「法律や政策は、単なる決め事である。いつでも変えられる」第３８部

545：正樹★：2015/02/26(木) 00:10:08: 　
『新版－悪魔の飽食』
（角川書店・角川文庫：森村誠一）
－１０８頁－
培養器で大量培養すると、菌の毒性は弱化する性質を持っている。これのために、７３１部隊のペスト菌研究担当の高橋班員らは、「丸太」に次から次へとペスト菌を“移注”する方法を考えついた。
　
『新版－悪魔の飽食』
（角川書店・角川文庫：森村誠一）
－１０８頁－
「丸太」Ａに生菌を注射すると、確実にペストに罹（かか）って死ぬ。しかし、人間の体内では死の直前まで血液、リンパ液の中に生じる抗体とペスト菌の間に激しい闘争が展開される。
　
『新版－悪魔の飽食』（角川書店）
－１０８頁－
抗体との闘争に打ち勝ったペスト菌は、毒性がその分だけ強くなっている。そこで「丸太」Ａの血清を更（さら）に「丸太」Ｂへ注射する。侵入して来たことでの、より毒性の高いペスト菌と「丸太」Ｂの抗体が闘争し、更（さら）に、より強い菌が生じる。
　
『新版－悪魔の飽食』
（角川書店・角川文庫：森村誠一）
－１０８頁－
それを、更（さら）に「丸太」Ｃへと、強力な毒性を鍛え上げるための、毒の架橋が行なわれる。ところが、この過程で血清注射によることでの人間の抗体も、また強くなって行く。
　
『新版－悪魔の飽食』
（角川書店・角川文庫：森村誠一）
－１０８頁－
ペスト菌を注射され、一度は重態に陥（おちい）るものの、中には珍しく生き残る「丸太」もいたと言う。ペスト菌だけではない。他の細菌に対しても同様の免疫性を獲得した「丸太」が現れた。

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