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【習作】1レスSS集積所【超短編】
180
:
名無しさん
:2017/03/05(日) 16:11:19 ID:9XsCPzkIO
「これは、一体……?」
あるうららかな春の日、教団の魔物研究者である私は恐らく魔物絡みであろう不思議な品を前に、頭を抱えていた。
それは艶やかな紺色の、何とも表現しようのない質感の布だった。
その柔らかさは絹のようでいて、撫でるとさらりと指に吸い付くような奇妙な心地よさが感じられる。
あまりに未知の存在であるこれが一体何なのか、私は全く見当がつかないでいた。
「こういう時は、手に入れた時を思い出せ」
一つ深呼吸して、先輩の教えを思い出す。そうだ、状況を思い出せば糸口になるはずだ。
私は、深く思考の中に潜り込んで、記憶を探り出す。
この布を手に入れたのは、今日の朝。魔物が出るという沼で調査(朝食探しを兼ねた釣り)をしていた時だった。
何か、急に大きな物がかかったと思った矢先、不意に軽くなった釣り針にこの布が引っかかっていたのだ。
「かかったのは間違いなく魔物……あんなに重いヒットだったのだ。魚ではないだろう」
そして魔物はこれを残して逃げたのだ。
私の推測を補足するように、布には釣り針の跡が残っていた。
「と、するとこれは着ていた物。か?」
独り言と共に布を広げると、果たして頭と手足が出るような穴が開いていた。
間違いなく、着るものだと確信出来そうだ。
「試して、みるか」
用途が分かったのであれば検証するのが研究者。
着方は若干分かり難かったが布の伸縮は素晴らしく、なんとか着込む事が出来た。
……全く関係は無いが私は四十六歳独身童貞男性である。
「こ、これは」
それは、中々に表現し難い着心地であった。
全身に吸い付く未知の布が体にフィットし、体のラインを浮かびあがらせる。
それは恐らく、水の抵抗を無くす為の工夫だと思われた。
しかし、このサラサラとした質感の締め付けは何とも言えないもどかしい快楽を生み出しても来る。
特に股間部の布には余裕がなく、未使用な愚息のシルエットが浮かび、絶え間ない快楽を送り込んで来ていた。
「これは、危険だ」
そう判断した私は服を脱ごうとし--
不意に、ある魔物と目があった事に気付いた。
四肢にヒレのついた彼女は、例の服を着ており私の推測が間違って居なかった事を教えてくれていた。
「へんたい」
「ど、どこが変態だ。お前だって着ているだろうに」
「」
顔を真っ赤にした魔物はなんとも言えない目で此方を見ていた。
文化の違いなのだろうか?
魔物の研究は中々に難しい。
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