長くない命だが、それでもそんな形で有効活用などされては堪らない。
それよりも復讐だ。
この男を、何のために憎んでいたのかもわからにこの金眼の男を殺さなければならない。
何とかして、何とかして殺さないと。
ギムレットも砲撃も通用しなかったが、人間である以上はどこかに急所があるはずだ。
或いは、あのデバイスを破壊することができれば。

「まだ諦めていないのかい? ならば、仕方がない。君に1つ、ご褒美をあげようじゃないか。
君が思っている大切な人を、私が蘇らせてあげよう」

「な、に……………」

「実は彼女の遺伝情報を私は保存していてね。それを基に、生前の彼女と瓜二つの複製を作ってあげようと言っているんだ。
なんなら、君の複製も作ってあげよう。そうすれば、君はマリアージュの呪縛から逃れることができる」

いったい、この男は何を言っている?
誰を蘇らせると言った?
わからない。
この男の言っていることがまるで理解できない。

「君という存在は消えてしまうかもしれない。だが、君の記憶は引き継がれ、君達が愛し合い、恋人であったという事実は残る。
そこからやり直せば良いじゃないか。何も同じである必要はない。辛い戦いを忘れ、最愛の女性と共に新しい人生を歩むんだ。
君は君の複製の中で生き続けるんだ。悪くない条件だと思わないかい?」

靄のかかった記憶の向こうで、誰かが微笑んでいる。
青い髪と理知的な目。真面目だけどお茶目なところもあって、腕っ節はその辺の男よりも強い。
あれはいったい誰だったっけ?
名前は、確か…………………。

889UNDERDOGS 第二十二話⑪:2009/03/29(日) 03:16:17 ID:F5gDczmc
「…………ギンガ………は…………」

「うん?」

「ギンガは…………死んだんだぁっ!!」

不用意に近づいてきた男の顔面に左腕のドリルを叩き込み、その勢いのまま転がるように立ち上がる。
男の顔に傷はなかったが、意外なものを見るかのように驚愕の表情を浮かべていた。

「ギンガは死んだ。死んで、俺は悲しんだんだ! そして、お前のことを憎んだ。憎くて憎くて、それが生きる糧になった! 
お前はそれすら奪うのか!? あいつと俺の幸福だけに飽き足らず、悲しみと憎しみすら奪うのか!」

「解せないな。君達は複製となって生き続けると言っただろう?」

「死んだ人間は、生き返らないんだ! 死は終わりじゃない、そいつが生きた証なんだ! 
それは誰にも汚させない! ギンガの死をなかったことになんて、俺はさせない! 
だから、俺に殺されろ、ジェイル・スカリエッティ!!」

そうだ、こいつはジェイル・スカリエッティ。ギンガを傷つけ、恥ずかしめた憎い男だ。
この男の存在だけは許してはおけない。この男の生存だけは、絶対に許してはおけない。

「俺の全身全霊を賭けて、お前を否定する!」

「そうか……………残念だよ、ラッド・カルタス。君の憎しみが、なかなかに心地よかっただけにね」

憎悪の念をまき散らしながら放った拳が片手で捌かれ、腹部に重い衝撃が走る。
殴られたなんて生易しいものではない。胸部をぶち抜かれて風穴を空けられた。
スカリエッティの拳は装甲板も肋骨も易々と打ち砕き、心臓を潰して背中まで貫通したのだ。

「………あ」

「そのまま、マリアージュと成り果てるが良い。然る後、凍結保存しておこう」

無造作に投げ飛ばされた体が壁に叩きつけられる。
呼吸が上手くできない。立ち上がろうにも体に力が入らず、意識がどんどん遠のいていく。
それでもスカリエッティの殺意だけは消えず、起き上がろうともがき続ける。
その時、轟音と共に扉をぶち破られ、一陣の風が駆け抜けた。

「やれやれ、次は君か。ディエチ達は何をしているのだか」

ボヤキながら、スカリエッティはこちらに背を向ける。
視線の先には、蒼い髪の少女が立っていた。
その強い決意の眼差しは、記憶にこびりついているギンガのそれによく似ている。
彼女の右腕には装着された鉄拳も、ギンガのものと色違いだ。

「ジェイル・スカリエッティ…………お前を、逮捕する」

「タイプゼロ・セカンド。君もまた、私のサンプルに加えてあげよう」

交わす言葉は余りに少ない。
視線が交わった刹那が、2人の決闘の始まりであった。




                                                        to be continued

890B・A:2009/03/29(日) 03:18:13 ID:F5gDczmc
以上です。
リハビリ?
ノリで克服しました。
創作物ではよくあること。

しかし、何気にカルタス一度も勝ってないな。
後一歩まで追いつめたチンクもヴァイスの乱入でご破算だったし。

891名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 12:01:19 ID:U5v.CAIg
乙。
なんかどこかの童帝を思い出した。

892名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 16:04:53 ID:s1ZkwFqs
GJ!!です。
カルタスさんはボブおじさんのように非常電源で復活してほしいが、
生身のパーツが多いから無理かな?

893名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 16:17:39 ID:kxdvpxEU
なんていうか、B・A氏の作品ってパロディが分かりやすいよね
随分前になるけどクロスボーンネタも分かりやすかったし。
何はともかく>>980GJ!!

894名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 16:18:55 ID:kxdvpxEU
しまった・・・>>980じゃなくて>>890だった・・・・OLT

895名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 16:26:28 ID:4oay1ZHY
>>980に期待

896名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 20:13:36 ID:4r9fLp22
>>890
GJ!!
フェイトさんの覚悟と優しさにはもはや感動するしかない…
我が家族を守るために、憎むべき相手が生み出した自分の分身体でも利用してでも戦う。
ただ、その力がかつての娘と親友に向けるというのは皮肉すぎるけど
スカ側も最終決戦。
スバルは勝てるのか?フェイトは?エリオはこれで終わりなのか?などなど次回を楽しみにしています

897名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 21:58:17 ID:U8WWpqMg
そろそろ陵辱物が読みたいぃぃぃぃぃぃいいい!
ネタとかはいってない、ふつうの、ガチなのを!!

ぬるぽ氏マダー

898名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 22:32:18 ID:GZPFmGKo
>>897
ガッ

899名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 22:45:26 ID:GUd5IBZw
ちょっと間があくとすぐ非エロが増えるね
他意はないけど

撃墜されたなのはが監禁レイーポされるお話がよみたい
パワハラがエスカレートして調教されるフェイトのお話がよみたい
六課立ち上げの際の根回しを枕営業するはやてのお話がよみたい

900名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 22:52:14 ID:U8WWpqMg
ぬう・・・・なのはでもフェイトでも個人的にはモブに犯され
るシチュエーションが好きだ。
ぽっきー食べる?

901名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 22:56:22 ID:e8WhAwbI
>>897-900
全く同感だ

902名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 22:56:54 ID:1n02etdQ
>>900
がんばって、書いてみようかな。
って言っても時間ないかも。

903名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 23:03:10 ID:U8WWpqMg
>>902
む、おぬし出来るな…
頑張るんだ!
ほらポッキーあげるから つ━━━一

904名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 23:35:25 ID:GUd5IBZw
でも一番よみたいのはエリオ調教だったりするw

905名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 23:48:33 ID:83PmDefk
エリオ『が』凌辱するのか
エリオ『を』凌辱するのか

それが問題だ

906名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 23:56:35 ID:F5gDczmc
>>899
強迫観念あるんだよ、連載終わらせないとって。
どシリアスで脳を追いこんだら変態脳が活性化するけど。

>>905
個人的には、エリオ「を」調教だね。
裸エプロンとか旧スク水とかゴシックロリータとかw

907名無しさん@魔法少女:2009/03/29(日) 23:58:37 ID:s1ZkwFqs
エリオが……もいいなw
言う事を聞かないと、電気を調教している者に流すとwww

908名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 00:08:37 ID:OTlB7GUc
男はどうでもいいw
なのはさんは当然として、フェイト・リンディの親子丼もみてえ

909名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 00:08:57 ID:k2Cp/ZRs
エリオのひゃくまんボルト!

こうかは ばつぐんだ!

910名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 00:35:14 ID:DJsiXTkU
>>909
なのはさんとフェイトさんとはやてさんから魔力を受け取ったエリオが使うわけですね。
相手は蟲の楽園を創ろうとしたルーテシアが呼び出した白天王あたりで。

911名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 00:38:18 ID:JML/S602
陵辱系…なのは割と見てる気がするから>>908のフェイト・リンディ丼とかシグナムとか

912名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 00:46:03 ID:k2Cp/ZRs
さて、この流れでなんですが。
投下よろしいか?

913名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 00:46:59 ID:9aHvBrK2
どぞ

914野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:48:34 ID:k2Cp/ZRs
 では。

 微エロというか何というか。

 タイトル「はやて倒れる リイン頑張る」

 特殊な性癖があります。
 あぼんはコテか鳥で。
 7レスです。

915野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:49:08 ID:k2Cp/ZRs
    1

 はやてが病気で倒れたのは、六課解散直後のことだった。
 まず下半身が突然麻痺して、そして数時間としないうちに突然の意識不明。
 あまりのことにシャマルとリインのフォローも間に合わず、クラナガン中央病院へ搬送されることとなった。
 過去に全くデータのない症例のため、特殊な魔法によるものではないかという疑いがもたれ、即座にシャマルを中心とした医療チームが結成された。

 そして、一週間が過ぎた。
 はやての状態は変わらない。悪化こそしていないものの、快方に向かっているわけではない。

 シャマルは各界の権威に意見を求めることにした。医学から魔法まで、少しでも関係あると思われる相手にデータを見せて尋ね回るのだ。
 それでも思わしい結果は上がらず、いよいよ最後の手段を執ることになる。

「本当ならこんな事はしたくないのだけれど」
「仕方ないよ」

 シャマルに付き添うフェイトは、慰めるように言う。

「私も多分、シャマルの立場なら同じ事をすると思う。ううん、今でもそうだよ。他にはやてを助ける手段がないのなら、仕方がないよ」
「ありがとう、フェイトちゃん」

 二人から話を聞いた権威は頷く。

「それは光栄だね。よりによって、八神はやての懐刀であるヴォルケンリッターがこの私の力を認めてくれるというのか」

 医学と魔法の二つの権威、ジェイル・スカリエッティである。

「余計なことをしたらどうなるかわかっていますね?」

 フェイトの冷たい言葉に、スカリエッティはさらなる冷笑で応える。

「デバイスで私をいたぶるかね? それとも電撃でもあびせるかね?」
「それもいいかも知れませんが」
「フェイト・テスタロッサ・ハラオウン執務官ともあろう者が、拷問で脅迫かね。見損なったよ」
「いいえ。拷問なんてしません」

 フェイトは静かに首を振る。

916野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:49:45 ID:k2Cp/ZRs
    2

 そしてフェイトは冷淡に事実を告げた。

「貴方の明日の……いえ、この直後の食事のメニューから、イチゴゼリーが消えます」
「なんだって!?」
「それだけではありません。オレンジゼリーも」
「なっ!」
「そしてプリンも」
「……馬鹿な……」
「くわえて冷凍ミカンも」
「くぅっ……」
「さらにはコッペパンに付けるピーナッツクリームもです」
「デザートだけに飽きたらず、主食のパンにすら鉄槌を下すというのか!? なんということを……」
「それが嫌なら、治療に全面的に協力してもらいます」
「くっ……君は、それほど破廉恥な真似……脅迫をしてまで八神はやてを助けたいというのか」
「その通りです」
「……し、しかし、私にもプライドというものがあってね」

 なんとか己のプライドを保とうとするそのとき、スカリエッティはフェイトの目に気付いた。

「あ…あの女の目……養豚場のブタでもみるかのように冷たい目だ。残酷な目だ…。
『かわいそうだけど 明日の朝には お肉屋さんの店先に並ぶ運命なのね』ってかんじの!」

 フェイトの瞳はさらなる冷たさを帯びる。

「パン食の時のフルーツ牛乳とコーヒー牛乳も無くなります。全て、白牛乳になります」
「そ、そんなぁあああ!!!」
「ご飯の時のふりかけは全てごま塩です。のりたまとたらこはもうないと思ってください」
「なぁああああああっ!!??」
「そして……」
「ま、まだあるのか……」
「バナナは現行の二本から、二分の一本になります」
「のぉおおおおおっ!!!」
「カレーは辛口から甘口になります」
「今すぐカルテを持ってきたまえ! このジェイル・スカリエッティ、無限の欲望の名に懸けて八神はやてを治療しよう!」

917野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:50:17 ID:k2Cp/ZRs
    3

 翌日、スカリエッティからフェイトに連絡があった。
 すぐに、ある二人を連れてきて欲しいと。

「……はやてちゃんのためならリインは何でもするのです!」
「どうして、私なのかね?」

 リインとグレアムが、フェイトに連れられて軌道拘置所へと向かう。

「すでに連絡を受けていると思いますが、スカリエッティからの指名です」
「……リインは、はやてちゃんとは一心同体ですから何となく理解できるです。だけど……」
「……私はデータを持ってきて欲しいと言われたよ。まあ、私に連絡したのだから、このデータに用があるのは当然だろうがね」
「そうですね」

 フェイトはどこか遠くを見る、懐かしそうな目で頷いていた。
 はやて自身を除けば、「闇の書」に一番詳しいのはギル・グレアムをおいて他にないだろう。
ヴォルケンリッターたちは当然「闇の書」に最も近しいが、詳しいわけではない。

「しかし、はやて君の治療のためにこんなものが必要だとはな……」

 グレアムがその手に持つデータディスクにフェイトは目を留めた。

「闇の書のデータですね」

 心外だな、と言うようにグレアムは笑う。

「そんなものはとうに管理局に没収されたよ。第一、これはそんな無粋なものではない。もっともっと、可憐で美しいものだよ」
「……はやてが九歳の頃の盗撮写真とか言いませんよね?」
「ははは。まさか」
「そうですよね」

 馬鹿なことを言ってすいません、とフェイトは頭を下げる。

「七、八歳の頃のものだ」
「リイン、やっていいよ」
「はいです! フリジットダガーです!」

918野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:50:52 ID:k2Cp/ZRs
     4

 いやいやいや、とスカリエッティは必死で抗弁する。

「当時の八神はやてのデータが欲しいのにはちゃんと理由がある。決して私の趣味ではない」
「なんで盗撮写真がいるんですか?」

 フェイトは真ソニックフォームでザンバーを構えていた。

「当時のデータが欲しいのだ。ちゃんとしたフィジカルデータが今更入手できるわけないだろう。次善の策として外見データが欲しいと言うことだ」
「本当に歪んだ趣味ではないの?」
「私に幼女趣味はない! 第一、そんな趣味があったらナンバーズは全員チンク体型になっているはずだろう!」
「……確かに。それは認めます。ウーノの体型を見る限り、貴方が幼女趣味とは思えません」
「当然だ。そもそも高町教導官の幼い頃の盗撮写真を保持している君に言われたくない」
「な、なんでそれを!?」
「……私の勘も捨てたものではないな」
「バルディッシュ、スカリエッティの勘とやらを摘出するよ?」
「Yes,Sir」
「待て。物理的に摘出できるわけが……ザンバーはやめろザンバーは!」

 そんなこんなでスカリエッティはようやくはやての病気の原因を特定する。

「アレルギーだな」
「アレルギー?」

 シャマルとフェイトは顔を見合わせる。
 いったい何のアレルギーと言うつもりなのか。

「アレルギーとはいわば例えだ。別の言い方をすれば、『闇の書』に浸食されていた後遺症と言ってもいいだろう」
「治療法は?」
「端的に言えば簡単だ。『闇の書』に対なす魔道書のエキスを取り込めばいい」
「『蒼天の書』!? でも、どうやって」
「『蒼天の書』を擬人化したような存在がいるじゃないか」
「それって、まさか……」
「そのまさかだよ。リインフォース・ツヴァイ、八神はやてが彼女を取り込めばいい」
「取り込むってどういう意味ですか? まさか同化しろと?」
「そこまでは言わないよ。彼女のエキスの一部を八神はやてが吸収すればいいだけだ」
「どうやって……」
「とりあえず、しゃぶるとか?」
「は?」

919野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:51:22 ID:k2Cp/ZRs
      5

「はやてちゃんのためです。リインは平気です」

 病室に呼ばれ説明を受けると、そそくさと服を脱ぎ出すリイン。

「はやてちゃんにしゃぶってもらうです」

 ヴォルケンリッター一同とフェイト、そして念のため後ろ手に縛られ、さらにラバーマスクを被せられて椅子に縛り付けられたスカリエッティが病室に集まっていた。
 ちなみにボールギャグも噛まされている。
 そのスカリエッティの後ろに立って監視しているのは当然フェイトだ。

「んっんっんんんんーーー(どうして執務官がこんなものを持っているんだろうか? 普段使ってるのか? 教導官か!? 高町教導官なのか!?)」
「ちなみにその器具諸々は、貴方達のアジトを調べた時にクアットロの部屋から見つけたものだから」
「んんんんんんんっ!!(クアットロか。納得したよ、あの子にも困ったものだねぇ)」
「ちなみにボールギャグの唾液反応はディエチのものだったよ」
「んんんんんんんんっ(ふむ。ならばディエチと間接キスかね。悪くない)」
「ちゃんと洗っておいたから。あと、洗った後うっかり落としたら、ザフィーラがくわえて拾ってくれた。その後は洗ってないよ」
「んんんんんんんん!!!!!(やり直しを要求する!!!!)」

 リインは全裸になって、はやての枕元に立つ。

「これで、はやてちゃんの中に入ったらいいんですか?」

 不安そうな佇まいのリインを、シャマルは優しくその手で包んだ。

「リインちゃん。私たちの分まで、はやてちゃんのために頑張って」
「はいです。シャマル、お願いするです」

 シャマルはリインの身体をそっとはやての口元に持っていく。

 ずぼっ

 リインの下半身がはやての唇に挟まれた。
 リインの上半身を支えるシャマルが、ゆっくりとその身体を上下させる。

「ん……なんだか……くすぐったいです……」
 
 柔らかい唇に挟まれるリインの腰。そして、はやての舌が無意識にリインの足に触れている。

「ひゃ……温かいものが……」

920野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:51:56 ID:k2Cp/ZRs
     6
 
 ヴィータが問う。

「なあ、これいつまでやるんだ?」

 シグナムが答える。

「リインのエキスを主が摂取するまでだ」
「リインのエキスってなんだよ。はやてが飲んだってどうしてわかるんだよ」
「飲めば治る。つまり、治れば飲んだと言うことだ」
「治るまでリインはあんなことしてるのか?」
「まあ、あまり続くようならば休憩は必要だろうがな」

 シャマルは一心不乱にリインの身体を上下している。
 リインは苦しげに眉を寄せては、解放されたように息をつく。その繰り返しで肌が上気したように赤くなっていった。

「は、は……はぁ、はぁ」

 リズミカルな動きに合わせる吐息は、熱を帯びてどこか淫靡なものへと。
 赤く染まる頬は見る者に疼きすら感じさせる官能的なものへと。
 くすぐったさでもじもじと摺り合わせる足は内股に刺激を与え、それは付け根のさらに内側、秘部にリインの意識を向けさせる。

「あ、あ……シャマルぅ、なんだか、リイン、おかしいですぅ」
「我慢するのよ、リインちゃん。はやてちゃんのためよ」
「は、はいですぅ。我慢するですぅ……ふっ……はっ……あっあっあっ……」

 短く切った息が続き、まるで自慰をしているかのような息づかいと表情に、見ているヴィータたちが却って顔を赤らめている。
 リインは足を摺り合わせているうちに、はやての舌に足を絡めてしまう。
 はやては無意識にリインの足を捕らえ、さらに舐め立てる。

「あ、ああああ、駄目、駄目です、はやてちゃん、そんな……そんなところ舐めたら……あ、ああ……駄目ですぅ!」

 がくん、とリインの顎が上がる。
 そして、目を大きく見開いて息をつく。あたかも、絶頂を感じたかのように。
 次の瞬間、リインは叫んだ。

「駄目、駄目ですぅ、シャマル、出してくださいです!」

 リインの必死の口調に何を感じたのか、シャマルは急いでリインを引き上げる。
 一瞬遅く、引き上げる寸前にリインは下半身が緩むのを感じていた。
 持ち上げられたリインの股間から零れる湯気の立つ液体にヴォルケンリッターたちは息を呑み、スカリエッティはにやりと笑ってフェイトに殴られた。

921野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:52:30 ID:k2Cp/ZRs
     7

「何があったんや?」

 翌日、何事もなかったかのように回復したはやての質問に答える者はいない。

「なあ、リイン。私が倒れてる間に何があったん?」
「し、知らないです! リインは何も知らないです!!」
「リイン?」
「知らないです! 本当に何も知らないのです!」


 その頃、拘置所では。

「約束通り治したじゃないか。まあさすがに、リインフォースツヴァイの小水=エキスだとまでは思わなかったが、しかし結果オーライだ。これで文句はあるまいね」
「ええ、食事はこれまで通りよ。約束は守ります」
「報酬くらいもらっても罰は当たらないだろうと思うが」
「何が欲しいんです?」
「月に一度のソフト麺を週一にして欲しい」
「いいでしょう。それくらいなら妥当です」
「さすがは執務官だ。度量が広い」
「ところで、確認しておきたいことが」
「何かね」
「ドクターは当然、プロジェクトFの権威ですね」
「何を今更」
「私がはやてと同じようになれば、ドクターに依頼が行っても当然ですね」
「あり得るだろうね」
「食事にデザートが二人分つく可能性を考えてみませんか?」

 スカリエッティはにやりと笑った。

「ふむ。もし、君が八神はやてのような症状になれば、治療には第97管理外世界の同じ年頃の女性のエキスが必要だろうね。無論、病み上がりの八神はやては論外だ」





 翌週、フェイトが倒れたという。

922野狗 ◆NOC.S1z/i2:2009/03/30(月) 00:53:19 ID:k2Cp/ZRs
以上、お粗末様でした。

しかし、私のSSは変態とアホが多いな。

923名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 01:03:26 ID:GbI/ZOmg
フェイトの変態(AAry
なのはは正常だろうが、その羞恥を見たい気がする。ただトイレに行って尿を取って飲ませるだけかも知れないが。
乙ー

924名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 01:03:40 ID:odWP3Lm.
>>922GJ
>変態とアホが多い
何を今更。
そう思うならシリアスエロを書いてくれ

しかしなのはさんのエキスなら血清を作って注射とかじゃないんかね?

925名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 01:13:55 ID:9aHvBrK2
GJ!
ダメだこのフェイトそん、早くなんとかしないと……

926名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 01:53:32 ID:9I/xWmMk
>>922
GJ!GJ!
これだよ、こういう変態話を僕はまってたんだ!
引っぱり出されたグレアムに至るまできがくるっててこそですよ!
リィンがはやての口をずっこんばっこんしてるの姿とか特にきがくるってます!
とにかくGJ!

927名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 02:16:52 ID:5YnJzemE
>>890
GJです しかしスカ博士死が軽いひとだなぁ もっとメメントモリしようぜw
まぁクローン+記憶移植ができちゃう以上それは擬似的な不老不死だから
こういった思考に成るのも無理からぬ事か
あとカルタス君に超機械人形大戦Kに参戦した某童貞さんの影を見たw

>>922
GJ!!
こういったボケボケ話も必要だよねw

928名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 11:14:23 ID:G7v9IArw
>>922
GJ
変態執務官何やってんだwwwwwww

929Nurupo ◆6W0if5Z1HY:2009/03/30(月) 13:49:36 ID:AIjvJaCI
>>897
まだ俺なんかを待ってくれてる人がいたのね……w
㌧クス。頑張ってはやてちゃん陵辱書いてみるぽ。一年待ってくれ

930名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 19:22:31 ID:gZ9MbYhA
>>929
ながいなw

931名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 19:39:56 ID:0BMLdfRE
壊れたクロノとはやての物語のを待ち続けている。
詞ツツリ氏、復帰をお待ちしております!

932名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 19:49:03 ID:dtn6fAMs
ああ、俺も待ってる。
急かしたくはないけど、早く続きみたい。

933名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 21:20:31 ID:99qQOch.
>>922
GJ、なんか和んだw

934名無しさん@魔法少女:2009/03/30(月) 23:48:56 ID:vcTEHoKQ
>>890
フェイトさんにびんびんの死亡フラグ。
ルー子もまだ消えたわけじゃない。
ただもうヴィヴィオの終わりは近づいてるな。
現実を見つめなかった咎がもうすぐ…
とにかく続きに蝶期待!

>>907
私もエリオ「が」がいいな。
初期のころに見た鬼畜王以来となる鬼畜エリオも見てみたい。

935サイヒ:2009/03/31(火) 19:34:18 ID:/aJnRAFs
ブロンド3P最終回の投下いきます。

以下注意書き。

・エロ。とにかくエロ。
・ミッドチルダは重婚OKという捏造設定。
・クロノがエイミィ、フェイト、カリムと結婚。
・クロノ、フェイト、カリムで乱交エロ。
・尻もちょびっとある。
・最終回だけど短め。

936豪華金爛:2009/03/31(火) 19:35:10 ID:/aJnRAFs
 二つの満月が頂点に達した深更となっても、聖王教会の一室から流れる艶かしい喘ぎが途切れることは無
かった。

「あ、はああぁ! クロノが中で反ってて、はぁん……おかしく、なる!」

 クロノに後ろから貫かれたカリムは、白濁がこびりついたままの唇から澄んだ啼き声を上げていた。
 体位的には背面座位だが、度重なる乱交でさすがのクロノも体力が乏しくなってきたので、二人とも寝台
へ横に寝そべっての交わりとなる。
 クロノはカリムの片足を持ち上げ立てるようにして身体を揺らしつつも、手の平で乳房全体を激しく蹂躙
していた。
 どちらかの手を動かせば、カリムが震えて結合部からぐちゅっといやらしい音が流れ落ちる。
 だが時折疲労を感じたクロノが腕を止めても、水音は止まらない。部屋にいるもう一人、汗で湿ったブロ
ンドをシーツに散らばらせているフェイトのせいだった。

「ん……クロノのおちんちん、すっごく熱くて……舌が焼けちゃいそう……」
「くぁっ……! フェイト、それは……!」

 フェイトが舌を這わしているのは二人の結合部、特に秘裂を出入りしているクロノの肉棒だった。二種類
の花の蜜と雄の樹液がまとわりついた幹を情熱的に舐めたかと思えば、陰嚢をすっぽりと口に含んでしゃぶ
り、甘噛みする。
 クロノにしてみればカリムの中から出たと思えばフェイトの舌が待ち構えており、快感に間断が無い。息
が詰まりそうにすらなり、ついに動きを止めてぜいぜいと喘いだ。
 舌で男を堪能しながらも、フェイトの手は忙しく自分に快感を与えるべく動いている。
 それも右手が秘所に出入りしているだけでなく、左手が挿入によって開ききった菊座を同時に慰めていた。
クロノの精液が零れないよう栓をするように二本の指がしっかりと尻穴を塞ぎつつ、窮屈な直腸の中で屈伸
している。

「前と後ろ同時なんて、いやらしすぎるぞフェイト」
「だってぇ……さっき二人にいじめられてから…………んちゅぅん……あそこもお尻も疼きっぱなしで、ど
うしようもないんだから……はぁん!」

 小さく達したのか、フェイトの身体が震えて手が止まる。だがすぐに、舌の動きは場所を変えて再開され
る。新たに舌が狙いを定めたのは、まさにクロノによって穿たれている場所であった。

「クロノの精液、いつもと違う味がしておいしいよ……」
「ふぁ、ああっ!! 吸っちゃだめですっ!!」

 肉棒と秘唇の間から舌を差し込んだフェイトは、前回出された分のクロノの精を強引にカリムの中からす
すっていく。
 せっかく出してもらった精液を取られそうなカリムは腰をよじって舌を抜こうとするが、クロノの肉棒が
刺さって固定されているうえに、フェイトに秘芯を捏ねくり回されてはどうしようもない。ろくな抵抗がで
きず、くたりと脱力してか細い息を吐くだけとなる。
 カリムの抵抗を完全に封じてから、フェイトはじっくりと蜜のかかった精液を味わっていく。吸う力が一
気に増した。

937豪華金爛:2009/03/31(火) 19:36:04 ID:/aJnRAFs
「つっはぁっ!」

 クロノの喉から強制的に声が絞り出される。
 膣の動きではありえない逆方向への吸引。それに加えて無理やり舌が入ったことで面積の狭い膣内がさら
に窮屈になり、陰茎を柔らかく圧迫してくる。
 こらえきれずに一旦脱出を図るクロノだが、急に引き抜こうとしたのがまずかった。膣壁と舌の表面に激
しく擦りつけることになり、下半身を強烈な快感が襲う。
 半分まで抜いたところで、クロノの意思に反して放出は始まってしまっていた。
 元々精液漬けになっていたカリムの胎内に余分な領域は無く、新たな精液は片っ端から零れ落ちてしまう。

「あはっ、またいっぱい出たね。……こんなに垂らしてもったいないよ」

 零れた分は自分のものと決めたのか、カリムの股間から滴り落ちていく白濁をフェイトは手を受け皿に溜
めていく。さらに手の平からも落ちるぐらいの量になると、猫がミルクでも飲むかのように舌を伸ばしてゆっ
くり舐めていく。
 その光景を見ながら、クロノはベッドに腰を落として苦しい息を吐いていた。
 ずっと硬度を保ち続けていたクロノの肉棒も、ようやくにして衰えが見え始め徐々に縮んでいく。しかし
カリムの膣から抜け落ちた先で待っていたのは、フェイトの唇だった。
 後始末をしてくれるのかと思ったのは一瞬だけ。フェイトの舌の動きと眼の色は、明らかに上ではなく下
の口での交わりを求めていた。

「まだ終わらないで。こんなに熱い身体じゃ、私眠れないよ」

 萎えさせまいと舌の上で陰茎が転がされ、唇がじゅぽじゅぽと音を立ててしごいてくる。
 しかしいつもなら一瞬で屹立するはずであるフェイトの口技も、今の疲れきったクロノの男を復活させる
には足りなかった。剛直と表現するにはいささかひ弱なままの状態から大きくならない。
 不満顔をしたフェイトは、クロノを興奮させるのに口だけでなく胸まで動員しようと乳房を左右から寄せ
上げ、いつもよりさらに深くなった狭間に肉棒を導きいれようとしている。
 その時だった。気絶していていると思われたカリムがぴくりと動いたかと思うと、素早く伸びた腕がフェ
イトの腰を引き寄せた。

「ずるいですよ。出してもらったのは私なのに横取りするなんて」
「あ、騎士カリム!?…………ひゃん!!」
「フェイトさんが飲んだ分、返してもらいますね」

 カリムの細い指がフェイトの花弁を限界まで開けるや否や、口をつけて音高くすすり出す。
 今度は、フェイトが強制的に喘がされる番だった。

「中にもお尻にもこんなに出してもらって……」

 さらに後ろの穴にまでカリムは侵略の手を伸ばす。入り口をだらしなく緩めている桃色の秘孔へ、指が這
い進んでいく。
 ただし、尻の指は精液をかき出すというよりもフェイトを攻め立てる動きを見せていた。一番長い中指が
完全に入り込み、くりくりと左右に捻られて腸壁を虐め抜く。

「まだ足りないんですよね。ほら、遠慮せずに私の舌とお尻でイッてしまっていいですよ」

 同性を嬲る行為が癖になったのか、くすくす楽しそうに笑いながらカリムはどんどんエスカレートしてい
く。
 フェイトの股間からは流れる卑猥な音はさらに高く大きくなり、狭い菊座に人差し指も強引に突っ込もう
としていた。
 しかし今回はフェイトもやられっぱなしではなかった。

938豪華金爛:2009/03/31(火) 19:36:48 ID:/aJnRAFs
「騎士カリムこそ……まだこんなに大きく口を開けてますよ……!」
「ふぁ、ああっ!」

 同じくすすり立てる音が、カリムの股間から響いた。フェイトの顎が小さく上下しているのは、淫核を甘
噛みしているからか。
 中断を余儀なくされたカリムだがすぐに体勢を立て直し、フェイトの舌使いに合わせるようにいっそう激
しくした。
 あっという間に、二人の美貌が愛液でぐっしょりと汚れていく。
 フェイトとカリムはお互い一回ずつ相手にイかされている。次で決着をつけるとばかりに、二人とも慎み
も羞恥もなく相手を果てさせようと舌に加えて両手まで使っていた。
 秘裂を舌で攻めているのは同じだが、手の場所が二人異なる。
 フェイトはカリムの胸に伸ばし右手は乳首を、左手は乳房全体を握り潰すように手荒く揉みしだいていた。
 一方カリムは、尻に挿入している指をさらに増やしていく。三本も咥え込んだフェイトの尻穴は、皺が伸
びるぐらい限界一杯まで拡張されてしまっていた。残る左手は舌と一緒になって膣の入り口をくつろげ内側
を刺激する。

「くはぅ……! 本当に、はしたない人ですねあなたは……!」
「騎士カリムにだけは……言われたくありません。ひやぁん!」

 いつも彼女達に似たようなことをしているクロノの眼から見ても、相当に激しいせめぎ合い。敏感な身体
を持っている二人にしてみれば即座に果てていてもおかしくないが、意地があるのか二人とも必死でこらえ
攻め手を止めない。
 完全に蚊帳の外に置かれたクロノ。しかし不満はなく、むしろ激しく興奮していた。
 眼の前で繰り広げられているのは、美女同士による性的な肉弾戦である。リーゼ達ですらこういうことは
やらなかった。気がつけば、萎えきっていたはずの分身は猛りを取り戻していた。
 今すぐ自分も混ざりたいという強い願望が湧いてくる。だがそれ以上に二人の一騎打ちの結末が見たかっ
た。
 クロノの望みどおり、間もなくクライマックスは訪れた。

「ふぁ、あぅ、あぁぁっ!」
「んああぁぁぁ!!」

 達したのは、全く同時。
 音が立つぐらいの勢いで、秘所が爆ぜて愛液が飛び散る。
 フェイトは足を突っ張るようにして、カリムは背骨がしなるぐらいに仰け反りながら激しく痙攣し、歓喜
の声に喉を震わせる。尾を引く嬌声は長く細く部屋に響き、やがて唐突に途切れた。
 相打ちに終わったフェイトとカリムは、精も根も尽きてばったりと倒れ伏す。このままなら十秒とせずし
て眠ってしまいそうである。
 しかしクロノはそうさせる気は無い。こんな刺激的な女同士の絡み合いを見せつけられて、終われるわけ
がなかった。
 まずフェイトを仰向けにし、抱き上げたカリムを百八十度回すとフェイトの上に重ねた。形としては、カ
リムがフェイトを押し倒したようになる。
 折り重なった二人の身体は、ぴったりと密着していた。特に胸など、柔らかい乳房がお互いに潰しあって
一分の隙間も無い。
 後ろから見れば濡れそぼった秘唇同士が胸と同じぐらいぴったりとくっついており、さらにその上と下で
は陰門が呼吸に合わせて小さく開閉を繰り返していた。四つの穴はどれも入り口を開き、性器でも指でも舌
でもいいから貫いてほしいと男を誘っている。
 しかしクロノが選んだのはどこでもなかった。秘裂と秘裂の口づけを邪魔するように、肉棒を二人の間に
割り入れた。

939豪華金爛:2009/03/31(火) 19:37:41 ID:/aJnRAFs
「あ、ひゃん!?」
「く、クロノ、そんなところ……ふうぅん!」

 ちょうど先端がぷっくりと膨らんだ秘芯を弾くことになり、二人が覚醒する。
 女性達にも強い刺激になったようだが、クロノの身体を突き抜けた快感はそれ以上だった。
 度重なる性交により、クロノの肉棒は剥き出しの神経の塊のようになっている。それが二種類の淫らな肉
に包まれているのである。熱さは口の中以上にして、柔らかさは乳房以上。前や後ろの穴に匹敵する心地よ
さだった。

「こんなやり方……恥ずかしいよ……!」
「さっきまでもっと恥ずかしいことを散々やってた君が言うか」
「けど、こんな二人同時なんて……」
「だったら、一人だけにしようか」

 二人の間から抜け出したクロノは、挿入先をカリムの尻に変更する。

「あ、はあ……! 私に、してくれるんですか」

 いきなりのことに最初は身をよじらせたカリムだったが、すぐに腰を嬉しそうにくねらせだす。
 他方フェイトは自分で言い出していながら、切なそうな顔になってじっとクロノを見つめてくる。

「やっぱり君だって気持ちいい方がいいんじゃないか。本当に、しょうがないな!」

 ずるりと尻から引き抜いたクロノは、今度はフェイトの膣に挿入する。

「くはぅ……! やっぱり、クロノにしてもらうの、好きぃ!」

 フェイトの顔が一瞬で笑み崩れ、淫らな女の表情を浮かべる。
 今度はカリムが何か言い出す前に、クロノは彼女の股間に指をあてがいぐちょぐちょと弄くった。
 それでもカリムには不満だったらしく、首を回して淫らな願いを口にする。

「指じゃ……嫌です。ちゃんと、挿入れてください」
「心配しなくても、すぐにしてあげるさ」

 また挿入をやめたクロノは、カリムの秘裂へと矛先を向けた。
 だが数回突くと、今度はフェイトの尻穴へと移動する。
 そんなことを何度もやっているうちに、いったいどこに挿入れているのか、クロノ自身にも分からなくなっ
てきた。
 フェイトとカリム。二人の肉体がどろどろに溶け合って一つの女性になり、その相手と性交しているよう
な錯覚すら覚える。
 それを象徴するように、振り乱された二人の金髪が肉体と同じく幾重にも絡まりあってベッドに散らばる。

「クロ、ノ、このまま、私の中で出してください!」
「だめぇ、次は、私の番なんだからぁ!」

 歓喜の涙を零しながら懇願してくる二人。
 しかしクロノはゆっくりと首を振った。

「さすがにこれ以上は無理だから……二人同時だ」

 蕩けた脳味噌でも場所がはっきり分かるように、カリムを持ち上げて二人の間に隙間を作ったクロノはそ
こに肉棒を挿し入れる。
 最初と全く同じ形。しかし神経がイカレたのか、快感の量が最初とは尋常でなく大きい。膣とは違う上下
から圧迫される感触に、背筋や頭だけでなく足の爪先まで快感のインパルスが走り巡る。
 もっとこの破滅的な享楽を感じ続けたい。
 射精することでさらなく快感を得たい。
 二つの異なる思いが脳内でぶつかり合う。
 そこに響いたフェイトとカリムの啼き声が、後者の背中を押した。

940豪華金爛:2009/03/31(火) 19:38:31 ID:/aJnRAFs
「ああああ!! き、ちゃうぅぅ!!」
「はああああぁぁぁん!!」
「僕も、出すぞ!!」

 腰の奥から、今度こそ最後となる欲望の結晶が打ち出される。同時に二人のつんざくような声が空気を割っ
た。
 体力を根こそぎ失い、折り重なって倒れこむ三人。
 意識を無くす前に、最後の力でクロノは起き上がってフェイトの上に乗ったままのカリムを下ろした。
 二人とも気絶してしまっており、シーツの上には脱力しきった白い裸身が並ぶ。そのなだらかな腹部には
クロノが出したばかりの精液が、一種芸術的な左右対称の曲線を描いていた。他にも顔面から乳房、腰周り
まで、あらゆる場所が雄と雌の性交の残滓にまみれている。
 激しい快楽後特有の呆けた眼で二人をしばし見つめていたクロノだったが、やがて二人の間に身を横たえ
た。
 瞳を閉じれば、あっという間に深い眠りがやってきた。




          ※




「…………から………んなさい」
「でも………………すから」

 瞼を通して眼に入る光と、小声で交わされている会話でクロノは目覚めた。
 薄目を開けて様子を窺えば、フェイトとカリムがお互いに頭を下げあっていた。

「本当に、その、色々ひどいことをしちゃってごめんなさい」
「いえ、最初にやったのは私のようなものですから」

 そんな言葉が何度も何度も繰り返されていた。
 いいかげん不毛なことに気づいたのか、カリムが咳払いをして話題を変えた。

「まあ、この件に関しては二人とも悪かったということで。……ところで、最初の目的はどうします」
「目的?」
「これは、一応クロノにお仕置きするという理由で始めたのですが」
「…………そういえばそうでしたね」

 完全に頭から抜け落ちていたらしい。

「今なら簡単にできますね。今度はバインドじゃなくて紐で縛れば最後まで抵抗されませんし」

 カリムの低い声に、クロノはそうなった場合を想定して背筋に寒気を覚える。まだ下半身は回復していな
い。昨夜のようなことをされれば、冗談ではなく枯れてしまう。
 しかし、幸いなことにフェイトは頭を横に振ってくれた。

941豪華金爛:2009/03/31(火) 19:39:15 ID:/aJnRAFs
「やめておきます。私も疲れてますし、それに……クロノあんまり元気じゃないみたいだから」

 やめてもらったことはありがたいが、下半身に眼を落とされながらそんなことを言われると、男として微
妙に情けない気分になってしまう。

「でしたら、私としますか?」
「え、ええっ!?」

 カリムの突拍子も無い提案に、フェイトどころかクロノも思わず声を上げかけた。

「昨日は結局一勝一敗一引き分けですし。こういう機会も、もう無さそうですからきっちり勝ち負けは決め
ておいた方がいいでしょう」
「い、いやその……私もう女同士は……」
「そう遠慮しなくてもいいんですよ」

 じりじりとカリムが間合いを詰めていく。後退りするフェイトは、あっという間にベッドの隅っこへと追
い詰められてしまった。
 しかしカリムは動きを止めると、くすくすと喉の奥で笑い出す。

「本当に可愛いですね、フェイトさんは」

 フェイトの頭をそっと胸に抱き寄せてカリムは微笑んだ。

「今回のことは色々ありましたけど、あなたの知らなかったところが見れて私は良かったと思っています」

 様々な液体が白く固まっているフェイトの髪の毛を優しく梳いてやりながらカリムは続ける。

「せっかく一緒の男の人を好きになって娶ってもらえる偶然に巡りあえたのですから、もっとお互い親密に
なってもいいでしょう」
「……そうですね。今度は私が騎士カリムを招待します」
「楽しみにさせてもらいます」

 顔を合わせたフェイトとカリムは、穏やかに笑いあう。
 二人の髪の色が同じこともあり、まるで仲のいい姉妹のようにもクロノには感じられた。
 朝の光の中、穏やかな時間がしばし流れる。
 しかし、いきなりカリムが声をトーンダウンして雰囲気を一変させた。

「もっとも、あなたときっちり勝負をつけたいというのは本音なのですが」
「え?」
「やっぱり、自分がクロノを一番愛していると思いたいものですから。…………そうですね。次は」

 カリムがぽふっとベッドに倒れこむと、クロノの腕を枕にする。

「どちらが先に子供を授かるかで勝負しましょうか?」
「ええ、そっちだったら受けて立ちます」

 大きく頷いたフェイトが、同じくクロノの腕を頭の下にして寝転ぶ。
 すぐに、穏やかな寝息が左右から聞こえてきた。
 クロノは頭を振って嘆息した。

「……やれやれ、こんな調子だとこれからも苦労しそうだ」

 将来の苦労を思いつつ、クロノはもう少し朝寝を楽しむべく、自分もそっと眼を閉じる。
 その直前に、朝陽の下で煌く二人の金髪を、愛しさを込めて撫でてやることは忘れはしなかった。




          終わり

942サイヒ:2009/03/31(火) 19:40:37 ID:/aJnRAFs
以上です。
書くと言ってから一年ちょい。実際に書き出してから二ヶ月もかかりましたがなんとか完成しました。
ずっと楽しみにしてくれていた皆様方。お待たせしてすいませんでした。

そして妄想の糸口となる作品「機動六課のクリスマス」を書いてくださったておあー氏には海よりも深い感謝を。
あなたがチームブロンドネタを書いてくれなかったら、この作品は存在してません。
本当にありがとうございました。

943ておあー:2009/03/31(火) 19:54:51 ID:9Xt2jlJ2
>>942

944ておあー ◆vLo9bAGaxU:2009/03/31(火) 20:01:42 ID:9Xt2jlJ2
ミスったorz
えと、ちょうどスレを覗いてたところだったので、リアルタイムで
楽しませていただいてました。こちらこそありがとうございました。

945名無しさん@魔法少女:2009/03/31(火) 22:50:19 ID:BFOCTT9k
>>890
GJ!
迷いを断ち切っているスバルは大丈夫な気がするけど
フェイトは大丈夫なのだろうか。
大事なところで情が出てしまうような気がする…

946ザ・シガー:2009/04/01(水) 01:37:37 ID:TRPXcYBI
おおおおおぉぉおおっっ!!
素晴らしい……それ以外に言葉がねえぜコンチキショウ。
金髪淫乱美女との濃厚3P、エロパロ始まって以来の大ボリュームと完成度でした。
乳から尻まで、ありとあらゆる場所を使ってのエロス地獄、いや天国、最高でした本当に。
改めてサイヒ氏をエロの師として仰がせて頂きますよ。



だがしかし、今から投下するのは非エロなんだぜ。

エイプリルフールネタ、バカギャグ、ヴァイス主役。
タイトルは『狙撃手のエイプリルフール』です。

947狙撃手のエイプリルフール:2009/04/01(水) 01:40:07 ID:TRPXcYBI
狙撃手のエイプリルフール



「ヴァイス陸曹、好きです結婚してください」

「ぶーッッ!!」


 朝、機動六課隊舎に来て早々にグリフィスから言われた言葉にヴァイスは吹いた。
 というか吹かざるをえなかった。
 いきなり同僚の男に直球ストレートな愛の告白をされれば当然である。
 とりあえずここは否定せねば、拒絶せねば。
 同性愛の気は無いヴァイスはその言葉を必死に紡ごうとしたが、彼が口を開く前にグリフィスが機先を制した。


「はは、冗談ですよ。嘘嘘」

「は?」

「あれ? 知らないんですか? 今日はエイプリルフールと言って何か一つ嘘を言う習慣なんだそうですよ」

「どこの世界の習慣だそれ、タチ悪ぃ」

「なんでも八神部隊長達の出身世界だとかいう話ですけど。まあ別に良いじゃないですか、楽しめれば」

「楽しけりゃな」


 見ず知らずの世界の奇妙な習慣に、ヴァイスはやや顔をしかめて見せる。
 わざわざ嘘を吐くとは奇妙な習慣があったものだ。
 少なくとも自分には理解し難い異界の風習に、ヴァイスは小さく溜息を吐いた。





「なあ、ヴァイス、ちょっと良いか?」


 ヴァイスがヘリを整備していると、後ろから聞き慣れた澄んだ声が掛かる。
 振り向けばそこには緋色の髪をポニーテールに結った美しい女性、入局時からの彼の上司であるベルカ騎士、シグナムの姿があった。


「はあ、良いですけど。なんすか?」

「ああ、その……ちょっと話があるんだ……」


 シグナムは頬を鮮やかな朱色に染めて、恥ずかしそうに手をモジモジとしながら歯切れの悪い言葉を漏らす。
 いつもの凛然とした姿は欠片も無い、ヴァイスは何事かと首を傾げる。
 そして次の瞬間、彼女の発した言葉は想像もできないものだった。


「な、なあ……お前は別に誰か恋人がいる訳じゃないよな?」

「え? ええ、まあそうですけど」

「そ、そうか。なら、な……その……私と付き合ってみない、か?」


 ポカンと思考に空白が生まれる。
 脳味噌が真っ白に染まること約数秒、ヴァイスは反芻した言葉の意味を飲み込む。
 そして一言。


「はい? それはつまり……」

「わ、私の恋人にならんか、という事だ」


 なんとまあ、美女からの愛の告白。
 普通なら小躍りして喜びむせび泣いてもおかしくないラブハプニングである。
 だがしかし、ヴァイスはここで今朝の事を思い出した。
 グリフィスの吐いた嘘、あれと今の状況が酷く似ている気がしたのだ。
 何よりシグナムはこの妙な習慣のある世界で生活していたらしいではないか、ならばそこから導き出される結論は一つ。


(ああ、こりゃ姐さんの嘘なんだな)


 彼はそう判断した。
 そして即答。


「ああ、良いっすよ」


 あっさりと、そりゃもうあっさりと答えた。

948狙撃手のエイプリルフール:2009/04/01(水) 01:41:22 ID:TRPXcYBI
 ヴァイスのあまりに簡潔な返事にいささか驚きつつも、シグナムは嬉しそうに聞き返した。


「ほ、本当か?」

「はいはい、喜んで」


 本気で喜ぶシグナム、彼女の言葉を冗談か嘘だと思って話をあわせるヴァイス。
 なんとも馬鹿げた食い違いが奇妙な帰結をもたらした。
 まあ、これで終わっていればなんともなかったのだが、そうは行かないから人生とはままならないのだが。





「あの、ヴァイス陸曹……ちょっと良いですか?」

「おう、なんだティアナ」


 ヘリ整備が終わったら、今度はフォワード部隊の一員にしてヴァイスがそれなりに気にかけている少女、ティアナに声をかけられた。
 彼女もまたシグナムと同じような、ピュアでラブな雰囲気で頬を赤らめている。
 風邪かな? などというボケた感想抱くあたりヴァイスは死んだほうが良いのかもしれない。
 首を傾げる彼に、少女は“あう”とか“その”とか漏らしてしばし言い淀む。
 指をモジモジ、顔真っ赤、漂う空気はストロベリー。
 そこから少女の放つ言葉など一つしかない。


「あ、あの! 好きです! 付き合ってください!」

「おう、良いぞ」

「へ!? あ、あの……良いんですか!? そんなアッサリ……」


 あまりにあんまりな即答っぷりにティアナは驚く。
 まあ当たり前ではあるが、普通ここまでのスピードOKサインは出さない。
 だがそれは普通のラブ告白劇での話、これが一連の嘘イベントだと思っているヴァイスはいい加減極まる速度で返す。


「ああ、良いって良いって。俺もスキだぞー」

「ほ、本当ですか!? 私……嬉しい……」


 感極まって嬉しさのあまり泣き出すティアナ。
 普段の少し気丈で素直になれない彼女の姿と相まって、実に愛らしく映る。
 だが対するヴァイスは、ああティアナ気合入ってんなー、程度しか思わなかった。
 いい加減に死ぬべきである。





 さてはて、一日の業務も終わり帰る時間だ。
 ヴァイスが隊舎を後にしようとすると、そこにかかる声が一つ。


「あ、あの……ヴァイス陸曹、ううん、先輩……その、ちょっと良いですか?」

「おう、なんだチビアルト」


 今度現れたのは前の所属部隊からの部下で後輩、アルト。
 この娘もまたモジモジマッカッカなラブ空気を漂わせている。
 なんとも既視感のある光景、今日自分に戯れの愛を告げた二人と同じ雰囲気。
 なのでヴァイスは、次は自分から、と言葉を吐いた。


「もしかして俺が好き、とかか?」

「へえええ!? な、なんで分かるんですか!?」

「ああ、顔に書いてあるぜ?」

「そ、そうですか……バレちゃってたんですね……」


 恥ずかしそうに、でもそれ以上に嬉しそうに少女ははにかんだ笑みを浮かべる。

949狙撃手のエイプリルフール:2009/04/01(水) 01:43:15 ID:TRPXcYBI
 とても嘘や冗談には見えないなぁ、と相変わらずボケきった事を思いつつヴァイスは後輩の頭を撫でた。


「おうおう、そんじゃ付き合うかー」

「い、良いんですか? その……あたしなんかで……」

「はは、全然良いぞー」


 嬉しくって涙ぐむアルトの頭を撫でながら、ヴァイスは能天気にそう答えた。
 そろそろ天誅が下ってもおかしくない頃合じゃあるまいか。





 そんなこんなで翌日、ティアナはスキップでもしそうなくらい嬉しそうに歩いていた。
 そりゃそうだ、なにせ好きな相手に愛の告白を受け入れられたんだから。
 乙女ゲージは100%を振り切り、体内の乙女袋は破裂寸前である。
 と、そんな彼女の前に一人の女性が現れた。
 我らがポニテオッパイことシグナムさん。彼女もまた実に嬉しそうに微笑んでいる。
 自分も嬉しさ満点のティアナは彼女に負けないくらいの笑顔で挨拶をした。


「おはようございます、シグナム隊長」

「ああ、おはようティアナ。今日は機嫌が良さそうだな」

「えへへ……まあ、色々とありまして。そういうシグナム隊長こそ」

「ん? まあ、私も色々とな」

「おはようございまーす! 今日も良い天気ですねぇ〜♪」

「おはようアルト、嬉しそうね」

「おお、アルトか。どうした、随分と機嫌が良さそうだが」

「そういう二人も」

「ああ、実はな……」

「えっとね……」


 こうして三人の女性は先日あった事を語ってしまった。
 嗚呼、なんという悲劇そして喜劇。
 その後、ヴァイスは炎の魔剣やらなのは直伝SLBやらに追い立てられた挙句、後輩の運転するヘリに潰されて散々な目に会ったとか。
 南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏……



 チャンチャン

950ザ・シガー:2009/04/01(水) 01:47:59 ID:TRPXcYBI
投下終了です。
なんというか、突発的なアイディアでスピードつけて一気に書きました。
うん、バカな話だね、実に。

951名無しさん@魔法少女:2009/04/01(水) 07:58:00 ID:SlKJ8Tj2
その後3人においしくいただかれたヴァイスの話を書くんだ!

952名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 00:47:27 ID:goOOVbuo
ヴァイスが三人の告白を「嘘」だと思った理由が知られたら、
今度はグリフィスがボコられるんだろうかw

953名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 00:59:20 ID:oJMmXqVI
>>950
面白かったぜ!
ヴァイスはこうやってきちんとお祭り的な行事にもきちんとノッてくれる優しさにあふれてるから困る

954名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 03:47:48 ID:Vsp1qRVE
トライアングラーならぬ恋のスクウェアだねw

955名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 15:37:32 ID:I/uCjSz.
そいやぁもうそろそろ次スレか
>>1の『注意情報・臨時』(暫定)ってとこはしたらばだといらないぜ!
と今一度言ってみる

956名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 16:26:41 ID:cKYZfzFM
あと40レスちょいってことは、二本分ぐらい投下されたら次スレ建てる準備かね。

関係ないけど最近メガ姉の出番が全く無い気がする。

957名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 16:55:23 ID:DR2wNanc
>>956
メガーヌお姉さま…?

958名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 17:12:16 ID:51CZ52PQ
>>956がメガーヌさんをアネキと慕っているんだよ

つまり>>956とメガーヌの純愛SSを書けばいいんだ

959名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 17:14:13 ID:oJMmXqVI
>>956
本当、美由希ちゃんの出番少なくて残念だよな

960名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 17:43:04 ID:jGpD4Np6
次スレはもう立ってるからそこに行けば良いでしょう。
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1237292660/1-100

しかし、メガ姉、つまりはメガネのお姉さま……か。
レティさんのエロは少なくて寂しいよね?

961名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 18:11:34 ID:i8SHB9n.
いやぁ、2ちゃんに戻ったらまた荒らされるんじゃね?
前立てられていたスレも速攻で埋められたし。

962名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 18:50:42 ID:jGpD4Np6
規制されたかなんだか、って話出てたろう。
それに、荒らされたらそこでまたここ使えば良いんだし。

963名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 19:11:41 ID:YDi2Id8Y
>>962
会議室>>28

964名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 19:14:14 ID:.qUM5ONU
>>962
ここの方が、KY野郎も荒らしもおとなしくせざるを得ないから、ここのほうが良いよ。
それに、荒らしは、新しいIDとパスワード買ったって公言してるんだぜ。
>>それに、荒らされたらそこでまたここ使えば良いんだし。
荒らされたスレに投下されたSS回収する管理人さんの苦労を考えたら、とても言える台詞じゃないぜ。








まさか>>962がってことはないと信じたいがねえ・・・・・・

965名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 19:26:18 ID:GIEwqYWU
いずれはあっちに帰るとしても、今度は以前のような通常の流れに戻ることを望む…
敢えて言うが、1の名前欄茶化してるのもイラネ

966名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 19:30:51 ID:JX4EKdw6
でもここはあくまでも避難所だろ?
一旦戻って様子見してもいいと思うけど。

967名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 20:15:22 ID:NTf1Q3Xo
>>964
>新しいIDとパスワード買った
って、新たな●って事?安いプロバイダ契約した、って方にも解釈できるけど。

スレが無くなったら荒らしを喜ばせるだけだから誘導のためにBBSPINKのスレを残して置いて作品はこちらに、ってのが無難かもね。
こちらをメインで運用して、あちらにはまとめWikiに収めるための作品だけ転載するってのも手だけど。

968名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 20:19:12 ID:IaxgotbY
あっちに戻るなんてありえん。少なくとも早すぎる。普通にこの板でスレを建て直せばいい。

969名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 20:21:44 ID:SacuGk/k
>>967
>>964ではないけど、それは新たな●って事。
よりにもよって、通報した人のとろで言ってるからなぁ。

970名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 20:34:12 ID:8n2L.OCo
こないだは露骨なAA連投だったから対処しやすかったけど
アンチレスとかそういうのは規制のしようがないからな。

971名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 21:24:33 ID:qNFYGfCY
コピペでの妨害とか悪質にもほどがあったよね…

972名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 21:36:06 ID:8n2L.OCo
ちょっと性質の悪い奴になると関係スレのレスからコピペしてひっぱてくる。アニメ板とかそこらへんのヤツ。
それやられると傍目には元作品の雑談に見えるんでコピペ元をきちっと割り出さないと規制してもらえない。
葉鍵板の荒らしがそれだったな。

973名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 22:14:42 ID:I/uCjSz.
いつか戻るってのはいいんだが
次で戻るのは早すぎる
もうしばらくはここにいた方がいいと思う

974名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 22:24:23 ID:i8SHB9n.
そういえば某ジャンプ作品のスレにAAとここへのリンクがはってあって、
「苦情はこちら(このスレ)へ」と書き込まれていた。
他のスレまで巻き込むつもりらしい。

975名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 22:31:13 ID:x9LviJFI
議論なら↓でやれよ・・・
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/otaku/12448/1237287422/

ここは粛々とSSと感想レスで進めるべきでは?荒らしの思う壺じゃん

976名無しさん@魔法少女:2009/04/02(木) 22:45:25 ID:I/uCjSz.
>>975
おっと、たまにの雑談を忘れてもらっては困るな
SSと感想レス以外認めない!なんて作業的なスレじゃ人がいなくなるぞw

977名無しさん@魔法少女:2009/04/03(金) 01:27:17 ID:d45JiIGk
本スレに戻るかどうかについて、参考までに少し。

本スレの荒らしのホストと被る人が昨日も避難所に書き込んでます。
まぁ、被ったからといって確実に同一人物とは言えませんが……

あ、本スレ荒らしのホストは問答無用で規制しておくべきと言う意見があれば検討しますよ。

978名無しさん@魔法少女:2009/04/03(金) 01:28:53 ID:d45JiIGk
おっと、もう一つのスレに書き込むべきだったでしょうか。
失礼しました。

979( ゚д゚) ◆kd.2f.1cKc:2009/04/03(金) 04:34:36 ID:f3d1w30A
スレも残り少なくなっていますが投下いたします。


・非エロ
・オリキャラ注意
・管理局ヘイト要素あり注意
・捏造設定ありすぎ注意
・今回ややグロ描写あり注意
・NGワード「熱い彗星の魔導師たち」

980熱い彗星の魔導師たち 25 01/10:2009/04/03(金) 04:36:13 ID:f3d1w30A
「よし……」
 時空管理局ミッドチルダ地上本部・有事情報管理センター。
 修復不可能な機材は撤去され、ありあわせの機械と端末を接続しただけの応急コンソー
ルが並ぶ。
「これで直通回線網は復旧……」
 非実体キーボードを走らせていた手を休め、オットーは少し疲れたようにため息をつく。
「お疲れ様です、准尉」
 若い青年の陸士隊員が、そう声をかけた。
「ウェンディと違って、個人的な怨恨ではないつもりだったけど……」
 レジアスがなけなしの予算で作り上げた設備が並んでいたはずの、今は見る影もない室
内を見回して、オットーは呟いた。
「ボクはセイン捕まえたら、仕返ししようかなぁ」
 表情は動かさないまま、オットーが少し私怨に走りかけた時。
「第680陸士隊から通報! 所属不明の巨大飛行物体が南下しているとの事です!」
「巨大飛行物体!?」
 室内に緊張が走る。
「次元航行船と思われますが、詳細不明!」
「管理局の巡航艦じゃないのか!?」
 本来の民間航路を外れて飛行する次元航行船であれば、常識的な状況なら、もっとも可
能性の高いのは時空管理局の武装次元航行艦だ。
 だが、次に飛び込んできた声は、それが常識的な自体ではないことを告げる。
「第680陸士隊と通信途絶! 一般回線、思念通話もすべて駄目です!」
「な!」
 面食らったような声を発する青年隊員の傍らで、オットーは表情を僅かに歪めると、急
にせわしなくコンソールのキーボードを叩いた。
 それから、急に立ち上がる。
「その状態で待機させておいて、ボクの指示があったらその通り操作して!」
 そう言い、コンソールから離れる。
「准尉はどこへ!?」
「屋上!」
 背後からかけられる声に、振り向かずにこたえつつ、オットーは開放されたままのドア
から外へ飛び出していった。

熱き彗星の魔導師たち〜Lyrical Violence + StrikerS〜
 PHASE-25:Take a shot

 展望台になっている最上階に到着したエレベーターから、その扉が開ききるのも待てな
いとばかりに飛び出したオットーは、脇の非常階段に飛び込み、階段を駆け上がって屋上
へと出る。
 クラナガンの超高層すら下に霞む地上本部の最上階。地上より遥かに強い風が常に吹き
さらすが、オットーは揺るぎもせず、そこに立つ。
「モンスーン」
『System Check No Problem, Boot up』
 指輪型で待機するモンスーンのシステムボイスを確認すると、オットーの表情が、俄か
に険しさを増す。
「ロック、解除」
『Locke released』

981熱い彗星の魔導師たち 25 02/10:2009/04/03(金) 04:36:43 ID:f3d1w30A
 それまで髪と同じブラウンだった瞳が、緑色へと変貌し、鈍く輝きを帯びる。
 次の瞬間、オットーの周囲をずらりと囲むように、円筒状に非実体コンソールが出現し
た。情報処理用と言うより、鍵盤楽器、特にパイプオルガンのそれを思われるキーボード
がずらりと並んだ。
 オットーは精神を統一するかのように軽く目を閉じ、自らに言い聞かせるように小さく
呟く。
「プロトコル調停、接続、同調。広域検索……これは空港、もっと北……捉まえた」
 そこで、かっと目が見開かれた。表情が驚愕に染まる。
「これは……巨大すぎる、こんなフネは……」

982熱い彗星の魔導師たち 25 03/10:2009/04/03(金) 04:37:24 ID:f3d1w30A

「あーあ、動きゃしないわねー」
 クラナガン中心部で、FIAT“NUOVA”500改、“Cinque e Cinque”が激しい渋滞に巻き
込まれていた。
 運転席で、アリサはだれていた。腕をステアリングから離して、身体をだらしなく伸ば
させている。前走車の動きにあわせて、クラッチを繋いでじりじりっと進ませる。
「アリサ、ハンドル握ってないとあぶないよ」
 助手席に座るフェイトが、苦笑しながらたしなめるが、アリサに改善する意図は見られ
ない。
『Caution!!』
「え?」
「えっ?」
 待機状態のレイジングハートとバルディッシュが、同時に警告を発した。
 ギュンッ!
 一気に身を起してステアリングを握ると、急ハンドルで歩道に飛び出した。
 ズドォンッ!
 その次の刹那、それまでチンク・エント・チンクがいた空間が、大爆発を起した。アス
ファルトがめくれ上がり、避け損なった後続車がわき腹からそこに突っ込んで停止した。
「な、なんなの?」
 パーパーパーッ!!
「危ないわよ怪我したくなかったら退いて!」
 唖然とするフェイトを他所に、派手にクラクションを鳴らしながら、アリサはチンク・
エント・チンクを発進させた。
 すぐに歩道走行を避けて路地に入る。
 次の瞬間、走り抜けたばかりの路地の入り口が爆発した。
「こ、これって……」
「スカリエッティ組の、5番、チンクって奴の能力よ!」
 銀色の閃光が走り、路地が次々に爆発する。リアウィンドゥ越しにそれを見て戦慄する
フェイトに、必死にチンク・エント・チンクを飛ばすアリサが忌々しそうに言う。
「ええーっ!?」
 だが、いくらも走らないうちに、アリサは急ブレーキを踏んだ。激しいスキール音を立
てて、チンク・エント・チンクが停止する。
 前方は路地の出口だったが、その先で交差する幹線道路もまた、びくともしないような
渋滞の最中だったからである。
「だめだアリサ、飛んで逃げるよ」
「え、ちょ」
 言うが速いか、フェイトはシートベルトを外して腰を上げ、キャンバストップのサンル
ーフを開けた。
 カカカッ!!
 数条の銀色の閃光が、チンク・エント・チンクの車体後部に突き刺さる。次の瞬間、チ
ンク・エント・チンクの後部が大爆発に包まれた。
「危ない……」
 物言わぬ残骸と成り果てたFIAT500の車体を見下ろしながら、フェイトは呟く。バリア
ジャケット姿で、展開したバルディッシュがその手に握られている。
「あーあ、あたしの車……」
 同様に、バリアジャケット姿のアリサが、その傍らで情けなさそうな表情をしている。
『Please be not inattentive. Master!』

983熱い彗星の魔導師たち 25 04/10:2009/04/03(金) 04:38:01 ID:f3d1w30A
「えっ?」
 右手の中のレイジングハートが、声を張り上げた。
『Protection, Dual exercise』
 レイジングハートの示した方向に向けて、オレンジ色の光の2重盾を生み出す。
 カカカッ!
 ズドォンッ!!
「ぐっ!」
 連続して突き刺さった短剣が、その光の盾の表面で炸裂する。1枚目の盾が砕け、反動
で押し込まれる。
『フェイトちゃん、アリサちゃん、取れてるか〜?』
 はやてからの念話が、2人に届く。
『はやて?』
 フェイトが、聞き返すようにその名前を読んだ。
『非常事態や! すぐ本部へ戻って!』
『今、そんな事言われたって……』
 アリサが困惑したように言い返す。その目の前に、チンクが悠々と姿を現した。
「ユーノに勝てないもんだから、離れてるところを狙ってきたってトコかしら?」
 アリサは睨みつけつつ、挑発するように口元に笑みを作って、そう言った。
「そういうつもりではないが、邪魔されると厄介なのは確かだな」
 チンクはそれに動じた様子もなく、淡々と答えたが、
「なっ!?」
 と、突然うろたえる様な声を出した。
「な、なぜここに、フェイト・テスタロッサがいる!?」
「今だ!」
『Chain bind』
 一瞬、冷静さを失ったチンクを、オレンジ色の光の鎖が絡めとった。
『Divine clasher』
 オレンジ色の魔力弾が、チンク目掛けて迸る。
「くっ!」
 咄嗟に目前に投げナイフを出現させる。それ目掛けて、魔力弾が飛び込んできた。
 ズドォンッ
 爆発。
 その閃光を背に、アリサとフェイトはその場を離脱していた。
「やった……?」
 背後を伺いつつ、フェイトが呟く。
「多分ダメ。あの程度で終わってくれるんなら4年前にユーノが倒してる」
 アリサは忌々しそうに言った。

984熱い彗星の魔導師たち 25 05/10:2009/04/03(金) 04:38:35 ID:f3d1w30A

「母さんの同僚だったぐらいだもんね……記録にある画像が若すぎるんで、おかしいとは
思ってたわ」
 忌々しそうに、フェイトはウーノを睨みつけて、呻くように言った。
「その通り。もっとも肉体は滅びようとも私の精神はここに存在している。わが娘ウーノ
という器の中にね……普段は彼女に護られている様なものだが」
 悦に入ったような様子で、ウーノ=スカリエッティは言う。
「それで? あれは古代ベルカの『聖王のゆりかご』よね?」
「さすがは執務官殿、と言ったところか? それとも母親から聞いていたかね?」
 フェイトの問いかけに、スカリエッティはそれを否定しない。
「聖王大戦の遺物なんか引っ張り出して、一体何をしようって言うの? アンタのクライ
アントは」
「ふ……遺物と言おうが、あのフネを圧しとどめる能力など今の管理局には存在しないだ
ろう。聖王が中にいる限り」
 スカリエッティは嘲笑するように言い返す。
「目的? さあね。私はクライアントからの依頼で、あれを飛ばすことが目的だったのだ
からね……」
「ふざけないで! 中に乗ってるのはアナタの部下でしょう!? しかも向かう先はクラナガ
ン。ミッドチルダを破滅させる気!?」
 フェイトが怒鳴り返すと、スカリエッティは哄笑をあげた。
「ハハハハ、ハーッハッハッハッハッハッ! 破滅させるか、確かに! だが、君達にそれ
を批難する謂れがあるのかね! 統一時空管理法なる美名の元、他の文明、次元世界に秩
序と言う名の抑圧を強いてきた君達ミッドチルダの人間が!」
 スカリエッティはあくまで笑顔のまま、そう言いきった。
「抑圧だなんて! そんなことはない、現に次元航行技術を持っていても管理外とされて
いる世界はあるじゃない!」
 言い返すフェイトに、スカリエッティは歪んだ嘲笑を向ける。
「パワーバランスというものを考えたことがあるかね? 建前で独立主権を保っていよう
と、実際に管理局に逆らうことなど出来ない……そんなものは管理局から享受すべき恩恵
があるかないかだけのことなのだよ」
「ぐ…………」
 フェイトは、苦い顔で歯を食いしばる。
「フェイト・テスタロッサ、私はねぇ君と同じなのだよ」
「私と?」
 ニヤニヤと言うスカリエッティに、フェイトは険しい表情のまま、
「『Unlimited desire』、そう呼んで最高評議会が戯れに生み出したのが私だったのさ!
親のぬくもりさえ与えられず、ただ彼らの満足の為に在り方さえ変えられた! 腐敗した
時空管理局……例えばレジアス、彼はそう言っていたが……何のことはない、時空管理局
なる組織は、最初から最高評議会という化け物が世界を食い物にするために作った代物に
過ぎないのだよ!」

985熱い彗星の魔導師たち 25 06/10:2009/04/03(金) 04:39:15 ID:f3d1w30A

「聖王のゆりかごだと!?」
 時空管理局・本局、最高評議会。
 No.3が驚愕の声を上げた。
「スカリエッティが飛ばしたのか!? 何の為に! 何が目的なのだ!」
 No.1があからさまにうろたえた声を出す。
「…………」
 No.2は何も言わない。
「次元航行警備部に指令を出せ! 『アルカンシェル』を数門集めればあれの装甲も撃ち
抜ける!」
「待て、No.1、そんなことをしたら、ミッドチルダが破壊されるぞ!」
 泡を食ったようなNo.1に、No.3が諌めるように言う。
 ────最高評議会、最高機密エリア。
「ならばどうしろという、指をくわえてみているとでも言うのか?」
 最高評議会の許可がない限り、何人たりとも立ち入ることの出来ないその場所に、3つ
のガラス製ポッドがすえつけられていた。
 周囲には、ポッドの中に何かを送る為の設備と、その制御装置が配されている。
 そして、そのポッドの中は薬液で満たされ、その中に、人間の──脳幹部だけが、浮い
ていた。
「その必要はありませんわ」
「な、何!?」
 突如響いた4人目の声に、No.1が狼狽した声を上げた。
「秘書長!」
 美貌の女秘書長は、酷薄そうな笑みを浮かべながら、最高機密エリアへと入ってきた。
「何をしている! 立ち入りの許可は与えていないぞ!」
 No.3が怒鳴る。
「さようなら、次元世界の化け物さんたち。今の今までいい想いをしてきたのだから、こ
こらで潔く逝きなさい」
 秘書長────スカリエッティ製戦闘機人ナンバーズ、No.2ドゥーエは、右手にはめた
ネイル・ピアッシングで、最高評議会No.1の収められたポッドを事も無げに破壊した。
「ぎゃあぁぁぁぁぁぅぅぅぅぅ……」
 No.1の断末魔を聞きつつも、ドゥーエはなんら躊躇いを覚えた様子もなく、残り2つの
ポッドに向かう。
「ま、待て! 待ってくれ!」
 半狂乱で、No.3が声を上げる。
「お前の要求は何でも聞く。どんな富も権力も約束する! だから、だから命だけは……」
 グシャ。
 命乞いをするNo.3のポッドを、ドゥーエは躊躇うことなく砕いた。
「…………」
「あなたは大人しいんですね」
 何も言わないNo.2に、ドゥーエは薄ら笑って言う。
「我々が真に秩序だった世界を完成させるはずだったのに……管理された世界を……」
「誰かがあなた方に、それを願ったのですか?」
「…………滅びろ、人類」
 No.2の短い捨て台詞の後、ドゥーエはそのポッドを破壊した。




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