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好きな小説を語るんだよ(*`Д´)ノ
3903
:
V3
:2015/05/22(金) 14:06:32 ID:qEGe3b9E
「あら、どこへゆくの、イシュトヴァーン」
リンダのおどろいたような問いかけに、
「今日は、飯は外で食ってくらあ。それに、今夜は、戻らなくても心配せんで先に休んでいてくれ」
そっけなく云いすてて室をまた出てゆこうとした。
その背に、
「苦労をかけるな、イシュトヴァーン」
重々しくグインが云った。
イシュトヴァーンは足をとめ、何かにびっくりした、というようすでふりむいてグインをまじまじと眺めたが、何か云おうとしたのを思い返し、口の中で気弱げにもごもご云って、そのまま戸をしめた。
宿の廊下はいくつものドアが並んで、つきあたりに階段がおりている。イシュトヴァーンが例によって口の中で何かブツブツと云いながらその階段の上まできたとき、
「イシュトヴァーン」
微かな声がした。
「わッ」
思いもしていなかったところで呼びとめられて、イシュトヴァーンはあやうく、階段の上からころげ落ちそうになったが、
「な、なんだ。レムスじゃねえか。なぜ出てきた。早く部屋へ戻れ、部屋へ。——あまり人目につかれちゃ困ると云っただろう」
「イシュトヴァーン、船員ギルドの集会所にいくといってたね」
レムスは暗い廊下に、壁を背にして立ち、両手をうしろに組んで謎めいた目つきでイシュトヴァーンを見つめていた。
その目にも、態度にも、かつての、姉の影にかくれておとなしい一方だと思われていたときのかれとは、微妙に違うなにかがあらわれてきているのである。
(ちッ、このガキは、このごろ一体どうしたっていうんだろう。こう、妙に迫力が出て来やがったな)
グイン・サーガ第七巻『望郷の聖双生児』
梅(*`Д´)ノ♪
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