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千鶴編、下書き

17作者:2008/11/13(木) 21:42:09
「ハウニヴよ」
イルマが言った。地下格納庫では、様々なタイプの円盤機がズラリと並べら
れ、ナチス版UFOの研究開発が進められていた。
「現在の円盤機は、大気圏内しか飛行出来ません。しかし、元々の設計図で
は宇宙も飛べるように書かれています。将来的には、月や火星に飛行できる
機体を造る予定です」
ドイツ人技術者が二人に説明した。ドイツ人ではない千鶴にも情報を開示す
るようヒトラーから通達が回っている。
「古文書によると太陽系内の他の天体にも、アトランティスの遺跡があるよ
うなのです。火星や、月の裏側にね」
「他の恒星へは、飛べないの?」
千鶴は尋ねた。
「さあ。残念ながら、われわれの科学は、ようやくプロペラ機からジェット
機へ切り替えを始めた段階です。古文書を、もっと根気よく探せば設計図は
見つかると思うのですが」
他の研究施設では、原子力や人体改造技術の研究もおこなわれていた。実験
材料にするための非ドイツ人の若い男女も、少数だが運びこまれているよう
だった。
「ここには、あたしが拷問してもいいユダヤ人や連合軍の捕虜がいなくて退
屈だわ」
イルマが不平を洩らした。彼女は、捕虜が断末魔の悲鳴を上げるのを聞いて、
オルガスムスに達するタイプだ。ヴァルハラの事を良く知るにつれ、この地
下要塞にはドイツ人が、まだ手をつけていない区画が、たくさんある事に気
づいた。
「ここから先の区画へは進入出来ません。連絡口の様なものはあるのですが、
扉がどうしても開かないのです」
千鶴が、巡回している兵士に尋ねると、そういう答えが返ってきた。
「何があるのかしら?」
「それは、わかりません。爆薬を使って扉を破壊しようとしましたが、傷一
つ付けられませんでした」
千鶴は、諦めるしかなった。


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