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「法律や政策は、単なる決め事である。いつでも変えられる」第43部

777正樹★:2016/09/26(月) 01:46:57
 
 重国籍から見える「今」
 民進党の新代表に選ばれた蓮舫氏が、2つの国籍を持っていたことに批判が上がったことで、「国籍」への関心が高まっている。従来は、余り意識されて来なかったテーマが、政治家の資質と言う論点で浮上して来た形だ。国籍を考えることで、どのような「今」が見えて来るのだろう。
 二国の法律を守る、「不可能でない」
 共存と排除、両方の力が働く米国
 両国の戦争を避け、平和を築く人材に
 国際政治学者の佐々木てる・青森公立大学准教授は、日本と米国の2つの国籍を持つ。しかし、そのことを確認した時は40歳を過ぎてからだ。
 両親は日本人で、米国滞在中に佐々木さんが生まれた。米国は国内で生まれた人に国籍を与えるために、「もしかしてパスポートが取れるかも、と思い米国大使館に行ったら、本当に発行されて驚きました」。
 国内で生まれた人に国籍を与える出生地主義の国がある一方で、日本のように親が日本人なら国籍を与える血統主義の国もある。「各国に主権があり、それぞれに国籍の制度があるために、狭間(はざま)で重国籍や無国籍が生まれます」
 世界には重国籍を持つことを認める国と、そうでない国がある。日本はどうか。
 「国籍は一人に一つであるべきだ、と言う発想が強く残っている国です」。国籍問題に詳しい近藤敦・名城大学教授(憲法)はそう指摘する。「今では、欧米を中心に世界の半分くらいの国々が、法的に重国籍を容認しています」
 日本の国籍法は対照的に、外国籍を持ちながら日本国籍を取得しようとする人に対して、どちらか一方を「選択」するように迫る規定になっている。
 実は世界でも、第二次世界大戦以前は「国籍は一つであるべきだ」との考えが主流だった。その発想は、どこから来たのか。
 「君主制の名残りでしょう。二人の君主に仕えることはあり得ないと言う問題で、『忠誠の衝突』と呼ばれた。戦前は日本でも国民は『天皇の臣民』でした」
 だが大戦後は、現代的な民主国家が増えた。「君主ではなく、法律を守ることが国家への忠誠になったのです。二つの国の憲法や法律を守ることは、必ずしも不可能ではありません」
 人々の国際移動や国際結婚が増え、人権擁護が重視されるようになったことも重国籍容認を促(うなが)した。「二つのルーツを持って生まれた子に片方だけを選ばせることは酷だ、と言う感覚が一例です。個人のアイデンティティーと言う点でも多元性が大事になっています」
 近藤さんによれば、1997年に欧州評議会が定めた欧州国籍条約は、[1]生まれながらの重国籍者に国籍選択を要求しないこと[2]重国籍者に単一国籍者と平等な権利を認めること、を加盟国に義務付けている。
 
        ===朝日新聞2016年9月20日(火)===


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