したらばTOP ■掲示板に戻る■ 全部 1-100 最新50 | |

アニメーター生活向上委員会

330。・゜*ヽ(´ー`)/。・゜*:2012/07/12(木) 13:48:34 ID:p6Ff0yh2
わたしもオタクのつもりでしたが、寝食を忘れるほどアニメが好きなわけじゃないし、現実の恋人と触れ合っている方が楽しくて気持ちがいいことを知っている、普通の人間だとわかりました。
自分のほうがおかしいのかと思うことも多々ありました。
結婚式なんかで久しぶりに会う同級生と話しても、いい年して誰もアニメなんか見ていない。
わたしが制作進行をしていたアニメなんか、毎週どころか、見たことあるって言ってくれた人についぞ出会ったことがありません。
これから
アニメって超面白い!映像表現の中で究極の形態だ!
お金が欲しいわけじゃない!アニメと共に生き、アニメと共に死ぬんだ!経験が積めてお金ももらえるなんて最高じゃないか!
と考えて入社しました。
アニメの商売は、DVDなりグッズなりを売っていくのがスタンダードです。
だから、当然買ってくれるお客さんに向けて制作されています。
だけど、制作者の意志は、制作者の数だけあります。少なくともわたしは自分のためにアニメを作っていました。

自分が考えて、アイディアを盛り込んで、少しでも面白くしようと努力してかけずり回って頭を下げて、誰が観ても面白くて、その結果自分の満足のいくものをつくるのが目的でした。
商業アニメ制作は、大集団による分業作業です。機械的に流れ作業を進めます。
発注側は、末端の作業者の顔など見ることもありません。
渡される絵コンテはアニメの設計図であり、8割の完成形が示されています。
どうしようもない絵コンテもあります。
絵コンテが上がらなくて時間を食い潰してしまい、敗戦スケジュールの話数を担当することも多々あります。
わたしの想いが、フィルムにどのくらい反映されたでしょうか。
自分が担当した話数を見れば、苦労した瞬間が、大変だったカットが、嫌なやつの顔が今でも手に取るように思い出せます。
でもそれを、誰かが見て気付くのでしょうか。
糞アニメ、作画崩壊回などと呼ばれ、DVDも売れず、誰の記憶にも残らない話数を担当してしまったのでしょうか。
自分という人間が必ずしも必要ではなく、一定のレベルで作品のクオリティが維持できる話数完成の達成感も、いつしか得られなくなってしまいました。

そう思うと、この仕事を続けて行こう、前に進んで行こうとは、どうしても思えなくなってしましました。
身に付いたのは車の運転技術くらい。資格も何もない現状。
でも、アニメ制作会社に新卒で入っていなかったら、絶対に後悔していた。
入って良かった。辞めて良かった。
さて、これからどう生きていこうかな。
想いをアニメに乗せるのは、制作を続けているみんなに任せるとして。
まだ想うところがある限り、わたしも前には進んでいける気がする。


新着レスの表示


名前: E-mail(省略可)

※書き込む際の注意事項はこちら

※画像アップローダーはこちら

(画像を表示できるのは「画像リンクのサムネイル表示」がオンの掲示板に限ります)

掲示板管理者へ連絡 無料レンタル掲示板