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好きな小説を語るんだよ(*`Д´)ノ
3108
:
V3
:2015/05/16(土) 22:00:21 ID:wAu9GGWA
「イシュトヴァーン」
グインが呼んだ。
「イシュトヴァーン。こちらへ来てくれ」
グインはおもだったセムたちを呼びあつめ、何やらこまごまとした策をさずけていたのである。すでにそのいくつかはおわったらしく、いまや、ツバイやラサはそれぞれの氏族をまとめて、あわただしく出発してゆくところだ。
「イシュトヴァーン」
「わかったよ。今、行くよ——なあ、グイン、やっぱりおれがやらなけりゃいけないのかよ」
イシュトヴァーンはしぶしぶとそちらへ寄ってゆきながら、口をとがらせて云った。グインは砂色のフードをはねのけ例の短い笑い声をたてた。
「気の毒だがお前にやってもらうほかはないな。俺、セム族、子供たち、誰ひとりとして、その役がつとまりそうなものは他にいないからな」
「ち——いつだって、おれひとりが貧乏くじだ」
また、イシュトヴァーンは、卑猥な呪いことばを吐いた。グインは頓着しなかった。
グイン・サーガ第三巻『ノスフェラスの戦い』
梅(*`Д´)ノ♪
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