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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD5

16ポール:2012/07/21(土) 20:52:08 ID:yI6Psmz20

ここはいわゆるあの世
 一人の男が腕を組み、何か独り言を言っている

「わたしは・・・かつて全人類を天国へと導こうとした。だが・・・ジョースターの『因縁』に邪魔されてしまった。しかしここにはもうジョースターもエンポリオもいない。すばらしいぞ!ここにはわたしの邪魔をするものはいない。そしてここにいる全ての者たちがッ!!みな『天国』へと行きたがっている!!再びわたしの『使命』を果たすときがきたのだ。君のそう思わないか?なぁ・・・紅魔館の門番よ?」
そう言って男、エンリコ・プッチは振り向いた。

「気付いていたんですかプッチさん」
紅魔館の門番こと美鈴がそこにいた。

「それにしてもいいところで出会ったよ。どうやら死人にDiscを入れてもすぐに消滅するようだったからな。スタンドのDiscを少し失ってしまったのだ。まぁ役に立たない能力だったから問題はないのだがね」
プッチはいつになく嬉しそうに、懐から1枚のDiscを取り出した。

「祝福するべきだと思わないか?門番。これからわたしは、いや、わたしたちは再び人類を『天国』へ導くことができるのだ!喜べ!君もこの崇高なる使命の一端を担えるのだ!さぁ!賛美しろ門番!地獄はなくなり、全ての魂が救われるのだ!新しい世界の幕開けだッ!!」
そしてプッチは手に持っていたDiscを美鈴に向かって投げた。
「え?ちょっとプッチさん!?」
とっさのことに反応できず、Discは美鈴の頭へと吸い込まれていった。
そのことを確認すると、プッチは目をつむり、これから流れてくるであろう音楽を身体全体で味わおうと両腕を左右に広げた。

しかし

いつまで経っても音楽が流れる気配は一向にない

「(何かを待つ時は時間の流れを遅く感じるものだが、これはおかしい。妖怪にCDは効果がないのか?)」
「あの・・・プッチさん?」
申し訳なさそうに美鈴が言った
「ん?どうした門番?」

「わたし・・・死んでいますよ?」
気まずい空気が二人の周りを包む

「なんだとッ!!おまえッ!!なぜそれを先に言わない!!」

「言うヒマなんてなかったじゃないですか!!」

「な、なんということだ・・・ヘンデル作『メサイヤ』、ガーディナー指揮、82年録音・・・このわたしの魂を震えさせてくれる名曲が・・・1枚しか持っていないというのに・・・お、落ち着け、素数を数えて落ち着くんだ・・・359、367、373、379、389、397、401・・・」

「あ、あの?私の身体から取り出すことはできないんですか?」

「言っただろう。死んだものへDiscを入れれば消滅してしまうと。生きていると早とちりしてしまったわたしの責任でもあるが、きみの責任でもある。というわけで、わたしに協力してもらうぞ」
転んでもただでは起きない神父であった。

「そんな無茶苦茶な・・・」

「そう嫌そうな顔をするな。これが終わればおまえの復讐を手伝ってやろう。どうだ?どうせ吉良に殺されたのだろう?」
プッチにそう言われ、美鈴はこれまでのことを思い出す

あるときはキラークイーンに爆破され

またあるときはシアーハートアタックに爆破され

またまたあるときは写真の中に閉じ込められ

最終的に口封じのために爆破された・・・

そういったろくでもないことを思い出していると、美鈴はどんどん苛立ってきた。

「あああああああッ!!!」
プッツンしたのかやけくそになったのか、あるいはその両方かわからないが、美鈴が叫んだ。
「わかりました!手伝いますよ!ええ。手伝えばいいんでしょう!?そのかわり後であの男への復讐も手伝ってもらいますからねッ!!構いませんねッ!!」



「ふう。と言うわけで彼女に手伝ってもらえることになった」
プッチはここまで話すと、一息ついた。

「そうか、で?君はわたしに・・・その、『復讐』?の手伝いを本気でするつもりなのか?」
わたしは念のため聞いておくことにした。もしも『本気』ならば何か手を打っておかねばならないからな。

「わたしは無駄なことは嫌いだ。まあいい、続きを話そう」

わたしは美鈴に『天国』への計画を少し話した
少々やけっぱちになっているのは気になったが、向こう見ずな行動が時として人を導く力になると思い、そのままにしておいた。
・・・まあ、正直に言ってしまうと面倒なだけだったのだがね




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