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きな

54名前なんか必要ねぇんだよ!:2019/07/21(日) 08:37:03

 「……

 余裕綽々と長刀を“ふわり”と上空に放れば、素早く両手を前に突き出し、前方を切り拓く様に両手を横に広げれば―――鏑木の前方に、白銀の文字列が浮かび上がる。
 軈てそれは、鏑木を全身を包み込む膜の様に覆われて『防壁』の様に攻撃を弾き防ぐ。

 然し、そんな出来事にも一切動じず。
ふと横目に目を配らせ、人質の一人である有名なアイドルを発見すれば、躊躇無く肌に触れれば、彼女さ恐怖の顔で引き攣り喋る事も無ければ肩を震わせる姿に、鏑木は無表情で喉笛を小刀で横に引く。
 呆気なく崩れアイドルに見向きもせず、 滴る血溜まりに、これまた興味を示さず。志垣に顔を再度向け告げる。


 「これが〝解放師団〟の本来の在り方だ。―――不必要な無能を間引く『選別』って訳よ。」
 「この女は〝舟〟に乗る必要な、『招待状』を持ってなかった。ただそれだけの話だ。」


 唐突に船内に僅かな揺れが生じた後に、不安定な感覚に襲われるだろう。更には人質も一斉に悲鳴を上げる。 船内の窓の景色が“青”一色と化したのが分かるだろうか? ―――船が〝動き〟出航したのだ。
 豪雨の中で揺れ動く船内にて、一歩、また一歩。優雅にワイン片手に旅行を楽しむ子供の様に片手を広げ、思わず鏑木は三日月型に口角を拡げれる。

 「……あー、言い忘れたな。 乗船部屋に“大量の火薬”が積まれていてよ。……勿論。俺が指鳴らせばこの船丸々〝どかーん〟って訳。」
 「んで、この船の行先はまだ“決まって無い”。 ―――つまり、何処でもいい話よ。
 再び東京、上矢旧校舎。はたまた電子力発電所でも。………なーんて嘘、嘘。 俺の言葉は殆どが嘘さ。」


 「―――だが、勘違いするなよ?
 何れ我々、解放師団は『選別』を終えれば俺の嘘も真(まこと)に為る。」
 「ハッ! 止めれるか俺を…… 解放師団を!
 ……ま、旅団長の中でも“弱い”部類の俺程度を、止められやしないならなら犬死にがオチだろうがな。―――覚悟、魅せてみろよ。」

 その『意味』を示す様に、指を鳴らせば赤い高級な絨毯が燃え広がり炎上網を敷く。火の勢いは留まる事もせず、燃え広がり人質を囲む様にして拡がるも、鏑木は涼しい顔で志垣を見据えれば刀の矛先を向ける。

 「―――そうそう、もう一つ言い忘れた。……実は俺は、戦闘には入念に仕込みをする主義なんでね。
 そして、圏内(テリトリー)に誘い込んだのなら俺の異能は真価を発揮する。……俺の範囲は全範囲(オールレンジ)だ。」

 床を強く踏み込めば、志垣の足元に一瞬強き閃光が迸れば、―――間合いを詰める様に刀を薙ぎ払うだほう


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