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ジョジョの奇妙な東方Project

1名無しさん:2008/05/19(月) 04:42:22 ID:3D0/4Edo0
避難所が出来たと聞いて、スレを立ててみました。
マロンで規制されてて、ネタかけねーよ! って時に使えばいいのかな?

951セッ子:2008/10/19(日) 22:35:02 ID:Es5pON8c0
以上、宣言どおり投下終了。
べ、別に東方が好きなわけじゃないんだからね!
ただ、最近某スレの人口が減ってるから宣伝に来ただけなんだから!!
これからいろいろとよろしくお願いします。

それでは、拙い文章ですが何かあればご指導ご鞭撻の方をよろしくお願いします。

952名無しさん:2008/10/19(日) 23:39:29 ID:0iX9YmpI0
セッ子さんまでこっちにィ――――ッ!!
とりあえず大冒険ボスGJ!

953イルーゾォの人。:2008/10/19(日) 23:45:43 ID:ym7YJOgs0
うわァーッ?!
前回兄貴の人が来てて、レスされて俺のテンションが有頂天だったのにセッ子の人だとぉっ?!
某スレの方もこっそり拝見しています!こっちのSSも楽しみですが、あっちのSSも楽しみにしてます!

さて、自分も十五分後くらいに投下します。
今回の話はキャラ付けがあやふやなキャラ(ソルジェラ、小悪魔etc)などにキャラ付けをするのが好きかわかる話です。

もみじかわいいよもみじ。

954イルーゾォの人。:2008/10/20(月) 00:03:14 ID:ZwLEdveg0
stage5 夕暮れ、朱色の滝
    妖怪の山の滝は、紅葉も手伝ってか夕方はひたすら赤く、美しい。
    そこに流れる音は、水しぶきの音と、金属のぶつかり合う音。
    



問題だらけの暗殺チームの一番の問題児、切れてる殺人鬼の片割れジェラート。
決して某クーラの改変キャラではない。
そしてそのジェラートは常にソルベと一緒である。
ソルベにつねにべったりくっつき出来てるんじゃないか?ってレベルじゃねーぞ!という依存具合だった。
具体的に言うと、ソルベがいない時、彼を一時間放置して置くと部屋の中の家具と言う家具が細切れになる。
しかもジェラートは野生の動物並に警戒心が強い。暗殺チームの仲間はともかく、それ以外にはまったくと言っていいほど心を開かない。
実際、死後、地獄でもまったく馴染まなかったらしい。
だが、そんな彼がソルベと一日離れて過ごしている。
それをまず、暗殺チームのメンバーが聞けば、「ねーよww」と一笑しただろう。
だが、それが現実に起こっているのだ。
「あ・・・・ありえねぇ・・・・あの時にはペッシ以上のマンモーニだったジェラートが・・・・。。」
「まぁ、あれだ。二年もたてばあいつだって成長するさ。」
空を飛び、妖怪の山の方向に向かいながら、一同は移動していた。
未だにプロシュートはソルベの話が信じられないのか、先ほどからぶつぶつとプロシュートは呟いている。
「ねぇ、メローネ。そのジェラートって人はどう言う人なの?」
初めての外に興奮しているのかフランは様々な事を先ほどから質問していたが、ずっとプロシュートとソルベがその事について話していたのか気になったらしい。
「そうだなぁ、フランみたいな性格の人はそれほど珍しくないって事かな。」
「えっ?!その人もモノの目を壊せるの?!」
「いやぁ、確かに近い事は一応できるけどねぇ。ギアッチョに続く二番目のぶっ壊し魔だから。」
メローネは、やれやれといった様子で両手を上げた。
そんな彼も、間違いなくリゾットのストレスの原因の一つだが。
「あははははーっ!面白い髪ーっ!!あたいこーゆー果物、本でみたことあるわ!」
「痛いっ!!引っ張るなぁぁぁぁ!!」
チルノは面白がってペッシの頭をひっぱって笑っている。
ペッシも子供相手にスタンドを使う気にならないのか、されるがままである。
「あらあら、チルノったら・・・・・。」
「止めろレティ!!おいクソガキ!将来ペッシが剥げたら・・・あれだ!もうペッシの特徴がなくなるからやめろ!!」
「あんたもひどいねぇ・・・・。」
笑いながらその風景を眺めるレティに、それを止めようと慌てるギアッチョ。
そして小町はキセルを吸いながらその様子を他人事のように突っ込んだ。
一同の下では、色づいた葉が赤い夕日に照らされてさらに赤くなっていた。
時折、風に乗って落ち葉が飛んでくる。

955船頭と釣り人の休日。:2008/10/20(月) 00:04:23 ID:ZwLEdveg0
「ん・・・・・・・?」
その時、フランは聞いたこともない、何かが響くような音を耳にした。
「ねぇねぇ。この音、なぁに?」
「・・・・・音?」
フランはメローネに問いかけるが、メローネの耳には何も聞こえない。
『メローネ、フランと貴方では聴力が違いので、そのせいです。』
突然、フランの傘から声が聞こえる。ベイビィ・フェイスの息子である。
「なるほど、何の音が解るか?ベイビィ・フェイス。」
『この近くだと、おそらく目的地の滝の轟く音かと。』
「あー、なるほど。」
ベイビィ・フェイスの言葉にメローネは納得する。
つまり、そろそろ目的地だ。
音を轟かせ、紅葉を巻き込み、流れ落ちる滝。
そこでは、何かが火花を上げてぶつかり合っていた。
「何だ?ありゃ?」
小町がのんきな声をあげる。
それを見て、ギアッチョは納得したように呟いた。
「なるほど・・・・、確かに幻想郷だったら、おおっぴらに暴れられるもんな。」
滝の前で激しくぶつかり会っていたのは両腕に鋼の爪をつけたジェラートと、この妖怪の山の警備員である、犬走椛だった。
「・・・・・しそう。」
フランが、突然ぽつり、と呟く。
「ん?」
メローネが気になってその目を覗き込むと、その目が赤く光っていた。
「楽しそう!私もあの人達と遊びたい!!」
そう言ってレーヴァテインを手に出現させ、二人の元へ向かおうと翼を広げ、高速で飛ぶ。
「しまった!!」
フランが暴走しかけている事に気づき、メローネはベイビィ・フェイスに命じて、彼女を拘束しようとする・・・・・。
が。

956船頭と釣り人の休日。:2008/10/20(月) 00:04:54 ID:ZwLEdveg0
「きゃわっ?!」
妙な悲鳴を上げて、フランが弾き飛ばされる。
そして、体制を建て直し、ぐしぐしと泣きながらとぼとぼとこちらに帰ってきた。
その顔はまるで壁にぶつかったように赤くなっている。
「・・・・・・川の上で戦ってたから、いけなかった。」
どうやら、流水に邪魔されてそこまでいけなかったらしい。
「あー、泣かない泣かない。家に帰ったら○テナのDVDの続きみせてあげるから。」
「本当っ?!世界を革命する力をーっ!」
メローネに慰められて、すぐにフランは機嫌を直した。
「・・・・よく扱えるなぁ、あんな子供を。」
ペッシが呆れながら関心した瞬間、突然傍の川の水面に、何かの影が現れる。
「おりょ?ソルベじゃないか。」
次の瞬間、近くの川からザバンッと何かが浮き上がってきた。
緑色の帽子を被った、水色の髪の少女である。
「おう、にとり。悪いな、ジェラートの面倒見てもらっちまって。」
「いいっていいって、いつも外の道具がどういう用途か教えてくれるから、これくらいお安い御用さ。
 それにあたしじゃなくて、ほとんど椛様がああやって相手してるからね。」
どうやらソルベの知り合いだったらしい。
2人は和やかに談笑を始めた。
「河童か!・・・あんたら地獄にあんまり中のいい奴いないと思ったら、妙な所に人脈・・いや、妖怪脈があるねぇ。」
小町が、その少女を見て思わず感嘆する。
「カッパ?」
耳慣れない単語に、ギアッチョが首を傾げる。
「日本の妖怪よ、本とかで見たことない?天狗とかに続いてメジャーな妖怪だと思うんだけど・・・・。」
レティが、ギアッチョに説明する。すると、ギアッチョは思い出したらしい。
「あー、昔読んだ本に乗ってな・・・・。あれだ、ハリー・○ッターの妖怪図鑑みたいなのに・・・・。」
「小泉 八雲が出てこないって所があなたも最近の子ねぇ。」
ギアッチョの言葉に、レティが呆れた。
まぁ、妖怪である彼女が人間の若者の活字離れを心配する義理はないのだが。
「それにしても珍しいね、ソルベがジェラート以外の奴と一緒に、しかもこんな大勢で。」
にとりはソルベの後ろを飛んでいる一同を見て、愉快そうに笑う。
「あたしは河城にとり、この川にすんでいる河童さ。あんたらは?」
一同は順番に、にとりに自己紹介をしていく。
流石に、フランが自己紹介をしたときは、にとりもひっくりかえったが。

957名無しさん:2008/10/20(月) 00:05:23 ID:5oiZK3pY0
セッ子さん乙!
きさま、大冒険やり込んでいるなッ!

958船頭と釣り人の休日。:2008/10/20(月) 00:05:43 ID:ZwLEdveg0
「それにしても、一体どういう経緯で河童、あとあっちでジェラートが戦っている天狗も・・・知り合いになったんだ?」
ペッシが、ふと、疑問に思いついた言葉を呟いた。
それを聞いてソルベは気まずそうに目をそらす。
「・・・・何やらひと悶着起こしたな、お前ら。どれくらい殺したんだ?」
「殺してはいねぇよ!」
さらっと言ったプロシュートに、ジェラートが突っ込んだ。
「あー・・・・・、実はよぉ・・・・・・・。
 その、地獄に来たばっかりの頃、結構重い罪人ってことで、俺ら他の奴らからこき使われてたんだよ。
 幻想郷中回って、幽霊成仏させたと思ったら買出しに行かされて道中妖怪倒して、
 で戻ったら戻ったでデスクワークで、居眠りでもしようものなら先輩からネチネチと・・・・。」
ため息とつきながら、当時の過酷な労働環境を思い出すソルベ。
地獄には、労働基準法なんて物は適応されないらしい。
「映姫様が俺らに目をかけ、以上な労働量に気づくまでその状況は続いてたんだが・・・・・俺はともかく、ジェラートが限界だった。
 いやぁ、出来るだけストレスをかけないようにしてたつもりだったんだけどなー・・・・・。」
あはははーと遠い目をしながらソルベは語り続ける。
「あー、あの時は大変だったねぇ。」
あっはっはっはっはと、他人事のようににとりは笑った。
「それで、さらに悪い事に俺達、天狗の新聞屋に目を付けられたらしくてもう常について来てるんだよ、あいつら。
 俺達カタギじゃねぇからもう気配がはっきり解るのがたち悪くてよぉ、ぶっ殺す訳にもいかねぇし。
 とか考えてたら、ジェラートの奴が限界で・・・・・一人で妖怪の山に乗り込みやがったんだ。」
「「「うわー・・・・・。」」」
そっから先は、まるでどこぞのアクションゲームのようだったらしい。
「何せスペルカードもガン無視してたらしいからな、あいつ。
 もう弾幕避けて近づいたらざっくり、って感じで。
 で、そこで剣術の得意なあの今ジェラートと戦ってる白狼天狗のねーちゃん・・・犬走 椛って言うんだがが、ジェラートと直接対決をしだしたわけだ。」
「で、その時お前は?」
「あぁ、ジェラートが怪我でもしたら大変だから、大急ぎで向かったさ。
 ただ仕事中だったから俺を追いかけてくる先輩やら上司やらを全員ノサなきゃいけなくてよー。」
脳内で、何処かの無双とかBASARAチックに暴れまわるソルベの姿が、一同の頭に思い浮かぶ。
 「駆けつけた頃には・・・・全て終わっていた。
  ジェラートは暴れまわってだいぶストレスを解消したらしく、椛の家で晩御飯をご馳走になっていた。」
「「「「「は?」」」」」
予期もしない展開に、一同はみょんな声を上げる。
「いや、どうもジェラートが精神年齢低いせいか、力の強い子供の妖怪が迷い込んできたって勘違いしたらしい。
 確かにあいつは十年前記憶喪失だった所を拾って俺が育て上げたから確かに精神的にはガキそのものだが・・・・。
 それからまー、ジェラートの奴すっかり椛に懐いて、俺と出かけるより椛のところに遊びに行きたいとか言い出しやがって・・・。
 あれだな、そろそろ反抗期に入るのか・・・・おれの・・・俺のジェラートが・・・。」
「うるせぇ、親バカガチホモがっ!!」
急に泣き始めたソルベに思いっきりプロシュートが蹴りを入れる。
真面目に話を聞いていたのに、急に脱線されてブチ切れたのだ。
「だってよぉ!ジェラートの奴!河童や天狗以外に山の上の神様にも懐いてるんだぜ?!
 しかも相手もまんざらじゃなさそうだし!!
 あいつが大きくなったらどんな女たらしになるかもう心配で心配で・・・。」
「いや、もう十分大きいだろう・・・・・・・。」
「ほら、今までべったりなのが常だったからその反動だよ!!」
取り乱し巻くるソルべに冷静にギアッチョが突っ込み、ペッシはなんとかフォローをしようとする。
「じゃあ・・・・・やきとり!」
「あたいの番ね!えーっとぉ・・・・・りんご!」
「あら、じゃあゴマ。」
「まぁ?!またかい?!ま・・・ま・・・マントヒヒ!!」
フラン、チルノ、レティ、小町の四人は途中で話に飽きたのか、しりとりを始めていた。

959船頭と釣り人の休日。:2008/10/20(月) 00:06:27 ID:ZwLEdveg0
だが、話している間に、ジェラートと椛の試合も佳境に入っていた。
「くっ・・・・!!」
盾で防御することで体力を温存していた椛に対し、ジェラートの体力が尽きてきたのだ。
元々、ジェラートが超人的な体力を有していたとはいえ、妖怪である彼女とはやはり元々ハンデがある。
そのため、短期決戦で終わらせようと激しい責めを続けていたのが裏目に出たらしい。
息が荒く、動きが鈍くなってきている。
それを見た椛は、後ろに大きく跳びジェラートから距離をとる。
椛は腕に装着していた盾を外し、手に持つ。
そして、まるでフリスビーのようにそれをジェラートの方へ向かって投擲した。
「っ?!」
予期せぬ攻撃に、ジェラートが一瞬、たじろぐ。
が、すぐに身体をそらし、盾を避ける。

「残念でござるな。」

避けた瞬間、背後から夕日を反射する銀色の刃が突きつけられた。
ジェラートの顔に汗が流れる。
「さぁ、降参するでござるよ。」
「・・・・・・・・・・いやだ。」
「ジェラート殿!リゾット殿や諏訪子殿に言いつけるでござるよ!!」
「えぇっ?!リーダーとか諏訪ちゃんに?!やだやだ!あの2人怒るとすっごい怖いんだよ?!」
苦手な名前を出したとたん、腕を上げて降参のポーズをジェラートは取る。
「よろしい。」
そう言って、椛は刃を収める。
「むぅ・・・・、また負けた・・・・。」
ジェラートは姿勢を直し、そう言ってぶつぶつと不満そうにつぶやく。
「前よりは改善されてはいるが、やはりまだまだ動きに無駄が多いでござるな。
 まぁ、ジェラート殿の生前の生業から考えると、実際こうした戦闘はあまりしたことがないでござろう?
 紅魔館の門番や拙者と戦い、経験を養うのも重要でござるが、やはり「いめぇじとれぇにんぐ」も重要でござる。
 様々な戦闘を観察するのもまたよかろう。
 あと、ソルベ殿が迎えに来たからって視線を僅かにそらさないこと。」
椛はジェラートに、細かくアドバイスをする。
それをふむふむとジェラートは聞き、胸のポケットからメモ帳を取り出してメモをする。
「さて、拙者もそろそろ帰って夕餉の支度をしなくては。今日は文様がこられますのでなぁ。」
やれやれ、と言いながらも愉快な上司と食事が出来るのが楽しみなのか、楽しそうだ。
「もみちゃんの家、今日は何?」
ふわり、と飛んで迎えに来た一同の元へ向かおうと、ジェラートと椛は進む。
「今日は栗ご飯でもしようかと。この間巡回中にいい場所を見つけた故・・・、ジェラート殿にも今度お教え致すでござるよ。」
「ふーん、今度パスタとかリゾットに栗入れてみようかな、料理当番の時に。」
たぶん、よっぽど美味く作らないと某マウンテン的な物体が出来上がるだろう。
「あーあ、お腹空いたなー!。」
そうジェラートは、赤い夕日に向かって叫んだ。

960船頭と釣り人の休日。:2008/10/20(月) 00:09:50 ID:ZwLEdveg0
以上です。今回の話はソルジェラのキャラを今後の為に固めるためにあったり。
自分の中で椛は「文の年上の部下」と言うイメージで。
何かと飛び回って私生活がおろそかになっているあややの面倒を「しょうがないでござる」って見てればいいよ!
あと椛がやけに面倒見がいいのにも脳内設定だと過去話の理由があるのですが、今回は割愛。
諏訪子も今後、絡ませたいので名前だけ登場してもらいました。

961名無しさん:2008/10/20(月) 00:23:51 ID:5oiZK3pY0
>>960
うわぁぁもうしわけない!
投下中にまさかレスしてしまうとは・・・
ちょっとスキマに飲まれてくる・・・

その前に・・乙

962名無しさん:2008/10/20(月) 00:33:52 ID:uhRHOLUM0
お二人とも、乙ですよ〜
いやはや、まだココが見捨てられてないのが分かって安心した・・・
ちなみにリゾットに栗を入れるで色々考えたのはひみtギャー!(メタリカ

963名無しさん:2008/10/21(火) 00:13:41 ID:QDZ.blIo0
大冒険ネタ・・・いつか来るとは思ってたが
正直諦めかけてたところだった・・・・。

ジェラートめっちゃ強いwww
人間がスペカ無しで妖怪と戦えるもんなのかよw

964名無しさん:2008/10/21(火) 14:02:50 ID:Wh00D9Ew0
このSSは性格や設定が原作とかなり異なりカオスが含まれます
不快に感じる方はスルーしてください


もしジョジョキャラと東方キャラが同じ学校に通ったら

エピソード1 登校

日が登り始め日差しが部屋を照らす中でジリリリリ!!と目覚まし時計が鳴り響く。
男が目を覚ますと時計を停止させ起き上がる。
彼の名は空条承太郎
今日から新しい学園生活が始まる日なのだ。
学ランに着替え部屋から出ると台所からいい匂いが流れ込んでくる。
「おはよう承太郎!」
「………ああ」
承太郎が不機嫌に返事をする。
台所には承太郎の母であるホリィが料理を作っている。
それはいつもの光景であり特に気にはしないだが……
「やあ承太郎お邪魔してるよ」
「花京院……てめえは毎朝いつも何故家にくるんだ?」
「ハハハ そんなの僕達が親友だからに決まってるからじゃないですか」
テーブルに座っている男の名は花京院典明
承太郎とは前の学校で出会い知り合った親友である。
「ご飯が出来たわよ〜典明君も一緒に食べてく?」
「ええ喜んでホリィさんが作る料理は最高に美味しいですからね」
「まあ典明君ったら嬉しいわありがと」
「いえいえ本当の事を言っただけですから」
「…………やれやれだぜ」
朝食を済ませ学校へ行こうと承太郎と花京院が玄関に向かうと。
「承太郎 ハイいってらっしゃいのキスよ チュッ*戞�
「このアマ〜いいかげんに子離れしろ!」
(承太郎……なんて羨ましい事を……)
ホリィが承太郎にキスをしようとしたので振り払いさっさと外に出ていく。
「やれやれ……あのアマは相変わらず過保護過ぎだぜ」
「承太郎は贅沢言い過ぎですよ ホリィさんはとても素敵な女性じゃないですか
そばにいるだけでホッとする気持ちになる私もホリィさんのような彼女を……」
(いや…まだ遅くは無いホリィさんの旦那はもう何年も家に帰っていないらしいですし
きっと夜な夜な体がウズいて仕方ないはず私なら旦那の代わりにホリィさんの渇きを癒してあげられる…)
(……なんだこいつ?)
花京院がハアハア言いながら不気味な笑みを浮かべていたので承太郎は一人でさっさと行く事にした。

965名無しさん:2008/10/21(火) 14:03:39 ID:Wh00D9Ew0
「やっと追いついた置いていくなんて酷いですよ」
「おめぇが妄想にふけっているからだろうが」
「妄想って……ちょっと考え事をしていただけですよ それにしてもやたらと広い所ですね」
受験の時に一度来たとはいえ 学校の広さは驚くべきものだった。
学校の敷地には様々な施設が立ち並びそこらの学校とは天と地ほどの差が有るのだから
「どいたどいた〜!」「ッ!?」
学校を眺めていると箒に乗った少女が物凄いスピードで承太郎の前を通り過ぎていった。
「校門の前につっ立っていると危ないわよ」「……あ、ああ」
その後に続き脇を出した少女がふわふわ飛びながら通り過ぎていく。
「……どうやらこの学校には奇妙な生徒が沢山いるようですね」
「……そうだな」
目の前に少女達が空を飛びながら登校している。
普通の人ならば驚き動転する所だろうが承太郎達にとって非日常な世界は慣れっこなので至って冷静である。
「うえからくるぞ〜」
花京院がその声に気付き上を向くが上空には何も無い。
不思議に思った花京院の目の前に謎の物体が迫って来ており防ぐ暇も無く吹き飛ばされる。
「ぐはぁ!」
「花京院、大丈夫か?」
「いたたた……何ですかあれは?」
「説明しよう」
いつの間にか目の前にアヴドゥルが現れ語り始めた。
「彼女達の名は『ゆっくり』資材の運送や警備など学園内でのサポートをしている。
ついでに彼女達の雇い主はこの学園のスポンサーでもある運送会社でボーダー商事と共同経営をしており
なんでも社長は自爆とバトルが趣味の豪快な男らしい」
「随分詳しいんですね」
「ハハハ 伊達に物知りアヴさんとは呼ばれてないからな」
「そんな呼び名聞いたことがないぜ……」
「よお承太郎に花京院!奇遇だなあ」
「おお丁度良い所に来た!アレは売り切れてないだろうな?」
「そんな慌てんなってアヴドゥル ほらカレーパンだろ」
友人であるポルナレフが買って来た購買のカレーパンにアヴドゥルは興奮しつつ封を開け口に入れた。

966名無しさん:2008/10/21(火) 14:04:31 ID:Wh00D9Ew0
「やはりカレーパンはパリホクに限る!」
「パリホクって何だ?」
「外側はパリパリっとした感触で中はホクホクと暖かい事をいうのだ」
「そ、そうか」
にぱ〜と笑顔でカレーパンを頬張りながら話すアヴドゥルを見て承太郎は引き気味である。
「おいおいブ男がそんな不気味な笑みでパン食ってると皆引いちまうぜ」
「うるさいうるさいうるさいッ!!どんな表情でカレーパンを食べようが私の勝手だ!」
「キャラ変わってるぜ……ちょっとトイレに行ってくるから先行っててくれ」
「それは小ですか?大ですか?白い方ですか?それとも舐める方ですか?」
「後者二つはおかしいだろ花京院!小便だよ!」
「……やれやれだぜ」
「う〜〜トイレトイレ」
今 トイレを求めて全力疾走している俺は高校に通うごく一般的な男の子
強いて違うところをあげるとすればスタンド使いであるってとこかな
名前はジャン ピエール ポルナレフ
「やっと見つけたぜ」
さっそく用を足そうとトイレへ入ると二人組の男と出会った。
(なんだこいつら?男どうしてちちくりあって気色わりいぜ)
そう思っていると突然男達はズボンのファスナーを下ろし始めたのだ。
「や ら な い か」
「今日は三人で楽しめそうだな」
そういえば この辺りにハッテン場のトイレがあることで有名なところだった。
「俺の名はソルベ、コイツはジェラードだ よろしくな」
「やめろ!近づくな!俺にそんな趣味はねえ!!」
ポルナレフは瞬時にシルバーチャリオッツを出しソルベを輪切りにしてなんとか脱出する事に成功した。
「ふう……とんでもねえ所だったぜ 次からはぜってえこのトイレには近づかねえ……」
この無限学園は自主性を第一にしており かなり自由奔放である。
その為、学園内での抗争は珍しい事ではなく
特にこの時期は中学で我が物顔にしていたワル達が学園のボスになるべく動きだしていた。

967名無しさん:2008/10/21(火) 14:05:11 ID:Wh00D9Ew0
「フフフ…この学園はスカーレットデビルと呼ばれた私が支配してあげましょう
こんなに月が紅いのだから それに今は悪魔が微笑む時代なのよ」

「この学園を支配するのは容易い事だ新たに得た我が力……
 『ザ・ワールド』の能力には誰も対抗出来ないだろうしな……」

「人は私を一族の裏切り者と呼ぶがそうではない!私は美と知略を兼ね揃えた神を超えし天才!
どんな手を使おうが最終的に勝てばよかろうなのだああああッ!!」

「争いなど愚かな事、私は静かに働ければそれでいいんだがな」

「俺のそばに近寄るなあああああああ!!」

「面白そうなクラスメイトが沢山萃まったねぇ 皆で宴会したらきっと楽しそうだな〜」
「萃香のおかげで素敵な学園生活が始まりそうね感謝するわ」
「いや〜この学園の経営が成り立つのはボーダー商事の協力があってこそだからね 持ちつ持たれつだよ」
「そうね まあお互い楽しみましょう ねえ幽々子」
「ご飯お代わりマダー?」
「朝からご飯30杯って食べ過ぎよ…」

この世紀末、群雄割拠、波乱万丈な展開が待ち受ける無限学園
承太郎達の運命や如何に!?

968名無しさん:2008/10/21(火) 14:13:59 ID:Wh00D9Ew0
投下終了

これは長期ストーリーではなくパッと思い付いたネタなので
小ネタに使うなり自由に書いてもらって結構です
某スレや某動画の影響を受けて書いたが多分セフセフ……だよね?

969名無しさん:2008/10/21(火) 16:20:27 ID:y1zUc78M0
アヴさんのキャラが酷いことにwwwwww逆ならまだしもこれはwwwwwwwwwww
更に年齢が噛み合ってないwwwwwww

970名無しさん:2008/10/21(火) 17:47:19 ID:iChGhsBw0
ルガール運送ですねわかります
輪切りにすんなwwwwwwwww

971名無しさん:2008/10/21(火) 18:17:44 ID:xrLLyGEs0
乙です
だめだこの学校wwすっげぇ行きたいwww

972船頭と釣り人の休日。:2008/10/22(水) 22:57:55 ID:rN2raEWI0
三十分後に投下します。
今回はおまけがあるよ!

973名無しさん:2008/10/22(水) 23:13:25 ID:yc0Fh4Xs0
ヒャッハーとうかだぁ!

974船頭と釣り人の休日。:2008/10/22(水) 23:29:52 ID:rN2raEWI0
stage5 リゾット・ネェロの日常。
    我らが暗殺チームリーダー、リゾット・ネェロはリーダーである。
    個性が豊か過ぎる部下を纏める為に、彼は常に気苦労が多く、謎も多い。
そんな彼でも、素の自分をさらす事がある。


「と・・・、言うわけで。
 幻想郷では妖怪はいまや滅多に幻想郷の人間に本気で襲い掛からない。
 だが、幻想郷に来たばかりの妖怪や、スペルカードルールに反対する妖怪や、知能の低い物は人間を食べようする・・・・。」
「なるほど・・・・・。」
リゾットは藍の話をメモする。
ここは暗殺チーム邸の居間、普段ならメンバーで騒がしいこの部屋も、今は二人しかいない。
八雲 紫の式、八雲 藍と暗殺チームのリーダー、リゾット・ネェロである。
ここでリゾットは、藍から幻想郷の常識や歴史、日本文化、さらには妖怪について教えてもらっていた。
何故、八雲 藍がリゾットにこのような事を教えているかと、それには訳がある。
紫がこの間の宴会で、すっかりイタリアンに嵌ってしまったのだ。
ところが、藍が作っても、どうもうまくリゾット達の作る味を再現できない。
元々、藍はあまり洋食が得意でない、作ったとしてもレストランではなくみんなのお母さんのハンバーグやクリームシチューの味である。
もちろん、藍の作る料理は美味しいのだが、紫はあの味が食べれない事を少し残念がった。
その話を風邪の噂で聞きつけたのか、リゾットは藍にレシピを教え、自分が使っている食材を教えたのだ。
イタリアでしか手に入らないようなメーカーの物も、紫のスキマさえあれば一発である。
藍はリゾットに感謝し、そのお礼として幻想郷の様々な事について教えることにしたのだ。
それをきっかけに、リゾットと藍は交流を持ち、お互いに料理について教えあっていたりする。
橙も最近はよくここに遊びにきているようなのだ。
今日は午前中に家事を終わらせ、午後から藍はリゾットに、今日は妖怪について教えていた。
リゾットのイメージする、いわゆるヨーロッパの「モンスター」と、日本の「妖怪」の違いである。
さらに幻想郷における、人間と妖怪との関係も、リゾットに教えた。
「サナエのジンジャはそういう事であそこにいて・・・、妖怪達がいたのか。」
「あぁ、とってもやはり幻想郷にはパワーバランスがあるから・・・・・。」
夕焼けの照らす家の中に、2人の声だけが響く。
きっとここが年齢制限板だったら、とっても素敵な展開になるだろうが、全くそんな可能性はここには微塵にない。
「さて、今日はここまでとしよう。」
そう言って藍は用意した資料を纏めて本にしまう。
あきらかに、容量を無視しているがきっとスキマを利用しているのだろう。
「そろそろ橙が帰ってくるな・・・。」
そう呟いて藍は窓の外を見ていた、ふと、気づいた。
リゾットがじっと自分を見つめていたのだ。
黒く、まるで悪魔のような瞳が、夕焼けに照らされて黒曜石のように輝いている。
(な・・・何だ?!急に静かに・・・・。ま・・、まさか!確かに昔はちょーっと大陸の皇帝とかたぶらかしてたけど・・・・。
 いや、だめだ!久々に若い子といっぱい知り合えたからって!私は紫様の式なんだ!
 でも。ちょーっと味見するくらいならぁ・・・・・・。)
身を捩じらせて、ピンク色の妄想をする藍に、リゾットがずいっと近づく。
「藍、頼みがあるんだが・・・・。」
唐突にリゾットが頼みごとをしてきた。
「な・・・・何だ?!」
ドキッとして、藍は妄想と中断させる。
「その・・・実は・・・・・。」
リゾットは視線をそらしながら、藍に近づく。
そして、彼女の目をまっすぐ見て、言った。

「尻尾を・・・・触らせてくれないか?」

975船頭と釣り人の休日。:2008/10/22(水) 23:30:24 ID:rN2raEWI0

「どうぞ・・・・・・。」
バカな妄想をしていた自分を恥じながら、藍はリゾットに尻尾を差し出していた。
「いいのか?本当にいいのか?」
普段、一切の感情の色を含まないリゾットの瞳が、きらきらと輝いている。
「構わないさ、紫様や橙が枕にするくらいだからな。時々よだれを垂らされて困るが・・・・。」
「な・・・・・っ?!それはうらやましい・・・・・・・・。」
そう言って、リゾットは藍の尻尾にそーっと触れる。
「・・・・・・・・・・!!」
声にこそ出さないが、そのさわり心地に感動したようだ。
無心にもふもふと藍の尻尾を触り続ける。
(さ・・流石にこんなに触られ続けると・・・・こそばゆいな・・・・。)
そう思って藍がむずむずしながら、少し気恥ずかしくなっていると・・・・。
ガチャリ、と玄関の扉が開く音がした。
すると、リゾットはバッと藍のしっぽから手を離し、入ってきた人物の気配に意識を集中させる。
「「「「ただいまー。」」」」
そして聞きなれた仲間の気の抜けた声を聞いて、リゾットは警戒を解いた。
彼らを出迎えようと、リゾットは玄関に向かう。
居間には、藍がぽつんと残された。
「な・・・なんだ・・・・この・・・、『あんなに激しかったのに、やっぱり奥さんの所に行くのね。』的敗北感はぁっ?!」
そう悔しげに拳を握り締め、うな垂れる藍。
しかし、いつまでもここにいる訳には行かない。
「帰ろう・・・・・橙も帰ってくる・・・・・。」
ため息を付いて、藍が居間から玄関にでる扉を開けると。

「・・・・・・・メタリカ、メタリカ、メタリカ、メタリカ、メタリカ、メタリカ・・・・・・・・。」

そこには、一心不乱にプロシュート達に、メタリカを仕掛けるリゾットの姿があった。
「もうやめてぇ!!とっくにギアッチョ達の残機はゼロよ!!」
「お前達は・・・・メタリカ・・・この間紅魔館に喧嘩を売ったかと思えば・・・メタリカ・・・・今度は誘拐だと・・・・・・メタリカ。」
レティが止めるのも聞かずに、ひたすらメタリカを続けるリゾット。
玄関の床が石造りである理由を、レティは鮮血が流れる床を見て理解した。
「俺がこの間一体どれだけ紅魔館の主に謝罪して・・・・・映姫さまにどれだけ怒られたか・・・・お前らは知っているのか・・・・・?」
もはやスタンドの名を呼ぶ間もなく、リゾットのスタンドは発動を続ける。
「・・・・まぁいい。」
そういった瞬間、一同の傷口は鉄線で縫合される。
そして、リゾットは一同に背を向けて玄関の扉を開けた。
「俺はいますぐ、紅魔館に謝罪をしてくる。お前達は自宅で待機しておけ。罰として今日から一週間、食事当番はお前らだ。」
そう言って、リゾットは着の身着のまま玄関から日が暮れ始めた空へと飛び上がった。
「ねぇ、メローネ達の血、舐めていいかな?」
大量の血液に、フランは目を輝かせながらベイビィ・フェイスに訪ねた。
「汚いからやめてください、フランドール。」
事務的な冷静な声で、即座にベイビィフェイスはフランの行動をとめた。

976船頭と釣り人の休日。:2008/10/22(水) 23:31:51 ID:rN2raEWI0

「帰ったぞー・・・って何やってんだお前ら。」
帰ってきたホルマジオが見たのは、玄関を雑巾と箒で掃除しているプロシュートとリゾットだった。
玄関はむせ返るような血の匂いで溢れている。
「おぉ、何だ何だ。またお前らリゾット怒らせたのか。」
呆れたように、ホルマジオは呟く。
ちなみに一同の傷は、リゾットが去った後藍が術である程度治療してくれたので、問題ない。
「ったく・・・、相変わらず小さぇ男だなぁ、あいつは。」
ぐちぐちと呟きながらプロシュートはまるで木の葉のように散らばったカミソリを箒で集めて、チリトリで集める。
「だよなぁ、細かいこと気にしすぎなんだよリーダー。」
ぶちぶちと文句を垂れながらメローネも雑巾で固まった血をはがしていく。
「他の奴らは?」
「ソルベとジェラートは飯作ってて、ギアッチョは外に出れる扉からフラン達の為にケーキ買いに行った。
 ペッシにはは血のついた服を洗ってるついでに、今日は大浴場に入ろうと思って洗ってもらってる。」
メローネはバケツで雑巾を洗い、絞る。
あっという間に水が、真っ赤に染まった。
「あー、お前ら。後で纏めて言っとくがな、あんまりリゾットに苦労かけるなよ・・・・・。」
ホルマジオはため息をついて、2人を注意した。
「別にいいじゃねぇか、いつもの事だろ。」
あっけらかんとプロシュートは答えた。
「お前ら・・・・、俺はな、帰ってくる途中、リゾットに会ったんだ。」

『おっ!おーい、リゾット!!』
ホルマジオは、リゾットを見つけて、手を振った。
だが、リゾットは俯いたまま、ぶつぶつぶつと何かを呟き続けている。
『俺なんぞに始めからリーダーなんて無理だったんだ、どんなに部下を思おうと、あいつらはそんなのは余計はお世話なんだろう。
 俺は・・・リーダーになれない・・・・・。もっと・・別の奴があいつらの上に立つべきなんだ・・・・。
 そもそも、殺ししか取り得がない俺が、リーダーになんてなれるわけないのは当然だ・・・・・・。
 ・・・・・こんな平和な世界で、殺ししか取り得のない俺は、生きている価値があるのか・・・・?』
すれ違いざまに、聞きとっただけでも、リゾットは生気のない表情で、ひたすらこのような事を呟いていた。

977船頭と釣り人の休日。:2008/10/22(水) 23:32:38 ID:rN2raEWI0
それを聞いて、さすがのメローネとプロシュートも顔を青くする。
「あんまりにお前らが言う事聞かないから、もう怒りを通り越して絶望してたぞ・・・・。」
ホルマジオも、顔を青くしながら、話す。
「ど・・どうする?」
「さ・・・・流石に、やりすぎたな・・・・・。」
フリーダムなメローネに、我が道を行くプロシュートも、大いに反省した。
すっかり自分達がストレスの掛からない生活のせいで忘れていたが、リゾットは大いにストレスを溜め込むのだ。
しかもそれを彼らの前では常に『完璧なリーダー』でいようとするせいか、微塵も出さない。
表情があまり動かない顔も、その影響だろう。
「・・・後で全員で会議して、リーダーに出来るだけストレスをかけないようにするぞ。」

ちなみに、その後のリゾット抜きの会議で一人一つ、決め事をした。

ホルマジオ:出来るだけ、リゾットの仕事を変わる。
イルーゾォ:たまには家にいて、リゾットの家事の手伝いをする。
プロシュート:自重する。
ペッシ:そのままの君でいて、リーダーを安心させてあげてください。
メローネ:セクハラ発言や、あちこちから苦情がくるような事をしない。
ギアッチョ:キレて物を壊さない。
ソルベ:銃や銃の弾丸を経費で買い込み過ぎない。
ジェラート:わがままを言わないようにしましょう。
ペットショップ:もしよろしかったら、リゾットと戦闘でもしてストレス発散の相手をしてくれないでしょうか?
ドルチ:あぁ見えてあの人、結構小動物とか好きなんで、ぬこパワーで癒してあげてください。
レティ:唯一の女性かつ年上なので、お酒お酌して愚痴を聞いてやってください。

978船頭と釣り人の休日。:2008/10/22(水) 23:33:11 ID:rN2raEWI0
「メローネ、掃除は俺がしとくからお前は来てるガキどもの相手しとけ。
 いくらレティがいるからって、ギアッチョじゃいつガキども殴るかわかんねーだろ。」
きゃーきゃーと居間で、何やらはしゃぐ声が聞こえる。
「いや、今の時間ならアニメがTVでやってるから、あと十五分は大丈夫だ。」
俺ががんだむだーとか言うチルノの声が聞こえる。
どうやら、ストーリーがよく解らなくてもそれなりに楽しんでいるらしい。
すると、突然バーンッと扉があいて、フランが飛び出してきた。
「フ・・・フランッ?!どうした?!今日はフランの好きなキャラクターが出てくる回じゃなかったけ?!」
もしかして、そのキャラクターが怪我でもして機嫌が悪くなったと思ったのかと、メローネはギクッと硬直した。
フランはまっすぐメローネの方に飛んでいき、彼の首を掴んでブンブン振る。
「チルノ、がんだむだぶるおー知らないんだって!!メローネでぃーぶいでぃー貸して!!チルノに見せるから!!」
「お・・・落ち着けフラン!!お前のパワーでやったらそいつ間違いなく死ぬから!」
ホルマジオは、メローネを振り回すフランを必死に止める。
フランは落ち着いたのか、メローネを振り回すのをやめた。
すると、突然ギィーッと玄関の扉が開いた。
「今帰った、新しい客人だ。」
そこには、一人の女性を連れた、リゾットがいた。
リゾットが連れてきた女性を見たとたん、フランがそちらのほうに駆け出す。
「あ・・・、初めまして!紅 美鈴です!!お嬢様に言われてフランドール様の・・・。」
「めーりーん!!」
「ぐえっ!!」
自己紹介を済ませる前に、美鈴はフランに思いっきり愛の突撃をされる。
リゾットが連れてきたのは、美鈴だった。
必死にリゾットはレミリアに謝罪し、フランはこちらでしっかり面倒をみて、翌日必ず返すと誓った。
レミリアも、前回プロシュート達が乗り込んできたときにもリゾットがお菓子をもって謝罪に来た事を覚えていた。
その様子に、「あぁ、この人間相当苦労してるのねぇ・・・何処かの巫女と違って・・・・・。」と思ったのか、
『美鈴を共につけ、彼女が常にフランの傍にいる事』を条件にフランのお泊りを許可したのだ。
「と、言うわけでレミリア様は許してくださいましたよ。」
「本当?!」
そう言って、フランは美鈴の手を引っ張って、居間に案内する。
「あのね!私友達できたよ!チルノっていうの!!」
「えっ?!すごいですね!!」
まるで仲の良い姉妹のように美鈴とフランは今に入っていった。
玄関には、野郎どもが残された。
「・・・メローネ、気を落とすなよ。」
「落としてない!!」
リゾットの言葉に、メローネは全力で反論した。

979船頭と釣り人の休日。:2008/10/22(水) 23:36:04 ID:rN2raEWI0
以上です、とうとう小町でさえ出番がなくなってしまったが、何、気にする事はない。

さて、学園物に影響されて、書いてしまった・・・・。

イルーゾォの人の青春エクスプロージョンシアター、はじまるよー。

9801時間目:ペッシ、暗殺チームに入るの巻。:2008/10/22(水) 23:38:03 ID:rN2raEWI0
1時間目:ペッシ、暗殺チームに入るの巻。

「いいか・・・ペッシ、お前はまだ一年だからよく解ってねぇだろうが、この学園にはいくつもの派閥が存在している。
 俺達が所属する五組・・・・『パッショーネ』もそのひとつだ。
 お前がこれから配属されるのは俺と同じ『暗殺チーム』・・・・・・。」
「暗殺チーム・・・・。」
ブレザーを着崩したプロシュートの後ろを着いていきながら、廊下をペッシは進む。
「そう、もちろん『暗殺チーム』つっても本当に殺すわけじゃねえ。だが、半殺しくらいには確実だ。
 まだ校内のほかの派閥には手を出していないが、他校の不良グループや暴走族のヘッドを、再起不能にしていたりする・・・。」
「・・・・っ!!」
それを聞いて、ペッシの表情が緊張した。
窓から、曇りの濁った光が、薄暗い廊下に差し込む。
「だが、『暗殺チーム』と言うのはもちろん正体を知られてはならない・・・ゆえに、俺達は表の顔を持っている。」
そう言って、プロシュートとペッシはは廊下の突き当たりの部屋にきた。
音楽室等の、通常の教室の二つ分はある大きいスペースである。
「表の顔?」
「そう・・・・・・俺達は・・・・・・・・。」
そう言って、プロシュートは扉を開けた。

そこにあるのは、大量のゲーム機があるこじんまりとしたTV、巨大な本棚には大量の漫画、壁にはメガ○マガジンについていたポスターッ!!

部室の片隅には、フィギュアや自作ドールが所狭しと並んでいるッ!!

「表向きは、漫画研究部として活動をしている。」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!!!???」
廊下に、ペッシの絶叫が木霊した。






「ちなみに部員の約半分は暗殺チーム関係ない。」
「それ、もっとだめじゃないですか!!」



漫画研究部 顧問:デーボ先生

部長:三年五組 リゾット
副部長:三年五組 ホルマジオ
会計:二年五組 メローネ
部員:二年五組 イルーゾォ
部員:二年五組 ギアッチョ
部員:三年五組 ソルベ
部員:二年五組 ジェラート
部員:二年五組 プロシュート(一年留年)
部員:一年五組 ペッシ
部員:三年三組 花京院 典明
部員:三年三組 テレンス・ダービー
部員:一年四組 東方仗助
部員:二年妖々組 アリス・マーガトロイド
部員:三年紅魔組 パチュリー・ノーレッジ
部員:二年旧作組 霧雨 魔理沙
部員:一年紅魔組 小悪魔

9811時間目:ペッシ、暗殺チームに入るの巻。:2008/10/22(水) 23:39:19 ID:rN2raEWI0
1時間目:ペッシ、暗殺チームに入るの巻。

「いいか・・・ペッシ、お前はまだ一年だからよく解ってねぇだろうが、この学園にはいくつもの派閥が存在している。
 俺達が所属する五組・・・・『パッショーネ』もそのひとつだ。
 お前がこれから配属されるのは俺と同じ『暗殺チーム』・・・・・・。」
「暗殺チーム・・・・。」
ブレザーを着崩したプロシュートの後ろを着いていきながら、廊下をペッシは進む。
「そう、もちろん『暗殺チーム』つっても本当に殺すわけじゃねえ。だが、半殺しくらいには確実だ。
 まだ校内のほかの派閥には手を出していないが、他校の不良グループや暴走族のヘッドを、再起不能にしていたりする・・・。」
「・・・・っ!!」
それを聞いて、ペッシの表情が緊張した。
窓から、曇りの濁った光が、薄暗い廊下に差し込む。
「だが、『暗殺チーム』と言うのはもちろん正体を知られてはならない・・・ゆえに、俺達は表の顔を持っている。」
そう言って、プロシュートとペッシはは廊下の突き当たりの部屋にきた。
音楽室等の、通常の教室の二つ分はある大きいスペースである。
「表の顔?」
「そう・・・・・・俺達は・・・・・・・・。」
そう言って、プロシュートは扉を開けた。

そこにあるのは、大量のゲーム機があるこじんまりとしたTV、巨大な本棚には大量の漫画、壁にはメガ○マガジンについていたポスターッ!!

部室の片隅には、フィギュアや自作ドールが所狭しと並んでいるッ!!

「表向きは、漫画研究部として活動をしている。」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーー!!!???」
廊下に、ペッシの絶叫が木霊した。






「ちなみに部員の約半分は暗殺チーム関係ない。」
「それ、もっとだめじゃないですか!!」



漫画研究部 顧問:デーボ先生

部長:三年五組 リゾット
副部長:三年五組 ホルマジオ
会計:二年五組 メローネ
部員:二年五組 イルーゾォ
部員:二年五組 ギアッチョ
部員:三年五組 ソルベ
部員:二年五組 ジェラート
部員:二年五組 プロシュート(一年留年)
部員:一年五組 ペッシ
部員:三年三組 花京院 典明
部員:三年三組 テレンス・ダービー
部員:一年四組 東方仗助
部員:二年妖々組 アリス・マーガトロイド
部員:三年紅魔組 パチュリー・ノーレッジ
部員:二年旧作組 霧雨 魔理沙
部員:一年紅魔組 小悪魔

9821時間目:ペッシ、暗殺チームに入るの巻。:2008/10/22(水) 23:40:05 ID:rN2raEWI0
こんな感じで妄想したッ!!元ネタは某べるのさんの漫画。
自分の個人的な妄想ネタ。

東叙学園

女子校だった「東方学院」と、共学校である「叙如学園」が合併した学校。
フリーダムな校風と、広大な敷地で知られている。
妖怪や魔法使いや幽霊、超能力者に来訪者、スタンド使いや波紋使いと言った面子がそろう。
何処かのアメコミの設定を思い出すなぁ、とそれなりの数の生徒が思っている。
一般人も通っている(例:小等部の川尻くん)が、彼らは逞しく生きている。
そのおかげか、卒業した生徒は大成する事が多い。そりゃああんな環境で生きてりゃ何も怖くなくなるわ、とは卒業生の談。
学年ではなく、所属する組ごとに運動会とか問わず対立している・・・・が、ボス同士がいがみ合っているだけであり普通の生徒はその能力のわりに、普通の学園生活を送っている。


パッショーネ

学園内にある派閥のひとつ。名前がださいともっぱらの評判。主に五組の生徒が所属。
パッショーネは金で生徒を雇ったり、生徒の問題をもみ消したりして仲間に引き入れている。
その為か、あまり素行のよくない生徒が多い。
ボスはディアボロ先生。
あんまり姿を見せず、授業はほぼプリント。ドッピオ君やカルネ君などの親衛隊と呼ばれる面子が配って、回収して先生に届けてくれている。
やるきねーなーと思いきや、帰ってくるプリントには一人一人に詳細なコメントやアドバイスがついているので、よくわからない。


暗殺チーム

パッショーネ内に複数あるチームのうちの一つ。
物騒な名前だが、実際に殺すわけではなく、精々半殺しくらいである。
だが、ディアボロ先生がへタレな為、校内のスタンド使いには手を出さず『暗殺』の対象はもっぱら近所の高校とかの不良グループや暴走族。
リーダーは三年のリゾット先輩。メタリカはもっぱら備品の修理や鋏が見つからないときに役に立つ。
ちなみに表向きは漫画研究部という事になっている、というか漫画研究部。

983セッ子:2008/10/22(水) 23:57:22 ID:xgsKXZo.O
本編&小ネタ投下乙です。
リーダー×藍様ですね、わかりました。
しかしそんな組み合わせパチュリーが許さないなどと不覚にも思ってしまった。

実は自分も投下しようと思っていたんですが今日の所は自重します。


しかし、まさか時間だけでなく学園ネタを書いたところまで被ってしまうとは・・・
君は引力を信じるかい?

984名無しさん:2008/10/23(木) 17:08:14 ID:XLEvcgyk0
イルーゾォの人、乙ですよ〜
リゾット×藍…いいぞ!凄くイイ!二人とも苦労人っぽいのがさらにイイ!
つか会議で決めた事が守れるのか心配すぎるww

985名無しさん:2008/10/23(木) 20:43:34 ID:vTA2cqD60
デーボ先生・・・すごく・・・強面です・・・

986セッ子:2008/10/24(金) 22:27:40 ID:2l2TDwSg0
やっぱりまとめの更新があるって羨ましいな。
某スレではwiki編集のできる人を心からお待ちしております。

さて、
このままこのスレを埋めてやるッ!
俺の投下でッ!!
おまけもあるよ(学園的な意味で)。

987セッ子:2008/10/24(金) 22:31:07 ID:2l2TDwSg0
戦いの火蓋が切って落とされた。
とはいっても。
スタンドの性質上(例外は除くのだが)、彼は防戦一方になってしまう。
その上距離を詰めようにも敵は遥か上空。攻撃のしようもない。
しかしだからといって彼が負けるというわけではない。
パターンさえ読めれば、少々手を焼いていた弾幕も難なくかわせるようになる。
結果、続くのはもちろん膠着状態。

Stage1 真っ暗な森の中 〜暗闇の狩人

988セッ子:2008/10/24(金) 22:32:12 ID:2l2TDwSg0
ルーミアとしてはそれは面白くないことらしく、流石に膠着状態が長く続くと彼女も新たな行動を起こしてきた。
「もー、じゃあスペルカード発動。【夜符『ナイトバード』】」
スペルカード?
彼がそう尋ねようとした時だった。ある変化が彼の身体、いや彼の視覚を襲った。
真っ暗になったのだ、いきなり。
例えるならそう迷宮の【スカイハイの罠】のごとく、急に目の前が真っ暗になった。
何が起こっているのか、まったく理解できない。
「これで私の勝ちだね」そう宣言するルーミア。
次の瞬間、ディアボロの頬を弾が掠った。
―まずい。視覚不明瞭の状態で弾幕が来れば成す術もなく蜂の巣になってしまうだろう。
堪らず彼は声を上げる。
「俺にいったい何をした!?」
そのディアボロの悲壮感たっぷりの叫びに殊勝にもルーミアは答えた。
「何って、あなたの周りに『闇を造った』だけだよ。私の能力で」
今度は左足を掠める弾。ディアボロは咄嗟に右に飛ぶ。
判断はあっていたらしく、数秒後には先ほどまで彼の立っていた位置の方から地面を抉る音が聞こえてきた。
頭から血の気が引く。これは本当に気を抜いたらやられる。
「さー、どうするー?」
顔は見えないがきっと笑いながらそう聞くルーミア。
彼が選んだ方法は。
「逃げるんだよォーーー!!息が切れるまでなァーーー!!」
当然、転進。

989セッ子:2008/10/24(金) 22:33:34 ID:2l2TDwSg0
走りながら考える。
(闇を造る?一体どうやって。まさかスタンド能力者なのか。
いや、可能性としては否定できないがこれはきっと違う。
弾幕と闇、能力が二つあるなんておかしい。
じゃあ、何だ?あいつは一体…)
『そう?主食なんだけどなー』
頭で再生されるルーミアの声。
(主食、まて、人間が主食?
ジョナサンやらの記憶にあった吸血鬼って奴か?
いや、あの言い方なら吸血というよりも捕食を目的にしていると取れる。
じゃあ…)
目の前に木が迫っているのに気がついて、それを避けまた走りながら自問自答を繰り返す。
(じゃあ、なんだ?柱の男、いや幼女か。
違う、それなら目が見えなくなった瞬間に一口だ。
もっと別の、誰の記憶にもない何かなのか?)
そこまで考えて気がつく。確かに今、木を避けた。つまり。
「見えてる、か」どうやら射程距離を脱したらしい。
そこでふと足を止める。
(待て、記憶…記憶か!!)
そう、今までの記憶にないのなら新しい記憶から手に入れればいい。
ディアボロは腰に下がっているアイテム袋から一枚の記憶ディスクを取り出した。
しかし、行動を実行する前に、彼の心にある不安が首を擡げてくる。
(これが、ハズレディスクだったら…)
ハズレディスク。いわゆる自身の能力を下げてしまうディスクである。
もしここでそれを引いたら、彼は間違いなく逃げられなくなる。
しかし、と彼は自身の頬を叩く。
「やらずに後悔よりは、やって後悔だ!!」
そう自分に言い聞かせ、一気に頭に桃色の記憶ディスクを捻じ込む。
【ディスクを使うアイテムを選択して下さい。】

990セッ子:2008/10/24(金) 22:34:53 ID:2l2TDwSg0
(よかった。)
大きく息を吐く。当たりだ。この選択肢でるのなら、このディスクは識別・呪縛解除・アイテム破壊のどれかだ。
三分の二の確立で状況は好転する。
俺は迷わず、にび色のディスクを手に取る。
そして頭を廻りだす記憶。それは、一人の神父の生涯。
【なんと桃色の記憶ディスクはプッチ神父のディスクだった。】
(『確かに、星は三つ流れた』)
不思議な感覚だ。一瞬で頭の中に他人の記憶が流れ込む。
神父の生涯が少年の手によって終了し、記憶ディスクが効果を発揮する。
プッチ神父のディスク。前挙げた三つのうちの呪縛解除に当たるものだ。
持っているにび色のディスクはうんともすんとも言わない。つまり呪縛は無し。
ディアボロはそのままにび色のディスクを頭に捻じ込む。
「みーつけたー」
と同時に後ろから聞こえてくる声。
「今度は逃がさないからねー」
どうやら追いつかれてしまったらしい。
もう一度駆け出そうとする彼の脚に、いきなり痛みが襲い掛かる。
と同時に彼の視界を包む闇。
「逃がさないって、嘘じゃないよ。【闇符『ディマーケイション』】」
思わず舌打ちをする。足をやられた。もう逃げようがない。

991セッ子:2008/10/24(金) 22:35:43 ID:2l2TDwSg0
【ハーミットパープルのディスク+1を攻撃用に装備した。】
そして、先ほど頭に捻じ込んだディスクもこれだ。
ハーミットパープル。攻守ともに高くない凡庸ディスクだ。
(どうする?どうすればいい?ここで死ぬのか?)
今もっているもので何とかこの場を切り抜けられないかと考えていると、上空から思わぬヒントが耳に飛び込んできた。
「無駄だよ。今度は大きめに闇を造ったし、足を打ち抜いた。
闇の中で私もあなたのことが見えないけど、今度は逃さないよ。」
(大きめ?)
―ということは自分だけじゃなく彼女も、いや、この一帯が真っ暗になっているだけなのか。
それならば話は早い。
彼は頭にひとつのイメージを思い浮かべる。
最初に彼を守ってくれた、黄色いキメラのヴィジョン。
「それじゃあー」
だんだんと出来上がる能力の全容。
「バイバ「レッドホットチリペッパー!発動だ」
『限界なく明るく!!』
彼とキメラの声と同時に、真昼のように照らし上げられる森。その中で、見つけた。空を飛ぶ少女を。
瞬間、ディアボロの頭の中を逡巡する策。
(F・F、駄目だ。装備する時間がおしい。
記憶ディスク、これも駄目。もし相手に投げてそれがパワーアップ系なら自分の首を絞めるだけ。逆も然り。ならば…)
大きく一歩踏み出す。せっかくの好機だ。痛みなんて気にしていられない。
「な、なにがおこったの?めが、ちかちかするー」
そう言いながら目を擦るルーミア。彼は思い切りハーミットパープルを伸ばす。
少女の肢体に絡みつく紫色の茨。その筋の人が見たら大喜びするだろうが彼にそんな趣味はない。
そのまま無事な足で踏ん張り、承太郎とかいう男の記憶で見たことがあるジャポネーゼ・ジュードーのイッポンゼオイの要領で茨を背負い落とす。
「え、な――」
少女を受身も脱出も出来ないよう物凄い速さで地面に叩き込む。
「うあっ」と小さな悲鳴を上げ、ルーミアは文字通り地面に撃沈する。
今の一撃で気絶もしくは絶命したらしく先ほどまで飛び回っていた少女はもうピクリとも動かない。
完全勝利だ。
【ディアボロのレベルが上がった。】テッテテテッテッテッテッテッテッテッテッテー

992セッ子:2008/10/24(金) 22:36:13 ID:2l2TDwSg0
反撃に気をつけながら、ディアボロはルーミアの顔を覗き込む。
(驚いたな、今ので生きてるのか)
ルーミアはアニメのように目を渦巻にしてその場に倒れこんでいる。
彼女に近づいたのは他でもない。
生死を確認し、生きていたなら完全なるトドメを刺すため。
首に手を添える。
このまま思い切り締めれば、死は逃れられない。
腕に力を込める。
【このエリアのどこかに出口ができたぞ。】
そこでいつもよろしく唐突に頭に響く声。彼は耳を疑った。
目の前の少女はまだ生きている。なのに、終わり?
腑に落ちない。
やはりここはレクイエムとは違った世界なのか。それともこのダンジョンだけなのか。
彼は手を首から離す。
腹具合のことや真相の究明のこと考え、今は無駄な殺生をしている時間はない。
それより。
ディアボロはすっと少女の髪に指を通す。
そして、確かめるように顔に触れる。
ルーミアはそれがくすぐったいらしく、少し顔をゆがめる。
そのまま服に手を掛ける。衝撃で起きられないように細心の注意を払いながら、ボタンをゆっくりとひとつずつはずしていく。
あらわになる少女のきめ細かい肌。
先ほど同様、ゆっくりと服を脱がす。
少女は、気付かない。あれだけの攻撃だ。起きられる方がおかしい。
数分後には少女の幼い身体を覆い隠すものはひとつもなくなった。

993セッ子:2008/10/24(金) 22:37:47 ID:2l2TDwSg0
ここまで来れば、彼のやることは想像がつくだろう。

そう。服の裏などにアイテムを隠してないかのチェックだ。
少女の服を上下に揺すってみる。
すると案の定というべきか、黄色いディスクが落ちてきた。
他にもないか調べようと思ったが、少女の服を見て考え直す。
これ以上隠しようがないのだ。
ディアボロはアイテム袋にそのディスクを突っ込む。
【群青色のディスクを手に入れた。】
そして、さっきまでのように少女を見下ろす。正確にはその身体を、だ。
前述したように、彼は特殊な性癖の持ち主ではない。少女の裸体など見ても、なんとも思わない。
それよりも気になったのは、少女の身体の傷だった。
擦り傷、切り傷、かすり傷が全身に刻まれている。
傷から見て、数年前に怪我しただろうというようなものまである。見るだけでこちらが痛々しくなるくらいだ。
彼はアイテム袋からF・Fを取り出し、少女に向け、そのまま引き金を引く。
殺すわけではなく、治す。F・Fにはそういった能力があるのだ。
傷が治っていくのを見ながら少女に服をかけ、その場を立ち去ろうとする。
『私はもうお腹ペコペコー』そういっていた少女の声が頭の中で再生された。
彼女にとって彼は食料。ならば自分がここを去れば、彼女は食いっぱぐれることになる。
ディアボロ自身空腹の辛さを知っているので、見捨てることなどできない。
ディアボロは少女の隣にカエルを置いてもう一度歩き出す。

「さて、出口はどっちだ?」                  中年祈祷中…

994セッ子:2008/10/24(金) 22:38:58 ID:2l2TDwSg0
おまけ

全校朝礼。
今日から新学期が始まるのだから、それ自体は別におかしな事ではない。
しかし、
(なんなんだ、この異様な雰囲気は…?)
空条承太郎は感じていた。
自分の通う学校の明らかに異質な空気。
先日まで自分が通っていた中等部とは掛け離れたそれ。
原因は大まかに分けて二つだろう。
ひとつはあくの強いといわれる高等部の教師陣。
ひとつは先日合併したこれまたあくの強い東方女学院の生徒たち。
その面々が織り成す自分の領域がそれぞれの制空権で正面衝突を起こしているのだ。
そりゃあ空気も悪くなるだろう。
(どちらにせよ、いい気はしねぇな)
「続いて〜、ジョージ・ジョースター1世校長先生のお話で〜す」
間延びした声が集会の折り返しを告げる。
「なに、学園同士が合併するなんてありえないって?
逆に考えるんだ。『もともとそれが狙いで作られていた』って考えるんだ」
校長の話に耳を傾ける律儀な人間などこの学園にはいない。
それを知ってか知らずか、校長はそう一言だけいうと退段した。
承太郎は安堵の意味をこめ「やれやれ」と呟いた。
話は短いに越したことはない。まして、立ちっぱなしならなおさらだ。
それは他の生徒にとっても同じらしく、ところどころからざわつきが聞こえる。
「え〜、続いて〜」
後残っているのはきっと校歌斉唱。
彼は小さく、今度は溜息交じりで「やれやれ」と呟く。
苦手なのだ、どうも、あのなんともいえない感じが。
「八雲紫校長先生のお話で〜す」
生徒が皆ずっこけたのは言うまでもない。

995セッ子:2008/10/24(金) 22:40:47 ID:2l2TDwSg0
体育館から教室までの廊下をがたいのいい男が四人並んで歩いていれば、あなたはどう思うだろうか。
特殊な趣味のない人なら間違いなくこう思うだろう。
『気色悪い』と。
「しかし校長が二人たぁ、どうなってんだ?」
銀の柱を頭の上で揺らしながらポルナレフが周りの男たちに尋ねる。
「知らねぇな。」「僕も分かりません」
「聞いたことがあるぞ。
この学校は近代の少子化や不景気から合併せざるを得なかった学園なんだ。
しかしいざ合併ということになると、ジョースター校長、八雲校長、どちらもその座を譲らないと言い張ったらしい。
その結果が…」
誰かがどこかで流石物知りアヴさん、と言った気がした。

ここまで聞けばいわれずとも分かる。
先の校長の言葉を借りるならこうだ。
(逆に考えるんだ。無いのなら増やせばいいさって考えるんだ、か)
頭の中で人知れずそう考え、承太郎はその形のいい口元を歪ませた。
二人なら仕事も速いし休みも多い。しかし実際にできるか、といえば別だ。
きっと非合法。有りかそんなの。
承太郎は頭の中でもう一度やれやれと呟いた。

996セッ子:2008/10/24(金) 22:41:25 ID:2l2TDwSg0
ところで、とアヴドゥルの説明を聞いた本人、ポルナレフが声を上げる。
「俺たちって何組なんだ?」

気まずい沈黙が流れる。
「え、何コレ?どうしたんだよ、オイ」
「…そういえば、居ませんでしたね。ポルナレフ」
「…ああ、トイレに行っていたな。確か」
「…やれやれ」
「ちょっと待て、オイ。そんな三文小説みたいなことねぇよな、な!」
そう、今朝。
承太郎、花京院、アヴドゥルはポルナレフがウホッ、いいトイレ…に向かった後それぞれのクラスを調べにいったのだ。
そして、
「三組だった」「僕もです」「私もだ」
「…オレは?」
たっぷりと沈黙を保った後、まるで有罪判決でも告げるようにアヴドゥルは告げる。
「⑨(マルキュー)組だ」
ポルナレフの絶叫が学園内に響き渡った。

とぅーびーこんてぃにゅーど?

997セッ子:2008/10/24(金) 22:42:33 ID:2l2TDwSg0
以上、投下終了。
脱がす気はなかったんだ。
本当なんだ、気付いたらやってしまっていたんだ!
許してくれ!

それでは、拙い文章ですが何かあれば。

補足説明
⑨(マルキュー)組
三組とは真反対に位置するクラス。
なぜ1クラスだけ丸がついているのかは不明。
チルノをはじめ、ナランチャ、億康、エートロ(F・F)など個性豊かな面々が揃っている。

998名無しさん:2008/10/24(金) 23:59:14 ID:8nZBcC920
更新乙です!

>>986
>某スレではwiki編集のできる人を心からお待ちしております。
ゲッターのことかぁぁぁぁぁあああ!!!!

999名無しさん:2008/10/25(土) 00:28:54 ID:FX/MknMI0
着々と学園編が進んでるwww

1000名無しさん:2008/10/25(土) 00:47:03 ID:RyUHO4ic0
そういえば、露伴先生は漫画研究部なんだよな?




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