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千鶴編、下書き

3作者:2008/08/26(火) 21:19:06
ベルリンの総統官邸に、久石千鶴は、呼び出しを受けた。ヒトラー総統が会
いたがっているという。
「ハイル・ヒトラー!お目にかかれて光栄です。ヒトラー閣下」
千鶴は、直立不動でナチス式の敬礼をした。この人物に会うと、いつも恐怖
を覚える。
「20年ぶり、かな?」
「ええ、1923年に一度、お会いしました」
それ以前の彼の前世でも、何度も会っているが、転生者である彼自身には、
その記憶はない。いずれも千鶴にとって愉快な記憶ではなかったが。
「フラウ・ヒサイシ。あなたの事は、私の友人のミッシェルから聞いている。
南極の秘密基地を案内してやってくれと頼まれた」
千鶴は、内心狂喜した。ミッシェルの話や、ベルリンに来てから集めた情報
によると、そこは、古代アトランティスの超科学の産物の宝庫で、宇宙人に
対抗出来る兵器が、山のように積まれている筈だった。
「総統閣下の特別の計らい、本当に有り難く存じます。ぜひ、よろしくお願
いします」
「ふむ、実は、私は、もうこの戦争は勝てないと思っておる。ユダヤ人との
闘争に敗れたのだ。戦後の世界はユダヤの闇の政府にゆだねられるであろう」
ヒトラーは、苦々しげに言った。千鶴は、どう答えていいか判らず、兼ねて
からの疑問を口に出した。
「ユダヤ人とは、一体何なのですか?」
「以前、ミッシェルが、私に教えてくれた。奴らは古代アトランティス時代
にあったバベルの塔の管理者の末裔だそうだ。ユダヤ人の先祖は、アトラン
ティス人の中でも最も知能の高い『天才階級』と呼ばれるグループに属する
人間達だった」
「・・・・」
「ユダヤ人は、Y染色体の中に知能を高める特殊なDNAを持っている。ネ
アンデルタール人がクロマニヨン人に滅ぼされたように、いずれ人類は、彼
らにとって代わられるだろう。私は、それが許せない。人類の次の時代を担
うのは、ドイツ人に代表される金髪碧眼のゲルマン民族でなくてはならない
と考えている」
千鶴は、ヒトラーの姿をまじまじと見つめた。どう見ても、ヒトラー自身、
金髪碧眼ではない。


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