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▲2007年▲21参▲九州沖縄

1片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/01/27(土) 09:47:10
21回参議院通常選挙九州沖縄の話題

804片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 22:00:48
崩壊「不敗神話」参院選の衝撃<上>自民 逆風は一過性なのか―連載 佐賀
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070731/20070731_002.shtml

 選挙戦の最中から、ある程度の覚悟はしていた。「最近の自民党は私たちの方を見とるのか。今回だけは応援するわけにはいかん」。自民党のある県議は投開票日の数日前、長年、支持してもらっていた男性自営業者から厳しい批判を受けた。

 党を支えていた有権者に渦巻く不満や不信。「勝てるわけがない」。県議が予想した通り、参院佐賀選挙区での自民党の「不敗神話」は崩れた。

 自民党は、年金記録不備問題で始まった逆風を、閣僚の相次ぐ不祥事や失言で加速させた。閣僚の不祥事をかばい続けた安倍晋三首相。集落営農を推し進める政府に農家の反発も強まった。

 投票を終えた有権者は、明確に自民党を否定した。「もう、あきれた」と、鳥栖市の男性会社員。「民主党が躍進すれば何かが変わる」。前回参院選で自民党に投票した唐津市の自営業女性は、そんな思いを1票に込めた。最後の追い込みに走り回った県議は「党への不満は説明しても分かってもらえなかった」と振り返る。

 ■公示目前に亀裂

 全国的に吹き荒れた自民党への逆風。さらに佐賀では、佐賀商工共済訴訟が加わった。「被告の前参院議員、陣内孝雄氏が敗訴すれば、選挙は戦えない」。党本部は5月、「商工共済問題隠し」を図ろうと、公認候補を当時副知事だった川上義幸氏に差し替えた。

 地元が決めた候補者を、ひっくり返そうとする党本部。当初から川上氏の名前が取りざたされた。「陣内氏が川上氏を指名した」。そんな声がささやかれた。「出来レースじゃないのか」。参院選立候補に意欲を示していた県議もいたため、公示を目前に県連内部に亀裂が生じた。

 さらに全面敗訴した陣内氏が、公示6日前に控訴。同じく敗訴した県が判決を受け入れただけに、違いが際立った。陣営は「川上さんは商工共済には全くノータッチ」と強調したが、佐賀市の男性会社員は「商工共済と自民党は一体。いまさら関係ないといわれても納得がいかない」。県民の自民党離れに拍車をかける結果となった。

 ■「求心力」保てず

 48年間、守り続けた参院の議席を民主党に明け渡した自民党。選挙の中核を担う地方議員を市町村合併や定数削減で減らしたほか、実動部隊となる農業団体や建設業者も、距離を置こうとしており「逆風は一過性ではない」とみる国会議員もいる。

 ある県連関係者は、こう打ち明ける。「国の補助金が減ってきた中で、地域に金を落とさない自民党の言うことを聞く人は減っている」。まさしく金の切れ目が縁の切れ目。「政権与党」の看板だけで、求心力を保つのは難しくなっている。

 29日夜、佐賀市の川上事務所。「これから自民党の新たな船出をお願いしたい」。選挙結果を受けて「自民再生」を強調する川上氏の声が響いた。しかし、一夜明けた30日、県連内部では既にこんな声が漏れていた。「全国的な状況だから、仕方ないな」

   ◇   ◇

 民主党が初の議席を得た参院選佐賀選挙区。その衝撃と影響を追う。

=2007/07/31付 西日本新聞朝刊=

805片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 22:08:15
崩壊「不敗神話」参院選の衝撃<下完>民主 次に生かす特効薬は−連載 佐賀
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/saga/20070801/20070801_001.shtml

 参院選での初白星、歴史的勝利…。大願成就の開票から一夜明けた30日、民主新人の川崎稔氏は早朝から街頭に立ち、有権者に感謝の言葉を伝えた。「ありがとうございました」。その表情には前回落選して以来、3年間の苦労が報われた喜びにあふれていた。

 そのころ、選対本部長代行を務めた大串博志衆院議員は、前夜の興奮を思い起こす一方で、ある不安も感じていた。

 「このまま風頼みでは、オセロのように白がすぐ黒に変わる」

 前回衆院選で大敗を喫し、今回は大勝。有権者の心理は、まるでオセロ風ゲームのように劇的に変わる。失点を重ねた自民のような状況が民主を襲えば、次期衆院選での政権奪取の道は閉ざされる。「身を正し、組織を強くしなければ」。大串氏は口元を引き締めた。

 ■「破格の応援」に

 民主の戦い方は、確かに従来とは違っていた。30日、佐賀市の自治労県本部。民主県連幹部は「破格の応援をいただき、ありがとうございました」と頭を下げた。前回参院選では自主投票に近かった自治労が、今回はフル回転。勝利への後押しとなった。

 農業政策も勝敗を分ける要因となった。27日、佐賀市での「農業を語る会」。参加者は予想を大幅に上回り、農家ら約170人であふれ返った。「補助金は本当に農家に行き渡っているのか。もうマインドコントロールを解こうじゃありませんか」。原口一博衆院議員が自民の「小規模農家切り捨て政策」を批判すると、大きな拍手が鳴り響いた。

 これまで自民に投票していた同市の農業男性(70)は「自民は、自分たちばかり守って農家を切り捨てている。(販売価格と生産価格の差額を補てんする)民主の戸別所得補償制度じゃないとやっていけない」と語った。

 ■中間試験に必死

 違う見方もある。自民の古参県議は「民主の国会議員にはスター性がある」という。県内ではテレビ出演も多い原口氏と、行動力に定評のある大串氏。若手が多く、「少年探偵団」と揶揄(やゆ)された民主だが、今や働き盛りの年代と重なってきている。この県議は「うちには今、そんな人材が見当たらない」と嘆く。

 県内でも、小城市や江北町など交通の便が良くなった地域では、佐賀市に通勤する会社員らが増えた。大串氏は「衆院2区でも無党派層は増えている。兼業農家が多く、従来は自民支持層。それが都市部のように浮動票化している」とみる。

 自民の締め付けが効かない彼らが民主への追い風を生みだし、得票を伸ばす一因となった、という分析だ。「自分の選挙を想定した“中間試験”。衆院議員も必死だった」。県連幹部が話すように、23市町のうち17市町で自民を上回った得票は弾みとなる。

 しかし、有権者の地殻変動ともいえるこうした現象を「次」も生かせる保証はない。民主は、衆院3区にはいまだ候補予定者はおらず、基盤構築には遠い。「組織力強化は、しっかりした政策をミニ集会など顔が見える形で訴えるのが基本。特効薬はない」(大串氏)

 有権者は国会での自・民決戦とともに、地元での地に足の着いた活動に、じっと目を凝らしている。

 (佐賀総局・久保田敦、河野潤一郎が担当しました)

=2007/08/01付 西日本新聞朝刊=

806片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 22:12:53
変わる政界図 参院選後の展望<上>崩壊 逆風かわせぬ自民の衰退―連載 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/nagasaki/20070731/20070731_002.shtml

 ▼短い謝罪の電話

 テレビには喜びに沸く相手陣営の光景が映し出されていた。自民新人、小嶺忠敏の選挙事務所。支持者らの最前列で口を真一文字に結び、じっと画面を見つめていた自民県連会長、谷川弥1の携帯電話が突然鳴った。

 「本当に申し訳なかった」。短い謝罪。声の主は前防衛相の久間章生だった。

 参院選公示前、年金記録不備問題で自民党にかつてない逆風が吹き荒れていた。そこに「天井からバケツをひっくり返した」(自民衆院議員)のが久間だった。

 原爆投下をめぐる「しょうがない」発言。被爆地の長崎市民をはじめ、多くの県民が憤り、久間個人の資質を問う一方、政府与党の気の緩み、おごりに対する反発が、加速度的に広がった。

 選挙期間中、久間が地元を訪れることは一度もなかった。

 「問題発言と、実力者の支援がないこと。二重に痛かった」。支持者が去り、ひっそりとした事務所の中で陣営幹部は唇をかんだ。

 ▼「威光」が利かず

 かつて保守王国と言われた長崎自民の危機。元自民党衆院議員で、県連会長も務めたことがある知事の金子原二郎は、その空気を察知し敏感に反応した。

 「県の事業を推進する上で与党との関係は大事」と、これまでの中立の立場から小嶺を全面支援。応援演説はもとより、陣営の指揮、企業・団体への指示、集会の主催など公務の合間をぬって裏に表に顔を出した。

 とりわけ金子の地元、佐世保市では個人秘書を陣営に送り、市長の朝長則男とも連携して小嶺を後押し。「負けられない」選挙を展開した。

 結果は小嶺5万6111票に対し、相手の民主新人の大久保潔重は5万6330票。圧勝するはずの佐世保市で逆に219票の差をつけられた。

 「選挙で負けなしという知事の威光の衰えを感じた。連合長崎などを敵に回しての応援。今後の県政運営が不安だ」と自民県議の1人は言う。

 選挙運動最終日の28日夜、長崎市の繁華街であった小嶺の最後の街頭演説を片隅で聞いていた金子。開票結果を待つ小嶺の事務所にその姿はなかった。

 ▼会長が辞表提出

 「民主候補に負けたとは思っていない。しかし(県内の)参院を2つとも落とした。責任の重さを感じるとともに、ぼうぜんとしている」

 3年前の前回参院選に続く連敗を受けて谷川は29日、県連会長の辞表を提出した。ただ、県連幹事長の末吉光徳は「立て直しに全力を傾けることが大事ではないか」と、谷川の対応に不満を漏らす。

 国会議員4人に県議会議長経験者4人、後援会長で元知事の高田勇と金子。参院選の敗因は逆風の強さもあるが、それ以上に「船頭が多く、戦う態勢になっていなかった」(陣営幹部)ことも大きかった。

 小嶺を推薦し選挙協力を組んだ公明党県本部幹事長の江口健も「選挙を総括し協力関係のあり方を根本から見直したい」という。

 公共事業削減に伴い、建設業をはじめ企業に広がる自民離れ。市町村合併で運動の中心となる地方議員の数も減った。鉄の結束を誇った自民組織は今や崩壊の一途だ。

 「どこから手を付ければいいか分からない状態」。末吉がそう語るように、党勢再建のシナリオは容易ではない。

 (文中敬称略)

   ◇   ◇

 自民新人と民主新人が激突した参院選長崎選挙区は民主新人が勝利。同党の県関係国会議員は比例代表で再選した西岡武夫氏を含め5人となり、自民の4人を上回ることになった。与野党逆転という新たな政界図が及ぼす影響は少なくない。今回選挙戦を振り返りながら、県内政界の今後の展望を探る。


=2007/07/31付 西日本新聞朝刊=

807片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/04(土) 22:20:00
変わる政界図 参院選後の展望<下>連勝 圧勝といかなかった−連載 長崎
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/nagasaki/20070801/20070801_001.shtml

 ▼18市町で負けた
 
 当選から一夜明けた7月30日早朝、大久保潔重は妻の貴美とともに地元・諫早市の交差点に立った。充血した目、むくんだ顔、かすれた声。疲労はピークに達していたが、その表情は明るい。

 「参院選では大変、大変お世話になりました。皆さんの負託に応えるべく頑張ります」。大久保は通勤途中のドライバーに手を振りながら、小型の拡声機で呼び掛けた。

 民主党にとって今回参院選は「これで勝てなければ、二度と勝てない」(大久保陣営幹部)ほど、自民党の敵失に恵まれた。極め付きは久間章生前防衛相の原爆投下「しょうがない」発言。被爆地であり、有権者の3割を占める長崎市を中心に反発が広がった。

 3年前の参院選で民主新人の犬塚直史が自民現職を破ったのに続き、民主党にとっては歴史的な2連勝となった。

 民主党代表の小沢一郎が設立した政治塾1期生の大久保は昨年12月、小沢の肝いりで立候補を表明後、都市部より地方回りを重視する小沢の手法にならって、離島や過疎地域を中心に回ってきた。しかし、ふたを開けてみると県内23市町のうち、大久保が自民新人の小嶺忠敏の得票を上回ったのは都市部の長崎市と佐世保市、諫早市、長与町、時津町だけ。残り18市町はすべて小嶺の得票を下回った。

 開票結果をみると、必ずしも圧勝といえるものではなかった。

 ▼しこり残る協力

 7月25日に長崎市であった大久保の集会であいさつに立った連合前会長の笹森清が内幕話を披露した。

 笹森の元に1月7日に1本の電話がかかってきた。声の主は民主党代表の小沢。2人きりで会った笹森に小沢は「今夏の参院選で政治生命を懸ける。連合は乗ってくれるか」と切り出し、笹森は「心中する覚悟でやる」と決めたという。

 大久保は、連合、民主、社民両党などでつくる六団体懇話会(六者懇)の支援を受けた。選挙区に独自候補を立てなかった社民党も県連合代表の前田富雄が出陣式や集会でマイクを握り「非自民として団結し、政権交代を目指す」と有権者に向かって大久保支持を呼び掛けた。

 だが社民内部には過去に民主との選挙協力が崩れたしこりが残る。7月26日に佐世保市であった大久保の総決起大会に参加した社民市議は「日の丸2つが付いた旗(民主党旗)をおれにも持たせようとするんだから、どうかしてるよ」と吐き捨てた。

 ▼消極的支持票も

 今回、社民県連合は民主公認の大久保に対し「推薦」でも「支持」でもなく、非公式な「支援」にとどめた。六者懇を構成する民主、社民の溝を埋めるように連合長崎がブリッジ役を果たした。

 しかし今回参院選で社民の比例票は前回から約1万3500票も減らした。社民県連合幹部は「与野党逆転を第一に考えた選挙協力だったが、内部のねじれは厳しい。六者懇を無視することはないが、今後の協力は分からない」と漏らす。

 共産党も埋没感は否めず、同党県委員長の山下満昭は「自公政治に反対する有権者の思いが、民主党へ向かってしまった」と肩を落とす。二大政党化の流れの中で、社民、共産両党の退潮傾向に歯止めはかからない。

 ただし、「大久保でも何でもいい。自民には入れない」(平和団体幹部)として1票を投じた有権者は少なくない。大久保の票の中には、反自民というだけの理由で投じられた消極的支持の票も少なからず含まれている。

 喜びに沸いた開票日夜の民主党県連事務所。民主県連代表の高木義明は「勝因は現政権への不満と怒り。はしゃいじゃいかん」と気を引き締めるように話した。 (文中敬称略)

=2007/08/01付 西日本新聞朝刊=

808片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/05(日) 08:52:25
自民県連総括会議 現体制維持の見通し 公認差し替え疑問の声も 讀賣佐賀

 参院選佐賀選挙区に自民党公認で立候補して落選した川上義幸さん(52)の選挙戦を総括する選対会議が4日、佐賀市内で開かれた。県連幹部の責任を問う質疑はなく、現体制が維持される見通しとなったが、出席者からは「安倍首相で戦えるのか」などと、惨敗にもかかわらず続投する安倍首相への批判が出た。県連は近く、党本部にそうした意見を伝えるという。

 この日の会議は、自民党の市町村、職域支部に、川上さんの地域後援会などを加えた合同方式で行われ、約70組織の関係者が出席した。

 今村雅弘・県連会長は「自民への逆風に加え、農業政策批判など、いろんな問題に十分に対応できなかったと総括している。しっかりと敗戦の教訓をいかして今後の活動につなげたい」と総括した。

 今後について「(参院の過半数を野党が占めたことで)国政全般が混乱する可能性があり、衆院選の対応を考えないといけない。しっかり立て直しを図りたい」と協力を呼びかけた。

 総括責任者を務めた保利耕輔・衆院議員も「審判を厳粛に受け止め、自民は十二分に反省すべきは反省し、将来への一歩を踏み出したい。さらに結束を強化しよう」と訴えた。

 議事は非公開で行われた。石井秀夫・県連幹事長らによると、出席者からは「陣内孝雄・元法相が(立候補を)やめるのなら、なぜ1年前(の県連総務会で)、選んだのか」などと、党本部主導による5月の公認候補差し替えへの疑問の声が出た。同じ内容の意見は、この会議の前に行われた川上陣営の企画選対会議や、県連代表役員会でも出たという。

 県連幹部の責任問題について、今村会長は会議終了後、自らの責任に関する報道陣の取材に明確な考えを示さなかった。

(2007年8月5日 読売新聞)

809片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:39:06
’07参院選ふくおか:自民の票受け民主大躍進 組織力、地盤に変化 /福岡
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukuoka/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk40010255000c.html

 ◇定着進む2大政党化

 29日に投開票された参院選福岡選挙区(改選数2)は、年金記録漏れ問題など自民への猛烈な逆風を味方につけ、民主前職の岩本司さん(43)が参院選では県内過去最多の100万3170票を獲得した。自民の牙城とされる郡部でも自民前職の松山政司さん(48)を超え、民主党の躍進と選挙地盤の変化を象徴する結果になった。【反田昌平、船木敬太】

 「自民から票が逃げてきて、ようやく民主が2大政党としてその受け皿になれた」。岩本選対事務局長の大久保勉参院議員は、選挙結果を振り返った。投票率はほぼ01、04年並みだが、岩本さんの得票は初当選した01年の得票から3倍以上に膨れ上がった。

 年金問題の風が指摘された選挙だが、民主と自民の組織力や地盤の変化も大きい。民主は福岡、北九州の両市長選や春の統一地方選で躍進。一方、自民は市町村合併で議員数が減り、郡部での影響力低下が指摘されている面もある。

 民主は「戸別所得補償制度」など農業政策をアピールして農村に浸透を図り、岩本さんは今回、郡部で01年より約7万6000票増の約14万2000票を獲得し、トップに躍り出た。

 一方、松山さんは農政連の推薦を受け、徹底した組織選挙を展開したが、01年の約17万5000票に比べ、今回は約12万6000票に大きく減った。

 選対本部長の原田義昭衆院議員は「前回参院選の63万票を考えれば、今回の79万票は伸びている。しかし、民主が100万を超えたことを深刻に受け止めている」と語る。自民への批判という追い風とともに、民主が2大政党として定着しつつある。

〔福岡都市圏版〕

毎日新聞 2007年7月31日

810片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:41:00
選挙:参院選 与党過半数割れ 政局の混乱に懸念−−知事会見 /福岡
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukuoka/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk40010504000c.html

 ◇「分権改革が急務に」

 全国知事会長の麻生渡知事は31日の記者会見で、参院選での与党過半数割れについて「今後の日本政治は大変だ。(各政党は)国民にとって大切なことは何か、国際社会とともに発展していくため、何をすべきかを考え、党利党略にならないよう政治運営してもらいたい」と述べ、当面の政局の混乱に懸念を示した。

 麻生知事は1人区での「自民大敗」にふれ、「地方側の深い危機感と不満が爆発した地方の反乱だった」との認識を重ねて強調。その上で、(1)地方交付税削減による地方財政の窮乏を直視し、(地方自治体が)社会保障費をまかなえるよう、財政的仕組みをつくる(2)地方分権を徹底させる−−など、分権改革が急務との認識を示した。【中村篤志】

〔福岡都市圏版〕

毎日新聞 2007年8月1日

811片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:42:13
選挙:参院選 自民党大敗「町村長減少も一因」 会見で山本・全国町村会長 /福岡
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/fukuoka/archive/news/2007/08/03/20070803ddlk40010477000c.html

 全国町村会長に5選された山本文男・添田町長(81)が2日、同町役場で会見した。山本会長は参院選の結果について「自民党大敗の一因は、自民党の選挙を引っ張ってきた地方の町村長が市町村合併で減ったためではないか」との見方を示し、「安倍首相だけに責任があるわけではない。挽(ばん)回のチャンスを与えることも必要だ」と述べた。

 山本会長は町村数がこの3年間で約2400から1030へと激減したことを挙げ、「自民党の選挙で一番働いてきたのは地方の町村長。今選挙で自民党が農村部に弱かったのはそれも一因ではないか」と述べた。その上で「首相が今交代しても次期衆院選が控えている。短命となれば影響が大きい」として、首相続投に理解を示した。【林田雅浩】

〔筑豊版〕

毎日新聞 2007年8月3日

812片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:45:39
’07参院選さが:「追い風」川崎さん初当選 民主初議席、自民21連勝阻む /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk41010170000c.html

 追い風に乗った民主が、半世紀近くにわたって自民が議席を守ってきた参院佐賀選挙区(改選数1)に風穴を開けた。29日投開票された参院選。民主新人の川崎稔さん(46)=国民新推薦、社民支持=が、自民新人の川上義幸さん(52)=公明推薦=と共産新人の中尾純子さん(54)を破って初当選を決めた。川崎さんは一貫して年金記録漏れ問題などで政府・与党への批判を展開。自民、公明の組織力をフルに使って猛追する川上さんを振り切った。当日有権者数は69万1270人。投票率は62・86%(前回62・03%)だった。【参院選取材班】

 佐賀で初の民主党参院議員の誕生に、佐賀市神野東の川崎さんの選挙事務所は沸き返った。川崎さんは「皆さんが支えてくれた結果。ありがとうございます」と深々と頭を下げ、支援者たちと握手や抱擁で喜びを分かち合った。

 3年前は約2万票差で自民現職に惜敗。今回は安倍政権批判の追い風に乗り、年金▽税金の無駄遣い▽農業−−を自民党批判の3本柱にして県内を回った。連合佐賀が運動を下支えし、社民も支持の立場で共闘。知名度不足を補うため、地元の原口一博、大串博志両衆院議員も奔走した。

 また菅直人代表代行など党幹部や田中真紀子衆院議員らが連日のように来援し、かつてないほどのてこ入れ。選挙戦の出はなをくじかれた大串議員の弔問問題も選挙自体への影響は見られず、組織力で上回る自民候補の追い上げを振り切った。

 「自民王国」として全国的に動向が注目された佐賀選挙区。川崎さんの当選で県内の国会議員は8人中3人を民主党が占めることになり、県内の政党勢力図にも大きな影響を与えそうだ。

 ◇候補差し替え、年金、閣僚失言…川上さん、逆風強く

 「今まで支援していただき、ありがとうございました」−−。自民の21連勝を逃した川上さんは、佐賀市内の選挙事務所で悔しさをかみしめた。

 川上さんが出馬表明したのは5月。すでに選挙の準備を進めていた自民前職、陣内孝雄元法相(73)を党本部が「勝てない」と差し替えたためだった。副知事や県土木部長を歴任したとはいえ政治経験ゼロ。県議からも「技術者の印象はあるが……」と不安が漏れた。

 自民は挙党態勢で安倍晋三首相ら大物を投入。古川康知事も応援に立った。公明との協力もあり、必勝態勢。新幹線や有明海再生など、地元に密着した政策を訴えた。

 しかし選挙戦では年金記録漏れ問題や閣僚失言などが逆風となったほか、陣営の運動も上滑り気味。組織力をフルに発揮できないままだった。

 ◇争点広がり欠き、共産・中尾さん涙

 中尾さんは佐賀市神野東の党県委員会内の選挙事務所で、集まった支持者に深々と頭を下げた。

 選挙戦では、年金記録漏れ問題や閣僚の相次ぐ不祥事が噴出する安倍政権を厳しく批判、「確かな野党」を掲げ、年金問題の早期解決や憲法改正反対を訴えた。

 しかし、自、民の争いの間に沈んだほか、争点の一つに掲げた憲法改正反対も、年金問題など他の争点にかすんだ。このため、無党派層への広がりにも欠けた。

813片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:46:02
 ■解説

 ◇組織強化し負託に応えよ

 全国の1人区で唯一、半世紀近く自民が議席を確保し続けた参院選佐賀選挙区の“陥落”は、有権者の選択肢が自民だけでないことを顕著に示した。県民の負託を受けた民主は今後、結果を出すことが求められる。

 民主の得票率は、独自候補を初めて参院選で立てた01年が23・2%、04年には42・9%まで伸ばした。今回の勝利で国会議員は3人になった。民主が選択肢の一つとして定着したと見るべきだ。

 しかし、地方議会に目を転じると、県議会、市町議会での勢力はわずかで、組織力は自民に比べてはるかに劣る。

 その意味で民主の勝利は今回も“風頼み”だったといえる。自民の基盤が崩れ始めていたことも勝利の要因だった。

 選挙戦中盤、農協組織がてこ入れしているはずの農村部の票が民主に大きく流れていることが判明した。自民陣営は大慌てで締め付けを始めた。自民農政への反発もあってうまくいかなかったという。自民の現在を象徴的に示すエピソードだ。

 陣営関係者は「事実上選択肢が自民だけという中で、まともな選挙をしてこなかったからだ」と言う。「不敗」そのものが支援組織を弱めてしまったというわけだ。

 民主の勝利が県政界に影響を与えることは必至だ。だがこの1年間で県連代表が2度もスキャンダル絡みで代わるなど、組織の未熟さも目立つ。民主は勝利を機に、改めて県民の負託を重く受け止めるべきだろう。勝利の美酒に酔う暇などない。【上田泰嗣】

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 ◇開票結果

 =選管最終発表

当  210,452 川崎稔   46 民新

   189,212 川上義幸  52 自新

    25,028 中尾純子  54 共新

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川崎稔(かわさき・みのる) 46 民新(1)

 [元]日本銀行文書局調査役▽党県副代表[歴]日銀業務局副調査役・新潟支店総務課長・大阪支店副調査役・経営企画室調査役▽京大=[国]

毎日新聞 2007年7月30日

814片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:46:26
反転:’07参院選・佐賀/上 川上さん落選 危機感の乏しさ背景に /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk41010003000c.html

 ◇出馬表明5月、活動ペース鈍く

 「この地域にとって一番大事なのは、長崎新幹線。川上さんに参議院で強い発言をしてもらい、大事業を実現したい」

 24日夜。武雄市で開かれた自民党公認候補の川上義幸さん(52)の集会で訴える津島雄二衆院議員に、会場から拍手がわき起こった。津島議員は同党内で、九州新幹線長崎(西九州)ルート整備推進の要だった。

 副知事時代に新幹線実現に奔走した川上さんは、高速交通網整備が公約。川上さんの当選は、県にとってこそ大きなメリットがあった。川上さんが当選すれば「信任を得られた」と、事業を進めることができるからだ。今年度いっぱいが事業のヤマと言われていた。

 古川康知事は30日、川上さんの落選について「新幹線には大きな影響はないと思う」と述べ、「(新幹線沿線になる)武雄や嬉野は川上さんがトップの得票だった」と、いつになく強調した。

  ◇  ◇  ◇

 29日夜、佐賀市の川上さんの選挙事務所。「有権者はおきゅうを据えたつもりだろうが大やけどになってしまった」。同党県連会長で川上陣営の選挙対策本部長の今村雅弘衆院議員はぼやいた。「今回の選挙結果は年金問題とだらしない閣僚(の失言など)で起きた逆風のせいだ」

 だが、陣営の別の関係者は敗北の原因は別にあると指摘する。

 川上さんは今年5月に出馬表明。陣営幹部は「スタートが遅いのがハンディ」と、最初からトップスピードで活動する覚悟を強調していた。

 しかし、なぜか動きが鈍かった。ある陣営関係者は「普通の選挙は1年後ぐらいを目指して準備に入るが、今回もそんなペースだった」。陣営が緩み、危機感が乏しかったというわけだ。

 長年、自民党を支持してきた佐賀市内の50代の農家は「今回ほど誰もこない選挙は初めて」と運動量の少なさを驚いた。「回ってきても入れん。農家をつぶすような農業政策に誰が入れる? 民主の戸別所得補償の方がありがたい。年金もいいかげんで、考えることは自分たちの得ばかり。……おきゅうを据えな」

 「屋台骨が腐っている。慢心を直さないとどうしようもない」。人けのなくなった選挙事務所で自民関係者がため息をついた。

  ◇  ◇  ◇

 29日投開票された参院選で自民は歴史的敗北を喫し、牙城の佐賀も揺らいだ。何が選挙の明暗を分けたのか検証する。【参院選取材班】

毎日新聞 2007年7月31日

815片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:47:04
選挙:参院選 得票率、川崎さん6.69ポイント上昇 比例は自・民が接戦 /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk41010032000c.html

 ◇追い風裏付け都市部で順調

 29日投開票された参院選佐賀選挙区(改選数1)で、初当選した民主新人、川崎稔さん(46)の得票率は49・55%に上った。初出馬した前回04年参院選の得票率42・86%から、6・69ポイント上昇し、得票数も前回の17万7139票から21万452票へ3万3000票以上の上積み。年金記録漏れ問題などで民主党に強い追い風が吹いたことを裏付けた。

 市町別でみても、23市町のうち佐賀市、唐津市など17市町でトップ得票。落としたのは武雄市など6市町にとどまった。前回は、49市町村のうち、勝てたのが佐賀市、鳥栖市周辺の県東部地区の8市町のみで、今回、自民支持基盤とされた西部の郡部でも票を集めた。

 一方、自民新人の川上義幸さん(52)がトップになったのは武雄市、嬉野市など6市町。両市は、九州新幹線長崎(西九州)ルートの沿線自治体で、整備推進を主張していた川上さんへの期待票も集まったとみられる。

 また、比例代表では選挙区ほど民主に偏った傾向は出ていない。“第一党”の民主は県内の得票数が14万9623票(得票率35・96%)で、自民も14万6446票(35・20%)を獲得した。市町別では民主の得票は佐賀市や鳥栖市など9市町に集中し、自民支持の傾向が強いとされる唐津市や伊万里市など14市町では自民の得票が民主を上回った。【上田泰嗣】

毎日新聞 2007年7月31日

816片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:47:36
反転:’07参院選・佐賀/下 民主が農村部浸透 農家支援で自民に対抗 /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk41010065000c.html

 選挙戦終盤の7月27日夜、佐賀市内で民主党が主催した政談演説会「農業を語る会」。農家など農業関係者が対象だった。農家は自民党支持者が多い。同党の大串博志衆院議員は「数十人も来ればと思っていたが、予想以上の集まりだった」と振り返る。参加者は200人近くで、立ち見まで出た。

 ◇  ◇  ◇

 国の調査によると、05年現在、県内の農家(農業就業者)は4万1496人。全就業者数の9・8%だが、家族も含めれば関係者はさらに増える。農家数が減少傾向とはいえ、農村部の票を無視することは出来ないゆえんだ。今回の参院選、民主は農業政策でも自民を揺さぶった。

 一定規模以上の農業に支援を集め、国際競争力を高めようという自民に対し、民主は規模にかかわらず、販売農家の所得を補償する政策を前面に打ち出した。「自民農政は小規模農家の切り捨てだ」。語る会の会場では民主党の原口一博、大串両衆院議員が熱弁を振るった。

 会場にいたみやき町の50代の農業男性は「自民のやり方では犠牲になる農家が出る。民主の政策はありがたい。所得補償がないと、農家はやっていけないから」と話した後、打ち明けた。「これまでは自民だったが、今回は民主に入れる」

 選挙戦終盤。農村部でも劣勢との情報が伝わると、自民は農業票の取りまとめに走った。特に、保守地盤の強い県西部では、保利耕輔衆院議員自らが猛烈に動いた。「あんな姿は見たことがない」と関係者は驚く。

 そのころ、第一線で追い上げを図った自民県議が漏らしていた。「農村部で自民批判が多い。(浸透は)難しい」

 ◇  ◇  ◇

 開票日の29日深夜、大串議員は民主新人の川崎稔さん(46)と抱き合って当選を喜んだ。「郡部でも無党派層化が進んでいると思う」。実感を込めて語った。

 川崎さんの得票は、自民の牙城とされる唐津市や伊万里市などでも自民候補を上回った。都市政党のイメージが強い民主が、農村部の批判票の受け皿となった。

 公明党関係者は言う。「農業や建設業など、自民の従来の支持基盤は液状化している。一方で、民主は支持が膨らんだとはいえ、まだ風頼み。今は過渡期だ」【参院選取材班】

毎日新聞 2007年8月1日

817片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:48:10
反転:’07参院選・佐賀/番外編 農村部の無党派化進む /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/08/02/20070802ddlk41010437000c.html

 ◇格差社会への批判が表面化

 民主圧勝、自民退潮、という結果に終わった参院選。県内では、ほぼ半世紀ぶりの自民の参院選敗北という歴史的な結果となった。担当記者が選挙を振り返った。【参院選取材班】

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 −−まず、自民の敗因と民主の勝因を。

 A 年金記録漏れ問題が致命傷だった。

 B 自民の自滅。陣内孝雄前参院議員の差し替えでばたついて川上義幸さんが出馬することになったのが5月。若手の自民県議も「なぜ直前まで候補を差し替えなかったのか」とあきれていた。

 C 当選した川崎稔さんは前回選挙の落選後、活発に活動した形跡が見えない。たまたま追い風に乗った勝利だろう。ただ、自民党員の高齢化と組織力低下も否めない。

 D 民主にとっては、農業政策で争点を示した点が大きい。弔問問題を抱えたが、衆院2区に大串博志衆院議員が地盤を築いたこともプラスだ。

 E 伊万里、武雄市で投票率が下がった。自民支持者の棄権が多かったかも。

 −−二大政党の争いに共産はかすんだ印象だ。

 B 共産は終盤には、「自民を落としたいので民主に入れる」という人には、積極的に共産に入れるよう求めなくなっていた。

 E 民主の街頭演説で会った共産議員も「うちの支持者もずいぶん来ているなあ」と。

 −−「民主常勝」という時代が来るだろうか。

 B 難しい。まだ組織として発達途中だ。

 A 自公は出遅れや逆風が吹いてなお、19万票を集める力がある。一方で民主は風がなくても勝てるほどの力はまだない。地道な活動なくして有権者の支持なし、だ。

 D 国民の気持ちをどのようにすくい取るかが、党の浮沈に直結する時代になったように思う。

 C 格差を生んだ自民党政治への批判が、職業や年代を問わず広がっていると実感した。

 E 生活密着型の問題で有権者が募らせている不信感を民主はうまく取り込んだ。だがその分、成果を上げないと、民主への支持は一気に不信感になるだろう。

 A 確かに、民主の所得補償政策に期待した農家は、政策実現の見通しがなければ離れていくかもしれない。

 −−組織選挙の終えんとも見えるが。

 B 組織に神通力がなくなったとは思う。農協関係者さえ「今は締め付けが効かない」とぼやいていた。

 D 農村部の無党派層化が、佐賀でも進んでいるといえる。

 E 今までの組織選挙はいい意味で崩れたのでは。年配の男性でも「民主」と書いた人が多いのは、その証左ではないだろうか。

毎日新聞 2007年8月2日

818片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:49:25
選挙:参院選 自民県連幹部が陳謝 責任問題浮上に含みも−−合同選対会議 /佐賀
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/saga/archive/news/2007/08/05/20070805ddlk41010294000c.html

 自民党県連は4日、佐賀市で県内の支部長らを集めた合同選対会議を開き、7月の参院選の総括を行った。会議の冒頭、約半世紀ぶりの参院選佐賀選挙区(改選数1)での敗北を受け、県連会長の今村雅弘衆院議員や同選挙総括責任者の保利耕輔衆院議員らが「期待に応えられず申し訳ない。責任を感じている」などと陳謝した。会議では県連執行部の責任を問う意見は出なかったという。【上田泰嗣】

 会議は非公開で行われた。石井秀夫・県連幹事長によると、まず執行部側が今回の選挙を総括し「政治とカネの問題や農業政策などが逆風になった」と敗因をまとめた。その上で、衆院解散・総選挙がこの1、2年のうちに行われることを前提に、早急な組織の立て直しが必要だと強調した。

 支部側からは、前職の陣内孝雄元法相を5月になって差し替えた問題が取り上げられ「直前に替えるぐらいなら、なぜ昨年6月の公認決定の時点で交代させなかったのか」などと党の対応を批判する意見が出た。また、安倍晋三首相の続投についても「衆院選を安倍体制で戦えるのか」と、退陣を求める声が出されたという。

 県連幹部の責任について石井幹事長は「今日は選挙の総括の場であり、責任を問う場ではなかった」と述べ、今後、責任問題が浮上する可能性について含みを残した。

毎日新聞 2007年8月5日

819片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:50:36
金子知事:参院選のしこり、平和集会にも影 3団体に不快感、欠席表明 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/news/20070807ddlk42010005000c.html

 金子原二郎知事は6日の定例会見で、連合長崎など3団体が長崎市で7日に開く平和集会に欠席することを明らかにした。参院選長崎選挙区で落選した自民新人を知事が支援したことを理由に、3団体から出席を断られていた。知事は「いろいろと混乱を想像されるならやむを得ない」と述べる一方、「市民の(平和を)思う気持ちでやっていた集会だと思っていた。選挙を持ち出していろんなことをやらない方がいいんじゃないか」と不快感を示した。【宮下正己】

 知事が同集会に欠席するのは就任以来初めて。政治的な立場の違いが平和運動にも影を落とす結果となった。

 会見で知事は「私は平和を願う強い気持ちをもっていたからずっと出席してきた」と主張。出席拒否を求めた3団体の考え方については「平和運動というのは政党とか、特殊な団体がやっているという気持ちではないから、選挙運動と関係ないんじゃないか」と疑問視した。

 また、自民新人を支援した自らの行動に関しては「選挙というのはそれぞれの思う気持ち、信念があり、(私は)政治家でもある。自民党を応援したのは私だけではなく、東京都知事だって応援しているし、それぞれの立場で政治家としての行動を取っている」と改めて理解を求めた。

 参院選で自民新人を支援した知事に対しては、民主新人を推薦する連合長崎が「知事という公職で特定候補への肩入れは慎重であるべきだ」と抗議。しかし知事は聞き入れず、応援演説に立つなど支援を続けた。連合長崎、原水禁、核禁会議の3団体は、知事に平和集会の案内を出し、出席の回答を受けていたが、選挙後に「抗議を無視したことには厳しい対応で臨まざるを得ない」などとして出席を拒否していた。

 ◇首相表明を歓迎

 また、知事は会見で、安倍晋三首相が原爆症の認定基準見直しを検討すると表明したことについて「大変喜ばしい。かねてから我々も要望していたので、今後も期待を持って見守っていきたい」と歓迎した。

〔長崎版〕

毎日新聞 2007年8月7日

820片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:52:57
’07参院選ながさき:総力戦、民主が議席奪取 世論後押し、大久保さん笑顔 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/30/20070730ddlk42010234000c.html

 ◇自民に逆風、小嶺さん涙

 29日に投開票された参院選長崎選挙区(改選数1)は接戦の末、民主新人の大久保潔重さん(41)が年金記録漏れ問題などの追い風に乗り、初当選した。自民新人の小嶺忠敏さん(62)は逆風のあおりを受け、知名度の高さを生かせず惜敗。共産新人の渕瀬栄子さん(51)も力が及ばなかった。民主は前回の04年参院選に続く連勝で、長崎の参院2議席を独占する形となった。自民は結党以来初めての議席ゼロ。投票率は61・54%(前回04年は60・14%)だった。【宮下正己、横田信行】

 大久保さんは05年衆院選に県議から出馬して落選。再び県議に返り咲き、今回の参院選には民主の小沢一郎代表に請われて挑戦した。この4年間で4回の選挙を戦い、2回目の国政選挙で念願を果たしたことになる。

 小嶺さんより知名度に劣る大久保さんは昨年末に立候補を表明して以降、離島を含め県内をくまなく回ってきた。経済的な低迷が続く県内の状況を踏まえ、地域間格差の解消を強く訴える選挙戦を展開。年金記録漏れ問題や久間章生前防衛相(衆院長崎2区選出)の原爆投下を巡る「しょうがない」発言をはじめとする閣僚の問題発言なども取り上げ、徹底的な安倍政権批判を繰り返しながら政権交代の必要性を有権者に印象付けた。

 社民との協力は支援にとどまったが、連合から推薦を受け、傘下労組の組合票を手堅くまとめた。特に大票田の長崎市では、三菱重工業長崎造船所の労組に支えられるなど県都での民主の底力を見せ付け、地元の諫早市も「地元から国会議員を」と盛り上がりを見せた。また追い風に乗って都市部を中心に無党派層にも浸透したほか、景気低迷からくる自民への批判票も取り込んだ。

 小嶺さんは国見高校サッカー部などの監督として全国大会100回出場、優勝17回の功績を掲げ、今年1月に出馬表明。自他ともに認める「選挙と政治に素人」なため、県選出衆院議員を中心とする自民県連が全面支援することを約束に、久間氏が担ぎ出した。

 しかし、38年間の教諭生活に基づく「現場からの教育改革」を掲げるものの、選挙演説が不慣れなため当初は街頭での演説を敬遠。資金と人員の両面で支えるはずの県連の動きも鈍く、小嶺さん本人が久間氏に「系列議員に発破をかけてもらいたい」と嘆くほどだった。

 また、県内経済は公共事業費の削減などで離島を中心に低迷。建設業、農協、漁協の自民離れが目立っていた。加えて年金記録漏れ問題などの逆風、さらには久間発言への県民の反発というトリプルパンチ。毎日新聞が選挙期間中に実施した郵送での世論調査でも、久間発言によって投票する候補を「変えるつもりだ」と答えた人が約2割に上っており、影響は否定できない。

 久間発言以降、金子原二郎知事が危機感を持ち、小嶺さんと自民支持を表明。県北部を中心にてこ入れをはかり、各市町の首長も追随して巻き返しを図ったが、大久保さんに向いた風は止められなかった。

 渕瀬さんは昨年2月に名乗りを上げ、ミニ集会や「まちかど演説」をこまめに開いてきた。貧困・格差の解消や憲法改正反対、久間発言批判などを繰り返し、自民、民主両党への対立軸を掲げて独自性をアピール。陣営は自民への反発票をある程度取り込むことに成功したと受け止めている。

 ◇谷川・自民県連会長が辞意表明−−小嶺氏落選で

 自民党県連の谷川弥一会長(衆院3区)は29日、参院選での敗北の責任を取り県連会長を辞任する意向を示した。

 谷川氏は6月9日に会長に就任したばかり。谷川氏は選挙事務所での支持者へのあいさつで「(前回含めて)参院で二つ(の議席を)落とし、ぼう然としている。もう辞表も出してきた。本当は議員の辞表も出したいぐらいの気持ちだ。責任は重々感じている」と述べた。【錦織祐一】

821片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:53:20
 ◇投票率は61・54%−−前回を1・4ポイント上回る

 投票率は61・54%(男61・39%、女61・67%)で、前回(04年)の60・14%から1・4ポイント上昇した。今回選挙は、公示前から年金記録漏れや「政治とカネ」の問題を中心に有権者の関心が高かった上、久間章生前防衛相(衆院2区)が原爆投下を「しょうがない」と発言したことで勝敗の行方が注目された選挙区でもあった。選挙戦終盤まで続いた自民と民主の接戦の構図も投票率を押し上げる要因となった。

 各市の投票率は、ほとんどの市で合併が行われ、前回結果を計算し直しているため、単純比較はできないものの、長崎58・04%(前回比0・87ポイント増)▽佐世保57・81%(同0・08ポイント減)▽島原63・00%(同6・63ポイント増)▽諫早63・04%(同3・9ポイント増)▽大村62・54%(同1・47ポイント増)▽平戸65・32%(同0・85ポイント減)▽松浦63・24%(同1・69ポイント増)▽対馬69・83%(同1・72ポイント増)▽壱岐67・83%(同1・67ポイント減)▽五島67・83%(同0・16ポイント減)▽西海68・44%(同0・5ポイント増)▽雲仙65・78%(同7・23ポイント増)▽南島原66・72%(同6・31ポイント増)−−だった。

 また、すっかり定着した期日前投票は29日午前10時現在、従来の不在者投票を含め15万9766人が利用し、前回比3万6668人増えた。【千代崎聖史】

 ■解説

 ◇自民敗北 政策論争置き去り、県民に地域格差など不満

 参院選長崎選挙区は民主新人の大久保潔重さん(41)が初当選し、自民党が結党以来初めて長崎での参院議席を失った。年金記録漏れ問題など自民党への猛烈な逆風はもちろんだが、自民敗因の根底には地域間格差に伴う経済不振への県民の強い不満があり、選挙結果に表れたといえる。しかし、選挙戦ではこうした問題への具体的な改善策は示されず、政策論争は置き去りのままだった。

 県内の一人当たりの県民所得は全国44位で、九州(沖縄を除く)ではワースト1だ。小泉構造改革によって公共事業費や地方交付税は削減され、農漁業も国際競争の波にのまれて脱落していくケースが相次いでいる。安倍晋三首相もこの改革路線を継承。地方に「自立」を求めている。

 しかし、こうした改革路線が都市部と地方の地域間格差を生んだというとらえ方が、特に地方の不満として全国的に表れている。なかでも多くの離島を抱え、農漁業や公共事業費の比重が高い長崎県にとっては切実で、選挙期間中、「自民党にはもう期待できない」という声を何度も聞いた。自民離れは深刻だ。

 長崎選挙区でこうした問題は議論されただろうか。自民、民主の二大政党化といわれるが、両党の候補は厳しい県民生活の改善を訴えたものの、大久保さんは政権批判に重心を置き、自民新人の小嶺忠敏さん(62)は現状の認識に触れるだけで、いずれも具体策は示せなかった。政権交代のイメージばかりが先行、県民が求めていることは置き去りにされた。【宮下正己】

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 ◇開票結果

 =選管最終発表

当  352,953 大久保潔重 41 民新

   331,147 小嶺忠敏  62 自新

    35,837 渕瀬栄子  51 共新

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大久保潔重(おおくぼ・ゆきしげ) 41 民新(1)

 歯科医師▽党県副代表▽NPO日本テンプレート研究会認定医▽県歯科医師会員▽諫早ライオンズクラブ会員[歴]歯科医院勤務▽小沢一郎政治塾1期生▽諫早青年会議所会員▽県議1期▽長崎大=[国]

〔長崎版〕

毎日新聞 2007年7月30日

822片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:53:51
’07参院選ながさき:全年齢層が大久保氏支持 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk42010549000c.html

 ◇大票田長崎、諫早で貯金−−大久保氏

 ◇優勢は島原など18市町−−小嶺氏

 29日に投開票された参院選長崎選挙区は、民主新人の大久保潔重氏(41)が自民新人の小嶺忠敏氏(62)を2万1806票差で破り、初当選した。民主への追い風が、小嶺氏の知名度の高さをわずかに上回った形だ。激戦を振り返り、選挙結果や出口調査を基に各候補の集票力や有権者の投票行動を分析した。【宮下正己】

 ◇市町村別結果

 市町村別に大久保、小嶺両氏の勝敗を見ると、23市町のうち大久保氏が勝ったのは5市町のみ。その中で目立ったのは約2万7000票差を付けた大票田の長崎市のほか、約1万2000票差で勝利した地元の諫早市。有権者数が県内1、3位の両市での“貯金”で18市町での負け分をカバーした。長崎市とその周辺の強固な労組票、地元の支援者に支えられた側面が強く、県内で幅広く浸透した結果の勝利とはいえないようだ。

 小嶺氏は島原半島や郡部を中心に18市町で大久保氏を上回り、知名度の高さを裏付けた。しかし、金子原二郎知事の支援によって陣営が勝利を確信していた佐世保市で、219票の僅差ながら敗れたのは大きな誤算。都市部での民主への追い風が予想以上で、無党派層の流れを止められなかったと見られるが、この誤算が敗因の要素になったともいえる。

 ◇出口調査

 29日の出口調査結果を見ると、大久保氏への支持は男女とも高く、特に男性からの支持が小嶺氏を大きく上回った。年代別でも20代後半から60代までの幅広い層に支持され、小嶺氏への支持が上回ったのは20代前半と70代以上だけだった。

 また支持政党別では、自民支持層の25%、公明支持層の21%が大久保氏に投票したと答えており、自公ともに支持者をきちんと固められなかったようだ。無党派層の6割も大久保氏に投票。渕瀬氏は自民への反発票を取り込もうと独自色をアピールしたが、共産支持層でさえ3割が大久保氏に投票したと答えており、大久保氏の勢いを止められなかった。

〔長崎版〕

毎日新聞 2007年7月31日

823片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:55:06
金子知事:「県政運営、影響ない」−−参院選結果受け /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk42010550000c.html

 参院選長崎選挙区で自民新人の小嶺忠敏氏を支援した金子原二郎知事は30日、県庁内で記者団に対し、選挙結果について「民主が全国的に圧勝した。長崎県も小嶺さんが負け、非常に残念だ」と述べた。今後の民主党との関係に関しては「私は政治家としての行動を取った。政策的には今まで民主党とそれほど違いはなく、県政運営に支障があるとは思っていない」と県政運営への影響を否定した。

 知事はまた、与党が大敗し、小嶺氏が落選したことによる九州新幹線長崎ルートの着工問題への影響について「新幹線は(選挙の)争点になっていない。何も変わらない」と言い、影響はないとの認識を示した。

〔長崎版〕

毎日新聞 2007年7月31日

選挙:参院選 民主、連続の県内第1党 本格的2大政党時代へ /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk42010566000c.html

 ◇得票率、前回比1・42ポイント上回る

 比例代表の投票率は61・53%で、前回(04年)を1・42ポイント上回った。年金未納や自衛隊のイラク派遣問題などが争点だった前回同様、選挙区ともに民主が躍進、2回連続して比例第1党となった。一方で、与党批判票は民主に集中し、公明、共産、社民は得票率を落としており、本格的な2大政党時代となった。【横田信行】

 ◇比例代表

 自民の得票率は30・9%で前回より4・3ポイント減。郵政選挙で小泉人気の追い風を受けた05年の衆院選では36・7%と盛り返していただけに反動を受けた形だ。前回は郡部では第1党だったが、市町村合併の影響や地域間格差も争点となったことから郡部でも第2党に転落した。

 民主は過去最高の43・3%。前回より4・5ポイント伸ばし、05年の衆院選の31・4%から盛り返した。県内23自治体では19勝4敗。5勝18敗と大きく負け越した選挙区とは違い候補者個人より政党への全国的な追い風が強かったことが裏付けられた。

 公明は13・6%で前回より2・3ポイント減。これまで選挙区で自民を推薦する見返りに比例候補へ投票してもらう自公の選挙協力で着実に票を伸ばしていたが、今回は大苦戦。自民が比例で九州に有力候補を立てたことから両党にあつれきが生じ、長崎でも自民候補の推薦がずれ込み、選挙協力は奏功しなかった。12万票を目標としたが、10万票の大台も割り込み、05年の衆院選と比べ約3万票も減らした。

 政党名と個人名で投票でき、得票が多い順に当選する非拘束名簿方式は今回で3回目となり、前回は8党中、個人名での投票が多かったのは公明だけだったが、今回は11党中、公明、国民新党、共生新党の3党だった。政党名での得票は前回比9・2ポイント減の55・3%となった。

 与党内に改憲ムードが高まる中、護憲を打ち出して独自色を出そうとした共産、社民の両党は惨敗。共産は目標5万5000票の53・1%、社民も重点候補の山内徳信氏は当選したものの、目標6万票の42・5%と、かつての革新の雄の面影は跡形もなくなった。

 個人名での投票が最も多かったのは、県選出の国会議員を長く務めた民主現職の西岡武夫氏の8万2595票。続くのは公明の重点候補の木庭健太郎氏の6万9243票で、党の得票数の95・2%を占めた。

毎日新聞 2007年7月31日

824片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 21:56:06
’07参院選ながさき:大久保氏に当選証書 新幹線巡り知事との溝露呈 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/08/02/20070802ddlk42010002000c.html

 参院選長崎選挙区で初当選した民主新人の大久保潔重氏(41)に対する当選証書の付与式が1日、県庁内であった。同選挙区で自民新人候補を支援した金子原二郎知事は、大久保氏と選挙後初の顔合わせとなったが、型通りの祝福と短い握手を2回交わしただけで気まずいムード。式後、大久保氏は知事への不快感を示し、九州新幹線長崎ルート建設の進め方にも疑問を呈すなど両者の溝があらわとなった。【宮下正己】

 付与式には民主党県連幹部らも出席した。最後に入室した知事は、「どうも」と言いながら大久保氏と一瞬握手を交わして着席した。県選管の村木文郎委員長の当選証書付与後、あいさつに立った知事は「おめでとうございます」と祝福し、九州新幹線長崎(西九州)ルートの早期着工にも触れながら「県政推進へのご支援をたまわりますようお願い申し上げます」と要請したものの、式が終わると再び一瞬の握手を交わしただけで足早に退室した。

 式後、大久保氏は記者団に対し「身の引き締まる思いです」。知事が自民候補を応援したことについては「県政をつかさどる方が国政選挙で片方の候補者に肩入れするのはいかがなものかという思いはある」と不快感を示した。長崎新幹線の建設に関しては「高速交通網の整備で必要なことだと思うが、今進んでいるやり方が本当にいいのかという疑問が県民にもある」と述べ、県民の賛同を得られていないとの認識を示した。

 知事は就任以来、国政選挙で中立の立場を保っていたが、今回は自民候補の支援を表明。民主党や連合長崎から抗議されながらも応援演説に立ち、「新幹線は政権与党の力を借りなければいけない」などと説明していた。

 だが大久保氏が当選、比例代表を含め県選出国会議員の数は民主党が自民党を5対4で上回り、民主との間にしこりを残しそうだ。知事は「県政運営に支障があるとは思っていない」と述べているが、自民、公明の与党大敗によって新幹線問題を含め影響する可能性はある。

〔長崎版〕

毎日新聞 2007年8月2日

825片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 23:34:36
選挙:参院選振り返って 投票者支持率32% 礒崎さん地固めなどが奏功 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk44010250000c.html

 参院選大分選挙区で当選した礒崎陽輔さんの得票数19万9523票は、3年前に足立信也さんに10万票差で敗れた仲道俊哉さんより、4万票以上も少ない。投票者の支持率は32%、有権者全体だと20%に過ぎない。

 毎日新聞は期日前と当日、計3376人に出口調査した。比例で自公に投票した人で礒崎さんに入れたのはそれぞれ71%と69%。民主=矢野さんは54%。礒崎さんが保守層を固め、公明との選挙協力が奏功したのに対し矢野さんは「身内」を抑え切れていなかった。

 礒崎さんが他候補を圧倒できなかったのは、景気問題などで熱弁を振るった半面、年金問題では他党攻撃に反論する域を出なかったからともいえる。改憲でも積極的に訴えることはなかった。

 比例代表で初当選した元衆院議員、衛藤晟一さんと合わせ、県内の自民国会議員は、改選前の8人中3人から、9人中5人に増えた。地域格差、景況感の悪さなど、取り巻く課題は多い。郵政民営化に反対し、実質的に自民を追われた後藤博子さんが、合同個人演説会で礒崎さんに「使い捨てされないでね」と声を掛けた。組織の中で、信ずる道をどう追求するか。「政治家・礒崎」が問われている。【梅山崇】

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 ◇選挙区確定得票

当 199,523 礒崎陽輔 49 自新

  170,645 矢野大和 51 無新

  140,287 松本文六 64 無新

   63,099 後藤博子 59 国前

   37,764 山下魁  30 共新

毎日新聞 2007年7月31日

826片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 23:36:28
選挙:参院選 全国唯一野党4分裂選挙、「食い合い」反映−−記者座談会 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk44010347000c.html

 1人区では全国唯一の野党4分裂選挙となった大分選挙区では礒崎陽輔さん(49)、比例代表では元衆院議員の衛藤晟一さん(59)の自民2新人が当選した。全国で自民が37議席の大惨敗を喫した中で、県内では比例票も民主より自民の方が多く、違った形に。担当記者が今選挙を振り返る。

 ●伸び悩んだ民主

 A=礒崎さんの陣営幹部は「この野党分裂状況で負けたら、自民が勝つ選挙がない」と言っていた。

 B=出口調査では上位3人に差がなく、こんな結果になるとは思わなかった。調査拒否者の多くが自民支持者だったのかも。民主県連支援の矢野大和さんは「地方が主役」と訴えた割に、郡部で伸び悩んだね。

 C=矢野さんというより、大分の民主自体が伸び悩んだ。比例でも結局、自民が上回ったからね。

 A=礒崎、矢野両陣営とも、衛藤晟一さんが比例代表に立つ効果で、自民票が増えるとみていた。「落とせば政治生命が終わり」という危機感が広がったし、これまで公明に協力していた分が上積みされるからだ。

 ●計算外の後藤氏参入

 D=民主県連は当初「社民と協力せずとも、保守票取り込みを考えれば勝てる」と見ていたようだが。

 B=確かに当初は、そういう目算があった。今後の国政選でも主導権を握れるしね。ただ、国民新党の後藤博子さんの選挙区参入が計算外だった。

 A=礒崎陣営は、後藤さん参入で減るのは自分たちの票と見ていたが。

 B=出口調査の結果を分析すると、選挙区で後藤さんに入れた人の半数は比例で民主に入れていた。最も割を食ったのは、矢野さんだろう。

 D=後藤さんの立候補会見時、亀井静香・党代表代行は「民主、社民の分裂状況で、自民に勝つには後藤氏が立つしかない」と話していたが。

 B=見立てと違い、逆に反自民票の分散につながり、矢野さんが届かなかった一因になったのは間違いなかろう。

 C=矢野さんの敗因は、松本文六さんの推薦を断るなどした民主県連に対する、社民支持者の反発との見方もある。組織内候補でもないのに、労組がこん身の力で松本さんを支え、それなりの結果を残したからね。出口調査では、矢野さんは民主支持者の半数しか固められず、残りは松本さんや後藤さんらへも流出。反対に松本さんは社民支持者の大半を固めた。

 ●民主、社民の行方

 A=民主、社民の関係修復は大変困難になったのではないか。

 C=社民支持者からは「もう絶対に民主に協力しない」との声も聞かれる。次回衆院選への影響も必至だろう。

 D=公明票の激減をどうみるか?

 A=与党全体への逆風もあったろうし、衛藤晟一さんを巡るやり取りで、党にマイナスイメージがついたのかも。選挙協力した自民幹部から「公明に提出する名簿がなかなか集まらない」との声も聞かれた。木庭健太郎さんの当選こそ果たしたものの、全国の比例で伸び悩む一因となった。

 D=共産も、山下さんの健闘を、狙いの比例代表につなげられなかった。

 A=出口調査でも、比例で自民や公明に入れて、選挙区で山下さんに入れた人が「批判票です」と調査員に説明するケースがあった。自民県連や礒崎さんはこうした層の存在を謙虚に受け止め、政治に取り組んでほしい。

毎日新聞 2007年7月31日

827片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/07(火) 23:40:20
連合大分:参院選、民主・社民の分裂批判 今後の三者協力に注文 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/news/20070807ddlk44010628000c.html

 連合大分は6日、参院選後初の執行委員会を開いた。嶋崎龍生会長は「全国的には自民の敵失で民主が伸びたが、大分ではわが方の失策で相手を勝たせてしまった。『票が増えた』『礎や基盤ができた』ではだめ。勝たなくては一票を託した県民の願いを無視したも同然」と述べ、候補者を一本化できなかった民主県連と社民県連合の対応を批判した。

 参院選で連合大分は社民推薦の無所属新人、松本文六氏を推薦、民主県連支援の同、矢野大和氏を支持とする苦肉の対応を強いられた。両氏で計31万票を集めながら20万票に届かなかった自民新人の礒崎陽輔氏の当選を許した。嶋崎会長は「参院で民主が第一党となり、遅くても1年以内に総選挙があろう。二度とこういうことがないよう、三者協力に重きを置き、胸襟を正してテーブルについてほしい」と両党に強く注文をつけた。

 連合大分は9月の執行委員会で、参院選の正式な総括をする。【梅山崇】

毎日新聞 2007年8月7日

828片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:29:41
激震:’07ダブル選くまもと/上 自民 都市圏の劣勢拡大 /熊本
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kumamoto/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk43010067000c.html

 「終盤は非常に手応えがあった……」

 29日午後8時過ぎ、熊本市帯山の自民前職、三浦一水さん(53)の選挙事務所。選対最高責任者「選挙長」の木村仁参院議員が、テレビ前の椅子に座って選挙戦をそう振り返り始めてから数分もなかった。一部テレビ局が民主新人、松野信夫さん(56)を「当選確実」と速報。事務所内は一瞬、凍りついた。

 屈辱的な速報だった。誰も、こんなに早く「負け」を宣告されるとは思っていなかった。500ほど並べられたパイプ椅子はがら空き。支持者は、開票作業が徐々に盛り上がる午後9時過ぎから集まることになっていた。選対幹部が半信半疑ながら、三浦さんに連絡。午後9時20分に現れた三浦さんは、うろたえる支持者を前に「いやー、立派な戦いができた」と自嘲気味に万歳してみせた。

 古閑三博自民県連会長や園田博之衆院議員らは、奥の部屋にこもった。園田氏は「市町村合併の影響もある。これまで自民の政策を訴えてくれた首長や議員の数も減った」と組織の弱体化を指摘した。

 一夜明けて、自民県連は役員会を開催。古閑会長は元々、6月の任期満了退任を参院選後に先送りしていた。三浦さんの地元・山鹿市は古閑会長の足元でもあった。しかし三浦さんが落選。役員会では、改めて退任を確認した。古閑会長は「当然、敗戦の責任は感じている」と述べた。

 民主候補が健闘した前回04年参院選でも、市町村別で自民候補を上回ったのは7市町。大票田の熊本市では、民主候補が13万7000票で自民候補を約2万票上回った。しかし今回は、松野さんに約4万票の差をつけられたのが勝敗を分けた。松野さんが三浦さんの得票を上回ったのは17市町。その多くは熊本市近郊だった。

 選挙戦中、三浦陣営で熊本市の選対本部長を務めた木原稔衆院議員は、市部での逆風をひしひしと感じていた。電話帳で無差別に支持を訴える電話作戦を展開したが「自民に不利なニュースが流れた日は如実に反応が悪かった」と話した。

 都市圏での劣勢拡大は、増える無党派層に自民党が依然として対応できていないことを物語っている。

  ◇  ◇

 参院選熊本選挙区は、松野さんが3選を目指した自民前職の三浦さんらをかわし、01年に改選数が「1」になって以降初めて民主党に議席をもたらした。さらに民主党は、比例代表の得票数でも県内第一党に躍り出た。一方、同日実施の衆院熊本3区補選で自民党は特定候補公認を見送る異例の対応を取った。保守王国と呼ばれた熊本に何が起こっているのかを追った。【笠井光俊、山田宏太郎】

毎日新聞 2007年7月31日

829片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:31:56
激震:’07ダブル選くまもと/中 民主 地方組織強化が課題 /熊本
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kumamoto/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk43010004000c.html

 参院選終盤の26日、自民前職の三浦一水さん(53)の地元・山鹿市を、民主新人の松野信夫さん(56)の選挙カーが駆け巡った。緑に染まった水田が広がり、その向こうには低い山並み。農作業中の人たちやすれ違うトラクターの男性が手を振っていた。

 同市菊鹿町では、70歳の女性がわざわざ玄関先で選挙カーを待ち受けていた。女性は「私たち年金暮らしにとって、住民税や医療費の相次ぐ引き上げがどんなに負担か。地方はさびれるし、良いことは何もない」。松野さんとの握手にも力がこもった。

 これまで民主党は、移ろいやすい都市部の無党派層に支えられている側面があった。大都市圏では議席を取れるが、地方では自民党に歯が立たなかった。

 しかし今回の参院選では地方での支持拡大に重点を置き、小沢一郎代表も地方行脚を続けた。県内でも、大都市の熊本市では選対事務所などへの激励に回るだけで大衆の前には出ない。逆に農山村部の南阿蘇村ではマイクを握り「現政権の政策では国民の生活が、日本の農家が、崩壊する」とぶち上げた。「生活第一」というスローガンは、先の農作業中の人たちや70歳の女性などの思いに響いた。

 そうした戦略を自民党県連の古閑三博会長も「代表が農山村部で演説しても、その現地そのものは人口も少なく、票の上積みに大きな影響はない。それよりも、そうした行動によって決意やメッセージは広く伝わる。立派なものだと思う」と、敵ながら率直に評価する。

 松野さんの得票(約44万票)は、選挙前に陣営が立てた目標を数万票も超えた。ただ、三浦さんの陣営も危機感が強まった選挙戦終盤、自民党や系列の地方議員、友好団体、中央で連立を組む公明党が強力な活動を展開して、わずか8000票差まで追い上げた。

 地方議員の数では、依然として民主党は圧倒されている。また選挙活動を主に支える連合熊本も、組合員が十分に動けるのは企業や官庁などの勤務を終えた夕方以降か休日が中心だ。都市部での優位に加えて、地方での支持拡大があったにもかかわらず、結果的には辛勝だった。選挙対策本部長を務めた松野頼久衆院議員は「地方組織、マンパワーの強化が大至急に必要」と話す。

 衆議院解散・総選挙の可能性が取りざたされ、県内では来春、知事選も控えている。鎌田聡県連代表は「今後、有権者の注目はさらに高まっていく。正念場だ」と顔を引き締める。

毎日新聞 2007年8月1日

830片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:40:29
’07参院選みやざき:公明は事実上自主投票に /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/07/28/20070728ddlk45010133000c.html

 公明党県本部は27日、宮崎選挙区(改選数1)について自民現職の小斉平敏文氏から出ている推薦願の可否を判断せず、事実上の自主投票になったと明らかにした。政権与党を組む自民党を支援する方針は変わらないが、関係者によると、小斉平氏のほかに保守系無所属の長峯基、東治男両氏への選挙協力の動きも出ている。

 04年参院選と1月の知事選で、公明が推薦した自民党公認・推薦候補が相次いで敗れたため「公明支持者の中に自民への不信感もある」と判断したという。

毎日新聞 2007年7月28日

選挙:参院選 宮崎選挙区分析 外山氏勝因、イメージ戦略で「東風」受け皿に /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk45010383000c.html

 非自民勢力の統一候補で無所属新人の外山斎氏(31)=民主、社民、国民新党推薦=が、自民前職の小斉平敏文氏(57)ら5氏を破り、初当選した参院選宮崎選挙区(改選数1)。1月の知事選でタレント出身の東国原英夫知事を誕生させた無党派層の「東風」を取り込んだイメージ戦略が勝因に挙げられる。一方、04年に続いて敗れ、参院2議席を失った自民には、小泉改革で進んだ格差問題への県民の不満が噴出した形だ。【中尾祐児、種市房子】

 ◇自民敗北、格差問題へ県民の不満噴出

 民主県連副代表を辞任した外山氏は選挙中「宮崎から日本の政治を変える」と、東国原知事の「県民総力戦」と同じ趣旨の主張を繰り返した。清新さをイメージさせる青色のシャツを着、若さを押しだす作戦も奏功。高齢者層まで支持を広げ、都市部だけでなく、保守地盤の郡部でも善戦した。

 尊敬する政治家は「小沢一郎(民主党代表)」と明言するが、憲法改正問題では民主の「論憲」ではなく、社民の「護憲」の立場を取った。

 「各推薦団体が今までにない固い結束だった」と選対本部長を務めた横山節夫・連合宮崎会長。民主色を消し、寄り合い所帯の不安払しょくにも成功。「無所属」を強調することで、事実上の自主投票となった公明支持層にまで食い込んだ。

 一方「党営選挙」「保守勢力の一枚岩」を強調した小斉平氏陣営は、逆に年金問題など自民批判をもろに受けた。さらに医療費負担の引き上げ、非正規雇用者の増大などをもたらした小泉改革で「高齢者や自営業者ら伝統的な自民支持層の不満が高まり、組織力が弱まっていた」(坂元裕一・同県連会長)。県では官製談合事件を教訓に入札改革も進み「国会議員に頼んで県の工事が取れる時代は終わった」(建設業者)と支持基盤の底割れも起きていた。

 ある自民県議は「選挙中『党員』の皆さんではなく『県民』と呼び掛けるべきだった。意識がずれていた」と敗因を語った。

 時代の風を読めたかどうか−−。今回の参院選の明暗を分ける大きな要因となった。

毎日新聞 2007年7月31日

831片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:45:23
自民県連党紀委:「分裂なかった」 参院選を総括 /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/08/06/20070806ddlk45010312000c.html

 自民現職が落選した参院選の結果を受けて自民党県連党紀委員会が4日開かれた。対立候補を応援するなど、党紀違反の動きは県連内にはなかった、と結論づけた。植野守委員長は「党員の中に他の候補を応援したような新聞報道があったので確認はする。だが、組織的に分裂する状況はなかった」と述べた。

 党紀委は非公開であった。植野委員長によると、委員会から党紀違反の報告はなく、落選の理由では「年金問題や赤城徳彦前農相の問題など、逆風の影響が大きかった」とする意見が出た。一方で「自民は自滅の危機にある」として、農業などの政策を県連から党本部に提言するべきだという意見も出たという。

毎日新聞 2007年8月6日

832片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:46:25
伊藤知事:参院選、自民惨敗で指摘「根底に地方の不安」 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/news/20070807ddlk46010019000c.html

 自民党が惨敗した参院選について伊藤祐一郎知事は6日、定例記者会見で「『1人区』を中心にした(地方の)潜在的不安」が根底にあるとの見方を示した。「(政府の進める)グローバリゼーションでは、(地方への波及効果が)起こらないことをみんなが分かってきた」結果、格差など「(安倍晋三)政権の業績評価が『地方』で厳しかった」とした。

 安倍政権の現状について、「(小泉純一郎前首相以来の)構造改革と、(従来の)『均衡ある発展』の相対立する路線の調整について、政府は手法を欠きつつあるのが状態」と分析。参院選での厳しい評価を踏まえ、「地方振興、国土の均衡ある発展、古い言葉ではあるが、それ自体が(政策的に)おかしくなっている。きちんと整理し、行政哲学を改めて考え直すべきだ」と述べた。

 安倍首相の続投には「最高意思決定者自らの判断」と論評を控えたが「落ち着くまでには、ヒトヤマもフタヤマもあるだろう」と、今後の政局の混乱には懸念を示した。【神崎真一】

毎日新聞 2007年8月7日

833片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:48:48
選挙:参院選 「自民王国」に地殻変動の兆し 皆吉さん、都市部で健闘 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk46010525000c.html

 ◇民主が躍進した市町

 2664票のきん差で自民前職、加治屋義人さん(69)が逃げ切った参院選鹿児島選挙区。自民の「金城湯池」だった町村部でも苦戦したが、昨年末の復党、入党で「厚み」を増した支持層に助けられた形だ。鹿児島市など都市部は皆吉稲生さん(57)が制し、県都で与野党が逆転する「1区現象」が初めて現れ、都市部でも健闘するなど「自民王国」の地殻変動の兆しもあらわになった選挙となった。

 今回と同じ、自民、民主、共産の三つどもえだった04年。自民の野村哲郎さんが96市町村(当時)中92を制し、初当選。地方の自民支持層の厚さを示した。だが、今回は一変。加治屋さんは町村部でも、軒並み得票率を減らした。逆に増やしたのは、奄美市と大島郡など。昨年末、元自由連合代表の徳田毅さんが自民に入党し、かつて野党だった「徳田」票が動いたことの影響とみられる。

 年金など与党への逆風を背景に、両党、陣営とも、選挙中から鹿児島市での与野党逆転は想定していた。「3万〜4万票差」との予想もあったが、結局、皆吉さんが加治屋さんを上回ったのは、9・15ポイント差の2万4504票。期待ほどには伸びず、“大票田の攻防”が、結果的に勝敗を分けた。

 皆吉さんは、鹿児島市のほか、「10万都市」の霧島、薩摩川内両市でも得票率で約9ポイント上回った。このほかは、いちき串木野、指宿市や加治木、姶良町など。今回初めて推薦した京セラ労組の地元や、松下忠洋元衆院議員や打越明司元県議ら自民党からの「くら替え」組の地盤だった。半面、党組織のない町村部では伸び悩み、地方での足腰の弱さが改めて浮き彫りになった。【神崎真一】

毎日新聞 2007年7月31日

834片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:50:24
’07参院選かごしま:惜敗の民主新人・皆吉さん「私の力不足でした」 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk46010528000c.html

 参院選で惜敗した民主新人の皆吉稲生さん(57)は30日午前0時半過ぎ、加治屋義人さん(69)の当選確実の報を受けて選挙事務所に入り、「私の力不足でした」と支持者に深々と頭を下げた。2664票差の接戦を演じ、支持者からは「よく頑張った」とねぎらいの声が上がった。

 事務所では29日午後11時45分ごろ、KTS鹿児島放送の「皆吉さん当確」の速報に沸き返り、涙を流す選対幹部もいた。しかしその後、誤報と判明。事務所に現れた皆吉さんはうっすらと涙を浮かべ、悔しそうな表情で「鹿児島からも政治が変えられるんだ、という運動をして頂いた。私の力が足りず、申し訳ありませんでした」と敗戦の弁を述べた。「全国的に民主党は躍進し、政治は変わるとの確信を得た。鹿児島での動きも消えることはないでしょう」と次に望みを託した。

 選対委員長の川内博史県連代表は「勝てるかも知れないという気の緩みでは」と敗因を分析し、「勝たなければならない選挙だった。今回の得票が(県内での民主党躍進の)基盤となったと思いたい」と唇をかんだ。【福岡静哉】

毎日新聞 2007年7月31日

選挙:参院選 投票率は60.67% かつてない激戦模様を反映 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/07/31/20070731ddlk46010527000c.html

 ◇前々回をクリア

 統一地方選に次いで実施される12年に一度の「亥(い)年」選挙に、夏休み期間中の投票という悪条件が重なり、投票率低下が懸念された参院選。60・67%と、知事選との同日選だった前回04年の62・87%こそ下回ったが、前々回01年57・44%はクリア。かつてない激戦模様を反映し、有権者の関心はまずまずだったが、与野党逆転のうねりまでにはならなかったようだ。

 大票田の鹿児島市は、56・28%。4月の県議選の50・49%は大きく上回り、前回の56・19%をわずかに超えた。しかし大幅アップとはならず「民主が無党派層を掘り起こしきれなかった」「与党にお灸(きゅう)を据えたい自民支持層が棄権した」など関係者の分析もさまざま。【神崎真一】

毎日新聞 2007年7月31日

835片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 07:51:39
激戦だった夏:07参院選かごしま/上 自民 「県都」重視が奏功 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/08/01/20070801ddlk46010383000c.html

 ◇運動には「濃淡」も

 激戦に決着がついた30日未明、再選を決めた自民前職、加治屋義人さん(69)の第一声は「敗戦の弁しか考えていませんでした」。各マスコミのほか、党が実施した最終盤の世論調査ですら、民主新人、皆吉稲生さん(57)の優勢を伝えていた。元高校球児として野球になぞらえ「9回裏ツーダウン満塁。ショートの後ろにポテンヒットを打った」。紙一重の勝利だった。

  ◇   ◇

 「鹿児島市内の人はもちろん、地方の人も、市内の知人に電話を」

 小泉純一郎前首相が来援した23日、鹿児島市内のホテル。小泉節を聞いた直後、党県連が、県議団を集めて出した指示は、最終盤での「県都決戦」だった。

 有権者の約3分の1が集中、無党派層が多いとされる鹿児島市。「年金」問題や、閣僚の相次ぐ失言など「逆風」の影響が最も懸念された。市内を選挙区に抱える保岡興治、徳田毅両衆院議員らも市議を集め、運動の徹底を呼びかけていた。

 選挙戦最終日の28日には、安倍昭恵夫人と加治屋さんが天文館を練り歩く、無党派層目当てのパフォーマンスも。その一方、水面下では得意の組織戦を徹底した。ある運動員は、友好団体はもちろん、全国企業の支店も巡った。「『逆風』で反応は鈍いが、一つひとつ、地道に手を尽くすしかない」

 「3万〜4万票は覚悟した」(関係者)県都での皆吉さんとの差は、2万4504票。手を尽くして得た「歩留まり」が、結果として加治屋さんの「サヨナラ勝ち」の一因となった。

  ◇   ◇

 自慢の組織力だが、フル回転だったわけではない。最終盤の26日、鹿児島市内の小学校体育館。加治屋さんの個人演説会には、空席が目立った。市議が数人も並びながら、動員できない現状に、ある関係者はため息交じりに「みな、誰かが動くと思っている」。

 今選挙では、党内で運動への取り組みの「濃淡」が出た。原因の一つに、かつての「しこり」を挙げる向きは多い。党が真っ二つに割れた3年前の知事選。衆院の県内5小選挙区のうち三つの区が分裂した05年の郵政選挙。党県連は大所帯だけに、内部に対決構図も引きずる。4月の県議選後、党県議団40人が行った県議長候補選も「20対19、白票1」で決着した。

 比例代表の影響を指摘する声もある。農政連、医師連盟など党の友好団体は、比例での組織内候補の当選に懸命。選挙区の運動との温度差は隠せなかった。

 県連重点候補で4選を果たした尾辻秀久元厚生労働相も、公示後の17日間、県内で活動。県議の一部は、主に尾辻陣営で汗を流していた。

  ◇   ◇

 苦戦の最大の原因は、党支持層の「お灸(きゅう)」を据えた有権者の動向。ある関係者は「『逆風』だけではない」という。背景には、小泉構造改革の「負の遺産」がある。地方に格差や痛みをもたらした。この「地殻変動」に、年金、失言など「複合逆風」が重なった−−との見立てだ。

 農村が多い鹿児島5区の森山裕衆院議員は言う。「都市で弱い時代でも、地方が基礎になって、自民党は成り立ってきた。新自由主義は地方になじまない。党は原点に立ち返るべきだ」

  ◇   ◇

 全国で自民党が惨敗した第21回参院選で、最終盤まで自民、民主が総力戦を展開した「1人区」の一つ、鹿児島選挙区。加治屋さんが、皆吉さんの猛追を2664票差で振り切った。厚い地盤がありながら苦戦した自民、千載一遇のチャンスを生かせなかった民主。激戦の背景は何か。真夏の戦いを振り返った。【神崎真一】

毎日新聞 2007年8月1日

836片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/08(水) 08:11:32
激戦だった夏:07参院選かごしま/下 民主 「投網」の運動、実感なく /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/08/02/20070802ddlk46010620000c.html

 ◇風は底力に及ばず

 「緩めば負ける。必死で戦え」

 民主新人、皆吉稲生さん(57)の選挙事務所。終盤、小沢一郎代表の「檄」が掲げられた。奮起を促すとともに、地力に勝る自民の巻き返しに警戒を呼びかけていた。

 「川上」(農村部)から「川下」(都市部)へ。運動には、小沢戦略が色濃く反映された。5度に及んだ自身の鹿児島入りは、4月の故・二階堂進・元自民党副総裁の墓参から。唯一の街頭遊説は7月21日、奄美市の神社。実現しなかったが、大隅半島南部の「限界集落」の郵便局前も計画していた。「川上」重視は一貫していた。

 だが、党本部と地元には、ズレもあった。「さくらパパ」こと横峯良郎さん擁立は党本部主導。公示日、「地元」鹿屋での「第一声」は、皆吉、横峯さん2人が、わずかな時間差なのに別々の行動をとった。

 地元頭越しで候補を擁立、惨敗した04年の衆院5区補選の苦い思い出から、「現場には、党本部への複雑な感情も残っている」(関係者)という。

 相次いだ大物来援も、党本部の判断。終盤のてこ入れは、霧島、薩摩川内市や姶良町など地方都市が目立った。

  ◇    ◇

 陣営が目指したのは、無党派層への浸透だったが、「勝負をかけた」(陣営)19日の民放の討論会も決め手にはならなかった。皆吉さんは鹿児島市職労出身。自民党は、「年金」問題にからみ、自治労攻撃を強めた。

 さらに、「天王山」と踏んだ「県都」鹿児島市での最終盤の戦い。期待した党本部のてこ入れは実現せず、最後の手段は、若者に重点を置いた天文館などでの握手戦術や、選挙カーの集中投入だった。中盤以降、かつてない激戦になる中、皆吉さん陣営の運動員らは「実感がない」とこぼした。選挙の中核を担う労組関係者でも、激戦の経験があるのは、1993年までの衆院中選挙区世代ぐらい。最前線の戸惑いを、陣営幹部は「(有権者を)回っていないからだ」と嘆いた。

 結局、「川下」の戦いは「風」頼み。自民前職、加治屋義人さん(69)の背中はすぐそこにあったのに、追い上げや逃げ切りの術を、知らなかった。

 ベテラン運動員は「こっちは有権者に広く支持を呼びかける。投網を投げるようなもので票が見えない。向こう(自民)は、後援者を中心に一つひとつ票を積み上げていく」。陣営幹部も「それだけ彼らが頑張ったということだ」。風は底力にかなわず、唇をかんだ。

  ◇    ◇

 「逆転の夏」を実現できなかった30日未明。川内博史代表は報道陣に「今回の得票が、(県内での民主党の)『基盤』になったと思いたい」。

 松下忠洋元衆院議員(3区)、打越明司元県議ら自民からのくら替え組など保守層を取り込んで実現できた与野党の激戦。だが、自民との組織力の差は縮まっていない。接戦をもたらした民意の実態も、「お灸」を据えた自民支持層や、「風」で動いた無党派層などさまざま。まだ、固い「基盤」ではない。

 党は衆院の早期解散を目指し、国会で安倍晋三内閣への攻勢を強める。だが、次期衆院選での候補内定を意味する「支部長」は、県内では川内氏だけ。党県連は、体制立て直しを急ぐことになる。【神崎真一】

毎日新聞 2007年8月2日

837片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/12(日) 07:32:29
自民党県連総務会…今村会長「支持層弱くなった」 讀賣佐賀

 自民党県連は11日、佐賀市内で総務会を開き、公認候補が落選し、20連勝でストップした参院選佐賀選挙区を総括した。

 今村雅弘会長は「逆風だったが、それ以上に自民支持層が非常に弱くなったことが重大。衆院の解散・総選挙が迫っているという気持ちで、抜本的な対策を取らなければいけない」と、次期衆院選に向けた態勢強化を訴えた。

 石井秀夫幹事長は、8日に党本部に赴いた際の、谷津義男・党選挙対策総局長や中川秀直・党幹事長とのやり取りを報告した。

 党本部主導で、公示2か月前に公認を差し替えられたことで、県連内部に不平・不満が残った状況を伝え、「選挙をするのは地元。意向を聞くべきだった。(このようなことは)一切やらないでほしい」などと注文。谷津総局長は「反省として受け止める」と答えたという。

(2007年8月12日 読売新聞)

838片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/12(日) 09:58:30
巻き返しへ組織強化 自民県連総務会で参院選総括  佐賀
http://www.saga-s.co.jp/view.php?pageId=1036&blockId=581451&newsMode=article

 自民党県連(今村雅弘会長)は11日、佐賀市で総務会を開き、議席を失った参院選の結果を総括した。市町村合併に伴う議員数の減少などで自民の支持基盤が弱くなる中、来年ともいわれる次期衆院選に向け、地域、職域支部の組織を早急に強化していくことを確認した。

 同党県連は今月4日、合同選対会議で敗戦の要因を検証。その結果を受け、石井秀夫幹事長らが8日、党本部を訪ね、谷津義男選対総局長に「安倍政権のおごり」「党本部主導による候補差し替えへの不満」「農業政策の見直し」などの意見を伝えた。谷津局長は「反省点として、しっかり受け止める」と答えたという。

 総務会では、この経過を報告した後、意見を交換。執行部の責任を問う声はなく、巻き返しに向け、組織の再構築や無党派層対策を進めることなどを確認した。

839片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/12(日) 10:52:32
「参院選、分裂していない」
2007年08月06日 朝日宮崎
http://mytown.asahi.com/miyazaki/news.php?k_id=46000000708060001

 参院選で非自民勢力の統一候補に敗れた自民党県連の党紀委員会(植野守委員長)は4日、宮崎市で会合を開き、党員らの選挙での行動について、「対立候補を支援するなどの党紀違反はなく、分裂選挙にもならなかった」と結論づけた。


 県連の坂元裕一会長らが執行部側の参院選への取り組みを報告し、委員らが非公開で審議した。植野委員長は会合後、「(参院選への取り組みに国会議員ら議員の間に)温度差があったのは事実だが、それが選挙の結果につながった訳ではない。今回は分裂選挙にもならなかった」と審議内容を説明した。


 ただ、党籍を持つ一部の議員らが対立候補を支援したとの報道があるため、精査するという。

840片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/13(月) 10:50:34
衝撃の余波’07参院選<1>地崩れ 農家の“反乱”防げず−連載
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070801/20070801_001.shtml

 自民37、民主60‐。与党の歴史的敗北に終わった参院選は、保守王国九州にも激震をもたらした。1人区6県の結果は自民の2勝4敗。民主は解散・総選挙へ向けて圧力を強めており、今後の国会は緊迫した展開が予想される。九州の現場で、参院選の余波を追った。

   □   □

 惨敗から一夜明けた30日。佐賀県内の農業団体に足を運ぶ、自民党衆院議員の姿があった。「敗戦の原因は農家の反乱にある」と直感したからだ。

 都市部で民主に敗れる「1区」現象から、地方に多い「1人区」現象へ。自民は全国の1人区で民主に6勝23敗と完敗した。自民が参院選20連勝を誇った佐賀選挙区でも敗北。農家が多い郡部で、民主候補の得票は自民を上回った。地崩れともいえる、初めての事態だった。

 議員は団体幹部に党の農業政策を説明し、今後の支持を求めた。だが、「投票の指示を下ろしても農家はまとまらん」。思った通り、反応は芳しくなかった。

   □   □

 自民党も農家へのアピールを忘れていたわけではない。安倍晋三首相(総裁)は6月16日、佐賀県で田植えのパフォーマンスを披露した。だが、農家が「関税撤廃を求める外国に負けないでほしい」と要望しても、「守るべきところは守る」と応じただけ。「本当に農業を分かっとんさっとかな」。女性の1人は首をかしげた。

 民主党が農家の赤字を補う「戸別所得補償制度」を打ち出しても、自民党は「財源を示しておらず絵に描いたもち」と批判するばかり。具体的な将来ビジョンは伝わらなかった。

 「初めて民主党に入れた。これからは農家を向いている政党でなければ支持できん」。佐賀県小城市で農業に携わる男性(46)の言葉は、「反乱」ぶりを物語る。

   □   □

 熊本県山鹿市の農業地帯。トラクターでタバコの葉を収穫していた農業男性(70)は周囲を見渡して言った。「あそこも、ここも減反で田んぼをつぶした。見なっせ、働いているのはみんな年寄りばかりでしょうが…」

 同市は参院選熊本選挙区で落選した自民党の三浦一水氏の地盤。自殺した松岡利勝前農相の地盤と重なり、衆院補選の舞台にもなった。三浦氏は過去2回の参院選同様、農政連公認。「松岡先生の遺志を継いで農業を守る」と訴え、戦った。

 だが、圧勝が予想された衆院3区でさえ、三浦氏の得票は、民主新人、松野信夫氏を10ポイント上回っただけ。比例票は、国政選挙で初めて全県で民主が自民を上回った。

 同県産山村の元村議(70)は自民支持を訴えて回ったが、多くの農家の反応は「参院選は民主でいい」。元村議自身も、投票所に入るまで「自民か民主かで悩んだ」と打ち明ける。

 農村部に広がる自民への冷めた目線。自民党熊本県連の西岡勝成幹事長が選挙戦で感じたのは、そんな農村部で強固だったはずの「保守層」の総無党派化だった。

 (佐賀総局・久保田敦、熊本総局・山本敦文)

=2007/08/01付 西日本新聞朝刊=

841片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/13(月) 10:51:55
衝撃の余波’07参院選<2>分裂 繰り返す自滅の構図
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_001.shtml

 全選挙区最年少、31歳の無所属新人、外山斎氏に完敗し、がっくりと肩を落とす自民公認の小斉平敏文氏。「この選挙をどう後始末するかだ」。参院選宮崎選挙区で敗北が決まった直後、衆院宮崎2区選対本部長を務めた江藤拓衆院議員は、宮崎市の事務所で唇をかんだ。

 6年前の参院選で、自民公認の小斉平氏は、公認を外された当時の現職、長峯基氏を破った。今回は同じ2人で保守票を争い、共倒れ。江藤氏は、次期衆院選に今回の保守分裂が与える影響を懸念する。

 宮崎県政の保守分裂は、江藤隆美元総務庁長官と上杉光弘元自治相の対立にさかのぼる。3年前の参院選では、上杉氏が保守票を一本化できずに落選。今年1月の出直し知事選でも県連は分裂し、自民推薦候補が東国原英夫知事に敗れた。

 「小斉平氏は上杉系、長峯氏は江藤系」(関係者)。対立構図は今回の参院選でも重なる。

   □   □

 「みんなで協力体制はとれますか」

 参院選中盤の7月19日、宮崎市で応援演説を終えた安倍晋三首相は、党県連の坂元裕一会長に念を押した。坂元会長は「表と裏は違います」と答えるしかなかった。

 「本当に一枚岩になっているのか」「今度負けたら、次(の衆院選)はやらんぞ」

 4日後、宮崎市で開かれた自民党の会合は危機感にあふれていた。自民支持団体幹部は、江藤拓氏と中山成彬氏(衆院宮崎1区)、古川禎久氏(同3区)を厳しく追及。「まるで査問会議だった」と出席者は振り返る。

 自滅を恐れた県連は、徹底した「党営選挙」を強化。集会への動員や支持者回り、陣営への人員派遣など、国会議員や県議にノルマを課し、「負けたら県連解体」と檄(げき)を飛ばした。

 それでも、結果は5万票の大差で敗退。「全然ダメ。一枚岩も上っ面だけだった」。坂元会長は突き放す。

   □   □

 2003年の衆院解散まで衆参合わせて7人いた党所属国会議員は、今や3人。内紛を重ねた揚げ句の衰退に、県農民連盟幹部は「国とのパイプは細るばかり」と脱力感に包まれる。

 小斉平氏の得票は、05年の衆院選で現在の自民現職たちが各区で獲得した票の5割前後と、大幅に目減りした。保守分裂を嫌い、九州で唯一、公明党が推薦を見送った結果、小斉平氏が公明支持層から得た票はわずか27%。全国の1人区で最低レベルだった。

 分裂が敗北を招き、民意との乖離(かいり)を生んだ。それでも、ある県連関係者は言う。

 「次の衆院選でも、現職の選挙区に保守系無所属が意欲を示している。世代が1つ変わらないと怨(おん)念(ねん)は消えない」
 (地域報道センター・山口英宏)

=2007/08/02付 西日本新聞朝刊=

842片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/13(月) 10:53:47
衝撃の余波’07参院選<3>前哨戦 目線の先には衆院選
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_004.shtml

 「敗戦の弁しか用意していなかった」。再選を果たした自民の加治屋義人氏がこう漏らしたほどの紙一重の戦いだった。

 当初「無風」とみられていた参院選鹿児島選挙区は、民主新人の皆吉稲生氏が加治屋氏の得票にわずか0.7%差まで迫った。自民が衆院五小選挙区を独占し、県議会も全体の7割超を占める保守王国で起きた「地殻変動」。

 民主肉薄の背景には、2人の元自民議員の存在があった。

 8月1日午後。鹿児島市にあるプレハブ建ての事務所で、元自民県議団会長の打越明司氏は、盆明けに開く女性集会の準備に追われていた。「敗戦に打ちひしがれているひまはない」

 打越氏は2005年の衆院鹿児島2区に無所属で立候補し落選。いったん自民に復党したが、2区の公認をめぐる問題から1月に再度離党、6月に民主党入りした。

 参院選期間中、打越氏は懸命に動いた。次期衆院選で、民主公認候補の座を射止めるためには、参院選での働きが「生命線」だったからだ。出身の松下政経塾の人脈などもフル活用し、票の掘り起こしを図った。

   □   □

 05年衆院選鹿児島3区で「郵政造反組」となって敗れた元自民衆院議員の松下忠洋氏も、民主の強力な「助っ人」となった。松下氏の原動力は、「保守分裂で争った自民現職に対する遺恨だ」と民主県連幹部。
 かかわりのある特定郵便局長OBの政治団体「大樹」の票取りまとめなどに奔走し、「自分の選挙のように死に物狂いで回っていた」。民主県連関係者はこう証言する。

 2人の「保守」が掘り起こした票に与党批判の追い風が相まって、「自民より一歩抜け出した」と皆吉氏の陣営内は沸き立った。だが、自民を知り尽くした打越、松下両氏にとって、そこに不安があった。松下氏は投票3日前、勝ちを意識し始めた陣営スタッフに「最後の自民の底力はすごい」と警鐘を鳴らした。

 だが、最終盤の皆吉陣営は、選挙カーで地域を回る程度。「完全な上滑り。緩みが失速につながった」。陣営幹部の1人は無念そうに振り返る。

   □   □

 「選挙というものは、選挙の翌日から始まります」。投票日翌日、自民党幹事長まで務めた民主党の小沢一郎代表は、早くも全国の衆院立候補予定者にメールで檄(げき)を飛ばした。

 衆院2区での出馬に向け、参院選後から休む間もなく準備を始めた打越氏。民主候補が空白の衆院3区も、松下氏は「白紙」としているが、民主県連幹部は「出てくれれば頼もしい」と期待を隠さない。

 惜敗に、いまだ「立ち上がれないくらいのショック」と沈む民主県連。だが、元自民党議員2人の目線は違う。「参院選は自分にとって衆院選の前哨戦。ここからが本当の正念場だ」。打越氏は表情を引き締めた。 (地域報道センター・富田慎志)

=2007/08/03付 西日本新聞朝刊=

843片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/13(月) 10:55:57
衝撃の余波’07参院選<4>離反 つかめぬ修復の糸口
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_003.shtml

 民主と社民。両党候補で計31万票以上を獲得しながら、約20万票の自民新人、礒崎陽輔氏に敗れた参院選大分選挙区(改選数1)。「敗戦の将」として語る民主党大分県連代表の吉良州司氏は、むしろ自信にあふれていた。「結果は伴わなかったが、草の根の底力を見ていただけた」

 7月31日午後。大分市内の事務所で、吉良氏は選挙結果を振り返った。念頭にあったのは4日の選対会議。民主単独か、社民との共闘か。主な役員で参院選を総括し、今後の活動方針を論議する。

 「社民と競合しても、民主の比例票は自民と互角だった」。共倒れしたにもかかわらず、執行部はさらに単独路線を固めつつある。県連内でも、野党共闘支持は多くない。

 ソファから身を乗り出して、吉良氏は訴えた。「戦略次第で単独でも戦える」。自身の再選を懸けた衆院選をにらみ、中央突破を図る構えだ。

   □   □

 「吉良だけは絶対に許さない」。無所属新人の松本文6氏を推薦した社民党大分県連合や、支持団体の官公労幹部の間では、今もなお「吉良憎し」の感情が収まらない。

 民主から「勝てない」と支援を断られた松本氏は14万票を獲得。一本化していれば、全国唯一の選挙区議席獲得も夢ではなかった。党県連合の重野安正代表は「今回の選挙をややこしくした責任は民主にある」と不満を隠さない。

 だが、社民の現状は強気を貫けるほど強固ではない。県内の比例得票は、松本氏の選挙区得票の半分にも満たない6万8000票。全国的な党勢退潮は「牙城」と言われた大分にも表れ始めた。

 「次の総選挙は党の存亡をかけた厳しい戦い」と語る重野代表は、野党共闘への未練を捨て切れない。「軽々に結論を出すべき問題ではないが、野党共闘の崩壊は自公を利するだけだ」

   □   □

 民主が推す矢野大和氏と松本氏をともに支援した連合大分。「力が拮抗(きっこう)する2人が出たら共倒れする」。恐れていた事態に、嶋崎龍生会長の言葉に怒気が交じった。

 連合大分は昨年8月、両党に統一候補擁立を要請。だが、どちらも独自候補擁立を主張して譲らず、連合は仲介役の立場を失った。投開票日、連合事務所にいた嶋崎会長は、500メートル離れた矢野氏の集会にも、同じビル内で行われた松本氏の集会にも顔を出さず「無言の抗議」を貫いた。

 過去2回の参院選で「与党に勝つ」ために結束した三者。「これ以上勝たない戦いは繰り返せない」。嶋崎会長は両党の歩み寄りを望む。

 しかし、2大政党へのうねりを背景に単独路線を強める民主に対し、社民は退潮への焦りに怒りが重なる。「大変厳しい」(嶋崎会長)調整の着地点は、依然見えない。 (大分総局・佐々木直樹)

=2007/08/04付 西日本新聞朝刊=

844片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/13(月) 10:59:00
衝撃の余波’07参院選<5完>再起 政権交代壁なお厚く
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/election/2007sanin/kyushu/20070809/20070809_002.shtml

 「日本で一番、解散・総選挙が待ち遠しい男です」
 民主党の元衆院議員、城井崇氏のあいさつに、笑い声が巻き起こった。3日、新日鉄八幡労組などの基幹労連福岡県本部が北九州市小倉北区で開いた納涼会。「いざ鎌倉という折は、ぜひ力をお貸しください」。頭を下げる城井氏に、幹部は「今まで以上に応援する」と請け合った。

 北九州市で躍進する党組織も城井氏を後押しする。2月に党推薦の北橋健治市長を初当選させ、4月の県議選では雪辱を目指す福岡10区に民主系議員が3人誕生。参院選福岡選挙区で民主の岩本司氏が100万票を獲得する原動力につながった。

 10区現職は自民党の「刺客」だった西川京子氏。2005年の前回衆院選で吹き荒れた郵政改革の追い風は過去になり、候補差し替えのうわさも流れる。「自民支持者も応援してくれるようになってきた」。日焼けした城井氏は、既に臨戦態勢だ。

   □   □

 前回衆院選の福岡県内小選挙区で1勝10敗と惨敗した民主党。3区で再選を阻まれた県連副代表の藤田一枝氏も再起に燃える。「これからが本格的な戦い。早期解散に追い込みたい」。参院選前から続ける地下鉄駅前の朝立ちに、一層熱がこもる。

 ただし、県内では約半数の5選挙区で候補者が未定。前回衆院選の惨敗や市長選への転出が影響し、態勢づくりは遅れ気味だ。「年内にも解散があり得るのに…」。県連幹部は焦る。

 統一地方選の党躍進は都市部が中心。郡部にはいまだ県議不在の小選挙区も残る。風頼み、労組頼みからの脱却は容易ではない。対する自民党の顔触れは、麻生太郎外相や古賀誠元幹事長ら大物ばかり。

 「参院選は敵失で勝っただけ。衆院選が今あれば、県内で2つか3つしか取れないんじゃないか」。民主党を支援する連合福岡の山口正三会長は、上げ潮ムードを戒める。

   □   □

 3年前に続いて民主党が「歴史的な」(県連幹部)2連勝を飾った参院選長崎選挙区。開票から一夜明けた7月30日、同県大村市にある同党の山田正彦衆院議員(比例九州)事務所には、厳しい顔が並んでいた。

 後援会関係者の手には、参院選の市町別得票結果。長崎市、佐世保市、諫早市−。民主新人、大久保潔重氏の得票は県内四小選挙区のうち3区の主要都市でトップだったのに、山田氏の地元3区だけは、離島、郡部も含め自民新人の小嶺忠敏氏に全敗だった。

 山田氏は小選挙区制が導入された1996年以降、3区で一度も自民候補に勝っていない。それが、今年4月にあった県議選では選挙区内の離島で非自民系が自民系に3勝一敗と躍進。山田氏は今回参院選で一気に形勢逆転を狙い、精力的に離島を回った。

 しかし、追い風を受けてもなお、自民支持層の厚い壁は打ち破れなかった。「風はまだやんでいない。衆院選で勝つために、もう一度組織づくりを進めたい」。山田氏と後援会幹部は、戦略の練り直しと態勢再構築を図る決意だ。 =おわり

 (地域報道センター・野村創、長崎総局・前田絵)

=2007/08/05付 西日本新聞朝刊=

845片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/19(日) 17:59:01
2007記者リポート:自民党県連 会長人事が混迷 /長崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/nagasaki/archive/news/2007/08/15/20070815ddlk42010210000c.html

 自民党県連会長の人事が混迷している。参院選長崎選挙区で自民新人が落選した責任を取り、会長だった谷川弥一衆院議員(長崎3区)が即座に事務局に辞任を届けたまま、異例の「空席」が続いている状態だ。県選出の国会議員から選ばれるのが慣例だが、久間章生前防衛相(同2区)は原爆投下「しょうがない」発言の問題を引きずるなど、谷川氏を除く国会議員3人もそれぞれ事情を抱え、「適任者」が不在となっている。【宮下正己】

 ◇「適任者」不在で異例の「空席」

 谷川氏は6月9日の県連大会で会長に就任したばかり。しかし参院選で、知名度が高く当初は「楽勝」と言われていた新人候補が2万票余の差で民主新人に敗れ、引責辞任した。全国的な自民党への逆風が敗因の大きな要素といえるが、選対本部長を務めた北村誠吾衆院議員(同4区)と谷川氏の摩擦をはじめ県連内の不協和音も足を引っ張ったと指摘されている。

 県連事務局は谷川氏の辞任を受け、県選出の国会議員3人に後任人事の調整を要請。だが久間氏は自ら新人候補を担ぎ出しながら、「しょうがない」発言で被爆者団体などの強い反発を招き、逆風を強めた責任が問われている。

 また選挙結果を衆院選挙区別に見ると、冨岡勉衆院議員(比例九州)が担当した長崎1区(長崎市)は約2万7000票の大差を付けられ、北村氏の長崎4区も「必勝」が命題とされた佐世保市で民主新人を下回り、「両氏とも反省しなければいけない」(県連幹部)状況に陥っている。

 このため県連内では、得票が唯一民主新人を上回った長崎3区の責任者、谷川氏に対し「辞めるのではなく、県連を立て直すことで責任を果たすべきだ」と留任を求める声も浮上。また慣例にこだわらず、県議から会長を選出する案もわずかながら出ている。

 ただ月末の内閣改造や党本部役員人事を控え、県連事務局は「中央の人事が決まるまでは誰を会長にするか決められないだろう」と言う。参院選での自民大敗で安倍政権が不安定な中、次期衆院選をにらんで早期の立て直しが必要だが、人選は紆余曲折が予想される。

〔長崎版〕

毎日新聞 2007年8月15日

846片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/19(日) 18:00:42
連合大分:参院選、民主・社民の分裂批判 今後の三者協力に注文 /大分
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/oita/archive/news/2007/08/07/20070807ddlk44010628000c.html

 連合大分は6日、参院選後初の執行委員会を開いた。嶋崎龍生会長は「全国的には自民の敵失で民主が伸びたが、大分ではわが方の失策で相手を勝たせてしまった。『票が増えた』『礎や基盤ができた』ではだめ。勝たなくては一票を託した県民の願いを無視したも同然」と述べ、候補者を一本化できなかった民主県連と社民県連合の対応を批判した。

 参院選で連合大分は社民推薦の無所属新人、松本文六氏を推薦、民主県連支援の同、矢野大和氏を支持とする苦肉の対応を強いられた。両氏で計31万票を集めながら20万票に届かなかった自民新人の礒崎陽輔氏の当選を許した。嶋崎会長は「参院で民主が第一党となり、遅くても1年以内に総選挙があろう。二度とこういうことがないよう、三者協力に重きを置き、胸襟を正してテーブルについてほしい」と両党に強く注文をつけた。

 連合大分は9月の執行委員会で、参院選の正式な総括をする。【梅山崇】

毎日新聞 2007年8月7日

847片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/19(日) 18:09:51
現場発:大型選挙で「連敗」の県農民連盟 政治力低下に危機感 /宮崎
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/miyazaki/archive/news/2007/08/12/20070812ddlk45010128000c.html

 ◇運動の原点に立ち返る動きも

 先月の参院選宮崎選挙区で推薦した自民党候補が落選した県内最大の政治団体・県農民連盟(盟友約6万人)。3年前の参院選、今年1月の知事選でも推薦候補が敗れ、全県一区の選挙では3連敗となった。かつては同連盟出身の独自候補を擁立し、自民公認を破る時代もあったが、農家数の減少や価値観の多様化などで集票力の低下がささやかれる。一方、後継者不足や、農産物の輸入自由化など課題は山積しており「既存政党とは関係なく、農家の地位向上を目指そう」と農政運動の原点に立ち返る動きも見せている。【中尾祐児】

 参院選で現職の小斉平敏文氏の落選が決まった7月29日夜。宮崎市の選挙事務所では小斉平氏が「すべて私の責任」と頭を下げ、県農民連盟の横山勉委員長らとお礼の握手を交わした。04年参院選の上杉光弘氏に続く、農政族の落選。連盟の佐藤博祥事務局長は「農家も価値観が多様化し、意志の結集が難しくなった。『農政推進に政治の力が不可欠だ』との主張も十分に伝わらなかった」と敗因を語った。

 県人口に対する農家の割合は6・35%(7万3000人)で全国7位、1人当たりの農業産出額420万円は全国2位と高く、宮崎は全国有数の農業県だ。

 農民連盟は自民の友好団体だが、反旗を翻し、独自性を示したこともある。76年の参院選宮崎選挙区(改選数1)では、自民が擁立した元林野庁長官の松形祐堯氏=その後、県知事就任=に「地元に相談なく決めた」と反発。対抗馬として連盟委員長の坂元親男氏を立て、当選させた。坂元氏約20万1000票、松形氏約14万7000票と圧倒的な力を見せつけた。

 だが、自民政権の下でも農業低迷は続き、運動も下降線をたどる。「昔は家族全員が農業だったが、今はおじいさんは農業、息子夫婦はサラリーマンなど仕事はバラバラ。支援をお願いをしても、手応えがはっきりしない」と農協職員。

 今回の参院選では民主党が農家へ「戸別所得補償制度」を公約。ある農協には「補償制度ってどんなの?」と農家から問い合わせがあったといい、連盟事務局は「自民以外の政策に質問があるなんて前代未聞」と「足元の逆風」に驚きを隠さない。

 一方、東国原英夫知事の誕生は予想外の追い風となった。地鶏のPRで鳥インフルエンザ発生の風評被害を防ぎ、マンゴーは全国的人気になった。佐藤事務局長も「(知事選で)『推薦しなかったから』と知事の足を引っ張ったりしませんよ」。県内最大の政治団体も「県民総力戦」の東風に吹かれているようだ。

 毎年のように起きる災害の復旧支援や経営基盤強化のための大規模化など直面する課題は多い。「選挙のためじゃなく、農家のための政治運動ですから」(佐藤事務局長)と今後、県に農業基盤整備や後継者対策などを要望していく方針だ。

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 ■ことば

 ◇県農民連盟

 1955年3月に結成。「農家の政治力の結集」を基本方針に掲げており、政治活動のできない農協とは表裏一体の関係。JA宮崎中央会会長が同連盟委員長を、県内の各JA組合長が支部長を務める。組合員は自主的に盟友になっている。結成当時の盟友は約11万人だった。

毎日新聞 2007年8月12日

848片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/08/19(日) 18:11:17
自民県連:改革路線の陰、痛みに−−参院選総括 /鹿児島
http://www.mainichi-msn.co.jp/chihou/kagoshima/archive/news/2007/08/14/20070814ddlk46010444000c.html

 自民党県連は11日、選対常任委員会を開き、参院選の結果について衆参国会議員や県議らが意見交換。党が苦戦した背景分析では、小泉純一郎前首相から続く改革路線の陰の部分が地方には「痛み」となった、との指摘が相次いだ。

 「1人区」の一つ、鹿児島選挙区(改選数1)では加治屋義人氏(69)が民主新人を破って再選を果たしたが「経験したことのない大激戦」(本坊輝雄幹事長)。2人の得票を衆院5選挙区別にみると、1、4区では民主新人が上回った。

 今後、党本部の参院選総括も踏まえ、県連として体制立て直しを急ぐという。【神崎真一】

毎日新聞 2007年8月14日

849片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/10/11(木) 21:20:33
長崎総合科学大:国見高サッカー部の小嶺前総監督、教授にGoal 来月から教べん
http://mainichi.jp/seibu/shakai/news/20071011ddp041040010000c.html

 長崎県立国見高(雲仙市)サッカー部の前総監督として知られ、7月の参院選長崎選挙区で落選した小嶺忠敏さん(62)が、長崎総合科学大(長崎市)の教授に就任することが決まり、大学側と10日、長崎市内で記者会見した。就任は11月1日。「子供の教育と長崎の活性化のためにお手伝いしたい」と語った。

 大学によると、小嶺さんは人間育成学や組織社会学を受け持つ予定。来年3月までは学長付として特別講義などを行い、来年4月からゼミナール形式の科目を任せることなどを検討する。現段階では同大学でサッカーを直接指導することは考えていないという。

 小嶺さんは長崎県を本拠地とするサッカーのクラブチーム「V・ファーレン長崎」の社長も務めており「将来的に(大学と)V・ファーレンとの提携も必要ではないか」と話している。一方、次期衆院選への出馬については「そういうことは一切考えず、現時点のことに全力を注ぎたい」と述べるにとどめた。

 小嶺さんは、無名だった国見高サッカー部などの監督として全国大会100回出場、うち17回の優勝を果たした。抜群の知名度を買われ参院選に自民公認の新人として出馬したが、民主新人に敗れた。【宮下正己】

毎日新聞 2007年10月11日 西部朝刊

850片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/10/19(金) 11:38:29
連合大分 候補擁立ルール明文化へ
参院選総括「大分方式」堅守方針 讀賣大分

 連合大分は18日、執行委員会を開き、「推薦」「支援」した候補者2人が自民党候補に敗北した7月の参院選を総括した。敗因は民主、社民両党と連合大分が共闘する「大分方式」の不成立にあったとし、今後は候補者擁立に関するルールを明文化するとともに、足並みを乱した政党に対しては毅然(きぜん)とした態度で臨む方針を確認した。

 先の参院選では民主、社民両党がそれぞれ候補者を立てたため、反自民票が分散する結果となった。執行委員会では、森迫信夫事務局長が経過と対応を説明。今後、両党と話し合ってルールを明文化する考えを示した。また、連合の方針である「大分方式」とずれる動きがあった場合は毅然とした態度で臨み、「強い影響力を発揮することが重要」と述べた。

 嶋崎龍生会長は「次期衆院選は政権交代をかけた戦いになる。連合が一枚岩になれば強い。同じ失敗を繰り返してはならない」と訴えた。

(2007年10月19日 読売新聞)

851片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/10/19(金) 21:17:25
「敗因は一本化不成立」 連合大分が参院選総括
http://kiji.i-bunbun.com/read/read.cgi?1192719600=119275432623965=1

参院選総括について協議する構成組織や地域協議会の代表者
 連合大分(嶋崎龍生会長)は十八日、執行委員会を開き、七月の参院選を総括した。大分選挙区で社民党推薦の松本文六氏を「推薦」、民主党県連推薦の矢野大和氏を「支援」し、事実上の産別対応とした結果、”共倒れ”に終わった敗因を「連合大分を軸とした両党の選挙協力・候補者一本化の不成立」と分析。次期衆院選での協力成立に向け、両党への影響力を強める必要性を強調した。
 総括では、参院選後に構成組織や地域協議会から出た意見について「政党に振り回されず労組が強い指導力を発揮すべきだったという、総じて厳しい批判」と説明。一本化できなかったことを「力不足を率直に反省する」とした。
 今年と同様に両党が候補者を擁立した一九九八年以降の参院選結果を基に、自民党候補に対し「選挙協力がなければ勝てない確率が極めて高い」と分析。
 次期衆院選以降、選挙区での候補一本化を実現するため(1)政党、労組間の距離はその時々の政党役員の考え方に大きく左右されるため、早期に擁立ルールを明確にしておく(2)政党の主張が連合大分の方針と懸け離れ始めた場合、政党の主体性を尊重しながらも、より強く異議を唱える(3)政党との意思疎通の希薄さも一本化失敗の一因。連合大分推薦国会議員団との日常的な意見交換の場を設ける―などの必要性を挙げた。
 嶋崎会長は「(一本化不成立を)三たび繰り返すことは断じて許されない。政権交代に向け、三者が連携して戦わなければならない」と述べた。
 執行委員らからは「両党と連携する日ごろの努力が足りない。衆院選に向けて、早く動かなければ」といった意見が出た。

852片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/10/21(日) 15:59:50
選挙:衆院選 民主と社民、協力は微妙 参院選共倒れ、双方しこり残す発言 /大分
http://mainichi.jp/area/oita/news/20071021ddlk44010044000c.html

 20日、民主党県連が鳩山由紀夫幹事長講演会を、社民党県連合が定期大会を共に大分市で開催。分裂選挙で共倒れとなった今夏の参院選のしこりを残す発言が両党幹部から聞かれ、次期衆院選へ向けた関係修復の難しさをうかがわせた。

 吉良州司・民主県連代表は衆院選での選挙協力について「県民のためになるならあり得るし、ならないなら独自の道を歩む覚悟が必要」と明言。足立信也代表代行も「選挙協力は勝敗を左右する絶対条件ではない。社民との話し合いはやぶさかではないが、反自民勢力の拡大などを勘案し選挙ごとの協議が必要だ」と参院選を総括した。

 一方、久原和弘・社民県連合幹事長は「民主県連は吉良代表である限り全選挙区に候補を立てるだろう。全面戦争の可能性は十分」と発言。代議員からは「社民と連合は民主との三者協力崩壊が参院選の敗因とみるが、民主は国民新党の候補が立っていなければ勝てたとみている。今後の協力がうまくいくはずがない」「選挙協力には異論がないが、1区で吉良氏を推すことだけはできない」などの発言が相次ぎ「安易な妥協はすべきでない」との結論で一致した。

 両会場では参院選で落選した矢野大和、松本文六の両氏もあいさつ。矢野氏は「(落選は)私の不徳のいたすところ。今はお笑いもお祓(はら)いもしております」と会場の笑いを誘った。逆に松本氏は、大分市での選挙運動が少ないなど運動日程の設定が不合理だったことや「官」を批判した演説に組織内部から批判を受けたことなどを明かし「これでは今後も勝てない」と県連合に苦言を呈した。【梅山崇、小畑英介】

毎日新聞 2007年10月21日

853片言丸 ◆MACDJ2.EXE:2007/10/29(月) 00:30:20
国見が敗れ、22年連続出場ならず 全国高校サッカー
2007年10月28日23時09分
http://www.asahi.com/sports/update/1028/SEB200710280003.html

 全国高校サッカー選手権長崎県大会で、22年連続で正月の全国大会を目指していた国見が28日、準々決勝で長崎南山にPK戦の末に敗れた。

 国見は後半、1―1に追いつき、延長へ。決着がつかず、もつれ込んだPK戦で4―5で敗退した。

 1月まで総監督を務めた小嶺忠敏氏は敗退を見届け、「人生と同じで、いい時もあれば悪い時もある。試練になっていいと思う。これをバネに、より強くなってほしい」と語った。


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