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好きな小説を語るんだよ(*`Д´)ノ
3895
:
V3
:2015/05/22(金) 00:21:27 ID:qEGe3b9E
かっとして、アムネリスはいった。また胸をおさえ、その手をはなして、さきにアルド・ナリスのふれた黄金色の髪をすくいとって、いまわしそうに眺めた。
「月光色の白銀の髪!わたしは知っていますとも、やせっぽちの小娘のくせに、ぎらぎらする紫色の目で、私をにくたらしそうににらみつけていたわ」
「アムネリスさま……」
「云っておくれ、フロリー。私は、美しい?」
「まあ、なんてことを——アムネリスさま。女神のようにおきれいですわ」
「私は美しいわ」
アムネリスは傲岸に云った。
「でも——私は未婚の娘だからそういうことがわからないのかもしれない。ねえ、フロリー。私は、女として……その、彫像ではなく、生きた、血のかよった女としてみたとき、どこか——どこか、おかしいのかしら?何か、必要な魅力とか、そんなもので、欠けているものがあるのかしら?フロリー、私が女のドレスをきるのは、やっぱり身ごなしがなれていないから、おかしいのかしら?」
「そうでございますとも!姫さまは、パロのどの姫にも、少しもひけをおとりになったりしませんわ」
「そうでしょう、フロリー。それに私は少なくともモンゴールの——占領者たるモンゴールの公女だわ。だのに——それなのに、なぜあの男は、私のことをあんなふうにかるがるしく扱うの?」
アルド・ナリスからの伝言が届いたのは、その三日後のことだった。
「アムネリス姫おひとりでヤヌスの塔へとのことでございます」
フロリーのことばをきいてアムネリスは唇をかんだ。タイラン以下にきこえれば、たいへんな怒りをかうに決まっている。いまはある程度の自由を与えられているが、ナリスはともかく敵の総大将なのだ。フロリーは彼女を見た。
アムネリスはぐいと頭をふりやった。
「行くわ。ナリス様にお伝えしておくれ」
アムネリスは云った。
グイン・サーガ第七巻『望郷の聖双生児』
梅(*`Д´)ノ♪
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