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きな

47名前なんか必要ねぇんだよ!:2019/07/18(木) 19:55:09

 ■深夜 豪華客船「希望」内部2F。 天気:豪雨。

 相も変わらず、偽りの天気予報に踊らされ雨が船内の窓を叩く。
その音を聞きながら、“暗闇”の船内をただ無意識に眺め『〝最後の賓客〟』を待ち望んだ。
 出航の気配の無い船内にて、理不尽な睡魔が襲い頭(こうべ)がついつい下がる。

久しく────夢を、見た。


───“それ”は昔の話だ。〝清村渡季也〟という存在に出会った日の夢だ。

 己とは正反対な性格である 彼の口から語る理想は『御伽噺』の様で純粋で滑稽だった。ホントは、“刺激”が欲しかっただけなのかも知れない。―――ただ、それでも良かった。
 気付けば、俺は渡季也に惚れ。その“陽だまり”に手を掴んだ。 ───最初は〝正しい〟だけの“理想”が眩しくて羨ましかった。俺も渡季也の傍に入れば、何か『変われる』気がした。


 切っ掛けは些細な“ズレ”だった。
正確には己が「理想」とする〝清村渡季也〟が神聖視して傾倒し啓蒙し過ぎて「現実」の〝団長〟が掛け離れていく。―――今は、〝間違い〟だけの〝現実〟が鈍く嫉ましかった……。


───泡沫の泡が、弾けた。


 「―――夢、か……。」

 眠気眼(まなこ)で、外の景色を眺める。
豪華客船と謳われた船内には入るには、案外簡単なもので波止場に掛けられた。木の板で直接的に潜入可能であり、そのまま1Fから2Fに行っても可能である。
 また”力“を使って、甲板からそのまま2Fに行く事も可能である。


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