大統領専用機の機内で記者団の取材に応じるトランプ Kent Nishimura-REUTERS
今回の「トランプ関税」ですが、4月2日水曜に発表されて以来、株式市場は激しい混乱状態に陥っています。例えばニューヨーク市場の場合、3〜4日にかけては暴落し、週明けの7〜8日にかけては乱高下を繰り返しています。まるで、リーマンショック前夜のようだという声すら聞かれるようになっています。
ロシアの攻撃が続くなか、黒海を航行する貨物船を見守るウクライナ沿岸警備隊の兵士(昨年2月) THOMAS PETERーREUTERS
過酷な地上戦と破壊的な空爆に加えて、ウクライナ戦争は当初、海でも戦われていた。ロシアは2022年2月の本格侵攻から間もなく、黒海で事実上の海上封鎖を敷いた。しかし、制海権を争った末に大敗する。【コリン・フリント(米ユタ州立大学政治学教授)】
Bloomberg
(ブルームバーグ): トランプ米大統領は9日、債券市場を「美しい」と呼んだが、米国債のトレーダーらにとって、まさに大混乱の1日となった。
米株と米国債が交互に急落する相場の乱高下が数日続いた後、9日の取引は、世界最大の債券市場の安定性に対する不安が高まる中で始まった。午後に入りトランプ米大統領が相互関税について、貿易相手国・地域ごとに設定した上乗せ分を中国を除いて90日間停止すると表明すると、流れが急激に反転し、リスクテーク大当たりの方向に完全に様変わりした。
トランプ政権の方針転換で、債券相場は大きく変動した。この日のより早い段階では、年内4回の米利下げが織り込まれていたが、今や3回に減った。
トレーダーの利下げ見通しが後退し、米連邦準備制度の金融政策への期待に最も敏感に反応する米2年国債の利回りは一時30ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇した。取引時間中の上げ幅としては2009年以来で最も大きい。
その一方で、30年国債利回りは一時23年以来となる5.02%まで上昇後、4.7%まで急低下した。関税のエスカレートがインフレを再燃させるという不安の緩和が背景にある。
米国および新興国市場の債券の動きと株価の大幅な上昇は、より明るい経済見通しへの期待を反映したものだ。だが米国債については、売り圧力を吸収する年限がシフトしただけとの見方もできる。
クレジットサイツの米投資適格・マクロ経済戦略責任者ザカリー・グリフィス氏は「米国債にとって勝ち目のない市場だった。伝統的なリスクオンが利回りを押し上げ、貿易戦争に伴うリスクオフ懸念も利回り上昇を招いた。後者の場合は、(米国債の現物と先物との価格差から利益を得る)ベーシス取引の解消に加え、外国勢が売りに動いた可能性もある」と指摘した。
原題:Trump’s Tariff Pause Jolts Yields in a ‘No-Win’ Bond Market、Traders Trim Bets on Fed Cuts After Trump Pauses Most Tariffs(抜粋)
(c)2025 Bloomberg L.P.
Liz Capo McCormick, Ye Xie, Giovanna Bellotti Azevedo
(ブルームバーグ): ロシアと米国は10日、トルコのイスタンブールで外交関係正常化に向けた新たな協議を開始した。ウクライナでの戦争終結に向けた個別交渉では、依然として目立った進展は見られていない。
ダルチエフ駐米大使がロシアの国営通信社RIAノーボスチに語ったところによれば、双方の在外公館業務の正常化や2022年2月のウクライナ侵攻以降、米国が停止している米ロ直行便の再開に焦点が当てられる。米国務長官のブルース報道官は8日にウクライナの戦争は議題に含まれていないと話していた。
原題:Russia, US Hold Fresh Round of Talks in Turkey on Restoring Ties
(抜粋)
(c)2025 Bloomberg L.P.
Henry Meyer
MAGA(Make America Great Again〈米国を再び偉大にする〉)運動、つまりトランプ大統領の積極的支持者には、サービス業に従事して不満を抱えている現役世代に加えて、例えば製造業に一生を捧げて引退した年金世代もいる。アメリカから製造業が消滅した現実を見て、自分の一生が否定されたように思い、製造業が繁栄していた過去を「黄金時代」として懐かしむ層だ。もちろん、こうした年金世代には現役に戻る気は全くない。
— Ryan Cohen (@ryancohen) April 3, 2025
Warren Buffett watching the stock market collapse while holding $300 Billion in T-Billspic.twitter.com/dkf6z23d0c
— Geiger Capital (@Geiger_Capital) April 3, 2025
ウォール街もバフェットの現金積み立てを評価している。2025年、バークシャー・ハサウェイの株価は約9%上昇しているが、一方でS&P500は約14%下がっている。
「価格が下がると、バフェットは購入を検討するだろう。その企業に新たな恒久的な損害が生じ、その損害が価格の割引よりも大きいと判断しない限りは」とスティーブン・チェック(Steven Check)はBusiness Insiderに語った。チェックは、チェック・キャピタル・マネジメント(Check Capital Management)のCEOとして20億ドル(2923億円)の資産を運用しており、1996年から毎年開催されるバークシャーの株主総会には欠かさず出席している。