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千鶴編、下書き

23名無しさん:2008/11/18(火) 10:25:16
「クロノス博士。もう少しです。あと少しで出発時点の現代に戻れます」
ネオガイア星人のオデュッセウス隊長が、時間航行機のパイロットシートに
身を沈め、計器盤を見ながら歓声を上げた。3年間の時空放浪の末ようやく。
現代に戻れるのだ。18世紀のラ・コスト城を出発してから一時間以上が過
ぎていた。
「今度こそ、戻れる。心配するな。私が造った時間航行機を信頼してくれ」
クロノス博士が、そう言った瞬間、機体が激しい震動に包まれた。
「な、なんだ!」
オデュッセウスは、悲鳴をあげカウンターを見た。地球の西暦換算の表示が
1945年8月6日午前8時15分となっていた。
「機、機体が実体化します!」
オペレーターが叫んでいる。
「どういうことですか、博士?」
「現実世界で、強力なエネルギーが発生したのだ。我々は、たまたまそのエ
ネルギーの渦に引っかかった。前回、過去に遡った時は、時空ナビゲーショ
ンがしっかりしていて、機体が安定していたから影響がなかったか、あるい
は、あっても気付かなかったのだろうな」
クロノス博士は、冷静にコメントした。岩波教授が、横からカウンターを覗
き、呟いた。
「この日付は・・・まさか・・・」
強制的に実体化した時間航行機のスクリーンには、巨大なキノコ雲が立ち上
っていた。
「きゃあああああ!」
「悪魔じゃ!悪魔じゃ!」
静の御前や、卑弥呼がパニックになり悲鳴を上げる。
「バリアを張れ、バリアを!それから、現在位置を割り出せ!」
「現在位置。極東、日本、広島上空・・・」
閃光と衝撃波にもまれ、時間航行機は墜落して行った。
「人が死んでおる・・・何万人もの人が、焼かれ、断末魔の叫びを上げてお
る・・・」
卑弥呼が、苦しんでいた。彼女は、超能力者の素質を持つシャーマンで、多
少の精神感応力は持ち合わせているのだ。
「怖いよう」
3歳の牛若丸と、テムジンが珍しく怯えていた。


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