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「法律や政策は、単なる決め事である。いつでも変えられる」第38部

96正樹★:2014/12/27(土) 00:24:07
 
>>321>>637
 
>>44

        『現代技術と政治−核ミサイル・先端技術・エコロジー』
        (技術と人間:武谷三男・星野芳郎)
        −20頁〜21頁−
        1969年に月面着陸に成功したアポロ11号の打ち上げまでの
       主な作業項目は4万、関係したことでの大学や研究所の数は2百、
       アポロ計画に参加人員は17万5千人、8年間の総経費は8兆6千億円に
       及ぶのであるが、こう空前の巨大プロジェクトには、凡(およ)そ
       明確な目的がなかったのである。星野芳郎は、1968年のアポロ8号の
       段階で、既にこう論じたものである。
 
          『技術と人間』(中公新書1969年:星野芳郎)
          −29頁〜30頁−
          人工衛星と言っても、いろいろある。通信衛星や偵察衛星の
         目的は、はっきりしているし、それの実効も明らかである。
         気象衛星は、それの実効のほどは、それに投じた金に比べては、
         はっきりしていないが、それでも、それの役割は理解することが
         できる物がある。
          目的も実効も凡(おおよ)そ不明確な物は、人間衛星と、
         やがて実現するのであろうことでの月世界行きの人間宇宙船である。
         これは通信衛星や偵察衛星のように、実用目的の明確な技術では
         ない。では、天体物理学上の観測手段なのかと言うと、まず
         人間衛星については、そうとも言えない。放射能や磁場の
         強さや、宇宙線などを計(はか)ると言っても、それは、
         機械が地上に送信するのであって、別に人間の手を必要とする
         物ではない。無人の人工衛星に比べて、人間が乗り込んだ
         だけの観測結果が上がると言う物ではない。
          ・・・・・こう壮大な月面到達計画には、まるで目的が
         ない。それは、人類の歴史が始まって以来の無目的技術と
         言うべき物であろう。


>>45

 『「日本自讃論」では未来は読めない』
 (講談社文庫:内橋克人・佐高信)
 −121頁−
 内橋克人  技術的なブレイクスルーをやったような職場の第一の条件は
      異端者を排除しないと言うことです。なぜ異端が大事かと言うと、
      技術と言う物は極めて非連続で進む。技能が改善の積み重ねで
      連続的に進むに対し、技術は非連続で飛躍をする場合に、それの
      切っ掛けとなる物は異なった世界の技術なんですね。
       例えば、時速2百十キロ安定走行の新幹線がなぜ可能になったか
      と言うと、伝統的なことでの車輌の技術が壁を破ったのではなくて、
      飛行機の技術が入って可能になったんですね。
       それまでは、時速1百十キロを超えて電車、列車が走ると言う
      ようなことは、殆ど考えなくて良かった。これを、飛行機の技術者が
      2百十キロ高速安定走行を可能にした。戦争中に海軍航空技術廠で
      零戦の構造設計をやった人たちが、戦後に、国鉄の研究所に入って
      来たわけです。こういう人たちは、やはり当時の国鉄の中では
      異端者扱いをされていたようですが、結局、その異端者たちが
      スピードの壁を破って行く。このように、技術が非連続で発展する
      場合に、最初の切っ掛けを作る人は、違った分野の技術者であり、
      そう違った目を持った技術者、開発者、或いは研究者が、技術の
      非連続的な発展には欠かせないわけですね。


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