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時事問題議論総合スレッド
4226
:
裁判員裁判
:2009/08/11(火) 20:27:49
(つづき)
◆傷跡
15分間の休憩後、検察側の証拠説明に移った。
山根検事が、透明なケースに収めた凶器の出刃包丁をケースごと裁判員に回した。食い入るように見つめ、メモを書き留める人も。
渡辺ゆり検事は「(被害者の傷は)命の危険の一歩手前だった」と説明する医師の供述調書を読み上げ、被害者の傷の深さと形状を、イラストや立体的な画像で説明した。胸や頭などの傷口の写真は、傍聴席から見える大型モニターには映し出されず、裁判員の手元のモニターだけで紹介。被害者の傷の説明に12分間を費やし、けがの深刻さを強調した。
◆被害者
午後3時の再開を前に、地裁職員が証言台と被告席の間に高さ約1メートル80のついたてを設置した。証人の被害者が、被告と顔を合わせないようにするためだ。
黒の背広にグレーのネクタイの被害者は、渡辺検事からついたてを希望した理由を尋ねられ、答えた。「刺された時の記憶もあり、顔を見ると怖いと思って」
被害者は犯行当時の状況を生々しく続けた。「いきなり心臓の脇の、ちょっと下あたりをボクシングのフックのように刺してきました」「すごい量の血が出て、息をするだけでも苦しくなりました」。裁判員は被害者の表情を見つめていた。
午後4時38分、田村裁判長が「質問のある方、いらっしゃいますか」と裁判員を見回すと、傍聴席から見て左端の裁判員が控えめに手を挙げ、慎重な口調で質問した。
裁判員1番「包丁を持った相手を止めようとした時の記憶はありますか」
被害者「とにかく抵抗しようとして手を出したのは覚えています」
続いて右隣の裁判員が質問。被害者が事件当日、被告の勤務先社長に対し、実際の2倍以上にあたる1000万円を被告に貸していると話した経緯を尋ねた。
裁判員2番「なぜ1000万円と言ったんですか」
被害者「話が面倒くさくなって、勢いで強く言ってしまいました」
裁判員5番「(借金を仲介した)税理士さんとのご関係は」
被害者「中学の時の同級生です」
裁判員6番「被告に『能なし』や『早く金を返せ』などの暴言を言ったことはありますか」
被害者「一切ありません」
午後4時50分、閉廷。
(2009年8月11日01時26分 読売新聞)
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