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天王山

1しょう★:2012/09/02(日) 13:54:30 ID:???
うちの高校は裏手が山になっている。街中の学校に比べ涼しげだが、
教室にはカメムシがいるし、登校の上り坂はきつい、さらに校内なのに、階段ありスロープありの体育の長距離走はちょっとしたうちの名物だ。

「キーンコーンカーンコーン」
学校のチャイムがなり、授業が終わる。
生徒はガタガタと立ち上がり、あるものはアクビをして伸びをしている。
もうすぐ夏休みということもあって、夏休みの計画を立てるものもいる。
「帰りたこ焼き食って帰ろうや、山北」
悪友とも言える友人が声をかけてくる。

俺は山北 明(やまきた あきら)
高3で、希望進路は進学・・・特にやりたいこともないからだ
声をかけてきたのは、内西(うちにし)という高校に入って知り合った友達だ

2しょう★:2012/09/02(日) 13:55:07 ID:???
たこ焼きをほおばりながら、他の例に漏れず、内西は夏休みの計画を俺に話してくる。
俺と内西が立てている計画、それは学校の裏山であり、霊山とも言われ
知る人ぞ知る山・・・天王山の夜の探検だ

天王山といえば、誰でも一度は聞いたことがあるかもしれない
歴史的には天下を争い、豊臣秀吉と明智光秀が決戦した地であり
スポーツなどにおいて重要な対戦や頂上決戦のことを、天王山と比喩することもある。

俺は地元で生まれ育っていたためか、こんなことをいつも聞かされていた。
「夜の天王山に入ってはいかん、金縛りにあいたたられるぞ」
小さい頃から刷り込まれたためか、これを俺は信じていたのだが、
ホラー好きの悪友内西のしつこい誘いと自分自身の好奇心に負け、計画に参加したわけだ。

3しょう★:2012/09/02(日) 13:55:39 ID:???
計画はこうだ
学校から、天王山に入るとちょっとした細い道がある。
そこは竹やぶになっており、その竹やぶを管理している人が使用する道がある
そこをのぼっていくと竹やぶをぬけ、さらに少し登ると小さな鳥居と古びたお社がある。
そこがゴールだ。
メンバーは俺と内西に、あと二人、
内西がリーダーで、俺たち4人のことを内西は勝手に「オカルト研究会」と自称してる。

期末テストが終わり(結果はボチボチというやつだ)、あっという間に夏休み、
そして、あっという間の決行日・・・

4しょう★:2012/09/02(日) 13:56:32 ID:???
時刻は20時、校門前に集合した俺たち4人はそれぞれの装備を確認する。
俺は懐中電灯にライター、非常食のパンと飴玉、ペットボトルのお茶が2本。
それに花火を少々・・・そう、俺たち4人は探検後はグラウンドで遊ぶ魂胆だ。
「お、この花火すごそうやな」
「やろ、これ結構高かったんやで」
俺とメンバー2人があとの花火で盛り上がってるところ、
「そろそろ行こうや」リーダー・・・もとい内西が学校を覗きながら今にも校門を乗り越えようとしてる。

俺たちは校門を乗り越えて、テニスコートを抜ける。
ここは「戦国時代の騎馬武者の霊が出る」と言われ、七不思議の一つに数えられている場所だ。
「やっぱ騎馬武者の霊なんて出えへんよな〜」
「見えるやつにはまず馬の足音が聞こえる言うで」
こんなことを話していると、内西が「このあたりは戦場やったんや、落ち武者や女性の霊はそこらじゅうで見られてるんやから、騎馬武者もいるやろ」
と、言う。普段はそういう話になると多弁になる内西だが、どうやら今は、天王山のことで頭がいっぱいのようだ。
何かにとりつかれたように、天王山を目指す内西に俺たちは黙ってついていく。
そしていよいよ天王山の入り口、竹やぶへと入っていく。

5しょう★:2012/09/02(日) 13:57:32 ID:???
「暗いな、懐中電灯つけるで」
俺はカバンから懐中電灯を取り出してつけ、道を進む。
「みんな、身体異常ないか?」内西がこんなことを聞いてくる。
「なんもないなぁ」俺が答えると、他の二人も合わせてうなずく。
やはり、夜の天王山に入ると金縛りにあう・・・なんてのは、ないことなのか。
内西はどことなくがっかりした感じで(何かおきてほしかったのか)、俺の隣を歩く。
「お、あそこなんかいいひん?」
後ろを歩いてる二人が自分達の懐中電灯をそちらに向ける。
ふいにキラッと光る。「うわ!」内西がのけぞりながらも、そちらを凝視してる。
よくよく見ると、正体はタヌキの目だった。
じっとこちらを見つめてたかと思うと、すぐにタヌキはふいっとどこかへ行ってしまった。
「内西、お前ビビりすぎやろ〜」「何やとおもってん」
後ろの二人がリーダーをからかいながら笑っている。
「うるさいわ、お前ら!」内西が半分笑いながら言い返す。
「ここもやっぱタヌキとかいるんやな」と俺が言うと
「あー、こないだ近くの家にも出たっていうで・・・もう竹やぶ抜けるな」内西がそう返してくる。
タヌキの一件から早く話題をそらしたいのだろう。

6しょう★:2012/09/02(日) 13:58:03 ID:???
竹やぶを抜けると、どことなくさらに雰囲気が重苦しくなる。
「なんか、ぐっと寒くなった気がしいひん?」「天王山トンネル、あそこも夜通ると寒気するっていうで」
後ろの二人がそんな会話をしている。
俺は、「あそこは変な事故が多いしな、おるっていうで」と、またも地元の知識を披露する。
内西はというと・・・さらに言葉少なになって、あたりをキョロキョロしながら進んでいる。
次第に、全員言葉少なになっていった。

そして、ついにゴールの鳥居が見えてきた。
「お〜ついたな」安堵ともいえる声が後ろから聞こえる。
俺もどことなくほっとしたように、「何もなかったな」と言う。
「タヌキがおったやん」「もうその話はええ!」
内西も緊張がほぐれたか、他のメンバーとそんなやり取りをしている。
俺は何となくではあるが、鳥居に近づいてお社に向かう・・・そして、それは起こった。

7しょう★:2012/09/02(日) 13:58:40 ID:???
鳥居をくぐった瞬間、目の前を稲妻が走ったような衝撃を受ける。
ビクッとした瞬間、目の前の光景にまた衝撃を受けた。
古びていたはずのお社が明らかに奇麗になっている。
「な・・・」うまくものも言えずに、ただお社を見ていると、「何やつ!」と後ろで声がする。
そして後ろを振り返ると、最大級の衝撃が直撃する。

騎馬武者だ。

8しょう★:2012/09/02(日) 13:59:13 ID:???
俺は目を丸くして、ただ茫然と騎馬武者を見るしかない。
「敵兵ではないようだが・・・珍しい、異国の者か」
おそらく、俺の服装を見てそう判断したのだろうか。
しばらくこちらを観察していると、その騎馬武者は「貴様が槍の一本でももっておったらすぐに斬りおとしていたわ」
と言い放つ。
不思議なことに、この状況であっても俺は騎馬武者の観察を怠らなかった。
頭がいつも以上に冷静に冴えわたる。
その騎馬武者は、豪奢な鎧を身につけておりいかにも高位の武者だとわかる。
しばらく黙って互いを観察しあっていると、ふいに騎馬武者がお社の裏を睨む。
と、刀を抜いたと思うと、その瞬間、お社の裏から二人の人間が竹槍をもって飛び出してきた。

9しょう★:2012/09/02(日) 13:59:49 ID:???
勝負は一瞬だった、竹槍を払ったかと思うと、あっという間にその二人を斬り捨てた。
血しぶきが舞い、俺にもかかる。俺はただ茫然とその場に座り込んだ。
「ふん、この光秀の首はその程度ではやれんわ」騎馬武者がそういった瞬間、俺ははっと思った。
そうだ、この地は豊臣と明智の決戦地・・・そして、このあたりは明智光秀が殺された地と言われていたのだ。
ということは、さっきの竹槍をもった二人は、落ち武者狩りの地元の百姓といったとこか・・・
いかにも疲労している感じが見て取れる光秀が「貴様、水などもっておらんか?」と聞いてくる。
「は、はい!」言われるまますぐに、かばんのお茶を取り出して光秀に差し出す。
「なんだこれは、中にあるのが水か?」光秀は不思議そうにペットボトルのお茶を見つめる。
この時代にペットボトルなどあるはずもない、あわててふたを開けてもう一度差し出す。
「お茶です」と俺が言うと、「なにこれが茶だと?」といい、光秀はすぐに手に取ると、がばがば飲み始めた。
「なんと、これはなんともうまいな!この入れ物は異国のものか?異国ではこんなものを普段から飲んでおるのか?」
息を吹き返したように、矢継ぎ早に質問を浴びせてくる。
どうやら、もういきなり斬られるような心配はなさそうだ。
「ええ、まぁ・・・」俺は言葉を濁しながら、返事をする。
「少し離れるぞ、ここにいてはまた誰かくるやもしれん、貴様もくるがよい」

10しょう★:2012/09/02(日) 14:00:23 ID:???
黙って移動する間に、必死で状況を整理する。
まず、俺は鳥居をくぐった瞬間、タイムスリップしたことは間違いない。
時代は戦国時代、光秀は戦いで敗れ、敵兵から逃げているところなのだろう。
そこで出会ったわけだ。幸いなことに、俺はお茶のおかげで気に入られたらしい。

やがて、大きな木の横で足を止めると馬を降り、ドカッと座り込む。
「食い物はあるか?」光秀が聞いてくると、俺はすぐにカバンからパンを取り出し、袋からだして渡す。
「これもまた珍妙な食い物だな・・・」言いながらもすぐにかぶりつくと「これも実にうまいな!」と俺に笑いかける。
少し緊張が解けた俺は、「これもどうぞ」と飴玉を差し出す。
光秀がそれを手に不思議そうに見ているのをみた俺は、自分も一つとって
「舐めるんです」といってひとつ食べた。光秀もそれにならう。
「おぉ、これはなんと・・・」言うなり、光秀は黙ってひたすらに飴をなめ続けた。

11しょう★:2012/09/02(日) 14:00:53 ID:???
これからどうする?とりあえずは光秀には気に入られたようだが・・・
まさかいきなりのタイムスリップ、そんなの映画の中だけの世界じゃないか。
「貴様、本当に異国の者か?」ふいに、光秀が聞いてくる。
「衣服は珍妙じゃが、その顔立ちはわしが聞く異国人とは思えん。ましてや異国人とは言葉が通じぬというが、貴様の言葉はわかる」
どうしようもない。意を決した俺は事情を話す。
「にわかには信じられんが・・・」光秀は考え込むと、
「しかし、この辺りには獣たちの魂が宿り、不可思議なことが起こるという。あの社はそれをおさめる為に建てられたと聞いた」
「もし貴様が元の時代に帰りたいと願うならば、あの社に供物を与えてみるがよい」
休みがてら、お互いの時代の話をする。「天皇や武士ではなく、民が主導となる政治か、太平の世とはそういうものなのだろうな」
「この目でその太平の世を見て回りたいわ」
戦国武将とは豪胆なもので、俺はその野望といわれる目標・・・しかし、目を輝かせ、それを目指し、生きようとする光秀の心意気に感服していった。
まさか戦国時代にきたと思ったら、あの明智光秀に協力してもらえるとは。
しかし、光秀はここで殺され、死を遂げるはず・・・
このことを言うべきかどうか、迷っていると、光秀は俺の心を見透かしたかのように
「貴様の助言などいらんぞ」とにやりと笑う。確かに、この人なら落ち武者狩りの数人に襲われたって負けないだろう。

12しょう★:2012/09/02(日) 14:01:24 ID:???
と、ふいに、背後で音がする。はっとして振り返ると、後ろには3人の兵士がいた。
「見つけたぞ!」言うなり、兵士たちは光秀に斬りかかる。
光秀は刀を抜き、応戦する。そして、俺の方にも一人向かってくる。
「なんだ、こいつ!とりあえず斬ってしまえ!」一人が俺に斬りかかってくる。
しかし、二人を倒した光秀がとっさにそれを阻む。兵士の槍が光秀の肩口に刺さる。
「ぬぅぅ!!」痛みもものともせぬように、あっという間にその兵士の首が飛ぶ。
腕や首が転がり、あたりには血溜りができ、普通なら俺の見てる光景は失神してもおかしくないだろう。
しかし、不思議と俺の頭は冴えていた。

13しょう★:2012/09/02(日) 14:02:10 ID:???
光秀が肩をおさえていると、遠くからさらに二人こちらに向かってくるのが見える。
「やばい」とっさに俺は、カバンからライターと花火を取り出した。
「うぉぉ!!」声を張り上げて、兵士の二人が突撃してくる。
俺は花火に火をつけ、向かってくる兵士に先を向けた。花火は勢いよく火柱をあげる。
「うわぁ!」面食らった兵士ふたりはのけぞり、その間に光秀はその兵士二人も斬って捨てた。
「なんだそれは?鉄砲のようなものか?凄まじいものであるな・・・まぁよい」

14しょう★:2012/09/02(日) 14:02:46 ID:???
光秀はがさごそと兵士たちの死骸から使えそうなものがないか物色する。
光秀はボロボロになった自分の刀を捨て、兵士が持っていたものをとる。
「む?こやつ、よいものをもっておるわ」言うなり、俺に渡す。
饅頭が三つはいった袋だ。
「それを供物にするがよい。なぁに、奪ったものでも、何もないよりよいわ」
決心したように顔つきはかわり、光秀は馬にまたがる。
「貴様、名はなんという?」
「山北 明です」
「なんとも立派な名を持っておるな」少し笑うと、光秀は続けて言う。
「わしはここから、竹やぶを抜けさらに遠くへ向かう。社の場所はわかるな?貴様はそこへ向かうが良い」

15しょう★:2012/09/02(日) 14:03:48 ID:???
行ってはいけない。光秀は竹やぶの中で百姓に襲われ、命を落としたといわれている。
いかに強い光秀も、今は俺をかばって深手を負っている。
しかし、光秀のその顔つきを見ると俺は何も言うことはできなかった。
「貴様の助言などいらん」光秀の言葉がよぎる。光秀は自分の力で生きようとしている。
「ありがとうございました。元の時代でも、あなたのことは忘れません」
俺はそんな言葉をかけるのが精一杯だった。
「最後にうまい茶と食い物が食えたからな。礼を言うのはわしのほうじゃ、明よ」
俺のせいで深手を負ったにもかかわらず、そんな言葉をかけてくる。
もしかしたら・・・光秀はもう自分の死期を悟っていたのかもしれない。ここで別れるのは俺を巻き込むまいということか。

「さらばじゃ、明よ」光秀はそう最後に言うと、竹やぶへと入っていった・・・

16しょう★:2012/09/02(日) 14:04:20 ID:???
光秀と別れた俺は、カバンと饅頭の入った袋を握り締め、社へと向かった。
友人と登り、光秀と下った道、今度は一人でそこを登る。
途中寂しさで潰れそうな気持ちになるも、俺を守ってくれた光秀や友人の姿を思いだし、必死で気持ちを奮い立たせた。

鳥居とお社が見える。俺は鳥居をくぐると、お社に饅頭を置き、膝をついて祈った。
家族や友人の姿を思い描きながら、必死で祈った。
と、ふいに横の茂みから何かが飛び出してきた。それはタヌキだった。
タヌキは饅頭をくわえると、こちらを見つめる。
瞬間、俺の目の前にまた稲妻が走る。

「おい!おい!」
気付くと、お社はまた古ぼけており内西が俺に声をかけていた。

17しょう★:2012/09/02(日) 14:05:00 ID:???
「お、やっとこっち見たな」「お前どこ見てたん」
二人が声をかけてくる。俺は呆然と「俺、どうしてたん?」と逆に聞き返す。
内西が「お前、お社の前でぼーっと固まっとったんやで」という。
そうか、こっちではほんのわずかな時間しかたってないのか。
「これって金縛りちゃうん!?」内西が目を輝かせる。
本当のところを言ってもまず信じてもらえないだろう。「ぼーっとしてただけや」
とだけ、俺は返した。
ガサガサとした音がして、隣の茂みからタヌキが顔を出す。
そうか、タイムスリップはこいつの仕業だったのかもな。もしかしたらこいつはタヌキの魂か。
「お、またこいつさっきと同じやつちゃう」
「餌だしたら来るかな、山北、パンは?」友人たちが声をかけてくる
「あ〜、腹減ってたから歩きながら食った」
「うそ、お前いつの間に食っとってん」
カバンの中をのぞくと、残った花火とライター・・・それに、饅頭が入ってた袋があった。
内西たちがうろうろして、またこいつらの誰かがタイムスリップしてもいけない。
俺は「そろそろ戻ろや」と、タヌキを見ながら内西の肩を抱き、帰り道へ向かった。
「おー、はよグラウンドで花火しよ」あとの二人も続く。

18しょう★:2012/09/02(日) 14:05:38 ID:???
帰り道、光秀と過ごした僅かな時間を思い出す。
俺が大きな木のところで立ち止まると、「何かいたか?」内西が声をかける。
「あー、またタヌキかな」俺が答えると、
内西は残念そうな顔をして、「もうタヌキはええ」とだけ言って竹やぶへ入る。
内西よ、そのタヌキこそお前が見たがってるものかもしれんぞ。
そう言いたくなるのをこらえながら、俺たちは竹やぶを抜け、学校へ戻った。

19しょう★:2012/09/02(日) 14:06:08 ID:???
テニスコートに入ると、どこからかひんやりとした風が吹く。「パカ・・・パカ・・・」
「おい・・・」4人は顔を合わせ、辺りを見回す。
「あ・・・」内西が目を丸くして、指差したほうに、騎馬武者の影が見える。
俺は心臓が跳ね上がりそうになりながらも、その騎馬武者を注意深く凝視する。
他の3人は口をあんぐりあけて、何も言えずにただそれを見つめている。
そしてその影は徐々にはっきりしてくる。
見覚えのある豪奢な鎧、そしてその目と顔立ちはまさしく、俺が見た明智光秀だった。
光秀は俺に向かってにやりと笑ったかと思うと、どこへともなく立ち去っていった。
あの時光秀が言ったように、本当に自ら俺たちの時代を見に来たというのか。
それとも、俺がこの時代に帰ったか確認しにでもきたか。
光秀の真意は俺にはわからないが、俺はただ光秀ににやりと笑い返した。

20しょう★:2012/09/02(日) 14:06:56 ID:???
「おい、いたやんな!?」「おぉ、すっげー騎馬武者だったぜ!!」
「内西、カメラは!?」「あかん、ぼーっとしてて撮ってないわ!」
騎馬武者が消えると、三人は大騒ぎで、内西のカメラでそこらじゅうを撮りまくってる。
「おい、あれが光秀なんかな?」「やとしたら、うちの学校大当たりやな」
そう、あれは本当に明智光秀だ・・・といっても、今、俺は誰かにそれを言うわけでもない。
大騒ぎのうちに、花火のこともうやむやになり、俺たちは家路についた。
光秀はあれからどうなったのか・・・俺はある決心をする。

21しょう★:2012/09/02(日) 14:07:44 ID:???
それから俺は歴史の本を読むようになり、大学でも日本史を・・・特に戦国時代の研究を始めた。
あれだけ強い男が簡単に死ぬはずがない。俺は光秀の生涯も研究し始めた。
俺はもしかしたら、俺をかばって負傷した光秀の人生を狂わせたかもしれない。
しかし、光秀との出会いもまた俺の人生を大きく変えることとなった。
あの夏の経験を経て、俺の人生は大きく変わった。
光秀のような腕っぷしの強さはなくても、あの目標に向かう心意気と目は、俺の人生の手本となった。

お社には時々、饅頭と茶と飴玉を供えに行っている。饅頭は動物たちが食べているようだ。
袋は、あの時あの場所で、兵士から奪い光秀から受け取った袋を今も使っている。
俺が供えているのだと、光秀にわかるようにしているのだ。
茶と飴玉は時々なくなっている。光秀がこの時代に来た時に、飲んでいるのかもしれないな。

22しょう★:2012/09/02(日) 14:09:15 ID:???
Fin

23しょう★:2012/09/02(日) 14:10:56 ID:???
小説家ってのはすごいもんだな・・・

24しょう★:2012/09/02(日) 15:00:41 ID:???
書いてて思いました

25fusianasanよしりん ◆fHXyBNYTls:2012/09/02(日) 17:25:16 ID:4vLY3bpg
あーっしょう!
新スレおめでとうばぁい(*^▽^)/
ちといろいろ忙しいので後でまたゆっくり読ませてもらうばぁい(^0^)/
大作のようだな。
てかレスしてよかったのか?
レスしたけども…
 (・Θ・)
=(ο┳ο
.◎ー┻◎
爆笑またなーーコマネチ

26しょう★:2012/09/02(日) 17:25:49 ID:???
ばんばんしてくれ!

27fusianasanよしりん ◆fHXyBNYTls:2012/09/03(月) 07:24:48 ID:nU98yHd2
>>26
うむ…長すぎてまだまだ読めんばぁいf^_^;
てかスレタイは、これでいいのかね?
 (・Θ・)
=(ο┳ο
.◎ー┻◎
爆笑またなーーコマネチ

28fusianasanよしりん ◆fHXyBNYTls:2012/09/03(月) 18:05:00 ID:26vK9I8Q
しょう、風邪ひいて熱っぽかったが昼休みに読ませてもらったばぁい(^0^)/
山北くんは実に、いい体験したばぁいな(^0^)/
そして何よりストーリーがおもしろかったばぁい(^0^)/
タヌキがキーポイントか?
てかこれはしょうのオリジナル?
だとしたらすごいばぁい(^0^)/
百点満点で90点ばぁい(^0^)/
マイナス10点は、内西くん以外の友達二人の存在が、なさすぎばぁい(^0^)/
しかし歴史を織り交ぜた素晴らしいストーリーばぁい(^0^)/
明智光秀に黄金バットが重なったばぁい(^0^)/
はははははははー(^0^)/
 (・Θ・)
=(ο┳ο
.◎ー┻◎
爆笑またなーーコマネチ

29しょう★:2012/09/04(火) 01:54:05 ID:???
そりゃあ、オリジナルさw
コピペならもっとうまいのコピペしてくるw

もっともっと重厚な長編にしたら、友人3人をもっと絡ませたり
登場人物を増やして(例えば戦国時代の女性登場)舞台をもっと広げるとかして、
歴史ミステリー感をもっと出すんだが・・・今はこれが限界w

30しょう★:2012/09/04(火) 02:07:13 ID:???
敵将の登場(豊臣軍の武将)、主人公も刀や鉄砲を使用してのバトル
山を下って現在の学校がある場所には一軒の家がある
そこに住む人はここで文字の書き方などを教えている(未来の学校を夢見る)
ベタなもので美しい女性キャラを登場させる。その女性との恋模様を描く
(百姓の娘、地主の娘、さらには武家の使用人、お姫様など)
動物の霊や魂との絡みをもっとはっきり描く
例えば、先祖を登場させる(自分や友人にそっくりな人物を戦国時代に登場させる)
その人物との交流や絡みを描く

「案」はどんどん出てくるんだが、しっくり合うもの、
また合うとしても具体的にまとめてストーリーにするのが難しい

俺はこんな短いありがちな文章で悩むのに、本当、作家ってすごいよな

31fusianasanよしりん ◆fHXyBNYTls:2012/09/04(火) 07:18:45 ID:dPYGOdjI
>>29
いやいや歴史ミステリー感は出ていたばぁいよ(^0^)/
しょうはすごいばぁい(^0^)/
 (・Θ・)
=(ο┳ο
.◎ー┻◎
爆笑またなーーコマネチ

32fusianasanよしりん ◆fHXyBNYTls:2012/09/04(火) 07:25:15 ID:dPYGOdjI
>>30
うむアイディアは出て来るが、それをどのように面白おかしく言葉のマジックを駆使して文章にするのかが難しいばぁいな(^0^)/
プロとアマチュアの差は、表現力かもな。
細かい描写に対するボキャブラリーが必要ばぁい(^0^)/
だが、しょうはアマチュアにしては高いレベルだと思うばぁい(^0^)/
ぽっくんなんかしょうの足下にも及ばんばぁい(^0^)/
また期待しているばぁい(^0^)/
♪俺〜が〜見〜たいの〜は〜
その〜あと〜の〜ストーリー
 (・Θ・)
=(ο┳ο
.◎ー┻◎
爆笑またなーーコマネチ

33佛下 善助:2023/05/21(日) 19:31:14 ID:i4B3EfVc
「蜘蛛が来る」のようなNHKの大河ドラマについて調べていたらここに辿り着きました!
続きありますか?

34佛下 善助:2023/05/21(日) 19:31:55 ID:???
数年前のスレだったんですね
ちゃんとsageしておきます。

35おともだち2:2024/05/08(水) 09:37:14 ID:xVp6qrB6
順天堂大学老人性疾患病態・治療研究センターのある人物は、かなり以前から、他社(製薬企業)の大規模な新薬開発プロジェクトの詳細な進捗状況を(株)日本セルヴィエという外資系の企業に秘密裏に情報提供している。やがて大きな問題になるだろう。


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