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▲2007年▲21参▲近畿

1片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/02/05(月) 19:06:45
21回参議院通常選挙近畿の話題

276片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/02(木) 00:57:23
大江氏が最高顧問辞任へ 参院選めぐり民主党県連に不協和音  和歌山
和ネット 2007-7-30 21:29 New [返信] [編集]

 参院比例選で当選した民主党の大江康弘氏は、今回の選挙で、民主党県連(山部弘代表代行)の支援体制などを不満として30日、党県連最高顧問を辞任する意向を明らかにした。
党県連からの脱会も考えているとしている。近く県連に通知する。和ネットの取材で述べた。参院選で、民主が自民に圧勝したものの、
党県連内では、昨年の知事選に次ぎ、選挙を巡る不協和音が表面化した。
 民主党県連は、今回の参院選和歌山県選挙区で、党公認の阪口直人氏を一致して支援したが、
地元唯一の党国会議員の大江氏への支援体制は組まれなかった。

277片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/02(木) 09:03:28
’07参院選:民主の大江氏、比例代表再選に支持者から拍手 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/news/20070731ddlk30010564000c.html

 参院選比例代表で民主の大江康弘氏(53)が再選。30日午前4時過ぎ、和歌山市弁財天丁の事務所に「当選有力」の情報が入り、支持者らから拍手や歓声が起こった。

 01年参院選では、投票日翌日の午前11時過ぎに当選が伝えられ、全国で「最後の当選者」だっただけに、大江氏は「前回よりは早かった」とほっとした表情。「政権が地方を疲弊させたことに対し、何とかしてほしいという声を強く感じた。和歌山で唯一の野党議員として、健全なチェック機能が果たせるよう頑張っていきたい」と話した。【最上聡】

 ◇県連最高顧問辞任へ

 大江氏は30日、民主党県連の最高顧問を辞める意向を明らかにした。毎日新聞の取材に「(自分と)選挙協力もできないような県連の最高顧問を務めていても意味がない」と話した。31日にも、郵送で県連側に伝えるという。

毎日新聞 2007年7月31日

278片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 15:29:40
自民県連役員会で参院選敗因分析 讀賣滋賀

 参院選滋賀選挙区(改選定数1)の敗北を受けて、自民党県連は2日、大津市内で緊急の役員会を開き、選挙の反省や敗因分析などを行った。

 県連役員ら約20人が出席。同党の山下英利氏(54)が、約6万票差で民主党の徳永久志氏(44)に敗れた選挙戦を振り返り、「閣僚の不祥事や年金記録漏れ問題など全国的な逆風が最大の敗因」「山下氏がしっかりした後援会活動をしていなかった」などの意見が出された。

 責任問題については「全国の県連で(幹部辞任の)例がない」として、現体制維持を確認。選挙の反省や敗因、今後の活動方針などを総括する委員会(委員長=上野賢一郎・衆院議員)を設置し、今月中ごろまでにまとめるとした。

(2007年8月3日 読売新聞)

279片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:34:18
知事と協調に自信/民主・徳永氏
2007年07月31日 朝日滋賀
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000707310003

【地道なPR、知名度補う】


 年金問題などで吹き荒れた逆風を受けて自民が大敗し、民主が第1党となった参院選。滋賀選挙区でも、民主新顔の徳永久志氏(44)が自民前職の山下英利氏(54)を大差で破り、共産新顔の坪田五久男氏(48)も得票が伸びなかった。各陣営はどう戦い、何を訴えたのか。選挙戦を顧みた。


【自民山下氏 逆風に終盤「助けて」】
【共産坪田氏 支持層の一部民主に】


 「知事選から流れは変わった」。当選から一夜明けた30日、徳永氏は勝因の一つに政治の潮目となった知事選を挙げた。


 嘉田由紀子知事が誕生した昨年7月の知事選。民主は自民、公明とともに現職を推薦して敗れたが、直後に知事と歩調を合わせる方針に転換。県議選の勝利で路線の正しさを確信していた。


 自民も県議選後、知事を支持する方針を打ち出したが、民主内にあせりはなかった。公示直前の10日、川端達夫県連代表が国会議員4人と知事を訪ねた時も、求めたのは「温かい目で見守って」ということ。幹部は「知事の政策推進の中心になるのはどの党か、有権者はわかっている」と自信を深めていた。


 しかし、相手は3期目を目指す山下氏。朝倉克己県連幹事長が「五分五分で戦えるかどうかだった」と打ち明けた。知名度を上げようと、徳永氏は5月から朝夕、JR駅前に立ち続けた。早朝に近江八幡市でスタートし、午前9時前には大津市に移動して出勤する人に呼びかけるなど、地道な活動が実を結んだ。


 ●大きな「敵失」


 民主の勝利には「敵失」も大きかった。「消えた年金」や政治とカネの問題などへの有権者の怒りは強く、徳永氏は年金問題を中心に政策を訴えた。30〜40代に向けては住民税「増税」の問題を批判。農村では農家の個別補償などの農政、都市部のマンション街では子育て支援策と、年代や地域に合わせて演説の内容を変えた。


 自民と競うように数多くの党幹部が来県。徳永氏の立候補表明から計5回訪れた小沢一郎代表は、都市部でなく小さな集落や支持団体のあいさつ回りに徹し、市街地で演説した安倍首相と対照的だった。


 ●「中央の責任」


 一方の自民は、県議選の反省から山下氏の選挙をスタートさせた。新幹線新駅問題では嘉田知事の方針支持を表明。6月初めには、安倍首相が党の環境政策の中心と山下氏を紹介し、知事支持層の共感を狙った。


 しかし、年金問題に始まった逆風は強まるばかり。山下氏の演説は年金の説明に費やされ、終盤は「助けてください」と懇願が目立った。山下氏は落選の弁で「政策に入る前におわびから始まった」と悔しさをにじませた。陣営内でも、安倍首相や赤城農水相らに対する怒りや批判、「落選は中央の責任」という声が聞かれた。


 ●動員型「限界」


 湖北地域の町議は、市町村合併で自民の議員が減った影響を指摘。「党が進めた合併で小回りの利く地方議員が減り、自民離れを進めてしまった」と語る。動員型選挙は限界だと話す関係者も。「小泉改革で弱体化したとわかっていても、団体や企業に頼る戦術しかなく、新たな手を打てなかった」。別の関係者は「環境政策も、琵琶湖保全の法律をつくると繰り返すばかり」と具体性の乏しさを指摘した。


 岩永峯一県連会長は「2期の実績も大きな風に打ち消された」と話す。党の立て直し策として、国会議員、地方議員が県民の元へ出かけていき、県民の意思をくみ取る努力が必要だとした。


 ●「流れに埋没」


 坪田氏の得票は6万票に届かず、前回参院選の共産候補より減らした。今春の県議選で議席を2から3に増やし、「得票を伸ばせる」と自信を持っていた陣営はショックを受けていた。


 選挙中、市田忠義・党書記局長や穀田恵二・党国会対策委員長らが来県。坪田氏は憲法9条の堅持を軸に年金や消費税などの問題を訴えたが、支持層の一部が徳永氏に流れ、陣営は「連日の報道でつくり上げられた二大政党の流れに埋没してしまった」と話した。

280片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:35:14
年金問題影響した49%/本社出口調査
2007年08月01日 朝日滋賀
http://mytown.asahi.com/shiga/news.php?k_id=26000000708010003

【うち66%徳永氏に】


 朝日新聞社は29日、参院選の投票を済ませた有権者を対象に、県内の投票所60カ所で出口調査を実施し、計3124人から有効回答を得た。年金問題が投票に影響したと回答した人がほぼ半数に上り、その3分の2が民主の徳永久志氏に投票。自民の対応に「ノー」を突きつける姿勢が浮き彫りになった。


 支持政党は、自民が37%、民主が25%、公明、共産が各4%、社民が2%。「なし」「わからない」と答えた無党派層は19%だった。


 徳永氏は、民主支持の90%、自民や共産を支持する人も約2割が投票。無党派層の68%からも票を得た。自民の山下英利氏には、自民支持の7割、公明支持の8割が投票したが、無党派層は2割にとどまった。共産の坪田五久男氏は、共産支持の76%が投票したが、他の政党や無党派層には広がらなかった。


 年金問題については、投票行動に「影響した」とした人が49%。「影響しなかった」(17%)、「どちらともいえない」(24%)を大きく上回った。「影響した」と答えた人の66%が徳永氏に投票し、年金問題で政府の取り組みに不満を持つ有権者の受け皿になっていた。一方、「影響しなかった」と答えた人の57%が山下氏に一票を投じた。


 安倍首相に続投してほしいかどうかについては、53%が「他の人に代わってほしい」と回答。このうち74%が徳永氏に投票した。「続けてほしい」と答えた人は33%で、うち77%が山下氏を選んだ。

281片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:37:39
【問う 07なら参院選】
中村哲さんが初当選
2007年07月30日 朝日奈良
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000280707300001

当選を決め、事務所に駆けつけた中村哲治氏(手前)。支持者から大きな拍手で迎えられた=大和郡山市の事務所で


敗戦の弁を語る松井正剛氏=大和郡山市の事務所で


選挙戦を振り返る中村篤子氏=奈良市四条大路2丁目の事務所で


  ◆地盤以外でも支持拡大


   ◎民主「追い風」2議席に


 29日に投開票された参院選の奈良選挙区(改選数1)で、民主新顔の中村哲治氏(36)が、自民新顔の松井正剛氏(54)、共産新顔の中村篤子氏(49)を破って初当選を果たした。参議院の同選挙区の2議席を、初めて民主が独占した。年金問題を中心に訴えた中村哲治氏は、閣僚の相次ぐ失言など高まった与党批判の「追い風」を背景に、奈良市、生駒市など地盤の県北部に加え、県中南部や自民支持層からも支持を集めた。これに対し、松井氏は党幹部が相次いで来県するなどてこ入れを図ったが、知名度不足を解消できなかった。中村篤子氏も無党派層を狙って運動したが、及ばなかった。投票率は60.77%(前回57.75%、前々回59.04%)、当日有権者数は115万9571人だった。


  ■選挙区■


 大和郡山市杉町の中村哲治氏の事務所では、陣営幹部ら約50人がテレビの開票速報を見守った。午後8時過ぎに早々に「当選確実」と報じられると、「おおーっ」という大歓声が上がり、全員が一斉に立ち上がって互いに握手をかわして喜んだ。しばらくして中村氏が姿を見せ、「ありがとうございます」と深々と頭を下げると、割れんばかりの拍手が起こった。


 中村氏が駐車場に移動すると、詰めかけた支持者から握手を求められ、もみくちゃになった。馬淵澄夫・党県連代表は「奈良から全力で日本を変える」とあいさつ。バンザイ三唱で当選を祝った。中村氏は「年金保険料の無駄遣いの実態を参院で明らかにしたい」と抱負を語った。


 中村氏は元衆院議員。3期目を目指していた05年の衆院選で落選し、再起に向けて準備をしていたが、「次の参院選は政権交代を占う天下分け目の戦い」という小沢一郎党代表に要請され、昨年月に立候補を表明した。


 生駒市など衆院選奈良2区の地域を地盤とする中村氏にとって、知名度不足の県中南部でいかに浸透できるかが課題だった。このため県中南部で集中的に朝や夕方の駅頭で訴えを続けた。党本部も支援に力を入れ、公示前の6月中旬には鳩山由紀夫幹事長、岡田克也副代表らが相次いで来県した。


 選挙戦では「きまじめ」のイメージを全面に打ち出し、当初は白いワイシャツ、黒いズボン、黄色いネクタイ姿を基本に活動した。暑さが本番を迎えた中盤以降は、黄色や白の綿の半袖シャツとベージュの綿パン、スニーカーに切り替えて、県内全域を駆け回った。汗だくになり1日何度も着替えをするため、選挙カーには常に替えのシャツが積まれていた。


 住宅街やショッピングセンター前で、マニフェストを解説する「街かどマニフェスト講座」と呼ばれる短い演説が、公示後447回にのぼった。「消えた年金問題」に対する与党批判が高まったこともあって、演説をすると聴衆から「がんばって」と握手を求められることも多かった。争点を年金問題に絞り、繰り返して訴えることで無党派層を中心に急速に支持が広がった。

282片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:38:31
  ◎知名度不足、逆風やまず/松井さん


 大和郡山市下三橋町の国道24号沿いにある松井氏の事務所。テレビで中村哲氏の「当選確実」が流れると、集まっていた支持者やスタッフから「あーっ」と落胆の声が漏れた。


 まもなく駐車場に設置したステージに松井氏が姿を見せ、沈痛な表情で頭を下げて「自民への厳しい逆風の中、一致団結していただいたが、知名度不足と力のなさでこういう結果になった。しかし、奈良県の発展のためには自分しかいない」とあいさつした。


 陣営は四つある衆院選の小選挙区ごとに衆院議員をトップに据え、首長らを会長にした市町村後援会を置いて、「奈良県の参院選ではかつてない態勢」(幹部)を作った。連立与党を組む公明の推薦も取り付けた。


 党本部も「激戦区」と位置づけ、公示2日後には安倍首相が応援に駆けつけた。劣勢が続くとされる中、中盤には中川秀直幹事長が陣営の引き締めに訪れた。


 松井氏は6期24年の県議経験と歯科医の立場から、「地方の活性化」や「安心できる年金と医療」を強調。陣営も「当選しないと奈良の参議院は2議席とも民主党になってしまう」と危機感を訴えた。


 だが、無党派層への浸透が進まず、久間防衛相の辞任、赤城農水相の事務所費問題など逆風も最後までやまず、当選には及ばなかった。


  ◎2大政党の争いに埋没/中村篤さん


 中村篤子氏は奈良市四条大路2丁目の事務所で、「悔いを残さず選挙戦を駆け抜け、すがすがしく思う。期間中、毎日のように、今の政治を変えてほしいという生の声を聞いた」と振り返った。そして「公約実現のため党の力をつけていきたい。地に足をつけた歩みを続けていく」と語った。


 昨年9月に立候補を表明。今春の知事選で党の推薦候補が善戦したことを受け、さらに支持の拡大を図ろうと、パフォーマンスも採り入れて無党派層に積極的に働きかける選挙戦を展開した。


 格差社会が問題化するなか、住民税増税の中止や若者の雇用対策、社会福祉制度の充実など「暮らしの安心」に訴えの重点を置いた。改正論議が高まる憲法の堅持を呼びかけたほか、3人の子どもを持つ経験から、周産期医療や小児医療の整備も主張した。だが有権者の視線は自民・民主の2大政党の争いに流れ、大きな支持を獲得できなかった。

283片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:38:53
【問う 07なら参院選】
無党派層68%支持
2007年07月31日 朝日奈良
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000280707310001

当選の喜びを語る中村哲治氏=県庁で


 全国的に民主が躍進し、自民が大敗した参院選。県内でもその傾向は顕著だった。奈良選挙区(改選数1)では、民主新顔の中村哲治氏(36)が、自民新顔の松井正剛氏(54)に10万票を超える大差で勝利。比例区でも、民主の得票は自民を大きく上回った。出口調査の結果などから、有権者の選択の背景を探った。


 ◆中村哲氏の圧勝分析◆


 朝日新聞社では、投開票のあった29日、投票を終えた人を対象に出口調査を実施。県内60カ所で計2996人から有効回答を得た。


 出口調査によると、無党派層の68%が中村哲氏に投票しており、民主新顔が勝利した3年前の前回参院選を4ポイント上回った。民主支持層の9割近くも手堅くまとめた。


 このほか、自民支持層の34%、共産支持層の約2割と、同選挙区の他の候補者の支持基盤にも食い込む勢いをみせた。


 一方、松井氏は自民支持層の6割弱しか固めることができなかった。また、公明の推薦を受けていたものの、比例区で公明に投票した人の2割以上が、選挙区では中村哲氏に投票しており、松井氏は約6割しか押さえられなかったようだ。


 中村哲氏にとって追い風となったのは、年金問題や安倍政権に対する不信感とみられる。


 「年金問題が投票に影響を与えた」と答えた人は全体の48%を占め、このうち7割弱が中村哲氏に投票。比例区では6割近くが民主に票を投じている。


 一方、安倍首相の続投の是非については、「他の人に代わってほしい」と答えた人が全体の55%に上った。そのうち7割以上が中村哲氏に投票している。


 安倍首相は、続投の意向を示しているものの、有権者は今回の選挙を、安倍政権への審判の場と位置づけたようだ。


 ◆一夜明け中村さん「票の重感じる」


 初当選した民主の中村哲治氏は一夜明けた30日、県庁で会見し、約36万票を獲得したことに「票の重さを強く感じ、身の引き締まる思いでいる」と喜びを語った。記者との主なやりとりは次の通り。


 ――今朝の新聞を読んでどう思ったか


 今回は民主だけでなく、自民支持層の方にも3割ほど支持していただいたようだ。今の政治のあり方に強い憤りを感じている人がこれだけの期待を私に寄せてくださったことに対し、ぶれない、逃げない、責任ある政治をしなければいけない、と決意した。


 ――17日間の選挙戦の手応えは


 初日から年金問題に対する皆さんの怒りはすごいものがあるなと感じていた。それが自分への「追い風」になるかどうかはわからなかったが、結果を見ると、怒りが自分への投票となって表れたようだ。


 ――05年の衆院選で落選し、“浪人”を経験した


 つらい時期を経験したからこそ見えてくることがある。まちを歩いていて呼び止められ、それぞれご自身のつらい思いを私に語っていただけるようになったことは大きな変化だった。困っている現場の声を国政に届けていける政治家でありたいと思うし、党としての組織も作っていきたい。


 ――参院議員になってやりたいことは


 年金保険料の流用を止める新たな法案を提出するなど、年金制度の抜本改革を目指したい。年金だけでなく、医療も、介護も、障害者福祉も、破綻(はたん)寸前。安心の仕組みをもう一度作り直す必要がある。


 ◆比例区得票率 全12市で民主トップ


 比例区の県内での得票率トップは民主(40・45%)。04年参院選には及ばなかったものの、2位の自民(27・36%)を約13ポイント引き離した。


 地域別では、奈良選挙区の自民新顔の松井氏の地元桜井市を含む全12市でトップの得票を記録。保守層が多いとされる郡部でも、16町村で民主が自民を上回った。


 郵政民営化を公約に掲げる小泉前首相が支持を集めた05年衆院選を含む、最近の3度の国政選挙をみると、自民、民主の得票率の合計は7割前後で推移している。公明、共産などの得票率に大きな変動がないことから、選挙のたびに、無党派層を含む多くの有権者の判断が、自民、民主の2大政党の間で揺れているとみられる。

284片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:39:55
【問う 07なら参院選】
年金に絞った戦術奏功
2007年08月01日 朝日奈良
http://mytown.asahi.com/nara/news.php?k_id=30000280708010001

参院選奈良選挙区の開票作業。県内の投票率は9年ぶりに60%を超えた=29日夜、橿原市中央体育館で


  ◆有権者の閉塞感に響く/公明は得票率が低下


 参院選が終わった。全国的な傾向と同様、民主に強い風が吹いた奈良選挙区(改選数1)。当選した民主新顔の中村哲治氏は同選挙区で過去最高となる約36万票を獲得し、自民新顔の松井正剛氏と共産新顔の中村篤子氏を圧倒した。担当記者が選挙戦を振り返った。


   ○顧みて


 A 中村哲さんと松井さんとでは、演説を聞く有権者の反応が大きく違っていた。選挙戦最終日の7月28日夜、近鉄生駒駅前であった中村哲さんの最後の演説は、動員をかけていないのに自然に300人ほどが聞いていた。その人たちが「今、ガンバらなあかんで」と、演説を終えた中村哲さんに次々と声をかけていた。


 B 「街かどマニフェスト講座」と名づけた中村哲さんの短い演説は、公示後、計447回にのぼった。訴えを年金問題に絞り、明確でシンプルなメッセージを繰り返すことで無党派層にも急速に支持を広げた。一方、松井さんは街頭では年金の話をほとんどせず、演説に通行人が足を止める光景はほとんどなかった。


 C 松井陣営も演説会では政府の年金政策について説明し、火消しに努めていた。だが、政府が打ち出した政策に、「原因を究明しないまま、うやむやにされてしまうのでは」と危機感を持った有権者もいただろう。


 A 公示前の6月下旬、民主県連の馬淵澄夫代表は自民の地盤である県南部を2泊3日で集中的にまわり、党の政策を訴えた。医療、道路、雇用など都市と地方の格差の中で苦しんでいる地域。ここでも中村哲さんが善戦した。閉塞感から現状を変えたいという票が流れたのでは。


 C 自民支持者の中にも安倍政権に愛想を尽かした人も多かったようだ。自民党県連には党員から「赤城農水相をやめさせなければ自民に投票しない」という電話が何本かあったというし、ある自民県議は「支持者に頼んでも『今回はちょっと……』と断られた」とこぼしていた。


 D 松井陣営は「自民批判をするのも有権者に受ける手」と、赤城農水相のばんそうこうや、久間前防衛相、麻生外相の失言を批判してみせた。確かに反応は一番よかった。


 E 公明は「選挙区は松井」と支持者に呼びかけていたが、幹部からは「見返りがあまり期待できない。これではギブ・アンド・テークではなく、ギブ・アンド・ギブ」とぼやきも聞かれた。与党への逆風を受け、公明の比例区得票率は、前々回、前回の15%台から今回は13.54%に落ちた。


 B 憲法改正や教育改革、格差社会など、重要な問題が山ほどあったはずなのに結果的に年金だけが注目された。


 E 中村篤さんの陣営では、6月下旬の街頭演説で、戦隊ヒーローやピンクのウサギの着ぐるみを登場させた。その後も、中村篤さんが七夕の日に浴衣で登場したり、駅前で突撃ライブを開いたり。「あんなのは共産党じゃない」と眉をひそめた支持者もいたらしいが、無党派層や党にアレルギーを持つ人に興味を持ってもらいたいと若い運動員らが取り組んだ。これまでと違う若々しい活気も感じた。


 D だが、結果をみると、自民・民主の2大政党の争いに埋没した。戦略的には、2大政党との違いを明確に打ち出せる「憲法9条の堅持」に焦点を絞ってもよかったのではと思う。


  ◎中村哲治氏に参院当選証書


 民主党の中村哲治氏が31日、県庁で参院選奈良選挙区の当選証書を受け取った。県選管の白井皓喜委員長が「奈良県、日本国民のために頑張ってください」と述べると、中村氏は「ありがとうございます」と頭を下げた。

285片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:43:21
[本社出口調査] 無党派層動向・年金響く
2007年07月31日 朝日和歌山
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000240707310001

世耕氏 票大幅減


  自民支持層も阪口氏へ


 自民党の歴史的惨敗となった参院選。和歌山選挙区(改選数1)では、自民の世耕弘成氏(44)が3選を果たしながら、再選時よりも大幅に票を減らした。一方、民主の阪口直人氏(44)は民主候補としては過去最高の得票だった。比例区では民主が19万819票を獲得し、自民の13万7064票を抜いて初の「第1党」に躍進した。こうした結果を生んだ大きな要因が、無党派層の投票行動と年金問題だったことが、朝日新聞が実施した出口調査でわかった。  (根本俊太郎)


 朝日新聞社は29日、県内60の投票所で出口調査を実施し、計2946人から有効回答を得た。その結果から、有権者の投票傾向を探った。


 世耕氏は「小泉ブーム」に乗って01年参院選で約31万9千票を獲得し、次点に約25万票の大差をつけた。だが、今回は約25万6千票。前回に比べて6万票以上減らし、約18万7千票を得た阪口氏に約6万9千票差に迫られた。


 出口調査によると、「支持政党なし」「わからない」と答えた無党派層は01年、55%が世耕氏に投票したが、今回は30%に減少した。その一方で、阪口氏に投票したのは57%に上っている。民主候補は01年が20%、04年は48%だった。


 自民支持層のまとまりの悪さも目を引く。世耕氏に投票したのは01年の90%に対し、今回は75%にとどまった。さらに20%は阪口氏に流れており、自民支持層内にも安倍政権に対する不満があったことがうかがえる。


 連立を組む公明党の支持層は、79%が世耕氏に投票したと答えた。同党の比例区での得票は、県内で約8万6千票で、今回の当落に大きな影響を与えたと言えそうだ。


 民主支持層は83%が阪口氏。10%は世耕氏に投票した。共産支持層は76%が共産の国重秀明氏(46)に、18%が阪口氏に投票した。


 年代別で見ると、20代、30代では阪口氏が世耕氏をやや上回り、40代以上では世耕氏が上回った。性別では、男性の投票は阪口氏45%、世耕氏44%と競り合っているが、女性の投票は世耕氏49%、阪口氏36%と差がついた。


 選挙戦で最大の争点となった年金問題について、投票の際に「影響した」と答えた人は47%に上った。このうち、選挙区での投票先は阪口氏の55%が最も多く、世耕氏33%、国重氏10%を大きく引き離した。阪口氏が、年金問題を判断基準とした有権者の一定の受け皿になったことがうかがえる。


 一方、「影響しなかった」と回答したのは18%、「どちらともいえない」は25%。うち世耕氏に投票したのはそれぞれ63%、61%で、いずれも阪口氏を上回った。


 安倍首相の続投に関する設問では、「他の人に代わってほしい」が49%と、「続けてほしい」の35%を上回った。しかし「代わってほしい」とした人のうち22%が、安倍政権の実績を訴えた世耕氏に投票したと回答するなど、「ねじれ」現象もみられた。

286片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:44:25
[本社出口調査] 無党派の過半数獲得
2007年08月01日 朝日和歌山
http://mytown.asahi.com/wakayama/news.php?k_id=31000240708010001

  無党派の過半数獲得/比例区・民主


    自民支持層3割弱も


 29日に投開票された参院選比例区の県内得票率は、民主党が約39%で自民党の約28%を10ポイント以上上回った。朝日新聞社が同日実施した出口調査を分析すると、年金記録問題などによる与党への逆風を背景に、民主が無党派層の過半数だけでなく、自民支持層の3割近くも取り込んだことが躍進の要因になっていることが浮かび上がった。  (根本俊太郎)


 調査は県内60の投票所で、投票を終えた有権者を対象に実施し、2946人から有効回答を得た。


 県内の参院選比例区の政党別得票率の推移を見るとと、自民は04年が33.96%だったが、今回は28.07%に減少。一方の民主は04年の32.05%から、今回39.07%に増加して「第1党」に。公明は20.16%から17.65%、共産は8.94%から8.37%、社民は2.57%から2.03%といずれも減少した。


 各政党支持層の比例区での投票先をみると、無党派層は民主52%、自民16%、公明10%、共産9%だった。04年が民主44%、自民18%、公明14%、共産10%だったのと比べると、民主が今回、無党派層の受け皿としてさらに浸透したことがうかがえる。


 また自民支持層のうち、比例区で自民に投票したのは58%にとどまり、民主へは28%に上った。民主に投票したと答えたのは、民主支持層83%。共産支持層11%、社民支持層30%で、民主は今回、他党の支持層からも支持を集めた。


 選挙戦で争点となった年金問題が投票の際に「影響した」と答えた人の投票先は、民主が52%で、自民の18%、公明、共産の各10%を大きく上回った。「影響しなかった」「どちらとも言えない」の投票先はいずれも40%超となった自民がトップだった。


 比例区の個人名得票で、県内で最も多かったのは、公明の山本香苗氏で6万2095票で、民主の大江康弘氏が3万14票で続き、いずれも当選した。2人のほかはいずれも1万票未満だった。

287片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:46:39
自民支持層4分の1、辻氏に
2007年07月31日 朝日兵庫
http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000270707310001

参院選が投開票された29日、朝日新聞社は有権者を対象にした出口調査で、投票動向をさぐった。兵庫選挙区(改選数2)で過去最高の108万票を集めた民主党の辻泰弘氏(51)は、自民党支持層の4分の1、無党派層の半分から票を集めており、従来の反民主・非民主層を巻き込みながら、辻氏に強烈な追い風が吹いたことをうかがわせる。
 各政党支持層の投票先を見ると、民主支持層の84%が辻氏に投票したのに対し、自民支持層で自民党の鴻池祥肇氏(66)に投票したのは64%にとどまっていた。公明支持層も11%が辻氏に流れた。
 支持政党名を「なし」もしくは「わからない」と回答した無党派層は回答者全体の22%を占め、前回の04年参院選時の25%を下回ったが、53%が辻氏に投票した。無党派層のうち鴻池氏に投票したのは16%で、共産党の堀内照文氏(34)=11%=や9条ネットの原和美氏(57)=同=に投票した人と大きく変わらない結果となった。
 今回の投票に年金問題が「影響した」と回答した人は、全体の53%。そのうち58%が辻氏に投票し、鴻池氏に投票したのは20%にとどまった。年金問題への批判票の多くが辻氏に流れた形だ。
 安倍首相の続投については、自民支持層の60%と公明支持層の51%が「続けてほしい」としたが、無党派層の73%が「他の人に代わって欲しい」と回答。民主、共産、社民支持層ではいずれも80%以上が交代を希望した。
 各候補に投票した人ごとに見ると、鴻池氏に投票した人の67%が続投を望んだが、辻氏に投票した80%、堀内氏に投票した76%、原氏に投票した68%が交代を望んでいた。


■開票トラブルが相次ぐ
29日夜から30日にかけての開票作業ではトラブルやミスが相次いだ。
 神戸市が各区から集めた票数を総務省のオンラインに入力したところ、誤った票数が県に届き、30日午前0時5分から数分間、県選管のホームページに間違った案分票の数字が掲載された。県選管は「神戸市のシステムと総務省のオンラインの相性が悪かったのかもしれないが、理由は分からない」としている。
 伊丹市では、計55カ所の投票所のうち2カ所で集計用の表計算ソフトの計算式に書き換えミスがあり、同市選管は投票者数と投票率を訂正した。
 西宮市の比例区の開票結果が確定したのは、当初予定から5時間以上遅い午前7時半ごろ。
 同市は、票数をバーコードで入力する独自のシステムを使用。比例区の候補者に山本姓が3人おり、このうち2人が公明党の候補者だったが、「公明の山本」などと書かれた票を案分するためのバーコードを準備していなかったため、手計算する羽目になった。
 さらに、30日午前5時に、計算中のデータを誤って「確定」データとして県選管に送るミスも発生。しびれを切らした立会人が「あんたらには付き合いきれんわ」と途中で帰る一幕もあった。
 南あわじ市では、担当者が必要書類を開票所に持ち込むのを忘れ、30分以上かけて市役所に戻って県への報告作業をするなどし、比例区の確定開票結果の速報が30日午前8時ごろにずれ込んだ。
 県選管の担当者は「こんなにトラブルが相次いだことはこれまでにない。各市のシステムと県への連絡システムの齟齬(そ・ご)が目立った」と話した。

288片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:47:20
民主108万票、なお課題
2007年08月01日 朝日兵庫
http://mytown.asahi.com/hyogo/news.php?k_id=29000270708010001

参院選兵庫選挙区は、民主党の辻泰弘氏が108万票と記録的な票を集める結果となった。
 29日夜、当選確実となり、神戸市中央区の事務所に姿を現した辻氏は、支援母体の連合兵庫の、北条勝利会長と石井亮一・前会長に深々と頭を下げ、がっちりと握手を交わした。
 民主党県連は今回の選挙で初めて、連合兵庫と選挙対策本部を別々に設けた。国政で2大政党の一翼を担うためにも、従来の連合兵庫主導の選挙から自立しなければ、との思いがあったからだ。
 北条会長は「県連と連合兵庫とが車の両輪としてうまく機能した結果だと思う」と振り返った。
 だが、課題も残る。次の衆院選に向け、いまだに1、8、9区で候補者が未定だ。県連幹部は、県議会の議席がまだ4分の1にも達していないことなどを指摘したうえで「今回の風を、県連総支部の組織力が強化したと思いこんでは駄目だ。次の衆院選での大きな失敗につながりかねない」と気を引き締めた。
 「閣僚のていたらくもあり、厳しさは承知のうえだった」。鴻池祥肇氏は、逆風にさらされた選挙戦をこう振り返った。
 だが、辻氏の得票が100万票を超えたのは、陣営にとって予想外だった。「年金問題は妥当な対応さえすれば、話は短くていい、というのが私の方針。だが今回、党としては『相手の土俵』に乗ってしまい、言い訳や説明に終始した」と鴻池氏。
 自民党県連幹部は「前回より2万票減にとどめたのは、鴻池氏個人のキャラクター効果といえるだろう」と話した。
 共産党の堀内照文氏の得票は鴻池氏の3分の1以下に終わった。「安倍政権の暴走を止めろ、という訴えは都市部でも農村部でも届いたと思っている」と堀内氏。だが、知名度不足に泣いた。「自民党に真っ向から反対する共産党の議席が増えれば、野党全体の力が強くなるはずだ」と強気な言葉を絞り出した。
 9条ネットの原和美氏は、得票を04年の前回参院選より約1万票伸ばした。「年金問題の大合唱の中、憲法問題をしっかり考えてくれた有権者がいた。希望を感じた部分だった」と原氏。「共産、社民などと党派を超えて『改憲反対』を訴えるべきだった」と振り返った。

289片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/03(金) 17:48:31
民主の対応に注目 大阪市長選
2007年08月02日 朝日大阪
http://mytown.asahi.com/osaka/news.php?k_id=28000000708020001

 大阪市長選は、11月4日告示、同18日投票、即日開票と決まった。市政改革の是非や地下鉄民営化などが争点になりそうだが、現時点で立候補を表明しているのは、元共産党市議の姫野浄(きよし)氏(71)1人だけ。日程が固まったことで、選挙に向けた動きが今後、本格化しそうだ。


 これまでの市長選は、11月の最終日曜日を投票日とすることが多く、今年も25日の日曜日が有力視されていた。しかし23日が勤労感謝の日、24日が土曜日のため、「行楽などで投票率低下の恐れがある」(市選管)として前倒しが決まった。


 姫野氏は共産党が推薦を決めており、関淳一市長(71)の市政改革を「市民負担が増え、サービス水準も低下した」と批判している。一方、関市長は立候補するかどうかを明確にしておらず、世界陸上大阪大会(25日〜9月2日)の後に態度表明する方針だ。


 注目されるのは民主党の対応。参院選で大勝した後だけに、関係者の一部から「自公との相乗りは許されず、独自候補を考えざるを得ない」との声も出ており、候補者擁立を模索する動きが水面下で続いている。

290片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 19:50:39
参院選敗北「党本部の責任」
自民滋賀県連が総括へ
http://www.kyoto-np.co.jp/article.php?mid=P2007080300007&genre=A2&area=S00

参院選の敗北を受け、敗因と今後の対策について協議する自民党滋賀県連の役員ら(大津市内)
 自民党滋賀県連は2日、先の参院選で党公認候補が落選したことを受けて緊急役員会を大津市内で開いた。選挙結果について、閣僚の不祥事など党本部の責任を挙げる声が相次ぎ、県連は敗因や今後の対策を検討する委員会を設けて今月中旬までに総括することを決めた。ただ、県連としては敗北の責任を負わず、役員も役職の辞任をしないことを確認した。

 役員会は非公開で行われ、国会議員や県議ら約20人が出席した。関係者によると、敗因について、年金記録不備問題や閣僚の問題発言など、党本部の責任を挙げる声が多数を占めたという。

 このほか、候補者の後援会がうまく機能しなかったことや、党員や市町議員が減少し、選挙運動の担い手が少なかったことなどが挙げられた。

 今後の対策については、出席者から「無党派層の取り込みに向けて普段から取り組むべき」「総括しても選挙運動に生かさないと意味がない」などの意見が出た。また「県連としてけじめをどうつけるか考えないといけない」と役員の責任を問う声もあったという。

 役員が責任を負わない理由について、岩永峯一県連会長は役員会終了後、「どこの都道府県もそういうところはない」と説明した。また、安倍晋三首相の続投については「賛成。これから大きな改革をやってくれると思う」と話した。

291片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 20:07:21
自民大敗“希望の星”が消えた!!
失われた基礎体力
迫られる知事選小泉改革の総括
参院選を振り返る《記者座談会<上>》滋賀報知
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/07-08/n070802.html

▲笑顔で万歳する徳永氏(中央)
◆全県◆

 年金記録不備問題を最大の争点にした第二十一回参院選は先月二十九日に投開票され、滋賀選挙区(改選数一)では、民主新人の徳永久志氏(44)=国民新推薦=が、自民前職の山下英利氏(54)=公明推薦=、共産新人の坪田五久男氏(48)を破り、初当選を果した。まずは歴史的大敗を喫した自民党から振り返ってみた。

【高山周治、松村好浩、石川政実】


 ----かっての滋賀県は、宇野宗佑元首相や山下元利元防衛庁長官らを輩出して保守王国の名を欲しいままにしていた。このDNA(遺伝子)を持つ山下英利氏は、まさに自民の“希望の星”だった。その山下氏が、徳永氏に六万二千二百票も離されたのはなぜだろう。

 A 岩永峯一自民党県連会長は、敗因として「年金問題、閣僚の政治と金の不祥事、相次ぐ不適切発言」を上げた。確かに今回、たまたま年金問題が噴出した格好だが、その底流には格差社会への怒りがある。自民大敗は、まさに有権者の一揆だよ。小泉〜安倍政権が進める構造改革で、景気は回復してきたが、その恩恵を受けるのは大手企業だけで、地方や庶民にはその実感すら味わえないでいる。

 B でも、同党県連は、それなりにやったよ。六月初旬から中小企業約四百八十社などを、国会議員、県議、市町議員らで回ったり、山下事務所が独自に推薦団体などの堀起こしを図ったりしたからね。

 A しかし、かってのような基礎体力はもはやない。六年前の党員は四万二千人だったが、現在は一万六千人にまで激減しているのは大きい。それと公明党に頼りすぎだよ。

 C 確かに後手、後手に回ったのは事実だね。昨年七月に嘉田由紀子知事が誕生するや、民主党は嘉田与党に方針転換したのに、自民党は嘉田攻撃を強めて今年の県議選では惨敗した。五月の同党定期大会で、嘉田知事が掲げる新幹線新駅の「凍結」を容認したが、時すでに遅しだった。また知事選で嘉田知事を応援し党籍停止処分を受けている冨士谷英正・近江八幡市長などの処遇をもっと早く解決しておくべきだった。

 A 先月二十六日、山下氏が近江八幡市の個人演説会で土下座したが、同氏にはさせるべきではなかった。他方、同党県連が比例候補を抱える公明党への配慮から、滋賀県出身で比例代表の有村治子氏を県連推薦にしなかったことで、逆に判官びいきが起こり、県内では六年前の約二・五倍の二万二千七百票を獲得して当選した同氏に学ぶべきものがいっぱいあるはずだ。

 B これで国会議員は、自民が衆院議員のみの四人、民主が衆、参で六人と、勢力地図が一変した。自民党県連は、知事選、県議選、参院選と三連敗したことを重く受け止め、嘉田知事誕生を契機に滋賀の政治風土が大きく変わってきたことと、小泉改革の負の遺産をきちんと総括しないと、次期大津市長選や衆院選もおぼつかない。

292片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 21:34:29
一票の行方  第3部 政局流動化
−'07ひょうご参院選
上.自民失速 (2007/07/31) 兵庫
解散の足音 募る危機感
http://www.kobe-np.co.jp/rensai/200707yukue_2/01.html

三選を果たした鴻池(中央)。傍らの衆院議員らは総選挙に向け始動した=29日夜、神戸市内
 二度、三度続いた「万歳」の声も、どこか湿りがちだった。

 二十九日夜、兵庫県庁北側にある自民、鴻池祥肇(66)事務所。早々と「三選当確」の報が入ったものの、鴻池の表情は曇っていた。

 直後、携帯電話が鳴った。所属派閥会長で外相の麻生太郎(66)からの着信だった。鴻池は手短に当選の礼を述べた後、声を潜めた。「全国は惨憺(さんたん)たる状況ですが…」

 年金記録の不備、政治とカネをめぐる問題、閣僚の失言。相次ぐ失態を受け、今回の参院選で自民劣勢は最後まで回復しなかった。改選前より二十七議席減。与党は過半数を大きく割り込み、歴史的大敗で幕を閉じた。

 そんな逆風の中で鴻池は、六年前の前回参院選で自ら得た自民最多得票にあと二万票と迫った。善戦とも言える結果だったが、兵庫選挙区でトップ当選した民主、辻泰弘(51)には二十二万票差をつけられた。

 各地で自民が次々と議席を失い、事務所には敗戦ムードが漂っていた。

 「負けた候補者のところへ来たようだ」。祝福に駆け付けた自民県議らが口をそろえた。

■   ■

 自民党本部四階の幹事長室で同じころ、党幹事長補佐の衆院議員、西村康稔(44)=兵庫9区=が、開票結果を見守っていた。その開票が終わるのを前に、首相安倍晋三(52)は早々と続投を表明した。

 「政策が否定されたわけではない。信頼を回復し、一層の改革を進めるしかない」。西村は、安倍の横顔をテレビ越しに見つめ、自らに言い聞かせた。

 翌三十日の記者会見でも、安倍は、淡々と続投理由を述べた。

 「けじめもとらず、内輪の理屈だけで続投を決めると、世論をますます敵に回すことになる。若さが裏目に出たか」。県連幹部がつぶやいた。

■   ■

 民主が参院第一党になったことで、政局は一気に流動化し始めた。厳しい政権運営は必至で、解散総選挙の足音が大きくなった。

 一夜明け、兵庫選出の自民衆院議員たちの動きは急だった。

 「われわれは反省しなければいけない」。関芳弘(42)=兵庫3区=は午前六時前、JR垂水駅前で通勤客らに頭を下げた。

 郵政民営化を争点にした二〇〇五年の衆院選で初当選。兵庫1区の盛山正仁(53)とともに公募で選ばれた関らは、小泉旋風に乗った典型的な候補だった。この衆院選で、自民は、県内十二小選挙区に十人を立てて全勝した。

 しかし今回の鴻池の得票は、自民の失速ぶりを如実に示していた。県内四十一市町のうち、鴻池が辻を上回ったのはわずか六市町。さらに比例代表では、民主が一・七倍の得票だった。

 「小泉政権誕生以降、風頼みで勝つことに慣れてしまった。今、総選挙になれば、二、三人しか勝てないだろう」とベテラン県議はみる。

 開票翌日の三十日、自民県連は衆院議員らと選挙態勢づくりの前倒しに着手。活路を見いだせないまま「臨戦態勢」を本格化させた。(敬称略)

□  □

 厳しい審判結果を受けた自民。大躍進となった民主。参院選兵庫選挙区の結果を踏まえ、政局への動きを追う。

293片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 21:36:10
一票の行方  第3部 政局流動化
−'07ひょうご参院選
下.民主圧勝 (2007/08/02) 兵庫
衆院空白区の対策急務
http://www.kobe-np.co.jp/rensai/200707yukue_2/02.html

会合でマイクを握る辻と鴻池(右端)。二大政党化が加速する=7月31日午後、県公館
 七月三十一日、東京・永田町。参院の与野党逆転を果たした民主党本部で、常任幹事会が開かれた。

  静養から復帰した党代表小沢一郎(65)は冒頭、退陣しない首相安倍晋三(52)を厳しく批判。「われわれの主張を実現できるよう、より一層力を合わせたい」と、今後の政局への決意を述べた。

  選挙区四十、比例二十の計六十議席を手にした民主。選挙戦では小沢自ら地方行脚を重ねた。狙いは、自民の支持基盤切り崩し。農村部が多い二十九の一人区で、野党側は二十三勝六敗だった。

  兵庫選挙区では、六年前と比べ倍増の百八万票を得て、辻泰弘(51)が再選。衆参合わせて四度目となる自民鴻池祥肇(66)との戦いで、初めて鴻池の票を上回った。

  県内の比例票も民主が群を抜き、初の百万票突破。兵庫を主戦場にした元衆院議員の石井一(72)と、室井邦彦(60)が“返り咲き”、県連所属の衆参国会議員は一気に九人となった。

■   ■

  「大勝だなんて言っていられない。大事なのはこれから」。常任幹事会の部屋を出た政調会長、松本剛明(48)=比例近畿=は口元を引き締めた。

  民主圧勝で現実味を帯びた解散総選挙。選挙態勢の構築が急務となるが、松本の地元、兵庫の事情は厳しい。

  郵政解散選挙となった二〇〇五年、小泉旋風を受け民主は県内十二小選挙区で全敗。四人の比例復活がやっとだった。

  若手新人の擁立で攻勢を図ったが、今一歩打ち破れない小選挙区の壁。東播磨の兵庫10区では、元外資系会社員の岡田康裕(32)が、〇三年衆院選に続き、自民ベテランに挑んだが、比例近畿の次点だった。

  その10区エリアで、民主は今回、ほぼ五割の得票率を達成。「これでようやく素地ができた」と県連幹部らも期待するが、県内三小選挙区は候補者がいない「空白区」のままだ。

  辻の当選セレモニーが一段落した開票日の深夜。県連幹事長の杉尾良文(55)が、興奮冷めやらない辻に耳打ちした。「盆をすぎれば遅すぎる」。衆院選に向けた会合を週内にも開く構えだ。

■   ■

  来年度の国の予算編成に向け七月三十一日、県関係国会議員への県政説明会が県公館であった。選挙後、辻と鴻池が公式行事で初めて同席した。

  「職員削減計画の中で教員をどう位置付けるのか」と民主。「公共事業削減で県の姿勢は」と自民。意識し合うように、質問の応酬が続いた。

  しのぎを削る自民と民主。兵庫では既に、三年前の参院選で選挙区、比例ともに民主が「第一党」になった。さらに今春の統一地方選では、県会自民が初の過半数割れに追い込まれた。

  「国政で対峙(たいじ)する自民といつまで歩調を合わせるのか」。そんな声が民主県議から出る中での参院選圧勝だった。

  地方レベルでも対自民色を強める民主。知事、政令市長選で自民候補との「相乗り原則禁止」の方針を掲げる代表の小沢。

  県連代表の辻も「地方主権に反する面もあるが(将来的には)直面しなければならない大事な課題だ」と表情を引き締める。

  政界地図を大きく塗り替えた〇七年参院選。小沢民主の次の一手に注目が集まる。

294片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/06(月) 14:56:19
’07参院選:滋賀選挙区 終盤戦ルポ 3候補、精力的に /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/archive/news/2007/07/27/20070727ddlk25010050000c.html

 参院選は29日の投開票が間近に迫った。3候補や陣営は街頭や演説会で何を訴え、どのような戦略で臨んでいるのか。状況を追った。

 ◇年金問題中心に与党批判 追い風にも「まだ横一線」−−徳永久志候補(44)=民新

 「年金と税金は暮らしそのものの問題。今の政治をストップしなければ、私たちの暮らしは壊れてしまう」。徳永久志候補は、昼はポロシャツ姿、夜はスーツと使い分け、県選出の国会議員が分担して張り付き、浸透を目指す。党本部からも連日、幹部らが県内入りし、てこ入りを図る。

 徳永候補の演説は、年金記録漏れ問題を中心にし、「政治とカネ」などを加える内容で一貫し、応援弁士も年金問題で与党を批判。25日の近江八幡市の個人演説会には、年金問題追及で有名になった長妻昭衆院議員が登場し、「政府の対応と現実が全く違う」と訴え、歓声が沸き起こった。

 候補者本人は「有権者の反応は公示直後から、ずっといい」と手応えを感じている。各種世論調査で民主の優勢が伝えられるが、選対幹部はそろって「まだ横一線。選挙は終盤で決まる」と引き締めに躍起だ。一方、選対関係者からは「本当に風があるのか、投票率も含めて雲をつかむようだ」との声も漏れ、かつてない追い風に戸惑いを隠せない本音も見え隠れする。【阿部雄介】

 ◇琵琶湖への思いを前面に “逆風試練”懸命に挑む−−山下英利候補(54)=自現

 「琵琶湖の水質を良くする、生態系を保全する法律を党環境部会長として準備している。琵琶湖を国が守る。私に守らせてもらいたい」。24日の高島市の個人演説会場。トレードマークの真っ赤なタスキと鉢巻姿の山下英利候補は、日に焼けた顔を引き締め、声に力を込めた。「どうしても負けられないんです」と、深々と頭を下げた。

 終盤戦に差し掛かり、環境、琵琶湖への思いや主張が強く前面に出る。各報道機関の世論調査の厳しい結果を受け、「いろいろ話すのではなく、内容を絞って訴えることが必要」(選対関係者)と、アピールの仕方をやや修正した。実績・経験を示し、候補本人や応援弁士が「厳しい戦い」を強調する口調にも熱がこもる。一方、年金記録漏れ問題については、「政権政党として責任を果たす」ことを繰り返し説明する。

 県内全域に広がる約800の推薦団体・企業など自民の支持基盤と、公明支持層をきっちりと固め、「逆風という大きな試練」(山下候補)を跳ね飛ばそうと懸命だ。【服部正法】

 ◇弱者いじめの政治を糾弾 無党派層への浸透図る−−坪田五久男候補(48)=共新

 「障害者自立支援法で利用者負担を強いられている人、増税に泣く商店主、医師不足に悩む病院関係者……。今問題になっているのは、すべて政治の責任。弱い者いじめの政治を正せるのは共産党だ」。坪田五久男候補は、「9条」と書かれた黄色のTシャツ姿で、そう訴えてきた。

 報道各社の世論調査では自民、民主の対立構図が鮮明になり、共産が押され気味の傾向が出ている。「政治を変えたいとの思いから、民主に期待を寄せる人も多いようだが、民主は自民の対立軸にはなりえない」。甲賀市でこのほどあった個人演説会。坪田候補はそう強調し、「民主は自民よりも消費税増税に熱心。憲法9条改正については、自分たちが変えようと思っているから言えない。政治とカネの問題でも、民主には問題を解決していない議員がいる」などと厳しく指摘した。

 陣営側は「民主支持が堅いとは考えていない。まだ、投票行動を決めていない層も多く、与党の暴走を止めるのは共産党という訴えを多くの人に届けたい」と強調している。【蒔田備憲】

毎日新聞 2007年7月27日

295片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/06(月) 14:58:20
’07参院選しが:徳永さん初当選 民主、参院滋賀選挙区独占 /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk25010285000c.html

 ◇県選出の国会議員、自民上回る

 29日投開票された第21回参院選。滋賀選挙区(改選数1)は、民主新人で前県議の徳永久志氏(44)=国民新党推薦、社民党県連支持=が、自民前職で党環境部会長の山下英利氏(54)=公明推薦=と、共産新人で党県常任委員の坪田五久男氏(48)を破り、初当選した。年金記録漏れ問題での自民への逆風が滋賀でも大きく影響した形。徳永氏の当選により、民主は非改選を含め参院の滋賀選挙区の議席を独占。衆院選比例での復活当選を含めた県選出の衆参国会議員は6人となり、4人の自民を上回った。徳永氏は年金問題に争点を絞って政府・与党を批判。無党派層や自民支持層らにも支持を広げて勝利した。山下氏は年金問題で釈明を繰り返しながら、琵琶湖の保全や地球温暖化防止の環境政策などを訴えたが、無党派層に浸透できなかった。坪田氏は格差社会の是正や憲法改正反対などを訴えたが、自民と民主が対決する構図の中で埋没した結果となった。選挙区の投票率は60・32%。当日有権者数は108万9870人。【服部正法、阿部雄介、蒔田備憲】

 ◇「怒りを国政に届ける」

 分厚い自民の壁を突き破った−−。徳永氏の当選確実の一報が流れると、事務所近くの県教育会館(大津市梅林1)の駐車場に集まった支援者から、割れんばかりの歓声がわき起こった。選対本部長の川端達夫・衆院議員ら党県連幹部らが握手を交わし、当選の喜びをかみしめた。そして、支援者らの「トクナガ」コールが響く中、徳永氏が、握手攻めに遭いながら現れ、全員でバンザイを繰り返した。

 昨年12月の立候補表明時以来、事実上の一騎打ちとなった山下氏とは、知名度の差などから苦しい戦いが予想されていた。しかし、年金問題で有権者の政府・与党批判の受け皿となり、知名度不足を一気に克服し、街頭では年金問題での与党追及や、政治とカネの問題を集中的に演説。公示後は、年金問題の追い風を受けて序盤から優勢な戦いを続け、終盤にかけてもリードを守った。

 徳永氏は「厳しく、激しい戦いだった。今の政治への怒りが爆発した選挙。この怒りを受け止め、国政の場にしっかり届ける役割を果たしたい」などと抱負を語った。

 ◆敗戦の弁

 ◇山下さん3選ならず「支援者に申し訳ない」

 大津市京町3の山下氏の事務所には支持者らが多数詰めかけたが、徳永氏の当選確実の報が伝わると、重苦しい空気に包まれた。事務所に現れた山下氏は「逆風をはね返すために頑張った選挙だった。支援してくれた県民に申し訳ない」などと頭を下げた。

 00年の補選で初当選し、01年の通常選挙で再選を果たした山下氏は、財務政務官や参院厚生労働委員長など要職を歴任。選挙戦では、財政、社会保障に取り組んできた実績や党環境部会長として琵琶湖の水質保全立法に取り組む意気込みなどをアピール。約800の団体・企業から推薦を受け、元防衛庁長官の父元利氏(故人)以来の支持基盤や知名度を生かし、公明支持層とも協力して支持拡大を狙ったが、年金問題での逆風を跳ね飛ばすことができなかった。

 ◇3度目の挑戦及ばず−−坪田さん

 敗戦が濃厚となると、坪田氏の事務所(大津市昭和町)は暗い雰囲気に包まれた。

 坪田氏は3候補のうち、最も早い昨年9月に出馬表明し、03年と05年の衆院選に続く3度目の国政挑戦。胸に「9条」と描いたTシャツで「憲法改正反対」をアピールし、「消費税増税に熱心で政治とカネの問題も抱えている民主は、自民の対立軸にならない」と民主との差別化を図ったが、及ばなかった。

 坪田氏は支持者らに「暮らしを守るため今後も頑張りたい」と話した。

296片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/06(月) 14:58:56
 ■解説

 ◇浸透進み追い風も

 徳永久志氏の当選は、年金記録漏れ問題での民主への追い風が最大の要因。国会議員数や県議数で民主が自民と拮抗(きっこう)する滋賀では、地域や市民に民主の浸透が進んでおり、その素地に風が加わり、勝利につながった。「滋賀で勝利することがイコール参院選での勝利」(小沢一郎代表)と、連日党幹部が来県し、テコ入れしたことも大きかった。

 加えて、徳永氏は問題を分かりやすい語り口で説明した。政府・与党の年金問題の対応や定率減税廃止の批判に集中し、「税や年金を取る側から取られる側に政治を取り戻す」「政治のあり方を変える選挙」と訴えた。

 現政権の体質を突くインパクトある言葉は有権者に響き、農業者や医療関係者など従来の自民支持層にくさびを打ち込んだことも奏功した。

 一方、山下英利氏は、元防衛庁長官の父元利氏(故人)の地盤や実績が票につながらなかった。県立大の大橋松行・准教授は、昨年の知事選で保守層が自民推薦の前知事でなく、嘉田由紀子知事に流れた現象を指摘し、この保守層を自民が取り戻せるか否かが今回の選挙のカギと述べていた。郡部でも徳永氏が互角となった結果を見ると、保守層の「自民離れ」は解消されていないように見える。今回は全国的な逆風があったが、自民県連は知事選、県議選、参院選で3連敗し、民意をくみ取れない状況は深刻で、「郵政選挙」などを通じ、「支持基盤を小泉さんが壊した」との愚痴も漏れる。今回の選挙戦略について、真摯(しんし)な検証が必須で、保守政党として、解党的出直しをすべき時だ。

 坪田五久男氏は憲法改正反対を強く打ち出し、他の2候補との違いを鮮明にしたが、自民への批判票を民主に吸い上げられる形となった。【服部正法】

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 ◇開票結果(改選数1−3)=選管最終発表

当  325,365 徳永久志  44 民新

▽  263,067 山下英利  54 自前

    59,275 坪田五久男 48 共新

 (▽印は法定得票数に達した候補)

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徳永久志(とくなが・ひさし) 44 民新(1)

 [元]県議▽党県副代表・県政調副会長▽松下政経塾地方議員の会会長▽ローカルマニフェスト推進地方議員連盟運営委員▽近江兄弟社学園評議員[歴]松下政経塾生▽会社員▽衆院議員公設秘書▽近江八幡JC監事▽早大=[国]

毎日新聞 2007年7月30日

297片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/06(月) 14:59:52
選挙:参院選を終えて 県政界に新たな衝撃 民主支持層、着実に厚く /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk25010373000c.html

当選を確実にし、駆けつけた嘉田由紀子知事(左)と握手する徳永久志さん=大津市梅林1の県教育会館で ◇県民の声拾い、怒りの受け皿に

 民主の新人、徳永久志氏(44)が自民前職の山下英利氏(54)、共産新人の坪田五久男氏(48)を破った参院選滋賀選挙区(改選数1)。民主が参院選挙区議席を独占する結果となり、昨年の知事選以来、激動が続く県政界に新たな衝撃を与えた。選挙戦を取材した3記者が今後の影響などを探った。【服部正法、阿部雄介、蒔田備憲】

 ◇自民、揺らぐ支持基盤 民意とのかい離、致命的−−知事・県議選に続き3連敗

 ◇共産「自」「民」対決に埋没

 −−投票率は60・32%と前回より微増したが?

 蒔田 坪田陣営は「自民への逆風が吹くからこそ、65%に届いてほしい」と期待したが、そこまで伸びなかった。

 阿部 他陣営は、年金記録漏れ問題の関心の高さが旅行やレジャーに行く人と相殺され、60%前後と見ていた。今回は政治に関心の薄い人が投票し、逆に熱心だった人が棄権するなど、これまでと全く違っていた。

 −−各陣営の総括は?

 阿部 徳永氏の勝因は一義的には年金問題の追い風だが、その陰には三日月大造、田島一成両衆院議員を中心とした労組だけに頼らない、きめ細かな支持基盤作りが奏功した。自民は「地元ばかり回って何もしない」と批判していたが、国民の声を現場レベルで丹念に拾った成果が年金問題や定率減税廃止による怒りの受け皿となった。

 服部 自民県連は知事選、県議選、参院選と3連敗したことを真剣に受け止めないといけない。3回とも思惑とは裏目に出ており、ここまで民意とのかい離が続くのは、大衆政党としては致命的だと認識すべきだ。

 蒔田 坪田氏は自民対民主の構図に埋没し、無党派層を取り込めなかった。選挙戦後半は税金と憲法をテーマに、差別化を図ったが、支持を拡大できなかった。

298片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/06(月) 15:00:33
 ◇「嘉田票」影響せず

 −−各候補の嘉田由紀子知事との距離感は?

 服部 自民は県議選惨敗を受け、新幹線新駅(栗東市)問題で「凍結」容認に転換。その議論で「嘉田人気を過小評価した」「(知事選、県議選と)2回負けた事を受けとめないと」との声が県連幹部から聞こえた。しかし、選挙目当てで、知事にすり寄ったと、有権者に受け取られなかったか。山下氏は琵琶湖や環境の保護を前面に出したが、浸透したのか。検証が必要だ。有権者は民意をくみ取る党を求めているのであり、人気に敏感な党は求めていない。

 阿部 民主も当初は嘉田知事にすり寄る自民を意識し、「自分たちが知事マニフェスト実現に協力してきた」と訴えたが、それ以上に年金問題の追い風が大きく、中盤から、あまり訴えなくなった。今回に限れば、「嘉田票」は当落には影響しなかったのでは。

 蒔田 坪田陣営は「県民が嘉田知事を生んだ土壌は、共産党が作り出した」との自負を持っていたが、選挙では、あまり浸透しなかった。

 −−「風」の影響は?

 服部 「年金の逆風で負けた」としか総括しないなら、今後も「自民離れ」は続くのではないか。不可抗力の逆風があったのは事実だが、問題は根深い。自民に長年投票してきた保守の一定の層が、知事選で嘉田知事を支持して以降、自民以外に投票することへの抵抗感が保守層に薄くなっているように思える。

 蒔田 共産は過去3回の同選挙区で守った6万票台を割った。毎日新聞の世論調査で共産支持層の3割近くが徳永氏に流れ、地盤を固め切れなかった。半面、「自公政治を変えたい」との思いで投票した人が増えている表れかもしれない。

 阿部 県内だけみれば、民主が03年の衆院選で4小選挙区で3勝したのと比べても、民主の地力がついた。世論調査でも無党派層が減り、支持政党も民主が第1党となるなど民主支持層は着実に増えている。

 −−政党の支持基盤も変わりつつある?

 服部 「自民の従来の支持基盤が、小泉改革によって壊れた」との指摘もある。郵政民営化を巡る対立や、イメージ先行選挙などで組織がほころび始めたというわけだ。そこに、保守も革新も取り込める嘉田知事が登場し、大きく状況が変わった。滋賀の自民は小泉前首相が土台を揺さぶり、嘉田知事の登場で、大きく震動していると言えるかもしれない。

 阿部 民主県連幹部は選挙期間中、県議に「自分の選挙と思って戦え」と激励していた。山下氏が勝てば自民は勢い付き、議席がきっ抗する県議会運営も苦しくなるという理屈だ。幹部が「徳永氏の勝利は県議会運営も円滑となり、間接的に知事を助けることになる」と話すように、一足早く“政権交代”した県議会の安定も促進されそうだ。

毎日新聞 2007年7月31日

299片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/06(月) 15:03:54
選挙:参院選 「市民与党」の姿勢アピール−−結果受け、目片・大津市長 /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk25010402000c.html

 大津市の目片信市長は30日、参院選の結果について「自民への逆風は県内自治体の選挙にも影響する。首長としては政党ではなく、市民を与党とする姿勢でなくてはならない」と語り、任期満了に伴う来年1月の市長選は、市民に“与党”になってもらう「市民与党」の発想で支持を訴える考えを示した。

 目片市長は、04年の前回選で、自民の推薦を受けずに自民系市議の大半の支持を得て初当選。「市議会では、自民系、民主系両方の議員に支えて頂いている」とし、「この参院選の結果で、市から国政の窓口は複数になった。市長選も『自民だから勝てる』という選挙ではなくなる」などと話した。【鈴木健太郎】

毎日新聞 2007年7月31日

300片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/06(月) 15:05:59
コンパス:毎日新聞の参院選滋賀選挙区の中盤世論調査で… /滋賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/shiga/archive/news/2007/08/03/20070803ddlk25070526000c.html

 毎日新聞の参院選滋賀選挙区の中盤世論調査で、いくつか気になる点があった。まず、「選挙区で誰に投票するか決めていない」と答えた人が全体の2割程度しかいなかった。国政選挙前の調査で、態度未定が2割程度なのは低いだろう。支持政党では「民主」を挙げる人が増えて「自民」が激減。「支持政党なし」は2割程度しかなかった。これを総合すると、有権者が自民に怒っているだけでなく、民主がこれまでになく、怒りの受け皿になっていることが想像できた。ふたを開けてみると、さして「揺り戻し」はなく、「都市型」と言われた民主は地方でも軒並み勝った。選挙結果を見ると、細川政権誕生の「55年体制崩壊」から長い時を経て、政治は新たなフェーズ(段階)に入ったのかもしれない。【服部正法】

毎日新聞 2007年8月3日

301片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 08:57:43
ベクトル・組織の行方:’07参院選/上 経済界 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/archive/news/2007/07/26/20070726ddlk26010624000c.html

 ◇有力者の言動、自・民が注目−−並立推薦、得票への影響未知数

 参院選京都選挙区の選挙公報で、民主現職の推薦人に稲盛和夫・京セラ名誉会長と堀場雅夫・堀場製作所最高顧問の京都財界の重鎮2人が名を連ねた。

 02年知事選で候補者擁立を模索するなど積極的に地元政界に関与することもある財界。基本的に保守路線だが国政レベルでは通常、各人が個人的に動くのが実情だ。堀場氏は民主現職と自民党衆院議員の後援会長を兼務し、「優秀な人間を個人として応援している。京都の経済界はいい意味で個人主義だ」と話す。

 しかし財界有力者の言動には自民、民主とも少なからず注目する。

 民主党国会議員を支援する経営者らに2大政党や政権交代志向があり、民主には後押しへの期待感がある。苦戦した05年衆院選で稲盛氏から応援の申し出があったといい、同氏は情勢が厳しい選挙区で応援弁士を務めた。「各候補が辛うじて(当選し)踏みとどまれたのは応援効果も大きかったと思う」と宇都宮壮一・府連幹事長は振り返る。

 一方、自民は民主候補への応援に神経をとがらす。自民府連幹部は「昔みたいにトップの意向で下が動くわけでもない」と静観するが、関係者は「経済界を超えた人気がある著名人が余計なことをしなければいいのにという思いも自民党にはある」と指摘する。

 京都商工会議所の政治団体「日本商工連盟京都地区」は今回の参院選で前回(04年)に続き、自民、民主両候補に推薦を出した。並立推薦の背景には知事選などで長年の「共産党対他政党」の構図による自民、民主双方との協力関係がある。ただ実質的には自民支持が根強く、民主府連幹部も「参院選は2議席あるからうちも推薦してもらえたのだろう。経済界の支援は団体としてはまだ弱い」と話す。並立推薦が両候補の得票に与える影響は未知数だ。

 京都財界や経済界で2大政党志向は今後強まるのか。堀場氏は自民、民主双方に注文を付ける。「『2大政党』には賛成だが、今の民主党が素晴らしいとは思わないし、自民党も同様。国民にとってハッピーなのは競合相手が常に横にいて(政党同士が)一生懸命頑張ることだ」

   ◇   ◇

 29日の投開票に向け大詰めを迎えた参院選。府内の各種組織・団体はどのような姿勢で臨んでいるのか。選挙情勢に与える影響を探りながら現状を追った。

毎日新聞 2007年7月26日

302片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:00:25
ベクトル・組織の行方:’07参院選/中 労組 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/archive/news/2007/07/27/20070727ddlk26010217000c.html

 ◇存在感の薄れ否めず−−組織率低下と「抵抗勢力」批判

 かつて「組織選挙」の一方の象徴だった労働組合。しかし、組織率低下や労組批判などで、存在感の薄れは否めない。府労政課によると、76年に26万人を超えていた府内の組合員数は減り続け、昨年6月には19万1747人。71年に約4割だった組織率も2割を割った。組合離れ防止の取り組みは待ったなしだ。

 「こんなに大量のファクスが流れてくるとは。地域との連携が深まった証拠」と、連合京都南山城地域協議会(宇治市)の朝田隆事務局長は話す。イベント案内などが次々と届く。連合京都は昨年、地域密着を目指して宇治に専従の事務局長を置いた。労働相談だけでなく介護や子育てなどあらゆる情報の発信地を目指す。朝田事務局長は「将来的な組織拡大を見据えながら、組合員以外にも頼りになる労組を目指す」と意気込む。

 全京都建築労働組合(南区)も、近隣トラブル仲介まで生活全般に対応。昨年秋には5000回超の声かけ活動で、前年比2割増の800人の新規組合員を獲得。組織率は00年の19%から22%に向上した。大久保寿行書記次長は「金銭的困窮で自己解決能力を失った人が増え、力を合わせざるを得なくなったともいえる」と、厳しい背景を説明する。

 一方、参院選で苦戦とされる与党は、年金記録漏れ問題で“労組たたき”を加速している。「勤務時間中は働かず、選挙の時だけ死にもの狂いに働く。改革には抵抗する。それが労働組合」。小池百合子防衛相は20日、城陽市での自民新人の応援演説で叫んだ。京都自治労連の山村隆執行委員長は「制度を作ったのは与党政権。何ら反省もないまま、現場職員や労組に責任を押し付ける発言は許せない」と憤る。

 同労連などは5月、構造改革の影響を福祉など12の現場レポートにまとめた。社会保険事務所職員らによる全厚生労働組合京都支部は、「定員削減による長時間過密労働で、働きがいや将来展望が見いだせず、若年層の退職が増加。民間委託は、利潤追求で公的年金を『商品』に変える恐れもある」と報告した。しかし、レポートの配布は組合員にとどまる。

 ある公務員労組幹部は、「格差是正やワーキングプア解消など、まさに生活者の視点に立つ労組の出番。しかし、経営者側の政党に『国民の視点』と称して責められ、有効な反論が出来ていない現状は、恥ずべきことだ。存在意義が問われている」と問題提起する。

毎日新聞 2007年7月27日

303片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:04:00
ベクトル・組織の行方:’07参院選/下 郵政・農水 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/archive/news/2007/07/28/20070728ddlk26010487000c.html

 ◇保守基盤に「微妙な変化」−−農業・漁業地区でも鈍い反応

 「郵政3事業を守るラストチャンス。与野党逆転に向けて頑張ろう」。6月に開かれた郵政退職者近畿共助会京都北支部の総会で、あいさつに立った支部の幹部は参加者らに訴えた。これまで一体となって自民候補を支援してきた組織の方針が05年の郵政解散をきっかけに一変した。「郵政事業を守ることは地域を守ること」と、亀岡市以北の全市町議会に郵政民営化反対を訴える請願書を提出した。

 “保守王国”といわれ、各選挙で自民党が優位に立っていた府北部。その一翼を担ってきた組織に変化が表れている。

 今回の参院選を、会は10月の郵政民営化を修正できる最後の国政選挙と位置付けている。比例代表については、先の衆院選で民営化に反対した国民新党に、選挙区では自民以外の候補者への投票を呼びかけている。自民党関係者からは「これまで頼りにしてきたが、溝が出来てしまった」との声が聞こえる。

 一方、保守色が濃かった農協の政治団体「府農政連」は元農協理事の自民新人を、府漁連は全漁連顧問の同新人をそれぞれ今回、比例代表で推薦した。「我々の力が問われている。落とすわけにいかない」と、現場の実情に通じた“身内候補”の応援に軸足を置く方針を打ち出している。選挙区について府農政連は従来通り、「人物本位」の方針を維持し、自民新人候補を推薦。府漁連も推す。しかし、舞鶴市で開かれた同候補の個人演説会に集まった聴衆は約300人と目標を下回り、漁業・農業地区からの参加人数も落ち込んだ。

 「これまでは二つ返事だったが、今回はいまひとつ、反応が鈍い」「演説会の問い合わせが来ない」。従来培った関係を生かすべく、呼びかけに努める漁業・農業地区選出の自民系市議らも「微妙な変化を感じている」と話す。

 これに対して民主党では農業・漁業地区にかかわる市議らが、それぞれに支援を呼びかけているが、反自民となった一部の保守基盤への際立った働きかけは見せていない。

 (この連載は藤田文亮、朝日弘行、新宮達、細谷拓海、村上正が担当しました)

毎日新聞 2007年7月28日

304片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:05:58
’07参院選:京都選挙区 民主・松井さん大勝(その2止) /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk26010330000c.html

 ◇京都政界、劇的に変化か 民主安定、かすむ共産

 今回の選挙結果は、追い風を受けた民主の大勝と、自民の終盤の追い上げが目立った一方、「自共対決」と言われ、長く存在感を示してきた共産が、府内の有権者の受け皿としての機能を低下させていることを改めて示した。長く「与党相乗りVS共産」との構図が続く京都市長選が来年2月にも予定されているが、民主党の独自候補擁立など、京都政界の構図が劇的に変化する可能性も見えてきた。

 松井さんの大量得票は、追い風に加えて、民主が前回参院選時より安定した力をつけた結果とも言える。

 今春の統一地方選。政党別の得票率では、府議選で自民が前回(03年)より約4ポイント減らして約31%だったのに対し、民主は逆に約4ポイント増やして約19%に。京都市議選では、自民は約6ポイント減らした約29%にとどまり、民主は約11ポイントも増やして約23%と躍進していた。

 自民は今回の参院選公示後、盛り上がりを欠いた。個人演説会では、何百人も入る会場が2割も埋まっていないこともあった。しかし、中盤になって各社の世論調査で苦戦が伝えられると、府連はすべての府議や京都市議を招集。「このままでは、共産党に負けかねない」と田中セツ子幹事長らがハッパをかけた。地方議員らによる電話作戦や駅立ちなどが増え、演説会の聴衆も増加。20日になって、連立与党の公明の推薦も得て、終盤になって2議席目の攻防から大きく抜け出した。

 両党の市長選への対応も、今後本格化する。

 民主党本部は昨年5月、知事選と政令市長選で推薦・支持候補者の「与党との相乗り禁止」方針を打ち出した。しかし、松井さんの大勝を受けても「今はまだ白紙。これから議論したい」(福山哲郎・府連会長)と、態度は明らかにしていない。対する自民は「民主は独自候補を立ててくるだろうが、負けるわけにはいかない」(田中府連幹事長)と、対決姿勢をあらわにしている。

 ◇松井さん、府内全域で優勢 無党派層の半数が支持−−出口調査分析

 府内の40投票所で29日に行った出口調査を分析した。

 支持政党は自民がトップ、民主が続くが、差は10ポイント未満。当落の行方を左右するといわれる支持政党なしの「無党派層」が約2割で、3番目だった。

 支持政党別での投票行動を見ると、無党派層の約半数が松井さん、成宮さんも約3分の1を集めた。自民支持層のうち、西田さんは約6割にとどまり、松井さんが約3割にまで食い込んだ。公明支持層では、党推薦を受けた西田さんが約8割を固めたが、松井さんにも1割以上が流れた。

 地域別にみると、松井さんは府内全域で優勢。特に府南部では半数以上を占めた。京都市中心部では8ポイント以内に松井さん、成宮さん、西田さんの順でひしめいている。

 年齢層でも、各層で松井さんがトップ。特に20代後半から30代では半数以上を占めた。西田さんは、70歳以上では松井さんとほぼ互角だったが、若年層で大きく水を開けられた。成宮さんは、40代までは西田さんを上回った。男女別では、男性では松井さんが半数を超えた。女性では松井さん、西田さん、成宮さんの順だが、いずれも3割前後で差は少なかった。

 調査は、無作為に選んだ投票所前で、投票を終えた有権者の中から一定の人数ごとに調査票を渡し、1605人に回答を記入してもらった。

 ◇投票率56.37%、関心高く曇天も作用−−「亥年現象」はね返す

 今回の参院選は、統一地方選直後で選挙疲れから投票率が低下する12年に1度の「亥年(いどし)現象」にあたったが、京都選挙区の投票率は56・37%と前回(04年)と比べ1・77ポイント上昇した。選挙への関心の高さに、曇りという天候も作用し、亥年のジンクスをはね返した。

 選挙前、50%に届かないと見込んでいた自民、民主両府連幹部も、中盤以降の演説会への参加状況や街頭の反応などから「前回並み」と上方修正。毎日新聞の世論調査でも、投票に「必ず行く」と答えた人は、前回の調査より5ポイント増えていた。

 地域別でみると、山科区の3・30ポイントを最大に京都市内で2・28ポイント伸びた半面、南丹市で2・01ポイント、宮津市で1・99ポイント、など減らした。

 89年は消費税問題で63・62%と高率だったが、前回の亥年(95年)は40・71%に落ち込んだ。98年からは3回連続で55%前後となっていた。

毎日新聞 2007年7月30日

305片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:07:24
’07参院選:京都選挙区 新議員インタビュー /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk26010523000c.html

 29日投開票の参院選京都選挙区で当選した民主・松井孝治(47)と自民・西田昌司(48)の両氏。今後どのようなビジョンを持って“良識の府”に臨むのか。選挙の感想や今後の抱負などを聞いた。【藤田文亮、朝日弘行、小川信・望月亮一撮影】

 ◇天下り規制第一の課題−−松井さん

 −−何が一番評価されたと思うか。

 天下り・官製談合・税金の無駄遣いを徹底的になくし、分権社会を作っていくという主張を常にメーンに置いてきたので、そこは評価していただいたと思っている。

 −−幅広い支持を集めた理由をどう考えるか。

 ベースとして年金に対する不満や「政治とカネ」の問題など安倍政権に対する逆風があったのだろうが、私ならではの部分では建設的な提言をしてきたのが受け入れられたのだと思う。

 −−今回の結果は京都の民主党の中でどう位置づけられるか。

 京都の民主党は全国の中のモデルでもあり、幅広い保守層や年代層から期待があるのは事実。共産党が強い中でこれだけの結果を得られたのは、京都の民主党に対する期待が非常に大きいからだと思う。

 −−2期目を具体的にどう取り組んでいくか。

 年金問題は一刻も早く全加入者に今の状況を送り、国の責任で解決していかねばならない。天下り規制は私に課せられた第一の課題だと思う。

 ◇国のあるべき姿訴える−−西田さん

 −−選挙戦中盤には苦戦も伝えられた。

 報道を見るのが嫌になることもあった。ただ、各地を回れば回るほど、自民の議席を守らなければ府民の声を政権に届けることができなくなってしまうと思った。

 −−府議としての経験をどう生かすか。

 日本はバブルが崩壊してから自信をなくし、アメリカ型の競争社会に走りすぎた。家族や地域社会を大切にする、本当の日本の精神を生かしていく。東京一極集中は戦後復興のための体制で、とっくに改める時期。京都でも大都市もあれば疲弊してる部分もあり、日本の縮図。父(吉宏・前参院議員)は「地方の声を国政に」と訴えてきた。私もその精神はきちんと引き継ぎ、地方の声を国政に伝えることが、国民が幸せを実感できることにつながる。

 −−国政の場で何を訴えるか。

 参院は6年という長い任期があるからこそ、国の根幹を議論しなければならない。憲法も自衛隊も教育も、占領下でいや応なしに受けざるを得なかった歴史を知ってもらうことから始め、あるべき姿を訴えていく。

毎日新聞 2007年7月31日

306片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:09:31
選挙:参院選 担当記者座談会 /京都
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kyoto/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk26010538000c.html

 参院選京都選挙区(改選数2)は、民主前職の松井孝治氏(47)が終始優勢で、自民新人の西田昌司氏(48)が終盤の追い込みで共産新人の成宮真理子氏(37)を振り切った。各陣営担当などの記者が選挙戦を振り返り、今後の府内政治などを展望した。【藤田文亮、朝日弘行、新宮達、細谷拓海】

 ◆結果分析

 ◇民主、無党派大きく上積み

 ◇自民の底力と課題感じた

 朝日 松井氏のキャラクターは、「大衆受けするタイプ」の福山哲郎参院議員とは対照的に「まじめ」というのが定評。陣営には当初人気度を心配する声もあったが3年前に福山氏が獲得した48万票を超え、目標の50万票も達成した。選対幹部は終盤まで「京都は2人区で自民、民主の“指定席”だから有権者は冷めている」と目標を下回る可能性も感じていたが、結果的には無党派層の票が大きく上積みされた格好だ。

 藤田 自民の底力と課題を両方感じた。中盤に苦戦が伝えられたころには、「こんなはずではなかった」といら立ちを隠さない幹部の姿も目立ち、地方議員を集めての会議は、荒れ模様だったという。そこからの巻き返しはさすがで、結果的には予想を数万票ほど上回り、陣営はホッとしているようだ。

 新宮 共産は得票率をみると前回(04年)並みだが、退潮傾向が顕著だった前回と比べて今回は完全な追い風で勝てるチャンスはあった。中盤以降、陣営は「自民を落とすには共産を勝たせて」との方針を強くしたが、無党派層の多くの支持を得られず民主に流れてしまったのが敗因では。

 ◆京都市長選

 朝日 民主府連幹部は「市長選と国政選挙は別」と言い、市長選と安易に直結させる雰囲気をけん制している。市議会では民主は自民、共産に次ぐ第3党で、「市長選で独自候補が当選したら圧倒的少数与党となり市政が不安定化する」との懸念もある。民主の支持団体の連合京都幹部は「独自候補を出すなら国会議員クラスでないと」とも話している。

 藤田 京都市長選をにらんで市議を幹事長に据えた自民府連だが、本当に欲しかった40万票にはほど遠く、府連幹部は「本当は民主に独自候補を断念させるような選挙をしたかった。しかし、市内での7万5000票差は痛い。民主は独自候補を立てるだろう。候補者擁立の基本方針から練り直しが必要になってくる」としている。

 新宮 京都市内の選挙区での得票率をみると、共産候補は前回よりも約1ポイント上回っており、まだまだ底力を感じさせる一面もある。

307片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:10:17
 ◆今後の課題

 ◇自公の溝、全く埋まらず

 ◇共産、逆風頼みの選挙戦

 朝日 民主は党本部が1人区重点の方針を徹底したため、政党活動の車の割り当てが1日もなく、党の世論調査の対象にもならなかった。しかし、若手の地方議員が選対の柱となってベテラン議員とうまく連携して選挙を組み立てた。おごらずにこの勢いを保てば盤石の基盤を築けるのではないか。

 細谷 公示後もなお西田氏への推薦を保留していた公明。支持母体・創価学会が動いたのは「自民のために」ではなく、「共産を勝たせないために」との考えがあったから。西田氏が勝ったが、自公の間の溝は全く埋まらなかった。一方、京都の公明と民主は昔から関係が良好で、公明支持者がどう動くのかという点も見逃せなくなる。

 藤田 西田氏は、公明票を差し引いた場合、成宮氏に及ばなかった可能性もあった。自民は、公明との選挙協力について、これまでも多分にそうだが、今回も「借り」を作ったといえる。次期衆院選までに、ギブ・アンド・テイクの関係が作れるかどうかが課題になる。

 また、終盤に巻き返した自民だが、それでも地方議員の中でも活動に濃淡があり、全体がフル回転したわけではない。「今の自民党は昔と違い、号令一下、組織が動くようにはなっていない。いざというときの力が弱っていることは否めない」(地方議員)状況で、課題を残した。

 新宮 共産は桃太郎作戦に握手攻めの光景が少なく、他の候補者から一票でも多く奪い取る意気込みも感じなかった。与党への逆風頼みの選挙戦だったと感じる。無党派層も含め府民に親しまれる候補者づくりを目指さないと、2大政党と党別支持層に大きな差がある以上、埋没していく一方ではないだろうか。

毎日新聞 2007年7月31日

308片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:22:50
’07参院選:兵庫選挙区 自民支持層が“反乱”−−毎日新聞出口調査 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk28010126000c.html

 ◇2割強が辻さんへ−−女性は鴻池さんに軍配

 毎日新聞が29日の参院選で実施した出口調査によると、自民支持層で自民前職の鴻池祥肇さんに投票したと回答した人の割合は68・2%にとどまり、民主前職の辻泰弘さんという回答が22・8%あった。一方、民主支持層は85・7%が辻さんに投票したと答えた。辻さんは今回、100万票超でトップ当選を果たしたが、民主支持層を固めたことに加え、自民支持層からも得票したことが、出口調査で裏付けられた。

 調査は県内2089カ所の投票所のうち、無作為に選んだ40カ所に調査員が出向き、投票を終えた有権者の中から一定の人数ごとに調査票を渡す形で行い、1659人から回答を得た。

 回答者の支持政党は、自民35・2%▽民主25・8%▽公明7・4%▽共産4・8%▽社民1・9%。自民は前回04年の出口調査と比べて2・5ポイント増、民主は同1・1ポイント増だった。「支持政党なし」の無党派層は19・8%で0・5ポイント増えた。

 支持政党の割合では自民支持層が民主支持層を上回っていたにもかかわらず、民主の辻さんの得票が多かったのは、自民支持層の一部が「造反」し、辻さんに投票したことが一因とみられる。

 また、選挙区に公認候補を立てなかった公明支持層は66・7%が党推薦の鴻池さんに投票したと答えたが、17・1%は辻さんと答えた。前回04年の出口調査で同層のうち民主候補に投票したと回答したのは8・9%だった。

 全体の2割を占める無党派層では、51・1%が辻さん、20・4%が鴻池さんに投票したと答えた。その他の投票先は、共産新人の堀内照文さん12・5%▽9条ネット新人の原和美さん10・9%▽無所属新人の西田幸光さん5・2%だった。04年調査で無党派層の投票先は、民主候補が48・3%、自民候補が15・8%。鴻池さんは当時よりも無党派層を引きつけた形だが、足元の与党支持層をまとめ切れなかったとみられる。

 男女別に見ると、男性は51・3%が辻さん、32・3%が鴻池さんと答えたのに対し、女性は逆に39・5%が鴻池さん、38・6%が辻さんと回答した。辻さんは男性優位、鴻池さんは女性優位の支持構造だったようだ。

 選挙区と比例代表の関係では、辻さんに投票したという人の80・0%が比例でも民主に投票したと答え、党派の同一率が比較的高かった。一方、鴻池さんに投票したという人で比例も自民だったと答えた割合は65・9%にとどまり、公明が22・2%、民主も6・9%あった。【山田泰蔵】

毎日新聞 2007年7月30日

309片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:26:08
’07参院選:兵庫選挙区の結果 衆院選なら民主11勝 /兵庫
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/hyogo/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk28010132000c.html

 ◇民主ゼロの県内小選挙区、8区除き自民敗北

 29日に投開票された参院選の兵庫選挙区(改選数2)は、民主候補の得票が自民を大きく上回った。両候補の得票数を、衆院の県内12小選挙区にあてはめると、1選挙区を除いて民主が多数を占め、衆院選だったら、前回全敗の民主が11議席を獲得していた計算になる。【竹内良和、山田泰蔵】

 民主の辻泰弘氏(51)は同選挙区で過去最高の108万票を獲得してトップ当選し、自民の鴻池祥肇氏(66)は86万票だった。得票率では民主44%、自民35%で9ポイント差。自治体別(41市町)にみると、民主が35市町で自民を上回った。

 辻氏と鴻池氏、その他の候補の得票数を衆院12選挙区ごとに合算し、それぞれの得票率を算出した。その結果、05年衆院選の小選挙区で全敗した民主が、今回は11勝1敗と議席独占状態になることが分かった。特に加古川、高砂市などの10区では自民に18ポイントの大差をつけ、他の4選挙区でも10ポイント以上の差をつけた。

 一方、自民は鴻池氏が地盤とする尼崎市からなる8区で、辛くも1ポイント差で民主を抑えた。05年衆院選で自民が32ポイント差をつけた9区では、「自民王国」とされる淡路島の3市で民主を上回ったが、都市部の明石市で引き離された。

 今回の選挙結果について、民主県連の杉尾良文幹事長は「議員中心に選挙活動を進め、地方組織の強化にもつながった」と成果を強調。次期衆院選について「いつ解散があってもいいよう、空白区での候補擁立を急ぎ、現職や候補者がいる選挙区でも態勢強化を進めたい」と話した。

 一方、自民県連の原亮介幹事長は「逆風の中で選挙区は一定の成績を上げられた」と評価しつつも、「比例代表で民主に倍近い差が付いたのは逆風としかいいようがない」と総括。次期衆院選については「前回のような大勝はできない。『小泉チルドレン』には相当の覚悟で戦ってもらわないと」と注文をつけた。

 ◇個人の資質より政党選択−−内田樹・神戸女学院大教授

 今回の選挙結果は、自民党というより、安倍首相を批判したいので民主党に投票したという行動の表れだろう。首相は個性的な政策を掲げ、主張にも整合性があるが、異論をほとんど顧慮しない態度を貫いた結果、有権者の不興を買って、大敗につながった。

 首相は閣僚の失言問題などでも、木で鼻をくくったような対応に終始した。記者らは有権者代表として質問しており、不都合な質問を無視する態度を有権者は国民への侮りと受け取った。その点が民意に親和的な姿勢を取った小泉前首相とは違う。厳しい指摘へのスマートでソフトな切り返しは内政でも外交でも必須の資質だが、それが致命的に欠けていた。

 一方、民主党の小沢代表は以前は権威主義的な印象が強かったが、生活者目線に立つ政治家への変身を試みた。戦術的う回をいとわず、政権に意欲を見せる小沢代表の方に有権者は政治家としての成熟を見たのだろう。

 兵庫選挙区も政党名で投票行動が決まる記号的な選挙だった。辻、鴻池両氏の資質などはほとんど論じられず、民主か自民かの二者択一がなされた。本来、参院議員は候補者名で選ばれるべきだが、過度の政党化で誰も個人の資質や力量を問わなくなった。その結果、大勝した政党は質の低い議員を抱え、次の選挙の敗因になる奇妙な多数派交代メカニズムができつつあるように見える。(談)

〔神戸版〕

毎日新聞 2007年7月31日

310片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:30:26
’07参院選:裏方の戦いも激化 電話作戦やビラ配り /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/archive/news/2007/07/27/20070727ddlk29010406000c.html

 参院選は29日の投票日が間近に迫り、奈良選挙区の民主、中村哲治候補(36)=国民新党推薦▽自民、松井正剛候補(54)=公明推薦▽共産、中村篤子候補(49)−−の陣営スタッフや後援会員ら、候補者を支える裏方の戦いも激化している。【中村敦茂、高橋恵子、花澤茂人】

 中村哲治候補の大和郡山市の事務所2階では、中村候補の支援者や県議、市議の後援会メンバーがボランティアで電話作戦をしている。10台の電話は常に稼働状態になっている。推薦はがきは、法定の4万2500枚をすべて出し終えた。紹介してもらったが送付できなかった人には、電話で重ねてお願いをしている。衆院奈良1〜4区ごとに県議や市議が集まって政党活動。朝、夕は駅立ちをして支持を訴える。陣営は「終盤戦で緩みが出ないよう、引き締めを徹底したい」と話す。

 松井候補の陣営は、候補者がいなくても、有権者にアピールする場をつくることに力を注ぐ。20日には奈良市内で女性限定の「レディース支援の会」を開催。支持者との距離感を縮めようと、党国会議員らが会場の質問に答える形式を取り、運営を工夫した。全市町村の計40カ所以上にある拠点では電話作戦がフル回転。後援会入会者らに精力的に訴える。大和郡山市の事務所では、松井候補の個人演説会を支えるため、演説会で配る法定ビラのセット作業にスタッフが奮闘している。

 中村篤子候補を支えるのは共産党支部員や後援会のメンバーら。市町村議宅などを利用した活動拠点は100カ所以上。ビラ配りや街頭PRなど方法は様々だが、総勢約3万人が協力しているという。奈良市の富雄地域後援会では、市議宅などで常に7、8人が活動。政策ビラを折ったり、近所に投かんして回ったりと大忙し。電話作戦では、同後援会で既に3000件以上に声を掛けた。田中宏・党三碓支部副支部長(61)は「今回はいつになく対話してくれる人が多い」と話す。

毎日新聞 2007年7月27日

311片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:42:58
’07参院選:奈良選挙区 民主・中村哲さん圧勝 県内過去最高得票で初当選 /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk29010158000c.html

 ◇年金攻勢で支持広がる

 ◇自民・松井さんら破る

 第21回参院選奈良選挙区(改選数1)は29日投開票され、民主新人の中村哲治さん(36)=国民新党推薦=が、自民新人の松井正剛さん(54)=公明推薦=と共産新人の中村篤子さん(49)を大差で破り初当選した。中村哲治さんは、86年の自民・服部安司さん(32万6183票)を上回る過去最高得票を獲得。年金記録漏れ問題を中心に訴えて追い風に乗り、前衆院議員(奈良2区)の知名度も生かし、終始優位に戦いを進めた。課題の県南部でも連合奈良の全面的な支援や、全国的な知名度を持つ県連代表の馬淵澄夫衆院議員、強固な後援会組織を持つ前田武志参院議員らの後押しで浸透した。松井さんは年金や閣僚の事務所費・失言問題など逆風に泣いた。中村篤子さんは無党派層などへ訴えが届かなかった。【中村敦茂】

 ◇中村哲さん「国政調査権で情報公開を」

 大和郡山市杉町の中村哲治さんの事務所では、当選確実の知らせが伝わると詰めかけた支援者から盛大な拍手と歓声がわき上がった。立候補が決まった昨年12月から、早朝の駅立ちやあいさつ回りで地道に支持拡大を図ってきた。選挙戦では、年金記録漏れ問題を中心に訴えた。中村さんは「やっぱり年金問題です。年金問題はこの国の抱えている課題を凝縮している。参院議員として国政調査権を発動して年金官僚から情報を公開させる」と熱っぽく抱負を語った。【高橋恵子】

 ◇松井さん「厳しい逆風に力不足」

 大和郡山市下三橋町の松井さんの事務所駐車場に集まり、開票速報を見守っていた支持者からは、全国的な自民党候補の不振が伝えられる中、松井さん落選の一報が入ると、あちこちから「残念」の声と、大きなため息が漏れた。事務所に到着した松井さんは、陣営幹部や支持者から迎えられた。支援に感謝の言葉を述べ、「自民党に対する厳しい逆風の中、私自身の知名度不足、力の無さがこういう結果を招いた。自分自身の不徳の致すところ」と頭を下げた。【阿部亮介】

 ◇共産・中村篤さん「声が届かなかった面も」

 奈良市四条大路2の共産党県委員会で、中村篤子さんは支援者らを前にあいさつ。「支えていただき、ありがとうございました」とお礼を述べ、「力いっぱい戦えたとすがすがしく思っている」と話した。「私たちの声が十分に届かなかった面もあった」と悔しさもにじませた。選挙戦では県内各地を選挙カーで回り、地道に政策をアピール。住民税の増税見直しを訴え、憲法9条を守り抜くと有権者に呼びかけたが、無党派層などに支持が広がらなかった。【花澤茂人】

312片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 09:43:12
 ◇風でなく地殻変動−−参院奈良選挙区の議席、民主が独占

 年金記録漏れ問題や閣僚の事務所費問題などが噴き出し、今回の選挙は民主に優位に展開した。当選した中村哲治さんもこの追い風に乗ったことは確かだが、それだけに目を奪われては、大事な所がかすんでしまう。

 毎日新聞が選挙期間中に実施した世論調査では、保守王国と言われる奈良県でも政党支持率で民主が自民を逆転した。選挙中、自民幹部や関係者は「自民党にお灸(きゅう)をすえよう」という雰囲気を口にしたが、現実はより過酷だった。「自民を支持するが、今回は別」というお灸(=愛のムチ)ではなく、党から完全に離れ、民主に乗り換えるところまで進んだ人が多かったことを、数字が示していた。勝敗を分けたのは、無党派層を動かす「風」だけでなかった。自民の地盤そのものが揺らぐ「地殻変動」が起きたからだと言える。

 この意味で、今回の民主の勝利は、前川清成氏が自民候補を破った前回選(04年)とも、意味合いが大きく違う。前回は、まだ自民支持層が多数を占める中での風頼みの勝利。今回は、最大の政党支持を得た党の候補が当選したという、いわば「当然の帰結」だ。

 民主は参議院奈良選挙区の2議席を独占した。次の衆院選までに、党支持層という失地を回復できなければ、今度は自民が、風頼みの選挙を強いられる。【中村敦茂】

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 ◇開票結果(改選数1−3)=選管最終発表

当  359,584 中村哲治  36 民新

▽  252,768 松井正剛  54 自新

    72,666 中村篤子  49 共新

(▽印は法定得票数に達した候補)

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中村哲治(なかむら・てつじ) 36 民新(1)

 [元]衆院議員▽党県参院選挙区第2総支部長[歴]参院議員政策秘書▽党政策調査会副会長・情報通信担当副総務総括相・副幹事長・県会長▽衆院沖縄及び北方問題に関する特別委員会理事・総務委員会委員▽京大=[国]

毎日新聞 2007年7月30日

313片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 15:46:20
選挙:参院選 記者座談会 明と暗、民主・自民陣営の戦略 /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk29010599000c.html

松井正剛さんの事務所は、パイプイスなどの整理が粛々と進んだ=大和郡山市下三橋町で2007年7月29日午後9時半ごろ 29日投開票された参院選奈良選挙区(改選数1)は、民主の中村哲治さん(36)が約36万票の過去最高得票で圧勝した。自民の議席死守を狙った松井正剛さん(54)に10万票以上の差をつけ、自民王国・奈良の崩壊を印象づけた。両陣営の明暗を分けた原因を取材した記者が語り合った。

 ◇街頭中心に演説447回 中村哲さん“新ドブ板”方式、奏功−−世論調査分析し地域集中

 −−ここまで差が付いた要因は。

 A 中村さんの陣営は、戦略がはっきりしていた。一貫して街頭でスポット演説を貫いた。午前7時から8時に駅に立ってお見送り。その後、スーパーマーケットや住宅地を一区画ごと回り、演説は447回に達した。

 B 今までの「ドブ板選挙」とは違う、「新ドブ板」と言えるかもしれない。

 C 一方の松井さんは、どちからというと施設内で演説会を開く「箱もの」中心。1日に10回以上も個人演説会をこなした時もあったが、街頭は少なかった。支持者が集まる箱ものは、聞いてくれて当然だった。

 A 中村さんの陣営はよく弱点を分析していた。早い段階で党の世論調査を見て橿原市、桜井市を集中的に攻めた。

 B 松井さんの陣営は、衆院小選挙区の1〜4区ごとに衆院議員が指揮を執ったが、各議員の連携が薄かったように思える。

 D 強い県南部は放っておいて、奈良、生駒、大和郡山に集中した方が良かったかもしれない。

 B 松井さんは、全市町村に後援会を作ったが、票に直結しなかった面もある。まとめ役の後援会長が100人いるよりも、実際に集票する人が重要だった。

 −−中村さんの陣営のキーパーソンは。

 A 耐震データ偽装問題の国会追及で、一気に有名になった馬淵澄夫県連代表(衆院議員)の効果は相当高かった。

 −−候補者個人の魅力も差があったか。

 C 県議24年の経験よりも、30代の国政経験を有権者が高く買ったということかもしれない。

 B 松井さんは穏やかな人柄で敵がいない。ただ今回のような逆風下では、強烈な個性の人でなくては、アピール力が弱かったかもしれない。一方で中村さんにも課題はある。選挙戦で主張した年金改革などはもちろん、従来から力を入れてきた社会的弱者への対策などで、存在感を高める仕事をしてほしい。

毎日新聞 2007年7月31日

314片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 15:47:18
選挙:参院選 「36万票の重み感じる」初当選の民主・中村哲さん、決意表明 /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk29010562000c.html

初当選した中村哲治さんに、次々と祝福の花束が渡された=大和郡山市の事務所で2007年7月29日午後9時9分 ◇責任ある政治を強調

 参院選奈良選挙区で歴史的な大勝で初当選を果たした民主新人、中村哲治さん(36)が30日、県庁で記者会見し、「36万票の重さを強く感じている。ぶれない、逃げない、責任ある政治をしていきたい」と決意を述べた。【高橋恵子】

 ◇「県民政党で前進」−−馬淵・党県連代表

 中村さんは、最大の争点となった年金問題に焦点を絞って選挙戦を戦った。大差の勝利につながった要因を「年金問題は日本の抱える問題の縮図だという主張が届いた」と分析した。

 衆院議員から転身して国政に復帰する中村さん。参院議員の役目については「私は衆参両院の機能分化論者。参院は政策を作り、戦略を立て、それを武器に衆院で戦ってもらう。国民の一番必要としている政策を作りたい」と述べた。

 選挙戦は、ほとんど選挙カーに乗っての遊説や街頭演説で、外に出ずっぱりだった。一番したいことは「部屋の掃除です」と照れ笑いする場面も。開票後に帰宅、睡眠時間は約3時間だが、少しも疲れた様子を見せなかった。「医療も介護も障害者福祉も崩壊寸前。安心の仕組みを立て直さなくてはいけない。党派を超えて寄せてもらった期待に応えたい」。選挙戦のキャッチフレーズ「きまじめ てつじ」の通り、引き締まった表情で語った。

 中村さんの選対本部長を務めた馬淵澄夫・民主党県連代表は「政治の役割は国民の生活を第一に考えること、というメッセージに大きな支持をいただき、感謝している。県民政党であり続けたいという思いが、少しずつ前進していると確信する。浮かれることなく、たった一人の県民の願いにも耳を傾ける政党活動を継続したい」とコメントを発表した。

毎日新聞 2007年7月31日

315片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 15:50:08
’07参院選:注目される投票率 上がれば野党?下がれば与党? /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/archive/news/2007/07/27/20070727ddlk30010543000c.html

 29日投開票の参院選和歌山選挙区(改選数1)は、選挙戦最終盤に入った26日も、共産新人の国重秀明氏(46)、民主新人の阪口直人氏(44)、自民現職の世耕弘成氏(44)が、それぞれ街頭などで支持を訴えた。投開票日が近づき、陣営関係者は当落の鍵を握る投票率の行方に注目している。【青木勝彦、最上聡、清水有香】

 戦後の参院選和歌山選挙区の投票率は、86年の78・14%が最高。前々回01年、前回04年はいずれも58%台となっている。

 近年では、地方選でも有権者の関心が低い傾向が続く。知事選は04年が37・29%、官製談合事件を受けた昨年の出直し知事選でも35・21%と、続けて過去最低を更新。今春の統一地方選の県議選も53・93%にとどまり、過去最低を記録した。

 投票率上昇は野党に有利との見方があり、国重、阪口両氏の陣営は期待をかける。国重氏陣営は「安倍政権に対する国民の怒りは大きく、投票率は前回より高くなると期待する」と60%以上を予想。阪口氏陣営は「投票率は上がれば上がるほど有利になる。60%を超えることが一つの目安」と話す。

 一方、世耕氏陣営は「暑い夏の選挙は投票率が上がらない。年金問題での投票も、和歌山ではそれほど大きな動きにはならないのでは」として、投票率は53〜55%とみている。

毎日新聞 2007年7月27日

316片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 15:52:30
’07参院選:和歌山選挙区 世耕氏、3選にっこり /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk30010302000c.html

花束を受け取り、当選を喜ぶ世耕弘成さん(中央)=和歌山市南汀丁の事務所で2007年7月29日午後8時15分 ◇民主・阪口氏健闘、共産・国重氏浸透せず

 29日に投開票された第21回参院選で、和歌山選挙区(改選数1)は、自民前職の世耕弘成氏(44)=公明推薦=が、民主新人の阪口直人氏(44)=国民新党推薦=と共産新人の国重秀明氏(46)を破り、3選を決めた。全国的には自民への逆風とされた今選挙だが、世耕氏は厚い保守地盤と首相補佐官としての知名度で有利に戦いを進めた。争点となった年金記録漏れ問題や憲法改正、地域再生など、日本と和歌山の将来を占う重要課題に、世耕氏がどう取り組むかが注目される。

 ◇厚い保守地盤に知名度

 和歌山市南汀丁の世耕氏の事務所には、開票開始時刻が近づくと、支持者らが次々と集まった。当選確実が伝えられると、大きな拍手と歓声がわき起こった。世耕氏は間もなく姿を見せ、万歳をする支持者らと喜びを分かち合った。

 世耕氏は「厳しい選挙になったが、皆さんのおかげで勝つことができた。ふるさと納税だけでなく、都市と地方の財源配分見直しを進めたい」と感謝と抱負を述べた。

 年金記録漏れ問題や閣僚の失言などで、全国的に自民に対する逆風が吹いた選挙になった。世耕氏は期間中、「年金記録漏れは事務処理の問題で、既に解決済みだ。参院議員には憲法改正など、他にやらなければいけないことがたくさんある」と懸命に訴えた。

 教育基本法改正や憲法改正の手続き法となる国民投票法の成立などを、首相補佐官を務める安倍内閣の実績としてアピール。「若い内閣だが、その分しがらみがなく、戦後のうみを出し切るつもりで命がけでやっている。もう少し安倍内閣に続けさせてほしい」と呼びかけた。

 首相補佐官に就任後、思うように地元へ帰れないことがあったが、知名度は高く、県内全域で強さを発揮。若手企業家グループなどの支援も受け、厚い保守地盤に支えられながら無党派層などへも浸透を図り、保守王国の議席を手堅く守った。【青木勝彦】

 ◆敗者の弁

 ◇「期待の声に私の力が及ばなかった」−−阪口氏

 落選が伝えられた阪口氏の和歌山市美園町3の事務所。阪口氏は支持者を前に「生活を守ってほしいと、和歌山の変化に期待する多くの人の切実な声を寄せてもらったが、私の力が及ばず、応えることができなかった」と話し、頭を下げた。

 今年3月の立候補表明以来、「一人一人と対話する」と、県内を自転車で巡って浸透を図り、保守王国の厚い壁に挑んだ。紛争地での民主化支援活動に取り組んだ経験から、弱い立場の人のための政治を掲げ、年金や格差問題の解決、環境を重視した和歌山の活性化などを訴えた。

 しかし、出遅れと組織力不足の克服はかなわず、全県的な支持の広がりに欠けた。年金記録漏れ問題や閣僚の失言など自民への全国的な逆風を、追い風として生かすことはできなかった。【最上聡】

 ◇「今後も暮らしと憲法守る運動を」−−国重氏

 「私の力不足。申し訳ありません」。国重氏は落選が決まると無念の表情を浮かべ、和歌山市舟津町2の事務所で支持者らに頭を下げた。

 昨年8月の立候補表明後、県内各地を精力的に回り、月額5万円の最低保障年金の実現や憲法9条の改悪阻止などを主張。住民税増税などに対する有権者の怒りを背景に、無党派層の取り込みを図ったが及ばなかった。国重氏は「支えてくれた周囲の人に感謝している。今後も暮らしと憲法を守る運動に力を注ぎたい」と語った。【清水有香】

 ◇冷たい飲み物を投票所に氷用意

 ○…新宮市選管は、市内37投票所のうち小中学校の体育館などが投票所になっている10投票所に、飲料水などを冷やすための氷を用意した。体育館などは、集会所や地区会館と違い、冷房設備がないため、暑さ対策の一つ。発泡スチロール容器14箱分を購入し、午前9時ごろから10カ所に運び入れた。丹鶴小学校などでは立会人や職員たちが、お茶や清涼飲料水が入ったペットボトルを容器につけ、冷やしていた。昼食時などには、冷えたお茶でのどを潤していた。

 ◇ヒマワリなどの生け花で和みを

 ○…和歌山市選管は、04年参院選から、選挙があるたび、すべての投票所にその季節に合わせた生け花を置いている。今回の参院選でも102カ所の投票所に、ヒマワリなど夏らしい7種類の生け花のセットをあしらった。設置から撤去まで業者に任せるため、花代を含めた費用は約100万円かかるが、選管は「殺風景な投票所の雰囲気をきれいな花で和らげ、少しでも気持ちよく投票してもらう狙いです」。

317片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 15:53:52
 ◇投票率59・34%−−前回より0・91ポイント上回る

 今回の参院選和歌山選挙区の投票率は59・34%で、前回の58・43%を0・91ポイント上回った。当日有権者数は86万395人(男40万1518人、女45万8877人)。近年は、知事選や県議選など地方選でも投票率の低下傾向にあったが、歯止めがかかった形だ。

 同選挙区は01年以降、58%台で推移。今回も夏休み中の選挙になったこともあり、低調が懸念された。しかし、争点になった年金記録漏れ問題に加え、閣僚の「政治とカネ」の問題や失言などが安倍政権のあり方を含めて政治への関心を高め、投票行動に結び付いたとみられる。

 市町村別で投票率が一番高かったのは北山村で82・41%、最も低いのは和歌山市の53・40%。郡部では日高郡が71・97%と最高で、西牟婁郡は64・05%と低かった。市平均は56・92%、町村平均は67・32%だった。

 ◇期日前投票1・39倍に

 期日前投票(13〜28日)は県計9万6114人と、前回04年の1・39倍に伸びた。北山村をのぞく県内全市町で増え、前回の6万9095人を2万7019人も上回った。和歌山選挙区では投票者数の約19%を期日前投票が占めた。

 市町村別では、県内で最も有権者が多い和歌山市が、前回の1・56倍に当たる2万1294人。伸び率が一番高かったのは日高川町の1・61倍。

 期日前投票は03年12月から導入。有権者に定着してきたことや、梅雨明け以後は好天が続いたこと、投票日が夏休みと重なることなどから、大幅に増えたとみられる。

 ■解説

 ◇自民への逆風想像以上−−民主出遅れ、弱い基盤響く

 年金記録漏れ、閣僚の「政治とカネ」の問題と失言などで、自民に逆風が吹いた参院選だった。和歌山選挙区は当初、知名度の高い世耕氏が圧倒的優位と見られていたが、阪口氏が健闘。保守地盤が厚い和歌山でも、有権者が厳しい思いを自民に突き付けた形だ。

 スタート時点での差は歴然としていた。参院議員2期目で首相補佐官を務めるなど国政で存在感を増した世耕氏に対し、今年3月に立候補表明した阪口氏は知名度ゼロからの出発だった。

 しかし、世耕氏にとって自民への逆風は想像以上に強く、陣営幹部は選挙戦中盤、「安倍政権の中枢にいる分、批判を受けやすい」と語った。また、これまで集票を担った建設業界が県の官製談合事件後、選挙活動を控えるなどの影響もあった。一方で、阪口氏も結局は「好機」を生かし切れなかった。出遅れや基盤の弱さなど、民主は課題を相変わらず克服できていない。

 世耕氏は、このような民主に救われた側面もある。最大の争点になった年金問題で、世耕氏は「解決済み」と訴えたが、毎日新聞社が中盤に実施した世論調査では、政府の対応で「解決すると思う」との回答は1割に過ぎなかった。生活に直結する問題で、この反応は極めて重い。首相補佐官の重責を担うだけに、より丁寧に県民に説明していく必要がある。【青木勝彦】

==============

 ◇開票結果(改選数1−3)=選管最終発表

当  256,577 世耕弘成  44 自前

▽  187,545 阪口直人  44 民新

    46,706 国重秀明  46 共新

 (▽印は法定得票数に達した候補)

世耕弘成(せこうひろしげ) 44 自[町]前(3)

 首相補佐官▽党幹事長補佐・県会長[歴]NTT報道担当課長▽党マルチメディア局長・参院副幹事長・遊説局長・参院政審会副会長・改革実行本部事務局長▽総務政務官▽総務委員長▽早大=[公]

毎日新聞 2007年7月30日

318片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 15:54:50
’07参院選:民主の大江氏、比例代表再選に支持者から拍手 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk30010564000c.html

花束を受け取り、笑顔の大江さん=和歌山市弁財天丁の事務所で 参院選比例代表で民主の大江康弘氏(53)が再選。30日午前4時過ぎ、和歌山市弁財天丁の事務所に「当選有力」の情報が入り、支持者らから拍手や歓声が起こった。

 01年参院選では、投票日翌日の午前11時過ぎに当選が伝えられ、全国で「最後の当選者」だっただけに、大江氏は「前回よりは早かった」とほっとした表情。「政権が地方を疲弊させたことに対し、何とかしてほしいという声を強く感じた。和歌山で唯一の野党議員として、健全なチェック機能が果たせるよう頑張っていきたい」と話した。【最上聡】

 ◇県連最高顧問辞任へ

 大江氏は30日、民主党県連の最高顧問を辞める意向を明らかにした。毎日新聞の取材に「(自分と)選挙協力もできないような県連の最高顧問を務めていても意味がない」と話した。31日にも、郵送で県連側に伝えるという。

毎日新聞 2007年7月31日

319片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 16:29:09
’07参院選:選挙戦総括 各陣営の課題浮き彫り /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk30010568000c.html

 参院選和歌山選挙区は、自民の世耕弘成氏(44)が、民主の阪口直人氏(44)、共産の国重秀明氏(46)を抑え、3選を決めた。各陣営を担当した青木勝彦、最上聡、清水有香の3記者が、選挙戦を総括した。

 最上 阪口氏は地盤も看板もなく、出遅れ、首相補佐官の世耕氏らが相手という条件から見れば、よく得票した。

 青木 世耕氏は当選を確実にした後、「そういう気分になれない」と、万歳をしなかった。年金記録漏れ問題などでの自民への逆風について「直撃する立場にある」と話し、肌で感じたようだ。

 清水 国重氏は、自民批判と無党派層の取り込みに全力を投じたが、与党逆風の受け皿となれず、自民、民主の2大政党の埋没傾向から脱却できなかった。

 青木 建設業界や郵政関係など自民を支えた従来組織が弱体化したことも世耕氏に影響した。「無党派やNPO関係者などを吸収する仕組みを考えなければいけない」と話している。

 最上 自転車に乗る阪口氏の選挙スタイルは、広い県域が選挙区の参院選には、無理があったかも。もっと複数の戦術を展開していく必要があったと思う。

 清水 国重氏は共産党支持層以外に浸透できなかった。若・中年層への浸透の薄さも感じた。聴衆の大半は高齢層。「共産の主張は分かりやすいが、すべて理想論に聞こえる」と話す若者もいた。「分かりやすい」主張を確実な政策として、幅広い層へ訴えかけていけるかが、今後の鍵だ。

 最上 民主は、衆院解散もにらみながら動いていくことになる。県連幹部は地方議員を増やすことと、横のつながりを重視した組織作りを課題に挙げている。一朝一夕のものではなく、党として強固な意志で進めていけるかが問われる。

 青木 世耕氏も「解散圧力は高まるだろう」と見ている。全国的に牙城だった地方の選挙区でも自民が負けた。疲弊した地方をどう再生させるのか、「ふるさと納税」を提唱する世耕氏の手腕を見守りたい。

毎日新聞 2007年7月31日

320片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 16:30:32
’07参院選:選挙区、世耕氏が全市町村1位 比例は民主トップ−−得票数 /和歌山
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/wakayama/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk30010587000c.html

 ◆選挙区

 ◇世耕氏、全市町村で1位

 ◇市部では小差 橋本、岩出は互角−−阪口氏健闘

 参院選和歌山選挙区で当選した自民の世耕弘成氏(44)は、全市町村で他2氏の得票を上回り、幅広く浸透した。しかし、市部では町村部に比べ、民主の阪口直人氏(44)が健闘したところが複数あった。全国的な自民への逆風は、和歌山でも都市部を中心に影響したと言える。

 世耕氏と阪口氏の得票差は、町村部で3万6193票、市部では3万2839票。いずれも世耕氏が上回ったが、市部では阪口氏がその差をやや縮めた。

 得票率で見ると、町村部では世耕氏が約60%、阪口氏が約32%で2倍近い開きがあるが、市部になると世耕氏約50%、阪口氏約40%と接近。有効投票数は市部が町村部の3倍近くあり、都市部での阪口氏の善戦が全体の差を詰める要因になった。

 特に有効投票数全体の3割を占める和歌山市では、世耕氏のリードは約5000票にとどまる。得票率では世耕氏が3ポイント程度しか上回っていない。橋本市や岩出市では、ほぼ互角だった。

 共産の国重秀明氏(46)は、市部と町村部の得票率はほぼ同じ。得票数は04年の前回参院選に立候補した時より、約300票減らした。【青木勝彦】

 ◆比例代表

 ◇民主がトップ、19万819票 自民の得票率は過去最低

 県内の比例代表の投票結果は、30日午前4時ごろ判明した。得票のトップは民主の19万819票(得票率39・07%)で、13万7064票にとどまった自民(同28・07%)は衆参の比例代表で初めて民主に敗れた。選挙区で世耕弘成氏に投票した有権者のうち約半数が比例代表では自民に投票しなかった計算になる。自民の得票率は98年の28・69%を下回り、参院選で過去最低となった。

 05年9月の衆院選比例代表では、自民が20万9594票(同36・51%)を獲得。民主は16万4897票(同28・73%)だった。2年間で自民は7万2530票を失ったが、民主は2万5922票しか増やしていない。他党も得票を減らしていることから、自民に見切りをつけた人は、民主や他の野党に投票するより棄権する傾向が強かったことがうかがえる。

 3位の公明は8万6176票で、05年衆院選より2万票以上減らした。与党に逆風が吹く中、中核的支持層以外の票を取り込めなかった格好だ。4位の共産は4万875票で、得票率では2年前と同水準。5位の社民は1万票を割り込み、05年衆院選から半減させた。

 個人で最も多かったのは、公明の山本香苗氏の6万2095票。2位は民主の大江康弘氏で3万14票。横峯良郎氏(民主)は843票、アルベルト・フジモリ氏(国民新党)は295票。著名人候補で大量得票する人はいなかった。【奥村隆】

毎日新聞 2007年7月31日

321片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 11:43:28
敗因、200人にアンケート実施へ
自民滋賀県連・参院選総括委
http://kyoto-np.jp/article.php?mid=P2007080700062&amp;genre=C4&amp;area=S00

参院選の敗北を受け、アンケート調査で滋賀県民の意見を聞くことを決めた総括検討委員会(大津市内)
 参院選で敗北した原因と今後の対策を協議する自民党滋賀県連の「参院選総括検討委員会」の初会合が6日に開かれ、敗因などを探るため、県民約200人を対象にしたアンケート調査を実施することを決めた。同県連が、党員以外に選挙結果を受けたアンケート調査を行うのは初めて。

 アンケートには、自民党に対する評価と参院選における自民党の戦い方についての印象などを盛り込む予定で、今週中に作製する。週明けに県内在住の主婦や中小企業の社員ら一般県民のほか、一部党員にも配布する。

 盆明けに回収して第2回会合を開き、内容を分析した結果をたたき台にして今後の対策を協議する。協議結果は今月中にも開く県連役員会で報告する。

 委員長の上野賢一郎衆院議員は「外部の人から自民党がどう見えているかリサーチすることは大切。今後の取り組みにしっかりと生かしたい」と話している。

 同委員会は、上野委員長を含む県連役員6人で構成している。

322片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/09(木) 08:55:29
無党派層、厚い支持-比例、中南和で自公辛勝【07参院選】  (2007.8.1 奈良新聞)
http://www.nara-np.co.jp/n_all/070801/all070801b.shtml

   民主党が全国的に大勝利を収めた参院選。県選挙区でも民主の前衆院議員、中村哲治氏(36)が過去最高の大量得票で、自民党新人の松井正剛氏(54)と共産党新人の中村篤子氏(49)を破り初当選、国政に返り咲いた。選挙期間中、中村哲氏は年金問題を中心に訴え、多くの有権者の人心をつかみ、自民が強いとされた南部の4区でも得票トップとなった。松井氏に10万票以上という大差をつけた今回の選挙戦を衆院選の4区別に分けて分析した。

 参院選県選挙区を衆院選の4区に分けて中村哲氏の得票数をみると、1、2、3区とも、実に全得票数の50%以上の得票率を占めた。さらに「自民など保守が強い」とされる4区においても5割には届かないまでも、46.6%という得票率で、ほかの3区とともに3氏の中ではトップとなった。

 とりわけ4区については、松井氏の地元である桜井市があり、本社の選挙期間中における世論調査でも松井氏の優勢が結果として出ただけに、予想外といってもいい結果だった。桜井市の票の出方も、松井氏の1万6739票に対し中村哲氏は1万973票。約6000票差と、期待されたほど差は開かなかった。これに対し、4区の大票田、橿原市では中村哲氏が2万9917票を獲得。松井氏の得票2万988票に約9000票もの差をつけている…

323片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/09(木) 11:13:35
参院選 中村哲治さん、都市部で圧勝 郡部も堅調  産経奈良
http://www.sankei.co.jp/chiho/nara/070731/nar070731001.htm

 参院選の奈良選挙区は、民主新人の中村哲治さん(36)が、自民新人の松井正剛さん(54)と共産新人の中村篤子さん(49)を破り、初当選を果たした。中村哲治さんは年金記録紛失問題などでの追い風を受け、奈良や生駒、橿原など大票田の都市部で軒並み圧勝。郡部でも幅広く支持を集めた。反対に、松井さんは年金問題の逆風をまともに浴び、県議時代に地盤としていた桜井市など一部地域を除いては票が伸び悩んだことが敗因につながった。

 選挙戦では、二大政党化の進む自民と民主の得票争いが注目された。

 得票数でみると、中村哲治さんは約36万票を獲得し、松井さんに約10万7000票差、中村篤子さんに約28万7000票差をつけての圧勝となった。得票率では52.5%と半数を超え、松井さんに15.6ポイント、中村篤子さんに41.9ポイントの差をつけていた。

 中村哲治さんが圧勝した背景には、大票田で優位に立ったことが挙げられる。県内12市のうち、桜井と宇陀を除く10市で得票数がトップ。特に、奈良、橿原、生駒の有権者数上位3市を制したことが大きかった。

 県内有権者全体の4分の1強を占める奈良市では、中村哲治さんの得票率は54.4%となり、松井さんを21.4ポイントリード。さらに、地元・生駒市では、実に松井さん(29.0%)の2倍以上となる61.1%に達した。橿原市でも53.3%で、松井さんに15.9ポイントの差をつけていた。

 松井さんは、県議を6期務めた地盤の桜井市では得票率を56.7%に伸ばし、中村哲治さんを20ポイント引き離した。しかし、宇陀市の得票率は47.9%とリードはわずか3.2ポイントにとどまり、残る各市では軒並み敗れた。

 自民への支持が根強い郡部でも、松井さんは山辺、宇陀、吉野各郡でトップだったものの、生駒、磯城、高市、北葛城各郡では逆に中村哲治さんを下回り、“自民離れ”を印象づけた。

 一方、比例代表の政党別得票率では、民主は前回を2.8ポイント下回る40.4%。自民がほぼ前回並みの27.4%だったことを踏まえると、中村哲治さんは「非自民」の各政党支持層から幅広く票を集めていたことが裏付けられた。

 比例代表では都市部、郡部ともに民主が自民を圧倒。年金記録紛失問題や「政治とカネ」をめぐる問題で吹いた民主への追い風の大きさを改めて物語った。

(2007/07/31 02:37)

324片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/10(金) 17:37:36
大勝の民主
華開く武村DNA
自民 いまこそ大衆路線に戻れ
共産 連立政権に向け党名変更を
参院選を振り返る《記者座談会下>》 滋賀報知
http://www.bcap.co.jp/s-hochi/07-08/n070809.html#1

▲敗因を総括することになった自民党県連(7月29日、敗戦の弁を述べる山下氏=中央)
◆全県◆

 ----自民党県連は二日、緊急役員会を開き、山下英利氏が敗れた原因を
検討する委員会(委員長=上野賢一郎衆院議員)を設けて、今月中旬までに総括することを決めたね。

 A 本当に総括するなら、かっての宿敵の武村正義元大蔵大臣に委員長になってもらうぐらいの発想がないとだめだ。かっての自民党には、加藤紘一元幹事長らに見られるようなリベラルな勢力が存在した。あのロッキード事件の田中角栄元首相ですらマルクス的な大衆主義があった。それが小泉純一郎前首相の登場で国家主義者ばかりになってしまう。同党県連を再建するには、まず政府や官僚が進める地方分権にノーを叩きつけ、自らの手で地方の立場に立った地方分権のビジョンを示す必要がある。

 B 同党県連の再建策は、市民運動やNPO運動にもウイングを広げて弱者を守る社民主義を思いきって取り込んでいくか、それとも大衆蔑視の国家主義に徹して嘉田知事打倒を急ぐかのどちらかだ。

 ----徳永久志氏が初当選した民主党の勝因の一つに、四月の県議選で民主・県民ネットが四人増加して、足腰が強まったことが上げられているね。

 C 民主や連合滋賀がパワーアップしたとはとても思えない。やはり、政治と金、年金、閣僚の相次ぐ不規則発言問題などの敵失で勝った。しかし党内は憲法問題でもバラバラだけに、政権政党としての力量が問われるのは、むしろこれからだ。同党県連も、嘉田人気にあやかるだけでなく、改めて嘉田マニフェストを検証すべきだ。新幹線やダム問題など、どれ一つとっても、十分な党内論議がなされたか疑問だね。

 A ただ、これで同党県連は衆、参で六人(自民は衆院のみで四人)となったのは大きい。このうち武村氏のさきがけ出身者が奥村展三衆院議員、田島一成衆院議員、林久美子参院議員、徳永氏と四人となり、武村DNA(遺伝子)が大輪の華を咲かせた。市民派の嘉田知事の誕生が宮崎県の東国原英夫知事を生み、やがては参院選で自民大敗へとつながった。市民が政治を取り戻そうとする“滋賀の風”は、実は武村知事時代から始まっていたが、それが結実した格好だよ。

 ----共産党の坪田五久男氏は、伸び悩んだね。

 C 同党県委員会の川内卓書記長も話していたが、同党の支持層の三割は民主へ流れた。これは、自民・公明政権にお灸をすえる意味で、勝てる候補に入れようとする有権者の心理があった。ただ、共産も連立政権を視野に入れてマニフェスト選挙に取り組んでいかないと、これからも伸び悩む。宮本顕治元議長の死去を転機にして党名も変えるべきだ。

(連載終わり)

325片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/09/20(木) 11:07:37
Speaking:そこが聞きたい 自民党県連会長・出口武男さん /奈良
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nara/news/20070919ddlk29040439000c.html

 ◇逆風どころか台風が3号も4号も、耐えて次は意思統一−−出口武男さん(71)

 安倍晋三首相が国会開会、所信表明演説後に突然辞任を表明した。7月の参院選では県内でも自民候補が民主に完敗した。自民党県連会長の出口武男さん(71)は先月、責任を取って会長職の退任願を出した。年金問題や相次ぐ閣僚の不祥事を「逆風どころでなく、台風が3号も4号も来たようだった」と振り返り、敗因の分析もしたという。23日の自民党総裁選に向けて県内でも3票の配分を巡り予備選の準備が進む中、あえて“敗軍の将”出口さんに参院選の総括と今後の課題への取り組み方を聞いた。【高瀬浩平】

 −−安倍首相の辞任表明の受け止め方は。

 ◆時期を失しました。負けた後すぐ辞めるべきでした。続投を決めたのは、海上自衛隊のインド洋での給油活動を継続させようとしたのでしょうが、体力、精神面とも参ってしまったのでしょう。国民からは「無責任だ」と批判されて、党にとっては大きなマイナスになったと思います。

 −−総裁選は福田康夫元官房長官と麻生太郎幹事長の一騎打ちです。ポスト安倍に期待することというと。

 ◆期待というより、耐えて努力するしかないでしょう。自民党は目に見える危機があると、一つにまとまる奥深さがあります。福田さんに支持が集まるのも分かる。それでも、結果が福田さんでも麻生さんでも解散総選挙まで長くはないと思いますよ。安倍さんがやれなかった課題が一気に降りかかるわけですから。党をぶっつぶすと言った小泉純一郎前首相くらいの人でないと難しいでしょうね。県連幹部会議には出ていないけど、3票の配分を党員投票結果による比例式とするのは妥当でしょうね。

 −−時計の針を戻します。安倍さんが辞任したきっかけは参院選の敗北。選挙を振り返ってもらえますか。

 ◆今年1月、松井正剛さんを奈良選挙区の候補に選んだころは「勝てる」と信じていました。11月の知事選を前倒しして、4月の統一地方選と同時にする。知事選で荒井正吾さんの後ろを松井さんが歩いて回れば、何とかなると。ところが月を追うごとに状況が悪くなりました。年金問題もありますが、風向きが大きく変わったのは、所得税と住民税の定率減税廃止でした。「なんやねんこの税金」ときつく言われました。主婦層が特に敏感でした。柳沢伯夫前厚労相の「産む機械」の失言、赤城徳彦元農相の事務所問題などが重なった。女性に嫌われたら選挙は勝てません。

 −−県連として選挙の戦略に問題があったとすると。

 ◆衆院奈良1〜4区の区割りに合わせて、県内を四つに分けて、国会議員にまとめてもらいました。これは一番良い方法だと考えた。しかし、国会議員と、地方議員や首長との接点が少しずれてしまった。たとえば1区は、鍵田忠兵衛・衆院議員と、郵政造反で離党した森岡正宏さんという保守系の2人の問題もあり、地方議員もそれぞれを支持している。その辺も厳しいところがありました。

 −−次の選挙に向け、組織の立て直しも必要でしょう。

 ◆私としては会長を辞めましたから、次の方々の課題です。国政は今後5年は厳しい状況が続くのではないでしょうか。地方経済の冷え込みや、公共事業の削減で、自民党に支援いただいた建設関連や不動産業界は厳しい。与党への風当たりが強くなります。公共事業の利益が少ないということが当たり前になるまで時間が必要です。参院で与野党が逆転したことで、民主党がどこまでやれるか国民は厳しく見極めるでしょう。民主党は内部が寄り合い所帯で、意思統一するのは難しい。次の選挙は自民党が勝つでしょう。

==============

 ■人物略歴

 ◇でぐち・たけお

 1936年生まれ。関西大新聞学科卒。県議選で連続8回当選し、議長も経験。95年に自民党県連会長代行に就任し、03年から現職。会長職の退任願は事務局預かりで、正式に受理されていない。奈良市出身・在住。

毎日新聞 2007年9月19日


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