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「法律や政策は、単なる決め事である。いつでも変えられる」第48部

771正樹★:2019/03/01(金) 00:23:54
 
「女の子たちに届く投資を」(視点・論点)

2019年02月20日 (水)



 http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/315193.html
 http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/400/315193.html
長崎大学大学院教授 池上 清子

2015年は国連にとって節目の年でした。今後15年間にわたるグローバルな枠組みが採択されたのです。それは、2030年までに貧困削減・感染症対策・環境保全などに取り組む開発目標です。
胸につけているこのバッチ、皆さまはこれをご存じでしょうか。
これは「持続可能な開発目標」(SDGs)という国際社会が目指している開発目標のシンボルです。17色に色分けしてあり、それぞれが達成する目標を示しています。
SDGsの前文には、「すべての人々の人権を実現し、ジェンダーの平等とすべての女性と女児の能力強化を達成することを目指す」と書かれています。そして、「誰一人取り残されない」社会を創ることを宣言しているのです。
今日は、ここにも宣言されている、女児/女の子の、能力強化/エンパワーメントに焦点を当ててお話をしたいと思います。


まず、開発途上地域で女の子たちが置かれている現状を知っていただきたいと思います。
ガーナ北部の丘陵地域の5歳の女の子は、水くみや食事の手伝いをするのがあたり前です。また、インドでは結婚持参金を貯めるために、両親は女の子を教育する余裕が全くありません。さらに、ケニアのスラム地区に住む10歳の女の子は、両親からの虐待や暴力のはけ口にもなっています。これらの根本原因は貧困です。働き手となりにくい女の子の立場を物語っています。

SDGsの5番目の目標には、「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」と書かれています。具体的には、どうしたらよいのでしょうか?
教育を受ける機会があれば、女の子自身はもちろんのこと、彼女たちの子どもや暮らしている地域にも良い効果が波及するということは、よく知られています。
仮に、女の子が1年長く初等教育を受けることができれば、彼女が将来得られる収入は11%増加すると、世界銀行は発表しています。これは、若年人口が多い途上国において、仕事の数が少ない競争の中でも、女の子が就職しやすくなること、つまり、より安定した収入を得やすくなるからです。
さらに、ユネスコのデータによれば、すべての女の子が中等教育を修了することができれば、5歳未満児の死亡率は49%削減され、1年で300万人の命を救うことができるのです。これは、女の子が母親になる時、健康教育の知識や情報に戻づいて子どもたちの命を救う行動がとれるからです。
児童婚と呼ばれる、子どもの年齢で結婚し、妊娠・出産することを少しでも少なくできれば、女の子の就学率はあがり、収入を得やすくなります。ということで、女の子のエンパワーメントの促進の一環として、ユニセフや国連人口基金は、児童婚を減らすために広報活動や教育活動を続けています。

平等を達成しエンパワーメントを図るためには、きちんと女の子たちに届く投資が必要なのです。教育を少しでも長く受けられるように女の子を支援する奨学金なども効果があるでしょう。そのような投資があれば、女の子たちは考えて行動する大人になり、子どもたちの生存率を高め、家族の健康を守ることもできます。女の子への投資には色々ありますが、投資とは、単に収入アップにつながる経済的な意味合いだけでなく、例えば、村の公衆衛生を促進するといった社会的な意味を含み、もっと言えば、私は、人材養成でもあると思うのです。


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