ギターサウンドについて[編集]
独特のアタック音を持つ音は、通常ギターを演奏する際によく使われている「ピック」ではなく、6ペンス・コインや、1990年代後半からはオーストラリア・5セントコインを使用していることによる。普通のギタリストからすれば非常に弾きにくく信じられないことであるが、インタビューの際「硬いほうが指のニュアンスを伝えやすいと思う。斜めに使えば滑らかな音が出せる。ハードにプレイする時はコインの回りのギザギザを使う。指は弦に触れるか触れないかの位置にあるので、手の動きを弦に伝えやすい」と語っている[9]。2006年8月、デジテックから彼の音を再現するフットエフェクターが発売された(6ペンスコイン付)。しかし一部の曲のみしか再現されておらず、それだけ実際の楽曲で作り出した音の種類は非常に多彩であることが分かる。2002年にはVOXからジョン・ディーコンが自作し、ブライアンがレコーディングの時に重宝した「Deacy(ディーキー)」とトレブルブースターのサウンドを再現したギターアンプ「Brian May Special」が発売されたことがあった。
一時期はより歪ませるためにトレブルブースターを2個連続で繋いでいた時期もあった。VOXのAC30はビートルズが使っていたことでも有名なアンプだが、ブライアンはビートルズと違い、ノーマルチャンネルのフルアップ駆動により全く違う歪んだ音を出している。ブライアンはAC30以外はほとんど利用しないといっていい程AC30が気に入っており、VOXからAC30BMというシグネチャーアンプが世界500台限定で発売されたこともある。このアンプはマスターボリュームや他のエフェクトが無いに等しい「フルアップにすることで全てのセッティングが終了する」という最近では珍しいハードコアなアンプであった。AC30は非常にいい音がするということでプロに人気があるが、耐久性に劣るため練習スタジオなどでも常備している場所が少ない、ある意味デリケートなアンプである。そのためミュージカルWe will rock youで何夜も連続して使われた時はグレッグフライヤーが耐久性と音色を改善する改造を全てのアンプに施していた。ブライアンもフライヤーによって改造されたアンプを常時ステージに上げている。