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第二裏ゲート

342とある世界の冒険者:2012/10/31(水) 03:18:54 ID:z6bqiEsI
>>340
「――ふむ、成る程ね。
 容量は魔力の続く限り生成出来る訳か。自身の体液をベースにしているのか、とも思ったけれど。

 ……益々、面白いね。 ”欲”しくなったよ、その力も――君も。」

男が底冷えのする笑みを浮かべる。 人で無く、魔で無く、聖でも無い、純粋な、力の覇道。
――溢れ出したそれも蜂蜜、つまり「液体」であるならば、

その性質を持つのならば対処は簡単だ。

流してやれば良い。
蜂蜜よりも甘く蕩ける、痺れるような、それを。

指を鳴らす準備を、顔には冷たい笑みを浮かべ――

>>341
「――ふぅん?」

その動きを、止める。

「面白い事を言うね、君は退治屋の家系だろう?
 その君が、人間を既に何十人、或いは何百人犠牲にしているであろう化物を庇う、と?」

立ち塞がる少女に言葉を飛ばす。
優しい声色で、言い聞かせる様に、

「それに、元々彼女とは君が事を構えていたんだろう?
 それは仕事として魔を打ち滅ぼす為――つまり、仕事として彼女を殺す、或いは消す為の物だ。

 その君が彼女を、庇う。 ”やり過ぎ”だからと言う理由で?
 ――それは矛盾じゃないのかい? 君の、いや君の仕事、魔を払う退治屋として、大きな矛盾だ。」

だが、その言葉の全ては、
彼女の全てを否定するように。


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