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ジョジョの奇妙な東方Project.PAD2
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前のが一杯なので僭越ながら立替をば
終了だったらガオンッしてやってください
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脇巫子自重ww
事情知ってるくせに酷いなw
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乙w
それが大事 ですねw
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やっときりのいいところまで書き終わったよ・・・・。
さっそく投下ー。
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「ふぅん、結構美味しいじゃない。」
そう言って天子は、ニコニコと機嫌よくジェラートと食べている。
チョコレート味の冷たい菓子は、天界にはないものだった。
何でも「riso」・・・・・米味らしい。
確かに食べてみれば、どことなく米っぽかった。
二人は買い物をしに外に出かけた。
だが、新しく出来た評判のパスティッチェリアの誘惑に勝てなかったのだ。
「荷物が増える前に歩きながら食べようぜ!!」と自分たちに言い訳をし、そうそうにおやつタイムに入っている、と言うわけだ。
お米味を食べている天子に対し、ドッピオは二つの味を大きいカップに盛っていた。
イチゴとチョコミント味の盛り合わせに生クリームが乗ったそれは、夏らしい色合いが食欲をそそる。
確かに、先ほど通りかかったカフェのオープンテラスでは、若い男性からいかついおじいちゃんまで、美味しそうに甘いものを食べていた。
「ねぇ、あんた男のくせに甘いもの食べてて恥ずかしくないの?」
そう言って天子は、真っ白いアイスをぺろり、と舐めた。
「何で?これくらい普通だよ?」
そう話すドッピオは、ジェラートを目の前にして上機嫌だ。
この後続く話題は、決まりきっているからだ。
「昔、フィレンツェに行った時とっても有名なジェラートのお店があるってボスに教えてもらったんだ。
ボスが休暇をくれたおかげで食べにいけたけど、冬だっていうのに混んでて・・・・。
並んでる間、ずっとボスが電話で話し相手になってくれたからよかったんだけど・・・。
ボスのおすすめはメロンのソルべだって言ってたけど、季節柄なくてさぁ。
それでピスタチオのを食べたんだけど、美味しかったなぁ。こう、舌触りが違うんだよね。
ボスも食べたことがあるらしくて、電話したらやっぱりおすすめだって。
それまで、俺はクレェマをもっぱら食べてたんだけど、その時から・・・・・・・。」
そう言ってドッピオはその時の話を続ける。
その間に、[ボス]と言う単語が十回以上出てきたのが、天子には妙に腹ただしかった。
「ふーん・・・・・・。」
あえてどうでもよさそうに答えて、天子は再び冷たいアイスに口を付けた。
まったく、ボスボスボスと何なのだ、こいつは。
幻想郷で出会った少女達はあんなにも自己を持っていたのに、こいつにはそれがない。
ドッピオの事などどうでもいいがそれが妙にいらだたしい。
すると考えごとをしていたせいか、ドンッと誰かとぶつかってしまった。
「きゃっ!!」
「わっ!!」
衝撃で天子の手を放れたジェラートが、見事に宙に舞う。
そして、見事にぶつかった相手の顔に命中した。
「わ・・・・私のアイスゥゥゥゥゥゥゥ!!」
天子が、悲痛な叫びをあげる。
だが、ぶつかった相手も相手だった。
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「て・・・・てめぇ!!何しやがる。」
コミックのように顔についたアイスを拭いながら、相手の男は天子に怒鳴りかかる。
その様子に、男の連れと思わしき二人が、げらげらと笑う。
それがさらに、男の怒りに拍車をかけているらしい。
だが、この程度で負ける天子ではない。
「何よ!!そっちがぶつかってきたせいで私のアイスがなくなっちゃったじゃない!弁償しなさいよ!弁償!!」
がぁっと、天子も負けじと大声で相手を責める。
「んだとぉ・・・・・?!人の顔にジェラートぶつけておいて、その態度はなんだ!その態度は!!」
「うるさいわね!!私を誰だと思っているの?!」
そう言って、天子と男は言い合いを始めた。
ドッピオも止めようとするが、二人の剣幕に怯えるばかりである。
「くくくくく、落ち着けよ。大したことねぇだろ。」
「そーそー、乳酸菌とってんの?」
男性の連れ達が、面白そうに笑いながら彼をなだめる。
ドッピオは、ほっとする。よかった、こっちの人達はいい人みたいだ。
「それにさ、探す手間省けたじゃない。」
「まぁ、それはそうだけどよ・・・・・・。」
・・・・・・あれ?そう言えばこの人達、どっかで見たことあるような・・・・。
「じゃ、連れて帰ろうっか。」
次の瞬間、目の前の男達が、ドッピオと天子にむかって黒い塊・・・拳銃を突きつけてきた。
「・・・・・?何よそれ、そんなもので・・・・・・・。」
そう言いかけた天子の言葉がとまる。
彼女の頬に赤い線が引かれ、青い髪がハラリと舞った。
「黙れ、このチビジャリ。」
天子がアイスをかけた男の手が、透明な刃に包まれていた。
その切っ先は天子の喉元に突きつけられている。
それを見て、ドッピオは一気に顔を真っ青に染める。
「す・・・・すみませんでしたぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ドッピオは全然状況を理解していない天子を引っ張って、その場から慌てて逃げ出した。
「おいっ!逃げられたぞ!!」
プロシュートが舌打ちをしながら、拳銃を懐にしまった。
「あーあ、やっぱ拳銃で脅すのは駄目だったかぁ。とっとと捕まえるべきだったな。」
西部劇のようにくるくると拳銃をまわしてメローネはため息をつく。
「あのアマ・・・、ただじゃおかねぇ!!」
アイスクリームをぬぐいながら、ギアッチョはイライラとスタンドを発動させ始めた。
「じゃあ俺達は車で追うから、ギアッチョよろ・・・・。」
メローネがそう言おうとすると既に視線の先には、湿った道路しかなかった。
「おー、ずいぶんプッツンしてんな、ギアッチョの奴。」
「やりすぎないといいんだけど。」
そう言うと、メローネの所に、ふわりと青い蝶がやってくる。
『あいよー、採取終了だぜー。』
ソルべのバタフライが持っているのは、メローネが血液に採取するのに使う綿棒だった。
それは先ほど天子につけた傷から取った血液で赤くなっていた。
「ありがと、まぁいらないと思うけど、一応ね。」
そう言ってメローネは綿棒を受け取り、専用ケースに保存する。
「じゃあそっちの方にターゲットとギアッチョが行ったからよろしくー。」
『あぁ、だがターゲットの方の能力がやっかいだな。銃での攻撃が無効化される。
まぁ、ジェラートにやらせるか。わかった、できれば早く応援にきてくれよ。』
「了解ー。」
メローネが答えると、バタフライが消えた。
「おい、とっとと行くぞ。」
「はいはい、そう急ぎなさんなって。」
そう言って、プロシュートとメローネは、車に乗り込んだ。
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「こいし様ー?何処ですかー?お勉強の時間ですよー?」
そう言って本を片手に、フーゴは地霊殿の中をさまよっていた。
彼女は生きてきた年齢の割りに、あまり教育を受けていない。
姉との確執もあるのだろう、そこでフーゴは彼女の家庭教師も引き受けていた。
だが、こいしは勉強は嫌いのうえ、この時間ばかりはフーゴが嫌いだった。
普段は自分に甘いフーゴが、姉以上、いや姉より怖くなる、という事でこの時間になるといなくなるのだ。
以前、途中でフーゴが退室した瞬間を狙って授業途中でさぼったことがあった。
その時のフーゴの怒りようと言ったら、核の力を手にしたお空も真っ青になるほどの恐ろしさだった。
どうやら、その日は最近こいしが真面目に勉強してるなぁと思っておやつを用意していたらしい。
そんな機嫌のいい時に、爆弾を投下されたのである。
フォークを片手に、本来の身体能力を超えたスピードでこいしを探し走るフーゴ。
迫り来る障害をちぎっては投げ、突き刺し、破壊する。
それ以降フーゴは地底の住人に一目置かれるとか恐怖の対象になったとかなんとか。
実際、何人かどろどろに解かされる寸前を駆けつけたヤマメに助けられたらしい。
「・・・・・・・・・・いらっしゃいませんか。」
地霊殿中を探し続けて、こいしがいないと気づくとフーゴは外へと向かう。
「地上かな・・・・。そうしたらお燐達に頼むしかないなぁ・・・・・。」
ポリポリと頭をかいているが、彼の背中にはごぉっと炎が燃え上がっている。
周りではペットの動物や使用人たちが、壁や窓から恐ろしそうに彼を見ていた。
だが、フーゴが外に出ようと玄関へと降りてきた時、突然、さとりが現われた。
「何ですかさとり様。すみませんが今はこいし様を・・・・・。」
「フーゴ、今日は一日、部屋にいなさい。」
「え・・・?」
さとりの有無を言わさぬ、強い口調にフーゴは戸惑う。
普段の彼女からは考えられない、高圧的な態度だった。
「こいしは私が連れ戻します。今日は一切屋敷から出ないこと。常にペットに監視させますから、密かに外に出ようなどと思わないように。」
そう言い放ってさとりはフーゴに背を向け玄関の扉から出て行った。
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緑色の弾幕が、くもの糸が、鬼火が、暗い地下を照らす。
鏡が弾幕を吸い取り、爪が糸を切り裂き、鬼火の間を縫って釣り針が敵へ向かう。
「だぁぁぁぁっ!!うざったいぃ!!」
そう叫んでイルーゾォは鏡の破片で、敵の攻撃を切り裂いた。
「・・・・・・困ったことになったな。」
ステルス状態になったリゾットは思案する。
潜入任務なのだが、まさかいきなり住人から攻撃を受けるとは思っていなかった。
とりあえず咄嗟に透明になったので自分ひとりならこのまま進める。
イルーゾォとホルマジオも、スタンドを使えばこの場を切り抜けるのは容易だ。
だが・・・、今日はペッシがいる。
「仕方がないな・・・・・。」
リゾットは周囲のものから鉄分を取り出し、一気に敵に向かってメスを投げつける。
直接体内の鉄分を操ってもいいのだが・・・、あんまりに騒がれても面倒だ。
ここは適当にやりすごすのか一番なのだが・・・、そうもいかないだろう。
「仕方がない・・・・。」
ここは早急に脅かして追い払うことにしよう。
そう思って、リゾットはメタリカを使い、周囲にメスを作り・・・だそうと思った瞬間。
「っ?!」
思わずリゾットがたじろいだ。
彼の視界に映ったのは、洞窟の奥から現われた、無数のハート型の弾幕である。
「お前ら!!気をつけろ!!」
敵に位置を悟られるにも構わず、リゾットは叫ぶ。
それに気を取られたパルシィ、キスメ、ヤマメの動きが止まった。
それを見逃す一同ではない。
「ペッシ!ホルマジオ!こっちだ!!」
「わっ!!」
イルーゾォはペッシの首根っこを掴み、鏡の世界にもぐる。
ホルマジオも続いて、鏡の中に飛び込んだ。
パルシィ達は消えた男に気づいたが既に遅い。
次の瞬間、彼女たちの視界に移ったのは、背後から迫り来る大量のハート型弾幕だった。
リゾットは咄嗟の判断で、メタリカで鉄の壁を作り、弾幕を防いだ。
そして、ファンシーな弾幕が通り過ぎた後、そこには目を回して横たわる妖怪達の姿と、地面に転がる一枚の鏡だった。
リゾットは周囲の気配を確認してから、そっとメタリカを解除する。
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「お前ら、もう大丈夫だぞ!」
そうリゾットが叫ぶと、鏡の中から、ため息をついてイルーゾォ達が出てきた。
「あー・・・、いったい何なんだった。」
そう言ってホルマジオは、肩を叩きながらため息をつく。
「わからん、だが妖怪の一種だろう。」
服についた土ぼこりを払いながら、リゾットは冷静に言う。
流石の彼も、少々うんざりしているようだ。
「どう言う妖怪なんですかい?リーダー?」
「すぐに分かるわけはないだろう、だが、おそらく姿や気配を消す能力だろう。弾幕の中に本体の気配を全く感じ取れなかった。」
質問するペッシに、リゾットは冷静に自分の分析結果を伝えた。
「まぁだけどもう大丈夫じゃないか?攻撃してくる気配はないし。」
周囲をくるくると見渡して、イルーゾォは安心したように息を吐いた。
「よし、じゃあ行くぞ。仕事は速く終わらせるに越したことはな・・・・・。」
そう言って一同は、さらに洞窟の奥に進もうとする。
だが、それを遮る一つの影があった。
思わず、全員身構える。
「何者だ?」
リゾットがメタリカを発動させながら、影を睨み付ける。
「それはこちらの質問です、私のペットから見慣れない人間がいると言う報告を受けてみれば、地底の妖怪たちが倒れている。どう言うことでしょうか?」
相手の声は、少女の声だった。
だが、どこか威厳のある重い声であり、それが彼女が強力な妖怪である事を示していた。
「・・・・・・・・・・・・それはこいつらがこちらを攻撃してきたからだ。こちらはあくまで地底に行くのが目的で、彼女達に危害を加えるのは目的ではない。正当防衛だ。」
少女の動きに警戒をしながら、リゾットは正直に答える。
もうこれ以上、余計なトラブルはごめんだった。
リゾットの言葉を聴いて、少女はしばらく沈黙する。
「嘘はついていないようですね、あなた方の目的は?」
「・・・・・・・それは言えない。」
しかし、これは極秘任務である。相手に警戒されようとも、決して話してはいけない。
また再び、少女は黙り込む。
だが、突然彼女ははっと息を飲んだ。
「なるほど、流石は閻魔様です。ばれてしまいましたか。」
少女はふっと笑うと、両腕を大きく広げた。
「申し訳ありませんが、あなた方をここから先に通すわけには参りません。
かといって、このまま帰ってしまってはまた別の者がやってくる・・・・。
少々、痛い目にあってもらいましょう。」
何から判断したかはわからないが、少女はリゾット達を敵と認識したらしい。
凄まじい殺気が、背筋を冷たくさせていく。
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「ちょ・・・・・!!何したんだよぉ、リゾット!!メタリカでやっちまおうとして、効かなかったのか?!」
ホルマジオが会話していたリゾットに、冷や汗を流しながら文句を言う。
「知らん!!俺は何もしていない!!」
リゾットもあわてながら戦闘態勢をとり、とっさにメスを放つ。
だが、それはあっさり、敵の弾幕によって弾かれる。
そこでリゾットは、接近戦に持ち込む事にする。
「ペッシ!サポートを頼む!!」
そう言って、リゾットは一気に加速する。
それを見てホルマジオは、リゾットから離れ、敵の後ろに回ろうとする。
イルーゾォの姿が見えないのは、既に鏡の中にもぐっているからだろう。
「へ・・・へい!」
ペッシはとっさに釣り糸を伸ばして、攻撃する。
「はっ!!」
リゾットは死神の鎌を呼び出し、敵に向かって振り下ろす。
小町のそれより大きいそれは、人間であれば間違いなく即死だろう。
敵は、ふわりっと舞い踊るような仕草でリゾットの一閃を交わした。
だが、次の瞬間、リゾットが姿勢を低くする。
そしてリゾットの背後からペッシの釣り針が、追撃をかけた!
「・・・・・・・・・・・。」
だが、敵はあらかじめ見えていたかのように、ペッシの追撃をかわした。
「うおりゃぁぁっ!!」
そして、小さくなった姿で敵に接近していたホルマジオが、リトルフィートで敵に切りつけた。
一撃でしとめるために、用意しておいた三段攻撃。
「・・・・・甘いです。」
そう言って、彼女は、ホルマジオの一撃さえも交わしてしまった。
「なっ・・・・・!!」
敵に、攻撃をあっさり交わされ、ホルマジオが絶句する。
その隙をついて、ホルマジオに大玉の弾幕がぶつかった。
「っ!!」
そのままホルマジオは、吹き飛ばされ、地面に思い切り叩きつけられた。
「ホルマジオ!!」
リゾットは、思わずホルマジオの名前を叫ぶ。
だが、そうしている間に彼にも弾幕が迫る。
「ちぃっ!!」
敵に向かってナイフやメスを投擲するもの、全て弾幕にはじかれるか、避けられてしまう。
リゾットの横を、弾幕が掠った。
すると、突然リゾットの耳に、ザザン、ザザン・・・・と何かの音が聞こえる。
(これは・・・・、波の音?)
さらに迫ってきた小さい密集した弾幕を、カカカカッと連続でよける。
『・・・・ちゃん。』
『・・・・!!宿題は終わったの?!』
『・・・・、サッカーやろうぜ!!』
『・・・・・・!!』
『・・・・!!』
波の音と共に、もう捨て去った、二度と聞く事のないはずの、懐かしい声と名前。
鋼鉄のようなリゾットの精神は揺らぐ。
「はぁっ!!」
そしてそれを見逃す敵ではない。
リゾットは動きをとまった僅かな隙をつかれ、敵の放ったレーザーに打ち抜かれた。
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あぁ、使い慣れないPCだから色々ミスった・・・、すみません。
遅いし無駄に長いし、あぁ、もっと早くSSを書けるようになりたい。
今回のおまけ:「ぼくらのひそーてんそく」を聞いたら血が滾りすぎておかしなことになった。
ストーリー
早苗&パチュリー
どうしても巨大ロボットの夢を忘れられない早苗。
そんなおり、パチュリーが外の世界の文化に理解が深いと聞く。
そこで彼女は異変も放り投げ、二人で巨大ロボ映画「幻想勇者 ヒソーテンソク」
の製作の為、スタッフをかきあつめる事にしたのだ。
腐女子と意外と多いロボ好き女子が協力。
常識を捨てた早苗さんにパチュリーがついていけるかと思えば、腐女子に隙はなかった。
satag1:巨大ロボットを作ろう。
まず、何はともあれまずはロボットである。
河童に協力を仰ぐのも良いが、すっかり以前の事件で霊夢に目をつけられている。
そこでパチュリーが提案したのが、人形使いであるアリスに協力をあおぐことである。
彼女の人形の技術とプラモデルなどの素材があれば、巨大ロボくらい簡単であろうと。
さっそく二人でアリスの家にいってみると、そこにはイルーゾォと巨大人形を戦わせているアリスの姿が!!
しかしアリスは興味がないのでその話を断る。そこで二人は、力づくで言うことをきかせる事にした。
イルーゾォ&アリスと戦う。
「まぁまぁ、出演ポジションにいい所、とっておきますから。」
「スポンサーの我侭お嬢様と、途中で主人公をかばって死ぬ嫌味なライバルって所ね。」
stage2:主人公を探そう。
次にロボット物に必要な、熱血系主人公を探しに、人里へとやってくる。
するとそこには、チルノ達とぎゃーぎゃー騒いでいるギアッチョの姿。
「子供に好かれる青年・・・、まさしくピッタリ!!」
「子供っぽい所とかでお姉さん達の心も鷲づかみよ!!」
そんな事をいいながら、二人はギアッチョに襲い掛かるのであった。
わけの分からないまま、ギアッチョはチルノと組んで二人を迎え撃つこととなったからだ。
ギアッチョ&チルノと戦う。
「ちょっと乱暴ですけど、そこも思春期の少年っぽくっていいですね!!」
「ヒロインにそこの雪女を置いてあげるから、我慢してちょうだい。」
stage3:敵を探そう。
そしてなくてはならない敵キャラクターにぴったりな人物を二人は、向日葵畑で見つけた。
向日葵畑で戦っていた、承太郎と幽香である。
不幸にも、彼らはいかにも
「サドな女幹部!!」
「無口で実はいい人な男幹部!!」
「「完璧ね(ですね)!!」」
突然の二人の襲撃に、幽香と承太郎はとっさに協力して二人を倒すことにする。
「いやー、いい感じです。衣装はぜひともボンテージで。」
「男の方には狼の耳をつけましょう、なぜstsで人型にならなかったし。」
stage4:オペレーターを探そう。
やっぱりロボット物にはかわいい女の子がつきものである。
ついでに宇宙人とか、人外属性の女の子とかがいるとよい。
かわいい女の子とかっこいい男性キャラがいて、初めて真の名作が生まれるのである。
「うちの近所に、いい河童さんと妖怪さんがいます。妖怪さんの方は外は大人、中は子供属性持ちですよ!!」
「SOREDA!!」
と、言うわけでいたいけな妖怪少女二人に、凶悪な魔女と巫女が襲い掛かるのであった。
「にとりさんはメカニックにさせてあげますよ、役柄ですけど。」
「あぁ、FFは他惑星からきたパイロットね。」
Stage Final:動画編集できる人を探そう。
さて、キャストはそろった。
スポンサーは紅魔館が乗り気だし、機材も妖怪の山は
だが・・・・、肝心な人間がいなかった。
「・・・・編集できる人がいません。」
「・・・・映像を取る機械はあるけど、『ぱそこん』とかで編集できるのは外の人間だけよね。」
するとそこにいた、すっかりパチュリーの大図書館を喫茶店代わりにしてノートパソコンで作業する男だった。
「ねー、メローネ。おんみょーてつのこーしんまだー?」
「うーん、作者さんのつごうがあるからなー。」
いつものように、フランドールが傍にいる。非常に危険である。
だが、それでも彼女達の情熱は止まらない。
大丈夫!四肢がふっとばされようと頭が残ってれば妄想はできるから!
妖怪退治だって最悪両足がなくても大丈夫さ!足なんて飾りだよ!!
「「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」
腐女子とロボオタクが幻想郷の子供達に夢を与えると信じて!!プレイありがとうございました!!
「・・・・・・・・・・・・おぉ、ひどいひどい。」
「文様、何を言っているでござるか?」
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乙
トラウマか・・・暗殺チームの面々って過去に傷持ちが多そうだから乗り越えるのが大変そうだ
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リゾットのトラウマ=従兄弟の女の子だからなぁっておまけwwwww
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イルーゾォの人の作品を読んで残暑にやられた創作意欲が回復した。感謝感謝。
何とか8月中に投下することができました。
ではアレッシー最後の冒険譚、始まるよ〜
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「勇んで出てきたものの、件の変質者ってどこにいるのかしら?」
永遠亭を出立してから数十分後、八意永琳は竹林の中で立ち止まり、一人呟いた。
「年甲斐もなく頭に血が上って飛び出てきちゃったわね。てゐに変質者の特徴を聞いておくんだったわ」
小さな溜息を一つ吐くと、ゆったりとした足取りで歩き始めていた。やはり一旦永遠亭に戻るべきか、そう彼女が考え始めた頃、風が何かを運んできたのだ。
そよそよと優しく竹林を抜ける風は竹の葉を揺らし、確かにその泣き声も運んできたのだ。永琳に取って聞き覚えのある、いや聞き覚えがあるどころの話ではない。よく知った少女の泣く声なのだ。
彼女に取って愛らしい弟子であり、家族である少女……。
「この声って……まさか……」
勘違いであったならばどれほど楽であっただろうか。違って欲しい、そう思いを込めて、泣き声の主の名を呼んだ。
「うどんげ? うどんげなの? 違うと言って頂戴」
その声を頼りにするかのように泣き声はドンドンと近付いてくる。
「うぅ〜」
竹々の隙間から永琳に助けを求めるかの様に飛び出したその姿は……残念ながら彼女のよく知る鈴仙・優曇華院・イナバ……彼女だった。
「うどんげッ!? ちょっとどうしたのよッ!」
「し、ししょ〜」
その涙と土で汚れた顔に安堵の表情を浮かべ、縋りつくように永琳の胸に飛び込む鈴仙、彼女は優しくそれを受け止める。
「もう大丈夫よ。何があったのかしら?話して」
「うっく、ひっく、妹紅が、妹紅がぁ〜」
頭を優しく撫でながら優しく心地よい音色の声で鈴仙に語りかける。その胸に頭を押し付ければ確かに永琳の鼓動が聞こえる。それに安心して一度は止まった涙が再び溢れ出てくる。
鈴仙は感じていただろう。彼女が、永琳が師匠で、家族でよかったと……ちょっとアレな所があるけれど、と。
永琳は彼女の頭を優しく撫でながらもその頭脳を最大回転させていた。霰もない鈴仙の姿、そして輝夜の仇敵である妹紅の名をその口から告げたのだ。そこから推察するに……。
「……把握したわ」
彼女が出した結論。それは妹紅が可愛らしい鈴仙の姿にその情欲を抑えきれずに襲ったと結論付けたのだッ!だって輝夜(幼女)や鈴仙(幼女)は身贔屓でなく、本当に可愛らしいのだから。
ああ、実に恐ろしき母の、いや師匠の愛かな。妹紅にそんな趣味はないというのに若干暴走気味な永琳は無理やり理由を付けて解釈をしてしまったのだ。
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「おーい鈴仙!」
まるで計ったかのようなタイミングで妹紅の声が聞こえてきた。しかし間が悪い。鈴仙を心配するその優しい心が災いとなるとは彼女は予想できなかった。
竹々から姿を現した妹紅の目に飛び込んだのは睨み付ける永琳の視線、鈴仙の無事を確かめることなくたじろぎ、言葉を紡げない。
その様子が永琳に更なる誤解を抱かせた。
彼女にしてみれば、自分の姿を見止めるとたじろぐのが不思議でならない。純粋に鈴仙を心配いているのならばその様なことはないはずだ。たじろぐということは、何か口にするのも憚れるようなことを鈴仙にしようと……あるいはしてしまったからではないか。そう考えざるを得ない。
八意永琳は彼女が思っている以上に頭に血が上り視野が狭まっているのだ。妹紅の様子がおかしいのは、自身が睨み付けたからだということに気が付かない。
「あ、鈴仙は……大丈夫?」
「ええ……おかげさまでね……」
「え? 何? 矢? 変質者でもいるのか?」
恐る恐る声を振り絞り彼女に何もなかった尋ねた妹紅に、永琳は低くて暗く、そして言葉の端々に殺意を滲ませた返答を妹紅に送りつけたのだ。
未だ状況がうまく把握できない妹紅はゆっくりと矢を番える永琳に驚きキョロキョロと辺りを見渡すしかなかった。
「変質者? そうね……いるわよ」
無機質で冷酷な声。妹紅は未だ気付かない。
「うわっ……マジかよ」
彼女がその変質者が誰を指しているのかに気付いたのは八意永琳の手から矢が離れてからだった。
「痛たた……刺さってるって、矢がッ! え、何? 私なんかしたの?」
「白々しい……」
妹紅が何を言おうが彼女の弓を引く手は止まらない。
一本目は確かに妹紅に刺さった。だがそれは不意を突かれたからだ。弾幕ごっこでならした彼女は二本目以降の矢は何とか避けていた。
「だから弓を撃つのを止めてぇ〜」
しかしそれで精一杯、反撃する余裕もなく彼女は転進せざるを得ない。永琳も鈴仙を守り抜くという責務があるが故に妹紅を追撃できないでいた。と言っても彼女の姿が視界から消えるまで矢を射続けていたが。
何とか永琳の理不尽な攻撃から逃げ切った妹紅は大きな溜息と共にその場に立ち止まり、自身に刺さった矢を抜いた。蓬莱人である彼女に取ってみれば、痛みはあれども急所にでも当たらぬ限り、動くのに差し障りはない。しばらくすればどうせ直ってしまうのだ。
ぼーっと傷が塞がるのを待ちながら妹紅は考えていた。何かを忘れているような機がするのだ。
「あ、そういえばあの娘ずっと放置しっぱなしだった。大丈夫かなぁ」
呟きと共に、妹紅は少女の下へと駆け出した。
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一方その頃、忘れ去られていた少女の下へある人物がやってきた。
その人物が目にしたのは少女ではない・・・・・・彼女のよく知る人物が倒れていたのだ。
「紫?……あら式は裸になってまで紫に抱きつくなんて……取り敢えずムカつくから引き剥がそうっと」
そこには少女の姿はなく、八雲紫とその式、八雲藍が倒れているだけであった。地面に倒れる彼女たちは仲睦まじく、まるで姉妹か親子のように寄り添い倒れているのだ。
それを見た彼女は若干の嫉妬心を覚えた。心の赴くまま紫から藍を引き剥がした彼女はあるものを見つけてしまった。
柔らかく、優しい微笑を携えた表情が能面のように冷たく、そして冷徹なる怒りに満ちていく。
「うんしょっと。あれれ? 紫の頭に包帯が……もしかして紫のきれいな顔に傷をつけたやつが…いる…のね……ユルサナイッ!」
頭に巻かれた包帯・・・・・・八雲紫は伊達や酔狂でその様なものを頭部に巻いたりなどしない。それを巻くとは彼女自身が傷を負ってしまったと考えるのが最も妥当な結論である。
だが、一体誰が紫ともあろう強者に、包帯が必要なほどの傷を負わせることができると言うのだろうか。
汚れることすら厭わず、地面に座り込むとその膝の上に紫の頭を乗せた。彼女の柔らかく金糸を纏った頭を愛おしそうに撫でていると何かが近付いてくる音が聞こえる。
「あれ?あんたは……」
唐突にやってきた人物、藤原妹紅は彼女の姿を見止めると同時にあたりをキョロキョロと見渡す。彼女からすればとても不自然な行動に見えた。
彼女の脳裏にあることが浮かんでしまった。目の前の蓬莱人は紫に攻撃をして、追撃の為にここに来たのではなかろうか。
辺りを何かを探すようにしているのは第三者がいた為、己の目的を悟らせぬようにしているのではないかと。
「蓬莱人……貴様の仕業かッ!」
ひらりひらり、ふわりふわり・・・・・・怒気と共に反魂蝶が一匹、二匹、三匹と竹林を舞い始める。紫の頭を膝の上からそっとどけ、立ち上がる。
蝶たちは彼女の意思を継ぐかのように紫の側に寄り添う……命を奪うためではない、その身を守るために。
「ちょ、まッ! 何だか知らないがやめろって!」
妹紅は一度だけ彼女と対峙したことがある。その時に反魂蝶というものを目にした。死という概念の存在しない彼女からすれば恐るに足らないかもしれない。だが死なないとはいえ痛いものは痛い。ましてや甚振られて喜ぶ趣味など持ち合わせていない。
付け加えて言うならば、彼女は好戦的ではない。避けられる争いは避けるというのが彼女のスタンスである。
故に、妹紅からすれば戦う理由のない彼女と戦うことは、スペルカードルールがあるとはいえ避けたかった。
「死ねッ!」
しかし彼女は冷静ではなかった。よくよく考えれば妹紅が紫と敵対する理由がないのだ。その行動も紫を害するためと断定するには些か短絡である。
だが彼女はそんな簡単なことに気がつけなかった。紫が傷付けられたという事実はそれほど重大且つ、許せない事柄なのだ。
妹紅が懇切丁寧に事のあらましを説明したとしても彼女はきっとそれを受け入れなかっただろう。
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「いや、死ねないって……だからやめッって今カスったカスった! うわ痛ッ!」
放たれた弾幕は妹紅に激しく襲い掛かる。一見するとスペルカードルールに則った攻撃ではあるが、その弾幕は相手を倒すためではなく、殺すために放たれたのだ。
「え?何?肉が抉れているんですけどー。もしかして弾幕ごっこじゃないんですか、そうですか……助けてけーね!」
一切の手加減なく、死なぬ相手を殺すために持てる全ての力を篭めて放たれた弾幕はカスるだけで、常人ならば死に到るような傷をもたらす。
妹紅は泣き言を言いながらも必死に避ける、避ける避ける。グレイズすら許されぬその弾幕を。
やがてその弾幕の密度が段々と薄くなってくる。持てる全ての力を弾幕に篭めた。その為、彼女の力が息切れをおこしたのだ。
ああ、ようやくこの攻撃から逃れられる、どうやって説得しようか、と彼女が考え始めると誰かの声が耳に届いた。
「幽々子様〜」
「妖夢、ちょうどいい所に来たわね。あの蓬莱人を膾切りになさい」
一難去ってまた一難。妹紅がウンザリした顔をしている一方で妖夢は一人驚いていた。
「みょん? って紫様じゃないですか!」
「そうよ……あいつが紫を傷つけたのよ」
幽々子のギリッという歯軋りの音は妹紅の耳にはっきりと聞こえた。誤解を解こうと妹紅の頭はフル回転。
「何とッ! あれ? でも蓬莱人ですよ、死なないんじゃないのですか?」
「二人でやれば大丈夫よ」
妖夢の当然の疑問を幽々子にぶつけた。だが幽々子の返答はとんでもないものであったので、妹紅はつい口を挟んでしまった。
「ちょ、待てよッ!」
「遺言? 聞いてあげないわ」
「だから違うって。そいつ……あれ? さっきこんな素っ裸の奴いましたっけ? と、兎に角違うんだッ!」
頭脳をフル回転させても言い訳が思いつかなかったのに口を出したのが運のツキだった。この場に白黒ハッキリしてくれる者がいれば彼女は助かっただろう。
「幽々子様、言い分ぐらい聞いてあげましょうよ。ほら、前に苦手だと言っていませんでしたっけ?」
「妖夢がそう言うのならば……分かったわ。ほらどうしたの、言ってみなさいな」
ラストチャンス。西行寺幽々子たちを説得する為に、身の保身の為に真実をしっかり伝えなければならない。
妹紅はどもりながらも身の潔白を主張した。
-
「え、えーとその頭の傷は私じゃなくて、たぶんそこに倒れている男だと……」
「こ、こんな汚物に……私の紫が汚されたの? ああ、紫可哀想に。筍までぶつけられるなんて何があったっていうの」
「筍……あっ」
「みょん!? 何か知っていますね!」
この場をうまく乗り切らなければいつかのように二人を相手にしなければならない。しかも片方は殺しにかかってくるのだ。
「知らないよ。筍投げたことなんて知らないから……はッ!?」
自らの失言を悔いてももう遅い。ついうっかり筍を投げた覚えがあることを否定することによって肯定してしまったのだ。
あわわ、どうしようと慌てふためく妹紅に幽々子は宣告する。
「……死になさい」
放たれた幾多もの弾幕・・・・・・それは強く、可憐に、無慈悲に妹紅に向かって突撃する。
「う、うわぁぁぁぁぁぁぁッ!? だから死なないって言っているじゃないか!」
その言葉は最後の抵抗。蓬莱人は殺せない。だから退いて下さい、妹紅はその様な意味合いを篭めて悲鳴と共に言葉を紡ぐ。
「紫の為なら不可能だって可能にして見せるわ!」
「幽々子様カッコいいです」
しかしそれもちょっとずれた主従の前では無意味であった。
-
「う、ううぅーん……グ、グ、グギ」
男が目覚めようとしていた。
幽々子の弾幕が着弾する音で目が覚めたのだろうか。いや、その場には妹紅の姿はない。決着がついて幾分かの時が過ぎたのだ。
「幽々子様、こいつ起きそうですよ」
「ハッ!? なんテメェら!」
男・・・・・・アレッシーは未だ痛みが取れぬのか、顔を歪めたまま、ぐるりと辺りを見渡した。そして気付いた。見知らぬ少女と女の姿に。
「聞きたいことがあるの。紫を傷つけたのは貴方かしら?」
「紫? あぁ、あの女ね。傷つけたっていうか殺しそこ……ねた」
問われて紫のことを思い出す。思えば彼は彼女には酷い目にあわされた。しかしその意趣返しは確かに出来た。股間は痛むが紫のあの恐怖に歪んだ顔を思い出せばいくらか自尊心が満たされると言うものだ。
故に嗤った。いや性格には嗤おうとした。その歪んだ嘲笑は即座に恐怖に入れ替わる。
ひらり、視界の隅に蝶が舞う。
ふわり、また一匹と蝶が舞い踊る。
ぞくり、薄暗い竹林に死が満ちる。
「ふふふ、お前みたいな下賎な人間風情が、私の紫を傷つけたですって?」
「あ、ああ」
声が出ない。いや声を出すことが許されない。今までに味わったことのない死の気配。鈍感なアレッシーでさえそれを感じることが出来るのだ。
動けない。本能が自らの動きを封じる。
目が離せない。禍々しく、醜悪で可憐な蝶と戯れる女の姿。
「どうやって?」
「ス、スタンドだ。オレのセト神で力を封じて……」
抵抗するだけ無意味。圧倒的な力の格差。Dioと比較することが間違っている。アレッシーが感じる恐怖はそれとはまた違う。
彼が与える恐怖はいわば強者に対する恐怖。対し女が与えるは原初の恐怖。
気が付けば口が勝手に開いていた。
「それって今私に伸びている影かしら?」
「な!?」
生きたい。人は醜くも生きたがる。生存本能と人括りにすればその説明は容易い。だがそれだけではない。死への恐怖か?それもあるだろう。
だが哲学的に考える必要性はない。人は誰しもが崇高な考えを持ち歩くわけではない。
もっと俗に、低俗な欲望が故に醜くも生きたがるのだ。
例えば・・・・・・自らが築き上げた地位、金、土地・・・・・・それらは死ねば失われる。もし長い時間、苦労をしてそれらを手に入れたとしたらどうであろうか。
折角苦労して手に入れたものだ。長くそれを味わいたい、それを他人にやりたくないといった独占欲すら生まれるだろう。
結局はその欲が人を生きようと突き動かすのだ。その結果の是非を問わず。
アレッシーもまたその例に漏れない。彼の場合は単純に金だ。
Dioに命じられて承太郎一行を襲ったスタンド使いには大まかに分けて二つある。一つはDioに魅入られ忠誠を誓ったもの、もう一つは単純に金といったもので雇われた人間である。
アレッシーはもちろん後者だ。そしてDioから少なくない金を貰っていた。
大抵の人間ならば、折角手に入れた大金を使わずに死ぬとなるとそれを使っていれば、あるいは使わずに死んでたまるかと思うものだ。
彼もそうだ。折角手に入れた大金を使わずに死にたくないという人間らしい欲望が怯える本能を押さえつけたのだ。それに付け加え、紫に止めをさせないまでも追い詰めたと言う多少の自身もそれを助長させた。
-
「それでどうなるのかしら?」
「わ、若返る……精神も肉体も……」
決して勝てない相手への抵抗・・・・・・無意味な抵抗。
「な、何で・・・・・・何もかわらねぇ!」
何故スタンドの効果が発動しないのか。何故このような目にあわなければならないのか。何故こんな所にいるのだろうか。
「冥土の土産に答えてあげましょうか?私が今の私として在り創めたのは私が死んでからよ」
「何を言って……」
その言葉はアレッシーに向けての答えではない。では妖夢か。それも違う。
「もう終わっているの。私の存在は終わっているの。私に許された変化は成仏……言い換えれば消滅。輪廻転生が許されるとするならばそこに向かうだけ。
終わってしまった生は過去に戻り生き返ることはない。その時まで未来永劫この姿のまま私は変わらない」
「何を言ってやがる!」
それは自身の存在、紫の行動の真意への回答。
「これでも貴方を評価してあげているのよ。だから煩わしくとも相手をしてやっているんじゃない」
「ひ、評価しているだって?何かくれるって言うのか?」
「うふふ・・・・・・勿論くれてやるわ」
「何をくれるって言うんだ?」
「死」
「あん?」
「いや死をやるだけでは治まらないわ。紫は変わらぬ姿の私の為に、自分の力を使って出会ったあの頃の姿をずっと保っていたの!生き永らえて蓄積された経験がその容貌に影響を及ぼそうとも、それを最小限に抑えてくれていた。私の為に!」
「ッ!?」
幽々子は気付いていたのだ。妖怪と雖も流れる時が経験として在り様を仔細であれ変化させる。だが亡霊である彼女は千の年月が経過してもその経験が在り様を変化することはない。もう・・・・・・終わっているのだから。
例えるなら紫は流れる川の水、幽々子は水溜り。だから紫は川の水を塞き止めた。水が流れぬよう・・・・・・幽々子が永劫に変わらないなら、自らの時を永劫にとめてしまおうと。
だが所詮流れる川の水。水溜りになることは出来ない。塞き止めた水はいずれ溢れてしまう。
だから・・・・・溢れ出た水を戻してくれるアレッシーの力に目をつけた。
「死ッ! それすら貴様には生温い! 魂を消滅させてやる! 消えろ! ただ消え去れ!」
幽々子はそれを理解した。アレッシーの力で紫が何をしようとしていたのか・・・・・・。
初めて出会い・・・・・・紫は涙を流しながら幽々子を抱きしめて置いて行かないでと言っていた。
何のことだか分からなかったので同じような言葉を返した。
目蓋を閉じればその時の情景がつい先ほどのように浮かぶ。
『じゃあ、あなたも私を置いて行かないでね』
『ええ』
『じゃあ約束ね。ほら、涙を拭いて・・・・・・指切りしましょう』
-
「うわあぁっぁ!」
目を閉じてはらりはらりと涙を流す幽々子の姿。無防備なその姿。
生き残る最後のチャンスだとアレッシーは全精気を声と共に振り絞り、自身が持ちうる最大で、彼女たちからすれば矮小な武器を取り出した。
「みょん! この白楼剣に切れぬものはあんましない!」
拳銃は確かに脅威だ。それは人に取ってである。幽々子はそれを受けて平然としていられただろうか。残念ながらその答えは得ることは出来ない。
幽々子の怒気に中てられて萎縮してはいた半人前、とは言えでも西行寺幽々子の従者、魂魄妖夢にかかればそんな銃弾を弾くことなど造作もない。
それから何があったのかを語るものはいない。ただ一つの歴然たる事実だけが残った。
この日を境にアレッシーの姿を見たものは誰一人いない。
第十参話
さよならアレッシー
-
幻想郷マヨヒガ。
柔らかな夕日がその家には差し込んでいた。
縁側に腰掛ける女性の膝には2つの頭が乗っていた。女性は時折その頭を愛おしそうに、優しく撫でる。
「むにゅ? 紫様?」
「藍、おはよう」
「おはようございます」
八雲藍は長い長い夢を見ていたような気がしていた。
「むにゅ」
「あ、橙……」
藍は橙の姿に自身が紫に膝枕をしてもらっているのだと気付いた。
「頑張ってくれたみたいだし、疲れたのよね」
紫の言葉が中々頭に入ってこない。
「夕餉の支度をしないといけないわね」
夢の中で味わった母の温もりと同じ温もりをしばらく堪能したい。
「駄目です。もうちょっとこのままがいいです」
「ふふ、仕方がないわね」
子供のような我侭だと藍は自覚していた。そんな藍の頭を、紫は我が子のように撫でるのであった。
それは何の変哲もないマヨイガの有り触れた光景・・・・・・
読者諸兄、誰かお忘れではないだろうか。そう彼女である。物語から忘れ去られた彼女が何をしていたかというと・・・・・・
「あのー! メリーさん? タケノコまだですかー?」
竹林前でそう叫んでいた。
-
投下終了
予想外に長くなったがアレッシーの物語はこれで終わりです。
ん?消化不良?
さぁ?何故でしょうね。
チラシの裏という名のあとがきっぽいもの。作者の独り言。
アレッシーの物語は起承転結の起だったりする。
書きたいネタは承転と言い辛いけどちゃんとあります。結もちゃんとプロットがありますよ?
ゆかりん17歳♪はネタでなくちゃんとした理由があるんですよというのがアレッシーの物語のテーマ。置いて行かないでが老いて行かないでにかかっていたり〜
言い換えれば紫は幽々子の嫁……でも承太郎に浮気した話・・・なんか違うな。まぁいいか。
ではまた次回。
NGシーン
アレッシーのスタンド攻撃を受けた幽々子の体には異変が起きていた。
「幽々子様! お体が透けて……」
そう体が段々と薄くなって消えていくのだ。
「幽々子様!」
妖夢の叫び虚しく幽々子の体は掻き消えてしまった。
「勝った!東方幼女郷・完!」
アレッシーの叫びは竹林に響き渡った。
一方その頃西行妖の根元では地面の土がもこもこと動いていた。何かがもがくようなそんな様相、そしてそこから腕が一本にょきりと生えてきた。
その腕は土を掻き分け地面からその腕の持ち主が土の中から現れたのだ!
西行妖はその者が新たに生を受けたことを祝福するかのように満開の花を急激に咲かした。
土の中から現れた少女、西行寺幽々子によく似た彼女はその花をじっと見詰め、呟いた。
「欝だ。氏のう」
西行妖はまた枯れた。
「ああ、幽々子様!」
妖夢がアレッシーと対峙していると虚空から幽々子の姿が薄っすらと現れ、その姿を次第に鮮明にしていった。
「性懲りもなく!」
アレッシーはスタンドを幽々子に向けた。
以下最初に戻る。
-
今日は選挙の日です。
皆様が選んだ選択肢が次の物語になります。
A.紅魔館に戻った美鈴が目にしたのは見知らぬ門鳥。氷を吐き出す相手に美鈴は苦戦する。
だが紅美鈴には筍をレミリアに届けるという崇高な使命があるのだ!
次回、取り戻せッ!門番の職ッ!
B.博麗神社か守矢神社か・・・・・・結納をどこで収めるのか紫と承太郎と関係ないところで争いを始めた霊夢と早苗。
そんな二人をほっといて結婚披露宴を始める紫と承太郎であったが、そこに幽々子が乱入する。
次回、紫は誰の嫁?
C.最弱こそ最も強いというあの男が幻想郷に迷い込んだ。しかし彼はあっという間に最強の妖精に打ち倒されたのだ。
そんな彼を嫌々解放したのか我らのPAゲフンッ、咲夜さん。そんな彼女に一目ぼれした彼は主を人質にして咲夜を手に入れようと目論む
次回、咲夜さんと恋人たち 〜え、脳がない!?〜
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乙、しかしアレッシーもいきなり拉致されて酷い目にあわされて挙句の果てに殺されるってかわいそうな奴だな
芋では悲しみを背負っていたが強キャラっぽい非の美鈴なら格ゲー界プレイヤーキャラ最凶の鳥にも・・・・勝てるかな?
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Aのストーリーが見たいですね
新作で熱血系になっためーりんとペットショップの熱い死闘とか
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アレッシーかわいそうだな・・・
たしかにけっこう屑な奴だが拉致されて奴隷みたいに扱われた挙句殺されるほど屑じゃない気がする
本編でも殺されなかったし、正直東方側がアレッシー以下の屑共としか思えない
-
次はスティーリーダンが死ぬんでつか(^^;)
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いつもどおり投下始めるよー。
しかし本当に人が少ない・・・・・・。
-
「はぁ・・・はぁ・・・・。ここまでくれば・・・・。」
そう言ってドッピオは路地裏に隠れながら、息を落ち着けた。
「何よ!あんな奴ら私の力があれば・・・・。」
「そんなの使う前に拳銃で撃たれてお陀仏だよ!」
ドッピオに怒鳴られて、天子はむっとする。
「たぶん、元パッショーネだな・・・・。スタンド使いがいた。
家に帰ってメンバーリストを・・・・・。」
天子の様子など気にもとめずそのままドッピオはぶつぶつと考え込む。
その顔は年相応の少年のものではなく、パッショーネ参謀の顔に変わっていた。
「・・・・ふんっ!!」
天子はおもしろくないらしく、そっぽを向いてその場を去ろうとする。
「ちょ・・・・ちょっと!!」
「うるさいわね!私はあの汚らわしい奴らに天人と違いって奴を教えてやるわ!!」
そう言って天子はドッピオが止めるのも無視して逃げてきた道を引き返そうとすると・・・・。
「みーつけた♪」
突然、上から聞こえてくる声。
「え?」
「何?!」
ドッピオはすっとんきょうな声をあげるが、天子はとっさにひそうの剣を取り出した。
次の瞬間、ドンッと音を立てて一つの人影が落ちてきた。
高所から落ちてきたにも関わらず、人影・・・男は平然と地面に立っていた。
「ターゲット以外にオマケもついてるし、今回は運がいいなー。」
へらへらとした調子のせりふも、男の殺気のせいで恐怖しか呼び起こさない。
「誰だっ!!」
ドッピオがそう問いかけると、チッと男は舌打ちした。
「・・・やっぱり覚えてないか、まぁ参謀殿は忙しいんだからいちいち雑魚の事なんか覚えてないんでしょうねぇー・・・。」
ジャキンッと男の袖口から、鋼で出来た爪が飛び出す。
二人に向けられた殺気が、さらに強くなる。
「むかつくから本気で殺らない、なぶり殺しにしてやるよ!!」
そう言って男は、ダッと地面を蹴って接近してきた。
「っ!ドッピオ!隠れなさい!!」
そう言って、天子はドッピオを庇い、真っ正面から男の攻撃を受け止めた。
「重い・・・・っ!」
男の細身の体からは考えられない一撃、剣からびりびりと衝撃が伝わってくる。
このまま接近戦は不利だろう。
そう思い距離をとろうとした瞬間、天子の背筋を寒気がぞくぞくっと走った。
-
「要石!!」
天子が叫ぶと、宙に巨大な岩が出現する。
「わっ!」
男はとっさにバックステップで、要石から逃げた。
次の瞬間、要石の側面にギャンッと銃痕が入った。
「外の世界の野蛮な武器・・・、危なかったわ。」
そう言って、天子はほっと小さく息をついた。
そしてひそうの剣を消して、要石をもう一つ出す。
「逃げるわよ!」
「へっ!!」
そう言って天子はドッピオと共に要石に飛び乗り、飛び立った。まるでサイコロのステーキに切り裂かれ、崩れた。
「あーあ、ソルべが逃がすから逃げられちゃったー・・・。俺たちここじゃ飛べないのにー。」
遙か空に飛び立つ要石を見上げて、男・・・ジェラートはため息をつく。
「・・・・しかたねーだろ。あのガキの能力、銃撃戦に対してはかなり有効だぜ?」
声にジェラートが上を見上げると、そこにはソルベがいた。
スナイパーライフルを片手に持ち、残りの手と足を波紋で壁にくっつけ、まるでスパイダーマンのように建物の上から降りてくる。
「こんなんだったら無理いって、戦闘ヘリくらい要求するんだった・・・。」
地面に降りてきたソルべは、やれやれと肩をすくめる。
「さすがにそれは無茶でしょ・・・。あー、追いかけなきゃ。」
そう言って、ジェラートはガンッと足下の石を蹴った。
「位置は?」
「そっちはぬかりなく、ちゃんとついてるぜ。」
ソルべはジャケットのポケットから、携帯電話程の機械を取り出す。
そこには大きな画面といくつかのボタン、その画面には周囲の地図と動く赤い点が表示されていた。
「よし、お前はこれを使って追いかけてくれ。俺はほかの奴らに連絡する。」
「了解ー。」
そう言ってジェラートは、ダッと路地裏から出ていく。
「あー、めんどくせー。ブレの大きいソ連製じゃねぇ方が良かったか。重いと機動力が落ちると思ったから軽い奴ばっか持ってきたけど。」
そうぼやいてソルべはあっと言う間にスナイパーライフルを折り畳んでアタッシュケースに納めた。
今の彼の格好はTシャツにジーンズ、上着は腰のところに結んであり、首からは「PRESS]と書かれたカードと一眼レフのカメラがぶら下がっていた。
ライフルのケースや予備弾の入ったケースはカメラの備品を納めるケースに見えるだろう。
「あー、ジェラートいねぇからこれ全部一人で持たなきゃなのか・・・・・・・。」
ソルべはそうぼやきながらも携帯電話を取り出す。
「ま、せっかく見つけたんだ。自分で自分の敵討ちといくか。」
そう言ってソルべはニヤリと笑った。
-
「・・・・他愛もないですね、所詮は人間ですか。」
倒れ伏したリゾットとホルマジオを見て、少女・・・・さとりはため息をつく。
前回のペットの不始末以来、自分はどうやら閻魔達に目を付けられてしまったようだ。
だが、どこに潜んでいるか分からないが、二匹ほど逃してしまったらしい。
敵が瞬間移動の能力でも持っていないかぎり、まだ遠くには行ってはいないはずだ。
不可思議な能力を使っていたが、この男達からは妖気といった類の物は感じられない。
おそらく、フーゴと同じスタンド使い、と言う奴だろう。
だが、気配を探ってみても、どこにも敵の気配も、思考の流れも感じ取れない。
「・・・・・・逃げましたか。」
地上に戻って、彼らの上司に報告しにいったのだろう。
それでは、やっかいな事になる。
さらには、こいしも地上へと言ってしまった。
「ちょうどいい。」
ぴゅうっとさとりが口笛を吹くと、一匹のリスが彼女の服のポケットから飛び出てきた。
「お空と燐を呼んできてください。そこの倒れている男達を屋敷に閉じこめるように、と。」
リスはこくこくと、さとりの言葉に頷き、その肩からぴょんっと飛び降りる。
さとりはそれをみると、全速力で地上へ向かって飛び立っていった。
リスはきょろきょろ辺りを見渡し、不思議な物を見つけた。
銀色に輝く小さな鏡である。
ラメの入ったピンクのプラスチックの、安っぽい鏡だ。
不思議に思い、リスは思わずその鏡に近づいてしまう。
これはもしかして、主人の敵の手がかりになるのではないかと。
それは、大当たりだった。だが大当たりすぎて、的を突き抜けてしまった。
鏡の中から、突然がっと人間の腕が飛び出てきて、彼の小さな体をアッという間に掴んでしまったのだ。
「おい、動くなよチビ。セントラルパーク付近の道路ででよく見かけるお仲間みたいになりたくなければな。」
リス相手に大層な脅し文句を言いながら、鏡の中からニュルっと男が出てきた。
「ふー・・・、すぐに鏡に逃げて正解だったな。流石に俺の世界までは心はのぞけないだろ。」
「で・・・・でも、リーダー達やられちまったぜ?!」
安堵するイルーゾォに続いて、とっさにイルーゾォに引き込まれたペッシも、鏡の中から出てくる。
「問題ないだろ、一番やっかいなのを追っ払えたんだ。」
そう言ってイルーゾォはホルマジオとリゾットを鏡の中に放り込む。
「これでとりあえず二人は安心・・・っと。」
そして、再びイルーゾォが鏡の中に潜ろうとすると・・・・。
「っ?!」
突然、目の前が光る。
とっさにマン・イン・ザ・ミラーで体をかばった。
-
すると、突然上空から聞こえてくる鳥の羽ばたき。
上を見上げると、黒髪の少女がこれまた黒い翼を生やして飛んでいる。
そして、その少女におぶさっているひとつの影が。
「いたっ!!いたよフーゴ!!多分あいつらがさとり様の言っていたやつ等だ。」
「ちょ・・・ちょっとお空!!マントが邪魔です!」
見てみると、少女の腕を包んでいる棒が、煙を発している。
どうやらあれは砲身で、あそこから超高熱の弾幕を撃ってきたらしい。
「ひ・・・ひぃぃ・・・・・。」
ペッシは、目の前のきれいに抉れた地面を見ておびえている。
だが、イルーゾォの目は、まっすぐ少女を見ていた。
いや、違う、その少女の後ろの影を見ていた。
ポケットから小さな鏡を取り出し、ペッシに手渡す。
「ペッシ、これ向こうに放り投げてくれ。・・・・・・・・・・・。」
イルーゾォがぶつぶつと何かを唱えると、イルーゾォの周囲に光り輝く弾が浮かび上がる。
アリスに習った、弾幕を生み出す魔法である。
もっとも、まだまだ見習いの彼では両手の指の数程度の弾幕しか作り出せないのだが。
それを見て、敵も構えてきた。
「っ!くるよ!あいつら攻撃してくるつもりだ!!」
「分かりました、降ろしてください。」
「はっ?!何言ってるの?!そんな事したらフーゴあっさりやられるに決まってるじゃん!!」
「うるさいですよ!どろどろに溶かされたいんですか?!」
どうやら上も揉めているらしい。
わいわいぎゃーぎゃーと騒いでいる。
-
「いけっ!!」
その隙に、イルーゾォは光の弾を放つ。
だが、それは敵には当たらない。
「なーによ!このへにゃちょ・・・・・。」
そう言って、お空が反撃しようとエネルギーを収束し始める。
だが。
「そりゃっ!!」
イルーゾォがパチンッと指を鳴らすと、カッと十個の光の弾が破裂した。
「きゃっ?!」
「うわぁっ?!」
その眩しさに、敵の二人の目が眩む。
「いまだ!逃げるぞ!!」
そう言ってイルーゾォはペッシを連れて、鏡の中に飛び込んだ。
そして鏡の中の世界で、イルーゾォはため息をつく。
「あー・・・、ついてねー。多分あいつだな、地霊殿が隠してるってのは・・・・。
まぁ、これで任務完了に一応だな。リーダーとホルマジオ背負って帰るぞ。」
女の後ろにしがみついていた憎き怨敵の顔を思い出す。
「でも・・、どうするんだよ。俺たちの証言だけだと証拠にならないだろ?」
ペッシが、はぁ、とため息をつく。
すると、イルーゾォはにやにやと笑う。
「そこら辺はきちんとしてるって。」
不適に笑うイルーゾォの後ろから、ひょこっとアリスの人形が顔を出す。
その手には、小型のデジタルカメラが抱えられていた。
どうやら、あの光弾はフラッシュの役割もはたしていたらしい。
「ほら、あの羽女とあいつが一緒にいる所がばっちり。
あの羽女は資料にあったペットだな。」
くくくくくっと、イルーゾォは笑う。
「ま、今後もあいつと接触する機会はあるだろうからな。」
その笑いは、一転してドス黒いものに変わっていた。
「あいつと遊ぶのは、その時だな。」
だが、妙な所で感のいいペッシは、気づいてしまった。
「イルーゾォ?びびってんのか?」
嫌味も何もなく、ふと思いついた、あっさりとした口調でペッシは言う。
その後、気絶していたリゾットが起きるまで、イルーゾォのラッシュ攻撃をペッシが食らい続けていた事は言うまでもない。
マン・イン・ザ・ミラーのパワーが大したことがないのが、救いだった。
-
ところで、天子とドッピオを追っていたその頃のギアッチョ。
「・・・・・・・そういや、ここどこだ。」
頭が冷えてみれば、周りの風景は見覚えがあるようなないような。
住み慣れたネアポリスの町、その油断がこの状況を招いた。
ここは天国の「ネアポリス」であって、彼の住んでいたネアポリスではない。
周りの風景は、見覚えがあるようなないような。
そんな中、ギアッチョの脳裏にとある一つの放送が響きわたる。
♪ぴんぽーんぱーんぽーん
毎度ボーダーデパートにお越しいただき、まことにありがとうございます。
迷子のお呼びだしを申し上げます。
幻想郷よりお越しのギアッチョくんの保護者、もしくは使い魔の方、大変申し訳ございませんが、一階、サービスカウンターまでお越しください。
ギアッチョの短い導火線は、そんな自分の想像でさえ火がついてしまう。
「俺は迷子じゃねぇぇぇぇぇぇ!!」
迷子である。
-
以上です。
叙々祭でラスボスは「作者」的な事を言われたから何となく考えてみた。
このスレでは作者に「○○の人」ってついてるのが多いから、そのキャラクターの姿を借りてるって感じだろうか。
で、スペルカード名は書いてるSSの内容にちなんでるとか。
-
イルーゾォの人乙!!
確かに最近ここ過疎ってますね…何か盛り上がるネタとかがあれば…
毎回楽しみに読ませて貰ってます!イルーゾォとフーゴ、一体どうなる事やら…
次回待ってます!
-
イルーゾォの人乙です
今回は直接対決は避けられたもののフーゴとイルーゾォに再戦はあるのかwktk
-
そろそろ新スレの季節ですね
-
新スレも立てたし、ようやくSSを投下するよ!!
モチベーションが下がって大変だったぜ・・・・。
-
はぁ・・・はぁ・・・・。」
「まったく・・・、ひどい目にあったわ・・・。」
ドッピオと天子は敵の追っ手をまいて、何とか家にたどり着いていた。
家に着く早々、ふたりしてテレビの前のソファに倒れこむ。
「「はー・・・・・。」」
ため息をつきながら、ふたりしてクッションに顔を埋める。
「・・・・ドッピオ。」
「・・・・・何?」
「コーヒー淹れて。」
「・・・・・やだ。」
このまま疲れに身を任せて、二人とも寝てしまおうか、なんて考えていると。
「つーかまえた♪」
楽しげな声が聞こえてきたかと思うと、ザンザンッと奇妙な音が扉から聞こえた。
部屋の扉が、ガラガラと崩れた。
「あーあ、気づいてよ。よくそんなんでボスの参謀とかやれたなぁ・・・。」
崩れた扉の向こうから深緑のジャケットを身にまとった男が現れる。
その両腕についている刃は、いささかも輝きを落としていない。
「さ、大丈夫。ちょっとつまらないけど、一瞬で殺してあげるからさ!!」
そういってジェラートはダッと一瞬で二人に接近する。
だが、その動きはあらかじめ予測されていたかのように、サッと避けられてしまった。
「なっ?!」
「あぁもう・・・!!家でまでこんな目にあうなんて・・・!!ドッピオ!飛ぶわよ!!」
天子はドッピオの手を引っ張ってそのまま窓から外へと飛び立った。
「逃がさないよ!!」
同じくジェラートも窓からバッと、宙に舞う。
もちろん、今の彼に空を飛ぶ能力はない、それはあくまで幻想郷の中だけの能力だ。
だが、それは彼には問題ない。
「よっと!!」
街頭の上を、洗濯物の干してあるロープの上を、屋根の上を、まるで重力がないかのように、その脚力とバランス感覚で、ジェラートは飛び跳ねていく。
「なっ・・・!!あいつ妖怪だったの?!妖気のかけらもなかったから全然わからなかったわ!!」
天子は舌打ちをして、要石を放ち続ける。
しかし威力はあるものの連射が効かないそれは、あっさりとジェラートに避けられてしまう。
「あーもー・・・、このままじゃ埒があかない・・・から仕方がないな!!」
ジェラートは咄嗟に、その場にあった建物の屋根を壊す。
そして、その破片から手ごろな大きさの物を掴み、天子とドッピオに向かって投げつける。
人外の筋力を持って投げ飛ばされたソレは、野球選手も真っ青なスピードで空を飛んでいく。
-
「天子!!」
「分かったわ!!」
しかし、それもあらかじめ分かっていたように、天子に弾き飛ばされた。
「うそぉっ!!」
こればっかりは流石に偶然とは言いがたい、どうやら敵は何らかの方法でこちらの攻撃を察知しているようである。
「ってうわぁっ!!」
そして、驚いている間に、うっかりジェラートは足場が下になかったことに気づいた。
どうやら、そうとう驚いていたらしい。
とっさに空中で体をひねり、体に入る衝撃を殺す。
とんっと、見事に道路に着地すると、そこは都合がいいことに人気のあまりない通りのようだった。
「お。」
そして、ジェラートはこれまた幸運に、よく慣れた『匂い』を感知する。
それを辿っていくと、街中に一つはあるバールにたどり着いた。
その中をひょいっと覗き込むと、遠い目をしながら汚れた姿のままアイスとエスプレッソを食べているギアッチョの姿があった。
完璧にショッピングモールの中で迷子になってベンチで半べそかいているお子さま状態である。
「・・・・ギアッチョー。」
そぉっと店の外から声をかけると、バッとギアッチョがそちらを向いた。
そしてポケットから適当に金を取り出す(明らかに代金よりも多い)と、そのままズンズンとジェラートの方へ近づいてくる。
「行くぞ。」
そして、さもジェラートが彼を待たせたような口調で、そのまま道を歩き始めた。
ジェラートも黙って、その横を歩き始める。
「どうしたの、ずいぶん汚れてるけど。」
「・・・・・ターゲットのクソガキにやられた・・・・。」
「あーらら。それよくお店に入れたね。」
「もう自棄だ、自棄。後でクリーニング代請求してやる。」
「いま、そいつらの場所わかってるよ。」
ジェラートがそう言った瞬間、ギアッチョが歩みを止める。
「・・・・・・・・・・・・・もっと早く言え!!」
「だってそんな事いえない空気だっただもーん。」
怒りのあまり掴みかかるギアッチョに対し、ジェラートは口笛を吹いて誤魔化す。
「とりあえずさ、俺が屋根の上伝ってそいつらここに追い詰めるから、ギアッチョは待ち伏せしててよ。ソルべ達もそこに向かってるから。」
そう言ってジェラートは、町の地図を見せ、ギアッチョに指示を出す。
「おう。」
ギアッチョは短く答えるなり、スタンドを発動させ高速でその場を去っていった。
-
おい!メローネ!!どっちだ!!」
明らかに交通法違反のスピードでプロシュートは車を走らせていく。
「えーっと、フォリオ通りの方角に進んでる。」」
「うしっ!!」
道路に駐車してある車をかわし、信号を無視した人間をつぎつぎにグレイズしていく。
元々、イタリア人、特に南部の人間は運転が荒っぽいが、プロシュートのそれは度を逸してる。
その為、普段はめったな事では運転を任せられないが、とにかく目的地に早く着くには有効だ。
一切合財のモノにぶつからず、爆走していくその姿はある種芸術的である。
しかし、現実とは違い、どうやら天国の警察はイタリアだっていうのにまともに仕事をしているらしい。
その後ろには大量のパトカーが二人の車を追いかけていた。
「・・・・あぁもう鬱陶しいな!!」
「お、ソルべからメール。」
イライラと歯軋りをするプロシュートに対し、メローネはいつもの余裕綽々な様子である。
「・・・・プロシュート、ターゲットをジェラートが追い詰めてる。ギアッチョも合流したって。」
「そうかよ!でも今はそれ所じゃねーぞ!!」
ハンドルをギュルギュルと回しながら、プロシュートは吼える。
「あぁ、その辺は大丈夫だよ。」
こうも話している間に、警察のパトカーは、プロシュート達の車を囲むように迫ってきた。
「あぁっ!どうするんだよ!!正面に来たら逃げられないぞ!!」
「大丈夫だって。」
とうとうメローネは携帯でネットまでし始めた。
正直、車に酔わないかどうかが不思議である。
「何やってんだよてめぇ!!」
もちろん、メローネの行動にプロシュートがいらつかないわけがない。
右手でバンバンとメローネを殴り倒す。
しかし、変態はこれくらいじゃ動じない。
メローネをどつきながらも、プロシュートは直角のコーナーを回る。
「げっ・・!!」
だが、次の瞬間、プロシュートはたじろいだ。
彼の目の前の道には、警察のバリケードがはられていた。
さらにその横の道や窓からは、大量の野次馬がその様子を楽しそうに眺めている。
まさしく、四面楚歌である。
-
「おい!どうすんだよ!!」
「何いってんのさ、ちゃんと見なよ。」
メローネに促されて、プロシュートは目の前をよく見てみる。
そして、次の瞬間ニヤリと笑った。
「なるほどな・・・!!」
「そう言う事、派手に行こう!!」
二人は楽しそうに笑うと、プロシュートは思いっきりアクセルを踏み、バリケードに突っ込んでいった。
バリケードのそばにいる警官達が、うろたえるのが分かる。
そして、二人の目前にバリケードが迫る。
周りで見ていた人々は、やけを起こしたかと思っただろう。
バリケードの近くの警官達は、慌てて逃げ始める。
見えるものには、見えただろう。青い蝶がふわり、とバリケードやパトカーに留まったのが。
次の瞬間、プロシュートやメローネの視界を、人間の内部やらパトカーの内部やらが通り過ぎる。
二人の乗った車が、バリケードやそれをすり抜けたのだ。
混乱しながらも、同じように二人を追いかけていたパトカーは咄嗟にブレーキをかけた。
「ばーか。」
野次馬の一人が、ぽつり、と呟いた。
彼の目の前には、大量のパトカーが面白いように突撃しあう、世界丸見えな風景が広がっていた。
「・・・・・・・・・・。」
野次馬の男は、くるり、と踵を返す。
その周囲には、無数の青い蝶が飛んでいた。
それらは男の周囲をしばらく飛んでいたが、煙のようにふっと突然消えてしまう。
周りの人間は、その異様な光景など見えていないようで、ひたすら目の前で起こった惨劇を携帯カメラにとったり騒いだりしている。
「スタンドと何とかは使いよう、バタフライは潜入以外にも使えるんだなぁ、これが。」
ニヤリ、と笑いながら野次馬の男・・・・ソルべはその場を去った。
-
ソルべがその場を立ち去り、プロシュートとメローネが車を捨てて警察の追跡を振り切った頃。
「まったく・・・、あんなのは久々だな。この平和な天国じゃ警察官の仕事なんて交通整理くらいと喧嘩の仲裁くらいしかないのに。」
そう言って、壊れたパトカーから、黒髪の警官が現れる。
温和なその顔はいかにも人々から慕わせそうな姿である。
「・・・ちっ!!」
そして荒っぽくその反対側の席から出てきたのは、銀色の髪の男。
その姿は確かに警官だが、雰囲気はどちらかというとチンピラであった。
「どうした?アバッキオ?」
男はいらつく相棒に、声をかける。
すると相棒の銀髪の警官は、忌々しげに唇を噛んだ。
「犯人・・・、あいつらはスタンド使いだ・・・。」
「何だって?!」
「間違いない、他の皆は見えていなかったようだが、俺には青い蝶が見えていた。」
そう言って、アバッキオは懐から携帯電話を取り出す。
仕事用の物ではない、プライベート用のものだ。
「おい・・、アバッキオ・・・。」
「悪い、ちょっと抜ける!上には適当に誤魔化してくれ!!」
そう言うなり、アバッキオは上着と帽子を脱いで、騒然としているその場から走り去ってしまった。
アバッキオは走りながら、携帯のアドレス帳を開き、慣れた番号を呼び出す。
「おい!ブチャラティ!!今大丈夫か?!ナランチャも一緒・・・?!なら頼みがある!!」
天国の平和を守るため、元ギャングの警官は、ネアポリスの町を走るのだった。
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以上です、今回東方キャラほとんどでてねぇ。おぉひどいひどい。
新スレ立てるの早かったかな?
まぁしかし過疎ってるとはいえ、一応立てておかないと不安だったので・・・。
自分以外に人がいるかもどうかも怪しいのにね!!
東方の新作とか今年の夏出たんだから、もっとにぎわってほしいなぁ・・・・。
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よ う や く 見 つ け た ぞ !!
メローネが、冥闘士に感動していたとこまでは読んでましたが
話が進んでいることに、オラ、とても感動したぞ!
本編ですが、とても面白かったです。
この展開からいくと
フーゴ・ナンテコッタ/(^o^)\なことになりそうw
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作者様乙!!
本当に過疎気味なんで待ち遠しかったよw
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埋めそしておつ!
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