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第4汎用スレ
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ご利用は計画的に!
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>>2647
ぷにぷには障壁に跳ね返されて吹き飛ぶ
しばらくの時間ぐらいは稼げるだろうが……
>>2648
ぷにぷにのうち一匹は切り裂かれて、
水色の液体が周囲の木々に飛び散る
>>all
箱状の建物の周辺に幾つかのぷにぷにが見えて、
それらが二人のほうへと移動を開始しているらしい
もしかするとあの建物からぷにぷにが発生しているのかもしれない
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>>2649
「……いつつ……これじゃあキリがない、一気に突破して蘇生ができそうなあの部屋に向かうぞ……!」
ぷにぷにの多さを見て単純に蹴散らしていくのは無理だと悟り、障壁を前面に展開させて強引に建物の中に入ろうと
……傷が開いているのか、背中に赤いシミができているようにみえるかもしれない。
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>>2649-2650
「………あの建物からぷにが湧いてるのかな……?」
「………数じゃ勝てないし、やっぱり無理矢理行かないと駄目なのかな…」
こちらも襲いかかるぷにを蹴散らしながら建物の中へと。
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どうなるのやら……つづく
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-あらすじ-
酒場に行ったら心臓代わりの水の魔石を見つけた。
ベル「んー…ということは今動いているジグザルザーはどういう理屈で」
オパ「代わりの何かが身体をのっとっとるわけか」
半透明の青年「なるほど…」
いつの間にか石を覗き込んでいるメンツに
後ろの背景が透けて見えている
黒のレザージャケットとフィンガーレスグローブに拘りを見せる茶髪の青年が加わっていた。
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「要はその乗っ取ってるなんかをぶっ飛ばしてこれを埋め込めば万事解決ってことだな!
……ン、声が一人多いような……ん!?」
と、ワンプルな答えを勝手に導き出しながらそう言って
そして、ベルでも爺さんでもない声が聞こえ、何者かとあたりを見回せばその正体を思わず二度見して
「……幽霊?」
とだけ、驚いた様子でいい
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>>2654
幽霊「ちーっす」
幽霊はフランクな挨拶をした。
ベル「ちーっすじゃないわ、このスカタン!!」
幽霊「あべしっ!?」
シッパーーーーーーーン!と魔女のハリセンの一撃が見事に幽霊に決まった。
幽霊「いった!?いったいっすよベル!!
っつーか幽霊にまで干渉するんすかそのハリセン!?」
ベル「細かいことは置いときなさい!ヴェルク!何やらかしてんのよアンタ!」
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「うぇーい……痛そうだなぁ……」
(……もうそれ使って戦えよベル………)
おもいっきりぶっ叩かれている幽霊を見て苦笑いしている、
思わず剣よりソッチのほうが威力高いのではと思ってしまうほどに
「ってコイツがヴェルクなのか!成る程、勇者ってのはコイツのことで……
……あれ、心臓とやらがあるから幽霊みたいになってるってことか?」
「ジグザルザーの中身はすでに別人で、コイツはすでに死んでるってことなのか?うーん……。」
なんで、このような自体になったのかを考え出せばコレといったものがなく、深く考えだして
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>>2656
ヴェルク「勇者…うーん、自分なんかマダマダっすけどね」
苦笑する幽霊。
ヴェルク「いや、何度か酒場から出ようと思ったんすけど、成程。
そりゃ核たる心臓が此処にあったら離れられないわけっすね」
ベル「誰がやらかしたことか知らないけどロクな奴じゃあ無いわね」
オパ「んで、ヴェルク。どうやらお前さんの身体が勝手をやらかしてるんじゃが」
ヴェルク「そりゃ止めなきゃダメっすね。のっとった奴の目星は付いてるっす」
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「……俺はお前のことを知らないからなんとも言えねぇな。
その……なんだ、"現役時代"の話も知らないし。」
………ジグザルザーとしての話を聞きたがっている様子だ。
実際、ヒーロー物は嫌いではないのだ。自分と英雄との差を思うたびに打ちひしがれるのだが、少なくとも聞いている間は。
「……目星付いているのは勝手だけど、侵負になってんぞ。
遠隔操作してるとか、そういうのなら別だが。」
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>>2658
ヴェルク「まあ、対侵負やってると汚染されるんすよ、如何しても。
結果侵負が生じたんじゃあないんすかね」
ベル「そうか…よくよく考えれば連中って倒しただけだと負の瘴気を撒き散らすのよね」
オパ「それをものともしないのがジグザルザー装備なわけじゃが」
ヴェルク「完璧ではなかったんすね」
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「うーむ、ともなると今はぶっ飛ばすのが一番手っ取り早いってことか?」
やっぱり、単純すぎる結論にたどり着き
「侵負を浄化できた竜の魔力だったら負の瘴気をかっ消せるわけか……。
だから、コレが有効とか言ってたわけなんだなぁ。」
ようやく、竜の魔力が侵負に対して有効かという理由に気づいて
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>>2660
ベル「ちっ…ずるいわね」
オパ「うらやましいのぅ」
ヴェルク「ですねえ」
三者三様の様子を見せる。
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「……はぁ、紆余曲折あった結果なんだから別にいいだろ……他人に渡せる物でもあるまいし。」
溜息を付いて、冗談交じりに行ったであろう三人に対して半分怒りながらそう言う。
ただ渡り手の時と違うことは他人に渡したいと言っていないことだろうか。
「ホラ、重要なことがわかったんならとっとと次行こうぜ。
心臓もってけばヴェルクも外出れるだろうし。」
不機嫌な様子で一人で勝手に外にでていきながら
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>>2662
ベル「そうねえ、持っていけば出れるわね…よし、ヴェルク行くわよ」
ヴェルク「いいんすか?状態を考えると同行するのは気が引けるんすけど」
ベル「気にする程度の影響はないっての、さーいくわよ!!」
オパ「んん?」
何やらためらう様子の青年とそれを窘める魔女というシーンを加えつつ次回に続く!!
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前回までは
イシュカを蘇生させるために行動を開始した二人はぷにぷにと遭遇する
それらをうまく処理した一行は箱状の建物へとたどり着く
扉は壊されたままの状態で放置されているようだ
建物のまわりにはぷにぷにが複数体徘徊しているようだが、そのどれもが二人に気づいていないようで、
余程派手に動いたり攻撃を仕掛けたりしなければ、それらに気づかれずに建物の内部に忍び込めるであろう
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>>2664
「ったく……こっちの体にも余裕はないってのに……!」
ボロボロの体にムチを打ち、建物の内部の入り込もうとしている青年。
スニーキングとは程遠いが、派手ではないのでおそらくは気づかれないだろう。
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>>2651>>2665
ぷにぷにが間抜けなのか、難なく侵入に成功する二人
内部は以前と変わらない一本道で、なんらかの光源がなければ
探索が困難な物になることも変わらない
緑色の石の波の立ち具合や、紫掛かった色の石の輝きを頼りに進めば、
あの部屋へと再びたどり着けることだろう
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>>2664-2665
「………気づいてないようだから入るなら今のうちね」
気づかれないように音を立てずに入って行く。
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>>2666
>>2667
「………まだ紫色だよな、まだ間に合うよな……!」
壁に手をつきながら一歩一歩歩みを進めていく。
目指すはイシュカを蘇生できるかもしれない部屋。目的は言わずもがな。
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>>2666-2668
「………相変わらず真っ暗と…………」
また光の球を作り出す。
「…………そういえば、その生き返らせる方法は調べたっけ……?前来たとき」
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>>2668>>2669
特に困難が待ち受けるわけでもなく、二人は難なく魔法陣がいくつか敷かれた部屋に辿り着く
蘇生させるための方法は壁に刻まれているようだ
巨大な魔法陣を囲うようにして敷かれた4つの魔法陣のうち、
北の方角にあたる魔法陣に生き返らせたい人物が所持していた魔導石を
南の方角にあたる魔法陣にそれ以外の、魂を吸い上げた魔導石を置けばいいだけ
そして部屋を出て扉を閉めれば、魔導石を核としてイシュカが蘇るらしい
ただし一度扉を閉めたなら、蘇生が完了するまで絶対に扉を開けてはならないとも書かれている
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>>2670
「……これなら簡単だ。誰にも邪魔させねぇぞ………!」
壁に刻まれた通りの方法を手早く行なっていく。
その手つきは明らかに病人のそれではない
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>>2670-2671
「………意外と簡単にできるんだなぁ………」
「…………ここまでやるのがいろいろと大変だったけど」
扉のそばでデズモンドの様子を見ている。
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>>2671>>2672
作業を終えてもなにも起らない、扉が開きっぱなしのせいだろうか?
2人がこの部屋を後にして扉を閉めて、あの記述が正しければイシュカは蘇るだろう
ちなみに開けてはならないということが強調されていて、何度も繰り返して壁に刻まれている
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>>2673
「………開けるわけねぇだろ。レイヤ、絶対にドアをあけるなよ。何があってもだ。」
それだけ言うと部屋から出て、ドアを締めようと
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>>2674
「………うん、開けない」
素早く部屋から出て行く。
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>>2674>>2675
2人が部屋の外から扉を閉めても、2人にとっては何も感じられなければ目立った変化も見られない
あの手ごろさと言い、記述が正しい物なのか疑わしくなりそうなほど何も起こらない
中の様子を覗けば真偽についてはっきりするかもしれないが、
開けてはならないと念を押されている
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>>2675
>>2676
「……………。」
扉の前であぐらをかいて、内側から扉が開かれるまでただひたすらに待機している。
頼みの綱はこれしかないのだ、それをわざわざこちらからふいにすることなんて誰ができようか。
それに、資料をあさりにきた人間を騙すつもりなら他の資料にも偽りのものを用意するであろう。
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>>2676-2677
「………ふぁあ」
胡坐をかくデズモンドの隣で欠伸をしながら立っている。
長時間寝てないからであろうか。
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>>2677>>2678
カタン、カタン
退屈そうにしている二人に忍びよる足音と杖の付く音
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>>2679
「……………。」
何かいうわけでも、何かをするわけでもなくただじっと座っている。
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>>2679
「(………誰か来た………?)」
ふと足音がした方を向く。
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>>2680>>2681
妙な視線が二人に向けられたかと思えば、
足音は手前の部屋で止み、部屋の中にも関わらず俄かに霧が立ち込めだす
よく目を凝らさなければ気づけないほどの、微かな霧
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>>2682
「………敵か?」
割と感情が張り詰めている状態、苛立ちながらも立ち上がり襲撃に備える。
無論、杖も剣も持っていない現状ではやれることは限られているが。
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>>2682-2683
「………無理はしない方が………」
襲撃に備える……だがあまり戦えそうにないデズモンドを少し心配する。
「……?」
突然立ち込める薄い霧に少し周囲を警戒する。
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>>2683>>2684
やがて重い音を立てて扉が開き、デズモンドらの前に現れる人
病的なまでに白い肌、全体的に小柄な体つき、月明かりに照らされていた湖のように澄んだ水色をした長い髪
体はローブのようなものを羽織っていて、露出は控えめ
目を擦りながら欠伸を一つしているところを見るに、寝起きを思わせた
「……おはよう?」
寝ぼけているのだろうか?
ようやく蘇ったらしい、イシュカは気の抜けた挨拶を二人に
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>>2685
「………………。」
苛立ちを隠していない、さっきだった表情が徐々に緩んでいく。
自分が死なせてしまった存在。その元気な姿を見ればその目には涙が浮かんでいき
「………イシュカ!」
感極まったのかそのままイシュカを抱きしめて
胸の内が熱くなるあまり、何から話せばいいのかが思いつかず
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>>2685-2686
「………イシュカ……?」
「……本物……なの……?」
目の前に現れた見覚えのある少女。
蘇生したことに少し目を疑いつつも2,3歩そちらへ。
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このイシュカは本物なのか偽者なのか、はたまた化け物か……
なんにしても今日はここまで
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こんにちはbags-v
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<王都近くの草原>
【草原に鎮座するは黄金色の塊である。
それはぷにぷに種の様な弾力性に富んでおり、大きさはかなり大きい。
人一人が十分に中には入れてしまうほどの大きさである。
そして、その塊周辺では不思議と甘い香りが漂っている。】
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薄汚れ所々擦り切れた革の服を着、眼の下には濃いクマ、半端に長い耳を持つ短髪の少女、
「お腹すいたあああああああああああああああああ!!!」
と、吼えながら湧いて出る。
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【その咆哮に風に煽られる様にして、その塊がふるふると震える。
しかし、それ以外はとくにリアクションを見せる様子は無い。ただの黄金色の塊だ。
周辺に対して、無秩序に甘い香りを振り撒いているのは変わらないのだが。】
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>>2692
「…いいもん見っけ」
ボコボコと粘ついた気泡の弾ける音と共に少女の足元から現れるソレ。
赤と黒を綯い交ぜにしたヘドロの様でヒトの胴を簡単に握れそうなほど大きな手、
それに不釣り合いなほど細く、そして醜くく長い歪んだ二の腕が付随している。
「Go!!」
魔腕が熊手のように指を大きく開いて黄金色の塊を鷲掴まんと動く。
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【掴もうとするその直前、何かに反応したかのようにその塊が一瞬、揺らぐ。
その瞬間、その塊が水っぽい物が潰れるような音を立てて、爆発し周囲に飛散した。
それは火薬的なものではなく、魔力的な爆発だ。
一層、周囲に甘い香りを広げながら、黄金色の塊は黄金色の液体となって周囲に飛び散った。】
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>>2694
「んえっ!?」
伸びた魔腕が爆発をくらって幾つかの黒いヘドロのような塊となって周囲にまき散らされる。
ヘドロの落ちた地面がぐずぐずと腐っていく。
「…ちっ、罠か!」
ボコボコと不服そうに少女の足元で赤と黒の何かが気泡をあげている。
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【不服そうにしているその傍で飛散した黄金色の液体が地面に集まり始める。
誰が命令したわけでもないのに、極めて正確に集積していく。
そして、それが黄金色の水溜りを作った頃に――――。】
「折角、気持ちよくなっていたのに、酷くありませんかねー?」
【何処からともなく、セリフとは裏腹に間延びした少女の声が聞こえてくる。】
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//20分以上経ちましたので、落ちたと判断してお先に失礼させて貰います。
//お疲れ様でした!
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>>2686
「ひゃっ!」
突然抱きしめられてただただ狼狽している少女
「と、とりあえず離して、離してください
お、落ち着きませんから」
あたふたしつつもデズモンドにそう頼んでみる
>>2687
「わわわわ……」
動揺しているようで、レイヤの質問にも答えられないでいるらしい
声が聞こえたかも定かでない
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>>2698
「……良かった………!本当に良かった…!」
涙を流しながらぎゅっと強く抱きしめている。
……話を着ている様子は全くない。
右腕だけで抱きしめているので、簡単に振りほどけそうである。
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>>2698-2699
「………離してあげたら………?ちょっときついようだけど………」
慌てるイシュカを見てデズモンドへと言う。が、多分聞こえてないであろう。
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>>2699>>2700
「……わたしを殺す気ですか!」
むっとするとデズモンドに少量の電流を流す!
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>>2701
「……ああ、ほんとに―――あっぶぇ!」
話も聞いていないデズモンド、電流を流されて体が少々痙攣した後、
ビターン!と勢い良く地面にぶっ倒れる!
元々体がボロボロな上に無理をしてここまで来て、体が限界だったのに、とどめを刺した形だ。
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>>2701-2702
「………あーあ」
気を失った様子のデズモンドとイシュカを交互にちらちらと見る。
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>>2702>>2703
「……あれ?」
よくよく見て見るとデズモンドはボロボロ
そしてここに至るまでに夢を見ているかのような感覚に襲われたことを思い出す
自分がゼレミアへの愛を叫んだりデズモンドに依存したりする、夢だ
肉体の感覚がなかった少女は今の今までそれを夢と思い込んでいたのだ
そもそも一度自分は確実に死んでいるはずなのだ
「……とりあえず、運び出します?」
レイヤにそう提案する少女だった
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>>2704
「………うぼぁー……」
……白目剥いてるが五体満足だし、心臓動いてるし大丈夫だろう。
服装も今回は軽装なので比較的楽に運べるだろう
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>>2704
「そうしたいけど………運べるかな……?」
>>2705
「………今回は鎧着てないしイシュカもいるけど……でも重いものは重いかな……」
足を持ってみる。というより抱えてみる。
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>>2705>>2706
「さすがに置いておくのはまずいと思いますし……」
言いながらも頭のほうを抱える少女
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>>2706
>>2707
「…………オウフ。」
持ち上げたら変な声上げましたね。
明らかに気絶している様子ですが
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>>2708
「………起きてる……?」
突然変な声を上げたデズモンドに少し反応する。
「………とりあえずこの館の入口まで運ばないと………」
といっても少女の華奢な腕では少し無理があるかもしれないが。
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>>2707>>2708
「……雷に打たれたら目が覚めるのでは?」
なんて言いながらも運ぶこと幾時間、いつの間にやらデズモンドは
治療を受けて王都の病院のベッドの上に横たわっていた
2人が運んだのか、はたまた協力者がいたのかはわからない
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>>2709
>>2710
「………あれ、アレは夢だったのか……?」
意識が元に戻り、ベットから上半身だけ起き上がって
イシュカを抱きしめたら電流流されてぶっ倒れる……という一連の流れを曖昧にしか覚えてなく、夢と受け止めてすらいる。
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実は夢だったのかもしれない……つづく
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【王都/裏路地】
『ふぅん、情報屋は辞めたのね』
「そゆことー、悪いね朧月のお姉さん、何かあった?」
『見掛けたから声を掛けただけよ。 にしても……ふぅん、恋人ねぇ、作るタイプには見えなかったけど』
「そりゃお互いサマでしょ」
【王都裏路地に位置する公園】
【幾人かにとっては思い出深い或いは馴染み深い場所であるそこに】
【黒スーツに帽子の何かダメな感じのする青年と、着物に扇子、長い黒髪の女性が、いた】
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-あらすじ-
海賊船で離島についた!
上陸する面々、その前に現れたのは…
嘗ては石造りの頑強そうな砦を彷彿させたであろう研究施設がある。
巨木と苔草に覆われ、破棄されてから長い年月が経った事を思わせる。
そんな施設の横に簡単な作りの小さい小屋が建っている。その横には畑も見えた。
ゼーレン「おー…なんかのどかな」
鮫「すげえなあ」
蟹「ですね」
ぽけー、と周囲を見回す人外三人。
他の海賊メンバーは船でお留守番である。
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「……その昔、人を狂わせ悪意で育つ悪魔が封じられていた石碑があったの。」
左が白、右が黒と言ったデザインの外套が、風になびく。
それを手繰り、暴れない様に紐留めする。
「そこにはとても綺麗なお花畑が広がってたそうよ。」
そして鋭く真っ直ぐなショートヘアを手で押さえつけながら、女性が言った。
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>>2715
半魔「…」
蟹「…はい?」
鮫「と、唐突だな…つまり此処もそういう所って言いたいのか?」
半魔が何とも言えない表情を浮かべ、
蟹が無言で、鮫が若干ビビッてメルフェに問う。
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>>2716
「……そうだったら切ない事ね。
でも、物見に来た訳でもないのなら……油断は出来ないわ。」
仏頂面で言いながらも、自身のそういう過剰じみた思考には少し辟易していた。
出来ればこういった風情ある場所では、目一杯心を開けて安息したい物だ。
だが、それを口に出せる程に上手でもない。
「行きましょ。」
それだけ言うと、黒いブーツを地へと静かに踏み歩ませ始めた。
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>>2717
?「まあまあ、そう気を張るものでもないよ」
鮫「ぬぉ!」
蟹「!!」
半「はい!?」
と、唐突に四人の背後から声をかけるものが居る。
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>>2718
「…………。」
半身翻し、返答せずに声の先へと視線を向ける。
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>>2719
青年「態々こんなところまでごくろう様。よく頑張ったね」
釣り具を携えた背が高く面長でヒトの良さそうな青年が其処に居た。
鮫「誰だ……?」
半「うーん…」
蟹「いや、噂の残った筆頭殿では?」
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>>2720
「……私は見てただけだけれど。」
身構えはしないが、言葉を返す中で別の事を考えながら。
視線の動きを最小限にしながら、青年を上から下までしっかりと眺める。
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>>2721
青年「いや、此処までの道のりだけのことを言っているわけじゃあない。
ウスイズでのことも然り。さらにその前のことも然り」
半・鮫・蟹「……」
青年「うん、皆頑張ってるね。良い事だ」
満足そうに青年がうなずく。
青年「ささ、長旅で疲れただろう?魚は十分釣ってきたから食事にしよう」
そう言って4人を追い越し歩き出す。
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>>2722
「…………。」
横並びの三人に倣い、無言を貫いたまま青年の後について行く。
その胸中はやはり、あまりすっきりした物ではない。
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>>2723
そうして小屋へと辿り着き招かれる。
なんだか来客があるのが事前に分かっている様な準備がされていた。
青年「はいどうぞ」
お茶が出される。
三人外は顔を見合わせ如何したもんかと思っているようで。
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>>2724
「何が目的なの?」
湯気のほわりと立つカップにも、思案顔の三人にも一瞥せず。
真っ直ぐ青年を見据えたまま、居住まいを正して問う。
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>>2725
青年「ん?…目的があるのは君らの方だったと思うけど」
自身も同じ茶を啜りつつ青年は言う。
のんびりとした雰囲気に変わりはない。
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>>2726
「違いないわ。」
「……けれど、じゃあ貴方は何故私達を迎えられたの?
ここに辿り着いた時刻も日も、ある種偶然めいた物でしか無かった。
だったら、わざわざ機を合わせてまでこうやって案内するのは不自然じゃない。
だから訊いたの。何が目的かって。」
未だ姿勢を変えぬまま、疑いの言葉をぶつける。
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>>2727
青年「見ていたからね、随分と前から。
お客がやってくるのが分かっているなら出迎えだってするさ。
そこに不自然はないと思うのだけれど」
鮫「ん?誰か連絡したっけか?」
半「あれれ、誰ですかね?」
蟹「いやそういう次元の話ではないと思うのですが…」
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>>2728
「その随分と前から見ていた、と言うのが不自然極まれると伝えた方が良いのかしら。
……端的に言うわよ。貴方、怪しい。」
食った様子の青年に苛立ちを覚え始めているメルフェ。
ゆっくりと指を差すと、青年に向けて少しトーンを下げて告げた。
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>>2729
青年「まあ怪しいのかもしれないけれど、
チカラの強い存在はどうしても視界に入ってしまうものでね。
こればかりはマダマダ精進が足らないといったところかな」
蟹「…千里眼、ですか」
青年「それほど使い勝手が良いものは持っていないよ。
とっかかりは何時でも自分の意識とは無関係に流れてくるんだ」
鮫「だっはっは、おいおい、千里眼とか仙術じゃねえか!
何だ此のニーさんは霞食って生きてるってお前は言うのか?」
青年「霞は味とかしないんだよねえ、普通の食事の方が好きだな」
鮫「なるほど食ったことはあるのかコイツ本物じゃねえかあああああああああああ!!!」
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>>2730
「……うるさいわね、カマボコにするわよ。」
鮫亜人を横目に、ぼそりと呟く。
「それだけ強い力が見えるのなら、もちろん目的も分かっているのよね?」
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>>2731
鮫「かまぼこいやだあああああああああ!!」
蟹「あ…えーっと、探してきます」
かまぼこにトラウマでもあるのか鮫が逃げ出した。
蟹が後を追うようにして居なくなる。
青年「まあ彼女の目的は。でも君の目的は分からない」
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>>2732
「…………頓馬。」
原因であるのに、この冷め具合は聊か酷い物がある。
眉一つ動かさずにぼそりと呟いた。
「あの子に報いるのが私の目的よ。至極簡単。」
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>>2733
青年「成程…となると些か此処から先の出来事は中々に刺激が強くなると思うけれど」
半魔「…え?」
なんか唐突に不振なことを言い出す青年。
青年「さて、何より先ず正しておきたいのはゼーレンヴァンデルングの在り様だ」
半魔「……」
ダラダラダラと異常に汗をかきだす半魔。
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>>2734
「…………レン?」
様子のおかしいゼーレン。
自然と視線はそちらの方に向く。
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>>2735
青年「その胆力には恐れ入る。けれどそこまでして続けるものじゃあ…」
言いながら青年がその人差し指を半魔の額に伸ばす。
そしてチカラを込めた。
半魔「!」
青年「ないね」
パリン、とガラス細工が砕け散る音がして半魔がバラバラに砕け散った。
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>>2736
「な……ッ!!?」
一体、これはどういう事か。
無二の親友が、指一本で粉に等しいガラス片に変えられてしまった。
頭の中を不可解な情報が見たし、思考を一瞬で奪い去る。
変幻自在な半人半魔とは言え、伊達や酔狂で飛片になったりなどする筈はない。
「……貴様……ッ!!」
ならばどうして。
問う前に、先に指先が紫電を発して青年へと向けられていた。
威嚇する様なバチバチと言う音に、オゾン臭が混ざる。
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>>2737
青年「不意にこんなことをしたのは謝るよ。
けれど不意を突かないと彼女はすぐに誤魔化すからね」
申し訳なさそうに青年は言う。
メルフェリアスの剣幕には動じていない。
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>>2738
「……死んではいないのよね……?」
僅かに震えを持たせた声で、未だ指を向けたまま言う。
緊張で浮いた汗が一滴、卓上へと堕ちた。
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>>2739
青年「これが説明するとややこしいのだけれど…
肉体の死は既に彼女にとって意味がなく。
問題になるのは魔術的な、精神の死というべきかな。
ヒトとしての彼女は随分前に死んでしまっている。
メンシュハイトノイと分離した頃にはね。
今の彼女は半人半魔ではなく、半魔半霊といった具合に変わった。
ある話では魔族は精神体だとも言われているから、
其の在り方は真に近づいたのかもしれない」
半魔「だからって折角作った身体をバーンはないんじゃあないでしょうかあ」
青白い炎が空間に生じ姿を作る。
若干背景が透けているが半魔がその姿を現した。
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>>2740
「…………。」
俄かには信じたくない話だが、成程合点も行った。
普段から姿形の自由さには驚いていた所だが、霊体に近いのならば納得も出来よう。
それでも、驚いた事に変わりは無いが。
「……じゃあレン。
貴女もしかして……ずっと私に黙ってたの?」
俯きがちで零す声の奥に、絶妙な怒りの燻りが見える。
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>>2741
半魔「ひぃっ!こうなるのが嫌だから黙ってたのにーーー!!」
青年「君が誤魔化すのがいけない。
大体これから侵負を相手取るなら要らぬ隠し事はしない事。
連中は狡猾だから変に隠し事をしていると
其処から付け入られる可能性だってないわけじゃあない」
半魔「尤もらしい事言ってるけど顔少しにやけてますよぅ!!!」
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>>2742
「……貴女って何でこう何度も何度も……」
ブツブツと呪詛めいた風で口を動かす娘。
次第に声にはっきりと震えが籠っていく。
そして勢いよく顔を上げ
「そんなに私が信用できないの!?
迷惑掛けたくないって思われる方が迷惑よ……!」
余程ショックだったのか、珍しく感情を露わにして吼える。
赤茶の瞳には涙が溜まっているし
「ばか!!」
こんな愚直な台詞も滅多に吐くまい。
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>>2743
半魔「いやそのきかいがあったらちゃんとはなそうとおもってたんですけど
いまのところししょうはないしそのなんというかせつめいながくなるし
ぶっちゃけじぶんでもどういうじょうきょうかいまいちりかいできてなくて
いままさにそうなのかーみたいな……ごめんなさい」
謝った。
青年「今日の所はじっくり休むといい。色々話をしながらね。
僕は少し海賊の皆さんと話をしてこよう。
彼らは如何も此処に求めるものがあると思い込んでいるようだから」
青年はその場を去る。
やれやれ、此処1、2時間は長くなりそうだぜ次回に続く。
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>>2744
「ばか、ばか、とんま……!!」
まるで子供の様に涙声で喚くメルフェ。
落ち着くまでの暫くは、似たり寄ったりの言葉を吐き出すばかりであった……。
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-離島生活二日目-
海賊船は夜中のうちに近くの港へと帰ったそうで。
青年…筆頭さんが何を言って追い返したのかは不明であります、今のところ。
半魔「そして私は未だに半透明なのでありました…んー、違和感!」
穏やかな海、白い砂浜、青い空、温かな太陽の光!
離島の環境は悪くない。
浜辺で岩に胡坐をかいて半魔半霊は思う。
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「まだ許した訳では無いんですからね。」
と、不意に後ろへ立つ恨み言。
あれからのメルフェと言うと、堰を切ったかの様に大泣きであった。
色々な要因が重なってでもあるが、あんな様を見たのは初めてかもしれない。
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>>2747
半魔「にゃおぅっ!?…お、オハヨウゴザイマス メルフェサン」
片言になりギクシャクとした動作で挨拶する半魔。
結局謝り倒す事しかしていないので何とも気まずいのである。
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